JP2008114745A - 車両用サスペンションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力を発生させる電磁式のアブソーバを備えたサスペンションシステムの実用性を向上させる。
【解決手段】電磁式のアブソーバに2つの電磁モータを有するものを採用し、第2電磁モータが有する複数の通電端子間を相互に導通させるとともに、その状態において、第1電磁モータと電源とを接続するとともにその電磁モータを流れる電流を調整することで、アブソーバが発生させる抵抗力を制御する。ストローク速度が高い場合において、第2電磁モータが起電力に依拠する力を発生させることで、第1電磁モータの発生させる力の低下を補うことができ、ストローク速度が高い場合における減衰力不足を抑制することが可能となる。つまり、本サスペンションシステムは、車両の乗り心地等の悪化が抑えられるという利点を有することで、実用性の高いサスペンションシステムとなる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力を発生させる電磁式のアブソーバを含んで構成される車両用サスペンションシステムに関する。
近年では、車両用サスペンションシステムとして、油圧式のアブソーバを備えたコンベンショナルなサスペンションシステムに代え、例えば、下記特許文献に記載されているような、ばね上部とばね下部との相対動作に対して電磁モータの力に依拠する抵抗力を発生させる電磁式のアブソーバを備えたサスペンションシステム、いわゆる電磁式サスペンションシステムが検討されている。そのようなサスペンションシステムは、電磁モータの力を制御することで抵抗力の大きさを適切に制御可能とされ、いわゆるスカイフック理論に基づくサスペンション特性を容易に実現できる等の利点から、高性能なサスペンションシステムとして期待されている。
特開2005−256888号公報
現状で検討されている電磁式サスペンションシステムは、ばね上部とばね下部との相対動作(ばね上部とばね下部との一方の他方に対するストローク動作と考えることもできるため、以下、「ストローク動作」と呼ぶ場合がある)が高速である場合、例えば路面の凹凸等によって速度の高いストローク動作が強いられる場合において、抵抗力(減衰力)が不足するという問題を抱える。そのような減衰力不足は、車両の乗り心地や車両の操縦性・安定性を悪化させる一因となる。電磁式サスペンションシステムは、未だ開発途上にあるため、上記減衰力不足の問題を始めとする種々の問題を抱え、実用性を向上させるための改良の余地を多分に残すものとなっている。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いサスペンションシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用サスペンションシステムは、電磁式のアブソーバに2つの電磁モータを有するものを採用し、一方の電磁モータが有する複数の通電端子間を相互に導通させるとともに、その状態において、他方の電磁モータと電源とを接続するとともにその電磁モータを流れる電流を調整することで、アブソーバが発生させる抵抗力を制御するように構成されたことを特徴とする。
本発明のサスペンションシステムによれば、ストローク速度が高い場合において、上記一方の電磁モータが起電力に依拠する力を発生させることで、他方の電磁モータの発生させる力の低下を補うことができ、ストローク速度が高い場合における減衰力不足を抑制することが可能となる。つまり、本サスペンションシステムは、車両の乗り心地等の悪化が抑えられるという利点を有することで、本発明のサスペンションシステムは実用性の高いシステムとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、請求項1に(2)項および(3)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項2に、請求項1または請求項2に(5)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項3に、請求項1ないし請求項3のいずれかに(7)項ないし(9)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項4に、請求項4に(10)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項5に、請求項5に(11)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項6に、請求項6に(12)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項7に、請求項6に(13)項の技術的特徴による限定を加えたものが請求項8に、それぞれ相当する。
(1)ばね上部とばね下部との間に配設され、それぞれがばね上部とばね下部との相対動作に伴って動作する第1電磁モータおよび第2電磁モータを有し、それら2つの電磁モータが発生させる力に依拠して、ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力を発生させる電磁式のアブソーバと、
そのアブソーバを制御する制御装置であって、前記第2電磁モータが有する複数の通電端子間を相互に導通させるとともに、その状態において、前記第1電磁モータと電源とを接続するとともにその第1電磁モータを流れる電流を調整することで、前記アブソーバが発生させる前記抵抗力を制御する特定抵抗力制御を実行可能な制御装置と
を備えた車両用サスペンションシステム。
電磁モータは、一般的に、大きな力を発生させることが可能なモータの動作速度の範囲(回転モータである場合には、大きな回転トルクを発生させることが可能な回転速度の範囲)が限定されている。そのため、現状検討されている電磁式サスペンションシステムが備えるアブソーバでは、例えば、ばね上共振周波数域等の比較的低周波的な振動の制振効果を重視する等の理由から、動作速度が低い範囲において確実に大きな力を発生させることが可能な電磁モータが採用されている。そのような電磁モータでは、一般に、時定数等の影響により、動作速度が高くなるにつれて発生可能な力が小さくなり、動作速度が高い場合に減衰力不足が生じてしまうことになる。
本項の態様は、上記実情に鑑みてなされたものであり、本項に記載の態様は、2つの電磁モータを有する電磁式アブソーバを採用し、一方の電磁モータの通電端子間を相互に導通させた状態において、他方の電磁モータを制御することで、アブソーバが発生させる抵抗力を制御するものである。本項の態様によれば、ばね上部とばね下部との相対動作の速度(ストローク速度)が高い場合に、上記一方の電磁モータである第2電磁モータが発生させる起電力に依拠する力によって、上記他方の電磁モータである第1電磁モータが発生させる力の低下を補うことが可能である。したがって、ストローク速度が高い場合における減衰力不足が抑制もしくは防止され、車両の乗り心地の悪化等を効果的に抑制もしくは防止することが可能となる。
本項の態様における2つの「電磁モータ」は、その形式等は特に限定されず、ブラシレスDCモータを始めとして種々の形式のモータを採用可能であり、また、動作に関して言えば、回転モータであっても、リニアモータであってもよい。さらに、「アブソーバ」は、単に抵抗力のみを発生可能なものに限定されず、例えば、後に説明するように、ばね上部とばね下部とを積極的に相対動作させる推進力や、外部からの入力に対してばね上部とばね下部とを相対動作させないようにする力、具体的には、車体のロールやピッチを抑制するための車体姿勢制御力を発生可能なものであってもよい。
上記2つの電磁モータのうち「第1電磁モータ(以下、単に「第1モータ」と呼ぶ場合がある)」は、自身に流れる電流である通電電流が制御装置によって制御されることで、発生させる力が制御されるものである。また、第1モータは、電源から電力が供給されて力を発生させてもよく、発電機として機能して起電力に依拠する力を発生させてもよい。つまり、制御装置は、電源から第1モータへの供給電流であるか、第1モータが発電機として機能した場合における第1モータの発電電流であるかに拘わらず、通電電流を制御可能に構成されることが望ましい。つまり、本項の態様のサスペンションシステムでは、制御装置が、第1モータを駆動させるための、詳しく言えば、通電電流を制御するための「駆動回路」を備えることが望ましい。なお、システムの省電力化を考慮すれば、その駆動回路,および電源等は、第1モータによって発電された電流を回生可能な構造とされることが望ましい。
また、「第2電磁モータ(以下、単に「第2モータ」と呼ぶ場合がある)」は、特定抵抗力制御において、複数の通電端子間が相互に導通させられることで、電力供給を受けずに起電力に依拠する力を発生するものである。その「通電端子間の導通」とは、通電端子間に何らかの抵抗を存在させた状態であってもよく、また、通電端子間を短絡させた状態であってもよい。ちなみに短絡させた場合には、抵抗を存在させた場合に比較して大きな力を発生させることが可能である。また、第2モータは、電源と接続されていて駆動回路等の制御によって通電端子間が導通させられるように構成されたものが排除されるわけではないが、例えば、システムの単純化等を考慮すれば、電源に接続されないように構成されることが望ましい。ちなみに、制御装置が、第2モータの有する複数の通電端子間を開放させることが可能とされ、その状態において第1モータの通電電流を制御することで、アブソーバに発生させる抵抗力を制御するような抵抗力制御が実行可能とされてもよい。
なお、第2モータが、ストローク速度が高い場合に第1モータが発生させる力の低下を補うものであることから、本項の態様は、ストローク速度が低い場合に、第1モータにおける通電端子間を短絡させた際に発生する力が第2モータにおける通電端子間を短絡させた際に発生する力より大きく、かつ、ストローク速度が高い場合に、第2モータにおける通電端子間を短絡させた際に発生する力が第1モータにおける通電端子間を短絡させた際に発生する力より大きくされた態様であることが望ましい。平たく言えば、その態様は、第1モータが、比較的低速動作において大きな出力が得られるモータである低速型モータ(回転モータの場合は低回転型モータ)とされ、第2モータが、比較的高速動作において大きな出力が得られるモータである高速型モータ(回転モータの場合は高回転型モータ)とされた態様である。
(2)前記アブソーバが、ばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力をも発生可能とされ、
前記制御装置が、電源から前記第1電磁モータに電流を供給しつつその第1電磁モータを流れる電流を調整することで、前記アブソーバが発生させる前記推進力を制御する推進力制御を実行可能とされた(1)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、ばね上絶対速度に基づいてばね上振動に対する減衰力を発生させるばね上振動減衰制御(スカイフック),ばね下絶対速度に基づいてばね下振動に対する減衰力を発生させるばね下振動減衰制御(グランドフック),それらを複合した振動減衰制御等が実行可能とされた態様である。また、本項の態様は、車高を変更するための車高変更力を発生させる車高変更制御を実行可能とされてもよい。
(3)前記制御装置が、前記第2電磁モータが有する前記複数の通電端子間を開放させた状態で、前記推進力制御を実行するように構成された(2)項に記載の車両用サスペンションシステム。
複数の通電端子間を開放させた状態では、アブソーバが外部入力によって動作させられた場合であっても、第2モータの起電力に依拠するモータ力、つまり、抵抗力が発生しない状態とされる。したがって、本項に記載の態様によれば、推進力制御が実行される場合において、アブソーバが発生させる推進力が第2モータによって低下してしまうことを防止することが可能となる。
(4)前記制御装置が、前記第1電磁モータと電源との間に配設されて前記第1電磁モータを流れる電流を調整するための駆動回路を有する(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の「駆動回路」には、例えば、いわゆるインバータを採用することが可能である。本項の態様によれば、第1モータの各相ごとに設けられたFET等のスイッチング素子の作動制御により、第1モータの制御駆動を容易にかつ正確に行うことができる。
(5)前記制御装置が、前記第2電磁モータが有する前記複数の通電端子間が導通された状態と、それら通電端子間が開放された状態とを切り換える導通・開放状態切換器を有する(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、前述の第2モータの通電端子間を開放させた状態で推進力制御を実行する態様に有効な態様であり、第2モータの状態を容易に切り換えることが可能である。なお、「導通・開放状態切換器」には、例えば、通電端子間を開閉するスイッチ等を採用可能である。
(6)前記第1電磁モータと前記第2電磁モータとが、ともにDCブラシレスモータである(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
DCブラシレスモータは、制御性が良好であるため、電磁式アブソーバの動力源として好適である。
(7)前記第1電磁モータと前記第2電磁モータとがともに回転型モータとされ、それぞれのロータが、ばね上部とばね下部との相対動作に伴って、それぞれのステータに対して回転する構造とされた(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
(8)前記第1電磁モータおよび第2電磁モータの各々のステータが、それら2つのモータの各々の相に対応する複数のコイルを有し、それら2つのモータの各々のロータが磁石を有する構造とされた(7)項に記載の車両用サスペンションシステム。
上記2つの項に記載の態様は、2つの電磁モータの構造を限定した態様であるが、それら2つの電磁モータは、インナロータ型のモータであっても、アウタロータ型のモータであってもよい。
(9)前記アブソーバが、前記第1電磁モータのロータと前記第2電磁モータのロータとが一体化された単一のロータを有する(8)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様によれば、2つの電磁モータのロータが共通のものとされていることから、単純化された構造のアブソーバが実現することになる。
(10)前記第1電磁モータが有する複数のコイルと、前記第2電磁モータが有する複数のコイルとが、それぞれ、軸線方向において互いに異なる位置に位置する円周上に配置された(9)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の「軸線方向」は、具体的には、ロータの回転軸線であるが、アブソーバの構造によっては、ロータの延びる方向,アブソーバの延びる方向と一致する場合もある。本項に記載の態様は、アブソーバが有するステータの構成を限定した一態様であり、軸線方向において、第1モータのステータと第2モータのステータとが、直列的に配置されたような態様である。本項の態様によれば、比較的簡便に構成可能なアブソーバを用いて、特定抵抗力制御を実行可能なシステムが実現することになる。
(11)前記第1電磁モータが有する複数のコイルと、前記第2電磁モータが有する複数のコイルとが、軸線方向において同じ位置に配置された(9)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、アブソーバが有するステータの構成を限定した一態様である。本項に記載の態様によれば、2つの電磁モータが有するコイルの各々を同じ円周上に配置することで、アブソーバが有するステータがあたかも単一であるかのような構成、つまり、アブソーバが有するモータが単一であるかのような構成とすることが可能である。
(12)前記第2電磁モータが有する複数のコイルの各々が、前記第1電磁モータが有する複数のコイルのうちの2つのものの間に挟まれて配置された(11)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、例えば、第1モータのコイルと第2モータのコイルとが交互に配置された態様である。なお、第1モータのコイル数と第2モータのコイル数とが相違する場合には、例えば、第1モータと第2モータとの一方の複数のコイルのうちの2以上のものを、他方の複数のコイルの2つのもので挟むような態様であってもよい。
(13)前記第1電磁モータが有する複数のコイルの各々が、ロータに向かって突出して設けられた複数のコアの各々に巻き回されており、前記第2電磁モータが有する複数のコイルが、前記複数のコアのうちの複数のものにそれぞれ巻き回された(11)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、1つのコアに対して、2つの電磁モータのコイルの両者が巻き回された態様である。本項の態様は、第2モータのコイルが複数のコアのすべてに巻き回された態様であってもよく、複数のコアのうちの一部のものに巻き回された態様であってもよい。また、本項の態様には、例えば、それぞれ第1モータのコイルの巻数と第2モータのコイルの巻数とを併せた巻数が、1つの電磁モータのみの電磁式アブソーバを設計した場合における標準的なモータのコイルの巻数(標準巻数)と同じとなるように構成された態様,第1モータのコイルの巻数が標準巻数とされ、その状態においてステータに残存するスペースを利用して第2モータのコイルが巻き回された態様等を採用することが可能である。本項の態様によれば、アブソーバが有するステータがコンパクトなものとなり、コンパクトなアブソーバを用いて、特定抵抗力制御を実行可能なシステムが実現することになる。
(14)前記前記第2電磁モータが有する複数のコイルの各々が、その各々に巻き回される前記第1電磁モータが有するコイルよりも、ロータから離れた位置に巻き回されている(13)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、インナロータ型モータに好適な態様である。詳しくは、インナロータ型モータのステータにおいては、ロータから離れるほどコアとコアとの間にスペースが確保できるため、そのスペースを利用して第2モータのコイルを巻き回すことが可能である。
(15)前記第2電磁モータが有する複数のコイルの各々の巻数が、前記第1電磁モータが有する複数のコイルの各々の巻数よりも少なくされた(8)項ないし(14)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
コイルの巻数を少なくした場合には、概してコイルのインダクタンスが小さくなり、そのコイルを有するモータの時定数が小さくなる。つまり、本項の態様によれば、第2モータの時定数が小さくされるため、ストローク速度が高い領域において、第2モータの発生させる力の低下が抑えられるため、ストローク速度が高い場合における減衰力不足を抑制もしくは防止することが可能である。
(16)前記アブソーバが、ばね上部とばね下部との一方に設けられた雄ねじ部と、ばね上部とばね下部との他方に設けられて前記雄ねじ部と螺合する雌ねじ部とを有し、それら雄ねじ部と雌ねじ部とがばね上部とばね下部との相対動作に伴って相対回転する構造とされ、かつ、前記第1電磁モータおよび前記第2電磁モータがそれら雄ねじ部と雌ねじ部とを相対回転させる力を発生させる構成とされた(1)項ないし(15)項のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、電磁式アブソーバを、いわゆるねじ機構を採用したものに限定した態様である。この態様では、上記電磁モータに回転モータを採用した場合において、そのモータの回転力を、ストローク動作に対する減衰力に容易に変換することか可能となる。なお、本項の態様においては、ばね上部,ばね下部のいずれに雄ねじ部を設け、いずれに雌ねじ部を設けるかは、任意である。さらに、雄ねじ部を回転不能とし、雌ねじ部を回転可能とするような構成としてもよく、逆に、雌ねじ部を回転不能とし、雄ねじ部を回転可能とするような構成としてもよい。
以下、請求可能発明の実施例およびその変形例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
≪サスペンションシステムの構成≫
図1に、請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
スプリング・アブソーバAssy20は、図2に示すように、車輪12を保持してばね下部の一部分を構成するサスペンションロアアーム22と、車体に設けられてばね上部の一部分を構成するマウント部24との間に、それらを連結するようにして配設された電磁式アブソーバであるアクチュエータ26と、それと並列的に設けられたサスペンションスプリングとしてのエアスプリング28とを備えている。
アクチュエータ26は、アウタチューブ30と、そのアウタチューブ30に嵌入してアウタチューブ30の上端部から上方に突出するインナチューブ32とを含んで構成されている。アウタチューブ30は、それの下端部に設けられた取付部材34を介してロアアーム22に連結され、一方、インナチューブ32は、それの上端部に形成されたフランジ部36においてマウント部24に連結されている。アウタチューブ30には、その内壁面にアクチュエータ26の軸線の延びる方向(以下、「軸線方向」という場合がある)に延びるようにして1対のガイド溝38が設けられるとともに、それらのガイド溝38の各々には、インナチューブ32の下端部に付設された1対のキー40の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝38およびキー40によって、アウタチューブ30とインナチューブ32とが、相対回転不能、軸線方向に相対移動可能とされている。ちなみに、アウタチューブ30の上端部には、シール42が付設されており、後に説明する圧力室44からのエアの漏れが防止されている。
また、アクチュエータ26は、ねじ溝が形成された雄ねじ部としてのねじロッド50と、ベアリングボールを保持してそのねじロッド50と螺合する雌ねじ部としてのナット52とを含んで構成されたボールねじ機構と、動力源としての電磁モータ54(以下、単に「モータ54」という場合がある)とを備えている。モータ54はモータケース56に固定して収容されるとともに、そのモータケース56の鍔部がマウント部24の上面側に固定されており、モータケース56の鍔部にインナチューブ32のフランジ部36が固定されていることで、インナチューブ32は、モータケース56を介してマウント部24に連結されている。モータ54の回転軸であるモータ軸58は、ねじロッド50の上端部と一体的に接続されている。つまり、ねじロッド50は、モータ軸58を延長する状態でインナチューブ32内に配設され、モータ54によって回転させられる。一方、ナット52は、ねじロッド50と螺合させられた状態で、アウタチューブ30の内底部に付設されたナット支持筒60の上端部に固定支持されている。
図3に、モータ54の平面断面図(図2におけるA−A断面)を示す。モータ54のモータ軸58の外周には、モータ54のハウジング70内において、ロータとして機能する複数の永久磁石72が付設されている。厳密に言えば、極性が交互に相違させられるように6個の磁石72が配置されている。また、モータハウジング70の内周部には、永久磁石72に向かって突出する複数(9個)のコア74が、モータハウジング70と一体的に形成されている。その複数のコア74の各々には、複数の第1コイル76の各々が巻き回され、さらに、その第1コイル76の上から永久磁石72から離れた位置に、複数の第2コイル78の各々が巻き回されている。したがって、それら複数のコア74,複数の第1コイル76,複数の第2コイル78を含んでステータが構成されているのである。
上記のような構造から、アクチュエータ26は、第1コイル76と永久磁石72とを含んで構成される第1電磁モータ90と、第2コイル78と永久磁石72とを含んで構成される第2電磁モータ92とを備えるものとなっている。その永久磁石72は、第1モータ90と第2モータ92との両者のロータとして機能するものであり、アクチュエータ26は、単一のロータを有するものとなっている。また、第1コイル76と第2コイル78とが、ロータの回転軸線方向(前述したアクチュエータ26の軸線の延びる方向と一致するため、以下「軸線方向」と呼ぶこととする)において同じ位置に配置されている。つまり、2つのモータ90,92が、あたかも1つのモータのように構成されているのである。このような構成によって、本システム10のアクチュエータ26は、2つのモータ90,92を有するものの、非常にコンパクトなものとなっているのである。
エアスプリング28は、マウント部24に固定されたハウジング100と、アクチュエータ26のアウタチューブ30に固定されたエアピストン102と、それらを接続するダイヤフラム104とを備えている。ハウジング100は、概して有蓋円筒状をなし、蓋部106に形成された穴にアクチュエータ26のインナチューブ32を貫通させた状態で、蓋部106の上面側においてマウント部24の下面側に固定されている。エアピストン102は、概して円筒状をなし、アウタチューブ30を嵌入させた状態で、アウタチューブ30の上部に固定されている。それらハウジング100とエアピストン102とは、ダイヤフラム104によって気密性を保ったまま接続されており、それらハウジング100とエアピストン102とダイヤフラム104とによって圧力室44が形成されている。その圧力室44には、流体としての圧縮エアが封入されている。このような構造から、エアスプリング28は、その圧縮エアの圧力によって、ロアアーム22とマウント部24、つまり、車輪12と車体とを相互に弾性的に支持しているのである。
上述のような構造から、ばね上部とばね下部とが接近・離間する場合、アウタチューブ30とインナチューブ32とは、軸線方向に相対移動が可能とされている。その相対移動に伴って、ねじロッド50とナット52とが軸線方向に相対移動するとともに、ねじロッド50がナット52に対して回転する。モータ54は、ねじロッド50に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクによって、ばね上部とばね下部とのストローク動作に対して、そのストローク動作を阻止する抵抗力を発生させることが可能とされている。この抵抗力をばね上部とばね下部とのストローク動作に対する減衰力として作用させることで、アクチュエータ26は、いわゆるアブソーバ(「ダンパ」と呼ぶこともできる)として機能するものとなっている。言い換えれば、アクチュエータ26は、自身が発生させる軸線方向の力であるアクチュエータ力によって、ばね上部とばね下部との相対動作に対して減衰力を付与する機能を有しているのである。また、アクチュエータ26は、アクチュエータ力を、ばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力つまり駆動力として作用させる機能をも有している。この機能により、ばね上絶対速度に比例する減衰力を作用させるスカイフック制御を実行することが可能とされている。さらに、アクチュエータ26は、アクチュエータ力によって上下方向におけるばね上部とばね下部との距離(以下、「ばね上ばね下間距離」という場合がある)を積極的に変更し、また、ばね上ばね下間距離を所定の距離に維持する機能をも有している。この機能によって、旋回時の車体のロール,加速・減速時の車体のピッチ等を効果的に抑制すること、車両の車高を調整すること等が可能とされているのである。
サスペンションシステム10は、各スプリング・アブソーバAssy20が有するエアスプリング28に対して流体としてのエア(空気)を流入・流出させるための流体流入・流出装置、詳しく言えば、エアスプリング28の圧力室44に接続されて、その圧力室44にエアを供給し、圧力室44からエアを排出するエア給排装置110を備えている。詳しい説明は省略するが、本サスペンションシステム10は、エア給排装置110によって、各エアスプリング28の圧力室44内のエア量を調整することが可能とされており、エア量の調整によって、各エアスプリング28のばね長を変更し、各車輪12についてのばね上ばね下間距離を変化させることが可能とされている。具体的に言えば、圧力室44のエア量を増加させてばね上ばね下間距離を増大させ、エア量を減少させてばね上ばね下間距離を減少させることが可能とされている。
本サスペンションシステム10は、サスペンション電子制御ユニット(ECU)140によって、スプリング・アブソーバAssy20の作動、つまり、アクチュエータ26およびエアスプリング28の制御が行われる。詳しくは、アクチュエータ26のモータ54およびエア給排装置110の作動の制御が行われる。ECU140は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたコントローラ142、エア給排装置110の駆動回路としてのドライバ144、各アクチュエータ26が有する第1モータ90に対応する駆動回路としてのインバータ146,各アクチュエータ26が有する第2モータ92の通電端子間を開閉させるスイッチ147等を有している。インバータ146は、コンバータ148を介してバッテリ150に接続されており、各アクチュエータ26の第1モータ90には、コンバータ148とバッテリ150とを含んで構成される電源から電力が供給される。なお、第1モータ90は定電圧駆動されることから、第1モータ90への供給電力量は、供給電流量を変更することによって変更される。
車両には、イグニッションスイッチ[I/G]160,車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ[v]162,各車輪12についてのばね上ばね下間距離を検出する4つのストロークセンサ[St]164,車高変更指示のために運転者によって操作される車高変更スイッチ[HSw]166,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ[δ]170,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ[Gx]172,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ[Gy]174,各車輪12に対応する車体の各マウント部24の縦加速度(上下加速度)を検出する4つの縦加速度センサ[GzU]176,各車輪12の縦加速度を検出する4つの縦加速度センサ[GzL]178,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ[Sr]180,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ[Br]182,モータ54のロータの回転角を検出するレゾルバ[θ]184等が設けられており、それらはコントローラ142に接続されている。ECU140は、それらのスイッチ,センサからの信号に基づいて、スプリング・アブソーバAssy20の作動の制御を行うものとされている。ちなみに、[ ]の文字は、上記スイッチ,センサ等を図面において表わす場合に用いる符号である。また、コントローラ142のコンピュータが備えるROMには、後に説明するところのアクチュエータ26の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
≪モータによる抵抗力≫
図4に示すように、各アクチュエータ26の2つのモータ90,92は、それぞれが、コイルがスター結線(Y結線)された3相DCブラシレスモータであり、上述したように、第1モータ90はインバータ146によって制御駆動され、第2モータ92は通電端子間の開閉がスイッチ147によって行われる。そのインバータ146は、図に示すような一般的なものであり、high側(高電位側),low側(低電位側)のそれぞれに対応し、かつ、第1モータ90の3つの相であるU相,V相,W相のそれぞれに対応する6つのスイッチング素子HUS,HVS,HWS,LUS,LVS,LWSを備えている。ECU140のコントローラ142は、モータ54に設けられたレゾルバ184により回転角(電気角)を判断し、その回転角に基づいてスイッチング素子を開閉作動させる。インバータ146は、いわゆる正弦波駆動によって第1モータ90を駆動するのであり、第1モータ90の3つの相の各々に流れる電流量が、それぞれが正弦波状に変化し、その位相差が電気角で120°ずつ異なるように制御される。そして、インバータ146は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によってモータ54に通電するようにされており、パルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することで、第1モータ90を流れる電流量(通電電流量)を変更して、第1モータ90が発生させる回転トルクの大きさを変更する。詳しくは、デューティ比が大きくされることで、通電電流量が大きくされて、第1モータ90の発生する回転トルクは大きくなり、逆に、デューティ比が小さくされることで、通電電流量が小さくされて、第1モータ90の発生する回転トルクは小さくされる。
第1モータ90が発生する回転トルクの方向は、第1モータ90が実際に回転している方向と同じ方向である場合もあり、また、逆の場合もある。第1モータ90が発生する回転トルクの方向と第1モータ90の回転方向が逆となる場合、換言すれば、第1モータ90が発生する力が減衰力(抵抗力)である場合には、必ずしも、電源から供給される電力に依存したものとはならない。詳しく言えば、第1モータ90が外部からの力によって回転させられることで、その第1モータ90に起電力が生じ、第1モータ90は、その起電力に依存した減衰力を発生させる場合もあるのである。なお、インバータ146は、起電力よって発電された電力をバッテリ150に回生可能な構造とされている。スイッチング素子のPWM制御は、起電力によって第1モータ90の各コイルに流れる電流量をも制御するものとなっており、第1モータ90が発生する回転トルクTqと回転方向が逆となる場合においても、デューティ比を変更することで、第1モータ90が発生する回転トルクTqの大きさが変更されることになる。すなわち、インバータ146は、電源からの供給電流であるか、あるいは、起電力によって生じる電流であるかに拘わらず、第1モータ90のコイルを流れる電流、つまり、第1モータ90の通電電流を制御して、第1モータ90が発生させる力を制御する構造とされているのである。
スイッチ147は、ECU140のコントローラ142によって開閉作動させられ、閉じた状態において第2モータ92の通電端子間が短絡された状態とするものであり、導通・開放状態切換器として機能するものである。したがって、第2モータ92は、通電端子間が開放された状態においては力を発生させず、通電端子間が短絡された状態において起電力に依存した減衰力をストローク動作に対して発生させるのである。
図5に、モータ54の回転速度−トルク特性を示す。このグラフは、モータ54のロータの回転速度ωと発生可能な回転トルクTqとの関係を示すものであり、すなわち、ストローク動作の速度であるストローク速度VStと、ストローク動作に対して発生可能な力FM(回転トルクTqと考えてもよい)との関係を示すものとなっている。なお、図5の特性線は、ストローク動作に対して発生可能な力(以下、「モータ力」という場合がある)がバウンド方向である場合を示したものであり、モータ力がリバウンド方向となる場合の特性線は、バウンド方向の場合のものを原点に関して点対称にしたものであるため、省略されている。
図5における一点鎖線が、第1モータ90が発生可能な力FM1を示す特性線である。この線に着目して解るように、第1モータ90によって減衰力を発生させる場合には、その発生可能な減衰力は、ストローク速度VStが比較的小さい間は、ストローク速度VStの増加に応じて増加することになるが、ある程度ストローク速度VStが大きくなった場合には、第1モータ90の時定数の影響等により、ストローク速度VStの増加に応じて減少することになる。また、図5における二点鎖線が、第2モータ92が発生可能な力FM2を示す特性線であり、この線は、第2モータ92の通電端子間を短絡させた場合における特性線、いわゆる短絡特性線である。したがって、第1モータ90が発生可能な力と第2モータ92が発生可能な力との和、つまり、本アクチュエータ26が発生可能なアクチュエータ力FMAXは、図5における実線で示されるような特性となる。本システム10によれば、ストローク速度が高い場合に、第2モータ92が発生させる力によって、第1モータ90が発生させる減衰力の低下を補うことが可能であり、ストローク速度が高い場合における減衰力不足が抑制もしくは防止されることになる。
ちなみに、図5おける破線は、第1モータ90の短絡特性線であり、それと第2モータ92のものとを比較して解るように、第2モータ92が、比較的高回転域において大きな回転トルクを発生可能なモータとされている。したがって、本システム10においては、第1モータ90が低回点型モータとされ、第2モータ92が高回転型モータとされている。
≪サスペンションシステムの制御≫
本サスペンションシステム10では、4つのスプリング・アブソーバAssy20の各々を独立して制御することが可能となっている。それらスプリング・アブソーバAssy20の各々において、アクチュエータ26のアクチュエータ力が独立して制御されて、車体および車輪12の振動、つまり、ばね上振動およびばね下振動を減衰するための制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある)が実行される。また、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(以下、「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が実行される。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとのアクチュエータ力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して目標アクチュエータ力が決定され、アクチュエータ26がその目標アクチュエータ力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、以下の説明において、アクチュエータ力およびそれの成分は、ばね上部とばね下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが正の値,ばね上部とばね下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
また、本サスペンションシステム10では、エアスプリング28によって、悪路走行への対処等を目的として運転者の意思に基づいて車両の車高を変更する制御(以下、「車高変更制御」という場合がある)が実行される。その車高変更制御について簡単に説明する。車高変更制御は、運転者の意図に基づく車高変更スイッチ166の操作によって実現すべき設定車高である目標設定車高が変更された場合において、実行される。その目標設定車高の各々に応じて、各車輪12についての目標となるばね上ばね下間距離が設定されており、ストロークセンサ164の検出値に基づいて、それぞれの車輪12についてのばね上ばね下間距離が目標距離になるように、エア給排装置110の作動が制御され、各車輪12のばね上ばね下間距離が目標設定車高に応じた距離に変更されるのである。さらに、この車高変更制御では、例えば、乗員数の変化,荷物の積載量の変化等による車高の変動に対処することを目的とした、いわゆるオートレベリングと呼ばれる制御も行われる。
i)振動減衰制御
振動減衰制御では、車体および車輪12の振動を減衰するためにその振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発生させるべく、アクチュエータ力の振動減衰成分FVが決定される。具体的には、車体のマウント部24に設けられた縦加速度センサ176によって検出される縦加速度から計算される車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上速度VUと、ロアアーム22に設けられた縦加速度センサ178によって検出される縦加速度から計算される車輪12の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下速度VLとに基づいて、次式に従って、振動減衰成分FVが演算される。
V=CU・VU−CL・VL
ここで、CUは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインであり、CLは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインである。つまり、CU,CLは、いわゆるばね上,ばね下絶対振動に対する減衰係数と考えることができる。
ii)ロール抑制制御
車両の旋回時においては、その旋回に起因するロールモーメントによって、旋回内輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、旋回外輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ロール抑制制御では、その旋回内輪側の離間および旋回外輪側の接近を抑制すべく、旋回内輪側のアクチュエータ26にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ26にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車速vとに基づいて推定された推定横加速度Gycと、横加速度センサ174によって実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=K1・Gyc+K2・Gyr (K1,K2:ゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制力成分FRが、次式に従って決定される。
R=K3・Gy* (K3:ゲイン)
iii)ピッチ抑制制御
車体の制動時等、減速時に発生する車体のノーズダイブに対しては、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが接近させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが離間させられる。また、車体の加速時に発生する車体のスクワットに対しては、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ピッチ抑制制御では、それらの場合の接近・離間距離を抑制すべく、アクチュエータ力をピッチ抑制力として発生させる。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、前後加速度センサ172によって実測された実前後加速度Gxが採用され、その実前後加速度Gxに基づいて、ピッチ抑制力成分FPが、次式に従って決定される。
P=K4・Gx (K4:ゲイン)
なお、ピッチ抑制制御は、スロットルセンサ180によって検出されるスロットルの開度、あるいは、ブレーキ圧センサ182によって検出されるマスタシリンダ圧が、設定された閾値を超えることをトリガとして実行される。
iv)目標アクチュエータ力の決定
アクチュエータ26の制御は、それが発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力に基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、アクチュエータ力の振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定されると、それらに基づき、次式に従って目標となるアクチュエータ力F*が決定される。
*=FV+FR+FP
v)各モータの作動制御
アクチュエータ26に発生させるアクチュエータ力は、2つのモータ90,92の発生させる力の和に依存するものであるため、各モータ90,92に発生させる力が制御される。詳しくは、第2モータ92の通電端子間を短絡させるか、あるいは開放させるかが決定され、その場合に第2モータ92が発生する力に応じて、上記の目標アクチュエータ力F*を発生させるように、第1モータ90に発生させる力が制御される。
a)特定抵抗力制御
アクチュエータ26に発生させる力がばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力となる場合には、ECU140によって、第2モータ92の通電端子間を短絡させるとともに、その状態において、第1モータ90を流れる通電電流が制御されることで、アクチュエータ26が発生させる抵抗力が制御される。つまり、ECU140によって、特定抵抗力制御が実行されるのである。具体的には、スイッチ147が閉状態とされ、第2モータ92の通電端子間が短絡された状態とされる。次いで、その場合に、第2モータ92が発生する抵抗力F2が、ばね上部とばね下部との相対速度であるストローク速度VStに応じて推定される。詳しくは、ECU140のROMには、図5の二点鎖線に示すストローク速度VStをパラメータとする回転トルクTq(抵抗力)のマップデータが格納されており、そのマップデータを参照して第2モータ92の抵抗力F2が推定されるのである。次いで、その推定された第2モータ92の抵抗力に基づいて、第1モータ90の目標となる通電電流量i1 *が、次式に従って決定されるのである。
1 *=K5・(F*−F2) (K5:ゲイン)
その決定された目標通電電流量i1 *に基づいて、目標となるデューティ比が決定され、そのデューティ比に基づいた指令がインバータ146に送信される。インバータ146は、その適切なデューティ比の下、目標通電電流量i1 *に応じたモータ力を発生させるように第1モータ90を駆動する。以上のような第1モータ90,第2モータ92の作動制御により、アクチュエータ26は、目標アクチュエータ力F*となるようなアクチュエータ力を発生させることになる。
b)推進力制御
アクチュエータ26に発生させる力がばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力となる場合には、ECU140によって、スイッチ147が開状態とされ、第2モータ92の通電端子間が開放される。その場合には、第2モータ92の発生させる力は0であるため、目標アクチュエータ力F*に基づいて第1モータ90の目標通電電流量i1 *が決定されるのである。
≪アクチュエータの制御フロー≫
上述のようなアクチュエータ26の制御は、図6にフローチャートを示すアクチュエータ制御プログラムが、イグニッションスイッチ160がON状態とされている間、短い時間間隔(例えば、数msec〜数十msec)をおいてコントローラ142により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、その制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。なお、アクチュエータ制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ26の各々に対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ26に対しての本プログラムによる処理について説明する。
本プログラムにおいては、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す、他のステップも同様である)〜S4において、先に説明したような手法で、振動減衰成分FVと、ロール抑制成分FRと、ピッチ抑制成分FPとが決定され、それらを足し合わせて、目標アクチュエータ力F*が決定される。次いで、特定抵抗力制御,推進力制御のいずれを実行するかが判定される。詳しくは、目標アクチュエータ力の方向とストローク動作の方向とが逆である場合に、特定抵抗力制御が実行され、それらが同じ方向である場合に、推進力制御が実行される。具体的には、目標アクチュエータ力F*とストローク速度VStとの積の符号に基づいて、それらの積が負および0である場合に、特定抵抗力制御が実行されるのである。なお、ストローク速度VStは、S5において、ストロークセンサ164による前回の本プログラム実行時における検出値と、今回の検出値との差をもって算定される。
特定抵抗力制御が実行される場合には、S7において、スイッチ147が閉じられ通電端子間が短絡された状態とされ、S8において、その状態において第2モータ92が発生させる抵抗力F2が、S5において算定されたストローク速度VStに応じて、マップデータを参照して推定される。また、推進力制御が実行される場合には、S9において、スイッチ147が開かれ通電端子間が開放された状態とされ、S10において、第2モータ92の抵抗力F2が0とされる。
そして、S11において、目標アクチュエータ力F*と第2モータ92の抵抗力F2とに基づき、上述した式i1 *=K5・(F*−F2)に従って第1モータ90の目標となる通電電流量が決定される。以上のように決定された第1モータ90の目標通電電流量i1 *に基づいてデューティ比が決定され、そのデューティ比に応じた制御信号が、インバータ146に送信される。以上の一連の処理の後、アクチュエータ制御プログラムの1回の実行が終了する。
≪変形例≫
i)第1変形例
本変形例のシステムは、アクチュエータが有する電磁モータの構成が、上記実施例におけるモータ54の構成とは相違する。図7に、本変形例のシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータ200の平面断面図を示す。上記実施例においては、第1モータ90が有する複数のコイル76と、第2モータ92が有する複数のコイル78との両者が、複数のコア74の各々に巻き回されていたが、本変形例においては、第2モータ92が有する複数の第2コイル78の各々が、第1モータ90が有する複数の第1コイル76の各々の間に挟まれて配置されている。詳しくは、モータハウジング70の内周部には、上記実施例と同様に複数のコア202(以下、「第1コア」と呼ぶ場合がある)が設けられ、その複数の第1コア202の各々の間に、その間にあるスペースを利用して第1コア202より小さな複数の第2コア204が設けられている。その第1コア202の各々には、第1モータ90のステータを構成する複数の第1コイル76の1つが巻き回され、第2コア204の各々には、第2モータ92のステータを構成する複数の第2コイル78の1つが巻き回されている。ちなみに、図では、第1コイル76の3つの相(U,V,W)については、○で囲んで表示されており、第2コイル78の3つの相については、△で囲んで表示されている。
ii)第2変形例
また、別の変形例のシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータ220の平面断面図を、図8に示す。本変形例の電磁モータ220では、12個のコア222が設けられており、それらのコア222の1つ置きに配置されている6つのものに、第1モータ90のステータを構成する第1コイル76が、それぞれ巻回されており、第1コイル76が巻回されているコア222の間に存在する6つのコア222に、第2モータ92のステータを構成する第2コイル78が、それぞれ巻回されている。つまり、第2モータ92が有する複数の第2コイル78の各々が、第1モータ90が有する複数の第1コイル76の各々の間に挟まれて配置されているのである。なお、本実施例の電磁モータ220のロータは、4つの永久磁石72が配設されており、4極のロータとされている。
iii)第3変形例
さらに、別の変形例のシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータ240の正面断面図を、図9に示す。上記実施例および2つの変形例においては、第1モータ90が有する複数の第1コイル76と、第2モータ92が有する複数の第2コイル78とが、軸線方向において同じ位置に配置されているが、本変形例においては、それらが、それぞれ、軸線方向において互いに異なる位置に位置する円周上に配置されている。詳しくは、モータハウジング70の内周部には、それの下方側に複数の第1コイル76が配置され、上方側に複数の第2コイル78が配置されている。なお、本変形例においても、モータ軸58の外周に付設された複数の永久磁石72は、2つのモータ90,92の両者に共通のロータとして機能するものとなっている。
iv)変形例の効果
上記3つの変形例においても、前述の実施例と同様に2つのモータ90,92の制御が行われるため、それら3つの変形例のシステム10によれば、前述の実施例と同様に、ストローク速度が高い場合に、第2モータ92が発生させる力によって、第1モータ90が発生させる減衰力の低下を補うことが可能であり、ストローク速度が高い場合における減衰力不足を抑制もしくは防止することが可能である。
請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステムの全体構成を示す模式図である。 図1に示すスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。 図2のアクチュエータが備える電磁モータの平面断面図(図2におけるA−A断面図)である。 図2のアクチュエータが備える電磁モータの制御を行う駆動回路等の回路図である。 図2のアクチュエータが備える電磁モータの回転速度と回転トルクとの関係を示す図である。 図1に示すサスペンション電子制御ユニットによって実行されるアクチュエータ制御プログラムを表すフローチャートである。 第1変形例のサスペンションシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータの平面断面図である。 第2変形例のサスペンションシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータの平面断面図である。 第3変形例のサスペンションシステムが備えるアクチュエータの動力源である電磁モータの正面断面図である。
符号の説明
10:車両用サスペンションシステム 20:スプリング・アブソーバAssy 22:ロアアーム(ばね下部) 24:マウント部(ばね上部) 26:アクチュエータ(アブソーバ) 28:エアスプリング 50:ねじロッド(雄ねじ部) 52:ナット(雌ねじ部) 54:電磁モータ 72:永久磁石(ロータ) 74:コア 76:第1コイル 78:第2コイル 90:第1電磁モータ(DCブラシレスモータ) 92:第2電磁モータ(DCブラシレスモータ) 110:エア給排装置 140:サスペンション電子制御ユニット(制御装置) 146:インバータ(駆動回路) 147:スイッチ(導通・開放状態切換器) 148:コンバータ 150:バッテリ

Claims (8)

  1. ばね上部とばね下部との間に配設され、それぞれがばね上部とばね下部との相対動作に伴って動作する第1電磁モータおよび第2電磁モータを有し、それら2つの電磁モータが発生させる力に依拠して、ばね上部とばね下部との相対動作に対する抵抗力を発生させる電磁式のアブソーバと、
    そのアブソーバを制御する制御装置であって、前記第2電磁モータが有する複数の通電端子間を相互に導通させるとともに、その状態において、前記第1電磁モータと電源とを接続するとともにその第1電磁モータを流れる電流を調整することで、前記アブソーバが発生させる前記抵抗力を制御する特定抵抗力制御を実行可能な制御装置と
    を備えた車両用サスペンションシステム。
  2. 前記アブソーバが、ばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力をも発生可能とされ、
    前記制御装置が、
    電源から前記第1電磁モータに電流を供給しつつその第1電磁モータを流れる電流を調整することで、前記アブソーバが発生させる前記推進力を制御する推進力制御を実行可能とされ、
    その推進力制御を、前記第2電磁モータが有する前記複数の通電端子間を開放させた状態で実行するように構成された請求項1に記載の車両用サスペンションシステム。
  3. 前記制御装置が、前記第2電磁モータが有する前記複数の通電端子間が導通された状態と、それら通電端子間が開放された状態とを切り換える導通・開放状態切換器を有する請求項1または請求項2に記載の車両用サスペンションシステム。
  4. 前記第1電磁モータと前記第2電磁モータとがともに回転型モータとされ、磁石を有するそれぞれのロータが、ばね上部とばね下部との相対動作に伴って、それら2つのモータの各々の相に対応する複数のコイルを有するそれぞれのステータに対して回転する構造とされ、
    前記アブソーバが、前記第1電磁モータのロータと前記第2電磁モータのロータとが一体化された単一のロータを有する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用サスペンションシステム。
  5. 前記第1電磁モータが有する複数のコイルと、前記第2電磁モータが有する複数のコイルとが、それぞれ、軸線方向において互いに異なる位置に位置する円周上に配置された請求項4に記載の車両用サスペンションシステム。
  6. 前記第1電磁モータが有する複数のコイルと、前記第2電磁モータが有する複数のコイルとが、軸線方向において同じ位置に配置された請求項4に記載の車両用サスペンションシステム。
  7. 前記第2電磁モータが有する複数のコイルの各々が、前記第1電磁モータが有する複数のコイルのうちの2つのものの間に挟まれて配置された請求項6に記載の車両用サスペンションシステム。
  8. 前記第1電磁モータが有する複数のコイルの各々が、ロータに向かって突出して設けられた複数のコアの各々に巻き回されており、前記第2電磁モータが有する複数のコイルが、前記複数のコアのうちの複数のものにそれぞれ巻き回された請求項6に記載の車両用サスペンションシステム。
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