JP2008123776A - コネクタ及び端子抜き方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタとは別体の端子抜き取り用治具を廃止する。
【解決手段】コネクタハウジング10は、保持位置に保持された状態でフレーム60の挿抜口62を通してフレーム60に挿入される相手側のコネクタハウジング80と嵌合離脱可能とされる。コネクタハウジング10には、フレーム60側の当て止め部67に当て止めされる当て受け部28が設けられ、この当て受け部28の屈曲によりコネクタハウジング10が保持位置より挿抜口62側に相対移動する。フレーム60には、コネクタハウジング10を貫通する形態で、コネクタハウジング10が当て受け部28の屈曲によって移動するのに伴い、ランス14と摺接してこのランス14を端子金具50から解離する係止解除方向に撓ませる解除部72が一体に設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、コネクタ及びコネクタに収容された端子の抜き方法に関する。
コネクタは、相手側のコネクタハウジングと嵌合離脱可能なコネクタハウジングを備え、このコネクタハウジングは、内部に端子金具を挿入可能なキャビティを有するとともにキャビティの内壁に端子金具を抜け止め係止する撓み可能なランスを有する。特許文献1に記載のものでは、コネクタハウジングの前面にランスによる係止状態を解除するための治具挿入空間が開口されており、両コネクタハウジングを離脱させた状態で、治具挿入空間に前方から治具が挿入されることにより、その挿入動作によってランスが係止解除方向に撓み変形され、ランスと端子金具との係止状態が解除されるようになっている。その後、端子金具を後方へ引っ張ることで端子金具をキャビティから抜き出し可能となる。
特開2004−247227公報
上記の場合、端子の抜き取り時に、コネクタとは別体の専用の治具が必要とされるため、部品管理が煩わしいという事情がある。また、コネクタが多極である場合に、全ての端子金具をキャビティから抜き出す必要があるとき、一つの治具でキャビティ毎に端子抜き取り作業を行っていたのでは作業負担が大きいという事情もある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタとは別体の端子抜き取り用治具を廃止するとともに、端子抜き取り時の作業性を良くすることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相手側のコネクタハウジングと嵌合離脱可能とされ、端子金具を挿入可能なキャビティを有するとともに、前記キャビティの内壁に前記端子金具を抜け止め係止する撓み可能なランスを有するコネクタハウジングと、内部に前記コネクタハウジングの収容空間を有するとともに、前記収容空間より前記コネクタハウジングの嵌合方向前方に前記相手側のコネクタハウジングの挿抜口を開口させたフレームとを備え、前記コネクタハウジングが、前記フレームに対して保持位置に保持された状態で前記挿抜口を通して前記フレーム内に挿入される前記相手側のコネクタハウジングとの嵌合離脱動作を行うコネクタであって、前記コネクタハウジングと前記フレームの少なくともいずれかには、前記両コネクタハウジングが離脱状態にあるときに、前記フレームに対して前記コネクタハウジングが前記保持位置より前記挿抜口側に相対移動するのを許容する移動許容手段が設けられ、前記フレームには、前記収容空間に臨みつつ前記コネクタハウジングを貫通することで、前記コネクタハウジングが前記移動許容手段によって移動するのに伴い、前記ランスと摺接してこのランスを前記端子金具から解離する係止解除方向に撓ませる解除部が一体に設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記コネクタハウジングには、前記解除部を前記ランス側に案内状態で導く通し溝が切り欠き形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記解除部は、前記フレームにおいて前記収容空間を挟んで対向する内壁面にその両端を支持させた状態で前記ランスの段毎に架橋されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記コネクタハウジングには、このコネクタハウジングが前記フレームに正規挿入されるに伴い、前記フレーム側の当て止め部に当て止めされる当て受け部が設けられ、前記移動許容手段は、前記当て受け部と前記当て止め部のいずれかを切除または屈曲させることで双方の当接位置を前記挿抜口側にずらしてなるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、端子抜き方法に関するものであり、前記コネクタハウジングをフレーム内の収容空間に挿入して保持位置に保持させ、その状態で、前記コネクタハウジングを、前記収容空間より嵌合方向前方の挿抜口を通して前記フレームに挿抜される相手側のコネクタハウジングと嵌合離脱可能とするコネクタにおいて、両コネクタハウジングが離脱状態にあるときに、前記コネクタハウジングのキャビティ内において撓み可能なランスによって抜け止め係止された端子金具を前記キャビティ内から抜き出す方法であって、前記コネクタハウジングと前記フレームの少なくともいずれかに設けられた移動許容手段により前記フレームに対して前記コネクタハウジングを前記保持位置より挿抜口側に相対移動させ、この移動動作に伴い、前記収容空間に臨みつつ前記コネクタハウジングを貫通する態様で前記フレームに一体形成された解除部に、前記ランスを摺接させつつ係止解除方向に撓ませ、これにより前記ランスと前記端子金具との係止状態を解除させ、その状態で、前記端子金具を前記キャビティ内から引き抜くようにしたところに特徴を有する。
<請求項1及び請求項5の発明>
フレームに対してコネクタハウジングを移動許容手段によって保持位置より挿抜口側に相対移動させると、その移動動作に伴いフレームに一体形成された解除部がコネクタハウジングのランスと摺接してこのランスを端子金具から解離する係止解除方向に撓み変形させるから、その状態で端子金具を引き抜けば、端子金具をキャビティ内から簡単に抜き取ることができる。したがって、フレームの解除部を利用することにより、コネクタとは別体の専用治具を廃止できる。また、仮に、コネクタが多極であって全端子金具を抜き出す必要があるとしても、コネクタの移動操作によって全端子金具に対するランスの係止状態を一挙に解除することが可能であるから、作業性に優れる。
<請求項2の発明>
コネクタハウジングに、解除部をランス側に案内状態で導く通し溝が切り欠き形成されているから、コネクタハウジングの移動途中でコネクタハウジングと解除部との相対位置がぶれるのを矯正でき、ランスに対して解除部を正しい位置から当接させることができる。
<請求項3の発明>
解除部は、フレームにおいて収容空間を挟んで対向する内壁面にその両端を支持させた状態で架橋されているから、フレームに片持ち梁状に支持される場合と比べ、剛性が高められる。
<請求項4の発明>
コネクタハウジングの当て受け部とフレームの当て止め部のいずれかを切除または屈曲させたあと双方の当接位置を挿抜口側にずらすことにより、ランスと解除部とを相対的に接近させてランスを端子金具から解離する係止解除方向に撓ませるから、常にはコネクタハウジングを保持位置で確実に留め置くことができる一方、端子抜き取り時にはコネクタハウジングを保持位置より挿抜口側へ確実に移動させることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図10によって説明する。本実施形態は、自動車のドアのサッシュに取り付けられてドアミラー側とボディ側とを電気的に接続するコネクタを例示するものであり、コネクタハウジング10、端子金具50、フレーム60を備え、コネクタハウジング10はフレーム60を介して相手側のコネクタハウジング80と嵌合離脱可能とされる。なお、以下の説明において前後方向については両コネクタハウジング10,80の嵌合面側を前方とし、フレーム60についてはコネクタハウジング10側の前後基準に倣う。
相手側のコネクタハウジング80は合成樹脂製であって、内部に、上下方向(高さ方向)に複数段で左右方向(幅方向)に複数列のキャビティ81を有している。キャビティ81の内壁には、両コネクタハウジング10,80の嵌合離脱方向と交差する方向(図示する場合は上下方向)に撓み変形可能とされるランス82が形成されている。ランス82は、前方へ片持ち梁状に突出する形態であって、キャビティ81内に後方から挿入された雌側端子金具83を抜け止め状態で弾性係止可能とされる。また、相手側のコネクタハウジング80の上面には、前端から後方へ向かって延出するロックアーム84が設けられている。ロックアーム84は、この相手側のコネクタハウジング80がフレーム60に挿入されてコネクタハウジング10と正規嵌合されるに伴い、フレーム60に設けられたロック部66に弾性係止され、フレーム60及びコネクタハウジング10からの相手側のコネクタハウジング80の離脱を規制可能とする。
コネクタハウジング10は同じく合成樹脂製であって、ブロック状、詳しくは角ブロック状の端子収容部11と、端子収容部11の前端から前方へ突出する筒状、詳しくは角筒状のフード部12とからなる。端子収容部11の内部には、上記した相手側のキャビティ81と対応する位置に、上下方向に複数段で左右方向に複数列のキャビティ13が保有されている。キャビティ13内には後方から雄側の端子金具50が挿入され、この端子金具50は、前から順に、タブ51、箱部52、括れ部53、バレル部54を連ねて構成される。このうち、タブ51はフード部12内に突出して配され、バレル部54は電線100の端末に導通可能にかしめ付けられる。そして、箱部52には、この箱部52の周壁の一部を叩き出しにより突成させた被係止部55が設けられ、この被係止部55に後述するランス14が弾性係止可能となっている。
キャビティ13の内壁、詳しくは下壁には、同じく両コネクタハウジング10,80の嵌合離脱方向と交差する方向(図示する場合は上下方向)に撓み変形可能とされるランス14が、前方へ片持ち梁状に突出して形成される。詳しくはランス14は、図10に示すように、キャビティ13の内壁に連なる基端側から前方へ行くに従って徐々に上向きに傾斜するランス本体15を備え、ランス本体15と内壁との間に撓み空間16を有している。ランス本体15の前端面の幅方向略中央は、被係止部55と端子金具50の抜き方向で対面する係止面17とされる。ランス本体15の上面の幅方向略中央には、端子金具50の挿入過程で被係止部55を嵌入して逃がす案内溝18が前後方向に延出して形成されており、この案内溝18はランス本体15の前端面にて係止面17と連なっている。
ランス14の前端縁には、係止面17を挟んだ両側位置に、左右一対の凹部19が切り欠き形成されている。凹部19は、ランス14の前端面、下端面、側外面の三面に開口する形態であって、その奥端面は、後述するフレーム60に設けられた解除部72の解除面74と摺接可能な被解除面21とされる。この凹部19の被解除面21は、ランス14の係止解除方向(端子金具50から解離する方向であって図示する場合は下方)に対して斜めに傾斜する形態であり、詳しくは上向き傾斜のテーパ状をなしている。そして、ランス14の被解除面21と解除部72の解除面74とが前後方向で互いに摺接し合うことにより、ランス14が係止解除方向に撓み変形するようになっている。
端子収容部11には、図6に示すように、各段のキャビティ13と幅方向で連通しつつ端子収容部11の左右両側面に開口するリテーナ22の装着孔23が設けられている。そして、端子収容部11の左右両側面の夫々には、装着孔23の開口の直前位置に、ヒンジ24によって回動可能に一体連結された一対のリテーナ22が設けられている。リテーナ22は、円弧に沿った外周縁を有することで扇状をなす係止板25を備え、この係止板25が、ヒンジ24周りの回動動作に伴って装着孔23に挿入され、端子金具50の括れ部53の下方を通過しつつ各段のキャビティ13毎に正規挿入された端子金具50の箱部52後端を後方から抜け止め係止することで、端子金具50をランス14とともに抜け止め係止する。この場合に、端子金具50がキャビティ13内に正規挿入されずに半挿入位置で留まっていると、係止板25が回動途中で端子金具50を押圧して正規挿入位置に至らすようになっている。
端子収容部11の上面には、この端子収容部11の後面を切り欠くことにより、この端子収容部11の前後方向中間部から後方へ向かって片持ち梁状に延出する左右一対のフレームロック部26が形成されている。フレームロック部26の延出途中には、フレーム60側のロック面71とコネクタハウジング10の抜け方向で対面するロック突起27が上向きに突出して形成されている。
そして、フード部12の上下両壁には、フレーム60内にコネクタハウジング10が正規挿入されたときに、フレーム60に設けられた当て止め部67に当て止めされる左右一対ずつの当て受け部28が設けられている。当て受け部28は、その両側に切り入れられた左右のスリット29間において方形板状をなし、その前端縁が当て止め部67と当接可能な当て面31とされる。当て受け部28の当て面31は、周囲のフード部12の前端位置より少し後方に引っ込んで配置される。かかる当て受け部28は、両スリット29の奥端間をむすぶ直線上(図5に示す二点鎖線上)に沿って内向きに屈曲変形させることが可能となっている。
フード部12における各スリット29はフード部12の前端に開口しつつ後方へ向かって延出する溝であって、各スリット29の切り込み深さ(当て受け部28の前後長さ)は、フード部12の前後長さの半分より小さいものであり、その奥端がフード部12内に突出するタブ51の先端位置と同じかそれより僅か前方位置に設定される。
フード部12の左右両壁の夫々には、図4に示すように、各段のキャビティ13のランス14と対応する高さ位置に複数段に分かれた通し溝32が切り欠き形成されている。詳しくは通し溝32は、フード部12の前端に開口しつつ後方へ向かって前後方向に延出する形態をなし、各段のランス14毎に相互に平行配置されている。
また、端子収容部11には、この端子収容部11の前端からランス14の係止領域と対応する位置まで通し溝32と連通しつつ切り欠かれた通し凹部33が各段のランス14毎に形成されている。両コネクタハウジング10,80がフレーム60内にて嵌合されると、通し凹部33内及び通し溝32内にはフレーム60側の解除部72が幅方向に横切って貫通状態で配置される。このとき、左右両側で同じ高さの通し凹部33及び通し溝32には同じ解除部72が進入するようになっている。なお、通し凹部33の後端縁は、解除部72の解除本体73の前端縁形状に適合可能な尖り状をなし、ランス14の被解除面21に連なっている。
フード部12の左右両壁の夫々には、上下に並ぶ各通し溝32の間に、前後方向に細長い帯状片34が形成される。この帯状片34の前端位置は、ここを除くフード部12の前端位置より後方の控えた位置にあり、前後方向についてスリット29の奥端とほぼ同じ位置にある。このように帯状片34が控えた位置にあることで、帯状片34が異物との干渉によって不用意に撓み変形するのを回避可能となっている。
続いてフレーム60について説明すると、フレーム60は合成樹脂製であって、図8及び図9に示すように、前後両面が開放された筒状、詳しくは角筒状をなしている。フレーム60の後面はコネクタハウジング10の差込口61とされる一方、フレーム60の前面は相手側のコネクタハウジング80の挿抜口62とされ、かつ、フレーム60の内部にはコネクタハウジング10の収容空間63とされてここに後方から挿入されたコネクタハウジング10が相手側のコネクタハウジング80を待ち受け状態で配される。
フレーム60の上下両面の夫々にはこのフレーム60をドアミラー等の取付部材(図示せず)に固定するための固定部64が突出して形成されており、ここにボルトを螺挿することでフレーム60が取付部材に固定される。また、フレーム60の左右両面の夫々にはこのフレーム60をドアサッシュ等の仕切部材(図示せず)に仮固定するための仮固定部65が突出して形成されており、ここの撓み動作を伴ってフレーム60が仕切部材に仮固定される。
フレーム60の上壁の前端内面には、相手側のコネクタハウジング80と弾性係止可能とされるロック部66が突出して形成されている。このロック部66は、上壁の幅方向略中央に一つのみ形成されている。また、フレーム60の上下両壁の前端内面には、上下一対ずつの当て止め部67が突出して形成されている。このうち、上側の当て止め部67はロック部66を挟んだ両側に配置され、これと収容空間63を挟んだ対称位置に、下側の当て止め部67が配置されている。当て止め部67は、ロック部66より小さい突出量で前後方向に延出するリブ状をなし、その後端面がコネクタハウジング10の当て受け部28に当接可能な当て面68とされる。
そして、フレーム60の上壁の内面には、前後方向に延出される左右一対のロック溝69が形成されており、両ロック溝69はフレーム60の前端面においてロック部66と当て止め部67との間に開口されている。ロック溝69の奥端面(後端面)は略垂直に切り立つロック面71とされる。フレーム60へのコネクタハウジング10の挿入過程では、ロック突起27がフレーム60の後端縁(コネクタハウジング10の差込口61の口縁)と干渉することでフレームロック部26が内側に撓み変形し、コネクタハウジング10の挿入完了に伴い、フレームロック部26が弾性復帰しつつロック突起27がロック溝69に嵌り、これによりロック突起27がロック面71と対峙してコネクタハウジング10の後方移動(抜け方向の移動)が規制される。また、この状態でコネクタハウジング10は、当て受け部28の当て面31が当て止め部67の当て面68に当接することでそれ以上の前方移動が規制される。さらに、この状態でコネクタハウジング10は、四方をフレーム60の周壁によって拘束され、嵌合離脱方向と交差する方向への遊動が規制される。よって、この状態におけるコネクタハウジング10は、フレーム60に対して移動規制状態に保持され、この保持位置において相手側のコネクタハウジング80との嵌合離脱操作を実行可能となっている。
さて、フレーム60には、ランス14と当接してこのランス14を端子金具50から解離する係止解除方向に撓み変形させる解除部72が固定的に設けられている。この解除部72は、フレーム60にコネクタハウジング10が挿入されるのに伴い、通し溝32からコネクタハウジング10内を貫通状態で横切って各段のランス14と対峙するようになっている。具体的には解除部72は、フレーム60の左右の内壁面にその両端を一体連結させて同内壁面間を幅方向に架橋する細長い棒状、詳しくは角棒状をなし、各段のランス14と対応するように上下四つ並んで配置されている。そして、解除部72は、フレーム60の前後方向略中央に位置し、夫々、前後方向について同じ位置にある。
また、解除部72には、図10に示すように、ランス14の被解除面21と軸方向(前後方向)で対向する位置に、解除本体73が設けられている。解除本体73は、図10に示すように、先端尖がりの三角形状であって対応するランス14の凹部19に嵌入可能とされ、その後面(差込口61側を向く面)に、ランス14による係止状態を解除する方向に傾斜する解除面74を有している。この解除本体73の解除面74は、下向き傾斜のテーパ状をなし、その傾斜角をランス14の被解除面21の傾斜角とほぼ同じとしてある。解除部72のうち、解除本体73を除いた部分は、解除本体73の後端より前方へ引っ込んだ位置に後端を有する控え部75とされ、控え部75がランス14の前端と対向するとともに、控え部75のうちその上面を前面側に向けて下り勾配とした切り欠き部76が端子金具50の被係止部55と対向してこれを逃がすようになっている。また、解除部72の前面(挿抜口62側を向く面)は、略垂直に切り立って配置され、両コネクタハウジング10,80の正規嵌合時に相手側のコネクタハウジング80の前端面に当接可能に対面する。
かかる解除部72は、両コネクタハウジング10,80が嵌合状態にあるときには、通し溝32を通してコネクタハウジング10内を貫通することで両コネクタハウジング10,80及びそこに収容された雌雄の両端子金具50,83とは非干渉とされる。そして、解除部72は、端子金具50の抜き取り時に、コネクタハウジング10が当て受け部28の折り曲げ動作に起因してフレーム60に対し保持位置より挿抜口62側に相対移動することで、その移動途中で通し溝32内を摺接可能に変位し、さらに通し凹部33に進入してランス14との対応位置に至るやランス14の被解除面21に解除部72の解除面74が前後方向で摺接する。これにより、ランス14に対してその係止解除方向に沿った下向きの押圧力が作用してランス14が強制的に撓み変形され、もってランス14の係止面17が端子金具50の被係止部55から離間して、端子金具50の抜き取りが可能となる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、コネクタハウジング10のキャビティ13内に後方から端子金具50を挿入して、正規挿入された端子金具50をランス14によって一次的に係止する。全ての端子金具50をキャビティ13内に挿入したら、リテーナ22を、ヒンジ24を中心として回動させ、コネクタハウジング10の装着孔23に正規深さで挿入する。すると、端子金具50は二次的に強く抜け止め係止される。
かくして端子金具50を収容したコネクタハウジング10を、差込口61を通してフレーム60の収容空間63に後方から挿入する。コネクタハウジング10の挿入過程で、通し溝32の入り口(フード部12の前端開口)からフード部12内に解除部72が進入し、解除部72の長さ方向両端部が通し溝32の溝面に摺接しつつ、この解除部72がフード部12の奥面側(端子収容部11側)へ相対変位する。コネクタハウジング10がフレーム60の収容空間63に正規深さで挿入されて保持位置に至ると、コネクタハウジング10側の当て受け部28とフレーム60側の当て止め部67とが双方の当て面31,68同士を当接させるとともに、フレームロック部26のロック突起27がロック溝69に嵌ってロック面71を弾性係止し、もってコネクタハウジング10がフレーム60内にて移動規制状態で保持される。また、図2に示すように、この保持位置でフレーム60の解除部72はフード部12側から端子収容部11側に移行して通し凹部33内に進入し、これにより、フード部12内に相手側のコネクタハウジング80の嵌合空間が確保される。
続いて、コネクタハウジング10を収容したフレーム60を、固定部64を介して取付部材に固定するとともに仮固定部65を介して仕切部材に仮固定し、その状態で、仕切部材と取付部材とを互いに固定する。そして、待ち受け状態にあるコネクタハウジング10に対して前方から相手側のコネクタハウジング80を嵌合させる。
相手側のコネクタハウジング80は、挿抜口62を通してフレーム60の収容空間63に挿入されるとともに、コネクタハウジング10のフード部12に内嵌される。両コネクタハウジング10,80が正規嵌合されると、図1に示すように、相手側のコネクタハウジング80の前端面(嵌合面)がフード部12の奥面(端子収容部11の前端面)に当接するとともに解除部72の前面と対面し、かつ、ロックアーム84がフレーム60側のロック部66に弾性係止されることで両コネクタハウジング10,80がフレーム60を介して離脱規制状態にロックされる。
ところで、メンテナンス時または何らかの不具合が生じた場合に、全ての端子金具50をコネクタハウジング10から抜き出さなければならないときがある。その場合、まず、ロックアーム84を係止解除方向に撓ませてロック部66とのロック状態を解除しつつ相手側のコネクタハウジング80を後方へ引っ張り、両コネクタハウジング10,80を互いに離間させる。
続いて、フレームロック部26を係止解除方向に撓ませてロック面71との係止状態を解除しつつコネクタハウジング10を後方へ引っ張り、コネクタハウジング10をフレーム60から取り出す。それから、リテーナ22を開放方向に回動させてコネクタハウジング10の装着孔23から抜き出し、次いでヒンジ24を切断して、リテーナ22をコネクタハウジング10から切り離す。これと前後して、フード部12の当て受け部28を図5に示す二点鎖線に沿って内側へ略Lの字または略Vの字に折り曲げる。
次に、図4に示すように、上記処理を施したコネクタハウジング10を、再度、差込口61を通してフレーム60の収容空間63に挿入する。すると、図3に示すように、コネクタハウジング10は、当て受け部28の折り曲げによって当て受け部28と当て止め部67との当接位置が挿抜口62側に位置ずれすることに起因し、保持位置で停止することなく、保持位置より前方へ相対移動する。かかるコネクタハウジング10の超過移動により、解除部72は、通し凹部33の奥端側へ相対移動し、つまりランス14側に接近してランス14と当接する。この解除部72とランス14との当接動作により、解除部72の解除面74とランス14の被解除面21とが面当たり状態で摺接し合い、さらなるコネクタハウジング10の変位に伴ってランス14の先端側(自由端側)が徐々に撓み空間16側へのめり、ランス14が端子金具50から解離する。かくして全ての端子金具50に対するランス14の係止状態が解除されたら、あとは、コネクタハウジング10の後端面から導出される電線100群を束ねつつ後方へ引っ張り、各電線100に接続された端子金具50をキャビティ13から一挙に引き抜けばよい。
以上説明したように本実施形態によれば、以下の効果が奏せられる。
フレーム60に一体形成された解除部72を利用して端子金具50の抜き取り作業を行うようにしたから、コネクタとは別体の端子抜き取り用の治具を廃止でき、部品管理の煩わしさをなくすことができる。
また、コネクタの移動操作によって全ての端子金具50に対するランス14の係止状態を一挙に解除するから、作業性が良好となる。しかも、この場合、フレーム60に対してコネクタハウジング10の全体をスライド状態で直進させればよいから、従来であれば通常必要とされる治具のこじり動作等の面倒な作業を行わずに済む。
また、コネクタハウジング10には、解除部72をランス14側に案内状態で導く通し溝32が切り欠き形成されているから、コネクタハウジング10の移動途中でコネクタハウジング10と解除部72との相対位置がぶれるのを矯正でき、ランス14に対して解除部72を正しい位置から当接させることができる。
さらに、解除部72は、フレーム60において収容空間63を挟んで対向する左右の内壁面にその両端を支持させた状態で架橋されているから、フレーム60に片持ち梁状に支持される場合と比べ、剛性が高められ、折損、屈曲等する事態を回避できる。
さらにまた、コネクタハウジング10の当て受け部28を屈曲させたあと当て受け部28と当て止め部67との当接位置を挿抜口62側にずらすことにより、ランス14と解除部72とを相対的に接近させてランス14を端子金具50から解離する係止解除方向に撓ませるから、常にはコネクタハウジング10を保持位置で確実に留め置くことができる一方、端子抜き取り時にはコネクタハウジング10を保持位置より挿抜口62側へ確実に移動させ、端子抜き取り作業を確実に行うことができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明によれば、解除部はコネクタハウジング内を貫通状態で配置可能であればよく、必ずしも解除部毎に通し溝および通し凹部が形成されていなくてもよい。
(2)本発明によれば、端子金具の抜き取り作業を行うに先立ってコネクタハウジングを超過移動させるに際し、当て止め部を部分的または全体的に切除してもよい。
(3)本発明によれば、コネクタハウジングを超過移動させるに際し、当て受け部を屈曲するのではなく切除してもよい。
(4)本発明によれば、コネクタハウジングを超過移動させるに際し、当て受け部と当て止め部の両方を切除または屈曲してもよい。
(5)本発明によれば、両コネクタハウジングが嵌合状態にあるときに、フレームに別体の挿し棒を挿し込むことでコネクタハウジングの保持位置より前方移動を規制し、コネクタハウジングを超過移動させるに際し、挿し棒を引き抜いて、コネクタハウジングの前方移動を許容するようにしてもよい。
(6)実施形態1では、相手側のコネクタハウジングのロックアームと係止可能なロック部はフレーム側に設けられていたが、本発明によれば、かかるロック部はコネクタハウジング側に設けられていてもよい。
(7)本発明によれば、リテーナはコネクタハウジングとは別体のリテーナであってもよい。別体のリテーナであれば、端子金具の抜き取り作業に先立つヒンジ切断工程をなくすことができる。
(8)本発明によれば、フレームは、コネクタハウジングの収容空間を有するものであればその用途は特に限定されず、例えば、分割コネクタを複数収容するためのフレームであってもよい。
(9)本発明は、コネクタハウジングに雌側端子金具が収容されていてこの雌側端子金具を抜き取る場合にも適用可能である。
実施形態1において、両コネクタハウジングがフレームを介して正規嵌合状態にあることを示す側断面図 フレームに対してコネクタハウジングを保持位置に保持させた状態を示す側断面図 コネクタハウジングを保持位置から移動させて解除部によりランスを係止解除方向に撓ませた状態を示す側断面図 当て受け部を折り曲げた状態でコネクタハウジングをフレームに挿入する前の状態を示す側断面図 リテーナが閉止状態にあるコネクタハウジングの横断面図 リテーナが開放状態にあるコネクタハウジングの横断面図 リテーナが開放状態にあるコネクタハウジングの平面図 フレームの側断面図 フレームの正面図 ランスと解除部の部分拡大斜視図
符号の説明
10…コネクタハウジング
12…フード部
13…キャビティ
14…ランス
21…被解除面
28…当て受け部
32…通し溝
50…端子金具
51…タブ
55…被係止部
60…フレーム
62…挿抜口
66…ロック部
67…当て止め部
72…解除部
73…解除本体
80…相手側のコネクタハウジング

Claims (5)

  1. 相手側のコネクタハウジングと嵌合離脱可能とされ、端子金具を挿入可能なキャビティを有するとともに、前記キャビティの内壁に前記端子金具を抜け止め係止する撓み可能なランスを有するコネクタハウジングと、
    内部に前記コネクタハウジングの収容空間を有するとともに、前記収容空間より前記コネクタハウジングの嵌合方向前方に前記相手側のコネクタハウジングの挿抜口を開口させたフレームとを備え、
    前記コネクタハウジングが、前記フレームに対して保持位置に保持された状態で前記挿抜口を通して前記フレーム内に挿入される前記相手側のコネクタハウジングとの嵌合離脱動作を行うコネクタであって、
    前記コネクタハウジングと前記フレームの少なくともいずれかには、前記両コネクタハウジングが離脱状態にあるときに、前記フレームに対して前記コネクタハウジングが前記保持位置より前記挿抜口側に相対移動するのを許容する移動許容手段が設けられ、
    前記フレームには、前記収容空間に臨みつつ前記コネクタハウジングを貫通することで、前記コネクタハウジングが前記移動許容手段によって移動するのに伴い、前記ランスと摺接してこのランスを前記端子金具から解離する係止解除方向に撓ませる解除部が一体に設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記コネクタハウジングには、前記解除部を前記ランス側に案内状態で導く通し溝が切り欠き形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記解除部は、前記フレームにおいて前記収容空間を挟んで対向する内壁面にその両端を支持させた状態で前記ランスの段毎に架橋されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記コネクタハウジングには、このコネクタハウジングが前記フレームに正規挿入されるに伴い、前記フレーム側の当て止め部に当て止めされる当て受け部が設けられ、
    前記移動許容手段は、前記当て受け部と前記当て止め部のいずれかを切除または屈曲させることで双方の当接位置を前記挿抜口側にずらしてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
  5. 前記コネクタハウジングをフレーム内の収容空間に挿入して保持位置に保持させ、その状態で、前記コネクタハウジングを、前記収容空間より嵌合方向前方の挿抜口を通して前記フレームに挿抜される相手側のコネクタハウジングと嵌合離脱可能とするコネクタにおいて、両コネクタハウジングが離脱状態にあるときに、前記コネクタハウジングのキャビティ内において撓み可能なランスによって抜け止め係止された端子金具を前記キャビティ内から抜き出す方法であって、
    前記コネクタハウジングと前記フレームの少なくともいずれかに設けられた移動許容手段により前記フレームに対して前記コネクタハウジングを前記保持位置より挿抜口側に相対移動させ、この移動動作に伴い、前記収容空間に臨みつつ前記コネクタハウジングを貫通する態様で前記フレームに一体形成された解除部に、前記ランスを摺接させつつ係止解除方向に撓ませ、これにより前記ランスと前記端子金具との係止状態を解除させ、その状態で、前記端子金具を前記キャビティ内から引き抜くことを特徴とする端子抜き方法。
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