JP2008129359A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2008129359A JP2006314779A JP2006314779A JP2008129359A JP 2008129359 A JP2008129359 A JP 2008129359A JP 2006314779 A JP2006314779 A JP 2006314779A JP 2006314779 A JP2006314779 A JP 2006314779A JP 2008129359 A JP2008129359 A JP 2008129359A
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茂 塚田
Toru Iwanami
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Abstract

【課題】現像剤の補給に伴い変動する現像器内の現像剤量に応じて、トナー濃度を精度よく検出すること。
【解決手段】現像容器(V)内の現像剤を排出する現像剤排出口(7)とを有し、前記現像剤により静電潜像をトナー像に現像する現像器(G)と、現像剤補給器(11〜17+G5)の累積駆動量(tr)を計測する累積駆動量計測手段(C5)と、トナー濃度を検出するトナー濃度検出部材(SN2)と、累積駆動量(tr)に基づいて、目標トナー濃度(TC0)を補正する濃度補正手段(C7)と、前記濃度補正手段により補正された前記補正済目標濃度に基づいて、前記トナー濃度が前記目標トナー濃度になるように前記現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動する補給器駆動手段(C9B)と、を備えたことを特徴とする画像形成装置(U)。
【選択図】図6

Description

本発明は、トナー及びキャリアを含む現像剤により画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置では、表面に潜像が形成される感光体に対向して現像剤担持体を有する現像器を配置し、現像剤担持体表面に担持された現像剤により潜像を現像して画像形成を行っている。
前記現像剤としては、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤が使用されることがあり、トナーとキャリアとを所定の割合で収容して撹拌、摩擦帯電させて現像に使用される。前記トナーとキャリアとの割合であるトナー濃度は、トナー濃度センサにより検出され、所定の濃度になるように制御される。
このような画像形成装置として、下記の特許文献1〜3記載の技術が知られている。
特許文献1(特開平6−3481345号公報)には、トナーとキャリアとを別個に補給しつつ、劣化した現像剤を少しずつ排出する現像装置において、トナー濃度センサ(25)により現像槽内のトナー濃度を検出し且つ、透磁率センサ(24)の値に基づいて排出された現像剤量を算出し、排出された現像剤量と所定のトナー濃度により目標とするセンサ値を設定し、トナー濃度センサ(25)の値が目標センサ値より大きい場合に、トナー補給ローラ(21)を回転させてトナーを補給する技術が記載されている。また、キャリアの補給について、累積コピー回数に応じてキャリア現像剤補給ローラ(22)による補給時間を変更する技術も記載されている。
特許文献2(特開2000−75617号公報)には、現像器(DV)の作動停止時間と作動時間から算出される特性回復時間に基づいて、トナー濃度を検出するL検知センサ(40)のセンサの出力に対する補正を行い、トナー補給の制御を行う技術が記載されている。
特許文献3(特開2005−92059号公報)には、現像装置(DY)の排出口(57Y)の手前に規制部材(58Y)を配置し、規制部材(58Y)を越えた過剰な現像剤(DY)だけが排出されると共に、現像剤の量に応じて出力値が変動しやすいトナー濃度センサ(8Y)を規制部材(58Y)の手前の現像剤(DY)が比較的多く存在する位置に配置し、トナー濃度の出力値を安定させる技術が記載されている。
特開平6−3481345号公報(「0019」〜「0023」、「0028」〜「0042」) 特開2000−75617号公報(「0016」〜「0036」) 特開2005−92059号公報(「0003」〜「0007」、「0037」〜「0048」)
本発明は、現像剤の補給に伴い変動する現像器内の現像剤量に応じて、トナー濃度を精度よく検出することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の画像形成装置は、
トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像容器と、前記現像容器内の現像剤量が所定の安定現像剤量を超えた場合に前記現像容器内の現像剤を排出する現像剤排出口とを有し、前記現像剤により静電潜像をトナー像に現像する現像器と、
トナーとキャリアとを含む新たな現像剤を前記現像器に補給する現像剤補給器と、
前記現像剤補給器の累積駆動量を計測する累積駆動量計測手段と、
前記現像容器に収容されたトナーとキャリアとの割合であるトナー濃度を検出するトナー濃度検出部材と、
前記現像容器内のトナー濃度の目標濃度である予め設定された目標トナー濃度を記憶する目標トナー濃度記憶手段と、
前記累積駆動量に基づいて、前記トナー濃度検出部材により検出された検出トナー濃度および前記目標トナー濃度の少なくとも一方を補正する濃度補正手段と、
前記濃度補正手段により補正された後の前記検出トナー濃度および前記目標トナー濃度の少なくとも一方に基づいて、前記トナー濃度が前記目標トナー濃度になるように前記現像剤補給器を駆動する補給器駆動手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記目標トナー濃度は上限値と下限値とを有し、前記累積駆動量に基づいて、前記上限値および前記下限値の少なくとも一方を補正する前記濃度補正手段と、
前記トナー濃度が、前記濃度補正手段により補正された後の前記上限値と前記下限値との間の目標濃度幅内となるように現像剤補給器を駆動する前記補給器駆動手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記現像器内の現像剤が新規の現像剤であるか否かを判別する現像器内現像剤判別手段と、
前記現像器内の現像剤が新規である場合に、前記累積駆動量を初期化する前記累積駆動量計測手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記現像容器内に収容される新規の現像剤の量が、前記安定現像剤量より少ない量に設定された前記現像器、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成装置において、
非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤の透磁率を検出することにより前記トナー濃度を検出する前記トナー濃度検出部材と、
前記累積駆動量が初期化された状態では、前記目標トナー濃度を予め設定された目標トナー濃度補正値だけ高い補正済目標濃度に補正し、前記累積駆動量が増加するのに連れて、前記目標トナー濃度に近づくように補正済目標濃度を減少させる補正を行うと共に、前記累積駆動量が予め設定された補正終了量に到達した場合に前記補正済目標濃度を前記目標トナー濃度に一致させる前記濃度補正手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記目標トナー濃度の前記目標濃度幅を補正することにより、前記目標トナー濃度を補正する前記濃度補正手段、
を備えたことを特徴とする。
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項6に記載の画像形成装置において、
非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤の透磁率を検出することにより前記トナー濃度を検出する前記トナー濃度検出部材と、
前記累積駆動量が初期化された状態では、前記目標濃度幅を予め設定された濃度幅補正値だけ広げた補正済目標濃度に前記目標トナー濃度を補正し、前記累積駆動量が増加するのに連れて、前記目標濃度幅に近づくように補正済目標濃度の濃度幅を減少させる補正を行うと共に、前記累積駆動量が予め設定された補正終了量に到達した場合に前記補正済目標濃度の濃度幅を前記目標濃度幅に一致させる前記濃度補正手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項5または7に記載の画像形成装置において、
前記補正終了量だけ前記現像剤補給器を駆動した場合に、前記現像容器内に収容された現像剤の量が前記安定現像剤量に到達するように設定された前記補正終了量、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、現像器内の現像剤量が累積駆動量に応じて変動する検出トナー濃度と真のトナー濃度とのずれが補正され、本発明を採用しない場合に比べて、トナー濃度を精度よく検出することができ、現像器内のトナー濃度である真のトナー濃度を目標トナー濃度に精度良く保持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、目標トナー濃度の目標濃度幅にトナー濃度がある場合に現像剤の補給を停止することができるので、目標濃度幅を有しない場合に比べて、補給の頻度を少なくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、現像器の現像剤が新規の現像剤に交換される度に、累積駆動量を初期化でき、本発明を採用しない場合に比べて、製品出荷時以外に現像剤の交換が行われても、精度良くトナー濃度を検出できる。
請求項4に記載の発明によれば、劣化が少ない新規の現像剤が、排出されることを低減でき、排出する必要のない現像剤の無駄な排出を低減できる。
請求項5に記載の発明によれば、透磁率を利用するトナー濃度検出部材の出力値と、現像剤量と、真のトナー濃度との関係に応じて、目標トナー濃度を適切に補正できる。
請求項6に記載の発明によれば、目標濃度幅を補正することで、トナー濃度が濃い側や薄い側の両方が補正でき、本発明を採用しない場合に比べて、より精度良くトナー濃度を検出できる。
請求項7に記載の発明によれば、透磁率を利用するトナー濃度検出部材の出力値と、現像剤量と、真のトナー濃度との関係に応じて、目標濃度幅を適切に補正できる。
請求項8に記載の発明によれば、安定現像剤量に到達し、補正の必要が無くなるのに合わせて、補正を終了させることができる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、画像形成装置Uは画像形成装置本体U1および画像形成装置本体U1の上面の透明な原稿読み取り面PG上に置かれた自動原稿搬送装置U2を有している。前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて収容される原稿収容部TG1を有している。前記原稿収容部TG1に収容された複数の各原稿Giは順次原稿読み取り面PG上の複写位置を通過して原稿排紙部TG2に排出されるように構成されている。前記自動原稿搬送装置U2は、その後端部に設けた左右方向に延びる回転軸の一例である図示しないヒンジ軸により前記画像形成装置本体U1に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手で原稿読み取り面PG上に置く場合に上方に回動される。
前記画像形成装置本体U1は、利用者が複写開始等の作動指令信号を入力操作する操作部UIを有している。
複写機本体U1上面の透明な原稿読み取り面PGの下方に配置された原稿読取装置IITは、露光光学系Aを有している。
前記自動原稿搬送装置U2を使用して自動的に原稿を搬送して読み取り、複写を行う自動原稿搬送作業時には、前記露光光学系Aは原稿読み取り位置に停止した状態で、原稿読み取り面PG上の原稿読み取り位置を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手で原稿読み取り面PG上に置いて複写を行う原稿手動設置時には、露光光学系Aは移動しながら原稿読み取り面PG上の原稿を露光走査する。前記露光光学系Aの光源装置によって露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを通って固体撮像素子CCD上に収束される。前記固体撮像素子CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光量に応じた電気信号を出力する。
制御部の一例としてのコントローラCは、画像処理部IPS、電源回路(現像器、転写ロール、定着装置等の電源回路)E、像書込光駆動回路DL等の作動時期を制御する。前記画像処理部IPSは、固体撮像素子CCDから入力される前記電気信号を画像情報に変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定の時期に潜像形成用の画像情報として画像記録部IOTの像書込光駆動回路DLに出力する。
像書込光駆動回路DLは、入力された画像情報に応じて像書込光駆動信号を潜像形成装置ROSに出力する。
像保持体の一例としての感光体PRは矢印Ya方向に回転しており、その表面は、帯電領域Q0において帯電器CRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1において前記潜像形成装置ROSの像書込光の一例としてのレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。前記回転する感光体PR上の静電潜像は現像領域Q2において現像器Gによりトナー像に現像される。なお、前記帯電器CRや現像器Gに印加される電圧や、レーザビームLの強度等は、感光体PR上に形成した濃度検出用画像の濃度を検知する画像濃度センサSN1の検出値に基づいて、コントローラCにより制御される。
前記トナー像が形成された感光体PR表面は転写領域Q3に移動する。転写領域Q3の下側には、左右一対の案内部材の一例としてのスライドレールSR,SRにより前後(図1の紙面に垂直な方向)にスライド移動可能な転写器支持枠体の一例としてのスライドフレームFsが、画像形成装置本体U1に対して着脱可能に支持されている。前記スライドフレームFsには転写器の一例としての転写ロールTと、転写器清掃器の一例としての転写ロールクリーナCLtと、転写器支持部材の一例としてのロール支持レバーLrと、転写後媒体案内部材の一例としての転写後シートガイドSG2と、媒体搬送部材の一例としてのシート搬送ベルトBHとが支持されている。
前記ロール支持レバーLrは、前記転写ロールTおよび転写ロールクリーナCLtを支持する回動可能なレバーである。前記ロール支持レバーLrは、図示しない駆動源の一例としてのモータにより回動され、前記転写ロールTを、感光体PRに接触する転写位置および感光体PRから離れた紙詰まり処理位置の間で移動させる。
前記転写後シートガイドSG2は、前記転写ロールTおよび前記感光体PRの接触領域である転写領域Q3を通過した媒体の一例としての記録シートSを下流側のシート搬送ベルトBHにガイドする。
前記スライドフレームFsの下側には、記録シートSを収容する媒体収容容器の一例としての第1給紙トレイTR1、第2給紙トレイTR2および第3給紙トレイTR3と、両面複写時等に使用する中間媒体収容容器の一例としての中間トレイTR0が着脱可能に収納されている。前記中間トレイTR0は両面複写等の際に1回目のコピーが行われた記録シートSを反転させて前記転写領域Q3に再送する時に使用されるトレイである。
前記第1給紙トレイTR1の右側上方位置には手差トレイTRtが設けられている。手差トレイTRtまたは前記各給紙トレイTR0〜TR3から送り出される各記録シートSは、媒体搬送路SH1を通って前記転写領域Q3に搬送されるようになっている。
給紙トレイTR0〜TR3に収容された記録シートSは、所定のタイミングで媒体取出部材の一例であるピックアップロールRpにより取り出され、媒体分離部材の一例であるさばきロールRsで1枚ずつ分離され、複数の倍端搬送部材の一例である搬送ロールRaにより搬送されて、搬送時期調節部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送された記録シートSは、前記感光体PR上のトナー像が転写領域Q3に移動するのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG1から転写領域Q3に搬送される。
前記転写領域Q3において前記転写ロールTは、感光体PR上のトナー像を記録シートSに静電的に転写する。転写後の感光体PR表面は感光体クリーナCLpにより残留トナーが除去される。また、前記転写ロールTは転写ロールクリーナCLtにより表面付着トナーが回収される。
トナー像が転写された前記記録シートSは、転写後シートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着領域Q4に搬送され、定着領域Q4を通過する際に加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpにより構成される定着部材の一例としての定着ロールを有する定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、搬送路切換え部材の一例としての搬送路切替ゲートGT1により、媒体排出路SH2または媒体反転路SH3に搬送される。媒体排出路SH2に搬送された記録シートSは搬送ロールRaおよび媒体排出部材の一例としての排出ロールRhにより媒体排出部の一例としての排出トレイTRhに排出され、媒体反転路SH3に搬送された記録シートSは反転してから中間トレイTR0に搬送される。
前記媒体搬送路SH1、媒体排出路SH2、媒体反転路SH3と、前記符号Rp,Rs,Rr,SG1,SG2,BH,Ra等で示された要素により媒体搬送装置SHが構成されている。
(現像器G)
図2は前記図1の要部である現像装置の拡大説明図である。
図3は現像装置の要部である現像器の斜視図である。
図4は前記図3に示す現像器の現像剤補給口部分の拡大説明図で前記図2の矢印IV方向から見た部分断面図である。
図5は前記現像器の説明図で、図5Aは図4のVA−VA線断面図、図5Bは図4のVB−VB線断面図、図5Cは現像器の回転力伝達ギヤの説明図である。
図2〜図5において、現像領域Q2において感光体PRに対向して配置された現像器Gは、負極帯電性のトナーおよび正極帯電性の磁性キャリアから成る2成分現像剤を収容する現像容器Vを有している。
図3において、現像容器Vは、現像容器本体1と、前記現像容器本体1の前端(X端)および後端(−X端)に連結された前側接続部材2(図3、図5A参照)および後側接続部材3を有している。前側接続部材2は、前側上部接続部材2aおよび前側下部接続部材2bを有しており、後側接続部材3は、後側上部接続部材3aおよび後側下部接続部材3bを有している。
図3において、前記現像容器本体1の前端および後端のそれぞれ上側の部分には、一対の被支持部1a,1aが設けられており、前記現像容器Vが画像形成装置U内部に装着された際、前記各被支持部1aが画像形成装置Uの図示しない枠体により支持される。
図5において、前記現像容器本体1、前側接続部材2および後側接続部材3により形成される現像容器Vの内側には、現像剤保持体の一例としての現像ロールR0と、攪拌搬送部材R1,R2と、滞留現像剤攪拌部材R3を有しており、現像ロールR0は磁石体の一例としての磁石ロールR0aと、前記磁石ロールR0aの外側面を被覆する回転可能な現像剤保持回転部材の一例としての現像スリーブR0bとを有している。
図5Bに示すように、前記攪拌搬送部材R1とR2との間には仕切壁4が設けられている。仕切壁4は現像容器V内部を上下に分割している。前記仕切壁4の前端部および後端部には上下を接続させる接続口4a,4bが形成されており、現像容器V内の現像剤は前記攪拌搬送部材R1,R2により循環しながら攪拌される。なお、図4には、前側の接続口4aのみ図示し、後側の接続口4bの図示は省略する。
図5Bにおいて、前記攪拌搬送部材R2と現像ロールR0との間には滞留現像剤攪拌部材R3が配置されている。前記攪拌部材R3は前記攪拌搬送部材R2と現像ロールR0との間に滞留する現像剤を攪拌搬送するための部材である。
図2〜図4において、前記前側上部接続部材2aの上部前端部には現像剤補給口6が形成されている。また、図3、図4、図5Aにおいて、前記前側上部接続部材2a側面には現像剤排出口7が形成されている。前記現像剤排出口7は、前記現像剤補給口6から補給された新しい現像剤が補給後すぐに排出される割合を少なくするため、前記現像剤補給口6の位置より搬送方向上流側(後端側)に形成されている。前記現像剤排出口7は、現像容器V内の現像剤量が所定の安定現像剤量を超えた場合に前記現像容器V内の現像剤を排出するものであり、現像剤の量が現像剤排出口7の高さを超えた場合に、現像剤が溢れ出すことで排出される。なお、実施例1の現像器Gでは、新品の現像器G内の現像剤は劣化しておらず、最初から現像剤排出口7から溢れ出る位まで現像剤を収容すると、劣化していない現像剤を排出する無駄が発生するため、新品の現像器Gには、前記安定現像剤量よりも少ない量の現像剤が収容されている。また、実施例1では、故障の修理等により現像器G内の現像剤を一度廃棄して、新たな現像剤を収容する場合にも新たな現像剤として安定現像剤量よりも少ない量の初期現像剤が収容される用に設定されている。また、作業者が現像剤をこぼして結果的に安定現像剤量よりも少ない量になることもある。
また、前記現像剤排出口7の現像剤搬送方向上流側には、現像容器V内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出部材の一例としてのトナー濃度センサSN2が配置されている。なお、実施例1のトナー濃度センサSN2は、従来公知の透磁率によりトナー濃度を検出する磁気式のトナー濃度センサにより構成されている。
図5Bにおいて、現像容器V内には前記現像ロールR0上の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材8が配置されている。
前記符号1〜8で示された要素から、本実施例における現像容器V(1〜8)が構成されている。
図3、図5Cにおいて、前記現像ロールR0の軸の後端部(−X端部)には、回転伝達部材の一例としてのギヤG0が装着され、攪拌搬送部材R1,R2、攪拌部材R3の軸の後端部にはギヤG1,G2,G3が装着されている。ギヤG0とギヤG1とは中間ギヤG4を介して噛み合っている。またギヤG1,G2,G3は順次噛み合っている。そして、現像動作時には、現像器用モータM2の回転力は順次ギヤG0,G4,G1,G2,G3に伝達され、現像ロールR0、攪拌搬送部材R1,R2、攪拌部材R3が回転駆動される。
図2、図3において、現像容器Vの前記現像剤補給口6の上側には現像剤補給筒支持部材11が配置されている。前記現像剤補給筒支持部材11には現像剤補給筒12が連結されており、前記現像剤補給筒12内部は現像剤補給筒支持部材11内部を介して現像容器Vの前記現像剤補給口6に連通する。
前記現像剤補給筒12内部には補給用現像剤搬送部材R4が回転可能に配置されている。補給用現像剤搬送部材R4の回転軸の一端にはギヤG5(図2参照)が固定されており、前記補給用現像剤搬送部材R4はギヤG5と噛み合う補給用駆動源の一例としての現像剤補給用モータM1により回転駆動されるようになっている。
現像容器Vの上方には現像剤供給筐体14が配置されている。前記現像剤供給筐体14は、現像容器V内のトナー濃度に比べてトナー濃度の高い2成分現像剤、いわゆる、「高濃度現像剤」が貯蔵された現像剤貯蔵容器16およびその下方に設けた現像剤攪拌容器17を有している。現像剤貯蔵容器16から現像剤攪拌容器17に供給された高濃度現像剤は、現像剤攪拌容器17内で循環しながら攪拌されて補給筒接続口17aから前記現像剤補給筒12に供給される。なお、実施例1では、現像剤貯蔵容器16に収容された高濃度現像剤には、現像剤貯蔵容器16の1本分のキャリアを含む現像剤が現像器Gに補給された場合に初期現像剤量から安定現像剤量になる量のキャリアが含まれている。
前記符号11〜17,G5で示された構成要素から現像剤補給器(11〜17+G5)が構成される。
前記現像剤貯蔵容器16から現像剤補給筒12内に供給された高濃度現像剤は回転駆動する前記補給用現像剤搬送部材R4によって搬送され、現像剤補給口6から現像容器V内に補給されるようになっている。
図3、図5Aにおいて、現像容器Vの前記現像剤排出口7の外側には排出用現像剤搬送筒接続部21が配置されている。
前記排出用現像剤搬送筒接続部21には排出用現像剤搬送筒22の前端部(X端部)が接続されており、前記排出用現像剤搬送筒22の後端部(−X端部)には排出現像剤回収容器23(図3参照)が接続されている。前記排出用現像剤搬送筒22の内部は現像剤排出路22aを形成している。
図3において、前記排出用現像剤搬送筒22内部には、排出用現像剤搬送部材R5が配置されている。
図3、図5Cにおいて、前記排出用現像剤搬送部材R5の回転軸の後端部にはギヤG6が装着されており、ギヤG6は、図示しない排出用駆動源の一例としての現像剤排出用モータM3により回転駆動される。前記ギヤG6が回転すると前記排出用現像剤搬送部材R5が回転するように構成されている。前記排出用現像剤搬送部材R5の回転により、前記現像剤排出口7から排出用現像剤搬送筒接続部21を介して排出用現像剤搬送筒22内に排出された余剰現像剤は、前記排出現像剤回収容器23へ搬送されるようになっている。
(制御部の説明)
図6は本発明の実施例1の画像形成装置の制御部のブロック線図である。
図6において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行う入出力インタフェース、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行う中央演算処理装置(CPU)、ならびにクロック発振器等を有するコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、操作部UI、画像濃度センサSN1、トナー濃度センサSN2、その他の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、表示器UIa、コピースタートキーUIb、コピー枚数設定入力キーUIc、テンキーUId、現像器交換入力キーUIe等を備えている。
前記画像濃度センサSN1は、感光体PR表面に形成されたトナー像の画像濃度を検出する。
前記トナー濃度センサSN2は、現像容器V内の現像剤のトナー濃度を検出する。
(前記コントローラCに接続された制御要素)
また、コントローラCは、メインモータ駆動回路D0、現像剤補給用モータ駆動回路D1、現像器用モータ駆動回路D2、現像剤排出用モータ駆動回路D3、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記メインモータ駆動回路D0は、主駆動源の一例であるメインモータM1を介して感光体PR等を回転駆動する。
現像剤補給用モータ駆動回路D1は現像剤補給用モータM1,ギヤG5(図2参照)等を介して補給用現像剤搬送部材R4を回転駆動する。
現像器用モータ駆動回路D2は現像器用モータM2,ギヤG0〜G4等を介して現像器Gの現像ロールR0,攪拌搬送部材R1,R2、攪拌部材R3等を回転駆動する。
現像剤排出用モータ駆動回路D3は現像剤排出用モータM3,ギヤG6等を介して排出用現像剤搬送部材R5を回転駆動する。
前記電源回路Eは現像用電源回路E1や帯電用電源回路E2、転写用電源回路E3、定着用電源回路E4等を有する。
前記現像用電源回路E1は、前記現像装置Gの現像ロールR0に現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、前記帯電ロールCRに帯電バイアスを印加する。
前記転写用電源回路E3は、前記転写ロールRtに転写バイアスを印加する。
前記定着用電源回路E4は、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータにヒータ加熱用の電流を供給する。
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。
すなわち、コントローラCは次の機能を有している。
C1:ジョブ制御手段(画像記録制御手段)
ジョブ制御手段C1は、コピースタートキーUI2の入力に応じて、前記潜像形成装置ROS、感光体PR、転写ロールT、定着装置F等の動作を制御して、画像形成動作であるジョブを実行する。
C2:メインモータ回転制御手段
メインモータ回転制御手段C2は、前記メインモータ駆動回路D0を介してメインモータM1制御して、感光体PR等の駆動を制御する。
C3:電源回路制御手段
電源回路制御手段C3は、現像用電源制御手段C3A、帯電用電源制御手段C3B、転写用電源制御手段C3C、定着用電源制御手段C3Dを有し、電源回路Eを制御して画像形成装置Uの各部材への電源供給の制御を行う。
C3A:現像用電源制御手段
現像用電源制御手段C3Aは、現像用電源回路E1を制御して現像電圧を制御する。
C3B:帯電用電源制御手段
帯電用電源制御手段C3Bは、帯電用電源回路E2を制御して帯電電圧を制御する。
C3C:転写用電源制御手段(転写電圧制御手段)
転写用電源制御手段C3Cは、転写用電源回路E3を制御して転写電圧を制御する。
C3D:定着用電源制御手段
定着用電源制御手段C3Dは、定着用電源回路E4を制御して定着装置Fの定着温度を制御する。
C4:現像器内現像剤判別手段
現像器内現像剤判別手段C4は、現像器G内の現像剤が新規の現像剤であるか否かを判別する。実施例1の現像器内現像剤判別手段C4は、現像器Gの交換作業や現像器G内の現像剤が入れ換える作業が行われ、作業者により現像器交換入力キーUIeの入力がされた場合に、現像器G内の現像剤が新規の現像剤であることを判別する。なお、前記現像器交換入力キーUIeは、作業者の一例としてのサービスエンジニア等が入力するためのキーであり、例えば、現像剤貯蔵容器16の交換が行われた場合には、前記現像器G内の現像剤は新しい現像剤ではないため、現像器交換入力キーUIeの入力はされず、現像器内現像剤判別手段C4は、現像器G内の現像剤が新規の現像剤であるとは判別しない。
C5:累積駆動量計測手段
累積駆動量計測手段C5は、累積駆動量初期化手段C5Aを有し、前記現像剤補給器(11〜17+G5)の累積駆動量を計測する。なお、実施例1の累積駆動量計測手段C5は、累積駆動量の一例としての累積駆動時間trを計測する。
C5A:累積駆動量初期化手段
累積駆動量初期化手段C5Aは、前記現像器G内の現像剤が新規である場合に、前記累積駆動量を初期化する。実施例1の累積駆動量初期化手段C5Aは、現像器内現像剤判別手段C4により現像器G内の現像剤が新規のものであると判別された場合に、累積駆動量の一例としての累積駆動時間trをtr=0に初期化する。
C6:目標トナー濃度記憶手段
目標トナー濃度記憶手段C6は、前記現像容器V内のトナー濃度の目標濃度である予め設定された目標トナー濃度TC0を記憶する。なお、実施例1では、前記目標トナー濃度TC0は、特定の数値ではなく、幅を有しており、目標トナー濃度中心T0と濃度幅下限値Ta1および濃度幅上限値Tb1との間の濃度範囲に設定されている。すなわち、目標トナー濃度下限値Ta(=T0−Ta1)以上、目標トナー濃度上限値Tb(=T0+Tb1)の範囲が目標トナー濃度TC0に設定されている。なお、濃度幅Tb−Taを無くし、目標トナー濃度中心T0の値のみを目標トナー濃度とすることも可能である。
C7:濃度補正手段
濃度補正手段C7は、濃度補正関数記憶手段C7Aと、補正済目標値算出手段C7Bとを有し、累積駆動量の一例である累積駆動時間trに基づいて、目標トナー濃度TC0を補正する。実施例1の濃度補正手段C7は、目標トナー濃度中心T0を補正することで目標トナー濃度TC0を補正する。
図7は本発明の実施例1の濃度補正関数の説明図である。
濃度補正関数記憶手段C7Aは、目標トナー濃度TC0の補正を行うための濃度補正関数を記憶する。図7に示すように、実施例1の濃度補正関数は、予め実験等により導出された関数が使用され、実施例1では、目標トナー濃度補正値をTh1とし、目標トナー濃度補正値の一例であり且つ初期値である目標トナー濃度初期補正値をTh、累積駆動時間tr、補正終了量tr1としたときに、以下の式(1)、(2)により表現される。
Th1=Th−α1×tr (tr≦tr1の場合) …(1)
=0 (tr>tr1の場合) …(2)
なお、実施例1では、α1=Th/tr1が設定されている。
C7B:補正済目標濃度算出手段
補正済目標値算出手段C7Bは、目標トナー濃度TC0と、濃度補正関数により導出される目標トナー濃度補正値Th1とに基づいて、目標トナー濃度TC0が補正された補正済目標濃度TC0′を算出する。実施例1の補正済目標値算出手段C7Bは、目標トナー濃度TC0から目標トナー濃度補正値Th1を加算して補正済目標濃度TC0′を算出する。すなわち、実施例1では、補正済濃度下限値Ta′=Ta+Th1以上、補正済濃度上限値Tb′=Tb+Th1以下が補正済目標濃度TC0′となる。したがって、補正済目標濃度TC0′の中心をT0′とした場合に、以下の式(3)、(4)により補正済目標濃度中心T0′が算出される。
T0′=T0+Th−α1×tr (tr≦tr1の場合) …(3)
=T0 (tr>tr1の場合) …(4)
したがって、実施例1の濃度補正手段C7は、累積駆動時間trが初期化された状態では、前記目標トナー濃度TC0の目標トナー濃度TC0を予め設定された目標トナー濃度初期補正値Thだけ高い補正済目標濃度TC0′に補正し、累積駆動時間trが増加するのに連れて、目標トナー濃度TC0に近づくように補正済目標濃度TC0′を減少、すなわち、目標トナー濃度補正値Th1を小さくする。そして、累積駆動量trが補正終了量tr1に到達した場合に補正済目標濃度TC0′を目標トナー濃度TC0に一致させる。なお、実施例1の補正終了量tr1は、補正終了量tr1だけ現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動した場合に、現像容器V内に収容された現像剤の量が安定現像剤量に到達するように設定されている。
C8:トナー消費量計測手段
トナー消費量計測手段C8は、累積印字画素数計測手段C8Aと、印字画素数初期化手段C8Bとを有し、画像形成動作により消費されたトナーの量を計測する。なお、実施例1のトナー消費量計測手段C8は、印字された画素数の累積値を計測することにより、間接的に消費されたトナー量を計測する。
C8A:印字画素数累積値計測手段
印字画素数累積値計測手段C8Aは、前記潜像形成装置ROSから照射されたレーザビームLにより書き込まれた画像の画素数、いわゆる、ドット数の累積値N1を計測する。
C8B:印字画素数累積値初期化手段
印字画素数累積値初期化手段C8Bは、現像剤補給器(11〜17+G5)が駆動されて現像剤の補給が行われた場合に、画素数累積値N1を0に初期化する。
C9:現像剤補給制御手段
現像剤補給制御手段C9は、補給時間算出手段C9Aと、補給器駆動手段C9Bとを有し、現像剤補給用モータ駆動回路D1を介して現像剤補給用モータM1の駆動を制御して、現像剤の補給を制御する。
C9A:補給時間算出手段
補給時間算出手段C9Aは、濃度依存補給時間算出手段C9A1と、画素数依存補給時間算出手段C9A2とを有し、補給用現像剤搬送部材R4を駆動して現像剤を補給する補給時間tdを算出する。すなわち、現像剤の補給量が間接的に算出される。なお、実施例1の補給時間算出手段C9Aは、後述する濃度依存補給時間tcと画素数依存補給時間tpの和を補給時間td(=tc+tp)として算出する。
図8は本発明の実施例1の補給時間を算出する説明図であり、図8Aは濃度依存補給時間を算出する説明図。図8Bは画素数依存補給時間を算出する説明図である。
C9A1:濃度依存補給時間算出手段
濃度依存補給時間算出手段C9A1は、トナー濃度センサSN2の検出値である検出トナー濃度T1と、前記補正済目標濃度TC0′とに基づいて、トナー濃度に依存させた補給時間である濃度依存補給時間tcを算出する。実施例1の濃度依存補給時間算出手段C9A1は、予め実験等により同種された図8Aに示される濃度依存補給時間演算式と、検出トナー濃度T1と、補正済目標濃度TC0′とに基づいて、濃度依存補給時間tcが算出される。図8Aにおいて、実施例1の濃度依存補給時間演算式は、上限補給時間ta、下限補給時間tb、補給時間下限濃度T0−Ta2、補給時間上限濃度T0+Tb2とした場合に、下記の式(6)〜(10)で表現される。
tc=ta (T1<T0′−Ta2の場合) …(6)
=−α2×(T1−T0′+Ta1)
(T0′−Ta2≦T1<T0′−Ta1の場合) …(7)
=0 (T0′−Ta1≦T1≦T0′+Tb1の場合) …(8)
=−α2′×(T1−T0′−Tb1)
(T0′+Tb1<T1≦T0′+Tb2の場合) …(9)
=tb (T0′+Tb2<T1の場合) …(10)
なお、実施例1では、α2=ta/(Ta1−Ta2)、α2′=tb/(Tb1−Tb2)が設定されている。したがって、実施例1では、濃度依存補給時間tcには、上限値taおよび下限値tbが設定されており、マイナスの補給時間tbも設定されている。
すなわち、言い換えると、目標トナー濃度中心T0を中心とする濃度依存補給時間演算式を、補正済目標濃度中心T0′まで平行移動した補正済濃度依存補給時間演算式に基づいて濃度依存補給時間tcを算出する。
C9A2:画素数依存補給時間算出手段
画素数依存補給時間算出手段C9A2は、印字画素数累積値計測手段C8Aにより計測された画素数累積値N1に基づいて、画素数に依存させた補給時間である画素数依存補給時間tpを算出する。実施例1の画素数依存補給時間算出手段C9A2は、画素数累積値N1と、予め実験等により導出された画素数依存補給時間演算式とに基づいて画素数依存補給時間tpが算出される。図8Bにおいて、実施例1の画素数依存補給時間演算式は、単調増加の一次関数が設定されており、前記下限補給時間tbに対応する補給時間下限時画素数をNbとした場合に、tp=α3×N1で表現される。なお、実施例1では、α3=tb/Nbが設定されている。
C9B:補給器駆動手段
補給器駆動手段C9Bは、濃度補正手段C7により補正された後の補正済目標濃度TC0′に基づいて、現像容器V内の真のトナー濃度が前記目標トナー濃度TC0になるように現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動する。実施例1の補給器駆動手段C9Bは、補給時間算出手段C9Aにより算出された補給時間tdだけ、現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動して、現像剤を補給する。なお、実施例1の補給器駆動手段C9Bは、補給時間tdがマイナスの場合、現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動せず、現像剤は補給されない。
C10:現像器駆動制御手段
現像器駆動制御手段C10は、前記現像器用モータ駆動回路D2を介して現像器用モータM2の駆動を制御して、現像器Gの現像ロールR0等の駆動を制御する。
C11:現像剤排出制御手段
現像剤排出制御手段C11は、現像剤排出用モータ駆動回路D3を介して現像剤排出用モータM3の駆動を制御して、現像剤排出部材R5の駆動を制御する。
(実施例1のフローチャートの説明)
図9は本発明の実施例1の画像形成装置における現像剤補給処理のフローチャートである。
図9のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置の他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。なお、実施例1の画像形成装置Uにおいて、画像形成動作が実行されると、形成された画像の画素数の画素数累積値N1を計測する画素数計測処理や、現像器交換入力キーUIeの入力を検出して累積駆動量trを初期化する累積駆動量初期化処理は、簡単のため図示及び詳細な説明は省略する。
図9に示す現像剤補給処理は画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
図9のST(ステップ)1において、画像形成動作が開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、トナー濃度を取得する。すなわち、トナー濃度センサSN2から検出トナー濃度T1を取得する。そして、ST3に進む。
ST3において、累積駆動量計測手段C5で計測した累積駆動時間trを取得する。そして、ST4に進む。
ST4において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST5に進む。
(1)累積駆動時間trに基づいて、トナー濃度補正値Th1を算出する。
(2)目標トナー濃度TC0と、トナー濃度補正値Th1から補正済目標濃度TC0′を算出する。
ST5において、印字画素数累積値計測手段C8Aが計測した画素数累積値N1を取得する。そして、ST6に進む。
ST6において、検出トナー濃度T1と、補正済目標濃度TC0′と、図8Aに示す濃度依存補給時間演算式から濃度依存補給時間tcを算出する。そして、ST7に進む。
ST7において、画素数累積値N1と、図8Bに示す画素数依存補給時間演算式から画素数依存補給時間tpを算出する。そして、ST8に進む。
ST8において、濃度依存補給時間tcと画素数依存補給時間tpとに基づいて、補給時間td=tc+tpを算出する。そして、ST9に進む。
ST9において、次の処理(1)〜(3)を実行し、ST10に進む。
(1)補給時間tdの間、現像剤補給器(11〜17+G5)を駆動して、現像剤を補給する。
(2)累積駆動時間tr=tr+tdとする。すなわち、累積駆動時間trに補給時間tdを加算する。
(3)画素数累積値N1を0に初期化する。
ST10において、画像形成動作が終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST1に戻り、ノー(N)の場合はST2に戻る。
図10は実施例1の磁気式トナー濃度センサの出力の説明図であり、図10Aは所定の現像剤量において横軸にトナー濃度を取り縦軸に磁気式トナー濃度センサの出力を取ったグラフ、図10Bは所定のトナー濃度において横軸に現像剤量を取り縦軸にトナー濃度センサの出力を取ったグラフ、図10Cは現像剤量が変動する場合に横軸にトナー濃度を取り縦軸にトナー濃度を取ったグラフである。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、現像器Gの現像容器V内にはトナーとキャリアとを含む二成分現像剤が収容されており、画像形成に伴いトナーが消費されて変動するトナー濃度が、トナー濃度センサSN2により検出される。
ここで、実施例1のトナー濃度センサSN2として、透磁率を利用する磁気式のトナー濃度センサが使用されているため、図10Aに示すように、現像容器Vの現像剤量が所定の現像剤量、例えば、安定現像剤量の場合には、トナー濃度の変動に応じてトナー濃度センサSN2の出力が一対一の対応で変動し、トナー濃度が検出される。現像剤が消費されると、前記トナー濃度センサSN2で検出されたトナー濃度と、印字画素数により算出されるトナー消費量とに基づいて、現像剤補給器(11〜17+G5)が駆動され、現像剤が現像器Gに補給される。
図10Bに示すように、磁気式のトナー濃度センサSN2は、現像剤量が変動すると、磁力の通過しやすさが変動するため、現像剤量の変動に応じてトナー濃度センサSN2の出力も変動する。実施例1の現像器Gでは、新品の現像器Gには、劣化していない現像剤が排出されないように安定現像剤量よりも少ない初期現像剤が収容されており、現像剤補給器(11〜17+G5)によりトナーと共に、消費されないキャリアが補給されることによって現像剤量が徐々に増える。そして、現像剤量が安定現像剤量になると現像剤排出口7から少しずつ劣化した現像剤を含む現像剤が廃棄される。
すなわち、図10A、図10Bのグラフから、図10Cに示すように、真のトナー濃度が目標トナー濃度中心T0である現像剤が収容されていても、安定現像剤量の場合にはトナー濃度センサSN2の出力はT10が対応する出力であるが、安定現像剤量よりも少ない初期現像剤量の場合には対応する出力はT10′となる。すなわち、濃度補正手段C7による補正が行われず、安定現像剤量に基づいて判別を行っていた従来技術では、真のトナー濃度がT0で初期現像剤量の場合に、トナー濃度センサSN2から出力される値T10′に基づいて、現像器G内は高い検出トナー濃度(T0′)であると誤検出、誤判別し、濃度依存補給時間tcにマイナスの補給時間を誤設定し、画像形成によりトナーが消費されても現像剤の補給が円滑に行われなかった。
そして、真のトナー濃度が目標トナー濃度下限値Taになっても、安定現像剤量ではトナー濃度センサSN2の出力がT1aであるが、初期現像剤量では出力がT1a′となり、従来の制御では、出力T1a′に対応する検出トナー濃度(Ta′)が現像容器V内のトナー濃度であると誤判別する。すなわち、検出トナー濃度(Ta′)が目標トナー濃度上限値Tb以上であるため、濃度依存補給時間tcにマイナスの補給時間が設定されてしまい、真のトナー濃度が目標トナー濃度下限値Taを下回っても、マイナスの補給時間が設定されてしまう。
したがって、従来の制御方法では、例えば、トナー濃度センサSN2の出力がT10の場合に、安定現像剤量であれば真のトナー濃度が目標トナー濃度中心T0に一致し、目標トナー濃度TC0を満足すると判別していたが、初期現像剤量の場合には真のトナー濃度は目標トナー濃度下限値Taよりも低く、現像剤の補給が必要なトナー濃度であった。
図11は実施例1の累積駆動時間に対する現像剤量と真のトナー濃度の推移を示すグラフであり、図11Aは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に現像剤量を取ったグラフ、図11Bは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に真のトナー濃度を取ったグラフである。
したがって、従来の制御方法では、図11A、図11Bに破線で示すように、現像剤Gの交換直後等で新品の現像剤が収容された状態では、トナー濃度センサSN2の誤判別により現像剤の補給が行われないので、交換直後に目標トナー濃度よりも大きくトナー濃度が低下してしまう。そして、印字画素数累積値N1に基づく画素数依存補給時間tpが濃度依存補給時間tcを上回った場合に現像剤の補給が行われ、現像剤の補給に伴って、画像形成で消費されないキャリアが増加して現像剤量が初期現像剤量から増加していくと、徐々に誤判別の影響が少なくなっていった。
実施例1の画像形成装置Uでは、現像器G内の現像剤が新品に交換された場合に、現像剤補給器(11〜17+G5)の累積駆動時間trが初期化され、累積駆動時間trが小さく、安定現像剤量に達していない場合には、濃度補正手段C7により、目標トナー濃度下限値Taから目標トナー濃度上限値Tbの間の幅を有する目標トナー濃度TC0が、補正済下限値Ta′(=T0′−Ta1)から補正済上限値Tb′(=T0′+Tb1)の間の幅を有する補正済目標濃度TC0′に補正される。そして、現像剤量の増加に応じて、補正済目標濃度TC0′が目標トナー濃度TC0に近づいていく。このため、図11A、図11Bの実線で示すように、真のトナー濃度は目標トナー濃度TC0に保持される。
次に本発明の実施例2の現像剤堰き止め部材を備えた画像形成装置の説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
(制御部の説明)
図12は本発明の実施例2の画像形成装置の制御部のブロック線図であり、実施例1の図6に対応する図である。
図12において、実施例2の画像形成装置Uでは、コントローラCにおいて、実施例1の濃度補正手段C7および濃度依存補給時間算出手段C9A1に換えて、以下の濃度補正手段C7′および濃度依存補給時間算出手段C9A1′を有する。
C7′:濃度補正手段
濃度補正手段C7は、濃度幅補正関数記憶手段C7A′と、補正済目標値算出手段C7B′とを有し、累積駆動量の一例である累積駆動時間trに基づいて、目標トナー濃度TC0を補正する。なお、実施例2の濃度補正手段C7′は、目標トナー濃度TC0の濃度幅Tb−Taを補正することにより、目標トナー濃度TC0を補正する。
図13は本発明の実施例2の目標トナー濃度を補正する説明図であり、図13Aは実施例1の図7に対応する濃度補正関数の説明図、図13Bは実施例1の図8Aに対応する濃度依存補給時間を算出する説明図である。
C7A′:濃度幅補正関数記憶手段
濃度幅補正関数記憶手段C7A′は、目標トナー濃度TC0の濃度幅、すなわち、上限値Tb1および下限値Ta1の間の濃度幅の補正を行うための濃度幅補正関数を記憶する。図13Aに示すように、実施例2の濃度幅補正関数は、予め実験等により導出された関数が使用され、実施例2では、目標トナー濃度下限値Ta1の濃度幅補正値の一例としての濃度幅下限補正量をTh1a′とし、濃度幅補正値の一例であり且つ初期値としての濃度幅下限初期値をTa3、累積駆動時間tr、補正終了量tr1としたときに、以下の式(11)、(12)により表現される。
Th1a′=Ta3−Ta1−α1′×tr (tr≦tr1の場合) …(11)
=0 (tr>tr1の場合) …(12)
なお、実施例1では、α1′=(Ta3−Ta1)/tr1が設定されている。また、目標トナー濃度上限値Tb1に関しても、同様に、濃度幅補正値の一例としての濃度幅上限補正量Th1b′、濃度幅上限初期値Tb3から算出される。
C7B′:補正済目標濃度算出手段
補正済目標値算出手段C7B′は、目標トナー濃度TC0と、濃度幅補正関数により導出される濃度幅補正量Th1a′,Th1b′とに基づいて、目標トナー濃度TC0が補正された補正済目標濃度TC0′を算出する。実施例2の補正済目標値算出手段C7B′は、目標トナー濃度TC0の濃度幅である下限値Taと上限値Tbを補正して補正済目標濃度TC0′を算出する。すなわち、実施例2では、補正済下限値Ta′=Ta−Th1a′以上、補正済上限値Tb′=Tb+Th1b′以下が補正済目標濃度TC0′となる。
したがって、実施例2の濃度補正手段C7′は、累積駆動時間trが初期化された状態では、目標濃度幅Tb−Taを予め設定された濃度幅初期補正値Ta3,Tb3に広げた補正済目標濃度TC0′に目標トナー濃度TC0を補正し、累積駆動時間trが増加するのに連れて、目標濃度幅Tb−Taに近づくように補正済目標濃度TC0′の濃度幅Tb′−Ta′を減少させる補正を行う。そして、累積駆動量trが予め設定された補正終了量tr1に到達した場合に補正済目標濃度TC0′の濃度幅Tb′−Ta′を目標濃度幅Tb−Taに一致させるように設定されている。
C9A1′:濃度依存補給時間算出手段
濃度依存補給時間算出手段C9A1′は、トナー濃度センサSN2の検出値である検出トナー濃度T1と、前記補正済目標濃度TC0′とに基づいて、トナー濃度に依存させた補給時間である濃度依存補給時間tcを算出する。実施例2の濃度依存補給時間算出手段C9A1′は、予め実験等により同種された図13Bに示される濃度依存補給時間演算式と、検出トナー濃度T1と、補正済目標濃度TC0′とに基づいて、濃度依存補給時間tcが算出される。図8Aにおいて、実施例1の濃度依存補給時間演算式は、上限補給時間ta、下限補給時間tb、補給時間上限濃度T0−Ta2、補給時間下限濃度T0+Tb2、補正済下限値Ta′、補正済上限値Tb′とした場合に、下記の式(13)〜(17)で表現される。
tc=ta (T1<Ta′−Ta2+Ta1の場合) …(13)
=−α2×(T1−Ta′)
(Ta′−Ta2+Ta1≦T1<Ta′の場合) …(14)
=0 (Ta′≦T1≦Tb′の場合) …(15)
=−α2′×(T1−Tb′)
(Tb′<T1≦Tb′+Tb2−Tb1の場合) …(16)
=tb (Tb′+Tb2−Tb1<T1の場合) …(17)
なお、実施例2でも、α2=ta/(Ta1−Ta2)、α2′=tb/(Tb1−Tb2)が設定されている。
(実施例2のフローチャートの説明)
図14は本発明の実施例2の画像形成装置における現像剤補給処理のフローチャートであり、実施例1の図9に対応するフローチャートである。
図14において、実施例2の現像剤補給処理では、実施例1の現像剤補給処理のST4に換えて以下のST4′が実行される点が異なるだけで、その他は実施例1と同様である。
図14のST4′において、次の処理(1)、(2)が実行されてST5に進む。
(1)累積駆動時間trに基づいて、濃度幅補正量Th1a′,Th1b′を算出する。
(2)目標トナー濃度TC0と、濃度幅補正量Th1a′,Th1b′から補正済目標濃度TC0′を算出する。
図15は実施例1の図11に対応する実施例2の累積駆動時間に対する現像剤量と真のトナー濃度の推移を示すグラフであり、図15Aは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に現像剤量を取ったグラフ、図15Bは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に真のトナー濃度を取ったグラフである。
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、累積駆動時間trに応じて目標トナー濃度TC0、濃度幅が拡張された補正済目標濃度TC0′に補正される。したがって、実施例2の画像形成装置では、初期現像剤量が安定現像剤量に比べて少なく、マイナスの濃度依存補給時間tcが設定されやすい場合に対応して、トナー濃度が濃い側に拡張された部分により、安定現像剤量に満たない状態でトナー濃度が低下すると適切に現像剤が補給される。
また、故障の修理等により現像器Gの現像剤を新品に入れ替える際に、内部の清掃が不十分で、現像剤量が意図した初期現像剤量よりも多かった場合、実施例1のような少ない場合とは逆に、従来技術では、図15A,図15Bに示すように、トナー濃度が上限よりも濃い状態でも現像剤の補給が行われることがあるが、実施例2の画像形成装置Uでは、トナー濃度が薄い側に拡張された部分により、安定現像剤量を超える初期現像剤が収容されている場合に、プラスの濃度依存補給時間tcが設定されることが低減され、安定現像剤量を超える状態での不必要な現像剤の補給動作が抑制される。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H010)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置としての複写機を例示したが、これに限定されず、FAXやプリンタあるいはこれらすべてまたは複数の機能を備えた複合機とすることも可能である。また、単色現像、いわゆる、モノクロの画像形成装置に限定されず、多色現像、いわゆる、フルカラーの画像形成装置により構成することも可能である。
(H02)前記実施例において、累積駆動量の一例として累積駆動時間を例示したが、これに限定されず、累積回転数や累積回転角度等任意の引数、いわゆる、パラメータの累積駆動量を採用可能である。
(H03)前記実施例において、濃度補正手段C7,C7′により目標トナー濃度を補正したが、これに限定されず、累積駆動量に応じてトナー濃度センサSN2の出力値、すなわち、検出トナー濃度を安定現像剤量に対応する出力値に補正する(例えば、検出トナー濃度を小さく、または、出力値T1を大きくする)ことで、実施例1,2と同様の作用を持たせることが可能である。また、両者を補正することも可能である。また、実施例2において、目標トナー濃度下限値および目標トナー濃度上限値の両方を補正したが、いずれか一方のみ補正することも可能である。
(H04)前記実施例において、上限補給時間ta、下限補給時間tb、補給時間下限濃度T0−Ta2、補給時間上限濃度T0+Tb2、濃度幅下限値Ta1、濃度幅上限値Tb1、目標トナー濃度下限値Ta、目標トナー濃度上限値Tb等の数値の関係は、設計に応じて任意に設定可能である。例えば、上限補給時間ta、下限補給時間tbを設けず、上限や下限を無くしたり、濃度幅下限値Ta1=濃度幅上限値Tb1としたり、濃度幅を0としたり等、任意に設定可能である。
(H05)前記実施例において、濃度補正関数や濃度幅補正関数は一次関数を例示したが、これに限定されず、二次関数や3次関数等、任意の関数を採用可能である。また、このほかにも、連続的に変化する関数を使用せず、累積駆動時間が100秒ごとに階段状に変化する関数を採用することも可能である。さらに、関数を採用せず、いわゆる、ルックアップテーブルのように、累積駆動時間に対する値を記憶した表のようなものを使用することも可能である。
(H06)前記実施例において、透磁率を利用したトナー濃度センサSN2を例示したが、これに限定されず、現像剤量に応じてトナー濃度の出力が変動する任意のトナー濃度センサに適用可能である。また、図10に示すようにトナー濃度と出力値が右下がりの関係にあるトナー濃度センサを例示したが、これに限定されず、トナー濃度と出力値が右上がりの関係にあるトナー濃度センサも使用可能である。
(H07)前記実施例において、現像器Gは現像剤の搬送路が上下に配置された、いわゆる、縦型の現像器を例示したが、これに限定されず、横型の現像器にも適用可能である。また、現像剤排出口7の位置やトナー濃度センサSN2を配置する位置は、設計に応じて任意に変更可能である。
(H08)前記実施例において、初期現像剤の量を安定現像剤量に比べて少なく設定したが、これに限定されず、任意の量に設定可能である。
(H09)前記実施例において、現像器交換入力キーUIeに基づいて、新規の現像剤が収容されているか否かを判別して累積駆動量を初期化したが、これに限定されず、作業者が手動で累積駆動量を初期化したり、累積駆動量が記憶された記憶媒体を交換する等、任意の方法を採用可能である。
(H010)前記実施例において、トナー濃度センサSN2の検出結果だけでなく、印字画素数の累積値N1に基づいて、現像剤の補給の制御を行う場合を例示したが、これに限定されず、現像器Gの駆動時間や印刷枚数の累積値に基づいて、トナーの消費量を算出(推定)したりすることも可能である。なお、トナー濃度センサSN2の検出結果と、他の計測方法でのトナーの消費量とに基づいて補給動作を実行することが望ましいが、トナー濃度センサSN2の検出結果のみとすることも不可能ではない。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は前記図1の要部である現像装置の拡大説明図である。 図3は現像装置の要部である現像器の斜視図である。 図4は前記図3に示す現像器の現像剤補給口部分の拡大説明図で前記図2の矢印IV方向から見た部分断面図である。 図5は前記現像器の説明図で、図5Aは図4のVA−VA線断面図、図5Bは図4のVB−VB線断面図、図5Cは現像器の回転力伝達ギヤの説明図である。 図6は本発明の実施例1の画像形成装置の制御部のブロック線図である。 図7は本発明の実施例1の濃度補正関数の説明図である。 図8は本発明の実施例1の補給時間を算出する説明図であり、図8Aは濃度依存補給時間を算出する説明図。図8Bは画素数依存補給時間を算出する説明図である。 図9は本発明の実施例1の画像形成装置における現像剤補給処理のフローチャートである。 図10は実施例1の磁気式トナー濃度センサの出力の説明図であり、図10Aは所定の現像剤量において横軸にトナー濃度を取り縦軸に磁気式トナー濃度センサの出力を取ったグラフ、図10Bは所定のトナー濃度において横軸に現像剤量を取り縦軸にトナー濃度センサの出力を取ったグラフ、図10Cは現像剤量が変動する場合に横軸にトナー濃度を取り縦軸にトナー濃度を取ったグラフである。 図11は実施例1の累積駆動時間に対する現像剤量と真のトナー濃度の推移を示すグラフであり、図11Aは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に現像剤量を取ったグラフ、図11Bは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に真のトナー濃度を取ったグラフである。 図12は本発明の実施例2の画像形成装置の制御部のブロック線図であり、実施例1の図6に対応する図である。 図13は本発明の実施例2の目標トナー濃度を補正する説明図であり、図13Aは実施例1の図7に対応する濃度補正関数の説明図、図13Bは実施例1の図8Aに対応する濃度依存補給時間を算出する説明図である。 図14は本発明の実施例2の画像形成装置における現像剤補給処理のフローチャートであり、実施例1の図9に対応するフローチャートである。 図15は実施例1の図11に対応する実施例2の累積駆動時間に対する現像剤量と真のトナー濃度の推移を示すグラフであり、図15Aは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に現像剤量を取ったグラフ、図15Bは横軸に累積駆動時間を取り縦軸に真のトナー濃度を取ったグラフである。
符号の説明
7…現像剤排出口、
11〜17+G5…現像剤補給器、
C4…現像器内現像剤判別手段、
C5…累積駆動量計測手段、
C6…目標トナー濃度記憶手段と、
C7,C7′…濃度補正手段、
C9B…補給器駆動手段、
G…現像器、
SN2…トナー濃度検出部材、
T1…検出トナー濃度、
Ta3,Tb3…濃度幅補正値
Tb−Ta…目標濃度幅
TC0…目標トナー濃度、
TC0′…補正済目標濃度
Th1…目標トナー濃度補正値、
tr…累積駆動量、
tr1…補正終了量、
U…画像形成装置、
V…現像容器。

Claims (8)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像容器と、前記現像容器内の現像剤量が所定の安定現像剤量を超えた場合に前記現像容器内の現像剤を排出する現像剤排出口とを有し、前記現像剤により静電潜像をトナー像に現像する現像器と、
    トナーとキャリアとを含む新たな現像剤を前記現像器に補給する現像剤補給器と、
    前記現像剤補給器の累積駆動量を計測する累積駆動量計測手段と、
    前記現像容器に収容されたトナーとキャリアとの割合であるトナー濃度を検出するトナー濃度検出部材と、
    前記現像容器内のトナー濃度の目標濃度である予め設定された目標トナー濃度を記憶する目標トナー濃度記憶手段と、
    前記累積駆動量に基づいて、前記トナー濃度検出部材により検出された検出トナー濃度および前記目標トナー濃度の少なくとも一方を補正する濃度補正手段と、
    前記濃度補正手段により補正された後の前記検出トナー濃度および前記目標トナー濃度の少なくとも一方に基づいて、前記トナー濃度が前記目標トナー濃度になるように前記現像剤補給器を駆動する補給器駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記目標トナー濃度は上限値と下限値とを有し、前記累積駆動量に基づいて、前記上限値および前記下限値の少なくとも一方を補正する前記濃度補正手段と、
    前記トナー濃度が、前記濃度補正手段により補正された後の前記上限値と前記下限値との間の目標濃度幅内となるように現像剤補給器を駆動する前記補給器駆動手段と、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記現像器内の現像剤が新規の現像剤であるか否かを判別する現像器内現像剤判別手段と、
    前記現像器内の現像剤が新規である場合に、前記累積駆動量を初期化する前記累積駆動量計測手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像容器内に収容される新規の現像剤の量が、前記安定現像剤量より少ない量に設定された前記現像器、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤の透磁率を検出することにより前記トナー濃度を検出する前記トナー濃度検出部材と、
    前記累積駆動量が初期化された状態では、前記目標トナー濃度を予め設定された目標トナー濃度補正値だけ高い補正済目標濃度に補正し、前記累積駆動量が増加するのに連れて、前記目標トナー濃度に近づくように補正済目標濃度を減少させる補正を行うと共に、前記累積駆動量が予め設定された補正終了量に到達した場合に前記補正済目標濃度を前記目標トナー濃度に一致させる前記濃度補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記目標トナー濃度の前記目標濃度幅を補正することにより、前記目標トナー濃度を補正する前記濃度補正手段、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 非磁性トナーと磁性キャリアとを含む現像剤の透磁率を検出することにより前記トナー濃度を検出する前記トナー濃度検出部材と、
    前記累積駆動量が初期化された状態では、前記目標濃度幅を予め設定された濃度幅補正値だけ広げた補正済目標濃度に前記目標トナー濃度を補正し、前記累積駆動量が増加するのに連れて、前記目標濃度幅に近づくように補正済目標濃度の濃度幅を減少させる補正を行うと共に、前記累積駆動量が予め設定された補正終了量に到達した場合に前記補正済目標濃度の濃度幅を前記目標濃度幅に一致させる前記濃度補正手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記補正終了量だけ前記現像剤補給器を駆動した場合に、前記現像容器内に収容された現像剤の量が前記安定現像剤量に到達するように設定された前記補正終了量、
    を備えたことを特徴とする請求項5または7に記載の画像形成装置。
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