JPH0964601A - 高周波回路 - Google Patents

高周波回路

Info

Publication number
JPH0964601A
JPH0964601A JP21377295A JP21377295A JPH0964601A JP H0964601 A JPH0964601 A JP H0964601A JP 21377295 A JP21377295 A JP 21377295A JP 21377295 A JP21377295 A JP 21377295A JP H0964601 A JPH0964601 A JP H0964601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
frequency
band
frequencies
diagram showing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21377295A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadanori Tanaka
貞徳 田中
Hirokazu Ueda
博和 植田
Shinichi Kawai
慎一 河合
Manabu Murakami
学 村上
Akio Sasaki
章夫 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP21377295A priority Critical patent/JPH0964601A/ja
Publication of JPH0964601A publication Critical patent/JPH0964601A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Microwave Amplifiers (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Waveguide Connection Structure (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロ波などの高周波を利用した無線装置
に用いられる高周波回路に関し、小型、且つ、低コスト
でありながら複数の周波数に対応する。 【解決手段】 複数の周波数に対応すべく、一部の構成
要素16が全ての周波数用として共用され、他の構成要
素17が使用周波数に応じ一部の構成要素16に接続あ
るいは切り離しされるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図52〜図64) 発明が解決しようとする課題(図52〜図67) 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (1)高周波増幅器に用いられるバイアス回路の説明
(図1〜図20) (2)高周波増幅器の説明(図21〜図26) (3)方向性結合器の説明(図27) (4)高周波フィルタ回路の説明(図28〜図38) (5)電圧制御発振器の説明(図39〜図51) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波などの
高周波を利用した無線装置に用いられる高周波回路に関
し、特に、携帯電話機の高周波部分に用いて好適な、高
周波回路に関する。現在、マイクロ波を利用した携帯電
話などの移動体通信システムでは、アナログ,ディジタ
ルを含め使用周波数として主に800MHz帯が利用さ
れているが、近年の携帯機(特に、携帯電話機)の低価
格化による利用者数の急増などの理由から、主に首都圏
では通信トラフィックの混雑緩和のために1.55GH
z帯の利用も始まっている。
【0003】しかし、現在、一般に提供されている携帯
機は、800MHz帯用,1.55GHz帯用というよ
うに、予め使用できるバンド(周波数帯)が設定されて
いるため、やはり、今後、利用者数がさらに増加する
と、全ての通信には対応しきれなくなってしまう。ま
た、このように、どちらか一方のバンドしか使用できな
い携帯機では、その利用地域も限定されてしまうのが現
状である。
【0004】そこで、近年では、800MHz帯,1.
55GHz帯のどちらのバンドでも使用可能なデュアル
バンド対応の携帯機が要求されてきており、これに伴
い、携帯機の高周波部分(高周波回路)には、小型で複
数の周波数(800MHz,1.55GHz)に対応で
きるものが必要とされてきている。
【0005】
【従来の技術】図52は従来の一般的な携帯電話機の構
成を示すブロック図であり、この図52に示す携帯電話
機は、送信系100として可変減衰器(VATT)10
1,直接変調器(MOD)102,高出力増幅器(HP
A)103,ハイブリッド(HYB:方向性結合器)1
04,検波回路60,比較回路70及びバンドパスフィ
ルタ(BPF)105をそなえ、受信系200としてバ
ンドパスフィルタ(BPF)201,低雑音増幅器(L
NA)202及び受信ダウンコンバータ(MIX)20
3をそなえて構成されている。
【0006】なお、アンテナ400は、共用器300を
介して送信系100と受信系200とで共用され、RF
(高周波)帯用の局部発振器(電圧制御発振器)500
も送信系100と受信系200とで共用されている。上
述のごとく構成された携帯電話機では、まず、送信信号
は、後述する検波回路60及び比較回路70によるフィ
ードバック制御に応じて可変減衰器101の減衰度が制
御されることにより、最適な信号レベルに調整される。
さらに、この送信信号は、直接変調器102で局部発信
器500からの出力と合わせて変調と周波数変換とが同
時に施され、高出力増幅器103で増幅される。
【0007】なお、このとき、局部発振器500には、
携帯機が800MHz帯用であれば800MHz帯用の
ものが、1.55GHz帯用であれば1.55GHz帯
用のものが用いられるので、高出力増幅器103の出力
には、これに応じた周波数をもったRF(高周波)信号
が得られる。その後、この送信RF信号は、バンドパス
フィルタ105で雑音成分などが除去されて800MH
z帯もしくは1.55GHz帯の信号が通過させられ、
送信信号fT として共用器300を経由してアンテナ4
00から送出される。
【0008】ところで、このとき、検波回路60では、
ハイブリッド104で分岐された送信RF信号の一部を
検波することにより、その信号レベルをDCレベルに変
換して比較回路70へ出力しており、比較回路70でこ
のDCレベルと高出力増幅器103の規定送信出力時に
相当する基準電圧とが比較されてその誤差電圧が検出さ
れることにより、この誤差電圧を用いて可変減衰器10
1がフィードバック制御されて送信信号fT の出力レベ
ルが一定に維持されている。
【0009】一方、アンテナ400からの受信RF信号
R は、バンドパスフィルタ201で同様に雑音成分な
どが除去されることにより800MHz帯もしくは1.
55GHz帯の信号が通過させられ、低雑音増幅器20
2で所要の信号レベルに増幅されたのち、受信ダウンコ
ンバータ203で局部発振器500からの出力に応じて
IF(中間周波)信号に周波数変換されて後段の回路へ
出力される。
【0010】さて、ここで上述の携帯電話機の高周波部
分に用いられている高周波増幅器(高出力増幅器10
3,低雑音増幅器202),高周波フィルタ回路(バン
ドパスフィルタ105,201)及び電圧制御発振器
(局部発振器500),方向性結合器(ハイブリッド1
04)の各高周波回路について、以下、項目別に詳述し
てゆく。
【0011】(1)従来の高周波増幅器の説明 通常、増幅器は多数のトランジスタを用いて構成される
ため、周知のごとくトランジスタの所要の動作点を得る
ためのバイアス回路が必要となる。図53は上述の携帯
電話機における増幅器に一般的に用いられるバイアス回
路の構成を示す図で、この図53において、111は入
力信号を増幅するエミッタ接地のトランジスタ、112
は使用周波数帯域(800MHz帯もしくは1.55G
Hz帯)の信号の波長をλgとした場合にλg/4の長
さをもった伝送線路(S1)、113はトランジスタ1
11用の電源、C100は使用周波数帯域の信号のみが
通過するコンデンサである。
【0012】このような構成により、上述のバイアス回
路では、使用周波数をもった信号(波長λg)が入力さ
れた場合、この信号は伝送線路112の両端付近で90
°異なるようにコンデンサC100を通過することにな
るので、伝送線路112の一端がオープン(開放)、他
端がショート(短絡)の状態となる。従って、このバイ
アス回路では、使用周波数帯域付近の周波数をもった信
号に対しては、反射波信号がほとんどなくなり(リター
ンロスが小さくなり)、入力と出力との通過ロスが小さ
くなるので、使用周波数帯域の信号がロスなく通過する
ようになる。
【0013】例えば、携帯電話機の使用周波数帯域を8
00MHzに近い周波数として950MHzを選び、伝
送線路112の長さをこの950MHzの信号の波長の
1/4に設定してシュミレーションを行なうと、図54
〜図57に示すように、入力側から見たリターンロス
(S11),出力側から見たリターンロス(S22)及
び入出力間の通過ロス(S12,S21)はそれぞれ9
50MHz付近で最も良い特性を示すので、この950
MHz帯の信号が最もロスなく通過するようになる。
【0014】一方、同様に、使用周波数帯域を1.55
GHzに近い周波数として1.44GHzを選び、伝送
線路112の長さをこの1.44GHzの信号の波長の
1/4に設定してシュミレーションを行なうと、この場
合は、図58〜図61に示すように、上述のS11,S
22,S12及びS21はそれぞれ1.44GHz付近
で最も良い特性を示すので、この1.44GHz帯の信
号が最もロスなく通過するようになる。
【0015】(2)従来の方向性結合器の説明 図62は上述の携帯電話機に用いられる従来の方向性結
合器(ハイブリッド104:図52参照)の構成の一例
を示す図で、この図62において、141,142はそ
れぞれマイクロストリップラインなどを用いて構成され
た伝送線路であり、伝送線路142の長さL6 を使用周
波数帯の信号の波長λgの1/4に設定することによ
り、携帯電話機の使用周波数帯に応じた特性をもった結
合器が構成される。
【0016】つまり、この従来の方向性結合器は、例え
ば、伝送線路長L6 を800MHzの信号の波長の1/
4に設定すれば、800MHz帯用の結合器となり、
1.55GHzの信号の波長の1/4に設定すれば、
1.55GHz帯用の結合器となる。 (3)従来の高周波フィルタ回路の説明 図63(a)は上述の携帯電話機における高周波フィル
タ回路(バンドパスフィルタ105,201)の構成の
一例を示す図で、この図63(a)において、115は
誘電体共振器(DR)、116は信号線路、C200は
コンデンサである。なお、図63(b)は図63(a)
に示す単位構成の高周波フィルタ回路を信号線路116
に2段並列に接続した構成を示す図である。
【0017】ここで、誘電体共振器115は、通過させ
たい周波数をf0 (この場合は、800MHzもしくは
1.55GHz)とした場合に、その長さL7 をこの周
波数f0 の信号の波長λgの1/4に設定することによ
り、周波数f0 の信号に対して一端がオープン、他端が
ショートになるもので、これにより、周波数f0 の信号
は通過させ、それ以外の周波数帯の信号は減衰させるこ
とができるようになっている。
【0018】なお、コンデンサC200は、誘電体共振
器115と信号線路116との結合量を決めるものであ
る。ただし、その際、誘電体共振器115の長さL7
微調整する必要がある。 (4)従来の電圧制御発振器の説明 従来、上述の携帯電話機に用いられている電圧制御発振
器(局部発振器500:図52参照)は回路定数の偏
差,誤差などにより、無調整で、且つ、正確な発信周波
数を得ることは難しい。特に、800MHz,1.55
GHzといった高周波帯域で使用する電圧制御発振器は
共振の選択性やコストの面からストリップライン共振器
を使用した電圧制御発振器が多用されている。
【0019】図64は従来の一般的な電圧制御発振器の
構成の一例を示す図で、この図64において、121は
共振回路部、122は発振回路部であり、共振回路部1
21は、コイル(L)123,可変容量ダイオード
(D)124,コンデンサ(C)125及びストリップ
ライン126を用いて構成され、発振回路部122は、
いわゆるコルピッツ型発振回路を応用したもので、トラ
ンジスタ及びコンデンサ(C)128〜132を用いて
構成されている。
【0020】そして、この図64に示すように、共振回
路部121は、ストリップライン126の他端を接地し
たLC共振回路で構成されており、これと並列に接続さ
れた可変容量ダイオード124に供給される制御電圧
(VC )を可変にすることで、共振周波数(発振周波
数)が変化し、所望の発振周波数が得られるようになっ
ている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな各高周波回路(高周波増幅器,高周波フィルタ回
路,電圧制御発振器,方向性結合器)は、いずれも、8
00MHz帯用,1.55GHz帯用というように、予
め使用可能な周波数帯が設定されているので、その周波
数帯以外での使用は非常に困難である。
【0022】例えば、項目(1)で図53により前述し
たバイアス回路は、図54〜図61に示したシュミレー
ション結果から分かるように、リターンロス(S11,
S22),通過ロス(S12,S21)ともに予め設定
された周波数帯(950MHz帯,1.44GHz帯)
以外の周波数帯ではほとんど機能しない。そこで、80
0MHz帯,1.55GHz帯の両方の周波数帯に対応
できるようなバイアス回路を実現にするには、例えば、
予め800MHz帯用,1.55GHz帯用に設定され
ている回路を2つ用意して、これらの回路を使用周波数
に応じて切り替えて使用するように構成することが考え
られるが、この場合は当然、その回路規模が大幅に増大
してしまうので、コストの面からも携帯電話機などの携
帯機用の回路として用いるには非常に不利になるという
課題がある。
【0023】また、項目(2)で図62により前述した
方向性結合器も、予め設定された周波数帯以外の周波数
帯での使用は非常に困難であるので、1つの結合器で8
00MHz帯,1.55GHz帯の両方に対応すること
は事実上不可能である。そこで、この場合も、800M
Hz帯用,1.55GHz帯用の2つの方向性結合器を
スイッチなどを介して並列に接続して、このスイッチの
切替えによって両方の周波数帯に対応することが考えら
れるが、やはり、コストや回路規模の面からも携帯電話
機などの携帯機用の回路としては非常に不利である。
【0024】また、項目(3)で前述した従来の高周波
フィルタ回路も同様に、予め使用周波数帯が設定されて
いるので、両方の周波数帯に対応することはできない。
そこで、両方の周波数帯に対応できるようにした高周波
フィルタ回路としては、例えば、図65に示すようなも
のが考えられる。すなわち、この図65に示す高周波フ
ィルタ回路は、それぞれ異なる周波数帯域f1 (例え
ば、800MHz),f2 (例えば、1.55GHz)
の信号を通過させるバンドパスフィルタ(BPF)11
7A,117Bと各誘電体共振器118,119とがそ
れぞれ並列に配置されて構成される。なお、このとき、
各バンドパスフィルタ117A,117Bは、互いに相
手側の周波数帯域の信号に対してはオープンになるよう
に、各誘電体共振器118,119の長さL8 ,L9
調整することにより位相が調整される。
【0025】これにより、上述の高周波フィルタ回路で
は、周波数f1 の信号と周波数f2の信号は通過させ、
且つ、その他の帯域の信号は減衰(f1 とf2 の間も減
衰)させることができる。しかしながら、このような高
周波フィルタ回路も、図65からも明らかなように、そ
の回路規模が大幅に増大してしまうので、やはり、携帯
電話機などの携帯機用の回路としては非常に不利にな
る。
【0026】さらに、項目(4)で図64により前述し
た従来の電圧制御発振器も、通常、予め発振周波数が8
00MHz帯用,1.55GHz帯用のいずれか一方に
設定されているので、800MHz帯と1.55GHz
帯という約2倍離れた周波数帯の信号を発振できるよう
な広帯域な変調感度特性をもつ発振器を実現するのは非
常に困難である。
【0027】また、このような特性を有する電圧制御発
振器は、例えば、図66に示すように、図64に示す電
圧制御発振器と同様の構成を有する800MHz帯用,
1.55GHz帯用の2つの発振器134A,134
B、もしくは図67に示すように、電圧制御発振器モジ
ュール(VCOモジュール)135A,135Bを個別
に設け、それぞれをスイッチ(SW)133を介して並
列に接続し、使用周波数帯(800MHz,1.55G
Hz)に応じてこのスイッチ133を切り替えるように
すれば実現できるが、この場合も、明らかに、その回路
規模が大幅に増大してしまうので、やはり携帯電話機な
どの携帯機用の回路として用いるには非常に不利であ
る。
【0028】さらに、上述の従来の電圧制御発振器で
は、発振周波数の微調整を、共振回路部122に用いら
れているストリップラインを直接トリミングすることに
よってを行なうようになっているのだが、例えば、この
ストリップラインが基板の内層に形成される場合、この
調整が非常に困難になる。一方、このストリップライン
が基板表面で形成される場合も、通常、基板はこのよう
な発振周波数の調整後には金属製のシールドケースなど
で覆われるので、ケースなどの外乱の影響を考慮した発
振周波数の微調整がやはり必要になり、発振器がモジュ
ールとして製造された後では、このような微調整を行な
うことは極めて困難になる。
【0029】本発明はこのような課題に鑑み創案された
もので、小型、且つ、低コストでありながら複数の周波
数に対応できる高周波回路を提供することを目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の高周波回路は、複数の周波数に対応すべく、
一部の構成要素が全ての周波数用として共用され、他の
構成要素が使用周波数に応じこの一部の構成要素に接続
あるいは切り離しされるように構成される(以下、上述
のごとく構成された回路をパターンAの回路と称す
る)。
【0031】また、請求項2記載の本発明の高周波回路
は、複数の周波数に対応すべく、一部の構成要素が全て
の周波数用として共用され、他の構成要素が使用周波数
に応じてそのインピーダンスを変更しうるように構成さ
れる(以下、上述のごとく構成された回路をパターンB
の回路と称する)。さらに、請求項3記載の本発明の高
周波回路は、複数の周波数に対応すべく、複数の整合回
路をそなえ、これらの整合回路がそれぞれ分波・合成回
路を介して接続される(以下、上述のごとく構成された
回路をパターンCの回路と称する)。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態として
の高周波回路が適用される携帯電話機の構成の一例を示
すブロック図で、この図1に示す携帯電話機も、図52
に示した携帯電話機と同様に、送信系1として可変減衰
器(VATT)2,直接変調器(MOD)3,高出力増
幅器(HPA)4,ハイブリッド(HYB:方向性結合
器)5,バンドパスフィルタ(BPF)6,検波回路7
及び比較回路8をそなえ、受信系9としてバンドパスフ
ィルタ(BPF)10,低雑音増幅器(LNA)11及
び受信ダウンコンバータ(MIX)12をそなえて構成
されている。
【0033】なお、この場合も、アンテナ13は、共用
器14を介して送信系1と受信系9とで共用され、RF
(高周波)帯用の局部発振器(電圧制御発振器)15も
送信系1と受信系9とで共用されている。従って、これ
らの各構成要素は、基本的に、それぞれ図52により前
述したものと同様のものであるが、この図1に示す携帯
電話機は、例えば、800MHz帯,1.55GHz帯
の両方の周波数帯を使用周波数帯として利用できるよう
に、高周波部分に設けられている高周波増幅器(高出力
増幅器4,低雑音増幅器11),方向性結合器(ハイブ
リッド5)、高周波フィルタ回路(バンドパスフィルタ
6)の各高周波回路が両方の周波数帯に対応すべく構成
されている。
【0034】以下、本発明の要部であるこれらの各高周
波回路について、それぞれ項目ごとに詳述してゆく。 (1)高周波増幅器に用いられるバイアス回路の説明 図2は本実施形態の携帯電話機における高周波増幅器に
用いられるバイアス回路の構成を示す図で、この図2に
おいて、16,17はそれぞれマイクロストリップライ
ンなどを用いた伝送線路、C2,C3はそれぞれコンデ
ンサである。なお、Gはグラウンドである。
【0035】ここで、伝送線路16,17は、それぞれ
入力されるRF信号に対してその長さに応じた遅延を施
すもので、周波数f1 (例えば、800MHz)をもっ
た信号の波長をλg1 ,周波数f2 (例えば、1.55
GHz)をもった信号の波長をλg2 とした場合に、伝
送線路16の長さ「S2」がλg2 /4に設定される一
方、伝送線路17の長さ「S3」が「S2+S3」でλ
1 /4となるように(つまり、S3=λg1 /4−S
2となるように)設定される。
【0036】また、コンデンサC2は、周波数f2 の信
号のみを通過させるものであり、コンデンサC3は、周
波数f1 の信号のみを通過させるもので、例えば、この
バイアス回路に周波数f2 の信号が入力されると、この
信号は伝送線路16を通じてコンデンサC2へ流れる一
方、周波数f1 の信号が入力されると、この信号は伝送
路16,17を通じてコンデンサC3へ流れるように構
成されている。
【0037】このような構成により、上述のバイアス回
路では、例えば、1.55GHz帯の信号が入力される
と、この信号は伝送線路16を通じてコンデンサC2へ
流れるのであるが、このとき、この信号は伝送線路16
でその長さ「S2(=λg2/4)」に応じた遅延が施
されることにより、伝送線路16の両端で互いに信号の
位相が90°異なる状態になる。
【0038】この結果、伝送線路16の一端はショート
(短絡)、他端はオープン(開放)の状態となり、伝送
線路17が伝送線路16から切り離された状態となるの
で、上述の携帯電話機の一方の使用周波数である1.5
5GHz帯の信号に対しては、各コンデンサC2,C3
から伝送線路16へ向けて流れる反射波信号はほとんど
なくなり、入力された1.55GHz帯の信号がロスな
く出力されることになる。
【0039】一方、800MHz帯の信号が入力された
場合、この信号は各伝送線路16,17を通じてコンデ
ンサC3へ流れるので、各伝送線路16,17でその長
さ「S2+S3(=λg1 /4)」に応じた遅延が施さ
れることにより、各伝送線路16,17を長さ「S2+
S3」をもった1つの伝送線路と見なせば、その両端で
互いに信号の位相が90°異なる状態になる。
【0040】従って、この場合は、各伝送線路16,1
7を長さ「S2+S3」をもった1つの伝送線路と見な
したときに、その一端がショート、他端がオープンの状
態となり、伝送線路17が伝送線路16に接続された状
態となるので、他方の使用周波数である800MHz帯
の信号に対しても、各コンデンサC2,C3から伝送線
路16へ向けて流れる反射波信号はほとんどなくなり、
入力された800MHz帯の信号がロスなく出力され
る。
【0041】つまり、この図2に示すバイアス回路(高
周波回路)は、周波数f1 (800MHz),周波数f
2 (1.55GHz)という2つの周波数に対応すべ
く、一部の構成要素である伝送線路16が全ての周波数
1 ,f2 用として共用され、他の構成要素である伝送
線路17が使用周波数f1 ,f2 に応じ伝送線路16に
接続あるいは切り離しされるように構成されているので
ある(すなわち、このバイアス回路は、パターンAの回
路に相当する)。
【0042】従って、本発明の一実施形態としてのバイ
アス回路(高周波回路)によれば、従来のように、80
0MHz帯,1.55GHz帯という2つの周波数帯に
対応した特性をもったバイアス回路をそれぞれ個別に設
けてなくとも、見かけ上1つの回路で800MHz帯,
1.55GHz帯の両方の周波数に対応することができ
るようになり、これにより、2つの周波数帯に対応でき
るバイアス回路をその回路規模を増大させることなく実
現でき、低コスト,小型化などの厳しい条件が要求され
る携帯電話機用の回路としても十分適用できるようにな
る。
【0043】なお、図3〜図6はそれぞれ上述のごとく
構成されたバイアス回路について、使用周波数を800
MHz,1.55GHzに近い周波数としてそれぞれ9
50MHz,1.44GHzを選んでシュミレーション
を行なった場合の結果の一例を示す図で、図3,図4に
それぞれ示すように、反射波信号の影響を表す入力側か
ら見たリターンロス(S11),出力側から見たリター
ンロス(S22)は、それぞれ950MHz,1.44
GHz付近で最も小さくなり、、図5,図6にそれぞれ
示すように、入出力間の通過ロス(S12,S21)も
それぞれ950MHz,1.44GHz付近で最もロス
が少なくなっていることがわかる。
【0044】(1−1)バイアス回路の第1変形例の説
明 図7は図2により上述したバイアス回路の第1変形例を
示す図で、この図7において、18はマイクロストリッ
プラインなどを用いた伝送線路で、この場合は、その長
さ「S4」が周波数f1 (例えば、800MHz)の信
号の波長λg1の1/4に設定されている。また、C4
は周波数f1 をもった信号,周波数f2(例えば、1.
55GHz)をもった信号の両方を通過させる特性を有
するコンデンサ、L1は周波数f1 ,f2 のいずれの信
号に対しても開放となる特性をもったコイル、D1は供
給されるコントロール電圧の設定に応じて容量が変化
し、周波数f1 ,f2 のいずれかの信号を通過させる特
性をもったバラクタダイオードである。
【0045】上述のごとく構成されたバイアス回路で
は、携帯電話機の使用周波数800MHz,1.55G
Hzに応じて、コントロール電圧を調整することより、
アース接地されたバラクタダイオードD1の容量が変化
するので、伝送線路18の長さ「S4」を変えなくとも
通過させる信号の周波数帯を容易に変化させることがで
きる。
【0046】つまり、この図7に示すバイアス回路は、
800MHz帯,1.55GHz帯という2つの周波数
に対応すべく、一部の構成要素である伝送線路18が全
て(両方)の周波数f1 ,f2 用として共用され、コン
トロール電圧によりバラクタダイオードD1の容量を変
化させることによって、他の構成要素(コイルL1,コ
ンデンサC4及びバラクタダイオードD1)が使用周波
数f1 ,f2 に応じて、そのインピーダンスが変更され
るように構成されている(すなわち、このバイアス回路
はパターンBの回路に相当する)。
【0047】従って、この場合も、800MHz帯,
1.55GHz帯のいずれの信号に対しても、反射波信
号の影響を最大限に抑制してリターンロスを最小にでき
るとともに、入出力間の通過ロスもほとんどなくすこと
ができるので、800MHz帯,1.55GHz帯とい
う2つの周波数に対応した特性(インピーダンス)をも
った回路を個別に設けてなくとも、見かけ上1つの回路
で800MHz帯,1.55GHz帯の両方の周波数に
対応することができるようになる。
【0048】このように、本変形例におけるバイアス回
路によれば、コントロール電圧を調整してバラクタダイ
オードD1の容量を変化させることにより、両方の周波
数800MHz,1.55GHz用として共用される伝
送線路18以外の他の構成要素のインピーダンスを変化
させて、その通過特性を可変にできるので、極めて容易
に、これらの各周波数に対応することができ、これによ
り、2つの周波数帯に対応できるバイアス回路をその回
路規模を増大させることなく実現でき、この結果、低コ
スト,小型化などの厳しい条件が要求される携帯電話機
用の回路としても十分適用できるようになる。
【0049】なお、図8〜図11はそれぞれ上述のごと
く構成されたバイアス回路について、この場合も、使用
周波数を800MHz,1.55GHzに近い周波数と
してそれぞれ950MHz,1.44GHzを選んでシ
ュミレーションを行なった場合の結果の一例を示す図
で、上述のごとくコントロール電圧によりバラクタダイ
オードD1の容量を変化させて伝送線路18以外の構成
要素のインピーダンスを変えることにより、950MH
z付近で最も良い特性を示していた入力側,出力側から
見た各リターンロス(S11,S22),入出力間の各
通過ロス(S12,S21)の各特性(図54〜図57
参照)が、図8〜図11に示すように、1.44GHz
付近で最も良い特性に変化していることがわかる。
【0050】(1−2)バイアス回路の第2変形例の説
明 図12は図2により前述したバイアス回路の第2変形例
を示す図で、この図12において、19はマイクロスト
リップラインなどを用いた伝送線路で、この場合も、そ
の長さ「S5」は周波数f1 (例えば、800MHz)
の信号の波長λg1 の1/4に設定されている。また、
C5は周波数f1 をもった信号,周波数f2 (例えば、
1.55GHz)をもった信号の両方を通過させる特性
を有するコンデンサ、L2は周波数f1 ,f2 のいずれ
の信号に対しても開放となる特性をもったコイル、D2
は供給されるコントロール電圧の設定に応じて容量が変
化することにより、周波数f1 ,f2 のいずれかの信号
を通過させる特性をもったバラクタダイオードである。
なお、C5′もコンデンサである。
【0051】そして、この図12に示すバイアス回路
は、コンデンサC5′,コイルL2及びバラクタダイオ
ードD2からなる回路が伝送線路19に対して並列に接
続されている。このような構成により、上述のバイアス
回路でも、コントロール電圧を調整することでバラクタ
ダイオードD2の容量が変化するので、両方の周波数
(800MHz,1.55GHz)用として共用されて
いる伝送線路19以外の他の構成要素(コンデンサC
5′,コイルL2及びバラクタダイオードD2)のイン
ピーダンスが変化し、この結果、このバイアス回路の通
過帯域が変化する(つまり、このバイアス回路は、パタ
ーンBの回路に相当する)。
【0052】従って、この場合も、800MHz帯,
1.55GHz帯のいずれの信号に対しても、コントロ
ール電圧を調整することにより、反射波信号の影響を最
大限に抑制してリターンロスを最小にできるとともに、
入出力間の通過ロスもほとんどなくすことができるの
で、800MHz帯,1.55GHz帯という2つの周
波数に対応した特性(インピーダンス)をもった回路を
個別に設けなくとも、見かけ上1つの回路で800MH
z帯,1.55GHz帯の両方の周波数に対応すること
ができるようになる。
【0053】このように、本変形例におけるバイアス回
路によっても、コントロール電圧を調整して伝送線路1
9に対して並列接続されたバラクタダイオードD2の容
量を変化させることにより、両方の周波数800MH
z,1.55GHz用として共用される伝送線路19以
外の他の構成要素のインピーダンスを変化させて、その
通過特性を可変にできるので、極めて容易に、これらの
各周波数に対応することができ、これにより、2つの周
波数帯に対応できるバイアス回路をその回路規模を増大
させることなく実現でき、この結果、低コスト,小型化
などの厳しい条件が要求される携帯電話機用の回路とし
ても十分適用できるようになる。
【0054】なお、図13〜図16及び図17〜図20
はそれぞれ上述のごとく構成されたバイアス回路につい
て、この場合も、使用周波数を800MHz,1.55
GHzに近い周波数としてそれぞれ950MHz,1.
44GHzを選んでシュミレーションを行なった場合の
結果の一例を示す図で、上述のようにコントロール電圧
によりバラクタダイオードD2の容量を変化させて伝送
線路19以外の構成要素のインピーダンスを変えること
により、図13〜図16に示すように、950MHz付
近で最も良い特性を示していた入力側,出力側から見た
各リターンロス(S11,S22),入出力間の各通過
ロス(S12,S21)の各特性(図54〜図57参
照)が、図17〜図20に示すように、1.44GHz
付近で最も良い特性に変化しそれぞれの周波数帯に応じ
て最適化されていることがわかる。
【0055】(2)高周波増幅器の説明 図21は図1により前述した携帯電話機に用いられる高
周波増幅器の一例を示す図で、この図21において、T
R1は高周波増幅用の電界効果トランジスタ(FE
T)、C6は周波数f2 (例えば、1.55GHz)の
信号に対して通過特性を有するコンデンサ、R3はバイ
アス設定用の抵抗、C6′は周波数f1 (例えば、80
0MHz)の信号に対して通過特性を有するコンデン
サ、D3はコントロール電圧の設定で容量が変化し、周
波数f1 ,f2 で開放・短絡となるバラクタダイオー
ド、L3は使用周波数帯域(f1 ,f2 )で開放となる
コイルである。なお、Gはグラウンドである。
【0056】上述のごとく構成された高周波増幅器で
は、周波数f2 で使用するときはバラクタダイオードD
3のインピーダンスを高くするようコントロール電圧を
調整し、周波数f1で使用するときは、逆に、バラクタ
ダイオードD3のインピーダンスを低くするようコント
ロール電圧を調整することにより、それぞれの周波数f
1 ,f2 に合わせ接地する容量の最適化が行なわれる。
【0057】つまり、この高周波増幅器は、2つの周波
数f1 ,f2 に対応すべく、一部の構成要素である電界
効果トランジスタ(以下、単にトランジスタという)T
R1が両方(全て)の周波数f1 ,f2 用として共用さ
れ、他の構成要素であるコンデンサC6,C6′,抵抗
R3,バラクタダイオードD3及びコイルL3が使用周
波数f1 ,f2 に応じてそのインピーダンスが変更され
るようになっている(つまり、この高周波増幅器はパタ
ーンBの回路に相当する)。
【0058】従って、上述の高周波増幅器でも、コント
ロール電圧を調整してバラクタダイオードD2の容量を
変化させることにより、その通過特性を可変にできるの
で、極めて容易に、2つの周波数f1 ,f2 に対応する
ことができ、これにより、2つの周波数帯に対応できる
高周波増幅器をその回路規模を増大させることなく実現
でき、この結果、低コスト,小型化などの厳しい条件が
要求される携帯電話機用の回路としても十分適用できる
ようになる。
【0059】なお、上述の高周波増幅器は1つの電源で
動作するもので、トランジスタTR1のソース(バイポ
ーラトランジスタを用いた場合はエミッタ)が使用周波
数帯域f1 ,f2 で接地されることで、利得の最適化が
行なえるようになっており、図6に示すような構成は1
つの電源で動作する増幅器に有効である。 (2−1)高周波増幅器の第1変形例の説明 図22は上述の高周波増幅器の第1変形例を示す図で、
この図22において、TR2は高周波増幅用のトランジ
スタ(FET)、TR3,TR4はそれぞれ切替えスイ
ッチ用のトランジスタ(FET)、C7,C8はそれぞ
れDC(直流)カットコンデンサ、C9,C10はそれ
ぞれ整合用コンデンサ、20,21はそれぞれマイクロ
ストリップラインなどを用いた伝送線路である。
【0060】そして、この図22に示す高周波増幅器
は、コンデンサC7及び伝送線路20などからなる整合
回路と、コンデンサC8及び伝送線路21などからなる
整合回路とが、切替えスイッチ用の各トランジスタ(以
下、FETスイッチという)TR3,TR4を用いて並
列接続されている。なお、FETスイッチTR3,TR
4のON/OFFはコントロール電圧によって同時に切
り替えられるようになっている。
【0061】つまり、この高周波増幅器は、800MH
z帯,1.55GHz帯という2つの周波数f1 ,f2
に対応すべく、一部の構成要素(トランジスタTR2)
が両方の周波数f1 ,f2 用として共用され、他の構成
要素(コンデンサC9,C10)が、使用周波数f1
2 に応じて、コントロール電圧によるFETスイッチ
TR3,TR4のON/OFFの切替えが行なわれるこ
とによって、トランジスタTR2に接続あるいは切り離
しされるように構成されている(つまり、この高周波回
路は、パターンAの回路に相当する)。
【0062】このような構成により、上述の高周波増幅
器では、各トランジスタTR3,TR4のON/OFF
で並列接続された整合回路の短絡/開放を切替えること
で、使用周波数f1 ,f2 の切替えが行なわれる。従っ
て、従来のように、800MHz帯用,1.55GHz
帯用の2つの回路(高周波増幅用のトランジスタ)を並
列接続しなくとも、1つの高周波増幅用のトランジスタ
TR2で、2つの周波数に対応することができ、これに
より、2つの周波数帯に対応できる高周波増幅器をその
回路規模を増大させることなく実現でき、この場合も、
低コスト,小型化などの厳しい条件が要求される携帯電
話機用の回路としても十分適用できるようになる。
【0063】(2−2)高周波増幅器の第2変形例の説
明 図23は上述の高周波増幅器の第2変形例を示す図で、
この図23において、TR5は高周波増幅用トランジス
タ、C11,C12はそれぞれDCカット用のコンデン
サ、C13,C14はそれぞれ整合用コンデンサ、D
4,D5はそれぞれ切替えスイッチ用のピンダイオー
ド、L4,L5はそれぞれ使用周波数帯域f 1 ,f
2 (800MHz,1.55GHz)で開放となる特性
を有するインダクタ(コイル)、22,23はそれぞれ
マイクロストリップラインなどを用いた伝送線路であ
る。
【0064】簡単に言えば、この図23に示す高周波増
幅器は、図22により前述した高周波増幅器におけるF
ETスイッチTR3,TR4の代わりに、ピンダイオー
ドD4,D5を用いることでFETスイッチTR3,T
R4と同様の機能を実現している。つまり、この高周波
増幅器も、パターンAの回路に相当する。従って、この
場合も、使用周波数f1 ,f2に応じて、各ピンダイオ
ードD4,D5のON/OFFをコントロール電圧で制
御することにより、その通過特性を可変にできるので、
上述の高周波増幅器の第1変形例と同様の効果ないし利
点がある。
【0065】(2−3)高周波増幅器の第3変形例の説
明 図24は上述の高周波回路の第3変形例を示す図で、こ
の図24において、TR6は高周波増幅用のトランジス
タ(FET)、TR7,TR8はそれぞれ切替えスイッ
チ用のトランジスタ(FET)、C15〜C18はそれ
ぞれDCカット用のコンデンサ、C19,C20はそれ
ぞれ整合用コンデンサ、R4,R5はそれぞれ使用周波
数帯域f1 ,f2 (800MHz,1.55GHz)で
開放となる特性を有する高抵抗、24,25はそれぞれ
マイクロストリップラインなどを用いた伝送線路であ
る。
【0066】そして、この図24に示す高周波増幅器
は、一部の構成要素であるトランジスタTR6が800
MHz帯,1.55GHz帯の両方の周波数帯用として
共用され、他の構成要素が、使用周波数に応じてコント
ロール電圧によって各切替え用のトランジスタ(以下、
FETスイッチという)TR7,TR8のON/OFF
が切替えられることによって、トランジスタTR6に接
続あるいは切り離しされるようになっている。つまり、
この高周波増幅器は、パターンAの回路に相当する。
【0067】このような構成により、上述の高周波増幅
器では、コントロール電圧により各FETスイッチTR
7,TR8がON状態に設定された場合、それぞれコン
デンサC16,C17,高抵抗R4,R5,FETスイ
ッチTR7,TR8が増幅用のトランジスタTR6に接
続された状態となり、整合回路(コンデンサC19又は
コンデンサC20)までの信号の位相が伝送線路24,
25を伝送させるときに比べて遅れるので、信号の位相
が遅れる回路となる。
【0068】一方、コントロール電圧により各FETス
イッチTR7,TR8がOFF状態に設定された場合、
それぞれコンデンサC16,C17,高抵抗R4,R
5,FETスイッチTR7,TR8が増幅用のトランジ
スタTR6から切り離された状態となり、信号は伝送線
路24,25を通じて伝送されるので信号の位相が進む
回路となる。
【0069】この結果、このように使用周波数f1 ,f
2 に応じてFETスイッチTR7,TR8のON/OF
Fによって信号の位相を変えることにより、800MH
z帯,1.55GHz帯の各周波数に最適な通過位相を
選択できるようになるので、この場合も、従来のよう
に、800MHz帯用,1.55GHz帯用の2つの回
路(高周波増幅用のトランジスタ)を並列接続しなくと
も、1つの高周波増幅用のトランジスタTR6で、これ
ら2つの周波数に対応することができる。
【0070】従って、これら2つの周波数帯に対応でき
る高周波増幅器をその回路規模を最小限に抑えつつ実現
でき、低コスト,小型化などの厳しい条件が要求される
携帯電話機用の回路として十分適用できるようになる。 (2−4)高周波増幅器の第4変形例の説明 図25は上述の高周波増幅器の第4変形例を示す図で、
この図25において、TR9は高周波増幅用トランジス
タ、C21〜C24はDCカット用のコンデンサ、C2
5,C26はそれぞれ整合用コンデンサ、D6,D7は
それぞれ切替えスイッチ用のピンダイオード、R6,R
7はそれぞれ使用周波数f1 ,f2 (800MHz,
1.55GHz)で開放となる特性を有する高抵抗、L
6,L7はそれぞれ使用周波数帯域で開放となる特性を
有するインダクタ(コイル)、26,27はそれぞれマ
イクロストリップラインなどを用いた伝送線路である。
【0071】つまり、この図25に示す高周波増幅器
は、図24に示す高周波増幅器におけるFETスイッチ
TR7,TR8の代わりに、それぞれピンダイオードD
6,D7を用いることにより、各FETスイッチTR
7,TR8と同様の機能を実現しているのである。すな
わち、この高周波増幅器は、パターンAの回路に相当す
る。
【0072】従って、この高周波増幅器でも、使用周波
数f1 ,f2 に応じてコントロール電圧により各ピンダ
イオードD6,D7のON/OFFを制御することによ
って、800MHz帯,1.55GHz帯の各周波数に
最適な通過位相を選択できるようになるので、第3変形
例にて上述した高周波増幅器と同様の効果ないし利点が
ある。
【0073】(2−5)高周波増幅器の第5変形例の説
明 図26は上述の高周波増幅器の第5変形例を示す図で、
この図26において、TR10は高周波増幅用のトラン
ジスタ(FET)、28は分波回路、29,30はそれ
ぞれ整合回路、31は合波回路であり、この図26に示
すように、2つの周波数(800MHz帯,1.55G
Hz帯)に対応すべく、2つの整合回路29,30がそ
れぞれ分波回路28,合成回路31を介して接続されて
いる(つまり、この高周波増幅器はパターンCの回路に
相当する)。
【0074】ここで、分波回路28は、入力信号を分波
するもので、800MHz帯,1.55GHz帯の信号
に対しては互いに開放の状態となる特性を有しており、
これにより、各整合回路29,30に影響がない回路と
なるので、1つのトランジスタTR10で2種類の周波
数の増幅が可能になる。従って、この場合も、異なる2
種類の周波数帯に対応できる高周波増幅器をその回路規
模を最小限に抑えつつ実現でき、同様に、低コスト,小
型化などの厳しい条件が要求される携帯電話機用の回路
として十分適用できるようになる。
【0075】(3)方向性結合器の説明 図27は図1により前述した携帯電話機に用いられる方
向性結合器の構成を示すブロック図で、この図27にお
いて、32〜34はそれぞれマイクロストリップライン
などを用いた伝送線路で、伝送線路34は、その長さ
「S6」が2つの周波数(800MHz,1.55GH
z)のうち高い方(1.55GHz)の信号の波長λg
2 の1/4に設定されており、伝送線路33の長さ「S
7」は、「S6+S7」が周波数の低い方(800MH
z)の信号の波長λg1 の1/4となるように設定され
ている。
【0076】また、R8,R9はそれぞれ終端抵抗であ
り、35は使用周波数(800MHz,1.55GH
z)に応じて伝送線路34を伝送線路33又は終端抵抗
R8に接続を切り替える高周波用スイッチ(RFスイッ
チ)である。なお、このRFスイッチ35は、800M
Hz帯で使用される場合は伝送線路33側に切替えら
れ、1.55GHz帯で使用される場合は終端抵抗R8
側に切替えられるようになっている。
【0077】つまり、この図27に示す方向性結合器
は、800MHz帯,1.55GHz帯という2種類の
周波数に対応すべく、一部の構成要素である伝送線路3
4が両方(全て)の周波数用として共用され、他の構成
要素である伝送線路33が使用周波数に応じ伝送線路3
4に接続あるいは切り離しされるように構成されている
のである(すなわち、この方向性結合器はパターンAの
回路に相当する)。
【0078】このような構成により、上述の方向性結合
器では、RFスイッチ35の切替えによって伝送線路3
2との結合量を800MHz帯,1.55GHz帯のい
ずれかの使用周波数帯域に合わせることで、その使用周
波数帯域に最適な結合度が得られる。従って、従来のよ
うに、800MHz帯用,1.55GHz帯用の2つの
方向性結合器を並列接続しなくとも、1つの方向性結合
器で、2種類の周波数に対応することができ、これによ
り、800MHz帯,1.55GHz帯の両方に対応で
きる高周波増幅器をその回路規模を増大させることなく
実現でき、この結果、低コスト,小型化などの厳しい条
件が要求される携帯電話機用の回路として十分適用でき
るようになる。
【0079】(4)高周波フィルタ回路の説明 図28は図1により前述した携帯電話機に用いられるデ
ュアルバンド対応の高周波フィルタ回路の一例を示す図
で、この図28において、40はインダクタンスを有す
る信号線路(インダクタ)、41,42はそれぞれマイ
クロストリップラインで構成された誘電体共振器(D
R)、C31〜C35はそれぞれコンデンサである。な
お、Gはグラウンドである。
【0080】そして、この図28に示す高周波フィルタ
回路は、誘電体共振器41,42を用いた単位構成のフ
ィルタ回路の2段構成となっており、これら2段構成の
回路間がインダクタ40で接続されることにより、相互
の位相調整が行なわれるようになっている。ここで、上
述の単位構成の高周波フィルタ回路の構成手順につい
て、図29(a)〜図29(d)を用いて以下に詳述す
る。
【0081】まず、図29(a)に示すように、ある共
振周波数f1 (例えば、800MHz)を通過または減
衰させるための誘電体共振器41′の長さがL1 であっ
たとすると、図29(b)に示すように、その共振周波
数f1 より高い任意の周波数f2 (例えば、1.55G
Hz)を通過又は減衰させるための誘電体共振器41を
その長さをL2 として構成する。なお、このとき、各誘
電体共振器41′,41の長さL1 ,L2 は、それぞれ
2 <L1 となるように構成される。
【0082】さらに、図29(c)に示すように、誘電
体共振器41との長さの和が誘電体共振器41′の長さ
1 と同じ長さになるような長さL3 をもった誘電体共
振器42を加え(つまり、L1 =L2 +L3 )、図29
(d)に示すように、各誘電体共振器41,42の接続
点にコンデンサC31(C33)を接続するとともに、
誘電体共振器42にコンデンサC32(C34)を接続
する。
【0083】そして、このとき、各コンデンサC31,
C32(C33,C34)の各定数は、それぞれ共振周
波数f1 ,f2 に依存し、コンデンサC31には周波数
2付近の信号に対してショート(短絡)に近くなるよ
うな定数が設定され、コンデンサC32には周波数f1
付近の信号に対してショートに近くなるような定数が設
定される。なお、各コンデンサC31,C32(C3
3,C34)は、互いの共振周波数f1 ,f2 に対して
は無関係(オープン:開放)の状態になる。
【0084】以上のような手順により、図28に示す高
周波フィルタ回路の単位構成部分が構成される。そし
て、上述のごとく構成された高周波フィルタ回路では、
共振周波数f2 の信号は誘電体共振器41の両端で位相
が90°異なるようにコンデンサC31へ流れるので、
誘電体共振器41の一端がショート、他端がオープンの
状態となり、誘電体共振器42が誘電体共振器41から
切り離された状態となる。一方、共振周波数f1 の信号
は誘電体共振器41及び誘電体共振器42を1つの誘電
体共振器と見なした場合のその両端で位相が90°異な
るようにコンデンサC32(C33)へ流れ、この結
果、誘電体共振器41及び誘電体共振器42を1つの誘
電体共振器と見なしたときのその一端がショート、他端
がオープンの状態となり、誘電体共振器42が誘電体共
振器41に接続された状態となる。
【0085】つまり、この高周波フィルタ回路は、2つ
の周波数f1 ,f2 に対応すべく、一部の構成要素であ
る誘電体共振器41が両方(全て)の周波数用として共
用され、他の構成要素である誘電体共振器42,コンデ
ンサC32(C34)が使用周波数に応じて誘電体共振
器41に接続あるいは切り離しされるようになっている
のである(すなわち、この高周波フィルタ回路はパター
ンAの回路に相当する)。
【0086】そして、この場合は、誘電体共振器41か
ら誘電体共振器42,コンデンサC32(C34)が切
り離された状態のときに、誘電体共振器41及びコンデ
ンサC31(C33)からなる部分が周波数f2 用のフ
ィルタ回路となり、誘電体共振器41に誘電体共振器4
2,コンデンサC32(C34)が接続された状態のと
きに、誘電体共振器41,42及びコンデンサC32
(C34)からなる部分が周波数f1 用のフィルタ回路
となる。
【0087】以上のように、上述の高周波フィルタ回路
によれば、周波数f1 (800MHz)用の誘電体共振
器41′〔図29(a)参照〕と同じ長さL1 =L2
3となる誘電体共振器41,42を用い、誘電体共振
器41が周波数用として共用され、誘電体共振器42,
コンデンサC32(C34)が使用周波数f1 ,f
2(800MHz,1.55GHz)に応じて誘電体共
振器41に接続あるいは切り離しされることによって、
両方の周波数f1 ,f2 に対応することができるので、
その回路規模を増大させることなく、800MHz帯,
1.55GHz帯の両方の周波数に対応できる携帯電話
機用の高周波フィルタ回路を実現することができる。
【0088】なお、上述のように誘電体共振器41から
誘電体共振器42,コンデンサC32が切り離された状
態の場合、周波数f2 付近の周波数をもった信号の通過
特性はコンデンサC31の定数のみに依存し、誘電体共
振器41に誘電体共振器42,コンデンサC32が接続
された状態の場合、周波数f1 付近の周波数をもった信
号の通過特性はコンデンサC31の定数のみに依存する
ことになる。
【0089】従って、例えば、コンデンサC31,C3
3の各定数を変化させると、図30(a)に破線で示す
ように周波数f2 付近の通過特性を変化させることがで
き、コンデンサC32,C34の各定数を変化させる
と、図30(b)に破線で示すように、周波数f1 付近
の通過特性を変化させることができるので、従来のよう
に、誘電体共振器(マイクロストリップライン)41,
42を削ることにより構成後の周波数f1 ,f2 の微調
整を行なわなくてもよく、各コンデンサC31〜C32
の各定数をそれぞれ独立に調整するだけで、極めて容易
に、その通過特性の微調整を行なうことができるように
なる。
【0090】なお、図31は上述の高周波フィルタ回路
について使用周波数帯を950MHz帯,1.44GH
z帯としてシュミレーションを行なう場合の構成の一例
を示す図で、この図31に示すように、入力側,出力側
にはそれぞれ終端抵抗43,44が接続されている。ま
た、図32(a),図32(b)はそれぞれそのシュミ
レーション結果の一例を示す図である。
【0091】そして、図32(a)中に、M1,M2で
示すように、上述の高周波フィルタ回路は、ある帯域
(950MHz帯,1.44GHz帯)の通過帯域に着
目すれば950MHz帯,1.44GHz帯の各帯域を
通過させるBPF(バンドパスフィルタ)としての周波
数特性(S21)を有する一方、M3,M4で示すよう
に、減衰極のみに着目すれば950MHz帯,1.44
GHz帯の各帯域を減衰させるBEF(帯域減衰フィル
タ)としての周波数特性を有していることになる。つま
り、この高周波フィルタ回路は、BPFとBEFの両方
の特性をもった回路であるといえる。
【0092】また、図32(b)中にM1,M2で示す
ように、上述の高周波フィルタ回路は、950MHz
帯,1.44GHz帯の両方に対応できるデュアルバン
ドなフィルタ回路として、十分良い特性が得られている
ことが分かる。 (4−1)高周波フィルタ回路の第1変形例の説明 図33は上述の高周波フィルタ回路の第1変形例を示す
図で、この図33において、図28,図31中に示す符
号と同一符号が指す部分はそれぞれ図28,図31にて
前述したものと同様ものであるが、本変形例では、誘電
体共振器41がそれぞれ誘電体共振器41A,41Bに
分割され、各誘電体共振器41A,41B,42がそれ
ぞれ互いに異なるインピーダンスを有するように構成さ
れている。
【0093】つまり、この高周波フィルタ回路も、80
0MHz,1.55GHzという2つの周波数(f1
2 )に対応すべく、一部の構成要素である誘電体共振
器41A,41Bが両方(全て)の周波数用として共用
され、他の構成要素である誘電体共振器42,コンデン
サC32(C34)が使用周波数に応じて誘電体共振器
41A,41Bに接続あるいは切り離しされるよう構成
されていることになる(すなわち、この高周波回路もパ
ターンAの回路に相当する)。
【0094】従って、この図33に示す高周波フィルタ
回路でも、図28,図31により前述した回路と同様
に、800MHz帯,1.55GHz帯の両方の周波数
帯に対応することができるが、この場合は、誘電体共振
器41が誘電体共振器41A,41Bの2つに分割され
ているので、共振周波数f1 については、より高い選択
性をもたせる、つまり、より周波数f1 ,f2 の信号の
みを通過または減衰させることができるようになる。
【0095】図34(a),図34(b)はそれぞれ上
述の構成において使用周波数帯を950MHz帯,1.
44GHz帯としてシュミレーションを行なった場合の
結果の一例を示す図で、これらの図34(a),図34
(b)に示すように、950MHz帯,1.44GHz
帯における通過特性(S21),減衰特性(S11)の
いずれもその尖鋭度が図32(a)に示すものより増し
ていることからも、上述のような高い周波数f1 ,f2
の選択性が得られることが分かる。
【0096】(4−2)高周波フィルタ回路の第2変形
例の説明 図35は図28,図31により前述した高周波フィルタ
回路の第2変形例を示す図で、この図35においても、
図28,図31中に示す符号と同一符号を付したものは
それぞれ図28,図31にて前述したものと同様のもの
であるが、この図35に示す高周波回路は、図28,図
31に示す構成において、各コンデンサC31(C3
3),C32(C34)をそれぞれバラクタダイオード
45,46を用いた回路に置き換えた構成となってい
る。なお、C36,C37はそれぞれコンデンサ、4
3,44はインダクタ(コイル)である。また、この図
35に示す回路は単位構成部分のみを示している。
【0097】つまり、上述の高周波フィルタ回路は、8
00MHz,1.55GHzという2つの周波数f1
2 に対応すべく、誘電体共振器41(一部の構成要
素)が両方(全て)の周波数用として共用され、バイア
ス電圧(コントロール電圧)V 1 ,V2 によって各バラ
クタダイオード45,46(他の構成要素)が使用周波
数f1 ,f2 に応じてそのインピーダンスを変更される
ようになっている(すなわち、この高周波フィルタ回路
はパターンBの回路に相当する)。
【0098】従って、この高周波回路では、各誘電体共
振器41,42で共振させる共振周波数f1 ,f2 をコ
ントロール電圧V1 ,V2 によって変化させることによ
り、対応する周波数を容易に変化させることができ、こ
の場合も、その回路規模を増大させることなく、800
MHz帯,1.55GHz帯の両方の周波数に対応でき
る携帯電話機用の高周波フィルタ回路を実現することが
できる。
【0099】(4−3)高周波フィルタ回路の第3変形
例の説明 図36は図28,図31により前述した高周波フィルタ
回路の第3変形例を示す図で、この図36においても、
図28,図31中に示す符号と同一符号を付したものは
それぞれ図28,図31により前述したものと同様のも
のであるが、この図36に示す回路(単位構成の回路)
は、スイッチ(SW)46を設けることにより、誘電体
共振器41と誘電体共振器42あるいはコンデンサC3
1との接続切替えが行なえるようになっている。
【0100】つまり、この高周波フィルタ回路は、80
0MHz,1.55GHzという2つの周波数f1 ,f
2 に対応すべく、誘電体共振器41(一部の構成要素)
が両方(全て)の周波数f1 ,f2 用として共用され、
誘電体共振器42,コンデンサC32(C34)あるい
はコンデンサC31(C33)の他の構成要素が使用周
波数f1 ,f2 に応じて誘電体共振器41に接続あるい
は切り離しされるように構成されている(すなわち、こ
の高周波フィルタ回路はパターンAの回路に相当す
る)。
【0101】これにより、上述の高周波フィルタ回路で
は、使用周波数f1 ,f2 に応じてスイッチ46を切り
替えることによって、瞬時に対応する周波数帯域(周波
数f 1 帯,周波数f2 帯)を変えることができるように
なる。従って、従来のように、800MHz帯用,1.
55GHz帯用の2つの誘電体共振器を並列接続して両
方の周波数帯に対応する必要はなく、携帯電話機用の回
路として十分その回路規模,コストなどを抑えたデュア
ルバンド対応の高周波フィルタ回路を実現することがで
きる。
【0102】(4−4)高周波フィルタ回路の第4変形
例の説明 図37は図28,図31により前述した高周波フィルタ
回路の第4変形例を示す図で、この図37においても、
図28,図31中に示す符号と同一符号を付したものは
それぞれ図28,図31により前述したものと同様のも
のであるが、この図37に示す高周波フィルタ回路(単
位構成部分)は、第3変形例にて上述したスイッチ46
の接続切替え動作をコントロール電圧V3 によってピン
ダイオード47のON/OFFを制御することによって
行なうようになっている(つまり、この高周波フィルタ
回路もパターンAの回路に相当する)。なお、48はイ
ンダクタ(コイル)、49は抵抗である。
【0103】従って、この高周波回路では、使用周波数
1 ,f2 に応じてピンダイオード47のON/OFF
をコントロール電圧V3 で制御することにより、第3変
形例にて前述したのと同様に、瞬時に対応する周波数帯
を変えることができるようになるので、この場合も、従
来のように、800MHz帯用,1.55GHz帯用の
2つの誘電体共振器を並列接続して両方の周波数帯に対
応する必要はなく、携帯電話機用の回路として十分その
回路規模,コストなどを抑えたデュアルバンド対応の高
周波フィルタ回路を実現することができる。
【0104】(4−5)高周波フィルタ回路の第5変形
例の説明 図38は図28,図31により前述した高周波フィルタ
回路の第5変形例を示す図で、この図38においても、
図28,図31中に示す符号と同一符号を付したものは
それぞれ図28,図31により前述したものと同様のも
のであるが、この図38に示す高周波フィルタ回路(単
位構成部分)は、各誘電体共振器41,42の接続点と
コンデンサC31(C33)との間にピンダイオード5
0を設け、コントロール電圧V4 によってこのピンダイ
オード50のON/OFFを制御することによって、第
3変形例にて前述したスイッチ46の切替え動作を行な
うようになっている(つまり、この高周波フィルタ回路
もパターンAの回路に相当する)。なお、52,52は
それぞれインダクタ(コイル)、53は抵抗である。
【0105】従って、この高周波回路でも、使用周波数
1 ,f2 に応じてピンダイオード50のON/OFF
をコントロール電圧V4 で制御することにより、第3変
形例にて前述したのと同様に、瞬時に対応する周波数帯
を変えることができるようになるので、この場合も、従
来のように、800MHz帯用,1.55GHz帯用の
2つの誘電体共振器を並列接続して両方の周波数帯に対
応する必要はなく、携帯電話機用の回路として十分その
回路規模,コストなどを抑えたデュアルバンド対応の高
周波フィルタ回路を実現することができる。
【0106】(5)電圧制御発振器の説明 図39(a)は図1により前述した携帯電話機に用いら
れる電圧制御発振器の構成の一例を示す図で、この図3
9(a)において、61は共振回路部、62は発振回路
部であり、共振回路部61は、コイル(L)63,可変
容量ダイオード(バラクタダイオード:D)64,コン
デンサ(C)65,69,70,高周波用のスイッチ
(SW1)67及びストリップライン66,68を用い
て構成され、発振回路部62は、いわゆるコルピッツ型
発振回路を応用したもので、コンデンサ(C)71〜7
6,高周波用のスイッチ(SW2)77,トランジスタ
(TR)78及びコイル(L)79を用いて構成されて
いる。なお、80はコンデンサ75及びコイル79から
なる共振回路である。
【0107】そして、この電圧制御発振器は、スイッチ
67及び77の切替えによって、2種類の周波数(80
0MHz,1.55GHz)を発振できるデュアルバン
ド対応の発振器となっている。以下、この電圧制御発振
器の要部について詳述する。まず、図39に示す共振回
路部61の各マイクロストリップライン(以下、単にス
トリップラインという)66,68は、図40(a)に
示すように、その長さがそれぞれL4 ,L5 に設定され
ており、スイッチ67をコンデンサ69側へ切り替える
ことによって、図40(b)に示すように、長さL4
ストリップライン66が2つの周波数f1 ,f2 (80
0MHz,1.55GHz)のうち高い方の共振周波数
2 (1.55GHz)に対応し、スイッチ67をスト
リップライン68側へ切り替えることによって、図40
(c)に示すように、各ストリップライン66,68が
接続された長さL4 +L5 のストリップラインが低い方
の共振周波数f1 (800MHz)に対応するように構
成されている。
【0108】つまり、上述の回路(高周波回路)は、8
00MHz,1.55GHzという2つの周波数に対応
すべく、ストリップライン66(一部の構成要素)が両
方(全て)の周波数f1 ,f2 用として共用され、他の
構成要素(ストリップライン68,コンデンサ69)が
使用周波数f1 ,f2 に応じて、ストリップライン66
に接続あるいは切り離しされるようになっている(すな
わち、この回路はパターンAの回路に相当する)。
【0109】また、ストリップライン66に接続されて
いるコンデンサ69には、共振周波数f2 (長さL4
ストリップライン66)に対してAC(交流)的にショ
ート(短絡)となるような定数が設定される一方、スト
リップライン68に接続されているコンデンサ70に
は、共振周波数f1 (長さL4 +L5 のストリップライ
ン)に対してAC的にショートとなるような定数が設定
される。なお、各コンデンサ69,70はお互いの共振
周波数f1 ,f2 に対しては無関係(オープン)の状態
となる。
【0110】このような構成により、上述の共振回路部
61では、スイッチ67をコンデンサ69側へ切り替え
ると、共振周波数がf1 となり、スイッチ67をマイク
ロストリップライン68側へ切り替えると、共振周波数
がf2 となるので、従来の電圧制御発振器の変調感度で
はカバーすることのできないような異なる周波数帯(8
00MHz帯もしくは1.55GHz帯)へも瞬時に発
振周波数を変化させることができるようになる。
【0111】図41(a),(b)はそれぞれ図40
(a)に示す回路について、使用周波数を950MH
z,1.44GHzとしてシュミレーションを行なった
場合のその結果の一例を示す図で、これらの各図中にM
1〜M4で示すように、図40(a)に示す回路の周波
数特性が950MHz,1.44GHz付近の両方に対
応できるようになっていることが分かる。
【0112】一方、図39に示す発振回路部62では、
上述のように共振回路部61で異なる発振周波数(共振
周波数)f1 ,f2 を切り替えて発振させるため、これ
に応じた負性抵抗の発生を行なう必要がある。ところ
が、もし、この発振回路部62で、例えば、800MH
z〜1.55GHzという広帯域な周波数帯をカバーで
きる負性抵抗を発生させてこれらの異なる共振周波数f
1 ,f2 をカバーしたとすると、これらの各共振周波数
1 ,f2 以外でも発振が起こり、不要なスプリアスが
生じてしまう恐れがある。
【0113】そこで、本実施形態における電圧制御発振
器では、各共振周波数帯域f1 ,f 2 で狭帯域な負性抵
抗を発生させるべく、図39,図42に示すように、発
振回路部62のトランジスタ78のコレクタ接地部分
に、各共振周波数f1 ,f2 に対応する共振回路80を
設けることで、各共振周波数f1 ,f2 に対応する狭帯
域な負性抵抗を発生させている。
【0114】また、このとき、発振回路部62では、共
振回路部61で切り替えた共振周波数f1 ,f2 に対応
した負性抵抗を発生させるために、それを調整または切
り替える必要がので、本実施形態では、図39及び図4
3に示すように、トランジスタ78の帰還部分に並列に
接地されている2つのコンデンサ73,74をスイッチ
〔AC(交流)スイッチ〕77を介して並列に接続し、
このスイッチ77の切替えによって、瞬時に負性抵抗帯
域を変化できるようにしている。
【0115】つまり、図43に示す回路(高周波回路)
も、2つの周波数f1 ,f2 (800MHz,1.55
GHz)に対応すべく、トランジスタ78,共振回路8
0などの一部の構成要素が両方の周波数f1 ,f2 用と
して共用され、コンデンサ73,74の他の構成要素が
使用周波数f1 ,f2 に応じて、上述の一部の構成要素
に接続あるいは切り離しされるようになっているのであ
る(すなわち、この回路もパターンAの回路に相当す
る)。
【0116】従って、共振回路部61でのスイッチ67
の切替えによる共振周波数f1 ,f 2 の遷移に応じて、
スイッチ77を切り替えることによって、共振回路部6
1での共振周波数f1 ,f2 に対応することができ、安
定した発振を得ることができるようになる。なお、図4
4(a),(b)はそれぞれ図42,図43に示すよう
な狭帯域の負性抵抗を発生する共振回路80を設けない
回路について使用周波数を950MHz,1.55GH
zとしてシュミレーションを行なった場合の結果の一例
を示す図であり、図45(a),(b)はそれぞれは共
振回路80を設けた回路について同様のシュミレーショ
ンを行なった場合の結果の一例を示す図である。
【0117】これらの各図44(a),(b),図45
(a),(b)に示すように、共振回路80を設けない
場合は、図中M1で示す付近の周波数を発振させたいと
きにM2で示す付近の周波数も発振してしまう不要スプ
リアスが生じ、共振回路80を設けた場合は、このよう
な不要スプリアスが生じないことが分かる。以上のよう
に、本実施形態における電圧制御発振器によれば、共振
回路部61,発振回路部62に各スイッチ67,77を
設けて、使用周波数f1 ,f2 に応じてこれらの各スイ
ッチ67,77を切り替えることにより、発振周波数f
1 ,f2 を切り替えることができるので、図66,図6
7に示したように、周波数f 1 用,周波数f2 用の2つ
の電圧制御発振器134A,134B、もしくはVCO
モジュール135A,135Bを並列接続する必要はな
く、その回路規模を最小限に抑えることができる。
【0118】従って、小型化,低コストなどの条件が要
求される携帯電話機などにも十分適用可能なデュアルバ
ンド対応の電圧制御発振器の実現に大いに寄与すること
となる。 (5−1)電圧制御発振器の変形例の説明 図46は図39,図40により前述した共振回路部61
の要部の変形例を示す図であるが、この図46に示す回
路は、図39,図40に示すスイッチ(SW1)67に
よる切替え動作を、コントロール電圧V5 ,V6 でピン
ダイオード(D)84,85のON/OFFを切り替え
ることにより実現している(従って、この回路もパター
ンAの回路に相当する)。なお、81はコンデンサ
(C)、82,83はそれぞれコイル(L)である。
【0119】従って、この図46に示す回路でも、使用
周波数f1 ,f2 に応じて、コントロール電圧V5 ,V
6 によって各ピンダイオード84,85のON/OFF
を切り替えることにより、共振周波数(発振周波数)f
1 ,f2 の切替えを行なうことができ、800MHz
帯,1.55GHz帯という大きくバンドの離れた周波
数帯にも容易に対応することができるようになる。
【0120】なお、この共振回路部61の要部の構成
は、図47(a),(b)に示すように、上述のパター
ンAの回路に相当する構成において、可変容量ダイオー
ド(バラクタダイオード)64に代えて互いに異なる容
量をもつバラクタダイオード64A,64Bをスイッチ
(SW1)67を介して並列に接続して構成しても、ス
イッチ(SW1)67の切替えによって、瞬時に共振周
波数f1 ,f2 の切替え(遷移)を行なうことができ
る。なお、この場合は、図39,図40に示すものに比
して、遷移できる共振周波数f1 ,f2 の間隔は狭くな
る。
【0121】また、同様に、この共振回路61の要部の
構成は、図48(a),(b)に示すように、パターン
Aの回路に相当する構成において、異なる容量をもつバ
ラクタダイオード64A,64Bの一方(バラクタダイ
オード64A)を逆方向としてRFライン(信号線路)
に並列接続し、正(+)/負(−)のバイアス電圧をス
イッチ(SW3)88に印可してスイッチ88の切替え
を行なうようにしても、瞬時に共振周波数f1 ,f2
切替え(遷移)を行なうことができる。なお、この場合
も、図39,図40に示すものに比して、遷移できる共
振周波数間隔は狭くなる。
【0122】次に、図49は図39,図43により前述
した発振回路部62の要部の変形例を示す図であるが、
この図46に示す回路は、図39,図43に示す負性抵
抗帯域の各コンデンサ73,74を切り替えるスイッチ
(SW2)77をピンダイオード86などで置き換えて
構成されている(つまり、この回路もパターンAの回路
に相当する)。
【0123】従って、この場合も、共振回路部61での
共振周波数f1 ,f2 に応じて、ピンダイオード86に
印可するコントロール電圧V7 の設定でこのピンダイオ
ード86のON/OFFを切り替えることにより、共振
周波数f1 ,f2 に対応して、安定した発振を行なうこ
とができるようになる。さて次に、以下では、上述のよ
うな共振回路部61の共振周波数の調整方法について詳
述する。
【0124】図50(a),(b)はそれぞれ共振回路
部61を基板上で構成した場合の一例を示す模式図であ
り、これらの各図50(a),(b)において、91は
基板、92はRFライン(高周波用信号線路)、93は
グラウンド(GND)面、94は共振周波数の調整用オ
ープンスタブ、95A,95Bはそれぞれはスルーホー
ル、96は基板91の内層に配置されたストリップライ
ン共振器であり、図50(b)に示すように、調整用オ
ープンスタブ94はスルーホール95Bを通じて基板9
1の表面上に形成されている。なお、この調整用オープ
ンスタブ94にはストリップライン共振器96よりも十
分細いものを用いる。
【0125】これにより、ストリップライン共振器96
が基板91の内層に配置されているにもかかわらず、調
整用オープンスタブ94をカットするだけで、極めて容
易に、ストリップライン共振器96の共振周波数を調整
することができるので、従来のように、回路の実装後、
ストリップライン共振器96が基板91内に内層として
挿入されているために、ストリップライン共振器96を
直接トリミングして共振周波数の微調整を行なえないと
いったこともなくなる。
【0126】次に、図51(a)は上述のストリップラ
イン共振器96が基板91上に形成された場合の基板9
1の断面図で、図51(b)は図51(a)におけるA
矢視図、図51(c)は同じく図51(a)におけるB
矢視図であるが、図51(c)に示すように、この場合
は、基板の裏面(グラウンド面92)に共振周波数の調
整用溝97が形成されている。
【0127】ここで、通常、上述の共振回路部61のよ
うな分布定数回路では、グラウンド面92のグラウンド
パターンの変化が回路定数の変化に等しい。従って、グ
ラウンド(GND)面92に形成された調整用溝97を
削るなどしてグラウンドパターンを変えてやれば、極め
て容易に、ストリップライン共振器96の共振周波数を
調整することができるようになる。
【0128】なお、本実施形態における各高周波回路
(パターンA〜Cのいずれかの回路に相当する構成を有
する高周波増幅器,高周波フィルタ回路,方向性結合
器,電圧制御発振器)は、いずれも携帯電話機用の回路
として適用するために、対応する周波数帯を800MH
z帯,1.55GHz帯の2つの周波数帯としたが、本
発明の高周波回路はこれに限定されず、携帯電話機以外
の無線装置に適用することも可能であり、また、800
MHz帯,1.55GHz帯以外の複数の周波数帯にも
対応できる。
【0129】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び請求
項2記載の本発明の高周波回路によれば、一部の構成要
素が全ての周波数用として共用され、他の構成要素が、
使用周波数に応じてこの一部の構成要素に接続あるいは
切り離しされる、もしくは、使用周波数に応じてそのイ
ンピーダンスを変更しうるように構成されているので、
複数の周波数に対応した回路をそれぞれ個別に設けるこ
となく、1つの回路で複数の周波数に対応することがで
き、これにより、複数の周波数に対応できる高周波回路
を、その回路規模,コストを増大させることなく、極め
て容易に実現できる利点がある。
【0130】また、請求項3記載の本発明の高周波回路
によれば、複数の整合回路をそなえ、これらの整合回路
がそれぞれ分波・合成回路を介して接続されているの
で、どのような周波数をもった信号に対しても常に回路
の整合を取ることができるので、1つの高周波回路で複
数の周波数に対応することができ、これにより、複数の
周波数に対応できる高周波回路を、その回路規模,コス
トを増大させることなく実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての高周波回路が適用
される携帯電話機の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図2】本実施形態の携帯電話機における高周波増幅器
に用いられるバイアス回路の構成を示す図である。
【図3】本実施形態におけるバイアス回路のシュミレー
ション結果の一例を示す図である。
【図4】本実施形態におけるバイアス回路のシュミレー
ション結果の一例を示す図である。
【図5】本実施形態におけるバイアス回路のシュミレー
ション結果の一例を示す図である。
【図6】本実施形態におけるバイアス回路のシュミレー
ション結果の一例を示す図である。
【図7】本実施形態におけるバイアス回路の第1変形例
を示す図である。
【図8】本実施形態における第1変形例としてのバイア
ス回路のシュミレーション結果の一例を示す図である。
【図9】本実施形態における第1変形例としてのバイア
ス回路のシュミレーション結果の一例を示す図である。
【図10】本実施形態における第1変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図11】本実施形態における第1変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図12】本実施形態におけるバイアス回路の第2変形
例を示す図である。
【図13】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図14】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図15】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図16】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図17】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図18】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図19】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図20】本実施形態における第2変形例としてのバイ
アス回路のシュミレーション結果の一例を示す図であ
る。
【図21】本実施形態における高周波増幅器の構成を示
す図である。
【図22】本実施形態における高周波増幅器の第1変形
例を示す図である。
【図23】本実施形態における高周波増幅器の第2変形
例を示す図である。
【図24】本実施形態における高周波増幅器の第3変形
例を示す図である。
【図25】本実施形態における高周波増幅器の第4変形
例を示す図である。
【図26】本実施形態における高周波増幅器の第5変形
例を示す図である。
【図27】本実施形態における方向性結合器の構成を示
す図である。
【図28】本実施形態における高周波フィルタ回路の構
成を示す図である。
【図29】(a)〜(d)はそれぞれ本実施形態におけ
る高周波フィルタ回路の構成手順を説明するための図で
ある。
【図30】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る高周波フィルタ回路の動作を説明するための図であ
る。
【図31】本実施形態における高周波フィルタ回路のシ
ュミレーション時の構成を示す図である。
【図32】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る高周波フィルタ回路のシュミレーション結果の一例を
示す図である。
【図33】本実施形態における高周波フィルタ回路の第
1変形例を示す図である。
【図34】本実施形態における第1変形例としての高周
波フィルタ回路のシュミレーション結果の一例を示す図
である。
【図35】本実施形態における高周波フィルタ回路の第
2変形例を示す図である。
【図36】本実施形態における高周波フィルタ回路の第
3変形例を示す図である。
【図37】本実施形態における高周波フィルタ回路の第
4変形例を示す図である。
【図38】本実施形態における高周波フィルタ回路の第
5変形例を示す図である。
【図39】本実施形態における電圧制御発振器の構成を
示す図である。
【図40】(a)〜(c)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の共振回路部の要部の構成を示す図で
ある。
【図41】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器のシュミレーション結果の一例を示す
図である。
【図42】本実施形態における電圧制御発振器の発振回
路部の要部の構成を示す図である。
【図43】本実施形態における電圧制御発振器の発振回
路部の要部の構成を示す図である。
【図44】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の周波数特性を比較して説明するため
のシュミレーション結果の一例を示す図である。
【図45】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器のシュミレーション結果の一例を示す
図である。
【図46】本実施形態における電圧制御発振器の共振回
路部の変形例を示す図である。
【図47】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の共振回路部の他の変形例を説明する
ための図である。
【図48】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の共振回路部の他の変形例を説明する
ための図である。
【図49】本実施形態における電圧制御発振器の発振回
路部の変形例を示す図である。
【図50】(a),(b)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の共振回路部を基板上で構成した場合
の一例を示す模式図である。
【図51】(a)〜(c)はそれぞれ本実施形態におけ
る電圧制御発振器の共振回路部を基板上で構成した場合
の他の一例を示す模式図である。
【図52】従来の一般的な携帯電話機の構成を示すブロ
ック図である。
【図53】従来の携帯電話機における増幅器に一般的に
用いられるバイアス回路の構成を示す図である。
【図54】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図55】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図56】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図57】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図58】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図59】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図60】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図61】従来のバイアス回路のシュミレーション結果
の一例を示す図である。
【図62】従来の携帯電話機に用いられる一般的な方向
性結合器の構成を示す図である。
【図63】(a),(b)はそれぞれ従来の携帯電話機
に用いられる一般的な高周波フィルタ回路の構成を示す
図である。
【図64】従来の携帯電話機に用いられる一般的な電圧
制御発振器の構成を示す図である。
【図65】従来のデュアルバンド対応の高周波フィルタ
回路の一例を示す図である。
【図66】従来のデュアルバンド対応の電圧制御発振器
の一例を示す図である。
【図67】従来のデュアルバンド対応の電圧制御発振器
の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 送信系 2 可変減衰器(VATT) 3 直接変調器(MOD) 4 高出力増幅器(HPA) 5 ハイブリッド(HYB:方向性結合器) 6 バンドパスフィルタ(BPF) 7 検波回路 8 比較回路 9 受信系 10 バンドパスフィルタ(BPF) 11 低雑音増幅器(LNA) 12 受信ダウンコンバータ(MIX) 13 アンテナ 14 共用器 15 RF帯用の局部発振器(電圧制御発振器) 16〜27,32〜34,66,68 伝送線路(マイ
クロストリップライン) 28 分波回路 29,30 整合回路 31 合波回路 32 伝送線路 35,46,67,77,88 スイッチ 40 信号線路 41,41A,41B,42 誘電体共振器 43,44,48,51,52,63,79,82,8
3,87,L1〜L7コイル 49,53,R3〜R9 抵抗 45,46,64,64A,64B,D1〜D7 可変
容量ダイオード(バラクタダイオード) 47,50,84〜86 ピンダイオード 61 共振回路部 62 発振回路部 65,69〜76,81,C2〜C26,C31〜C3
7,C5′,C6′コンデンサ 78,TR1〜TR9 トランジスタ(FET) 80 共振回路 91 基板 92 グラウンド(GND)面 93 RFライン(信号線路) 94 調整用オープンスタブ 95A,95B スルーホール 96 ストリップライン共振器 97 調整用溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03F 3/60 H03F 3/60 H03G 3/30 H03G 3/30 B H03H 7/075 H03H 7/075 A H04B 1/18 H04B 1/18 C (72)発明者 河合 慎一 北海道札幌市中央区北一条西2丁目1番地 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 村上 学 北海道札幌市中央区北一条西2丁目1番地 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内 (72)発明者 佐々木 章夫 北海道札幌市中央区北一条西2丁目1番地 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波回路であって、複数の周波数に対
    応すべく、一部の構成要素が全ての周波数用として共用
    され、他の構成要素が使用周波数に応じ該一部の構成要
    素に接続あるいは切り離しされるように構成されている
    ことを特徴とする、高周波回路。
  2. 【請求項2】 高周波回路であって、複数の周波数に対
    応すべく、一部の構成要素が全ての周波数用として共用
    され、他の構成要素が使用周波数に応じてそのインピー
    ダンスを変更しうるように構成されていることを特徴と
    する、高周波回路。
  3. 【請求項3】 高周波回路であって、複数の周波数に対
    応すべく、複数の整合回路をそなえ、これらの整合回路
    がそれぞれ分波・合成回路を介して接続されていること
    を特徴とする、高周波回路。
JP21377295A 1995-08-22 1995-08-22 高周波回路 Withdrawn JPH0964601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21377295A JPH0964601A (ja) 1995-08-22 1995-08-22 高周波回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21377295A JPH0964601A (ja) 1995-08-22 1995-08-22 高周波回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0964601A true JPH0964601A (ja) 1997-03-07

Family

ID=16644786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21377295A Withdrawn JPH0964601A (ja) 1995-08-22 1995-08-22 高周波回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0964601A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11154837A (ja) * 1997-09-18 1999-06-08 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置、半導体集積回路および高周波処理回路
US6104259A (en) * 1998-03-11 2000-08-15 Alps Electric Co., Ltd. Harmonic suppression circuit
US6329886B1 (en) 1998-05-12 2001-12-11 Nec Corporation Impedance-matching method and circuit at different frequences
JP2007295238A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Sharp Corp 電力増幅器及び無線通信装置
JP2008113202A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Ntt Docomo Inc 整合回路、マルチバンド増幅器
JP2008136182A (ja) * 2006-10-25 2008-06-12 Ntt Docomo Inc バイアス回路
JP2010124311A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Mitsubishi Electric Corp 帯域可変フィルタ
US7907032B2 (en) 2009-01-06 2011-03-15 Mitsubishi Electric Corporation Directional coupler
JP2011061440A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Mitsubishi Electric Corp 方向性結合器
WO2013042756A1 (ja) * 2011-09-23 2013-03-28 日本電気株式会社 方向性結合器及びそれを用いた位相差制御方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11154837A (ja) * 1997-09-18 1999-06-08 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置、半導体集積回路および高周波処理回路
US6104259A (en) * 1998-03-11 2000-08-15 Alps Electric Co., Ltd. Harmonic suppression circuit
US6329886B1 (en) 1998-05-12 2001-12-11 Nec Corporation Impedance-matching method and circuit at different frequences
JP2007295238A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Sharp Corp 電力増幅器及び無線通信装置
JP2008136182A (ja) * 2006-10-25 2008-06-12 Ntt Docomo Inc バイアス回路
JP2008113202A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Ntt Docomo Inc 整合回路、マルチバンド増幅器
JP2010124311A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Mitsubishi Electric Corp 帯域可変フィルタ
US7907032B2 (en) 2009-01-06 2011-03-15 Mitsubishi Electric Corporation Directional coupler
JP2011061440A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Mitsubishi Electric Corp 方向性結合器
WO2013042756A1 (ja) * 2011-09-23 2013-03-28 日本電気株式会社 方向性結合器及びそれを用いた位相差制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5856763A (en) Dual frequency voltage controlled oscillator
JP4391689B2 (ja) アンテナスイッチ
EP0803972B1 (en) Dual band oscillator circuit
US3939429A (en) Tunable high frequency input circuit for a television receiver that tunes both VHF and UHF channels and can be readily integrated
US5999061A (en) First and second oscillator circuits selectively coupled through passive output circuit to a load
JP3458835B2 (ja) 二重通過帯域増幅回路及び無線周波受信ヘッド
US7650163B2 (en) Impedance matching circuit for a multi-band radio frequency device
JPH07170204A (ja) 無線周波数フィルタ、及びこれを用いた無線電話
US5392011A (en) Tunable filter having capacitively coupled tuning elements
US5821820A (en) Dual band voltage controlled oscillator
KR20010106398A (ko) 고주파 전력 증폭기 모듈
KR100322989B1 (ko) 고주파증폭기
US20010008383A1 (en) Feedback circuit and amplifier and mixer comprising the same
JP3454163B2 (ja) 周波数可変型フィルタ、アンテナ共用器及び通信機装置
US20010035794A1 (en) Oscillator and communication apparatus
US7164902B2 (en) Filter-integrated even-harmonic mixer and hi-frequency radio communication device using the same
JPH05122259A (ja) Mmic遠隔測定用送信機
JPH0964601A (ja) 高周波回路
US6288620B1 (en) Antenna-duplexer and communication apparatus
US6411168B2 (en) Voltage-controlled oscillator and communication apparatus using same
JPH09307365A (ja) 増幅器及びその増幅器を用いた携帯電話機
JPH10256809A (ja) 電子同調型有極フィルタ
JPH09294018A (ja) 高周波二帯域発振回路
JP2000059106A (ja) アンテナ共用器及び通信機装置
US6724274B2 (en) Frequency-switching oscillator and electronic device using the same

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021105