JP2008115718A - 電動ポンプ及び電動ポンプの制御方法 - Google Patents

電動ポンプ及び電動ポンプの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作動音を抑制しつつ小型化が図られる電動ポンプ及び電動ポンプの制御方法を提供する。
【解決手段】モータは、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用するようにした。そして、マイクロコンピュータは、モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1とすべくモータをPWM制御するようにした。一般に、高い回転数で回転するモータほど小型化が図られる。こうした高回転・低トルク型の体格の小さなモータをポンプの駆動源として採用することにより小型化が図られる。また、電動ポンプの運転時には、モータの回転数が目標回転数N1となるように制御されることにより、モータ及びポンプの作動音の低減化が図られる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプをモータで駆動する電動ポンプ及び電動ポンプの制御方法に関するものである。
従来、車両の燃料ポンプ、ウォーターポンプ、オイルポンプ及びトランスミッション用ポンプ等の補機類として使用される電動ポンプとして、例えば特許文献1に示される構成が知られている。図3に示すように、同文献の電動ポンプ51は、水及びオイル等の液体を循環させるポンプ52と、当該ポンプ52を駆動するモータ53とが一体的に構成されてなる。また、電動ポンプ51は、部品点数の低減及び小型化の観点から、モータ53の出力軸とポンプ52の駆動軸とが単一の軸54により兼用されてなる。
同図に示されるように、電動ポンプ51のモータ53は、マイクロコンピュータ55によりモータ駆動回路56を通じて通電制御される。これにより、モータ53には、車両に搭載されたバッテリ57からの電力が好適に供給されるとともに、当該モータ53は、所定のポンプ吐出量が得られる回転数で回転する。電源電圧が100%印加されたときのモータ回転数とモータトルクとの関係は、例えば図4に特性線Lで示されるように、モータトルクを横軸に、モータ回転数を縦軸にとったとき、反比例の関係にある。すなわち、モータトルクが大きくなるほど、モータ回転数は小さくなる。そして、例えばモータトルクT=T1、モータ回転数N=N1のときに、要求されるポンプ吐出量が確保できるとした場合、モータ回転数N=N1となるように、モータ53は駆動制御される。すなわち、従来、電動ポンプ51のモータ53として、モータトルクT=T1とモータ回転数N=N1との交点Pが図4に示される特性線L上に位置する特性を有するものが採用されていた。
特開2005−337025号公報
一般に、電動ポンプ51の回転速度が高められるほど単位時間当たりの吐出量は多くなる。しかし、電動ポンプ51は、高速で回転させるほど作動音が大きくなる。車両にあっては、高い静粛性が求められている。このため、当該静粛性を確保するために、電動ポンプ51のポンプ52は、1回転当たりの吐出量がなるべく多いものが採用されていた。このようにすれば、当該ポンプ52の回転数を低減した場合であれ、単位時間当たりの吐出量が確保可能となる。この場合、電動ポンプ51のモータ53としては、高回転・小トルク型のものではなく、低回転・高トルク型のものが使用される。
しかし、低回転・高トルク型のモータは、一般に小型化が困難である。これは、低回転・高トルクのモータを構成する場合には、ロータマグネットの外径を大きくしたり、ステータの励磁コイルの巻数を多くしたりする必要があるからである。このため、低回転・高トルク型のモータを電動ポンプ51の駆動源として採用することにより当該電動ポンプ51の作動音は抑えられるものの、モータ53、ひいては電動ポンプ51全体の小型化には限界があった。車両にあって、前述した静粛性に加え、居住空間確保等の観点で、車両に搭載される電動ポンプ等の補機類のいっそうの小型化が求められている。
こうした小型化に対する要望を満たすためには、体格の小さなモータを採用することが考えられる。しかし、モータは小型化するほど励磁コイルの巻数の少ない高回転・低トルク型のモータへ移行する。このため、体格の小さなモータを採用した場合には、電動ポンプ51の小型化は図られるものの、前述したように、電動ポンプ51が高速で回転することにより、作動音の問題が懸念される。したがって、高回転・低トルクのモータの採用は困難であった。このように、作動音の少ない低回転・高トルク型のポンプ52が採用された電動ポンプ51の小型化には限界があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、作動音を抑制しつつ小型化が図られる電動ポンプ及び電動ポンプの制御方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、回転角検出手段により検出されたモータの回転位置に基づきモータの回転数を求めるとともに、当該回転数に基づきモータ駆動回路を通じてモータを駆動制御することにより、ポンプの吐出量を制御する制御手段を備えてなる電動ポンプにおいて、前記モータは、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用するようにし、前記制御手段は、モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数とするためのモータ制御信号をモータ駆動回路に出力することをその要旨とする。
一般に、高い回転数で回転するモータほど小型化が図られる。本発明によれば、こうした高回転・低トルク型の体格の小さなモータをポンプの駆動源として採用することにより小型化が図られる。また、一般に、モータ及びポンプは高速で回転するほど作動音が大きくなる。これに対し、本発明によれば、電動ポンプの運転時には、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数でモータは回転する。この目標回転数は、電源電圧を100%印加したときのモータ回転数よりも低い。このため、高回転・高トルク型のモータに電源電圧を100%印加した状態で使用する場合に比べて、モータ、ひいては電動ポンプの作動音の低減化が図られる。また、高回転・高トルク型のモータを採用した場合であれ、低回転・高トルク型のポンプに対応させることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動ポンプにおいて、前記モータ駆動回路は、直流電源からの直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給するPWM方式のインバータ回路であることをその要旨とする。
所定のモータトルクを確保しようとした場合、高回転・低トルク型の体格の小さなモータほど多くの電流を必要とする。近年では、車両においては依然として電子化の傾向にあり、これに伴い電動ポンプの消費電力のいっそうの低減化が求められている。こうした実状にあって、本発明によれば、モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数とするべく、モータがPWM制御される。すなわち、制御手段は、モータの回転数を前記目標回転数にすべく、PWM信号のデューティ比を設定する。これにより、モータに加わる実効電圧、ひいてはモータに供給される電流量は、直流電源の電圧を100%印加する場合に比べて小さなものとなる。その結果、モータは、前記目標回転数で好適に駆動する。
このようなPWM制御を行った場合、モータ駆動回路(インバータ回路)の直流電源側の電流値(直流電源電流値)は、モータへ供給される電流値(モータ電流値)よりも小さな値となることが本発明者の実験により確認された。これは、直流電源電流値は、所定のモータトルクを発生するために必要とされる電流値よりも小さな値になるにもかかわらず、モータトルクは確保されることを示す。したがって、モータトルクを確保しつつ、直流電源の消耗を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電動ポンプにおいて、前記ポンプは、モータの回転数が前記目標回転数に達したときに、作動音レベルが電動ポンプの搭載対象に要求される閾値以下となるものを採用するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、作動音レベルが電動ポンプの搭載対象に要求される閾値以下となるので、電動ポンプの運転時における作動音が好適に抑制される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電動ポンプにおいて、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数が記憶された記憶手段を備えてなり、前記制御手段は、モータの回転数を、前記記憶手段に記憶された目標回転数とすべくモータ制御信号をモータ駆動回路に出力することをその要旨とする。
本発明によれば、記憶手段に記憶された目標回転数に達するよう、モータが好適に制御される。
請求項5に記載の発明は、回転角検出手段により検出されたモータの回転位置に基づきモータの回転数を求めるとともに、当該回転数に基づきモータ駆動回路を通じて駆動制御されるモータによりポンプを駆動するようにした電動ポンプの制御方法において、前記モータは、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用し、前記モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数とするべくモータをPMW制御することをその要旨とする。
本発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、高回転・低トルク型の体格の小さなモータをポンプの駆動源として採用することにより小型化が図られるとともに、電動ポンプの運転時には、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数でモータは回転することにより、モータ、ひいてはポンプの作動音の低減化が図られる。また、請求項2に記載の発明と同様に、モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数とするべく、モータはPWM制御される。前述したように、PWM制御を行った場合、直流電圧側の電流値(直流電源電流値)は、モータへ供給される電流値(モータ電流値)よりも小さな値となる。したがって、モータトルクを確保しながらも、直流電源の消耗が抑制される。
本発明によれば、電動ポンプの作動音を抑制しつつ小型化が図られる。
次に、本発明を、例えば車両のウォーターポンプ、オイルポンプ及びトランスミッション用ポンプ等の補機類として使用される電動ポンプに具体化した一実施の形態を説明する。
図1に示すように、電動ポンプ11は、駆動源としてのモータ12と、当該モータ12の駆動力により駆動するギヤポンプ13と、モータ12を駆動制御する制御基板14が一体に設けられてなる。制御基板14には、制御手段としてのマイクロコンピュータ15及びモータ駆動回路16が設けられている。マイクロコンピュータ15は、記憶手段としてEEPROM等の記憶部15aを備えるとともに、モータ駆動回路16を介してモータ12に接続されている。また、マイクロコンピュータ15及びモータ駆動回路16には、車両に搭載される直流電源としてのバッテリ17が接続されている。
モータ12は、ブラシレスモータであり、直流電源電圧を100%印加したときに(ディーティ比100%のときに)、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものが採用されている。また、モータ12は、回転角検出手段としてホールセンサ(ホールIC)等の回転角センサ12aを備えてなる。回転角センサ12aはモータ12の回転角、正確には当該モータ12を構成する図示しないロータの回転位置情報(磁極位置情報)を検出し、当該情報(モータ回転角信号θm)をマイクロコンピュータ15へ送る。
ギヤポンプ13は、低回転・高トルクのもの、すなわち、1回転当たりの吐出量がなるべく多いものが採用されている。また、ギヤポンプ13は、モータ12の回転数が目標回転数に達したときに、作動音レベルが電動ポンプ11の搭載対象である車両に要求される閾値以下となるものが採用されている。
記憶部15aには、マイクロコンピュータ15が実行するモータ制御プログラム(ポンプ制御プログラム)等の制御プログラム及び各種のデータ等が格納されている。当該データとしては、例えば必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数がある。当該目標回転数は、その回転数でモータ12が回転したときに、必要とされるポンプ吐出量が得られる値であり、装置モデルを使用した実験により予め求められる。
そして、マイクロコンピュータ15は、図示しない回転数センサからのモータ回転数情報に基づき、記憶部15aに記憶されたモータ制御プログラムを実行する。すなわち、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数とするためのモータ制御信号をモータ駆動回路16に出力することにより、モータ12を駆動制御する。
ここで、モータ駆動回路16は、バッテリ17からの直流電圧を交流電圧に変換してモータ12に供給するPWM方式のインバータ回路である。具体的には、図1に示すように、モータ駆動回路16は、FET(電界効果トランジスタ)21U,22Uの直列回路と、FET21V,22Vの直列回路と、FET21W,22Wの直列回路とが並列に接続されることにより構成されている。FET21U,22U間の接続点PUはモータ12の図示しないU相巻線に接続され、FET21V,22V間の接続点PVはモータ12の図示しないV相巻線に接続され、FET21W,22W間の接続点PWはモータ12の図示しないW相巻線に接続されている。
マイクロコンピュータ15は、回転角センサ12aからのモータ回転数情報(モータ12の実際の回転数)と、記憶部15aに記憶された目標回転数との差に基づいてPWM演算を行い、当該演算結果に基づきモータ制御信号をモータ駆動回路16に対して、正確にはFET21U,22U、FET21V,22V、FET21W,22Wに対して出力する。このマイクロコンピュータ15から出力されるモータ制御信号は、FET21U,22U、FET21V,22V、FET21W,22Wのデューティ比(オンデューティ)を規定する。
そして、モータ駆動回路16は、マイクロコンピュータ15から送られてきたモータ制御信号に基づいてモータ電流(3相の励磁電流)をモータ12に供給し、モータ12は当該モータ電流に基づいて駆動する。すなわち、前記モータ制御信号が、各FET21U,22U,21V,22V,21W,22Wの図示しないゲート端子に所定のタイミングで印加されると、各FETはオンオフする。これにより、バッテリ17の直流電圧が3相(U相、V相、W相)の交流電圧に変換されてモータ12へ供給される。具体的には、モータ12は、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)されたパルス信号、すなわちPWM信号(電圧値)に従って駆動する。そして、PWM信号のデューティ比によってモータ12に供給される電流量が調整されて、モータ12の回転数(回転速度)が制御される。
マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を上げる際には、PWM信号のデューティ比を大きく設定する。すると、モータ12に供給される電流は増大し、これに伴いモータ12の回転数(回転速度)が上がる。逆に、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を下げる際には、PWM信号のデューティ比を小さく設定する。すると、モータ12に供給される電流は減少し、これに伴いモータ12の回転数(回転速度)が下がる。
<電動ポンプの動作>
次に、前述のように構成した電動ポンプの動作を説明する。
電動ポンプ11の作動に際して、マイクロコンピュータ15はモータ制御信号をモータ駆動回路16へ出力する。モータ駆動回路16は、当該モータ制御信号に基づきPWM信号をモータ12へ出力し、当該PWM信号に従ってモータ12は駆動する。また、マイクロコンピュータ15は、回転角センサ12aにより検出されたモータ12の回転位置情報に基づきモータ12の回転数を求める。そして、マイクロコンピュータ15は、当該求めた実際の回転数と、記憶部15aに記憶された目標回転数との差に基づき、モータ12の回転数を当該目標回転数にすべくモータ駆動回路16を通じてモータ12を駆動制御する。
ここで、本実施の形態で採用したモータ12は、図2に示されるような特性を有する。すなわち、モータ回転数NとモータトルクTとの関係は、図2に実線で示される前述のPWM制御時の特性線L及び同じく破線で示されるバッテリ17の電圧を100%印加したときの特性線Lmaxで示されるように、モータトルクTを横軸に、モータ回転数Nを縦軸にとったとき、反比例の関係にある。すなわち、モータトルクTが大きくなるほど、モータ回転数Nは小さくなる。そして、本実施の形態では、モータ回転数N=N1、モータトルクT=T1のときに、要求されるポンプ吐出量が確保されるギヤポンプ13が採用されている。また、モータトルクT=T1とモータ回転数N=N1との交点Pは、図2に実線で示される特性線L上に位置する。そして、マイクロコンピュータ15は、モータ12のモータ回転数NがN=N1となるようにモータ12をPWM制御する。
このように、モータ12がPWM制御されることにより、ギヤポンプ13は、モータ12と同期して(一体的に)回転し、図示しない吸入口及び吐出口を通じて、燃料、水及びオイル等の液体の吸入及び吐出を行う。当該ギヤポンプ13の吐出工程にあっては、要求されるポンプ吐出量が確保される。
以下、モータ12のPWM制御について詳細に説明する。
本実施の形態では、モータ12は、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものが採用されている。このため、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1とすべく、PWM信号のデューティ比をバッテリ17の電圧を100%印加する場合に比べて小さな値に設定する。
その結果、図2に実線で示されるように、モータ回転数とモータトルクとの関係を示す特性線Lは、同図に破線で示されるPWM信号のデューティ比を100%に設定した場合(バッテリ17の電圧を100%印加した場合)の特性線Lmaxよりも、モータ回転数Nの値が小さくなる側へ平行移動した態様となる。そして、モータ12に供給される電流量は、バッテリ17の電圧を100%印加した場合に比べて少なくなり、モータ12は、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1で回転する。このとき、モータトルクT=T1となる。ちなみに、バッテリ17の電圧をモータ12に100%印加する場合には、PWM信号のデューティ比は100%に設定される。
したがって、前述したようなモータ制御を行うことにより、高回転・高トルク型のモータ12を、低回転・高トルク型のギヤポンプ13に対応させることができる。そして、電動ポンプ11の運転時には、高回転・低トルク型のモータ12が最大の回転数で駆動することはなく、当該最大の回転数よりも少ない目標回転数N1に制限されて駆動することにより、モータ12及びギヤポンプ13の作動音が抑制される。これは、回転数が高められるほど、モータ12及びギヤポンプ13の作動音は大きくなるからである。また、ギヤポンプ13は、モータ12の回転数が前記目標回転数N1に達したときに、作動音レベルが電動ポンプ11の搭載対象である車両に要求される閾値以下となるものが採用されているので、車両の静粛性が高められる。
さらに、前述のようなPWM制御を行った場合には、図2に実線で示されるように、モータトルクTとモータ駆動回路16のバッテリ17側の電流値Idcとの関係を示す特性線Mは、同図に破線で示されるPWM信号のデューティ比を100%に設定した場合(バッテリ17の電圧を100%印加した場合)の特性線Mmaxよりも傾きが小さくなる。このことから、例えば所定のモータトルクT(例えば、T=T1)を得ようとした場合、バッテリ17の電圧を100%印加したときよりも、本実施の形態のように、バッテリ17の電圧を100%印加しないときの方が、モータ駆動回路16のバッテリ17側の電流値Idcは小さくなる。このことから、本実施の形態のモータ制御方法によれば、モータ12の消費電力の低減化が図られる。
また、モータ駆動回路16のバッテリ17側の電流値(図1に示すポイントPdcでの電流値)は、モータ12へ供給される電流値(図1に示すポイントPu,Pv,Pwでの電流値)よりも小さな値となることが本発明者の装置モデルを使用した実験により確認された。これは、モータ駆動回路16のバッテリ17側の電流値は、所定のモータトルクTを得るためにモータ12側で必要とされる電流値よりも小さな値になるにもかかわらず、モータトルクTは確保されることを示す。したがって、モータトルクTを確保しつつ、バッテリ17の消耗を抑制することができる。
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)モータ12は、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用するようにした。そして、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1とすべくモータ12を制御するようにした。
一般に、高い回転数で回転するモータほど小型化が図られる。こうした高回転・低トルク型の体格の小さなモータ12をギヤポンプ13の駆動源として採用することにより小型化が図られる。また、一般に、モータ及びポンプは高速で回転するほど作動音が大きくなる。これに対し、電動ポンプの運転時には、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1でモータ12は回転する。この目標回転数N1は、電源電圧を100%印加したときのモータ回転数よりも低い。このため、高回転・高トルク型のモータ12に電源電圧を100%印加した状態で使用する場合と比べて、モータ12、ひいては電動ポンプ11の作動音の低減化が図られる。また、高回転・高トルク型のモータを採用した場合であれ、低回転・高トルク型のポンプに対応させることが可能となる。
(2)モータ駆動回路16は、バッテリ17からの直流電圧を交流電圧に変換してモータ12に供給するPWM方式のインバータ回路とした。
所定のモータトルクを確保しようとした場合、高回転・低トルク型の体格の小さなモータほど多くの電流を必要とする。近年では、車両においては依然として電子化の傾向にあり、これに伴い電動ポンプの消費電力のいっそうの低減化が求められている。こうした実状にあって、本実施の形態によれば、モータ12の回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1とするべく、モータ12がPWM制御される。すなわち、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を前記目標回転数N1にすべく、PWM信号のデューティ比を設定する。これにより、モータ12に加わる実効電圧、ひいてはモータ12に供給される電流量は、バッテリ17の電圧を100%印加する場合に比べて小さなものとなる。その結果、モータ12は、前記目標回転数N1で好適に駆動する。
このようなPWM制御を行った場合、モータ駆動回路16(インバータ回路)のバッテリ17側の電流値(直流電源電流値)は、モータ12へ供給される電流値(モータ電流値)よりも小さな値となることが本発明者の実験により確認された。これは、直流電源電流値は、所定のモータトルクを発生するために必要とされる電流値よりも小さな値になるにもかかわらず、モータトルクは確保されることを示す。したがって、モータトルクを確保しつつ、バッテリ17の消耗を抑制することができる。
(3)ポンプは、モータ12の回転数が前記目標回転数N1に達したときに、作動音レベルが電動ポンプの搭載対象である車両に要求される閾値以下となるものを採用するようにした。このため、電動ポンプ11の運転時における作動音を、好適に抑制することができる。
(4)マイクロコンピュータ15には、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数N1が記憶された記憶部15aを備えた。そして、マイクロコンピュータ15は、モータ12の回転数を、記憶部15aに記憶された目標回転数N1とすべくモータ制御信号をモータ駆動回路16に出力するようにした。このように、記憶部15aに記憶された目標回転数N1に達するよう、モータ12は好適に駆動制御される。
尚、前記実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本実施の形態では、モータ12としてブラシレスDCモータを採用するようにしたが、ブラシ付きDCモータを採用することも可能である。
・本実施の形態では、ギヤポンプ13を採用するようにしたが、ベーンポンプ又はねじポンプ等の他の回転ポンプを採用することも可能である。
・本実施の形態では、電動ポンプ11を車両に搭載する場合について説明したが、当該電動ポンプ11の搭載対象は車両に限られない。例えば工作機械に搭載するようにしてもよい。
本実施の形態の電動ポンプの概略構成を示すブロック回路図。 同じくモータ回転数とモータトルクとの関係を示す特性図。 従来の電動ポンプの概略構成を示すブロック回路図。 同じくモータ回転数とモータトルクとの関係を示す特性図。
符号の説明
11…電動ポンプ、12…モータ、12a…回転角センサ(回転角検出手段)、15…マイクロコンピュータ(制御手段)、15a…記憶部(記憶手段)、16…モータ駆動回路(インバータ回路)、17…バッテリ(直流電源)、N…回転数、N1…目標回転数。

Claims (5)

  1. 回転角検出手段により検出されたモータの回転位置に基づきモータの回転数を求めるとともに、この求めた回転数に基づきモータ駆動回路を通じてモータを駆動制御することにより、ポンプの吐出量を制御する制御手段を備えてなる電動ポンプにおいて、
    前記モータは、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用するようにし、
    前記制御手段は、モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数とするためのモータ制御信号をモータ駆動回路に出力する電動ポンプ。
  2. 請求項1に記載の電動ポンプにおいて、
    前記モータ駆動回路は、直流電源からの直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給するPWM方式のインバータ回路である電動ポンプ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電動ポンプにおいて、
    前記ポンプは、モータの回転数が前記目標回転数に達したときに、作動音レベルが電動ポンプの搭載対象に要求される閾値以下となるものを採用するようにした電動ポンプ。
  4. 必要とされるポンプ吐出量が確保される目標回転数が記憶された記憶手段を備えてなり、
    前記制御手段は、モータの回転数を、前記記憶手段に記憶された目標回転数とすべくモータ制御信号をモータ駆動回路に出力する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電動ポンプ。
  5. 回転角検出手段により検出されたモータの回転位置に基づきモータの回転数を求めるとともに、当該回転数に基づきモータ駆動回路を通じて駆動制御されるモータによりポンプを駆動するようにした電動ポンプの制御方法において、
    前記モータは、電源電圧を100%印加したときに、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数よりも高い回転数で回転するものを採用し、
    前記モータの回転数を、必要とされるポンプ吐出量が確保される回転数とするべくモータをPMW制御する電動ポンプの制御方法。
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