JP2008116121A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
プレフィルタに付着した塵埃に含まれている雑菌の発育を抑制して、清潔に保たれた空気調和機を提供する。
【解決手段】
プレフィルタに付着した塵埃を集める塵埃捕集部と、前記塵埃捕集部によって集められた塵埃を受け入れる開口部を有する集塵容器と、前記集塵容器内に配設されて揮発充満する雑菌除去剤を有し、前記集塵容器は閉鎖構造であって、前記集塵容器内に雑菌除去剤の有効成分が揮発して充満することで、防カビ性能を向上させる空気調和機。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機,空気清浄機等の空気を循環させる機器に関し、特に、循環させる空気中の塵埃を捕集するためのフィルタに付着した塵埃を、定期的に自動で集める容器に係り、容器内に溜まった塵埃に含まれる雑菌を除去するための装置に関するものである。
空気調和機は室内空気を熱交換器に循環させて、加熱,冷却,除湿機能などにより調和空気にし、これを室内に吹出すことにより室内環境を快適にする。このとき、循環空気中の塵埃を除去するフィルタを備えて、熱交換器に塵埃が付着して熱交換性能が低下することのないように、また、室内を清浄な空間にして、居住者が快適に過ごせるようにしている。フィルタにはこのように常に室内空気が循環しているので、室内空気中の塵埃が徐々に蓄積されていく。
このため、適当な時期にフィルタを清掃する必要がある。従来、空気調和機に内蔵されるフィルタを清掃するときには、空気調和機から塵埃で汚れたフィルタを取り出して電気掃除機等を使用して付着した塵埃を取り除き、再び空気調和機に取り付けていた。しかし、空気調和機は室内の高所に据付けられることが多く、高齢者等には手が届き難いため、フィルタの清掃が簡単にできるように種々の工夫がされている。この種の従来技術として、特許文献1乃至4に記載のものが知られている。
特許文献1は、空気吸入口と熱交換器との間に配置されたフィルタを所定方向にスライド移動させるスライド手段と、フィルタに付着したゴミを除去するフィルタ清掃部とを設けて、フィルタを自動的に清掃するとともに、除去されたゴミを保管するゴミ貯留部があり、フィルタ清掃部以外にゴミが持ち出されないようにする。フィルタに付着したゴミを自動的に確実に除去できるとともに、除去したゴミが再付着しないようにした除塵装置を有する空気調和機について述べている。
特許文献2は、室内機の熱交換器の前面側に沿って配置されたガイドレールに沿って、ゴミ取り部をスライド可能に取り付け、フィルタを挟み込みながら、ゴミ取り部を左右に移動させる。フィルタ表面上に付着したゴミをゴミ取り部内のブラシで簡単に除去する空気調和機について述べている。
特許文献3は、熱交換器の近傍に揮散性薬剤除放部材が配設され、空気吸入グリルと空気吹出グリルとを閉じたまま、暖房運転することによって、室内機内部を揮散性薬剤で所定濃度に充満滞留させる。エアコン内部に付着した空気中の雑菌の繁殖を抑える機能として、わさび抽出成分からなるアリルイソチオシアネートを用いた空気調和機について述べられている。
特許文献4は、熱交換器の下方の水滴を受けるドレンパン内に向けて、紫外線を含む光を照射するランプを備える。これにより、紫外線がドレンパン上を殺菌して、継続的な抗菌作用を得る。さらに、紫外線によって、ドレンパン上に付着した汚れの上の殺菌も行えるという、空気調和機について述べられている。
特開2005−283121号公報 特開2004−301355号公報 特開2004−251473号公報 特開2001−324195号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は、塵埃を貯める容器を構成する樹脂に抗菌剤を添加したものである。添加した抗菌剤は、雑菌との接触により抗菌作用を発揮するものであるため、堆積した塵埃の内部に生息する雑菌の繁殖抑制効果は期待できない。繊維等の塵埃を介して雑菌がフィルタに直接接触しないまま留まると、このフィルタ上の雑菌は増殖抑制できず、空気調和機の運転により更に内部を汚染する可能性がある。
特許文献2に記載の技術は、フィルタを挟み込みながら左右に移動させるゴミ取り部に、集められたゴミの保管スペースが設けられている。特許文献1と同様に、ゴミの保管スペースを構成する容器に抗菌剤を添加したとしても、抗菌剤は雑菌との接触により抗菌作用を発揮するものである。そのため、堆積した塵埃の内部に生息する雑菌の繁殖抑制効果は期待できない。また、特許文献3に記載の揮散性薬剤をゴミの保管スペースに充満させようとしても、ゴミの保管スペースが、フィルタを挟んで左右に移動するゴミ取り部に設けられているため、温度変化による影響を受けやすく、薬剤の揮発が十分に行えなかったり、揮発量が多すぎたり、あるいは室内に揮発薬剤の刺激臭を漂わせたりする原因となる。
特許文献3に記載の技術は、空気調和機内部全体の雑菌の繁殖抑制を目的としている。空気調和機運転時は通風量が大きいため、アリルイソチオシアネートの揮発量に対して雑菌の抑制に必要なアリルイソチオシアネート濃度に達することが困難である。これは、揮発量に対してエアコンの通風量が大きいからである。また、アリルイソチオシアネートと雑菌との接触時間も短く、雑菌の繁殖抑制効果は期待できない。また、空気調和機運転停止時に空気調和機内部にアリルイソチオシアネート揮発成分が充満して内部に付着した雑菌の繁殖抑制効果を期待しているが、停止時には空気調和機は開放系であり、密閉構造となっていないため、空気調和機内部のアリルイソチオシアネート濃度の向上は期待できない。また放出量を高めて、雑菌抑制可能な濃度になるように調整してしまうと、前述したように密閉構造となっていないため、わさび成分の刺激臭が空気調和機外部まで漏れて室内に漂う可能性がある。特に空気調和機始動時に、わさび成分の刺激臭が空気調和機から発生する問題が起きる。
特許文献4に記載の技術は、殺菌線を含む紫外線による非接触の殺菌手段である。しかし、紫外線は短波長の光線であるため、塵埃の表層で光線が遮られて、塵埃内部まで殺菌効果を行渡らせることができない。
空気中の塵埃は、空気調和機内部の樹脂が帯電状態になると付着しやすくなる。空気調和機の除湿運転等により空気中の水分が熱交換器に結露して、空気調和機内部が高湿になると、塵埃も湿った状態になる。これにより、塵埃に雑菌が増殖する。そこで、塵埃を効率よく捕集するフィルタの雑菌除去を行えば、空気調和機全体の雑菌の繁殖は抑制できると考えられる。
本発明の目的は、このような問題を低コストで簡単な構造で解決し、空気調和機に付着する雑菌の繁殖も抑制して、空気調和機内部を常に清潔にし、きれいな空気で室内の空調を行える空気調和機を提供するものである。
上記課題を達成するための本発明における第一の態様は、送風ファンと熱交換器の上流にフィルタを備え、このフィルタを通過した空気を熱交換して送風する空気調和機において、フィルタに付着した塵埃を捕集する塵埃捕集部と、前記塵埃捕集部によって捕集された塵埃を受け入れる開口部を有する集塵容器と、前記集塵容器内に配設されて前記集塵容器内で揮発する雑菌除去剤とを備え、前記集塵容器の開口部を覆う位置に前記塵埃捕集部が設けられていることを特徴としている。
本発明の第二の態様は、送風ファンと熱交換器の上流にフィルタを備え、このフィルタを通過した空気を熱交換して送風する空気調和機において、前記フィルタの上流側の面と接触して摺動して移動する可動式刷毛と、前記可動式刷毛と摺動して前記可動式刷毛に付着した塵埃を前記可動式刷毛から除去するとともにこの塵埃を付着させる凸状ブラシと、前記凸状ブラシと摺動して前記凸状ブラシに付着した塵埃を保持する凹状ブラシと、前記凹状ブラシに保持された塵埃を受け入れる開口部を有する集塵容器と、前記集塵容器内に配設されて前記集塵容器内で揮発する雑菌除去剤とを備え、前記凸状ブラシと前記凹状ブラシとが前記集塵容器の開口部を覆う位置に設けられていることを特徴としている。
また、上記の第一の態様と第二の態様を有するものにおいて、前記雑菌除去剤は植物の精油成分であることを特徴としている。さらに好ましくは、前記精油成分はアリルイソチオシアネートであることを特徴としている。
また、前記集塵容器内における前記雑菌除去剤の濃度は、少なくとも1.2ppmであることを特徴としている。
また、前記雑菌除去剤は樹脂容器内に配設され、前記樹脂容器は少なくとも一面が金属フィルムで覆われていることを特徴としている。さらに好ましくは、前記樹脂容器はポリプロピレンであることを特徴としている。さらに、前記金属フィルムはアルミニウムであることを特徴としている。さらに好ましくは、前記雑菌除去剤は前記樹脂容器と前記金属フィルムで挟持された紙を透過して揮発することを特徴としている。
フィルタに付着した塵埃を定期的に集めて、塵埃捕集容器内に溜まった塵埃に含まれる雑菌を、簡易で安価に除去するための雑菌除去装置によって、常に清潔にエアコンを保つことができ、エアコンから噴き出す空気も常にきれいに保つことができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1は空気調和機の側断面図を示し、1は前面グリル、2−aと2−bは吹出し部の羽、3は本体背面の台枠、4は露受け皿、5は熱交換器、6は通風ファン、7はプレフィルタの塵埃を集めるため、図1の紙面と垂直方向に稼動する可動式刷毛、8はプレフィルタ、9は吸い込みグリルを示すものである。
図2は空気調和機の吸い込みグリルを外した斜視図である。10は集塵容器、11は雑菌除去剤カセット、13は塵埃集積部である。
図1において、通風ファン6を作動することにより空気は白抜き矢印のように流れ、通過する空気中の塵埃はプレフィルタ8に捕集される。プレフィルタ8に捕集された塵埃は可動式刷毛7により集められる。可動式刷毛7は、図2ではプレフィルタ8に沿って左右に動き、図1では紙面に垂直方向に動く。図2の左端まで動くと、掻き集めた塵埃を空気調和機本体左端部に設置された集塵容器10に収容する。空気調和機本体の端部に集塵容器10を設置することにより、空気調和機本体を薄型化できる。また、空気調和機の運転によって生じる温度変化や気流の影響を受けない。
図3は集塵容器10の斜視図であり、図4は図3に示した集塵容器10のA−A′断面の簡略図を示す。12は塵埃捕集部である。塵埃捕集部12は、例えば手動式カーペットクリーナーのように、凸状の起毛状部である凸状ブラシ15−aと、凹状の起毛状部である凹状ブラシ15−bとが組み合わさって構成されている。可動式刷毛7により集められた塵埃は、集塵容器10に設置された塵埃捕集部12の凸状ブラシ15−a上を通過することにより、塵埃が凸状ブラシ15−a上の起毛に引っかかる。そして、可動式刷毛7の先端からは塵埃が奪い取られてきれいになる。塵埃捕集部12は2個のブラシがこすりあうような配置になっており、凸状ブラシ15−aに引っかかった塵埃は、凹状ブラシ15−bとこすり合わせるように回転させることにより、塵埃が集まる。集められた塵埃は、起毛表面から離れ、塵埃集積部13に落下する。
図5に塵埃捕集部12を取り外した集塵容器10の斜視図を示す。図3および図4より、集塵容器10には、塵埃を容器内部に集積するために開口部が設けられている。その開口部は、塵埃捕集部12によって塞がれている。すなわち、集塵容器10には閉鎖空間が形成されている。この閉鎖空間に塵埃を集め、雑菌除去剤14を揮発充満させることで、防カビ成分の塵埃への浸透度を高め、防カビ効果を十分達することができる。これによって容器内のごみを衛生的に処理できる。
図6(a)に雑菌除去剤カセット11を示す。図6(b)は、図6(a)のB−B′断面図である。16は樹脂容器であり、その内部に雑菌除去剤14が設置されている。樹脂容器16の一面には、アルミフィルム17が貼られている。雑菌除去剤カセット11の中央部に、樹脂容器16とアルミフィルム17とに挟まれるように、紙18が設けられている。これにより、雑菌除去剤14は、紙18を介して揮発するようになる。
集塵容器10と雑菌除去剤カセット11の位置関係について説明する。雑菌除去剤カセット11は集塵容器10の閉鎖空間内に設けられる。これによって、防カビ成分の塵埃への浸透度を高められ、雑菌除去剤特有のにおいが空気調和機の設置した室内空間に漂うことを防止できる。
また、揮発した雑菌除去剤は、一般に空気より高密度である。そのため、揮発した雑菌除去剤は集塵容器10の閉鎖空間の下部に滞留しやすくなる。そこで、雑菌除去剤カセット11を、集塵容器10の側部に設ける構成とする。これによって、空気調和機本体の奥行寸法を増やすことなく、集塵容器10と雑菌除去剤14とを設置でき、かつ防カビ成分を塵埃に有効に浸透させることができる。なお、雑菌除去剤カセット11の位置は、集塵容器10の側部に限らず、塵埃に防カビ成分が浸透する位置であれば、上部や下部であってもよい。落下した塵埃中には雑菌が潜んでいるが、塵埃集積部13内部は雑菌除去剤
14の揮発充満により、殺菌され衛生的に塵埃を貯めておくことができる。これにより塵埃を頻繁に清掃することがなくなる。
次に、雑菌除去剤14について説明する。細菌や微生物の集合体であるカビの発生・育成・増殖を安全に長期間抑制することを防カビという。一般に、抗菌や除菌には、防カビの効果は含まれない。言い換えると、防カビの効果を有すれば、抗菌や除菌の効果をも有するといえる。
そこで、防カビの効果を有するものとして、アリルイソチオシアネート(Allyl
Isothiocyanate、CH2=CHCH2N=C=S)がある。これは、わさびや辛子に含まれる精油成分であり、揮発性で刺激臭を有するものである。アリルイソチオシアネートは常温で揮発性があるため、塵埃集積部13内部に充満して繊維の内部まで有効成分を浸透させることができる。また、塵埃捕集部12を必要とするため、パッキン等を活用した密閉構造とはならないが、捕集した塵埃を起毛同士の摩擦で塵埃を毛玉のように丸め、塵埃集積部13内へ落下させなければいけないため、塵埃捕集部12は密閉性の高い構造となっている。
このような構成により、エアコンの風路とは別で、天面ロール部と前面ロール部とで気流が生じることはなく、集塵容器10内は無風状態である。よって、アリルイソチオシアネートの無駄な蒸発量・揮発量を抑制できる。また、温度が低いと揮発しにくくなるが、本構成では温度変化の影響を受けにくい空気調和機本体の端部に、集塵容器10が配設されている。
ここで、雑菌除去剤としてアリルイソチオシアネートのほか、揮発性で雑菌除去効果のある精油成分としてティトリー油やユーカリ等を利用,使用してもよい。
次に、カビの発育を抑制するアリルイソチオシアネートの有効濃度を検討するための試験を行った。試験方法は、カビセンサ(環境生物学研究所製)を、種々の環境条件下に設置(環境暴露)して、カビの発育状況を経過観察した。試料であるカビセンサは、カビ胞子と、栄養分と、カビ胞子と栄養分とを付着させる支持体と、外部環境をカビに伝えカビ自体が外に漏れ出さないように全体を覆う透湿性シートからなる。カビ胞子は、代表的な好湿性カビ(Eurotium herbariorum J−183。以下、ユーロチウム)と好乾性カビ
(Alternaria alternata S−78、以下、アルタナリア) とした。環境条件は、小型のアクリルボックス内の湿度と温度を調節することで設定した。湿度は、アクリルボックス内に入れる塩飽和溶液の塩の種類によって調節した。温度は、アクリルボックスを設置する恒温室温度によって調節した。設定した環境条件を図7に示す。
一般に、カビの発育は相対湿度に最も影響し、湿度が高いほど成長速度が速い。そのため、設定環境条件に示した各湿度における最低暴露時間で、菌糸長の発育を判定することができる。
図8に、湿度とアリルイソチオシアネート濃度の関係に基づいて、試験結果を示す。図中に記載の数値は、1行目がアルタナリアの菌糸長(μm)、2行目がアルタナリアの菌糸発育抑制率、3行目がユーロチウムの菌糸長(μm)、4行目がユーロチウムの菌糸発育抑制率を示す。
防カビの有効性は、菌糸発育抑制率が90%以上であれば有効と判定した。図8に示すとおり、湿度に関係なく防カビ効果を発揮できるアリルイソチオシアネート濃度は、少なくとも1.2ppm以上であることがわかった。
従って、塵埃に付着したカビの発育を抑制するためには、集塵容器10内の雑菌除去剤14の濃度を、少なくとも1.2ppmであるようにする。
次に、集塵容器10内の雑菌除去剤14の濃度を、少なくとも1.2ppmとするために、1日の雑菌除去剤14の放出量を検討する試験を行った。試験方法は、集塵容器10内への雑菌除去剤14の1日あたりの放出量を設定して、集塵容器10内の濃度変化を測定した。
図9は、環境温度25℃で、1日あたりの雑菌除去剤14の放出量を1.0mg として測定した結果である。30日経過しても、集塵容器10内の濃度は1.2ppm以上に保たれていることがわかった。よって、雑菌除去剤14の放出量は、1.0mg/dayとした。この数値をもとに、雑菌除去剤カセット11への雑菌除去剤14の設置量は、少なくとも10年間は取替えが不要とするために、5.0g とした。なお、雑菌除去剤14は、ゲル状であり、徐々に揮発していくものである。
次に、塵埃にカビが付着した場合を想定して、アリルイソチオシアネートの防カビ効果の試験を行った。試験方法を説明する。試料は、居室内の塵埃に多く含まれる繊維が、衣類等から発生すると想定し、アクリル,ポリエステル、および綿を選定した。これらの繊維を夫々2つずつ用意し、カビを添加する。そして、カビの栄養源と乾燥防止のために張った培地上に設置する。用意した同一試料のうち、一方はアリルイソチオシアネートが、天井に設置された密閉容器内に保存する。他方は、ブランクの密閉容器内に保存する。そして、カビの発育の様子を経過観察した。
試験の結果を図10に示す。これは、夫々の試料を、ブランクの密閉容器とアリルイソチオシアネート入りの密閉容器とに保存した2つの条件下で、7日後、14日後におけるカビの発育の様子を観察した結果である。図7中の記号について説明する。「◎」は、目視でも顕微鏡でもカビが観察されなかったものを表す。「○」は、目視でカビは観察されなかったが、顕微鏡でカビが観察されたものを表す。「×」は、目視でカビが観察されたものを表す。「××」は、目視でカビが「×」よりも多く観察されたものを表す。
7日後、アリルイソチオシアネートの入っていないブランクの容器内では、カビの栄養源と培地上にカビが目視で確認できるほど増殖した。アクリルや綿では、7日後から14日後にかけて、カビの増殖が確認された。これに対して、アリルイソチオシアネートを入れた密閉容器内に設置した試料を顕微鏡観察した結果、いずれにおいてもカビは発生していなかった。
培地上の防カビも確認できたことから、繊維の間までアリルイソチオシアネートの成分が浸透して、防カビ成分が有効に作用していることが判った。
集められた塵埃の中には、肉眼では見えない多数の雑菌やカビが含まれている。集塵容器10は、内部に設置した雑菌除去剤の有効成分を充満させ、塵埃に含まれる雑菌やカビを死滅させて衛生的に保つことができる。つまり、塵埃を集塵容器10という1箇所の密閉空間に集めることで、アリルイソチオシアネートの濃度が薄くても、防カビ成分の浸透度を高め、防カビ効果を十分達することができる。これによって容器内のごみを衛生的に処理できる。
フィルタのお掃除機構を備えた空気調和機の断面図。 フィルタのお掃除機構を備えた空気調和機の斜視図。 フィルタのお掃除機構を備えた空気調和機の塵埃を捕集する塵埃捕集部と塵埃を貯めておく集塵容器の斜視図。 フィルタのお掃除機構を備えた空気調和機の塵埃を捕集する塵埃捕集部の断面図。 フィルタのお掃除機構を備えた空気調和機の塵埃を貯めておく集塵容器の斜視図。 雑菌除去剤カセットの構成図。 アリルイソチオシアネートの有効濃度試験の設定環境条件。 アリルイソチオシアネートの有効濃度試験の結果。 アリルイソチオシアネートの放出量試験の結果。 アリルイソチオシアネートの防カビ効果試験の結果。
符号の説明
1 前面グリル
2−a,2−b 吹出し部の羽
3 台枠
4 露受け皿
5 熱交換器
6 通風ファン
7 可動式刷毛
8 プレフィルタ
9 吸い込みグリル
10 集塵容器
11 雑菌除去剤カセット
12 塵埃捕集部
13 塵埃集積部
14 雑菌除去剤
15−a 凸状ブラシ
15−b 凹状ブラシ
16 樹脂容器
17 アルミフィルム
18 紙

Claims (9)

  1. 送風ファンと熱交換器の上流にフィルタを備え、このフィルタを通過した空気を熱交換して送風する空気調和機において、フィルタに付着した塵埃を捕集する塵埃捕集部と、前記塵埃捕集部によって捕集された塵埃を受け入れる開口部を有する集塵容器と、前記集塵容器内に配設されて前記集塵容器内で揮発する雑菌除去剤とを備え、前記集塵容器の開口部を覆う位置に前記塵埃捕集部が設けられていることを特徴とする空気調和機。
  2. 送風ファンと熱交換器の上流にフィルタを備え、このフィルタを通過した空気を熱交換して送風する空気調和機において、前記フィルタの上流側の面と接触して摺動して移動する可動式刷毛と、前記可動式刷毛と摺動して前記可動式刷毛に付着した塵埃を前記可動式刷毛から除去するとともにこの塵埃を付着させる凸状ブラシと、前記凸状ブラシと摺動して前記凸状ブラシに付着した塵埃を保持する凹状ブラシと、前記凹状ブラシに保持された塵埃を受け入れる開口部を有する集塵容器と、前記集塵容器内に配設されて前記集塵容器内で揮発する雑菌除去剤とを備え、前記凸状ブラシと前記凹状ブラシとが前記集塵容器の開口部を覆う位置に設けられていることを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1乃至2に記載の空気調和機において、前記雑菌除去剤は植物の精油成分であることを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項3に記載の空気調和機において、前記精油成分はアリルイソチオシアネートであることを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1乃至4に記載の空気調和機において、前記集塵容器内における前記雑菌除去剤の濃度は、少なくとも1.2ppmであることを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項1乃至5に記載の空気調和機において、前記雑菌除去剤は樹脂容器内に配設され、前記樹脂容器は少なくとも一面が金属フィルムで覆われていることを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項6に記載の空気調和機において、前記樹脂容器はポリプロピレンであることを特徴とする空気調和機。
  8. 請求項6に記載の空気調和機において、前記金属フィルムはアルミニウムであることを特徴とする空気調和機。
  9. 請求項6乃至8に記載の空気調和機において、前記雑菌除去剤は前記樹脂容器と前記金属フィルムで挟持された紙を透過して揮発することを特徴とする空気調和機。
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