JP2008125131A - 表面波装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数温度特性が良好であり、電気機械結合係数が大きく、かつ伝搬損失が小さい表面波装置を提供する。
【解決手段】オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板2と、圧電基板2上に形成されており、密度8700〜10300kg/m3、ヤング率1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒である、NiやMoなどで代表される金属もしくは該金属を主体とする合金または前記金属もしくは合金からなり、かつ膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあるIDT3と、IDT3を覆うように圧電基板2上に形成されており、かつ規格化膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備える表面波装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば表面波フィルタなどに用いられる表面波装置に関し、より詳細には、LiTaO3基板を用いた表面波装置に関する。
従来、帯域フィルタとして、40°〜42°回転Y板X伝搬LiTaO3基板を用いた表面波装置が知られている(例えば、下記の非特許文献1)。RF帯の帯域フィルタでは、上記40°〜42°回転Y板X伝搬LiTaO3基板上に、波長λで規格化された膜厚H/λが0.08〜0.10であるAl膜によりIDTが形成されていた。
上記のように、40°〜42°回転Y板X伝搬LiTaO3基板を用いた従来の表面波装置では、周波数温度特性TCFが−33ppm/℃と比較的大きいため、より一層温度特性が良好である仕様を十分に満たすことができなかった。なお、従来、表面波装置の周波数温度特性TCFを改善する方法として、LiTaO3基板上にAlからなるIDTを形成した後に、SiO2層を形成する方法が知られている(下記の特許文献1)。
1997年電子情報通信学会総合大会論文集:SA−10−6、第500頁−501頁 特開平2−295212号公報
しかしながら、AlからなるIDTを用いた共振子やフィルタを形成する場合、大きな電気機械結合係数Kや反射係数を得るには、後述の図4や図5に示すように、IDTの電極膜厚H/λ(Hは膜厚、λは表面波の波長)は、0.08〜0.10とかなり厚くしなければならない。このように、AlからなるIDTがかなり厚くされているため、図19(a)に示されているIDTが形成されている部分において、周波数温度特性を改善するためにSiO2膜がその上に形成されると、図19(b),(c)に示すように、SiO2膜において大きな段差が生じ、SiO2膜にクラックが生じることがあった。そのため、クラックの発生により、弾性表面波フィルタのフィルタ特性が悪化しがちであった。
加えて、AlからなるIDTの電極膜厚が厚いため、SiO2膜の形成によるIDTの電極表面の凹凸を被覆する効果が十分でなく、それによって、周波数温度特性が十分に改善されないことがあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、回転Y板X伝搬のLiTaO3基板を用いた弾性表面波装置において、SiO2膜の形成により周波数温度特性を改善し得るだけでなく、IDTの電極膜厚を薄くすることにより、SiO2膜におけるクラックを防止することができると共に減衰定数も大幅に低減でき、従って目的とするフィルタ特性などの電気的特性を得ることができ、かつIDTにおける電気機械結合係数及び反射係数が十分な大きさとされる、弾性表面波装置及びその製造方法を提供することにある。
本願の第1の発明に係る表面波装置は、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、密度が8700〜10300kg/m3、ヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒である金属もしくは該金属を主体とする合金からなるIDTと、前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする。
第2の発明に従う表面波装置は、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、平均密度が6090〜13990kg/m3、ヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒であり、主たる第1の電極層と、第1の電極層とは異なる金属からなる従たる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする。
第1,第2の発明のある特定の局面では、上記IDTの規格化膜厚H/λは、0.017〜0.06の範囲、より好ましくは、0.023〜0.06の範囲にあるとされる。IDTの規格化膜厚H/λが0.017以上とすることにより、電気機械結合係数をより一層高めることができる。また、H/λが0.023以上の場合には、十分な反射係数を得ることができる。
第1,第2の発明に係る表面波装置のさらに別の特定の局面では、上記圧電基板のオイラー角と、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが、下記の表1に示す組み合わせのいずれかとされる。この場合には、減衰定数を小さくすることができ、かつ大きな電気機械結合係数及び反射係数を得ることができ、さらに周波数温度特性が良好とされる。
第1,第2の発明では、上記特定の密度、ヤング率及び横波音速を有する金属からなる電極、すなわちAlよりも密度が高い電極を用いることにより、薄い電極膜厚で大きな電気機械結合係数と反射係数を得ることができる。このような金属としては、ニッケルやモリブデンを挙げることができる。
本願の第3の発明は、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.0095〜0.06の範囲にあり、ニッケルもしくはニッケルを主体とする合金、またはニッケルもしくはニッケルを主体とする合金からなる主たる第1の電極層と他の金属からなる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置である。
第3の発明のある特定の局面では、上記IDTの規格化膜厚H/λは、0.02〜0.06、より好ましくは0.027〜0.06の範囲とされる。H/λが0.02以上の場合には、電気機械結合係数を大きくすることができ、0.027以上の場合にはさらに反射係数を高めることができる。
第3の発明のさらに別の特定の局面では、上記圧電基板のオイラー角と、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが下記の表2に示す組み合わせのいずれかとされる。この場合には、減衰定数αを小さくすることができ、かつ大きな電気機械結合係数及び反射係数を得ることができ、さらに良好な周波数温度特性を実現することができる。
本願の第4の発明は、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、モリブデンもしくはモリブデンを主体とする合金、またはモリブデンもしくはモリブデンを主体とする合金からなる主たる第1の電極層と他の金属からなる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置である。
第4の発明のある特定の局面では、上記IDTの規格化膜厚H/λが0.017〜0.06の範囲、より好ましくは0.023〜0.06の範囲とされる。H/λが0.017以上の場合には、電気機械結合係数を高めることができ、0.023以上の場合には、反射係数を十分な大きさとすることができる。
第4の発明の別の特定の局面では、上記圧電基板のオイラー角と、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが、下記の表3に示す組み合わせのいずれかである。この場合には、減衰定数αを小さくすることができ、かつ大きな電気機械結合係数及び反射係数を得ることができ、さらに良好な周波数温度特性を実現することができる。
第1〜4の発明のさらに別の特定の局面では、上記第1の電極層と、第2の電極層とが積層されてIDTが構成されており、かつIDT全体の平均密度が6090〜13990kg/m3の範囲とされる。
本願の第5の発明は、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板を用意する工程と、前記圧電基板上に、少なくとも1つのIDTを形成する工程と、前記IDTを形成した後に周波数調整を行う工程と、前記周波数調整後に、前記IDTを被覆するように、LiTaO3基板上にSiO2膜を形成する工程とを備える、本発明に係る表面波装置の製造方法である。
第1,第3,第4の発明に係る表面波装置では、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)、すなわち14°〜51°回転Y板X伝搬LiTaO3からなる圧電基板上に、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06であり、かつNiやMoなどに代表される、密度が8700〜10300kg/m2及びヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒である金属もしくは該金属を主体とする合金からなるIDTが形成されており、IDTを覆うように、Hs/λ=0.10〜0.40のSiO2膜が形成されている。従って、SiO2膜により周波数温度係数TCFが改善され、上記特定の金属からなるIDTの膜厚H/λが上記特定の範囲とされているため、電気機械結合係数と反射係数が大きく、さらにLiTaO3基板の回転角が上記特定の範囲とされているため、減衰定数が小さくされる。よって、周波数温度特性に優れ、大きな電気機械結合係数を有し、かつ伝搬損失が少ない表面波装置を提供することが可能となる。
同様に第2の発明においても、IDTの平均密度が6090〜13990kg/m3であることを除いては、同様であるため、周波数温度特性に優れ、大きな電気機械結合係数を有し、かつ伝搬損失が少ない表面波装置を提供することが可能となる。
また、上記特定の金属からなるIDTが薄いため、IDT上にSiO2が成膜されても、SiO2に大きな段差やクラックができないため、Al電極の場合に生じるそれらに起因した挿入損失等の特性の劣化もない。
特に、IDTの膜厚H/λが0.017〜0.06の範囲にある場合には、電気機械結合係数を効果的に高めることができ、0.023〜0.006の範囲にある場合には、反射係数を高めることができる。
また、上記LiTaO3からなる圧電基板の回転角が18°〜45°の範囲である場合には、減衰定数をより一層小さくすることができる。この場合には、減衰定数αを小さくすることができ、かつ大きな電気機械結合係数及び反射係数を得ることができ、さらに良好な周波数温度特性を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表面波装置の模式的平面図である。表面波装置1は、縦結合共振子型表面波フィルタであり、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)、すなわち14°〜51°回転Y板X伝搬LiTaO3からなる圧電基板2を有する。圧電基板2上に、IDT3a,3b及び反射器5a,5bが形成されている。
IDT3a,3b及び反射器5a,5bは、密度が8700〜10300kg/m3及びヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒である金属により構成されている。このような金属としては、ニッケルやモリブデンまたはこれらを主体とする合金が挙げられる。
IDT3a,3bの規格化膜厚H/λ(HはIDTの厚み、λは表面波の波長を示す)は0.008〜0.06の範囲とされている。また、IDT3a,3bを覆うように、圧電基板2上に、SiO2膜4が形成されている。SiO2膜4の規格化膜厚Hs/λ(HsはSiO2膜の厚み、λは表面波の波長)は0.10〜0.40の範囲とされている。
本実施例では上記のように、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)、すなわち14°〜51°回転Y板X伝搬LiTaO3からなる圧電基板2と、H/λ=0.008〜0.06であり、上記特定の金属よりなるIDT3a,3bと、Hs/λ=0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜4とを用いているため、周波数温度係数TCFが小さく、電気機械結合係数K2が大きく、かつ伝搬損失が小さい表面波装置を提供することができる。これを、以下の具体的な実験例に基づき説明する。
LiTaO3基板を伝搬する表面波としては、レイリー波の他に、漏洩弾性表面波が存在する。漏洩弾性表面波は、レイリー波に比べて音速が速く、電気機械結合係数が大きい。しかしながら、漏洩弾性表面波は、エネルギーを基板内部に放射しながら伝搬する波である。従って、漏洩弾性表面波は、伝搬損失の原因となる減衰定数を有する。
図2は、回転Y板X伝搬LiTaO3におけるオイラー角(0,θ,0)のθと、基板表面が電気的に短絡された場合の減衰定数(伝搬損失)αとの関係を示す。なお、回転角=θ−90度である。
図2から明らかなように、オイラー角のθが124〜126°の範囲で減衰定数は小さい。θがこの範囲を外れると、減衰定数は大きくなる。
また、比較的膜厚が厚いAlからなるIDTを形成した場合には、θ=130°〜132°で減衰定数が小さくなることが知られている(例えば、前述した非特許文献1)。従って、従来、AlからなるIDTと、LiTaO3基板とを組み合わせた構成では、θ=130°〜132°の回転Y板X伝搬のLiTaO3基板が用いられていた。
図3は、回転Y板X伝搬LiTaO3基板におけるオイラー角(0,θ,0)のθと電気機械結合係数K2との関係を示す。オイラー角のθが100°〜120°の範囲で大きな電気機械結合係数K2が得られることがわかる。しかしながら、θ=100°〜120°の範囲では、前述の図2から明らかなように減衰定数が大きい。従って、このようなオイラー角のLiTaO3基板を用いることはできないことがわかる。
図4は、36°回転Y板X伝搬[オイラー角で(0°,126°,0°)]のLiTaO3基板上に、電極膜として、Mo膜、Ni膜またはアルミニウム膜を形成した場合の該電極膜の規格化膜厚H/λ(Hは膜厚を、λは表面波の波長を示す)と、電気機械結合係数K2との関係を示す。Mo膜やNi膜の規格化膜厚H/λが0.008以上では、電気機械結合係数K2は、H/λ=0(成膜しなかった場合)の場合の電気機械結合係数の1.2倍以上となり、H/λが0.017以上では、1.35倍以上となり、H/λが0.026以上では、1.45倍以上となることがわかる。
他方、後述するように、温度特性を改善するために、SiO2膜が電極上に形成される場合には、電極膜厚H/λが0.06を超えるとフィルタの挿入損失や温度特性が劣化する。従って、電極の規格化膜厚H/λは0.06以下が望ましいことがわかる。
従って、Mo膜やNi膜からなる電極を形成した場合、H/λ=0.008〜0.06の範囲とすることにより、フィルタ特性の劣化や温度特性の劣化を招くことなく、電気機械結合係数K2を高めることができる。
また、図5は、オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのNi膜、Mo膜またはAl膜からなる電極を形成した場合の電極の規格化膜厚H/λと、電極指1本当りの反射係数を示す図である。すなわち、5から明らかなように、Alからなる電極の場合には、十分な反射係数を得るには、規格化H/λは0.08以上であることが求められていた。これに対して、Ni膜やMo膜からなる電極の場合には、十分な反射係数を得るには、規格化膜厚H/λは0.023以上でよいことがわかる。
よって、本発明においては、電極膜の規格化膜厚H/λは、0.008〜0.06、好ましくは0.017〜0.06、さらに好ましくは0.023〜0.06の範囲とすればよいことがわかる。
次に、SiO2膜をLiTaO3基板上に形成した場合の周波数温度係数TCFの改善効果を説明する。図6は、θ=113°、126°及び129°の(0,θ,0)の各LiTaO3基板上にSiO2膜を成膜した場合の周波数温度係数TCFの変化を示す図である。
図6から明らかなように、θが113°,126°及び129°のいずれの場合においても、SiO2の規格化膜厚Hs/λ(HsはSiO2膜の膜厚を、λは表面波の波長を示す)が0.10〜0.45の範囲において、TCFが−24〜+17ppm/℃の範囲にはいることがわかる。もっとも、SiO2膜の成膜には時間を要するため、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λは0.40以下であることが望ましい。従って、好ましくは、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λは、0.10〜0.40の範囲であり、それによって、短時間で成膜でき、かつTCFを−20〜+17ppm/℃の範囲とすることができる。
従来、LiTaO3基板上に、Al電極を形成し、さらにSiO2膜を形成することにより、レイリー波などのTCFが改善されるという報告がいくつか存在する(例えば、特許文献1など)。しかしながら、LiTaO3基板−上記特定の密度、ヤング率及び横波音速範囲の金属からなる電極−SiO2膜の積層構造において、電極の膜厚や漏洩弾性表面波の減衰定数を考慮にいれて実験が行われた報告は存在しない。
図7及び図8は、オイラー角(0°,120°,0°)と、(0°,140°,0°)の各LiTaO3基板上に、種々の膜厚のNiからなるIDTと、種々の膜厚のSiO2膜とを形成した場合の減衰定数を示す図である。
図7から明らかなように、θ=120°では、SiO2の膜厚Hs/λが0.1〜0.40かつNiよりなる電極の規格化膜厚H/λが0.008〜0.08の範囲において、減衰定数が小さいことがわかる。他方、図8から明らかなように、θ=140°では、Niからなる電極の規格化膜厚H/λが0.008〜0.08の範囲では、SiO2膜の膜厚の如何に係わらず、減衰定数が大きくなっていることがわかる。
図9及び図10は、オイラー角(0°,120°,0°)と(0°,140°,0°)の各LiTaO3基板上に、種々の膜厚のMoからなるIDTと、種々の膜厚のSiO2膜とを形成した場合の減衰定数の変化を示す図である。
図9から明らかなように、θ=120°では、SiO2の膜厚Hs/λが0.1〜0.40かつMoよりなる電極の規格化膜厚H/λが0.008〜0.08の範囲において、減衰定数が小さいことがわかる。他方、図10から明らかなように、θ=140°では、Moからなる電極の規格化膜厚H/λが0.008〜0.08の範囲では、SiO2膜の膜厚の如何に係わらず、減衰定数が大きくなっていることがわかる。
すなわち、TCFの絶対値を小さくし、大きな電気機械結合係数を得、かつ減衰定数を小さくするには、LiTaO3基板のカット角、SiO2膜の厚み及び上記特定の密度、ヤング率及び横波音速範囲の金属からなる電極の膜厚の3つの条件を考慮しなければならないことがわかる。
図11〜図14は、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λ及びNiからなる電極膜の規格化膜厚H/λを変化させた場合の、θ(度)と減衰定数との関係を示す。
図15〜図18は、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λ及びMoからなる電極膜の規格化膜厚H/λを変化させた場合の、θ(度)と減衰定数との関係を示す。
図11〜図18から明らかなように、NiまたはMoからなる電極の規格化膜厚H/λが0.008〜0.06、0.017〜0.06及び0.023〜0.06において、SiO2膜の膜厚と、最適なθとの関係は、下記の表4に示す通りとなる。なお、この最適θは、電極の電極指幅のばらつきや単結晶基板のばらつきにより−2°〜+4°程度ばらつくことがある。
また、図9〜図14で示したNiからなる電極の最適膜厚H/λ=0.008〜0.06、0.02〜0.06及び0.027〜0.06におけるSiO2膜の膜厚と最適なθとの関係は下記の表5に示す通りとなる。
また、図15〜図18に示したMoからなる電極の最適膜厚H/λ=0.008〜0.06、0.017〜0.06及び0.023〜0.06におけるSiO2膜の膜厚と、最適なθとの関係は下記の表6に示す通りとなる。
すなわち、表4から明らかなように、上記特定の密度、ヤング率及び横波音速範囲の金属からなる電極の膜厚H/λが、0.008〜0.06、0.017〜0.06及び0.023〜0.06で、温度特性を改善するために、SiO2膜の膜厚を0.1〜0.4の範囲とした場合、LiTaO3のオイラー角におけるθは、104°〜141°の範囲、すなわち、回転角で14°〜51°の範囲、より好ましくは、表4に示すオイラー角を選択すればよいことがわかる。
同様に、Ni膜からなる電極の規格化膜厚H/λが0.095〜0.06、0.02〜0.06及び0.027〜0.06の場合において、周波数温度特性を改善するために、Hs/λが0.1〜0.4のSiO2膜の膜厚に応じて、LiTaO3基板のオイラー角におけるθは104°〜141°の範囲とすればよく、より好ましくはSiO2膜の膜厚に応じて表5に示したオイラー角を選択すればよいことがわかる。
同様に、Mo膜からなる電極の規格化膜厚H/λが0.0095〜0.06、0.02〜0.06及び0.027〜0.06の場合において、周波数温度特性を改善するために、Hs/λが0.1〜0.4のSiO2膜の膜厚に応じて、LiTaO3基板のオイラー角におけるθは104°〜141°の範囲とすればよく、より好ましくはSiO2膜の膜厚に応じて表6に示したオイラー角を選択すればよいことがわかる。
ここで、表4〜表6における「LiTaO3のオイラー角」の範囲は、減衰定数αが0.1dB/λ以下の範囲を規定したものである。また、表4〜表6におけるLiTaO3のオイラー角の「より好ましい」範囲は、減衰定数が0.05dB/λ以下の範囲を規定したものである。また、上記電極膜の規格化膜厚が0.095、0.017、0.023である場合のSiO2膜の膜厚とオイラー角の関係は、図11〜図18に示すNiもしくはMoからなる電極膜の規格化膜厚から換算して求めたものであり、それによって、表4〜表6のSiO2膜の膜厚とオイラー角の値を求めている。
また、図20(a),(b),(c)は、上記実施例の弾性表面波フィルタにおける表面の走査型電子顕微鏡写真である。ここでは、H/λ=0.025の規格化膜厚のMoからなるIDT上に、規格化膜厚Hs/λ=0.3のSiO2膜が形成されている前後の場合の結果が示されている。図20(b)の成膜後の写真から明らかなように、SiO2膜の表面にクラックは見られず、従って、クラックによる特性の劣化も生じ難いことがわかる。Al電極指に比べMoやNiからなる電極は薄い膜厚で大きな電気機械結合係数と反射係数が得られる。そのため、薄いMoやNiからなる電極の上にSiO2が成膜されていても、図20(b),(c)に示すように、SiO2に大きな段差やクラックが生じないという利点がある。
本発明に係る弾性表面波装置の製造に際しては、回転Y板X伝搬LiTaO3基板上にNiやMoなどの上記特定の金属からなるIDTを形成した後、その状態において周波数調整を行い、しかる後減衰定数αを小さくし得る範囲の膜厚のSiO2膜を成膜することが望ましい。これを、図21〜図24を参照して説明する。図21及び図23は、オイラー角(0°,126°,0°)の回転Y板X伝搬LiTaO3基板上に、種々の厚みH/λのNiまたはMoからなるIDT及び種々の膜厚Hs/λのSiO2膜を形成した場合の電極膜厚に対する漏洩弾性表面波の音速の変化を示す。また、図22及び図24は、同じオイラー角のLiTaO3基板上に、種々の膜厚H/λのNiまたはMoからなるIDTを形成した場合、その上に形成されるSiO2膜の規格化膜厚Hs/λを変化させた場合のSiO2膜厚に対する漏洩弾性表面波の音速の変化を示す。図21と図22、及び図23と図24とを比較すれば明らかなように、電極の膜厚を変化させた場合の方が、SiO2膜の膜厚を変化させた場合よりも表面波の音速の変化がはるかに大きい。従って、SiO2膜の形成に先立ち、周波数調整が、行われることが望ましく、例えば、レーザーエッチングやイオンエッチングなどによりNiやMoからなるIDTを形成した後に周波数調整を行うことが望ましい。
なお、本発明は、上記のように、オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)、すなわち14°〜51°回転Y板X伝搬LiTaO3からなる圧電基板、H/λ=0.008〜0.06であるNiやMoなどの上記特定の密度、ヤング率及び横波音速範囲の金属よりなるIDTと、Hs/λ=0.10〜0.40であるSiO2膜とを有することを特徴とするものであり、従って、IDTの数及び構造等については特に限定されない。すなわち、本発明は、図1に示した表面波装置だけでなく、上記条件を満たす限り、様々な表面波共振子や表面波フィルタあるいは弾性体波等のデバイスに適用することができる。
また、NiやMoなどの上記特定の金属からなる主たる第1の電極層の下や上に電極の密着強度を向上させるためやボンディングを容易とするために、他の金属からなる従たる第2の電極層を積層してもよい。このような他の金属としては、TiやCr,Alが挙げられる。
上記NiまたはMoなどを含む、上記特定の密度及びヤング率あるいは横波音速範囲の金属からなる第1の電極層に、他の金属からなる第2の電極層が積層されている場合には、上記特定の金属からなる電極層が主たる電極層であればよく、その場合、電極全体の平均密度が6090〜13990kg/m2の範囲にあればよい。
本発明の一実施例に係る表面波装置を示す模式的平面図。 オイラー角(0,θ,0)のLiTaO3基板のθと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0,θ,0)のLiTaO3基板におけるθと電気機械結合係数K2との関係を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上にニッケル、モリブデンまたはアルミニウムからなる電極膜を形成した構造における電極膜の規格化膜厚H/λと、電気機械結合係数K2との関係を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのニッケル、モリブデンまたはアルミニウムよりなる電極を形成した場合の電極の規格化膜厚と、電極指の1本当りの反射係数との関係を示す図。 オイラー角(0°,113°,0°)、(0°,126°,0°)及び(0°,129°,0°)の各LiTaO3基板上にSiO2膜を形成した場合のSiO2膜の規格化膜厚Hs/λと、周波数温度係数TCFとの関係を示す図。 オイラー角(0°,120°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのSiO2膜及び様々な厚みのニッケルからなるIDTを形成した構造における減衰定数αの変化を示す図。 オイラー角(0°,140°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのSiO2膜及び様々な厚みのニッケルからなるIDTを形成した構造における減衰定数αの変化を示す図。 オイラー角(0°,120°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのSiO2膜及び様々な厚みのモリブデンからなるIDTを形成した構造における減衰定数αの変化を示す図。 オイラー角(0°,140°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのSiO2膜及び様々な厚みのモリブデンからなるIDTを形成した構造における減衰定数αの変化を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのニッケルよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.1のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、ニッケルよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのニッケルよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.2のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、ニッケルよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのニッケルよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.3のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、ニッケルよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのニッケルよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.4のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、ニッケルよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのモリブデンよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.1のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、モリブデンよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのモリブデンよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.2のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、モリブデンよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのモリブデンよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.3のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、モリブデンよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 オイラー角(0°,θ,0°)のLiTaO3基板上に、様々な厚みのモリブデンよりなる電極膜を形成し、さらに規格化膜厚Hs/λ=0.4のSiO2膜を形成した表面波装置におけるθと、モリブデンよりなる電極膜の規格化厚みH/λと、減衰定数αとの関係を示す図。 (a)は、オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に、膜厚H/λ=0.08のアルミニウム電極からなるIDTが形成された表面、(b)は、その上に厚みHs/λ=0.3のSiO2が成膜された表面、(c)は、その断面を示す各走査型電子顕微鏡写真を示す図。 (a)は、オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に、厚みH/λ=0.025のモリブデンからなるIDTが形成された表面、(b)は、その上に厚みHs/λ=0.3のSiO2が成膜された表面、(c)は、その断面を示す各走査型電子顕微鏡写真を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上にニッケルからなるIDTが形成されており、さらに様々な厚みのSiO2膜が形成された場合のニッケル膜の膜厚と、ニッケル膜の膜厚と、音速との関係を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に、様々な膜厚のニッケルからなるIDTが形成されており、その上にSiO2膜が形成されてい構造における、SiO2膜の膜厚と、音速との関係を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上にモリブデンからなるからなるIDTが形成されており、その上に様々な膜厚のSiO2膜が形成された構造におけるモリブデンの規格化膜厚と、音速との関係を示す図。 オイラー角(0°,126°,0°)のLiTaO3基板上に様々な膜厚のモリブデンからなるIDTを形成し、さらにSiO2膜を形成した構造における、SiO2膜の規格化膜厚と、音速との関係を示す図。
符号の説明
1…表面波装置
2…圧電基板
3a,3b…IDT
4…SiO
5a,5b…反射器

Claims (15)

  1. オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、密度が8700〜10300kg/m3、ヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒である金属もしくは該金属を主体とする合金からなるIDTと、
    前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置。
  2. オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、平均密度が6090〜13990kg/m3、ヤング率が1.8×1011〜4×1011N/m2あるいは横波音速が3170〜3290m/秒であり、主たる第1の電極層と、第1の電極層とは異なる金属からなる従たる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、
    前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置。
  3. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.017〜0.06の範囲にある、請求項1または2に記載の表面波装置。
  4. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.023〜0.06の範囲にある、請求項1または2に記載の表面波装置。
  5. 前記圧電基板のオイラー角と、SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが、下記の表1に示す組み合わせのいずれかである、請求項1〜4のいずれかに記載の表面波装置。
  6. オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.0095〜0.06の範囲にあり、ニッケルもしくはニッケルを主体とする合金、またはニッケルもしくはニッケルを主体とする合金からなる主たる第1の電極層と他の金属からなる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、
    前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置。
  7. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.02〜0.06の範囲にある、請求項6に記載の表面波装置。
  8. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.027〜0.06の範囲にある、請求項6に記載の表面波装置。
  9. 前記圧電基板のオイラー角と、前記SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが下記の表2に示す組み合わせのいずれかである、請求項6に記載の表面波装置。
  10. オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板と、
    前記圧電基板上に形成されており、膜厚をH、表面波の波長をλとしたときに、規格化膜厚H/λが0.008〜0.06の範囲にあり、モリブデンもしくはモリブデンを主体とする合金、またはモリブデンもしくはモリブデンを主体とする合金からなる主たる第1の電極層と他の金属からなる第2の電極層との積層膜からなるIDTと、
    前記IDTを覆うように前記圧電基板上に形成されており、膜厚をHsとしたときに、表面波の波長で規格化された膜厚Hs/λが0.10〜0.40の範囲にあるSiO2膜とを備えることを特徴とする、表面波装置。
  11. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.017〜0.06の範囲にある、請求項10に記載の表面波装置。
  12. 前記IDTの規格化膜厚H/λが0.023〜0.06の範囲にある、請求項10に記載の表面波装置。
  13. 前記圧電基板のオイラー角と、前記SiO2膜の規格化膜厚Hs/λとが下記の表3に示す組み合わせのいずれかである、請求項10に記載の表面波装置。
  14. 前記IDTが、前記第1の電極層と、第2の電極層とを積層した構造を有し、IDT全体の平均密度が6090〜13990kg/m3の範囲にある、請求項1〜13のいずれかに記載の表面波装置。
  15. オイラー角(0±2°,104〜141°,0±2°)のLiTaO3からなる圧電基板を用意する工程と、
    前記圧電基板上に、少なくとも1つのIDTを形成する工程と、
    前記IDTを形成した後に周波数調整を行う工程と、
    前記周波数調整後に、前記IDTを被覆するように、LiTaO3基板上にSiO2膜を形成する工程とを備える、請求項1〜14のいずれかに記載の表面波装置の製造方法。
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