JP2010101513A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010101513A
JP2010101513A JP2008270777A JP2008270777A JP2010101513A JP 2010101513 A JP2010101513 A JP 2010101513A JP 2008270777 A JP2008270777 A JP 2008270777A JP 2008270777 A JP2008270777 A JP 2008270777A JP 2010101513 A JP2010101513 A JP 2010101513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
air
organic
air conditioner
dust collecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008270777A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Akimoto
正徳 秋元
Yushi Arai
祐志 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2008270777A priority Critical patent/JP2010101513A/ja
Publication of JP2010101513A publication Critical patent/JP2010101513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

【課題】空気調和機において、簡単且つ安価な構成で、スペース性に優れ、集塵容器内に収納した塵埃に含まれるカビの繁殖を長期間にわたって安定して抑制すること。
【解決手段】空気調和機は、室内空気の通風路を形成する筐体4と、通風路に設置され室内空気を通風路を通して通風する室内ファン10と、通風路に設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタ11と、エアフィルタ11から塵埃を集めて通風路の外側に着脱可能に配置された集塵容器26に収納する清掃装置と、を備える。集塵容器26は有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で成形されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機に係り、特に室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタに付着した塵埃を集めて集塵容器に収納する清掃装置を備えた空気調和機に好適なものである。
近年、空気調和機の省電力化、メンテナンスの省力化を目的として、エアフィルタに捕集された塵埃を集めて集塵容器に収納する清掃装置を備えた空気調和機が開発されている。この空気調和機のフィルタ清掃方式は2種類に大別される。一つはエアフィルタ上の塵埃を吸引して集塵容器へ溜めておく方式であり、もう一つはエアフィルタ上の塵埃をブラシで掻き取って集塵容器へ溜めておく方式である。どちらの方式においても集塵容器に塵埃を溜めておくと、塵埃に含まれるカビや雑菌が繁殖し、溜まった塵埃を廃棄する際、使用者に不快な印象を与えるおそれがあるため、カビ、雑菌の繁殖を抑制する機能を備えた空気調和機が考えられている。
エアフィルタの塵埃を集めて集塵容器に雑菌の繁殖を防止する機能を施した空気調和機として、例えば特開2005−283121号公報(特許文献1)及び特開2008−116121号公報(特許文献2)に示されたものがある。
前記特許文献1の空気調和機は、空気吸入口及び空気吹出口を有して室内空気の通風路を形成する本体キャビネットと、通風路に設置され室内空気を空気吸入口より吸入し空気吹出口より吹出すクロスフローファンと、通風路に設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、エアフィルタから塵埃を集めて、通風路に配置された樹脂製の上カバー及び下カバーに収納する清掃装置(フィルタ清掃部)と、を備えて構成されている。そして、上カバー及び下カバーに防カビ材や抗菌材を添加することにより、上カバー及び下カバー上カバー及び下カバーに収納された塵埃にカビや雑菌などが生えるのを防止できるとしている。
前記特許文献2の空気調和機は、吸込口及び吹出口を有して室内空気の通風路を形成する筐体と、通風路に設置され室内空気を吸込口より吸込み吹出口より吹出す室内ファン(通風ファン)と、通風路に設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタ(プレフィルタ)と、エアフィルタから塵埃を集めて、通風路の外側に配置された集塵容器に収納する清掃装置と、を備えて構成されている。そして、集塵容器の閉鎖空間に雑菌除去剤カセットが設置されている。この雑菌除去剤カセットは、樹脂容器一面にアルミフィルムが貼られ、樹脂容器とアルミフィルムとに挟まれるように紙が設けられ、樹脂容器の内部に雑菌除去剤が設置されている。これにより、雑菌除去剤は紙を介して揮発するようになるとしている。
特開2005−283121号公報 特開2008−116121号公報
特許文献1では、上カバー及び下カバーに防カビ材を添加することが開示されているものの、例えば、上カバー及び下カバーに一般的な不揮発性の防カビ材を添加した場合には、上カバー及び下カバーに接触する塵埃にのみカビ繁殖抑制効果が発揮されるに過ぎず、上カバー及び下カバー内に堆積される塵埃全体のカビ繁殖抑制効果を期待できないという課題があった。また、上カバー及び下カバーに一般的な揮発性の防カビ材を添加した場合には、上カバー及び下カバーがクロスフローファンの通風路中に配置されていることもあり、揮発された防カビ材がクロスフローファンによる空気流れ中に発散され、上カバー及び下カバーに堆積された塵埃全体へのカビ繁殖抑制効果が低減してしまうという課題があった。
また、特許文献2では、紙を介して雑菌除去剤を揮発するようにしているため、その揮発量の調整が難しく、長期間にわたってカビ繁殖抑制効果を安定して得ることが難しいという課題があった。また、複雑な構成の雑菌除去剤カセットを用い、集塵容器の閉鎖空間に設置する作業を必要とするので、高価になってしまうと共に、筐体内の限られたスペースに雑菌除去剤カセットの設置スペースを確保しなければならない、という課題があった。
本発明の目的は、簡単且つ安価な構成で、スペース性に優れ、集塵容器内に収納した塵埃に含まれるカビの繁殖を長期間にわたって安定して抑制できる空気調和機を提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明では、室内空気の通風路を形成する筐体と、前記通風路に設置され室内空気を前記通風路を通して通風する室内ファンと、前記通風路に設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、前記エアフィルタから塵埃を集めて前記通風路の外側に着脱可能に配置された集塵容器に収納する清掃装置と、を備えた空気調和機において、有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で前記集塵容器を成形したことにある。
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)有機系防カビ剤であるイソチアゾリンと無機系防カビ剤である層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで前記集塵容器を成形したこと。
(2)有機無機複合系防カビ剤を前記ABS樹脂に2wt%以上練り込むと共に、前記集塵容器の対向する壁面間の距離を40mm以下としたこと。
(3)有機無機複合系防カビ剤を前記ABS樹脂に2wt%以上練り込むと共に、有機無機複合系防カビ剤を2wt%以上練り込んだABS樹脂からなる仕切りを前記集塵容器の壁面間の中間に設け、前記集塵容器の壁面と前記仕切りの壁面との距離を40mm以下としたこと。
(4)清掃装置は前記エアフィルタから除去された塵埃を前記集塵容器に導く塵埃シュータを備え、前記塵埃シュータは有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で形成されていること。
(5)有機系防カビ剤であるイソチアゾリンと無機系防カビ剤である層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで前記塵埃シュータを成形した。
係る本発明の空気調和機によれば、簡単且つ安価な構成で、スペース性に優れ、集塵容器内に収納した塵埃に含まれるカビの繁殖を長期間にわたって安定して抑制できる。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
(第1実施形態)
まず、本実施形態の空気調和機1の全体構成及び清掃装置20の具体的構成について、図1から図5を参照しながら説明する。図1は本実施形態の空気調和機1の全体構成を示す斜視図、図2は図1の室内機2を正面から縦に断面した図、図3は図2の室内機2の斜視図、図4は図3の清掃装置20の塵埃捕集部の拡大図、図5は図4の塵埃捕集部の塵埃シュータ25の斜視図である。なお、図3では、室内機2の内部の一部が見えるように図示されている。
空気調和機1は、室内機2、リモコン5、室外機3及び接続配管9等を備えて構成されており、室内を空気調和するものである。室内機2は室内の壁面等に設置され、室外機3は室外に設置され、接続配管9は室内機2と室外機3と接続している。ここで、接続配管9は、冷媒配管、ドレン配管、電気配線、信号配線等から構成されている。リモコン5は、室内機2と別体に構成されており、運転条件等を設定して空気調和機1の運転の指令等を行うものである。このリモコン5の操作によって、空気調和機の冷房運転、除湿運転、暖房運転、空気清浄運転等が行われる。
室内機2は、筐体4、室内ファン10、ファンモータ、エアフィルタ11、室内熱交換器12、露受皿13、上下風向板14、左右風向板15、清掃装置20、制御装置等を備えて構成されている。室外機3は、筐体3aと、この筐体3a内に設置された室外ファン、室外熱交換器及び圧縮機等と、を備えて構成されている。ここで、室内熱交換器12、室外熱交換器、圧縮機は冷凍サイクルを構成する。
筐体4は、筐体ベース4a、化粧枠4b及び前面パネル4c等を備えて構成されている。筐体4には、空気吸込み口8及び空気吹出し口7が上下に設けられている。前面パネル4cは、前面開口部を有しており、この開口部を開閉する開閉パネル6を備える。空気吸込み口8及び空気吹出し口7は通風路を構成する中央空間4Aの通風口として設けられている。開閉パネル6は下端部を支点として回動可能に設けられている。空気調和機の運転時に駆動モータで開閉パネル6を回動することにより前面パネル4cの前面開口部が開放される。この前面開口部が運転時の空気吸込み口8の一部を形成する。開閉パネル6の下方には、運転状況を表示する表示部51と、リモコン5からの赤外線の操作信号を受けて制御装置に伝達する受光部52が配置されている。
室内機2の筐体4には、室内ファン10、ファンモータ、エアフィルタ11、室内熱交換器12、露受皿13、上下風向板14及び左右風向板15等の基本的な内部構造体が取付けられている。
また、筐体4の内部は仕切り板により左右に3つの空間に仕切られている。中央の空間には室内ファン10、室内熱交換器12、エアフィルタ11等が配置されている。
室内ファン10は、室内熱交換器12の横幅にほぼ等しい横長の貫流ファンで構成されており、室内空気を空気吸込み口8から吸い込んで空気吹出し口7から吹出すように中央空間4Aの中央部に配置されている。室内ファン10を作動することにより、室内空気は、図2の白抜き矢印53のように中央空間4Aで構成された通風路を通って流れる。室内機2に吸い込まれる空気中の塵埃はエアフィルタ11に捕集される。
エアフィルタ11は、吸い込まれた室内空気の中に含まれる塵埃を捕集するためのものであり、室内熱交換器12の吸込側を覆うように設けられている。エアフィルタ11は、室内熱交換器12の上方に配置されたエアフィルタ11aと、室内熱交換器12の前方に配置されたエアフィルタ11bとで構成されている。エアフィルタ11aは筐体4の上面に対応するように略水平に配置され、エアフィルタ11bは筐体4の前面に対応するように略垂直に配置されている。
室内熱交換器12は室内ファン10の吸込側に配置され、略逆V字状に形成されている。室内熱交換器12は、室外機3から供給された冷媒が通過することで、その温度が低温または高温に変えられる。空気調和機1は、室内ファンにより室内空気を室内熱交換器12に循環させて、加熱、冷却または除湿した調和空気にし、これを室内に吹出すことにより室内環境を快適なものとする。例えば、空気調和機1を冷房運転すると、室内熱交換器12が冷却され、この冷えた室内熱交換器12で白抜き矢印53のように流れる室内空気が冷やされ、室内を空気調和することができる。この時に、室内熱交換器12が室内空気の露点温度以下になると、空気中の水分が結露することで室内熱交換器12に水が付着する。結露した水分が増えると、露受皿13へと垂れる。露受皿13に溜まった水分は露受皿13に取付けられたドレンホースに流れ、接続配管9を通して室外へと排出される。
清掃装置20は、エアフィルタ11a、11bに捕集された塵埃をエアフィルタ11a、11bから除去し、エアフィルタ11a、11bを清掃する。この清掃装置20は、可動式ブラシ22、ブラシ駆動機構、塵埃捕集部23を備えて構成されている。塵埃捕集部23は、塵埃捕集機構24、塵埃シュータ25、集塵容器26を備えて構成されている。
運転停止時には、可動式ブラシ22は、図3に示すようにエアフィルタ11a、11bより右側に待機している。清掃動作時には、可動式ブラシ22は、ブラシ駆動機構により駆動されてエアフィルタ11a、11bの吸込み面に沿って左側に移動され、エアフィルタ11a、11bよりも左側に到達した後に、右側に移動されて待機状態に戻る。この可動式ブラシ22は、全体形状が略L字形をしており、左側に移動される際にエアフィルタ11a、11bに接触し、エアフィルタ11a、11bに捕集された塵埃をかき取って集めるための刷毛22a、22bを有している。
刷毛22は、エアフィルタ11aに対応する刷毛22aと、エアフィルタ11bに対応する刷毛22bとから構成されている。刷毛22aは可動式ブラシ22の上辺の裏側に設けられ、刷毛22bは可動式ブラシ22の前辺の裏側に設けられている。刷毛22a、23bの先端部は、可動式ブラシ22が左に移動される際に、エアフィルタ11a、11b上に押さえつけられて反移動方向側に変形され、エアフィルタ11a、11bに擦りつけられて塵埃を集めていく。
塵埃捕集機構24は、可動式ブラシ22で集めた塵埃を刷毛22から取り去って、塵埃シュータ25を介して集塵容器26に送るためのものであり、2つの塵埃捕集機構24a、24bで構成されている。塵埃捕集機構24aはエアフィルタ11a及び刷毛22aに対応し、塵埃捕集機構24bはエアフィルタ11b及び刷毛22bに対応して設けられている。
塵埃捕集機構24a、24bは、例えばエチケットブラシのような起毛状になっている部分を有する。刷毛22a、22bが塵埃捕集機構24a、24bの起毛状になっている部分の上を通過する際に、刷毛22a、22bにより集められた塵埃がこの起毛状部分に引っかかり、起毛状部分に残り、刷毛22a、22bの先端はきれいになる。
塵埃捕集機構24a、24bは2個のローラーに設けられた起毛状部分が擦りあうような配置になっている。塵埃捕集機構24a、24bの2個の起毛状部分を擦り合わせるように塵埃捕集機構24a、24bを回転させることにより、起毛状部分に引っかかった塵埃が集められ、この集められた塵埃は何回か擦り合わせるうちに起毛表面から離れ、塵埃シュータ25内に落下され、さらにはこの塵埃シュータを通して塵埃容器内に落下される。これらの動作を繰り返すことで集塵容器26に塵埃が蓄積される。
一定期間経過した後、室内機2から集塵容器26を引き出し、溜まった塵埃をゴミ箱などへ捨てることになる。このとき、蓄積された塵埃の中には肉眼では見えないが多数の雑菌やカビが含まれている。カビは成長するためには水分が必要であり、逆に水分がなければ成長することはできない。また、液体状態の水がなくてもカビは成長する。これはカビが空気中の水分を利用できるからであり、カビの発生は、周囲の湿度に大きく左右される。カビには、好湿性カビ、中湿性カビ、乾湿性カビがあり、好湿性カビにはユーロチウム菌等があり相対湿度90%RH以上、中湿性カビにはアルタナリア菌等があり相対湿度80%RH以上、乾湿性カビにはアスペルギルス等があり相対湿度70%以上で成長する。これらのカビは、いずれも住宅内で一般的に見られるカビである。
このため、梅雨時の除湿運転や夏場の高湿環境での冷房運転により、室内熱交換器12へ空気中の水分が凝集し、室内機2の内部が高湿になると、塵埃に含まれる多数の雑菌やカビが成長する。このため、何らかの抗菌、防カビ対策を行わなければ雑菌の繁殖やカビの発生により、溜まった塵埃を捨てる際、カビの飛散や使用者に不快感を与えることになる。
前記動作説明の通り、可動ブラシ22で集めた塵埃は、塵埃捕集機構24a、24bにより塵埃シュータ25内に落とされる。落とされた塵埃は、そのまま落下して集塵容器26に入るものもあれば、塵埃シュータ25の壁面などに止まる場合もある。そして、止まった塵埃に更に塵埃が付着することにより、重量が重くなって落下して集塵容器26に落下して積み重なることになる。
通常、このような集塵容器26に塵埃を溜める場合、塵埃からのカビ発生防止策として容器に銀系やイソチアゾリン系などの抗菌、防カビ剤を添加した成形部品を使用する。しかし、これらの抗菌、防カビ剤は有効成分が揮発、溶出しないため、積み重なった塵埃の内部に潜むカビや雑菌の成長を抑制することは効果が小さい。
そこで、本実施形態では、塵埃が付着または収納される塵埃シュータ25及び集塵容器26に、揮発性及び効果持続性のある有機無機複合系防カビ剤を混入してある。即ち、有機系の防カビ剤を使用することで防カビ成分が揮発され、この揮発された防カビ成分が塵埃内部にまで浸透し、塵埃からのカビ発生を抑制することができると共に、無機系の防カビ剤を複合することで有機系の防カビ剤の揮発量を調整することができ、長期間にわたって有機系の防カビ剤の揮発を継続させることができる。
具体的には、塵埃シュータ25及び集塵容器26は、有機系防カビ剤のイソチアゾリンと無機系防カビ剤の層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで製作したものである。
次に、図6参照しながら、有機無機複合系防カビ剤の有機成分の浸透性について説明する。図6は防カビ試験方法(ハロー法)の説明図である。(社)全国家庭電化製品公正取引協議会に定める防カビ試験方法(ハロー法)は、シャーレ27上にカビ菌を噴霧し、その中に有機無機複合系雑菌除去剤を練り込んで混入した試験片30を置き、温度25±1℃、7日間培養した後の防カビ効果を確認する方法である。この防カビ試験方法において、防カビ成分が溶出しない部分にはカビ発生帯29でシャーレ27が覆われるが、防カビ成分が溶出し揮発性を有する場合、試験片30の周囲にはカビが発生しないカビ発生阻止帯28が出現する。このカビ発生抑止帯28の幅距離の分(図6中の矢印分)、防カビ剤が塵埃の内部に浸透して防カビ効果を発揮することができることになる。
ここで、有機系防カビ剤のイソチアゾリンと無機系防カビ剤の層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで製作した試験片30の濃度を変えて防カビハロー試験をした。その結果、ABS樹脂に有機無機複合系防カビ剤を0.5wt%添加した場合に幅6mmのカビ発生抑止帯が出現し、有機無機複合系防カビ剤を1%wt%添加した場合に幅11mmのカビ発生抑止帯が出現し、有機無機複合系防カビ剤を2wt%添加した場合に幅20mmのカビ発生抑止帯が出現し、有機無機複合系防カビ剤を5wt%添加した場合に幅21mmのカビ発生抑止帯が出現し、有機無機複合系防カビ剤を10wt%添加した場合に幅21mmのカビ発生抑止帯28が出現した。このことから、有機無機複合系防カビ剤の添加量を2wt%より増加させてもカビ発生抑止帯28の幅は広がらないことが判った。この結果より、堆積した塵埃の内部に防カビ剤を浸透させ、カビ発生を抑制できる範囲は、塵埃シュータ25、集塵容器26の壁面から20mm以内の範囲であり、壁面間の距離を40mm以下とすることが望ましいことが判った。
そこで、本実施形態では、有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に2wt%以上練り込んで塵埃シュータ25及び集塵容器26を製作すると共に、塵埃シュータ25及び集塵容器26のそれぞれにおける対向壁面間の距離を40mm以下としている。
上述したように、本実施形態によれば、室内空気の通風路を形成する筐体4と、通風路4Aに設置され室内空気を通風路4Aを通して通風する室内ファン10と、通風路4Aに設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタ11と、エアフィルタ11から塵埃を集めて通風路4Aの外側に着脱可能に配置された集塵容器26に収納する清掃装置と、を備え、有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で集塵容器26を成形しているので、簡単な構成で且つ安価にでき、スペース性に優れ、集塵容器26内に収納した塵埃に含まれるカビの繁殖を長期間にわたって安定して抑制できる空気調和機を提供できる。即ち、塵埃を衛生的に長期間貯めておくことができ、塵埃を捨てるときも不快感を感じることなく簡単に捨てることができ、わずらわしいエアフィルタ11の清掃を頻繁に行うことなく、いつも清潔に空気調和機を保つことができ、空気調和機から噴き出す空気も常にきれいに保つことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図7を用いて説明する。図7は本発明の第2実施形態の空気調和機に用いる塵埃シュータ25及び集塵容器26の斜視図である。なお、この図7では、塵埃シュータ25の一部(下部)を示してある。
この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
塵埃シュータ25及び集塵容器26は、容積を小さくするとすぐに塵埃が満杯になるため、頻繁に塵埃を捨てることになり、面倒となる。しかし、容積を大きくした場合、塵埃シュータ25、集塵容器26の壁面間距離が大きくなり、堆積した塵埃の内部に防カビ成分を浸透させることができなくなるおそれがある。このため、この第2実施形態では、有機無機複合系防カビ剤を練り込んだABS樹脂からなる仕切り25a、26aを塵埃シュータ25及び集塵容器26の壁面間の中間に設けている。これによって、塵埃の収納容積を増大しつつ、堆積した塵埃の内部に防カビ成分を確実に浸透させることができる。
具体的には、有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に2wt%以上練り込んで塵埃シュータ25及び集塵容器26を製作すると共に、有機無機複合系防カビ剤を2wt%以上練り込んで製作したABS樹脂からなる仕切り25a、26aを塵埃シュータ25及び集塵容器26の壁面間の中間に設け、塵埃シュータ25及び集塵容器26のそれぞれの壁面と仕切り25a、26aの壁面との距離を40mm以下としている。これによって、堆積した塵埃の内部に防カビ成分をより一層確実に浸透させることができる。
本発明の第1実施形態の空気調和機の全体構成を示す斜視図である。 図1の室内機を正面から縦に断面した図である。 図2の室内機の斜視図である。 図3の清掃装置の塵埃捕集部の拡大図である。 図4の塵埃捕集部の塵埃シュータの斜視図である。 防カビ試験方法(ハロー法)の説明図である。 本発明の第2実施形態の空気調和機に用いる塵埃シュータ及び集塵容器の斜視図である。
符号の説明
1…空気調和機、2…室内機、3…室外機、4…筐体、4a…筐体ベース、4b…化粧枠、4c…前面パネル、4A…中央空間(通風路)、5…リモコン、6…開閉パネル、7…空気吹出し口、8…空気吸込み口、9…接続配管、10…室内ファン、11a、11b…エアフィルタ、12…室内熱交換器、13…露受皿、14…上下風向板、15…左右風向板、20…清掃装置、22…可動式ブラシ、22a、22b…刷毛、23…塵埃捕集部、24、24a、24b…塵埃捕集機構、25…塵埃シュータ、25a…仕切り、26…集塵容器、26a…仕切り、27…シャーレ、28…カビ発生阻止帯、29…カビ発生帯、30…試験片、53…白抜き矢印。

Claims (6)

  1. 室内空気の通風路を形成する筐体と、
    前記通風路に設置され室内空気を前記通風路を通して通風する室内ファンと、
    前記通風路に設置され通過する室内空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、
    前記エアフィルタから塵埃を集めて前記通風路の外側に着脱可能に配置された集塵容器に収納する清掃装置と、を備えた空気調和機において、
    有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で前記集塵容器を成形した
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1において、有機系防カビ剤であるイソチアゾリンと無機系防カビ剤である層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで前記集塵容器を成形したことを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項2において、有機無機複合系防カビ剤を前記ABS樹脂に2wt%以上練り込むと共に、前記集塵容器の対向する壁面間の距離を40mm以下としたことを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項2において、有機無機複合系防カビ剤を前記ABS樹脂に2wt%以上練り込むと共に、有機無機複合系防カビ剤を2wt%以上練り込んだABS樹脂からなる仕切りを前記集塵容器の壁面間の中間に設け、前記集塵容器の壁面と前記仕切りの壁面との距離を40mm以下としたことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1において、清掃装置は前記エアフィルタから除去された塵埃を前記集塵容器に導く塵埃シュータを備え、前記塵埃シュータは有機無機複合系防カビ剤を混入した樹脂で形成されていることを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項5において、有機系防カビ剤であるイソチアゾリンと無機系防カビ剤である層状ケイ酸塩とを成分とした有機無機複合系防カビ剤をABS樹脂に練り込んで前記塵埃シュータを成形したことを特徴とする空気調和機。
JP2008270777A 2008-10-21 2008-10-21 空気調和機 Pending JP2010101513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008270777A JP2010101513A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008270777A JP2010101513A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 空気調和機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010101513A true JP2010101513A (ja) 2010-05-06

Family

ID=42292307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008270777A Pending JP2010101513A (ja) 2008-10-21 2008-10-21 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010101513A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012073511A1 (ja) * 2010-11-30 2012-06-07 パナソニック株式会社 空気調和機
EP2759780A4 (en) * 2011-08-31 2015-10-28 Daikin Ind Ltd INDOOR AIR CONDITIONING UNIT
CN111006318A (zh) * 2019-12-18 2020-04-14 青岛海尔空调器有限总公司 空调室内机

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076006A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Hitachi Appliances Inc 空気調和機

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076006A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Hitachi Appliances Inc 空気調和機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012073511A1 (ja) * 2010-11-30 2012-06-07 パナソニック株式会社 空気調和機
JP2012117742A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Panasonic Corp 空気調和機
CN103238032A (zh) * 2010-11-30 2013-08-07 松下电器产业株式会社 空调机
EP2759780A4 (en) * 2011-08-31 2015-10-28 Daikin Ind Ltd INDOOR AIR CONDITIONING UNIT
CN111006318A (zh) * 2019-12-18 2020-04-14 青岛海尔空调器有限总公司 空调室内机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100838870B1 (ko) 환기장치
JP3960812B2 (ja) 空気調和機
KR101897571B1 (ko) 공기청정 겸용 환기장치
CN107490078A (zh) 立式空调器
CN209744533U (zh) 空调器室内机
JP4033885B2 (ja) 空気調和機
JP4439532B2 (ja) 空気調和機
JP3995491B2 (ja) 空気調和機
KR20170081946A (ko) 공기정화유닛 및 이를 구비하는 공기청정 겸용 환기장치
JP5520901B2 (ja) 空気清浄機
JP4146532B2 (ja) 空気調和機
JP2010101513A (ja) 空気調和機
JP5058294B2 (ja) 空気調和機
JP2003232559A (ja) 空気調和機
CN101737853B (zh) 空调机
KR101817092B1 (ko) 공기청정기
JP4090489B2 (ja) 空気調和機
KR20150103909A (ko) 공기조화장치
JP5401189B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP4959292B2 (ja) 空気調和機
KR101403010B1 (ko) 가습 제습 복합기
KR20230026836A (ko) 환기 장치 및 이를 포함하는 환기 시스템
WO2009081546A1 (ja) 空気調和機
JP7150493B2 (ja) 空気調和機
KR101758135B1 (ko) 글러브박스 개방시 노출되는 차량용필터 위치에 교체사용하는 기능성패드장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120619

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121030