JP2008136182A - バイアス回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチバンド対応のバイアス回路を提供する。
【解決手段】交流回路に一端が接続された第1リアクタンス手段2と、この他端に接続された第2リアクタンス手段3と、両者の接続部210に接続されたスイッチ7と、この他端に接続された第3リアクタンス手段8と、第2リアクタンス手段3に接続された容量性手段4と、第2リアクタンス手段3と容量性手段4との接続部220に接続された、直流電圧を供給可能な直流回路5とを少なくとも備えており、接続部220が交流的に接地状態とされたバイアス回路100である。接続部210は、第1の周波数とは異なる第2の周波数において、接続部210から容量性手段4の方を見たときのインピーダンスが十分に大とされる位置であり、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスは、いずれの周波数においても十分に大とされる。
【選択図】図1

Description

この発明は、増幅器等に利用されるバイアス回路に関する。
バイアス回路は、例えば増幅器の場合、能動素子である増幅素子を含む交流回路に接続され、増幅する周波数での信号の伝送に影響を与えずに増幅素子に直流電圧を供給する回路である。
図16に、無線機などに使用されている増幅器の従来的なバイアス回路の一例を示す。図16に示すバイアス回路100pは、増幅を行う能動素子の一例である電界効果トランジスタ180に直流電圧を供給する回路である。バイアス回路100pは、直流電圧が印加される電界効果トランジスタ180のゲート端子185に一端が接続された伝送線路181、伝送線路181の他端に一端が接続されると共に他端が接地されたキャパシタ182、伝送線路181とキャパシタ182との接続部186に一端が接続された直流回路であるチョークコイル183、および、チョークコイル183の他端に接続された、接地電位に対して或る一定の直流電圧を発生する直流電源184で構成されている。ここで例えば、伝送線路181の線路長は、使用周波数における波長の4分の1とされている。
なお、以下の説明では、電界効果トランジスタをFET(Field Effect Transistor)と呼称する。使用周波数における波長をλとする。
波長λの交流信号の周波数において、キャパシタ182のインピーダンスが無視できるほど小さくなるように、キャパシタ182の容量が設定される。この結果、波長λの交流信号に対して、伝送線路181は先端短絡線路となる。前述のとおり、伝送線路181は4分の1波長の線路長を持つ伝送線路であるから、図16に示すバイアス回路100pにおいて、FET180のゲート端子185側から見たバイアス回路100pのインピーダンスは、波長λの交流信号の周波数において無限大と看做せる。また、直流電源184は、チョークコイル183、伝送線路181を通じてFET180のゲート端子185に直流的に接続されており、これらは直流回路網を形成し、FET180のゲート端子185に直流電圧を印加する。この結果、FET180は、直流電源184の直流電圧をバイアス電圧として動作することになる。このようなバイアス回路は例えば特許文献1に示されている。
近年、無線通信によって提供されるサービスの多様化に伴い、無線機には複数の周波数帯域の情報を処理できる2バンド以上のマルチバンド化が要求されている。無線機をマルチバンド化するに当たっては、例えば、増幅器などの無線回路をマルチバンド化する必要がある。そして、増幅器などのマルチバンド化においては、バイアス回路のマルチバンド化が要望事項の一つとなる。
例えば特許文献2に、従来的なバイアス回路を複数用いて増幅器をマルチバンドに対応させる技術が開示されている。
また、増幅器のマルチバンド化の他の技術として、特許文献3に、能動素子のバイアス電圧を変更可能とすることで、増幅器の入出力インピーダンスを大きく変化させて整合条件を変えマルチバンドに対応する技術が示されている。
特開平11−150431号公報 特開2003−101440号公報 特開2001−267864号公報
従来のバイアス回路では、図16に示したバイアス回路の説明からも理解されるように、特定の周波数に対してのみバイアス回路として動作可能であり、マルチバンドには対応できない。
上記特許文献2に開示される方法によるマルチバンド対応の場合は、特にバンド数の増加に伴って、基本的に図16に示したバイアス回路が各周波数で必要となることからバイアス回路全体が大型化してしまう問題がある。
また、上記特許文献3に開示される方法によるマルチバンド対応の場合も、同文献に記載されているように、複数のバイアス回路を予め用意しておくことを前提にしており、同様の問題がある。
このように、マルチバンドに対応するために、従来のバイアス回路を使用するバンド数に応じて、複数備えることも考えられるが、回路規模が増大してしまい、現実的ではなくなる。
このような実情に鑑みて、本発明は、マルチバンド対応のバイアス回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のバイアス回路は、次の構成とされる。即ち、交流回路に接続されるバイアス回路であって、この交流回路に、一端が接続された第1リアクタンス手段と、一端が接地された容量性手段と、直流電圧を供給可能な直流回路部と、一つまたは複数の第2リアクタンス手段と、リアクタンスを提供可能なリアクタンス提供手段とを含み、各第2リアクタンス手段は、第1リアクタンス手段の他端と容量性手段の他端との間に、縦列に接続され、容量性手段とこれに接続している第2リアクタンス手段との接続部(接続部R)に、直流回路部が接続され、接続部Rは、交流的に接地状態であり、交流回路を経路とする交流信号の周波数(交流周波数)に応じて、第1リアクタンス手段の他端と容量性手段の他端との間において容量性手段の方を見たときのインピーダンスが十分に大になる位置(オープン位置)に、交流回路と第1リアクタンス手段との接続部(バイアス点)からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大になるように、リアクタンス提供手段がリアクタンスを提供可能であるバイアス回路である。
本発明によれば、異なる複数の交流周波数のそれぞれについて、バイアス回路が備えるリアクタンス提供手段から提供されるリアクタンスによって、バイアス点からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスを十分に大とすることができるから、交流回路で伝送される交流信号に影響を与えることなく、直流電圧を交流回路側に供給できることとなり、マルチバンド対応のバイアス回路が実現する。このように一つのバイアス回路でマルチバンド対応できるから、バンド数に応じた数のバイアス回路を用意する必要がない。
図面を参照しながら、この発明の実施形態を説明する。各図面において対応する部分については、同一の参照符号をつけて重複説明を省略する。
《第1実施形態》
図1は、本発明であるバイアス回路の第1実施形態を示す図である。第1実施形態は、バイアス回路を増幅器の入力端子側に使用した例である。
第1実施形態では、本発明であるバイアス回路の理解を容易にするため、2バンド対応の増幅回路R1に用いた場合を例示している。
増幅素子としては、トランジスタ(Transistor)、FET、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor FET)、TFT(Thin Film Transistor)などを例示できる。なお、各図では、増幅素子としてnチャンネル接合型FET180を図示しているが、nチャンネル接合型FET180に限定する趣旨ではなく、増幅素子の例示に過ぎない。
図1に示す増幅回路R1の入力側回路300は、第1入力整合回路310、第2入力整合回路320およびバイアス回路100で構成される。また、交流回路120は、第1入力整合回路310、第2入力整合回路320およびFET180で構成される。図1に示す増幅回路R1の入力側回路300の入力端には、交流信号源1が接続される。交流信号源1から供給される交流信号は、FET180に伝送される。ここで、第1入力整合回路310および第2入力整合回路320は、交流信号源1から供給される交流信号の周波数(交流周波数)におけるFET180用の整合回路である。
バイアス回路100は、交流回路120における第1入力整合回路310と第2入力整合回路320との接続部800に一端が接続された第1リアクタンス手段2、第1リアクタンス手段2の他端に一端が接続された第2リアクタンス手段3、第2リアクタンス手段3の他端に一端が接続されると共に他端が接地された容量性手段4、直流回路5および直流電源6からなる直流回路部10で構成される。ここで、リアクタンス手段は、交流回路に対してリアクタンスを発生する、回路の構成要素であり、例えば、伝送線路などの分布定数素子、キャパシタやインダクタなどの集中定数素子、またはそれらを複数用いて構成される回路などが挙げられる。また、容量性手段は、蓄電機能を有する、回路の構成要素であり、例えば、キャパシタが挙げられる。ここでキャパシタは静電容量の固定されたものに限定されない。後述する第2接続部220を交流的に接地状態とすることができればよく、例えば静電容量を可変とするキャパシタであっても、ある静電容量で固定してそれを用いるなどして前記目的を達成できればよいのである。なお、このような場合であっても、後述する第6実施形態のような構成が可能であることに留意しなければならない。
第2リアクタンス手段3と容量性手段4との第2接続部220には、グランドに対してある一定の直流電圧を発生する直流電源6を、直流回路5を介して接続する。ここで、直流回路5は、例えば交流信号の周波数においてできるだけ大きなインダクタンスを有する誘導性素子などを用いることができる。または、第2接続部220でのインピーダンスが交流信号の周波数において十分小さければ、小さなインダクタンスを有する誘導性素子でもよい。このような誘導性素子として、例えばチョークコイルなどを例示できる。ここで、誘導性素子のインダクタンス値や材質などは、使用部位、周波数、電流容量を考慮して設定される設計事項である。なお、直流回路5は、交流信号源1から供給された交流信号が直流電源6に及ぼす影響を防止する目的で挿入されるものである。従って、この目的を達成できるものであれば誘導性素子に限定されず、例えば低域通過フィルタを用いることも可能である。また、直流回路5は、単一素子で構成されるとしても、あるいは回路として構成されるものでもよい。
第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3との第1接続部210に、スイッチ7を介して第3リアクタンス手段8が接続される。スイッチ7に限らず本明細書においてスイッチと云えば、接点型のスイッチに限定するものではなく、例えばダイオード、トランジスタ、MOS素子などを用いた、回路網に接点を設けないで回路の開閉機能を有するいわゆるスイッチング素子(switching element)とすることもできる。具体例としては、MEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)スイッチ、スイッチングダイオードなどが挙げられる。
以下の説明では、バイアス回路100と、第1入力整合回路310と、第2入力整合回路320との接続部800を、バイアス点と呼称する。ここで、バイアス回路100は、FET180のゲート端子185に直流的に接続されている必要がある。このため、第2入力整合回路320は、FET180のゲート端子185に対して直流電圧を印加することが可能な回路とする。
なお、第1入力整合回路310および第2入力整合回路320は、使用周波数の入力交流信号について、交流信号源1とFET180とのインピーダンス整合を確立することを目的として備えられており、設計条件に応じて、第1入力整合回路310のみでも、第2入力整合回路320のみでもよい。マルチバンド対応の整合回路の例としては、下記、参考文献1および2に開示されたマルチバンド整合回路などが挙げられる。
(参考文献1)福田敦史、岡崎浩司、楢橋祥一、“第3世代を超えるブロードバンド化が可能な電力増幅器の開発――MEMSスイッチを用いた移動端末用マルチバンド高効率電力増幅器――”、NTT DoCoMo テクニカル・ジャーナル、Vol.14, No.3,pp.25-31. Oct.2006.
(参考文献2)Atsushi Fukuda, Hiroshi Okazaki, Tetsuo Hirota and Yasushi Yamao, “Novel 900MHz/1.9GHz Dual-Mode Power Amplifier Employing MEMS Switches for Optimum Matching,” IEEE Microwave and Wireless Components Letters, Vol.14, No.3 March 2004.
第1実施形態として例示されるバイアス回路100の構成上の特徴を、2バンドに対する設計の観点から説明する。
第mの周波数fでの第1リアクタンス手段2のインピーダンスをZ1m、第2リアクタンス手段3のインピーダンスをZ2m、第3リアクタンス手段8のインピーダンスをZ3m、容量性手段4のインピーダンスをZcmとする。第1実施形態では、m=1,2である。
ここでは、第1の周波数fは、第2の周波数fよりも低いとして説明する。つまり、f<fとする。
また、バイアス回路100は、第1の周波数fではスイッチ7がオフ状態(非導通状態)とされ、第2の周波数fではスイッチ7がオン状態(導通状態)とされる。
まず、第1の周波数fの場合について説明する。
第1の周波数fで、交流信号源1から供給される交流信号の信号経路上のバイアス点800から見たバイアス回路100のインピーダンスは十分に大きいとする。つまり、スイッチ7がオフ状態のときにバイアス点800からバイアス回路100の方を見たときのインピーダンスである、第1の周波数fでの総合インピーダンスZ11+Z21+Zc1は十分に大きい。
換言すれば、バイアス点800は、第1の周波数fにおいてオープン(交流的に開放状態)とされる。ここである部位がオープンであるとは、当該部位から容量性手段4の方を見たときに、そのインピーダンスが十分に大きいことを言う。逆にそのインピーダンスが十分に小さい場合は、その部位はショート(交流的に接地状態)であると言うことにする。
バイアス点800が第1の周波数fにおいてオープンの場合、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3と、これらを介してバイアス点800に接続されている直流回路5および直流電源6を含むバイアス回路100は、第1の周波数fにおいて交流回路から交流的に切り離して考えることができる。つまり、バイアス回路100による交流信号伝送への影響を無視できる。
この観点からすれば『インピーダンスが十分に大きい』とは、直流回路5および直流電源6を、交流信号の周波数において交流回路から交流的に切り離して考えることができる程度と評価できる。具体的にどの程度の大きさのインピーダンスであればよいかは、主に設計要求の程度によって決せられる。以下の説明における『インピーダンスが十分に大きい』との表現についても同様である。
直流回路5は、例えば伝送線路によって構成することができる。この場合、アルミナ等の誘電体基板の上に例えばAu等の導電材料で形成された伝送線路によって構成する。そして、直流電源6は、直流回路5を通じて第2リアクタンス手段3に接続されているので、例えば第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3を伝送線路で構成する場合、導電材料によって定まる抵抗率を持った伝送線路を介して交流回路120に接続される。従って、直流電源6は、直流的に極めて低い抵抗値でバイアス点に直流電圧を供給することができる。
容量性手段4の静電容量は、設計目的周波数が例えばGHz単位の高い周波数に対して容量性手段4のインピーダンス(容量性リアクタンス)が十分に小さくなるように、できる限り大きく設定する。容量性手段4の設置面積に余裕がある場合には、例えば100pF(ピコファラド)などのように、静電容量を十分に大きく設定することが望ましい。ただし、動作周波数によっては、それ以下の静電容量でもよい場合がある。このことによって、第2リアクタンス手段3と容量性手段4との第2接続部220がショート(交流的に接地状態)になる。
第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3の回路上の構成は、バイアス点800をオープンとし、第2接続部220をショートとするものであればよい。図1に示すバイアス回路の第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3をそれぞれ伝送線路で構成する場合、例えば、第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3の各伝送線路の電気長の合計を第1の周波数fで90°とすればよい。
なお、以下の説明では、容量性手段4の静電容量は十分に大きい、すなわち、交流信号の周波数における容量性手段4のインピーダンスが十分小さくなるようなものとする。
第1の周波数fの場合の、第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3の各電気長の和である90°は、第1の周波数fの波長をλとした場合、線路長(物理長)でλ/4となる。以下の説明では、線路長を、周波数を表す添え字付きのλを用いて表記する。この線路長は、図16に示した従来のバイアス回路100pにおける伝送線路181の線路長に等しい。
次に、第1の周波数fの場合で説明したことを前提として、第2の周波数fの場合について説明する。
第2の周波数fでは、交流信号源1から供給される交流信号の信号経路上のバイアス点800から見たバイアス回路100のインピーダンスは十分に大きくはならない。つまり、スイッチ7がオフ状態のときに、第2の周波数f(f<f)での総合インピーダンスZ12+Z22+Zc2は、第2の周波数fが第1の周波数fの奇数倍である場合を除き、十分に大きくならない。このため、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3と、これらを介してバイアス点800に接続されている直流回路5および直流電源6を含むバイアス回路100を、交流回路120から交流的に切り離して考えることができず、第2の周波数fの交流信号はバイアス回路100の影響を受けることとなる。
例えば、第1の周波数fを1GHz、第2の周波数fを2GHzとした場合の、スイッチ7がオフ状態におけるバイアス回路100の通過特性(S21)の周波数特性のシミュレーション結果を図2に示す。ここで、図2は、図1に示したバイアス回路100の入力端子をポートP1とし、出力端子をポートP2とし、ポートP1およびポートP2を50オーム系に接続した場合について計算した通過特性(S21)のシミュレーション結果を示している。図2に示すように、1GHzの信号は殆ど損失なく通過しているが、2GHzの信号は30dB近い損失が生じている。なお、このシミュレーションでは、スイッチ7を、オン状態の場合の損失はゼロ、オフ状態の場合の分離度は無限大という理想スイッチを仮定して計算した。以下、スイッチについては、理想スイッチを用いた場合について説明をするが、実際の設計に際してはスイッチの振幅や位相に関する周波数特性なども他の構成要素と同様に考慮されるべきである。
第1の周波数fの場合に、バイアス回路100の第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3の各電気長の和が90°となるようにそれぞれを伝送線路で構成した例において、スイッチ7をオフ状態とした場合に、第2接続部220をショートとすると、f<fを考慮すれば、第2の周波数fにおいてオープンとなる位置は、バイアス点800と第2接続部220との間に存在することになる。このオープンとなる位置に第1接続部210が設けられており、このことが本発明のバイアス回路の特徴の1つである。換言すれば、スイッチ7が接続する第1接続部210は、第2の周波数fにおいて、第1接続部210から第2リアクタンス手段3の方を見たときのインピーダンスが十分に大きくなる位置である。このとき、第1接続部210と第2接続部220との間の伝送線路である第2リアクタンス手段3の線路長を例えばλ/4とすればよい。この場合、第1リアクタンス手段2の線路長は(λ/4−λ/4)となる。
既述のとおり、スイッチ7がオフ状態のときに、第2の周波数f(f<f)での総合インピーダンスZ12+Z22+Zc2は、第2の周波数fが第1の周波数fの奇数倍である場合を除き、十分に大きくならない。しかし、第2の周波数fにおいて、第1接続部210から第2リアクタンス手段3の方を見たときのインピーダンスは、十分に大きい。つまり、Z22+Zc2は十分大きい。
そこで、第2の周波数fではスイッチ7をオン状態としてバイアス回路100を動作させる。このとき、第2の周波数fでは、バイアス点800から見た第1リアクタンス手段2および第3リアクタンス手段8の合計インピーダンスZ12+Z32が十分に大きいものとされる。
つまり、スイッチ7がオン状態のときにバイアス点800からバイアス回路100の方を見たときのインピーダンスである、第2の周波数fでの合計インピーダンスZ12+Z32が十分に大きくなるように、第3リアクタンス手段8のインピーダンスZ32が設定される。
このとき、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3と、これらを介してバイアス点800に接続されている直流回路5および直流電源6を含むバイアス回路100は、第2の周波数fにおいて交流回路から交流的に切り離して考えることができる。
第3リアクタンス手段8を先端開放の伝送線路で構成する場合であれば、例えば、第1リアクタンス手段2および第3リアクタンス手段8の電気長の合計を第2の周波数fで180°となるように設計すればよい。この場合、既述の設計を前提とすれば、第3リアクタンス手段8の線路長は、(2p×λ/4―(λ/4―λ/4))となる。ただし、pは正の整数である。
例えば、第1の周波数fを1GHz、第2の周波数fを2GHzとした場合には、2λ=λとなるので、第1リアクタンス手段2の線路長をλ/4に、第3リアクタンス手段8の線路長をλ/4とすればよい。ここで、第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3の線路長の合計はλ/4+λ/4=λ/2=λ/4となる。このように設計された、スイッチ7がオン状態でのバイアス回路100の通過特性(S21)の周波数特性を、図3に示す。図3に示すように、バイアス回路100によっても2GHzの信号は殆ど損失なく通過している。
以上の説明のとおり、スイッチ7の状態(オフ状態、オン状態)を切り替えることで、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3と、これらを介してバイアス点800に接続されている直流回路5および直流電源6を含むバイアス回路100は、異なる2つの周波数でそれぞれにおいて交流回路から交流的に切り離して考えることができる。
ここでは、2バンド対応のバイアス回路100を説明した。仮に、異なる2つの周波数を1GHzおよび1.2GHzとして設計要求した場合を考える。図2に示すバイアス回路100の通過特性(S21)の周波数特性を引用して、バイアス回路100による信号損失を例えば3dB程度まで許容するとした場合、従来の構成のバイアス回路100pで十分に設計目的を達し得る。しかし、一般的には、従来的構成のバイアス回路の通過特性(S21)の周波数特性が図2に示すように広帯域で低損失を示すとは限らないし、近接した周波数帯での2バンド対応に限らず任意の帯域での2バンド対応には必ずしも合目的でない。この点、第1実施形態のバイアス回路100は、第1接続部210の位置設定およびスイッチ7の状態切り替えによって、帯域の遠近に係らず2バンド対応を実現できるものである。なお、ここで述べた趣旨は2バンド対応のバイアス回路100に限らず、本発明のバイアス回路全般に妥当する。
また、例えば、第1の周波数fを1GHz、第2の周波数fを4GHzとした場合にも、スイッチ7が接続する第1接続部210は、第2の周波数fにおいて、接続部210から第2リアクタンス手段3の方を見たときのインピーダンスが十分に大きくなる位置とする。この場合、例えば、第2リアクタンス手段3の線路長としてλ/4または3λ/4を取り得る。このような場合、いずれかを線路長として任意に選択できる。第2リアクタンス手段3の線路長を3λ/4とした場合、第1リアクタンス手段2の線路長はλ/4(=λ/4―3λ/4)とすればよい。
このように、第2リアクタンス手段3の線路長として複数の設計値を取り得る場合、いずれかを線路長として任意に選択できる。換言すれば、設計要求の周波数帯に応じて、第1接続部210の位置を設定できる。
各リアクタンス手段は、伝送線路に限らず集中定数素子を用いて構成することもできる。特に第3リアクタンス手段8は、単一周波数でのみ用いられるものであるので集中定数化が容易である。また、集中定数化することによりバイアス回路の小型化が可能となる。
また、同じ構成のバイアス回路をFET180の出力端子側に設けてもよい。バイアス回路の基本的な動作はFET180の入力端子側に設けた場合と同様であるので説明は省略する。
《第2実施形態》
図4は、本発明の第2実施形態のバイアス回路200を示す図である。第2実施形態は、第1実施形態における第3リアクタンス手段8の他端、つまりスイッチ7が接続されていない端部を第2容量性手段9を介して接地した場合の実施形態である。
第1実施形態のバイアス回路100と同様にスイッチ7の状態を切り替えることで、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3と、これらを介してバイアス点800に接続されている直流回路5および直流電源6を含むバイアス回路200は、2つの周波数でそれぞれにおいて交流回路から交流的に切り離して考えることができ、2バンド対応のバイアス回路を構成できる。
第1リアクタンス手段2、第2リアクタンス手段3および第3リアクタンス手段8を伝送線路で構成した場合、第3リアクタンス手段8の線路長は((2p―1)×λ/4―(λ/4―λ/4))とできる。ただし、pは正の整数である。
第2実施形態では、第3リアクタンス手段8の他端を交流的に接地状態にすることによって、第3リアクタンス手段8の線路長を短くすることができる場合がある。
例えば、第1の周波数fを1GHz、第2の周波数fを3.8GHzとした場合では、第2実施形態において例えば第2リアクタンス手段3の線路長として3λ/4を選択した場合、第3リアクタンス手段8の線路長は第2の周波数fでの電気長でおよそ20°でよい。一方、第1実施形態では、第3リアクタンス手段8の線路長は第2の周波数fでの電気長でおよそ103°必要となる。
第1の周波数fを1GHz、第2の周波数fを3.8GHzとした場合の、スイッチ7がオフ状態におけるバイアス回路200の通過特性(S21)の周波数特性のシミュレーション結果を図5に示す。また、スイッチ7がオン状態におけるバイアス回路200の通過特性(S21)の周波数特性のシミュレーション結果を図6に示す。ここで、図5、図6は、図4に示したバイアス回路200の入力端子をポートP1、出力端子をポートP2とし、通過特性はポートP1およびポートP2を50Ω系に接続した場合について計算した通過特性(S21)のシミュレーション結果を示している。図5に示すように、スイッチ7がオフ状態とされたバイアス回路200では、1GHzの信号は殆ど損失なく通過しているが、3.8GHzの信号は損失が生じている。一方、図6に示すように、スイッチ7がオン状態とされたバイアス回路200では、3.8GHzの信号は殆ど損失なく通過している。
第1実施形態および第2実施形態では対応周波数が2つの場合を示したが、同様の考えの下、より多くの周波数に対応する実施形態を第3実施形態〜第5実施形態に示す。
《第3実施形態》
第3実施形態は、第1の周波数fの奇数倍の各交流周波数に例示されるように、複数の交流周波数で第1接続部210がオープンになる場合に、各交流周波数に応じて、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大となるように、第3リアクタンス手段8のリアクタンスを変更する構成である。また、第3実施形態のバイアス回路の構成は、『十分に大きいインピーダンス』の設計値などにより影響を及ぼされる第3リアクタンス手段8のリアクタンスの調整を可能とする。
図7は、本発明の第3実施形態を示す図である。第3実施形態のバイアス回路300は、第2実施形態に示したバイアス回路200における第3リアクタンス手段8として、リアクタンス値を変更可能な可変リアクタンス手段を用いる。ここで、可変リアクタンス手段としては、例えば静電容量を変更可能なバリアブルキャパシタなどを適用すればよい。第3リアクタンス手段8をq種類のリアクタンス値に変更可能な可変リアクタンス手段とすることでq+1バンド対応のバイアス回路300となる。qは2以上の整数とする。
なお、第1実施形態に示したバイアス回路100における第3リアクタンス手段8として、リアクタンス値を変更可能な可変リアクタンス手段を用いる実施形態とすることも可能である。
図8に示すように、切替スイッチである1入力q出力のスイッチ71およびスイッチ72とそれらに接続可能なq個のリアクタンス素子81,…,81を用いて第3リアクタンス手段8を構成するとしてもよい。この実施構成では、q個のリアクタンス素子81,…,81は横列に配置され、スイッチ71の一端は第1接続部210に接続され、スイッチ72の一端は第2容量性手段9に接続される。そして、スイッチ71の他端およびスイッチ72の他端の切り替えで同一のリアクタンス素子を選択する。これにより、スイッチ71およびスイッチ72の状態を切り替えることでq個のリアクタンス値が得られる。
なお、ここでは第2実施形態を前提にしているため、切替スイッチを2つ用いているが、第1実施形態を前提にする場合には、スイッチ71の1つでよい。つまり、全てのリアクタンス素子が第2容量性手段に接続可能であることは必須の技術事項ではない。また、図8に示す構成の変形例として、回路全体の小型化には必ずしも有効とは言えないものの、スイッチ72を設けることなく、q個のリアクタンス素子81,…,81の一部または全ての他端、つまりスイッチ71に接続されない端部に第2容量性手段を接続するとしてもよい。要するに、少なくとも1つのリアクタンス素子が第2容量性手段に接続可能であればよい。切替スイッチであるスイッチ71を、いずれのリアクタンス素子とも接続しない状態とすることが可能なものとして構成してもよい。
また、図9あるいは図10に示すように、第3リアクタンス手段8の別の具体的な実施構成として、スイッチおよびリアクタンス素子の組み合わせを用いた構成を採用してもよい。図9に示す実施構成では、q個のリアクタンス素子81,…,81とq−1個のスイッチ7,…,7が交互に縦列に接続される。つまり、縦列に接続されるリアクタンス素子のうち一方の端に位置するリアクタンス素子81の一端はスイッチ7に接続され、リアクタンス素子81の他端、つまりスイッチ7が接続されていない端部はスイッチ7の一端に接続される。リアクタンス素子81の一端はスイッチ7の他端に接続され、リアクタンス素子81の他端はスイッチ7x+1の一端に接続される。但し、x=2,3,・・・,q−1である。縦列に接続されるリアクタンス素子のうち他方の端に位置するリアクタンス素子81の一端はスイッチ7の他端に接続され、リアクタンス素子81の他端は第2容量性手段9に接続される。但し、リアクタンス素子81の他端を第2容量性手段9に接続することは必須の技術事項ではない。このような実施構成では、第y+1の周波数fy+1に対して、スイッチ7,…,7をオン状態とし、スイッチ7y+1をオフ状態とするように設計できる。なお、y=1の場合は、スイッチ7をオフ状態とする。これにより、スイッチ7,…,7の状態を切り替えることでq個のリアクタンス値が得られる。
また、図10に示す第3リアクタンス手段8の実施構成では、q個のリアクタンス素子81,…,81とq−1個のスイッチ18,…,18が交互に縦列に接続される。縦列に接続されるリアクタンス素子のうち一方の端に位置するリアクタンス素子81の一端はスイッチ7に接続される。スイッチ18の一端は、リアクタンス素子81x−1の他端に接続され、スイッチ18の他端は、リアクタンス素子81の一端と、第2容量性手段19の一端とのいずれかと接続可能である。但し、x=2,3,・・・,qである。ここでは第2実施形態を前提にしているため、リアクタンス素子81の他端は第2容量性手段9に接続するが、このことは必須の技術事項ではない。このような実施構成では、第y+1の周波数fy+1に対して、スイッチ18,…,18をオン状態とし、スイッチ18y+1の他端を第2容量性手段19y+1に接続する。なお、y=1の場合は、スイッチ18を第2容量性手段19に接続する。これにより、スイッチ18,…,18の状態を切り替えることでq個のリアクタンス値が得られる。
《第4実施形態》
図11は、本発明の第4実施形態を示す図である。第4実施形態は、第2実施形態で説明した2バンド対応での考え方をn+1バンド対応へ拡張した、第2実施形態の拡張的形態である。第4実施形態では、リアクタンス手段を複数備える。図11に示すバイアス回路400は、第1リアクタンス手段2およびn個の第2リアクタンス手段3,…,3が縦列に接続された回路部を有する。具体的には、第1リアクタンス手段2の一端はバイアス点800に接続され、その他端が第2リアクタンス手段3の一端に接続される。第2リアクタンス手段3の他端、つまり第1リアクタンス手段2が接続されない端部は、第2リアクタンス手段3n−1の一端に接続される。第2リアクタンス手段3n−1の他端、つまり第2リアクタンス手段3が接続されない端部は、第2リアクタンス手段3n−2の一端に接続される。このような接続が縦列接続となるように繰り返され、第2リアクタンス手段3の他端、つまり第2リアクタンス手段3が接続されない端部は、第2リアクタンス手段3の一端に接続されることになる。第2リアクタンス手段3の他端は容量性手段4に接続される。
また、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3との接続部21にスイッチ7を介して第3リアクタンス手段8が接続される。第2リアクタンス手段3x+1と第2リアクタンス手段3との接続部21にスイッチ7を介して第3リアクタンス手段8が接続される。ただし、x=n−1,n−2,・・・,1である。各第3リアクタンス手段8,…,8の一端、つまりスイッチが接続されていない端部に、他端が接地された第2容量性手段9,…,9が接続される。なお、n個の第2リアクタンス手段3,…,3は、それぞれ同種の手段として構成されるべき趣旨ではない。例えば、n個の第2リアクタンス手段3,…,3のうち、一部を例えば伝送線路として構成し、その他を例えば集中定数素子で構成するなど適宜に構成することができる。
この構成によれば、スイッチ7,…,7いずれかの状態を切り替えることで、少なくともn+1個の周波数についてそれぞれ直流回路5および直流電源6を交流的に切り離すことができ、少なくともn+1バンド対応のバイアス回路400を実現できる。ここで、例えばn+1バンド対応の場合では、mを1以上の整数として、第m+1の周波数で直流回路5および直流電源6を交流的に切り離す場合には、スイッチ7のみをオン状態とする。第1の周波数では、全てのスイッチ7,…,7はオフ状態とされる。なお、スイッチ7の接続位置は、第m+1の周波数において、この位置から第2リアクタンス手段3,…,3の方を見たときのインピーダンスが十分に大となる位置とする。但し、1個のスイッチをオン状態とすることが、必然的にn+1バンド対応のバイアス回路400を構成するものではない。例えば第1リアクタンス手段2および各第2リアクタンス手段3,…,3を伝送線路で構成した場合では、或るスイッチを1つだけオン状態としたときの交流信号の周波数の奇数倍の周波数についても、同様にバイアスすることが可能である。
また、第4実施形態ではオン状態とされるスイッチの個数は1つに限定されるものではない。複数のスイッチをオン状態とする場合、例えばスイッチ7と、スイッチ7よりもバイアス点800から離れる側の少なくとも1つ以上のスイッチがオン状態とされる場合、スイッチ7を除くオン状態とされたスイッチに接続される各第3リアクタンス手段の設計値によっては、n+1バンド以外の周波数において、スイッチ7の接続部から容量性手段4の方を見たときのインピーダンスが十分に大とできることがある。つまり、オン状態とされるスイッチのうちバイアス点800に最も近いスイッチ7をオン状態とすることは、対象の交流周波数について、このスイッチ7が接続される接続部21から直流回路5の方を見たときのインピーダンスが十分に大とすることを意味し、スイッチ7よりもバイアス点800から離れる側で適宜に1つ以上のスイッチをオン状態とすることは、オン状態とされたスイッチに接続される各第3リアクタンス手段の設計値によって、バイアス可能な動作周波数を適宜に定める役割を果たす。
第4実施形態では、第3リアクタンス手段8,…,8それぞれの一端は、第2容量性手段9,…,9を介して接地されているが、このような実施形態に限定されない。第3リアクタンス手段8,…,8の少なくとも一つが、その一端に、一端が接地された第2容量性手段の他端が接続されている構成でもよい。あるいは、第3リアクタンス手段8,…,8のうち少なくとも一つは線路を含んで構成され、この線路を含んで構成される第3リアクタンス手段のうち少なくとも一つの一端が、線路の開放端部である構成でもよい。
《第5実施形態》
図12は、本発明の第5実施形態を示す図である。第5実施形態では、リアクタンス手段を複数備える。図12に示すバイアス回路500は、第4実施形態と同様に、第1リアクタンス手段2およびn個の第2リアクタンス手段3,…,3が縦列に接続される回路部を有する。また、第4リアクタンス手段21およびn個の第5リアクタンス手段31,…,31が縦列に接続される。具体的には、第4リアクタンス手段21の一端は開放とされ、その他端が第5リアクタンス手段31の一端に接続される。第5リアクタンス手段31の他端、つまり第4リアクタンス手段21が接続されない端部は、第5リアクタンス手段31n−1の一端に接続される。第5リアクタンス手段31n−1の他端、つまり第5リアクタンス手段31が接続されない端部は、第5リアクタンス手段31n−2の一端に接続される。このような接続が縦列接続となるように繰り返され、第5リアクタンス手段31の他端、つまり第5リアクタンス手段31が接続されない端部は、第5リアクタンス手段31の一端に接続されることになる。第5リアクタンス手段31の他端は開放とされる。これは、例えば、第4リアクタンス手段21と第5リアクタンス手段31がそれぞれ線路を含んで構成され、第4リアクタンス手段21の一端および第5リアクタンス手段31の各一端が、線路の開放端部であるとされた構成である。
そして、第1リアクタンス手段2と第2リアクタンス手段3との接続部21と、第4リアクタンス手段21と第5リアクタンス手段31との接続部22とが、スイッチ7を介して接続される。第2リアクタンス手段3x+1と第2リアクタンス手段3との接続部21と、第5リアクタンス手段31x+1と第5リアクタンス手段31との接続部22とが、スイッチ7を介して接続される。ただし、x=n−1,n−2,・・・,1である。このように、各第2リアクタンス手段と各第5リアクタンス手段とが一対一に対応付けられている。
なお、n個の第2リアクタンス手段3,…,3およびn個の第5リアクタンス手段31,…,31は、それぞれ同種の手段として構成されるべき趣旨ではない。例えば、n個の第2リアクタンス手段3,…,3およびn個の第5リアクタンス手段31,…,31のうち、一部を例えば伝送線路として構成し、その他を例えば集中定数素子で構成するなど適宜に構成することができる。
但し、動作周波数が基本周波数fの正整数倍のときは、第4リアクタンス手段21およびn個の第5リアクタンス手段31,…,31はそれぞれ、対応する第1リアクタンス手段2および第2リアクタンス手段3,…,3と同じリアクタンス値を有するものとする。第4リアクタンス手段21に対応するのは第1リアクタンス手段2であり、w=1,2,・・・,nとして第5リアクタンス手段31に対応するのは第2リアクタンス手段3である。
交流信号の周波数が基本周波数fの奇数倍のとき、全てのスイッチはオフ状態とされる。このとき、例えば第1リアクタンス手段2およびn個の第2リアクタンス手段3,…,3をそれぞれ伝送線路とした場合にその合計の線路長をλ/4の奇数倍とすることで、バイアス点800はオープン、第2接続部220はショートとなり、直流回路5および直流電源6を交流回路から交流的に切り離すことができる。
mを1以上の整数として、交流信号の周波数が基本周波数fの2m倍のとき、スイッチ7のみをオン状態とする。ここで、スイッチ7の接続位置、つまり接続部21の位置は、接続部21から第2リアクタンス手段3,…,3の方を見たときのインピーダンスが十分に大きくなる位置とする。このとき、接続部22(接続部21と言い換えてもよい。)から第5リアクタンス手段31,…,31の方を見たときのインピーダンスは十分に小さくなる。従って、バイアス点800から第1リアクタンス手段2の方を見たときのインピーダンスは十分に大きくなる。一方、このとき、接続部21からバイアス点800までの電気長と、接続部21から第4リアクタンス手段21の開放端までの電気長は等しいので、第4リアクタンス手段21の開放端がインピーダンス無限大の状態にあれば直流回路5および直流電源6を交流回路から交流的に切り離すことができる。
なお、第5リアクタンス手段31の一端、つまり第5リアクタンス手段31が接続されていない端部は開放状態であるが、キャパシタなどの第2容量性手段を介して接地してもよい。
《第6実施形態》
図13は、本発明の第6実施形態を示す図である。第6実施形態では、第1実施形態のバイアス回路100に、第6リアクタンス手段131、第6リアクタンス手段132、スイッチ14が付加されている。なお、第6リアクタンス手段131および第6リアクタンス手段132は、それぞれ同種の手段として構成されるべき趣旨ではなく、例えば一方を伝送線路として構成し他方を集中定数素子として構成することもできる。第6リアクタンス手段131は、容量性手段4、直流回路5、第2リアクタンス手段3との第2接続部220で接続されている。
第2の周波数fでは、スイッチ14はオフ状態とする。このとき、第6リアクタンス手段131のリアクタンス値は、第2の周波数fで第2接続部220がショートとなるように設計する。例えば、線路長がλ/4の伝送線路で構成すればよい。
また、第1の周波数fでは、スイッチ14はオン状態とする。このとき、第6リアクタンス手段132のリアクタンス値は、第1の周波数fで第2接続部220がショートとなるように設計する。例えば、第6リアクタンス手段131の線路長がλ/4であるときには、第6リアクタンス手段132を線路長が(λ/4−λ/4)の伝送線路で構成すればよい。
このようにすることで、例えば容量性手段4の容量が十分には大きくない場合でも、第2接続部220を各周波数の交流信号に対して交流的に接地状態(ショート)とすることができる。
なお、第6実施形態では、第1実施形態のバイアス回路に構成要素を付加した形態としたが、これに限定されず、第6実施形態で説明した技術事項を第2〜第5の各実施形態に適用することが可能である。
《総括》
上記各実施形態に基づき、本発明のバイアス回路を総括する。
交流回路120を経路とする交流信号の周波数(交流周波数)が変化すると、一端がバイアス点800に接続された第1リアクタンス手段2の他端と、一端が接地された容量性手段4の他端との間において、直流回路5の方を見たときのインピーダンスが十分に大になる位置(オープン位置)が変化する。このため、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが、例えば交流周波数fで十分に大になるようにバイアス回路が設計されていたとしても、交流周波数fと異なる交流周波数fでは、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大とならなくなる。そこで、交流周波数fでのオープン位置にリアクタンス提供手段がリアクタンスを提供することによって、交流周波数fでも、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大とする。一般的には、各交流周波数に応じたオープン位置にリアクタンス提供手段がリアクタンスを提供すればよい。
このとき、各交流周波数に応じた全てのオープン位置にリアクタンスを提供する場合、[条件1]交流周波数fでは、交流周波数f以外の交流周波数での各オープン位置からリアクタンス提供手段の方を見たときの各インピーダンスが十分に大となる、[条件2]各交流周波数について条件1が成立する、[条件3]各交流周波数において、バイアス点800からバイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大となる、の各条件を満足するように各リアクタンスを設計すればよい。勿論、リアクタンス提供手段によって提供される各リアクタンスのみならず、第1リアクタンス手段のリアクタンス、各第2リアクタンスのリアクタンスも上記各条件を満たすように設計される。このとき、交流周波数fでのオープン位置が、交流周波数f以外の交流周波数での各オープン位置に提供される各リアクタンスの影響を受けることがあることに留意して設計しなければならない。
他方、各交流周波数に応じたオープン位置のうち少なくとも一つにリアクタンスを提供する場合、リアクタンス提供手段と各オープン位置とをそれぞれ一つのスイッチで接続可能の構成とし、各スイッチのオン状態/オフ状態を交流周波数に応じて切り替えればよい。なお、オン状態とされるスイッチのうちバイアス点に最も近いスイッチが接続される接続部は、オン状態とされるときの交流周波数においてオープン位置とする。このような構成では、オープン位置から容量性手段4の方を見たときのインピーダンスは十分に大であるから、リアクタンス提供手段の構成・設計の自由度は高い。このことはリアクタンス提供手段がn個の第3リアクタンス手段8,…,8を含んで構成されるバイアス回路400を例にして容易に理解できる。バイアス回路400のスイッチ7のみがオン状態である場合、接続部21とグランドとの間では、第2リアクタンス手段3,…,3、容量性手段4、直流回路5および直流電源6からなる回路部Xと、第3リアクタンス手段8と第2容量性手段9からなる回路部Yとの並列共振回路が構成されている。回路部XのインピーダンスZは十分に大であるため、この並列共振回路のインピーダンスZ=1/(1/Z+1/Z)は、実質的に回路部YのインピーダンスZによって決せられる。また、バイアス点とオープン位置である接続部21との間にリアクタンス提供手段からのリアクタンスの提供はない。従ってスイッチ7のみがオン状態である場合では、バイアス点800からバイアス回路400の方を見たときのインピーダンスは、第1リアクタンス手段2のインピーダンスと、第2リアクタンス手段3m+1,…,3の各インピーダンスと、回路部YのインピーダンスZとの合成インピーダンスを考えればよい。このように、リアクタンス提供手段の構成・設計において回路部Xの影響を実質的に受けず、且つ、交流周波数fで接続部21に提供するリアクタンスの設計が他の交流周波数の場合における設計の影響を受けないため、リアクタンス提供手段の構成・設計の自由度は高い。
さらに、このようなバイアス回路では、リアクタンス提供手段を第3実施形態で説明した構成とすることができる。
以上の実施形態の他、本発明であるバイアス回路は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
《バイアス回路とマルチバンド整合回路との併用》
図14に、上記参考文献1および2に示されている損失の小さいマルチバンド整合回路の例を示す。ここでは、上記第1実施形態のバイアス回路との併用の場合を例示する都合、2バンド対応のマルチバンド整合回路900を例示する。マルチバンド整合回路900は、主整合ブロック910と、主整合ブロック910に一端が接続された遅延回路920と、副整合ブロック930と、遅延回路920の他端と副整合ブロック930の一端の間に接続されたスイッチ940から構成される。図14に示すマルチバンド整合回路では、主整合ブロック910の一端、つまり遅延回路920が接続されない端部に、インピーダンスZ(f)が周波数特性を持つ負荷(図14では、FET180である。)が接続している。また、遅延回路920の一端、つまり主整合ブロック910が接続されない端部に、負荷(図14では、交流信号源1である。)が接続している。このマルチバンド整合回路900は、信号帯域でのポート952から負荷(FET180)の方を見たときのインピーダンスZ(f)を、負荷(交流信号源1)のインピーダンスZに整合させる整合回路である。
先ず、周波数fでのインピーダンス整合について説明する。この場合、スイッチ940をオフ状態にする。例えばポート951側から入力された信号は、主整合ブロック910および遅延回路920のみを通過してポート952側に伝送される。ここで、主整合ブロック910は、任意の構成をとることができ、周波数fで、インピーダンスZ(f)とインピーダンスZとを整合させる回路とする。また、遅延回路920は、特性インピーダンスZの伝送線路とする。したがって、ポート951から、マルチバンド整合回路900の方を見たときのインピーダンス値はZである。つまり、マルチバンド整合回路900は、周波数fでは、回路全体でインピーダンス整合を実現する。
次に、上記の周波数fでのインピーダンス整合の設計を前提として、周波数fでのインピーダンス整合について説明する。この場合、スイッチ940をオン状態にする。主整合ブロック910は、周波数fでもインピーダンス変換器として動作する。このため、接続部953からポート952の方を見たときのインピーダンスは、ポート952のインピーダンスZ(f)が変換されたインピーダンスZ’(f)となる。
ここで、インピーダンスZ’(f)に応じて、伝送線路で構成された遅延回路920の線路長と、遅延回路920に分岐接続された副整合ブロック930のリアクタンス値とを、設計事項として予め適切に設定しておくことによって、シングルスタブマッチングの原理に基づき、ポート951からマルチバンド整合回路900の方を見たときのインピーダンス値がZになるように変換することができる。即ち、マルチバンド整合回路900は、回路全体として、周波数fでもインピーダンス整合を取ることができる。
このように、主整合ブロック910に、特性インピーダンスZの遅延回路920と、スイッチ940を介して副整合ブロック930を付加することで、マルチバンド整合回路900は、周波数fでも周波数fでも整合回路として動作することができる。すなわち、マルチバンド整合回路900は、1つのスイッチの状態(オン/オフ)を切り替えることで、2つの周波数帯域の整合回路として機能する。
このようなマルチバンド整合回路900と上記第1実施形態の2バンド対応のバイアス回路100との併用形態を図15に示す。この併用形態は、第1実施形態において、第2入力整合回路320を略し、第1入力整合回路310をマルチバンド整合回路900に置換したものと云える。
図15に示したマルチバンド整合回路900とバイアス回路100との併用形態では、第1の周波数fでは、スイッチ7およびスイッチ940がいずれもオフ状態とされ、第2の周波数fでは、スイッチ7およびスイッチ940がいずれもオン状態とされる。そして、第1の周波数fでは、主整合ブロック910および遅延回路920によってインピーダンス整合が達成される。第2の周波数fでは、主整合ブロック910、遅延回路920、副整合ブロック930だけでなく、第1リアクタンス手段2および第3リアクタンス手段8の交流回路的実在を考慮してインピーダンス整合を行うことも可能である。
この併用形態では2バンド対応で説明したが、上記参考文献1および2に開示されるn+1バンド対応のマルチバンド整合回路と、本発明の上記第3実施形態、第4実施形態または第5実施形態と組み合わせることで、n+1バンド対応の増幅回路を構成できる。
本発明であるバイアス回路の第1実施形態を示すブロック図。 第1実施形態のバイアス回路において第1の周波数fでの通過特性(S21)のシミュレーション結果を示す図。 第1実施形態のバイアス回路において第2の周波数fでの通過特性(S21)のシミュレーション結果を示す図。 本発明であるバイアス回路の第2実施形態を示すブロック図。 第2実施形態のバイアス回路において第1の周波数fでの通過特性(S21)のシミュレーション結果を示す図。 第2実施形態のバイアス回路において第2の周波数fでの通過特性(S21)のシミュレーション結果を示す図。 本発明であるバイアス回路の第3実施形態を示すブロック図。 第3実施形態のバイアス回路において、第3リアクタンス手段8の構成例を示すブロック図。 第3実施形態のバイアス回路において、第3リアクタンス手段8の構成例を示すブロック図。 第3実施形態のバイアス回路において、第3リアクタンス手段8の構成例を示すブロック図。 本発明であるバイアス回路の第4実施形態を示すブロック図。 本発明であるバイアス回路の第5実施形態を示すブロック図。 本発明であるバイアス回路の第6実施形態を示すブロック図。 マルチバンド整合回路の構成例を示すブロック図。 マルチバンド整合回路と本発明のバイアス回路の一形態との併用構成例を示すブロック図。 従来のバイアス回路の構成例を示すブロック図。
符号の説明
2 第1リアクタンス手段
3 第2リアクタンス手段
4 容量性手段
5 直流回路
6 直流電源
7 スイッチ
8 第3リアクタンス手段

Claims (16)

  1. 交流回路に接続されるバイアス回路であって、
    上記交流回路に、一端が接続された第1リアクタンス手段と、
    一端が接地された容量性手段と、
    直流電圧を供給可能な直流回路部と、
    一つまたは複数の第2リアクタンス手段と、
    リアクタンスを提供可能なリアクタンス提供手段と
    を含み、
    各上記第2リアクタンス手段は、上記第1リアクタンス手段の他端と上記容量性手段の他端との間に、縦列に接続され、
    上記容量性手段とこれに接続している上記第2リアクタンス手段との接続部(以下、接続部Rという)に、上記直流回路部が接続され、
    上記接続部Rは、交流的に接地状態であり、
    上記交流回路を経路とする交流信号の周波数(以下、交流周波数という)に応じて、上記第1リアクタンス手段の他端と上記容量性手段の他端との間において上記容量性手段の方を見たときのインピーダンスが十分に大になる位置(以下、オープン位置という)に、上記交流回路と上記第1リアクタンス手段との接続部(以下、バイアス点という)から上記バイアス回路の方を見たときのインピーダンスが十分に大になるように、上記リアクタンス提供手段がリアクタンスを提供可能である
    バイアス回路。
  2. 請求項1に記載のバイアス回路において、
    一つまたは複数のスイッチ
    を含み、
    上記バイアス点と上記容量性手段の他端との間に位置するリアクタンス手段のうち、隣り合う各二つのリアクタンス手段の間には、一個の上記スイッチの一端が接続され、
    各上記スイッチの他端は、上記リアクタンス提供手段に接続可能であり、
    上記交流周波数に応じて各上記スイッチはオフ状態またはオン状態が選択され、
    上記バイアス点と上記容量性手段の他端との間で、オン状態とされる上記スイッチのうち上記バイアス点に最も近いスイッチが接続される接続部(以下、接続部Sという)は、オン状態とされるときの交流周波数において上記オープン位置であるバイアス回路。
  3. 請求項2に記載のバイアス回路において、
    上記第2リアクタンス手段は一つであり、
    上記スイッチは一つであり、
    上記交流周波数が第1の周波数fでは上記スイッチはオフ状態とされ、
    交流周波数が第1の周波数fとは異なる周波数では上記スイッチはオン状態とされるバイアス回路。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のバイアス回路において、
    上記リアクタンス提供手段は、qを2以上の整数として、リアクタンス値をq種類に変更可能であるバイアス回路。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のバイアス回路において、
    上記リアクタンス提供手段は、
    qを2以上の整数として、q個のリアクタンス素子を含み、
    上記スイッチの他端は、q個の上記リアクタンス素子のうち1つのリアクタンス素子の一端との接続が可能であるバイアス回路。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のバイアス回路において、
    上記リアクタンス提供手段は、
    qを2以上の整数として、q個のリアクタンス素子と、q−1個のスイッチ(以下、選択スイッチという)とを含み、
    上記オープン位置に接続された上記スイッチの他端は、1番目の上記リアクタンス素子の一端に接続され、
    x=1,2,3,・・・,q−1として、x番目の上記選択スイッチの一端は、x番目の上記リアクタンス素子の他端に接続され、x番目の上記選択スイッチの他端は、x+1番目の上記リアクタンス素子の一端に接続されるバイアス回路。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のバイアス回路において、
    上記リアクタンス提供手段の他端に、一端が接地された第2容量性手段の他端が接続されているバイアス回路。
  8. 請求項5に記載のバイアス回路において、
    少なくとも一つの上記リアクタンス素子の他端は、一端が接地された第2容量性手段の他端と接続可能であるバイアス回路。
  9. 請求項6に記載のバイアス回路において、
    q番目の上記リアクタンス素子の他端は、一端が接地された第2容量性手段の他端と接続可能であるバイアス回路。
  10. 請求項6に記載のバイアス回路において、
    少なくとも一つの上記選択スイッチは、その他端を、一端が接地された第2容量性手段の他端に接続可能であるバイアス回路。
  11. 請求項2に記載のバイアス回路において、
    nを2以上の整数として、
    上記第2リアクタンス手段はn個であり、
    上記スイッチはn個であり、
    上記リアクタンス提供手段は、n個の第3リアクタンス手段を含み、
    各上記スイッチの他端はそれぞれ、上記第3リアクタンス手段のうち一つの一端に接続され、
    上記交流周波数が第1の周波数fでは上記スイッチは全てオフ状態とされ、
    mを1以上n以下の各整数とし、上記交流周波数はそれぞれ異なるものとして、
    第m+1の周波数fm+1では、上記スイッチのうち少なくとも1つがオン状態とされるバイアス回路。
  12. 請求項11に記載のバイアス回路において、
    各上記第3リアクタンス手段のうち少なくとも一つは、その他端に、一端が接地された第2容量性手段の他端が接続されているバイアス回路。
  13. 請求項11に記載のバイアス回路において、
    各上記第3リアクタンス手段のうち少なくとも一つは線路を含んで構成され、前記線路を含んで構成される第3リアクタンス手段のうち少なくとも一つは、その他端が前記線路の開放端部であるバイアス回路。
  14. 請求項2に記載のバイアス回路において、
    nを2以上の整数として、
    上記第2リアクタンス手段はn個であり、
    上記スイッチはn個であり、
    上記リアクタンス提供手段は、1つの第4リアクタンス手段と、n個の第5リアクタンス手段とを含み、
    n個の上記第5リアクタンス手段は縦列に接続され、このうち両端に位置する上記第5リアクタンス手段をそれぞれ第5リアクタンス手段γおよび第5リアクタンス手段θとするとして、
    上記第5リアクタンス手段γを除く上記第5リアクタンス手段のいずれとも接続しない、上記第5リアクタンス手段γの端部は、一端が開放とされた上記第4リアクタンス手段の他端に接続され、
    上記第1リアクタンス手段とこれに接続している上記第2リアクタンス手段との接続部に接続された上記スイッチの他端は、上記第5リアクタンス手段γと上記第4リアクタンス手段との接続部に接続され、
    隣り合う二つの上記第2リアクタンス手段の接続部それぞれに接続された上記スイッチの他端はそれぞれ、縦列に接続された上記第5リアクタンス手段同士の各接続部が接続され、
    上記の各第2リアクタンス手段と上記の各第5リアクタンス手段とが一対一に対応し、
    上記第4リアクタンス手段は、上記第1リアクタンス手段と同じリアクタンス値を有し、
    n個の上記第5リアクタンス手段はそれぞれ、対応する上記第2リアクタンス手段と同じリアクタンス値を有し、
    kを1以上の各整数として、
    上記交流周波数が第1の周波数fの2k−1倍では、上記スイッチは全てオフ状態とされ、
    上記交流周波数が第1の周波数fの2k倍では、上記スイッチのうち1つのみがオン状態とされるバイアス回路。
  15. 請求項14に記載のバイアス回路において、
    上記第5リアクタンス手段θを除く上記第5リアクタンス手段のいずれとも接続しない、上記第5リアクタンス手段θの端部は、一端が接地された第2容量性手段の他端が接続されているバイアス回路。
  16. 請求項14に記載のバイアス回路において、
    上記第5リアクタンス手段θは線路を含んで構成され、
    上記第5リアクタンス手段θを除く上記第5リアクタンス手段のいずれとも接続しない、上記第5リアクタンス手段θの端部は、前記線路の開放端部であるバイアス回路。
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