JP2008138318A - 経編地 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用時快適で、かつ、発汗時にもべとつき感や蒸れ感のない編地を提供する。
【解決手段】吸水伸長するセルロース繊維は1〜4針の振り組織でルーピングされている経編地で、吸水時の編地密度低下率が5〜40%、さらに、該セルロース繊維を、10%以上含有しており、セルロース繊維はアルカリ水溶液20g/L以上で、20℃以上、5分以上浸漬処理され、好ましくは3%以上の吸水伸長率を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は特殊な吸水時伸長する繊維を含有する経編地に関し、より詳細には、着用発汗時に快適な経編地、及びそれを用いたスポーツ衣料等の衣服に関する。
従来の衣服は、スポーツなどの運動により発汗した際には布帛が吸汗し、肌と布帛が密着して、いわゆるべとつき感や蒸れ感がある。これを防止するために種々の布帛が開発されているが、布帛構造のみでは吸汗時の快適性に限界があり、これを解消するために使用する繊維の検討が進められている。例えば、吸汗時に自己伸長する繊維を使用して布帛に凹凸をつける方法(特許文献1)や、ニットループが吸水時に大きくなり通気性が向上する生地が得られる繊維(特許文献2)が提案されているが、これらに使用されている繊維は吸湿性がなく、身体の不感蒸泄による水分は吸収しないため不快であり、さらに、発汗時にもべとつき感や、蒸れ感が残り、不快感の減少は僅かであった。また、セルロース系繊維を使用して布帛製造すれば吸湿性がよく、通常の着用時では快適であることが知られているが、運動などによる発汗時には吸汗量が不足して、べとつき感や蒸れ感を覚える。これらのように、着用時、発汗時共に快適となる布帛は現在の所見当たらない。
特開2005−36374公報 特開2005−23431公報
本発明の課題は、着用時快適で、かつ、発汗時にもべとつき感や蒸れ感のない経編地、及びそれを用いた衣服を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、着用テストなどを含み鋭意検討した結果、吸汗時に自己伸長する画期的なセルロース系繊維を使用し、特定の範囲の経編構造を用いたことにより上記課題が達成されることを見出した。
すなわち、本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1)吸水伸長するセルロース繊維を含有する経編地であって、該セルロース繊維はルーピングされ、かつ、1〜4針の振り組織であり、さらに、吸水時の編地密度低下率が5〜40%であることを特徴とする経編地。
(2)吸水伸長率が3%以上であるセルロース繊維を10%以上含有していることを特徴とする(1)記載の経編地。
(3)(1)または(2)記載の経編地を用いて製造された衣服。
(4)セルロース繊維をアルカリ水溶液20g/L以上で、20℃以上、5分以上浸漬処理して得られた吸水伸長性セルロース繊維を含む糸条を、該セルロース繊維がルーピングを形成し、かつ1〜4針の振り組織を有するように、経編地に編成することを特徴とする(1)記載の経編地の製造方法。
本発明の経編地は、好ましくは3%以上吸水伸長するセルロース繊維を含有し、該セルロース繊維はルーピングされ、かつ、1〜4針の振り組織であり、また吸水時の編地密度低下率が5〜40%であり、さらに好ましくは、該セルロース繊維を10%以上含有することにより、特に運動時に吸放湿性の特徴が大きく発揮でき、これまで提案されている特許文献1、特許文献2に示されるような衣服と大きな着用快適性に差が生じる。さらに、吸水時(衣服着用場面においては吸汗時)にセルロース繊維が伸長し、特に吸放湿性を向上させることができるので、セルロース繊維使用の効果をより高めることができ、特に少量の水分量でもセルロース繊維の吸水伸長効果が得られる。このため、着用時快適で発汗時にもべとつき感や蒸れ感のない衣服製造が可能で、スポーツウェア、インナー、アウターなどに適用すると、快適な着用感が得られる。
本発明に用いるセルロース繊維は、キュプラ、レーヨン、竹繊維、綿、精製セルロースなどであるが、特に好ましくはキュプラ、レーヨン等の再生セルロースである。また、編地とするためには、これらの長繊維、短繊維(紡績糸)を使用し、長繊維では11dt(デシテックス:以下、同じ記号を使用)〜400dt、短繊維では160S(綿番手:以下、同じ記号)〜10S、またこれらの撚糸した双糸、3子糸、さらに、引き揃えて編成することができ、それぞれ組織にあった太さとして使用できるが、長繊維では好ましくは40dtから170dt、短繊維では好ましくは30S〜120S程度が扱いやすい。
本発明による経編地ではセルロース繊維は吸水時伸長することが必要であるが、特に3%以上の吸水伸長率を有していることが好ましい。
本発明は、吸水伸長するセルロース繊維を含有する経編地であるが、通常のセルロース繊維を、好ましくは3%以上の吸水伸長率を有するセルロース繊維にするには、セルロース繊維をアルカリ水溶液中で処理すればよい。セルロース繊維をアルカリ処理することは従来より知られており、例えばシルケット加工が最も一般的なものである。本発明では、このような従来の常識を打ち破り、過酷なアルカリ処理により吸水時に伸長するセルロース繊維の製造に成功した。具体的には、例えばセルロース繊維を水酸化ナトリウム20g/L(リットル)以上の水溶液中に20℃以上で、5分以上浸漬処理することにより得られる。吸水伸長率の制御はこれらの条件のコントロールにより可能である。例えばアルカリ濃度、温度、時間など処理条件が弱いほど吸水伸長率は小さくなるが、処理条件を強くしすぎても、ある限度以上、例えば20%以上の吸水伸長率を有するセルロース繊維は得られない。アルカリ処理剤としては公知のものが使用でき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の使用が可能である。
アルカリ濃度としては20〜200g/L水溶液相当がより好ましく、処理温度、時間はそれぞれ20〜110℃で、5〜120分間処理することがより好ましい。また、アルカリ処理については、アルカリ処理前のセルロース繊維を使用して編地製造後にアルカリ処理を行い、引き続き染色加工を行う方法が好ましいが、必要に応じて製編前のセルロース繊維のアルカリ処理を行い、製編、次いで染色加工を行う方法も行える。
本発明において、セルロース繊維の吸水伸長率の測定は、20℃、65%RH下の環境で、0.1g/dt(デシテックス)の荷重下で繊維長を測定し(A)、次いで、繊維を水に浸して1分後の長さを0.1g/dtの荷重下で測定し(B)、下記式(1)により吸水伸長率を求める。この測定に際し、セルロース繊維を経編地製造前にアルカリ処理する場合はアルカリ処理後の繊維の吸水伸長率を測定し、また、経編地中の繊維の吸水伸長率測定は、経編地中からセルロース繊維の抜き出しが困難であるが、組織によっては抜き出しが可能なものもあり、その場合は経編地中から抜き出したセルロース繊維の吸水伸長率を測定する。さらに、インターレース加工等による複合糸の場合は、複合糸中より繊維を抜き出して同条件で測定する。
吸水伸長率(%)=((B−A)/A)×100 (1)
本発明においては、経編地中のセルロース繊維が吸水伸長することが重要であるが、経編地中からセルロース繊維を抜き出して、セルロース繊維の吸水伸長率を測定するのが困難な場合がある。本発明者らは、吸水伸長率に変わる尺度を検討した結果、編地密度低下率を所定値内にする事により、着用地の快適性が捕らえられることを見出した。特に、少量の水分下による編地密度低下率と着用快適性に相関性が有り、編地重量の50%の水分量を編地に付与させ、その場合の編地密度低下率を5〜40%とすることにより、衣服内外へ空気の移動が生じ易くなり、さらに、空気が移動することにより、セルロース繊維の吸放湿性が十分に発揮され、これらより、衣服内は高湿度とならないことが分った。本発明の経編地の吸水時の編地密度低下率は5〜40%、好ましくは10〜30%である。編地密度低下率が5%未満の場合には、着用発汗時に蒸れ感等を感じ、不快なものとなり、編地密度低下率が40%より大きい場合は、衣服形状が大きく変化し過ぎ着用感を損ね、さらに、見映えも良くなくなり、好ましくない。
本発明の経編地において、吸水伸長するセルロース繊維はルーピングされ、かつ1〜4針の振り組織を有している。これは、吸水伸長するセルロース繊維を含有する経編地であっても、経編組織によっては吸水伸長するセルロース繊維の特徴が活かせず、編地密度が逆に増加し過ぎることがあり、これを防止するためである。
ここでいうルーピングとは、ニードルループ(ニットループ)が形成されている構造であり、ニードルループを形成しない挿入組織では、編地着用時の変型が戻らず、いわゆるワライ現象を生じる。また、ルーピングと挿入を繰り返す構造の場合、挿入が1コースのみで連続していない場合は、本発明ではルーピング組織としてみなし、この組織ではワライ現象は生じない。しかし、挿入が2コース以上連続する場合は、ワライが生じ易くなる。また、振り組織とせず、10/01のような鎖編みに見られる同一ウェール内で編成する場合は、振り組織となっていないので発明の効果は得られず、このような鎖編とする場合は、10/01/12/21の様に2コースに1回は振り組織を入れ、鎖編みが2コース以上連続しないように設計する。無論、2目編によるループもルーピングである。
本発明では、前述のようにセルロース繊維による経編組織の振りが1〜4針であることが必要である。振りが多くなるほどセルロース繊維の吸水伸長による放湿性の効果が出やすくなるが、振りが5針以上になると、経編地内のセルロース繊維の充填密度が高くなり過ぎ、吸水時に放湿性の効果が逆に低下する現象が生じる。経編設計を例示すると、2枚筬のトリコットにて、バックに吸水伸長するセルロース繊維を、フロントには非吸水伸長繊維として、バックの組織を、10/12や、10/23、10/34、10/45等、また、10/12/10/34/32/34等振りがコースにより変化しているが、全コースルーピングしている方法、あるいは、12/00、12/10/22/10/12/00等のように、ルーピングと挿入の繰り返しで、かつ、挿入は不連続とする方法等の組織を行うことができる。
本発明による経編地は、吸水伸長するセルロース繊維を、好ましくは10%以上含有するが、セルロース繊維の混率が10%未満の場合、吸水時にセルロース繊維が伸長しても蒸れ感を減少する効果は少なくなる。また、吸水伸長するセルロース繊維が100%である経編地が本発明の効果を最も発揮し易い。また風合い、強度向上等の目的により、綿、ポリエステル、ナイロンなど任意な非吸水伸長繊維と混合することにより、それぞれ目的に合った衣料にすることも可能である。吸水伸長するセルロース繊維と、非吸水伸長繊維とを混合する方法については、非吸水伸長繊維と吸水伸長するセルロース繊維とを別々のビームに整経して交編する方法、あるいは、吸水伸長するセルロース繊維と非吸水伸長繊維と交撚、複合仮撚、インターレースなどの複合糸として複合糸をビームに整経することが可能である。なお、複合糸とする場合には、複合方法によっては吸水時に複合糸の伸長が顕著に得られない場合があり、これを避けるためセルロース繊維より非吸水伸長繊維の送り量(フィード率)を同等以上として設計し、また、複合糸において吸水伸長するセルロース繊維の混率については、経編地設計により得られる効果を加味して任意に設定可能であるが、複合糸としてもセルロース繊維が吸水伸長性能を有するよう設計することが好ましい。なお、非吸水伸長繊維とは、ポリエステル、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、アセテート、ウール、および、本発明条件によるアルカリ処理がなされていないセルロース系繊維などで、さらに、これらの断面形状も任意で、丸断面の他、W型断面、三角断面などの異型糸も可能で、これら繊維の長繊維、あるいは短繊維を単独、または混合して使用可能である。
本発明の経編地の製造は、シングル、あるいはダブルのトリコット機、ラッセル機などの経編機により可能で、組織は1枚筬以上で製造される、デンビー、ハーフ、サテン、メッシュ調、経編地内部に連結糸を有する立体調編地など、任意な組織が行える。
本発明の編地の染色加工方法は、通常の染色仕上げ工程が使用でき、使用する染色機もセルロース繊維を繊維状態でアルカリ処理する場合はチーズ染色機や綛染色機の使用、アルカリ処理を編地状態としての加工は液流染色機、ウインス染色機など任意な染色機の使用ができる。アルカリ処理後の経編地は、繊維素材に応じた染色条件による染色を行うのが好ましい。また、編地状態での加工において、仕上げセットでは、仕上げセット後に吸水伸長するセルロース繊維が皺になったり、突っ張ったりしないように仕上げればよい。また、仕上げ剤として、吸水剤の付与を行うとより吸汗性が向上し好ましい。
以下、実施例により本発明を詳述する。無論、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例における評価は以下の方法により測定した。
(1)編地密度低下率
20℃65%RH下の環境で、サンプルの乾燥時の密度(コース/インチ×ウェール/インチ)(A)を測定し、次いで、経編地重量の50%の水分を吸水させて吸水時の密度(コース/インチ×ウェール/インチ)(B)を測定し、下記(2)式により編地密度低下率を求める。また、(B)<(A)で密度が増加する場合は、−(マイナス)で示す。
編地密度低下率(%)=((B−A)/A)×100 (2)
(2)着用快適性
実施例で得られた編地でTシャツを縫製し、発汗するまで運動を行い、発汗時の快適性と衣服の見映えをモニター10人による評価を行った。
下記3以上であれば衣服として使用可能であり、数値が高いほど快適で見映えも問題無い。
5 : 発汗しても蒸れ感なく、極めて快適。また、衣服変型による見映えは全く問題ない。
4 : 発汗時、蒸れ感を感じず快適。また、衣服変型による見映えは問題ない。
3 : 発汗時、やや蒸れ感を感じるが快適である。また、衣服変型による見映え問題ない。
2 : 発汗時、衣服内が蒸れる。または、衣服変型大きく見映えが良くない。
1 : 発汗時、衣服内が蒸れかなり不快。または、衣服変型大きく極めて見映えが良くない。
[実施例1]
28ゲージのシングルトリコット編機を使用してハーフ組織を編成するに際し、フロントに非吸水繊維としてポリエステル56dt/30fのW型断面糸、バックにセルロース繊維としてキュプラ繊維56dt/30fを配置し、全ての針に糸を配列するall-inの糸通しにて編成した。この場合、使用したキュプラ繊維はアルカリ未処理の通常のキュプラ繊維である。
編成した生機を液流染色機に投入し、80℃、20分精練し排水後、50g/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液中で30℃、20分間アルカリ処理した。次いで、ポリエステル繊維、およびキュプラ繊維の染色を行った。染色上がりの編地は凹凸状となっているため、ショートループドライヤーを使用して乾燥後、ピンテンターにて編地のしわが取れる程度に伸長して170℃、60秒の条件で仕上げセットを行った。なお、液流染色中に染色と同時に吸水剤を付与した。
得られた経編地の編地密度低下率を測定したところ、17.8%であった。
また、得られた編地を使用してTシャツを縫製して着用試験を行った。着用結果を表1に示す。
[実施例2〜4、比較例1〜2]
実施例1において、組織を変更してセルロース繊維の振り量、混率、ルーピングの変更を行い、経編地を製造した。これらを使用した編地の着用快適性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例5〜6]
実施例1において、フロントに非吸水繊維としてポリエステル84dt/30fのW型断面糸、バックにセルロース繊維としてキュプラ繊維33dt/24fを配置し、全ての針に糸を配列するall-inの糸通し、および、1本交互に糸を配置する1in1outにて編成した。この場合、使用したキュプラ繊維はアルカリ未処理の通常のキュプラ繊維である。これらを使用した編地の着用快適性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
28ゲージのシングルトリコット編機を使用してメッシュ組織を編成するに際し、フロント筬とミドル筬に非吸水繊維としてポリエステル56dt/30fのW型断面糸を1本おきに糸通しする1in1outの糸通しとし、組織はフロント10/12/10/12/23/21/23/21、ミドル23/21/23/21/10/12/10/12とするメッシュ柄を編成。バックにはセルロース繊維としてキュプラ繊維84dt/45fを配置し、全ての針に糸を配列するall-inの糸通しにて12/10組織を編成した。この場合、使用したキュプラ繊維はアルカリ未処理の通常のキュプラ繊維である。
編成した生機を液流染色機に投入し、80℃、20分精練し排水後、50g/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液中で40℃、20分間アルカリ処理した。次いで、ポリエステル繊維、およびキュプラ繊維の染色を行った。染色上がりの編地は凹凸状となっているため、ショートループドライヤーを使用して乾燥後、ピンテンターにて編地のしわが取れる程度に伸長して170℃、60秒の条件で仕上げセットを行った。なお、液流染色中に染色と同時に吸水剤を付与した。
得られた経編地の編地密度低下率を測定したところ、19.7%であった。
また、得られた編地を使用してTシャツを縫製して着用試験を行った。着用結果を表1に示す。
[実施例8]
22ゲージのシングルトリコット編機を使用してメッシュ組織を編成するに際し、フロント筬とミドル筬に非吸水繊維としてポリエステル84dt/30fのW型断面糸を1本おきに糸通しする1in1outの糸通しとし、組織はフロント10/12/23/21、ミドル23/21/10/12とするメッシュ柄を編成。バックにはセルロース繊維としてレーヨン繊維67dt/45fを配置し、全ての針に糸を配列するall-inの糸通しにて12/10組織を編成した。この場合、使用したレーヨン繊維はアルカリ未処理の通常のレーヨン繊維である。
編成した生機を液流染色機に投入し、80℃、20分精練し排水後、60g/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液中で40℃、20分間アルカリ処理した。次いで、ポリエステル繊維、およびレーヨン繊維の染色を行った。染色上がりの編地は凹凸状となっているため、ショートループドライヤーを使用して乾燥後、ピンテンターにて編地のしわが取れる程度に伸長して170℃、60秒の条件で仕上げセットを行った。なお、液流染色中に染色と同時に吸水剤を付与した。
得られた経編地の編地密度低下率を測定したところ、26.6%であった。
また、得られた編地を使用してTシャツを縫製して着用試験を行った。着用結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、製造できた経編地をアルカリ未処理のまま、他は同様にして染色加工を行い仕上げた。出来上がった経編地の着用快適性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、フロントに非吸水繊維としてポリエステル84dt/30fのW型断面糸、バックにセルロース繊維としてキュプラ繊維22dt/12fを配置し、フロントはall-inの糸通し、バックは1in1outにて編成する以外は同様にして行なった。得られた編地を使用してTシャツを縫製して着用試験を行った。着用結果を表1に示す。
Figure 2008138318
本発明による経編地を使用して衣服を縫製すれば、着用時快適で、かつ、発汗時にもべとつき感や蒸れ感のない衣服が得られ、スポーツウェア、インナー、アウターなどの衣服に有用に用いられる。

Claims (4)

  1. 吸水伸長するセルロース繊維を含有する経編地であって、該セルロース繊維はルーピングされ、かつ、1〜4針の振り組織であり、さらに、吸水時の編地密度低下率が5〜40%であることを特徴とする経編地。
  2. 吸水伸長率が3%以上であるセルロース繊維を10%以上含有していることを特徴とする請求項1記載の経編地。
  3. 請求項1または2記載の経編地を用いて製造された衣服。
  4. セルロース繊維をアルカリ水溶液20g/L以上で、20℃以上、5分以上浸漬処理して得られた吸水伸長性セルロース繊維を含む糸条を、該セルロース繊維がルーピングを形成し、かつ1〜4針の振り組織を有するように、経編地に編成することを特徴とする請求項1記載の経編地の製造方法。
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