JP5117007B2 - 現金取引システム - Google Patents
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Description
また、特許文献3(特開2004−310594号公報)には、偽券の使用者をトレースするための偽券使用の証拠を確保する技術が開示され、特許文献4(特開2005−234618号公報)には、偽券と判定した場合、キャッシュカードを装置の中に回収することで、偽券の入金行為を抑制する技術が開示されている。
好ましい例では、真金である確からしさをその要因について紙幣の部位毎に計数した結果、第一の規定レベルを上回ったが、第二の規定レベルを下回った(以後準アクセプトという)紙幣(準真金)についての取引割合が所定値以上になった場合、真偽判断の厳密性を高くする。
また、好ましくは、一回の取引において、利用者が入金した紙幣について同一真偽による準アクセプト(準真金取引)が複数枚発生した場合に、予め設定された準真金取引時処理を行い、その結果をシステムに反映させることで、取引の真偽判断の厳密性を制御する。
また、好ましくは、利用者が複数回の取引で入金した紙幣が同一真偽による準真金と判定された場合に、予め設定された準真金取引時処理を行い、その結果を以後の取引に反映させることにより、取引の真偽判断の厳密性を制御する。
また、好ましくは、利用者が入金した紙幣について準真金が複数回発生した場合に、その要因が紙幣の同一真偽による数を計数し、その数が所定値以上になった場合、紙幣の再鑑別を行う。
また、好ましくは、準真金取引時処理の結果を累積し、利用者を最も確からしい偽金使用の疑い値のレベルに分類することができる判定機構を備え、判定機構によって得られる情報をホストコンピュータ又は記憶手段に保持する。
また、好ましくは、ホストコンピュータ又は記憶手段に保持された利用者の情報を読み込むことによって、過去の取引における判定値を累積した結果を参照して紙幣の真偽判定を行う。
また、好ましくは、ホストコンピュータ又は記憶手段に保持された利用者の情報を読み込むことによって、過去の取引における判定値を累積した結果に、次回の判定値を付加した利用者の偽金使用の疑い値が、規定値以上の結果を得た際に取引を停止する。
また、好ましくは、前記準アクセプト時(準真金取引時)処理を用いるかどうかを、時間帯又は地域ごとに、現金自動取引装置の設定を変更する。
また、好ましくは、利用者が入金した紙幣が、鑑別部による真偽の判定によって準真金と判定された場合に、その判定を行った要因について紙幣の部位ごとに計数し、予め記憶手段に記憶して用意された真金の情報の分布と比較することによって、利用者による準真金の取引の確からしさを判断する。
また、好ましくは、更に、合計枚数算出部と、割合判定部と、取引に係る所定の実行を処理する所定処理実行部とを備え、1回の取引のために前記投入部に投入された金銭の金種のうち、少なくとも1つの金種について、合計枚数部算出部は、前記記憶部に記憶されている前記判定結果に基づき、所定の領域毎に、偽金の疑いのある近似領域であると判定された金銭の金種ごとの割合を算出し、割合判定部は、算出された割合のうち、少なくともいずれか1つの割合が、予め設定された所定の割合以上であるか否かを判定し、所定処理実行部は、所定の割合以上であると割合判定部が判定した場合に、取引制限処理か、停止処理を選択して、実行する。
また、好ましくは、前記鑑別部は、予め設定されている基準画像と取得された紙幣の画像とを比較すると共に、その比較結果に基づき、紙幣画像の所定領域毎に、その所定領域において紙弊画像と基準画像とが近似することとなる近似領域であるか否かを判定する近似判定部と、近似判定部による、所定領域毎の判定結果を記憶する記憶手段と、を備える。
図1は、一実施例による現金取引システムの構成を示す。
現金取引システムは、金融機関が管理する、現金の入出金や振込み等の取引を行なうシステムであり、ATM1等の自動取引装置がネットワークを介してホストコンピュータ(以下単にホストという)2とが接続して構成される。なお、図1では、1台のATM1だけが示されているが、実際には多数のATM1がホスト1に接続される。
この現金取引システムは、偽物の金銭(以下、偽金と呼ぶ)の製造や流通に係わっている可能性のある要注意人物のATM1における入金取引または振込取引を抑制する機能を有する。以下の例では、取引として入金を例に揚げるが、これに限定されず、出金や振込み等の取引にも適用される。
取引履歴DB210は、利用者の入出金等の取引履歴を記憶する。その詳細については、図3を参照して後述する。取引履歴管理部212は、取引履歴DB210を管理し、取引履歴DB210を更新する。
取引履歴DB210は、取引の度に取引状況の履歴(取引状況履歴)を記憶する。取引状況履歴に関して、利用者情報31として、氏名と連絡先(住所、電話番号)を記憶する。金融機関情報32として、金融機関番号と口座番号を記憶する。また、取引日情報33として、入金の場合には入金日と入金取引回数を記憶する。取引時刻情報34として、入金時刻と、ATM番号と、鑑別結果と、取引状況履歴を記憶する。取引状況履歴には、過去に取引した金種と、その金種における準真金の取引が記憶されており、この情報は後述する毎回の取引において更新されることになる。
ここで、各取引率は、累積判定部で次ぎのように計算される。即ち、各取引での取引紙幣枚数を金種毎に管理し、その金種における判定結果を真偽毎に計数して、取引履歴DBの取引状況履歴に累積格納した値から、正真金取引率=正真金取引枚数/全取引枚数、準真金取引率=準真金取引枚数/全取引枚数、偽金取引率=偽金取引枚数/全取引枚数、により算出される。
紙幣投入口103に投入された紙幣は、搬送路107上を移動して金銭鑑別部112を通過する。この時、センサ105によって、紙幣の表面の情報を取得する。取得された紙幣の情報と、記憶部118に予め記憶した真金の情報を比較して真偽を判定する。
この真偽の判定は、図4のフローチャートに従い、予め設定して記憶部118に記憶していた複数の真偽判定ごとに比較し、それぞれの真偽判定において、正真金、準真金、偽金の3種類に分類する。そして、金銭鑑別部112は、判定結果の1つとして、分類された真偽判定の種類ごとに、正真金フラグ「0」、準真金フラグ「1」、偽金フラグ「2」を主制御部104へ転送する。
ここで、正真金は、図5のAの領域に分類された紙幣であり、偽金の疑いがない紙幣である。また、偽金は、Cの領域に分類される紙幣である。また、準真金とは、Bで示された領域に分類される紙幣であり、偽金の可能性のある紙幣である。
なお、図4では、真偽判定1〜4のように、4段階の真偽判定によって偽金取引の可能性を判定しているが、4段階である必然性はなく、複数真偽判定毎に行なうことでよい。
図6の右側にホスト2の処理動作を示し、左側にATM1の処理動作を示す。
利用者は、入金取引時、通帳またはキャッシュカードをATM1のカード・通帳取扱部114に挿入する。ATM1のカード・通帳取扱部114は、通帳またはキャッシュカードの磁気ストライプに記録された口座番号を読み取り、読み取った口座番号を通信部102を介してホスト2へ送信する(S10)。
ここで、準真金取引率は、各々の取引での取引紙幣枚数を金種毎に管理し、その金種における判定結果を真偽毎に計数して、取引履歴DBの取引状況履歴に累積格納した値から、準真金取引率=準真金取引枚数/全取引枚数 によって計算される。
この際、準真金と判定された紙幣を金銭鑑別部112において再鑑別しても良い。また、その枚数は同一真偽で準真金とした紙幣全てを再鑑別しても良いし、あるいは同一真偽で準真金とした紙幣の内、1枚、2枚のみを再鑑別しても良い。また、入金取引の紙幣全てを再鑑別しても良い。これらは、準真金取引率の割合(%)により、再鑑別する紙幣及び枚数を変えるようにしても良い。
一回の入金取引において、同金種の紙幣が2枚以上投入され、その上で同一真偽での準真金取引率が30%より多い場合には(S801/Yes)、現金取引システムを停止し(S805)、金銭鑑別部112で再鑑別処理する(S806)。
よって、本実施例の現金取引システムによれば、偽金関係者が偽金を使えば使うほど、その特定の人物の金銭を制限することができるため、これを阻止することができる。
これにより、算出された紙幣の枚数や割合に応じて、取引の制限処理や取引の停止処理を実行することにより、紙幣画像の所定領域において紙幣画像と基準画像とが近似することとなる近似領域であるか否かを判定する近似判定部が、基準画像と金銭画像との比較において、誤った比較結果を得て、本来近似領域でない所定領域を、近似領域であると誤って判定した場合にも、偽金を用いた取引の実行を抑制することが可能である。
このような構成により、所定処理実行部は、所定の頻度以上に、利用者が準真金を用いていると累積値判定部が判定した場合に、取引の制限処理を実行するので、近似判定部が、基準画像と金銭画像との比較において誤った比較結果を得て、本来近似領域でない所定領域を近似領域と判断した場合において、取引の実行を抑制できる。
このような構成により、システム管理者は、現金取引機装置単体毎のセキュリティレベルの管理を行うことが可能になり、本来近似領域でない所定領域を近似領域と判断した場合において、取引の実行を効果的に抑制できる。
なお、上記取引システムでは、ホスト2が関与して偽金処理を行っているが、ホスト2の処理機能をATM側に持たせて行ってもよい。或いは、複数台のATMを管理する支店毎に設置されたサーバで上記ホスト2の処理機能を持たせるようにしてもよい。サーバでこのような処理を行うようにすれば、ATMの設置地域毎に、或いは稼動時間帯など任意に設定して行うことが可能となる。
Claims (12)
- 利用者が現金自動取引装置を操作することにより現金の取引を行なう現金取引システムにおいて、現金の取引を通して利用者及び該利用者による取引に関する情報を取得する取引情報取得部と、該取引情報に基づいて取引を実行する取引実行部と、該利用者の取引情報及び取引結果を、該利用者の情報と関連付けて予め記憶する記憶部と、紙幣の固有の特徴が設定された範囲内にあるか判断して、真金である確からしさを判別する真偽判定を行う金銭鑑別部と、を備え、前記金銭鑑別部は、利用者が入金した紙幣に関して真金である確からしさを紙幣の部位毎に計数した結果、第一の規定レベルを上回ったが、第二の規定レベルを下回った(以後準アクセプトという)紙幣(準真金)についての取引割合が所定値以上になった場合、該利用者に対する取引を制限することを特徴とする現金取引システム。
- 前記金銭鑑別部は、一回の取引において、利用者が入金した紙幣について、前記紙幣の真偽に対する鑑別結果において準アクセプト(準真金取引)が複数枚発生した場合であって、前記取引情報に記憶されている準真金についての取引割合が基準となる割合以下である場合、前記準真金取引と判別された紙幣を正真金として取り扱い、前記取引情報に記憶されている準真金の取引割合を更新することを特徴とする請求項1の現金取引システム。
- 前記金銭鑑別部は、一回の取引において、利用者が入金した紙幣について、前記紙幣の真偽に対する鑑別結果において準アクセプト(準真金取引)が複数枚発生した場合において、前記準真金取引と判別された紙幣が複数枚連続した場合であっても、その枚数が所定の枚数以下である場合には、前記準真金取引と鑑別された紙幣を正真金として取り扱い、前記取引情報に記憶されている準真金の取引割合を更新し、その枚数が所定の枚数よりも多く、かつ前記取引情報に記憶されている準真金の取引割合が基準となる割合以下でない場合、前記現金取引システムを停止させることを特徴とする請求項2の現金取引システム。
- 前記金銭鑑別部は、利用者が入金した紙幣について準真金が複数回発生した場合に、前記紙幣の真偽について鑑別した回数を計数し、その数が所定値以上になった場合、紙幣の再鑑別を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの現金取引システム。
- 前記準真金についての取引割合の大きさに基づいて偽金取引の可能性の高さを判定し、判定した前記偽金取引の可能性の高さに応じて前記利用者を所定のグループに分類し、その分類結果を前記利用者の情報に対応付けて前記記憶部に記憶させる判定部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの現金取引システム。
- 前記判定部は、前記記憶部が記憶する前記利用者の情報をキーとして前記利用者に対応するグループを特定し、特定したグループが偽金取引の可能性が高いグループである場合には紙幣の真偽判定の基準を厳密にすることを特徴とする請求項5の現金取引システム。
- 前記金銭鑑別部は、前記紙幣の部位ごとに前記紙幣の真偽判定の結果を示す値を前記取引情報に累積して記憶させ、累積した値の大きさが、規定値以上の結果を得た際に取引を制限することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの現金取引システム。
- 前記金銭鑑別部は、前記準真金についての取引割合が所定値以上になったか否かの判定を、時間帯又は地域ごとに設定し、該現金自動取引装置の設定を変更することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかの現金取引システム。
- 利用者が現金自動取引装置を操作することにより現金の取引を行なう現金取引システムにおいて、現金の取引を通して利用者及び該利用者による取引に関する情報を取得する取引情報取得部と、取引される紙幣の真偽を判定する鑑別部と、該鑑別部による紙幣の真偽判定の結果として、偽物と判定された偽金と、偽金の疑いがない正真金と、真金と判定されたが偽金の疑いが残る準真金の3種類の紙幣を識別するための識別情報と、鑑別された紙幣の部位と、該取引情報取得部より取得された利用者及び取引情報を関連付けて保管する記憶部と、紙幣の真偽判定の度に該準真金の紙幣の取引割合を算出する管理処理部と、を有し、該管理処理部は、準真金の取引割合が所定の範囲を超えた場合、該利用者に対する取引を制限するように該現金自動取引装置を制御することを特徴とする現金取引システム。
- 前記管理処理部は、利用者が入金した紙幣が、鑑別部による真偽の判定によって準真金と判定された場合に、準真金と判定された紙幣の部位ごとに計数し、予め記憶手段に記憶された真金の情報の分布と比較することによって、該利用者による準真金の取引の確からしさを判断することを特徴とする請求項9の現金取引システム。
- 更に、合計枚数算出部と、割合判定部と、取引に係る所定の実行を処理する所定処理実行部とを備え、1回の取引のために投入部に投入された金銭の金種のうち、少なくとも1つの金種について、該合計枚数算出部は、前記記憶部に記憶されている前記判定結果に基づき、所定の領域毎に、偽金の疑いのある近似領域であると判定された金銭の金種ごとの割合を算出し、該割合判定部は、算出された割合のうち、少なくともいずれか1つの割合が、予め設定された所定の割合以上であるか否かを判定し、該所定処理実行部は、所定の割合以上であると該割合判定部が判定した場合に、取引制限処理か、停止処理を選択して、実行することを特徴とする請求項9又は10の現金取引システム。
- 前記鑑別部は、予め設定されている基準画像と取得された紙幣の画像とを比較すると共に、その比較結果に基づき、該紙幣画像の所定領域毎に、その所定領域において該紙幣画像と該基準画像とが近似することとなる近似領域であるか否かを判定する近似判定部と、該近似判定部による、該所定領域毎の判定結果を記憶する記憶手段と、を備えることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかの現金取引システム。
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