JP2008133270A - コラーゲンとヒアルロン酸の産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コラーゲン産生促進剤または/およびヒアルロン酸産生促進剤の有効成分として、花粉、花粉荷およびそれらの抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を用いる。また皮膚外用剤、およびコラーゲン及び/又はヒアルロン酸産生促進用食品の有効成分として、上記産生抑制剤を用いる。
【選択図】なし
Description
(I-1)花粉、花粉荷およびそれらの抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、コラーゲンまたはヒアルロン酸の少なくとも一方の産生促進剤。
(I-2)上記花粉または花粉荷が、アブラナ科、タデ科、ツバキ科、およびハンニチバナ科からなる群から選ばれる少なくとも1種の科に属する植物に由来するものである、(I-1)に記載する産生促進剤。
(I-3)前記植物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種である、(I-2)に記載する産生促進剤。
(I-4)上記抽出物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉または花粉荷の水、エタノールまたはこれらの混合物の抽出物である、(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載する産生促進剤。
(I-5)シスタス、茶、およびナタネからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉もしくは花粉荷、またはこれらいずれかの抽出物を含む、コラーゲン産生促進剤。
(I-6)ナタネおよびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉もしくは花粉荷、またはこれらいずれかの抽出物を含む、ヒアルロン酸産生促進剤。
(II-1)上記(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する産生抑制剤を配合してなる皮膚外用剤。
(II-a)花粉、花粉荷およびそれらの抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、皮膚外用剤。
(II-b)上記花粉または花粉荷が、アブラナ科、タデ科、ツバキ科、およびハンニチバナ科からなる群から選ばれる少なくとも1種の科に属する植物に由来するものである、(I-a)に記載する皮膚外用剤。
(II-c)前記植物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種である、(II-b)に記載する皮膚外用剤。
(II-d)上記抽出物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉または花粉荷の水、エタノールまたはこれらの混合物の抽出物である、(II-a)乃至(II-c)のいずれかに記載する皮膚外用剤。
(III-1)上記(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する産生抑制剤を配合してなる食品。
(III-a)花粉、花粉荷およびそれらの抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、食品。
(III-b)上記花粉または花粉荷が、アブラナ科、タデ科、ツバキ科、およびハンニチバナ科からなる群から選ばれる少なくとも1種の科に属する植物に由来するものである、(III-a)に記載する食品。
(III-c)前記植物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種である、(III-b)に記載する食品。
(III-d)上記抽出物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉または花粉荷の水、エタノールまたはこれらの混合物の抽出物である、(III-a)乃至(III-c)のいずれかに記載する食品。
本発明のコラーゲンまたは/およびヒアルロン酸の産生促進剤は、花粉、花粉荷またはこれらの抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
本発明のコラーゲン産生促進剤または/およびヒアルロン酸産生促進剤を含む皮膚外用剤は、当該コラーゲン産生促進剤のコラーゲン産生促進作用または/およびヒアルロン酸産生促進剤のヒアルロン酸産生促進作用に基づいて、それぞれ、ヒトの肌に対してすぐれたコラーゲン産生促進作用または/およびヒアルロン酸産生促進作用を有するものであるので、肌にはりと潤いを与え、肌の老化を防ぎ、シワをなくし若しくは軽減し、肌をみずみずしくしてシミやくすみを目立たなくし、美肌効果を有し、健康な肌を維持できる。このため、当該皮膚外用剤は、特に美白化粧料、抗老化化粧料、美肌化粧料、またはスキンケア化粧料などの化粧料として有用である。ゆえに、本発明でいう皮膚外用剤には、これらの化粧料としての用途が含まれる。
本発明の食品は、(1)に記載するコラーゲン産生促進作用または/およびヒアルロン酸産生促進作用を有する花粉/花粉荷あるいはこれらの抽出物を、コラーゲン産生促進剤または/およびヒアルロン酸産生促進剤として配合することを特徴とする。このため、本発明の食品には、これらの作用にもとづいて、美白、美肌、保湿、抗老化などを目的とした美容用飲食品、あるいは、関節や歯肉などのコラーゲン/ヒアルロン酸の低下により機能低下する疾患(例えば関節炎、歯肉炎、歯槽膿漏、リウマチなど)の症状を軽減する目的で使用される食品が含まれる。
花粉荷(シスタス、茶、ナタネ、ソバ)の各10gにエタノール30mlを加え乳鉢で練りこみ、別の容器に移して室温で、16〜20時間振とう混和した。これを回転数1500rpmで5分間遠心分離し、上清と沈殿物を得た。得られた沈殿物に2倍量のエタノールを加え、再度乳鉢で練りこみ、別容器に移して室温で2時間振とう混和した。これを回転数1500rpmで5分間遠心分離し、上清を得た。これを先に得られた上清と合わせて、ロータリーエバポレーター(EYELA製)で濃縮して、各植物(シスタス、茶、ナタネ、ソバ)の花粉荷のエタノール抽出物を得た。
実施例1のエタノール抽出で得られた最終沈殿物に3倍量の水を加えて、すりつぶし、室温で16〜20時間振とうした。次に、これを回転数2000rpmで10分間遠心分離し、得られた上清を凍結乾燥した。これを各植物(シスタス、茶、ナタネ、ソバ)の花粉荷の水抽出物として、下記の試験例に使用した。
実施例1および2で得られた抽出物のうち、実験に十分な量の抽出物が得られたシスタス花粉荷の水抽出物およびエタノール抽出物、茶花粉荷の水抽出物およびエタノール抽出物、並びにナタネ花粉荷の水抽出物についてコラーゲン産生促進試験を、またナタネ花粉荷の水抽出物とソバ花粉荷のエタノール抽出物についてヒアルロン酸産生促進試験を行った。
ヒト正常線維芽細胞樹立株WI-38細胞を10%FCS(ウシ胎児血清)含有RPMI-1640培地で、1×105細胞/mlに調整し(細胞懸濁液)、1ウェル当たり細胞懸濁液100μlを加えた。次いで、このプレートを37℃で終夜、5%CO2-95%空気中で培養し、RPMI-1640培地150μlとPBS(-)40μlの混合物で培地交換し、実施例1および2で調製した花粉荷の各抽出物を各ウェルに添加し、37℃で48時間、5%CO2-95%空気中で培養した。次いで得られた培養物を1500rpmで15分間遠心分離し、上清を得た。
(1-1)培養上清中のコラーゲンのペプシン処理
(i)150mM酢酸水溶液(関東化学(株)製)に0.6mg/mLとなるようにペプシン(ミクニ化学産業(株)製)を溶解する。
(ii)培養細胞上清0.2mLに0.1mLの上記ペプシン溶液を加え、転倒混和により十分撹拌する。
(iii)4℃で一晩放置する。
(iv)中和のため0.1mLの200mM Trisおよび150mM NaClを含む水溶液を加え、転倒混和により十分撹拌し、これを測定用コラーゲン液とする。
(i)50mM酢酸水溶液(関東化学(株)製)に0.1mg/mLとなるようにペプシン(ミクニ化学産業(株)製)を溶解する。
(ii)シャーレから培養液を除いた後、ミクロセルスクレイパーで細胞を剥がし、培養液と等量のペプシン溶液をシャーレに加える。
(iii)4℃で一晩振とうする。
(iv)10000×gで10分間遠心分離し、上清を回収する。
(v)加えたペプシン溶液の3分の1の量の200mM Trisおよび150mM NaClを含む水溶液を加え、転倒混和により十分撹拌し、これを測定用コラーゲン液とする。
上記(1-1)および(1-2)で調製した測定用コラーゲン液を混和し測定試料とした。
上記の方法で調整した測定試料を対象として、コラーゲン産生促進率をヒトコラーゲンタイプ1ELISAキット(ACBio社製)を用いて測定した。測定方法は、キットの使用説明書に従った。結果を表4に示す。
ヒト正常線維芽細胞樹立株WI-38細胞を10%FCS(ウシ胎児血清)含有RPMI-1640培地で、1×105細胞/mlに調整し(細胞懸濁液)、1ウェル当たり細胞懸濁液100μlを加えた。次いで、このプレートを37℃で終夜、5%CO2-95%空気中で培養し、RPMI-1640培地150μlとPBS(-)40μlの混合物で培地交換し、実施例1および2で得られた花粉荷抽出物を各ウェルに添加し、37℃で48時間、5%CO2-95%空気中で培養した。次いで、得られた培養物を1500rpmで15分間遠心分離し、上清を得た。得られた上清中のヒアルロン酸量を市販のヒアルロン酸測定キット(Hyaluronan Assay Kit:生化学工業(株)製)を用いて測定した。
以下の表6に示す各成分を用い、常法に従い化粧水を製造した。
以下の表7に示す各成分を用いて、常法に従い美容液を製造した。
以下の表8に示される各成分を用い、常法に従い乳液を製造した。
Claims (7)
- 花粉、花粉荷およびそれらの抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、コラーゲンまたはヒアルロン酸の少なくとも一方の産生促進剤。
- 上記花粉または花粉荷が、アブラナ科、タデ科、ツバキ科、およびハンニチバナ科からなる群から選ばれる少なくとも1種の科に属する植物に由来するものである、請求項1に記載する産生促進剤。
- 前記植物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載する産生促進剤。
- 上記抽出物が、シスタス、茶、ナタネ、およびソバからなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の花粉または花粉荷の水、エタノールまたはこれらの混合物の抽出物である、請求項1に記載する産生促進剤。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載する産生抑制剤を配合してなる皮膚外用剤。
- 請求項4に記載する産生抑制剤を配合してなる食品。
- コラーゲンまたはヒアルロン酸の少なくとも一方の産生を促進する機能食品である、請求項6に記載する食品。
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