JP2008103640A - 多層配線基板 - Google Patents

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晃一郎 下上
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幸広 木村
Ichiei Higo
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Abstract

【課題】設計自由度が高く、接合性に優れ製造効率のよい多層配線基板を提供する。
【解決手段】本基板100aは、熱可塑性樹脂を含む第1層111、熱硬化樹脂を含む第2層112、及び貫通導体113、を有する多層樹脂層110aと、導体123を有する配線基板120と、を備え、多層樹脂層110aと配線基板120とが、第2層112側と導体123側とで積層され、貫通導体113と導体123とが電気的に接続されている積層構造部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は多層配線基板に関する。更に詳しくは、設計自由度が高く、接合性に優れ製造効率のよい多層配線基板に関する。
従来、多層配線基板としては、(1)ガラスエポキシ基板(ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸硬化させた基板)及びビスマレイミド・トリアジン基板等の高耐熱高強度であり、保形性に優れたコア基板を中心にして、その表面にプリプレグ及び配線パターンを交互に積層形成してなる多層配線基板が知られている。また、(2)ポリイミド樹脂等の高耐熱樹脂層の片面又は両面に配線パターンを形成した単層樹脂フレキシブル基板同士を、エポキシ樹脂等の接着層を介して一括積層してなる多層配線基板が知られている。更に、(3)下記特許文献1に示されるように、熱融着性に優れた特殊な熱可塑性樹脂層を用い、この熱可塑性樹脂層に貫通導体及び配線パターンを形成した各層を一括積層してなる多層配線基板が知られている。
特開2000−38464号公報
上記(1)の多層配線基板では、プリプレグは単独で十分な形状保持性を有さないために製造時のハンドリング性に劣るという問題がある。また、十分な形状保持性を有さないためにコア基板を要し、設計自由度が制限されるという問題がある。更に、プリプレグを用いて積層した多層配線基板はフレキシブル化できないという問題がある。また、積層のたびに硬化させる必要があり、このために作業性が必ずしもよいとはいえず、多層化すれば硬化回数が増えるため内層への熱履歴が蓄積し易いという問題がある。更に、近年、鉛フリーハンダの使用等により求められているより高い耐熱性を付与し難いという問題も生じている。
また、近年、配線基板での高密度化の限界からコア基板を有さず、従来のスルーホールに変えてスタックドビア構造{特に全層にわたって積層形成されたビア(以下、単に「全層IVH構造」という}を形成できることが要求されつつある。しかし、上記(2)の多層配線基板では、一括積層方式で製造する場合には全層IVH構造とすることができず、ビルドアップ方式での全層IVH構造形成は高コストになってしまい、十分な設計自由度及び製造効率が得られ難いという問題がある。更に、各層間の接着層により耐熱性が十分に得られ難いという問題がある。
上記(3)の多層配線基板では、層間の接合を熱可塑性樹脂から得るためにプリプレグを用いた場合のような強固な接合性が得られ難いという問題がある。また、熱可塑性樹脂は、熱融着できる程度まで加熱した際の粘度が小さく且つ熱膨張係数が小さいとしても、熱硬化性樹脂の優れた凹凸形状への追従性を超えることは困難である。即ち、プリプレグのような優れた塑性変形性は備えてないために、多層化された場合には特に微細な凹凸面に対する追従性が十分に得られ難いという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、設計自由度が高く、製造効率のよい多層配線基板に関する。
本発明は、以下に示す通りである。
(1)熱可塑性樹脂を含む第1の樹脂層、該第1の樹脂層の少なくとも片面に設けられた熱硬化樹脂を含む第2の樹脂層、及び、該第1の樹脂層と該第2の樹脂層とを貫通した貫通導体、を有する多層樹脂層と、
少なくとも片面に導体パターンを有する配線基板と、を備え、
該多層樹脂層と該配線基板とが、該第2の樹脂層側と該導体パターン側とで積層され、且つ該貫通導体と該導体パターンとが電気的に接続されている積層構造部を備えることを特徴とする多層配線基板。
(2)上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
上記積層構造部は、上記配線基板を2つ備え、且つ、該配線基板のうちの第1の配線基板と、上記多層樹脂層と、該配線基板のうちの第2の配線基板とがこの順に積層され、
該多層樹脂層と該第1の配線基板とは、一面の該第2の樹脂層側と該第1の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
該多層樹脂層と該第2の配線基板とは、他面の該第2の樹脂層側と該第2の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
且つ該第1の配線基板が備える導体パターンと該第2の配線基板が備える導体パターンとが該貫通導体を介して電気的に接続されている上記(1)に記載の多層配線基板。
(3)上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
上記積層構造部は、金属からなる放熱板を備え、且つ、上記配線基板と、上記多層樹脂層と、該放熱板とがこの順に積層されている上記(1)に記載の多層配線基板。
(4)上記配線基板は、フレキシブル基板である上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
(5)上記配線基板を構成する樹脂部は、1%重量減温度が300℃以上である上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
(6)上記配線基板を構成する樹脂部は、ガラス転移点が180℃以上である上記(5)に記載の多層配線基板。
(7)上記第2の樹脂層の厚さは、上記第1の樹脂層の厚さの1/40〜1/2である上記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
(8)上記第1の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、該第1の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα とし、上記貫通導体の熱膨張係数をαとした場合に、
−10×10−6≦α x−y(/℃)≦30×10−6であり、
且つ、α ≧αである上記(1)乃至(7)のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
(9)上記第2の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、該第2の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα とした場合に、
10×10−6≦α x−y(/℃)≦60×10−6であり、
且つ、10×10−6≦α (/℃)≦60×10−6である上記(1)乃至(8)のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
本発明の多層配線基板によれば、設計自由度が高く、他層との接合性に優れ、製造効率がよい多層配線基板とすることができる。即ち、例えば、従来のように層間導通を得るために、多層化後に全層を貫通するスルーホールを形成し、本来不必要な層にもスルーホールを形成するというような不具合を生じない。また、外表面側に接合性に優れた熱硬化性樹脂を含む第2の樹脂層を備えるために、優れた接合性を幅広い被接合材に対して発揮させることができるために、被接合材の選択範囲が広く設計自由度が高い。また、コート層を構成する熱硬化樹脂は、硬化の際に収縮挙動を示し、多層樹脂層全体においても収縮挙動が得られる。このため、貫通導体に対して圧縮応力が付加され、貫通導体と多層樹脂層の密着信頼性、及び貫通導体の電気伝導度、の各々が向上される。更に、本発明の多層配線基板では、一括して積層することもできるために製造効率に優れる。また、プリプレグのみを用いる場合のようにコア基板を用いる必要がなくコアレスの多層配線基板を得ることができ、スタックドビア構造(特に全層IVH構造)とすることができる。
本発明の多層配線基板の多層化された部分においても可とう性が得られるが、特に本発明の多層配線基板を構成する各配線基板がフレキシブル基板である場合は、部分的にフレキシブル化させた多層配線基板を得ることができる。そして、リジッド部分とフレキシブル部分との2つの基板部分がコネクタを用いることなく接続された構造を得ることができる。このため、特に省スペース性に優れた多層配線基板を得ることができる。
配線基板を構成する樹脂部の1%重量減温度が300℃以上である場合は、優れた耐熱性を有する多層基板を得ることができる。
配線基板を構成する樹脂部のガラス転移点が180℃以上である場合は、第2の樹脂層に用いる熱硬化性樹脂の硬化温度と、第1の樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の適度な流動性が得られる温度範囲とを重複する温度範囲でコントロールすることができる。
第2の樹脂層の厚さが第1の樹脂層の厚さの1/40〜1/2である場合は、この範囲では第1の樹脂層の特性と第2の樹脂層の特性とを特に相乗的に得ることができる。即ち、多層樹脂層全体としての保形性を十分に確保できる。また、貫通導体を確実に形成することができる。更に、優れた接合性及び優れた追従性が十分に発揮される。また、加熱時の熱可塑性樹脂の流動性を十分に抑制できる。
第1の樹脂層の熱膨張係数α x−yと、熱膨張係数α と、貫通導体の熱膨張係数αとが、−10×10−6≦α x−y(/℃)≦30×10−6、且つα ≧αを満たす場合は、第1の樹脂層と第2樹脂層との間、及び多層樹脂層と配線基板との間の剥がれやデラミネーションをより効果的に防止できる。
第2の樹脂層の熱膨張係数α x−yと、第2の樹脂層の熱膨張係数α とが、10×10−6≦α x−y(/℃)≦60×10−6、且つ10×10−6≦α (/℃)≦60×10−6である場合は、第1の樹脂層と第2樹脂層との間、及び多層樹脂層と配線基板との間の剥がれやデラミネーションをより効果的に防止できる。特に第2の樹脂層がフィラー(他層との熱膨張差を低減する目的等)を含有する場合であっても、上記関係式の範囲に収めることで熱硬化性樹脂(完全硬化前の状態)の積層時における流動性(他層への追従性)を十分に確保できる。
本発明について、以下詳細に説明する。
[1]多層配線基板
本発明の多層配線基板は、熱可塑性樹脂を含む第1の樹脂層、該第1の樹脂層の少なくとも片面に設けられた熱硬化樹脂を含む第2の樹脂層、及び、該第1の樹脂層と該第2の樹脂層とを貫通した貫通導体、を有する多層樹脂層と、少なくとも片面に導体パターンを有する配線基板と、を備え、該多層樹脂層と該配線基板とが、該第2の樹脂層側と該導体パターン側とで積層され、且つ該貫通導体と該導体パターンとが電気的に接続されている積層構造部を備えることを特徴とする。
本発明の多層配線基板は、上記多層構造部を備える。
上記「積層構造部」は、上記多層樹脂層と上記配線基板とを備える。
上記「多層樹脂層」は、少なくとも第1の樹脂層、第2の樹脂層及び貫通導体を備える。
上記「第1の樹脂層」は、熱可塑性樹脂を含む層である。第1の樹脂層は、熱可塑性樹脂のみからなってもよく、熱可塑性樹脂とそれ以外の他の成分を含有してもよい。この第1の樹脂層は、通常、多層樹脂層内において支持層として機能する。
上記「熱可塑性樹脂」としては、ポリアリールケトン樹脂、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記のうちポリアリールケトン樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、単に「PEEK」ともいう)、ポリエーテルケトン樹脂(以下、単に「PEK」ともいう)、ポリエーテルケトンケトン樹脂(以下、単に「PEKK」ともいう)等が挙げられる。これらのなかではPEEKが好ましく、更には、融点が260℃以上であるPEEKがより好ましい。また、上記のうちポリイミド系樹脂としては、ポリエーテルイミド樹脂(以下、単に「PEI」ともいう)、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、等が挙げられる。これらのなかではPEIが好ましい。
これらのなかでも、ポリアリールケトン樹脂とポリイミド樹脂との複合樹脂又は液晶ポリマーが好ましく、更には、PEEKとPEIとの複合樹脂、又は液晶ポリマーがより好ましく、PEEKとPEIとの複合樹脂が特に好ましい。
上記PEEKとPEIとの複合樹脂において、各々の樹脂の配合割合は特に限定されないが、PEEKとPEIとの合計を100質量%とした場合に、PEEKは35〜65質量%であることが好ましい(即ち、PEIは65〜35重量%)。更には、この複合樹脂のガラス転移点は150〜230℃であることが好ましい。上記配合範囲であり、更には、上記ガラス転移点範囲では、耐熱性と接合強度と熱膨張係数とのバランスを保つことができる。
この第1の樹脂層には、上記熱可塑性樹脂以外にも他の成分が含有されてもよい。但し、他の成分は、本発明の目的を満たす範囲で含有され得る。通常、第1の樹脂層全体を100体積%とした場合に上記熱可塑性樹脂以外の他の成分は、70体積%以下(好ましくは60体積%以下、より好ましくは50体積%以下、0体積%であってもよい)である。
他の成分としては、フィラー及び芯材等が挙げられる。これらフィラー及び/又は芯材が含有される場合は、上記熱可塑性樹脂はこれらの成分に対して母相となる。このフィラーは無機フィラーでもってよく、有機フィラーであってもよいが、熱膨張係数、耐熱性及び電気的特性のバランスに優れるために無機フィラーであることが好ましい。
無機フィラーは、無機材料からなるフィラーである。無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、タルク、窒化アルミニウム及び硫酸バリウム等からなるセラミックフィラーが挙げられる。また、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛及びチタン酸ジルコン酸鉛等からなる誘電体フィラーが挙げられる。これらの無機フィラーは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、フィラーの形状は特に限定されず、不定形状、球形状、繊維形状及び板形状が挙げられる。これら形状のフィラーは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、上記芯材としては、ガラス繊維、カーボン繊維、ガラスクロス、カーボンクロス、及び不織布(ガラス繊維、カーボン繊維並びに有機繊維のうちの少なくとも1種を用いた不織布)が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記「第2の樹脂層」は、熱硬化樹脂を含む層である。第2の樹脂層は、熱硬化樹脂のみからなってもよく、熱可塑性樹脂とそれ以外の他の成分を含有してもよい。この第2の樹脂層に含まれる熱硬化樹脂は、配線基板との積層前には未硬化状態であり、接合時に硬化される樹脂である。但し、この未硬化状態とは、熱硬化樹脂の完全硬化前の状態であり、半硬化状態及び完全未硬化状態を含む意味である。
また、第2の樹脂層は、第1の樹脂層の少なくとも片面に設けられた層である。即ち、第2の樹脂層は、第1の樹脂層の片面のみに備えられてもよく、第1の樹脂層の両面に備えられていてもよい。
上記「熱硬化樹脂」を構成する熱硬化性樹脂(熱硬化樹脂は熱硬化性樹脂が硬化されてなる)としては、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱硬化性ビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。これらのなかでは熱硬化性ポリイミド樹脂及び熱硬化性ビスマレイミド樹脂が好ましく、特に熱硬化性ポリイミド樹脂が好ましい。熱硬化性ポリイミドは、接合性及び耐熱性に優れるからである。これらの熱硬化性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
この第2の樹脂層には、上記熱硬化樹脂以外にも他の成分が含有されてもよい。他の成分としては、硬化剤(硬化後にはその機能を果たした硬化剤残渣となっていてもよい)、硬化促進剤及びフィラー(前記第1樹脂層におけるフィラーをそのまま適用できる)等が挙げられる。更に、上記第1の樹脂層における他の成分を加えて挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。通常、第2の樹脂層全体を100体積%とした場合に、他の成分は70体積%以下(好ましくは60体積%以下、より好ましくは50体積%以下、0体積%であってもよい)である。
この第2の樹脂層は、この第2の樹脂層単独で、平面方向の熱膨張係数と厚さ方向の熱膨張係数の間に特定の相関を有することが好ましい。即ち、第2の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、該第2の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα とした場合に、10×10−6≦α x−y(/℃)≦60×10−6であり、且つ、10×10−6≦α (/℃)≦60×10−6であることが好ましい。この範囲であれば、第1の樹脂層と第2樹脂層との間、及び多層樹脂層と配線基板との間の剥がれやデラミネーションをより効果的に防止できる。特に第2の樹脂層に上記フィラー(他層との熱膨張差を低減する目的等)が含有される場合においても、α x−y及びα が各々上記範囲であれば熱硬化性樹脂(完全硬化前の状態)の積層時における流動性(他層、他部品、これらの表面、他層が有するパターン等への追従性)を十分に確保できる。従って、第2の樹脂層の積層時の流動性(他層への追従性)、及び、硬化された後の第2の樹脂層と他層との熱膨張差抑制のバランスを好ましい範囲で保つことができる。
尚、上記各熱膨張係数の測定方法については後述する。
上記「貫通導体」は、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを貫通した導体である。(1)第2の樹脂層を第1の樹脂層の片面のみに備える場合、貫通導体は第1の樹脂層とその片面の第2の樹脂層とを貫通して備える。また、(2)第2の樹脂層を第1の樹脂層の両面に備える場合、貫通導体は第1の樹脂層とその両面の第2の樹脂層とを貫通して備えられてもよく、第1の樹脂層と第2の樹脂層のうちの一方のみを貫通して備えられていてもよい。
この貫通導体の形状は特に限定されないが、通常、略円柱形状である。また、この貫通導体の大きさは特に限定されないが、通常、その直径(円柱形状でない場合には最大長さ)は、直径300μm以下である。
この貫通導体としては、樹脂と導電性フィラーとを含有する導体ペースト(以下、単に「圧接型ペースト」という)からなる導体(以下、単に「圧接型貫通導体」という)が挙げられる。更に、酸化銀粒子、有機金属化合物、超微粒金属粒子及び低融点金属粒子のうちの少なくともいずれかを主成分とする導体ペースト(以下、単に「金属結合型ペースト」という)を低温焼結させた実質的に導電性材料(例えば、金属材料)のみからなる導体(以下、単に「金属結合型貫通導体」という)が挙げられる。これらの導体は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記のうち圧接型貫通導体を構成する樹脂の種類は特に限定されず、熱可塑性樹脂であってもよく、熱硬化樹脂であってもよい。このうち熱可塑性樹脂としては、前記第1の樹脂層に含有される熱可塑性樹脂をそのまま適用できる。但し、第1の樹脂層の樹脂と貫通導体の樹脂とは同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、圧接型貫通導体を構成する導電性フィラーとしては、金属製フィラー及びカーボン製フィラー等が挙げられる。金属製フィラーとしては、銅、銀、金、白金、アルミニウム及びニッケル等の金属からなるフィラーが挙げられる。これらの金属は1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。カーボン製フィラーとしては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等のカーボンからなるフィラーが挙げられる。これらのカーボンは1種のみが含有されてもよく、2種以上が含有されてもよい。また、これらの金属製フィラー及びカーボン製フィラー等は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、導電性フィラーの形状は特に限定されず、球形状、柱形状、針形状、平板形状、及び繊維形状等が挙げられる。これらの形状は1種のみを用いてもよく、2種以上のものを併用してもよい。これらの形状のなかでは球形状が好ましい。
圧接型貫通導体における導電性フィラーの大きさは特に限定されないが、平均粒径(球形状以外の形状においては最大長)は10μm以下(より好ましくは8μm以下、更に好ましくは1〜7μm)であることが好ましい。この範囲であれば多層樹脂層の製造時に導電性ペーストの充填を特にスムーズに行うことができる。
更に、圧接型貫通導体に含有される上記樹脂と導電性フィラーとの割合は特に限定されないが、上記樹脂と導電性フィラーとの合計を100体積%とした場合に、導電性フィラーは40体積%以上(より好ましくは45体積%以上、更に好ましくは50体積%以上)であることが好ましい。この範囲であれば優れた導電性を得ることができる。
一方、上記金属結合型貫通導体を構成する金属種は特に限定されない。例えば、銀、銅、すず、鉛、金及びアルミニウム等が挙げられる。この貫通導体を得るためのペーストは、通常、酸化銀粒子、有機金属化合物、超微粒金属粒子及び低融点金属粒子のうちの少なくともいずれかを主成分とする。上記酸化銀が含有されるペーストは、酸化銀の加熱還元時の熱融着特性により銀導体が得られるペーストである。上記有機金属化合物が含有されるペーストは、有機金属化合物の有機質部位が熱分解により焼失されて金属導体が得られるペーストである。超微粒金属粒子が含有されるペーストは、超微粒金属粒子の高い表面活性能により互いに熱融着されて金属導体が得られるペーストである。上記低融点金属粒子が含有されるペーストは、低融点金属粒子が加熱融着されて金属導体が得られるペーストである。これらの金属結合型ペーストは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
多層樹脂層を構成する上記第1の樹脂層、上記第2の樹脂層及び上記貫通導体とは、各々特定の相関を有していることで特に効果的に機能させることができる。
このうち第1の樹脂層の厚さと第2の樹脂層の厚さとの間には下記の相関を有することが好ましい。即ち、第2の樹脂層の厚さは、第1の樹脂層の厚さの1/40〜1/2(より好ましくは1/30〜1/3、特に好ましくは1/20〜1/5)であることが好ましい。この範囲では第1の樹脂層の特性と第2の樹脂層の特性とを相乗的に得ることができる。即ち、多層樹脂層全体としての保形性を十分に確保できる。また、貫通導体を確実に形成することができる。更に、優れた接合性及び優れた追従性が十分に発揮される。また、加熱時の熱可塑性樹脂の流動性を十分に抑制できる。更に、第1の樹脂層の厚さは特に限定されないが1000μm以下(500μm以下がより好ましく、200μm以下が更に好ましく、2〜200μmがより更に好ましく、5〜100μmが特に好ましく、5〜35μmがとりわけ好ましい)が好ましい。また、第2の樹脂層の厚さは、接合される配線基板が備える導体パターンの厚さとその配置面積により適宜の厚さとすることが好ましく、特に限定されないが、1000μm以下(12〜1000μmがより好ましく、12〜200μmが更に好ましく、20〜100μmが特に好ましい)が好ましい。
また、第1の樹脂層の熱膨張係数と貫通導体の熱膨張係数との間には下記の相関を有することが好ましい。即ち、第1の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、第1の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα とし、貫通導体の熱膨張係数をαとした場合に、−10×10−6≦α x−y(/℃)≦30×10−6であり、且つ、α ≧αであることが好ましい。この範囲であれば、第1の樹脂層と第2樹脂層との間、及び多層樹脂層と配線基板との間の剥がれやデラミネーションをより効果的に防止できる。
本発明における熱膨張係数は、測定対象とする層(第1の樹脂層及び第2の樹脂層)を、長さ10mm且つ断面積0.2mmの短冊状の試験片に切り出し、引張り荷重0.3gで試験片を装置に固定し、室温から5℃/分の割合で昇温させて、熱応力歪み測定装置(株式会社リガク製、形式「TMA8310」)により測定された線膨張係数をいうものとする。また、前記熱膨張係数のうちα x−y、α x−y及びαは、各々各層における樹脂の流れ方向(押出形成による押し出し方向)をX方向とし、その直交方向をY方向として、これらの各方向の50℃〜150℃における線熱膨張係数の平均値である。更に、α 及びα は、各々各層における樹脂の流れ方向(押出形成による押し出し方向)をX方向とし、その直交方向をY方向とし、これらX方向及びY方向のいずれにも直交する方向の線熱膨張係数である。このα 及びα の測定に際しての試験片形状は、長さ10mm×幅2.6mm×厚さ3.8mmとする。尚、上記αは、通常、貫通導体の熱膨張係数が等方性である(仮に方向による熱膨張係数差を有していたとしても小さく無視し得る程度である)ため、測定方向は限定されない。
上記「配線基板」は、少なくとも片面に導体パターンを有する基板である。また、この導体パターンは貫通導体と電気的に接続される導体パターンである。
この導体パターンは、導電性を有する(即ち、常温において、通常、3μΩ・cm以下)パターニングされた層である。導体パターンの形状及び厚さ等は特に限定されないが、通常、200μm以下(好ましくは100μm以下、より好ましくは20μm以下)である。更に、導体パターンを構成する導体材料は特に限定されず、例えば、銅、銀、金、白金、ニッケル、スズ及び鉛及びこれらのうちの2種以上の合金等が挙げられる。これらの導体材料は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、配線基板は、通常、導体パターンの絶縁を行う絶縁層を備える。絶縁層を構成する絶縁材料は特に限定されない。即ち、例えば、有機材料であってもよく、無機材料であってもよい。
有機材料としては、上記第1の樹脂層に含有される熱可塑性樹脂、及び上記第2の樹脂層に含有される熱硬化樹脂が挙げられる。また、これら以外に、ビスマレイミド・トリアジン系樹脂、フッ素樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、熱硬化性PPE(ポリフェニレンエーテル)系樹脂、BCB(ベンゾシクロブテン)及びポリノルボルネン等が挙げられる。これらの有機材料は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、この絶縁層は、前記各種フィラー及び芯材{ガラスクロス、ガラス不織布、樹脂(ポリアミド等)クロス、樹脂(ポリアミド等)不織布、樹脂(ポリアミド等)フィルム、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等}を含有できる。これらのフィラー及び芯材は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、無機材料としては、各種セラミックス材料(チタン酸金属塩等の誘電体磁器材料、ガラスセラミックス材料など)が挙げられる。
この配線基板の形態は特に限定されず、単層基板(絶縁層と、この絶縁層の片面又は両面に形成された導体パターンを備える)であってもよく、多層配線基板(2層以上の絶縁層と2層以上の導体パターンとを交互に積層して備える)であってもよい。これらのなかでは、上記単層基板を用いた場合に、上記多層樹脂層を用いることによる効果を特に得やすい。特に絶縁層が可とう性のあるフレキシブル基板であることが好ましい。即ち、フレキシブル基板を用いた場合には、図6〜9に示すように部分的にフレキシブル化させた多層配線基板を得ることができる。この基板では実質的にリジッド部分200と、フレキシブル部分300との2つの基板部分がコネクタを用いることなく接続された構造となっている。このため、特に省スペース性に優れた多層配線基板を得ることができる。
上記フレキシブル基板とは、その配線基板が全体として可とう性を有するものであり、通常、樹脂部を有することで可とう性を有する。この樹脂部は、通常、絶縁層として利用されている。その他、フレキシブル基板は、この絶縁層と、この絶縁層の片面又は両面に形成された導体パターンとを備える。即ち、例えば、フレキシブル基板は、1層の絶縁層と、この絶縁層の片面又は両面に形成された導体パターンとからなる。
上記樹脂部を構成する樹脂の種類は特に限定されず、熱可塑性樹脂であってもよく、熱硬化樹脂であってもよいが、通常、可とう性を要するために熱可塑性樹脂である。この熱可塑性樹脂としては、前記第1の樹脂層において挙げた各種熱可塑性樹脂をそのまま適用できる。即ち、ポリイミド系樹脂(PEI、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等)、液晶ポリマー、ポリアリールケトン樹脂(PEEK、PEK、PEKK等)などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの熱可塑性樹脂のなかでは、ポリイミド系樹脂が好ましい。
また、このフレキブル基板を構成する樹脂部は、1%重量減温度(熱重量測定装置を用いて大気下で測定)が300℃以上(より好ましくは350℃以上、更に好ましくは400℃以上)であることが好ましい。この範囲では優れた耐熱性を有する多層基板を得ることができる。
更に、フレキシブル基板を構成する樹脂部のガラス転移点は特に限定されないが180℃以上(より好ましくは200℃以上、更に好ましくは250℃以上)であることが好ましい。この範囲では特に優れた耐熱性を有する多層基板を得ることができる。更には、第2の樹脂層に用いる熱硬化性樹脂の硬化温度と、第1の樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の適度な流動性が得られる温度範囲とを重複する温度範囲でコントロールできる。また、フレキブル基板を構成する樹脂部の厚さは特に限定されないが、通常、50μm以下である。
尚、上記配線基板を構成する導体パターンについては、形状、厚さ及び材質等、特に限定されず、従来公知の導体パターンを用いることができる。
本発明の多層配線基板における積層構造部は、上記多層樹脂層及び上記配線基板以外にも他部(他層及び部品を含む)を備えることができる。他部としては、金属からなる放熱板を挙げることができる。この放熱板は、多層配線基板の使用時に多層配線基板に蓄熱されて電気的特性が変化することを防止するために、多層配線基板で生じる熱を外部へ熱伝導及び放熱する機能を有する層である。この放熱板を構成する金属の種類は特に限定されないが、銅及びアルミニウム等を主成分として含有することがき、銅箔(実質的に銅のみからなる)又はアルミニウム箔等を用いることができる。また、放熱板の厚さは特に限定されないが、通常、3mm以下(好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下)である。
また、積層構造部は、上記多層樹脂層、上記配線基板及び上記放熱板以外にも他部を備えることができる。他部としては、後述する図8に例示する多層配線基板100fが有するレジスト層等の保護層150や、後述する図9に例示する多層配線基板100gが有するめっき層125等が挙げられる。その他、カバーレイ等の層が挙げられる。これらの層は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の多層配線基板は、上記多層構造部以外にも他部を備えることができる。他部としては、レジスト層、めっき層、カバーレイ等の各種層が挙げられる。また、外部装置{各種部品(能動部品、受動部品)、他の配線基板}等との接続に使用されるハンダバンプ、ハンダボール等の接続端子が挙げられる。更に、各種電子部品(能動部品、受動部品、変換部品及び接続部品等)などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
以下、本発明の多層配線基板の構造例について図3〜12を用いて説明する。
〔1〕図3に示す多層配線基板100a
図3に示す多層配線基板100aは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられた本発明の多層配線基板の一例である。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(7)『他層130a』;上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
〔2〕図4に示す多層配線基板100b
図4に示す多層配線基板100bは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(9)の各層がこの順に積層されて備えられた本発明の多層配線基板の他例である。この多層配線基板100bは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(9)の各層がこの順に積層されて備えられている。
(1)『配線パターン140』;無電解めっき法及び電解めっき法を併用して得られた金属膜をフォトリソ法によりパターニングして得ることができる層。
(2)『多層樹脂層110b』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。第2の樹脂層112は下記(3)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(3)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(4)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(5)『フレキシブル基板120』;上記(3)と同じ層。
(6)『多層樹脂層110a』;上記(4)と同じ層。
(7)『フレキシブル基板120』;上記(3)と同じ層。
(8)『多層樹脂層110b』:上記(2)と同じ構成の層。第2の樹脂層112は上記(7)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(9)『配線パターン140』:上記(1)と同じ層。
〔3〕図5に示す多層配線基板100c
図5に示す多層配線基板100cは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(5)の各層がこの順に積層されて備えられている。
(1)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体とを備える層。
(2)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(3)『フレキシブル基板120』;上記(1)と同じ層。
(4)『多層樹脂層110a』;上記(2)と同じ層。
(5)『フレキシブル基板120』;上記(1)と同じ層。
尚、図5における(1)及び(5)のフレキシブル基板120に形成されたスルーホール内には、内壁面導体層からなる貫通導体122を有し、この内壁面導体層以外のスルーホールの残部は、フレキシブル基板120と多層樹脂層110aとが圧着される際に、多層樹脂層110aの第2の樹脂層112が塑性変形して充填されてなる充填部である。
〔4〕図6に示す多層配線基板100d
図6に示す多層配線基板100dは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられているリジッド部分200と、一面側から他面側にかけて下記(3)〜(5)の各層がこの順に積層されてなるフレキシブル部分300とを備え、フレキシブル部分300を構成する(3)〜(5)の各層はリジッド部分200を構成する(3)〜(5)の一部である多層配線基板である。換言すれば、多層配線基板100dは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられ、(1)〜(2)及び(6)〜(7)の層が部分的に存在しないフレキシブル部分300を備える。これらの各層は以下の通りである。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える層。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』:上記と同じ層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;上記と同じ層。
(7)『他層130a』;上記と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
尚、フレキシブル部分300では、多層樹脂層110aは、フレキシブル基板120の表裏両面に配置された導体パターン123の保護層として機能している。
〔5〕図7に示す多層配線基板100e
図7に示す多層配線基板100eは、図6におけるフレキシブル部分300内のフレキシブル基板120が片面にのみ導体パターン123を備える多層配線基板である。このために、導体パターン123の保護層がフレキシブル基板120の一面側のみに形成されているものである。
即ち、多層配線基板100eは、一面側から他面側に向かって下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられているリジッド部分200と、一面側から他面側にかけて下記(3)〜(4)の各層がこの順に積層されてなるフレキシブル部分300とを備え、フレキシブル部分300を構成する(3)〜(4)の各層はリジッド部分200を構成する(3)〜(4)の一部である多層配線基板である。換言すれば、多層配線基板100eは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられ、(1)〜(2)及び(5)〜(7)の層が部分的に存在しないフレキシブル部分300を備える。これらの各層は以下の通りである。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える層。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(7)『他層130a』:上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
尚、図6の多層配線基板100dと、図7の多層配線基板100eとは、(4)のフレキシブル基板120がフレキシブル部分200において両面に導体パターン123を備えるか、片面にのみ導体パターン123を備えるか、の違いによる。即ち、図6の多層配線基板100dはフレキシブル部分200においても(4)のフレキシブル基板120がその両面に導体パターン123を有する。このために、両方の導体パターン123を保護するために、(3)の多層樹脂層110a及び(5)の多層樹脂層110aの両層がフレキシブル部分200にも存在している。
〔6〕図8に示す多層配線基板100f
図8に示す多層配線基板100fは、図6におけるフレキシブル部分200において、(4)のフレキシブル基板120の導体パターン123の保護に多層樹脂層110aを用いず、別体に形成した保護層150を用いた多層配線基板である。
即ち、多層配線基板100fは、一面側から他面側に向かって下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられているリジッド部分200と、一面側から他面側にかけて下記(8)、(4)、(8)の各層がこの順に積層されてなるフレキシブル部分300とを備え、フレキシブル部分300を構成する(4)のフレキシブル基板はリジッド部分200を構成する(4)のフレキシブル基板の一部であり、(8)は別体に形成された保護層150である多層配線基板である。これらの各層は以下の通りである。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える層。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(7)『他層130a』:上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(8)『保護層150』;上記(4)のフレキシブル基板120の両面に形成された導体パターン123を保護する別体の層。この保護層150としては、レジスト層、カバーレイ等を用いることができる。
〔7〕図9に示す多層配線基板100g
図9に示す多層配線基板100gは、図6におけるフレキシブル部分200において、(4)のフレキシブル基板120の導体パターン123の保護に多層樹脂層110aを用いず、予め形成した耐酸化性に優れためっき層を用いた多層配線基板である。
即ち、多層配線基板100gは、一面側から他面側に向かって下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられているリジッド部分200と、(4)のめっき層で保護されたフレキシブル基板のみならなるフレキシブル部分300とを備え、フレキシブル部分300を構成する(4)のフレキシブル基板はリジッド部分200を構成する(4)のフレキシブル基板の一部である多層配線基板である。これらの各層は以下の通りである。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える層。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122と、導体パターン123の表面に形成されためっき層125を備える層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(7)『他層130a』:上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
上記めっき層125は、多層配線基板100gの積層前に予めフレキシブル基板120の導体パターン123表面にめっき形成して得ることができる。このめっき層を構成する耐酸化能に優れた金属材料としては、金、白金、パラジウム等の、銀を除く貴金属、及びニッケル等が挙げられる。これらの金属材料は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
尚、図9では、フレキシブル基板120に予めめっき層150を形成した上で積層した場合の構造を例示したが、全ての層を積層した後に、露出された導体パターン123にのみめっき層150を形成してもよい。
〔8〕図10に示す多層配線基板100h
図10に示す多層配線基板100hは、図3の多層配線基板100aにおける(6)のフレキシブル基板120を構成する樹脂部121に代えて高誘電率樹脂層124を用いた例である。この高誘電率樹脂層124としては、高誘電体磁器フィラー(アルミナフィラー、チタン酸塩フィラーなど)を含有する熱可塑性樹脂、硬化済みの熱硬化性樹脂等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
図10に示す多層配線基板100hは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(7)の各層がこの順に積層されて備えられた本発明の多層配線基板の一例である。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(5)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(6)『フレキシブル基板120』;アルミナフィラーが分散含有された熱可塑性樹脂を含有する抗誘電率樹脂層124と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(7)『他層130a』;上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
この図10に例示する多層配線基板100hでは、(6)のフレキシブル基板120を構成する樹脂層121のみが高誘電率樹脂層124からなる例であるが、これ以外にも(2)、(4)及び(6)のうちの少なくとも一層の樹脂層121を、この高誘電率樹脂層124で置き換えたフレキシブル基板120とすることができる。更に、このフレキシブル基板120は、高誘電率を発揮できるセラミック層を備えるリジッドな配線基板で各々置き換えることもできる。
同様に、図3〜9及び図11〜12の各多層配線基板では、各々を構成するフレキシブル基板120を構成する樹脂層(樹脂部)121の1又は2以上をこの高誘電率樹脂層124で置き換えることができる。
〔9〕図11に示す多層配線基板100i
図11に示す多層配線基板100iは、放熱板160を備える多層配線基板の一例である。この多層配線基板100iは、一面側から他面側にかけて下記(1)〜(11)の各層がこの順に積層されて備えられた本発明の多層配線基板の一例である。
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(3)『多層樹脂層110a』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の両面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。
(4)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(5)『他層130b』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は上記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(6)『放熱板160』;銅からなり熱伝導性に優れている層。
(7)『他層130b』;上記(3)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は下記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(8)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(9)『多層樹脂層110a』;上記(3)と同じ層。
(10)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(11)『他層130a』;上記(1)と同じ構成の層。第2の樹脂層132は上記(10)のフレキシブル基板120側に配置されている。
この多層配線基板100iが備える放熱板160は、パターニングされておらず、また、この放熱板160を挟むフレキシブル基板120が備える導体パターン123と接続されていないものである。
〔10〕図12に示す多層配線基板100j
図12に示す多層配線基板100jは、放熱板160を備える多層配線基板の他例である。この多層配線基板100jは、一面側から他面側にかけて(1)〜(7)の
(1)『他層130a』;熱可塑性樹脂を含有し且つ貫通孔133が形成された第1の樹脂層131とこの第1の樹脂層131の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層132とを備える層。第2の樹脂層132は下記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(2)『フレキシブル基板120』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層121と、第1の樹脂層121の両面に配置された導体パターン123と、表裏の導体パターン123を電気的に接続する貫通導体122とを備える配線基板。
(3)『多層樹脂層110b』;熱可塑性樹脂を含有する第1の樹脂層111とこの第1の樹脂層111の一面に配置された熱硬化樹脂を含有する第2の樹脂層112と、第1の樹脂層及び第2の樹脂層を貫通して設けられた貫通導体113とを備える層。第2の樹脂層112は上記(2)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(4)『放熱板160』;パターニングされた銅161と、パターニングにより形成された貫通孔に充填された熱可塑性樹脂162(多層樹脂層110bを構成する第1の樹脂層111を構成するものと同じ)と、からなり熱伝導性に優れている層。更に、放熱板160は、これ(放熱板160)を挟む上記(2)及び下記(6)の各フレキシブル基板120が備える導体パターン123と、上記(3)及び下記(7)の多層樹脂層110bの貫通導体113及び配線パターン140を介して電気的に接続されている。
(5)『多層樹脂層110b』;上記(3)と同じ構成の層。下記(6)のフレキシブル基板120側に配置されている。
(6)『フレキシブル基板120』;上記(2)と同じ層。
(7)『他層130a』;上記(1)の他層130aと同じ層。
尚、図3〜図12に示す各多層配線基板100a〜100jでは、多層配線基板100a〜100jの各々全体が本発明にいう積層構造部に相当している。
また、図3及び図6〜12に示す多層配線基板100a及び100d〜100jの各(1)及び(7)の他層130aに形成れた貫通孔133内には、接続用のハンダボールや接続用のピン等を配置することができる。
更に、図3〜12に示す各多層配線基板100a〜100jでは、配線基板(フレキシブル基板)120が備える貫通導体123は、各々導電性フィラーを含有する樹脂(導電性ペースト)を充填して形成(必要で有ればその後に硬化させてもよい)した樹脂含有貫通導体であってもよく、めっき形成した金属製の貫通導体であってもよく、スルーホールの内壁面に形成した金属製内壁層とスルーホール残部が樹脂で充填されてなる貫通導体であってもよい。これらの貫通導体は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、図3〜図12に示す各多層配線基板100a〜100jが備える多層樹脂層110a、110b、配線基板120が備える貫通導体は、スタックドビア(図1〜6参照、貫通導体同士が互いに積層された構造)として形成されてもよく、非スタックドビア(図7参照、貫通導体同士が互いに積層されていない構造)として形成されてもよく、これらが混在してもよい。
更に、図3〜12では、各配線基板120としてフレキシブル基板120を使用した形態を例示しているが、これらの配線基板120のうちの1又は2以上がリジッド基板であってもよい。
[2]多層配線基板の製造方法
本発明の多層配線基板の製造方法は特に限定されないが下記方法により製造することができる。
即ち、熱可塑性樹脂を含む第1の樹脂層、該第1の樹脂層の少なくとも片面に設けられた熱硬化性樹脂を含む第2の樹脂層、及び、該第1の樹脂層と該第2の樹脂層とを貫通した貫通導体、を有する多層樹脂層と、
少なくとも片面に導体パターンを有する配線基板と、を積層する積層工程を備え、
該積層工程では、該多層樹脂層と該配線基板とが、該第2の樹脂層側と該導体パターン側とで積層され、且つ該貫通導体と該導体パターンとが電気的に接続された積層構造部を形成することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
上記製造方法を用いる場合には、更に、下記一方又は他方の各々方法とすることができる。
(1)上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
上記積層構造部は、上記配線基板を2つ備え、且つ、該配線基板のうちの第1の配線基板と、上記多層樹脂層と、該配線基板のうちの第2の配線基板とがこの順に積層され、
該多層樹脂層と該第1の配線基板とは、一面の該第2の樹脂層側と該第1の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
該多層樹脂層と該第2の配線基板とは、他面の該第2の樹脂層側と該第2の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
且つ該第1の配線基板が備える導体パターンと該第2の配線基板が備える導体パターンとが該貫通導体を介して電気的に接続されるように、
該多層樹脂層と該配線基板とを一括して積層する製造方法である。
(2)上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
上記積層構造部は、金属からなる放熱板を備え、且つ、上記配線基板と、上記多層樹脂層と、該放熱板とをこの順に積層して備えるように、
該多層樹脂層、該配線基板及び該放熱板を一括して積層する製造方法である。
これらの多層配線基板の製造方法によれば、設計自由度が高く、他層との接合性に優れ、製造効率よく多層配線基板を製造できる。即ち、多層樹脂層を用いるために電気的な層間接続を含めて一括して複数の層を積層することができるために、高い設計自由度を得ることができる。従来のように層間導通を得るために、多層化後に全層を貫通するスルーホールを形成し、本来不必要な層にもスルーホールを形成するというような不具合を生じない。また、外表面側に接合性に優れた熱硬化性樹脂を含む第2の樹脂層を備えるために、優れた接合性を幅広い被接合材に対して発揮させることができるために、被接合材の選択範囲が広く設計自由度が高い。更に、上記のように一括して積層することもできるために製造効率に優れる。また、プリプレグのみを用いる場合のようにコア基板を用いる必要がなくコアレスの多層配線基板を得ることができる。
上記多層樹脂層は、前記本発明の多層配線基板においては、第2の樹脂層が熱硬化樹脂を含有するのに対して、この熱硬化樹脂が硬化される前の熱硬化性樹脂である点において異なる。その他は、前記多層樹脂層をそのまま適用できる。また、熱硬化性樹脂についても、前記熱硬化樹脂を構成する熱硬化性樹脂のそのまま適用できる。
この多層樹脂層は、前述のように第1の樹脂層(熱可塑性樹脂を含有)と第2の樹脂層(熱硬化性樹脂を含有)とを備える。第2の樹脂層は熱硬化性樹脂を含有し、強い接合性を発揮できる。この接合性は特に樹脂製絶縁層を備える配線基板に対して効果的に発揮できる。また、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂よりも凹凸面の形状への追従性に優れている。通常、数〜数十μmの厚さである導体パターン間の凹凸面へ熱可塑性樹脂を追従させるには、十分な流動性と圧力を要する。しかし、流動性を高くし(加熱温度を高くする)加圧圧力も高く付加すると熱可塑性樹脂は意図しない平面方向への広がりを生じる。これに対して、熱硬化性樹脂は、小さな凹凸面への追従性にも優れるにも関わらず、硬化されるために本発明の第2の樹脂層のように樹脂の量が少ない場合でも、平面方向への広がりをコントロールできる。
しかし、優れた性能を有する第2の樹脂層も、第2の樹脂層のみ単独で存在しては十分な保形性が得られ難く、第2の樹脂層のみからなる層に貫通導体を付与することができない。これに対して、第1の樹脂層を備えることで、全体として保形性を有し、積層に際して優れた接合性及び形状追従性を発揮しながら、貫通導体を有することができる。
一方、第1の樹脂層のみでは、積層時に加熱を行うと熱可塑性樹脂の特性により熱膨張する。また、精密な温度コントロールが必要であり、過度に高い温度となると第1の樹脂層の流動性は急激に大きくなる。しかし、この方法で用いる多層樹脂層は第2の樹脂層を有する。この層は熱硬化性樹脂を含有するために、加熱(積層加熱など)を行うと硬化収縮する性質を有し、第1の樹脂層の膨張を抑制できる。また、第1の樹脂層の流動性が大きくなるに従って、第2の樹脂層の流動性は低下され、多層樹脂層の高温下における保形成を維持できる。特に高温下(積層加熱時など)における第1の樹脂層の平面方向の流動性が過度に大きくなることを抑制する効果に優れている。従って、積層精度及び形状安定性に優れた製造を行うことができる。また、得られた多層配線基板においては、熱硬化性樹脂による優れた耐熱性が発揮される。
また、前記本発明の多層配線基板において述べたように、配線基板を構成する樹脂部は、1%重量減温度が300℃以上であることが好ましく、更には、ガラス転移点が180℃以上であることがより好ましい。この範囲であれば、第2の樹脂層に用いる熱硬化性樹脂の硬化温度と、第1の樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の適度な流動性が得られる温度範囲とを重複する温度範囲でコントロールすることができる。
更に、前記本発明の多層配線基板において述べたように、第2の樹脂層の厚さは、第1の樹脂層の厚さの1/40〜1/2であることが好ましい。より好ましくは1/30〜1/3、更に好ましくは1/20〜1/5である。この範囲では第1の樹脂層の特性と第2の樹脂層の特性とを特に相乗的に得ることができる。即ち、多層樹脂層全体としての保形性を十分に確保できる。また、貫通導体を確実に形成することができる。更に、優れた接合性及び優れた追従性が十分に発揮される。また、加熱時の熱可塑性樹脂の流動性を十分に抑制できる。この厚さの好ましい範囲は前述の通りである(前記多層樹脂層においては硬化後の各層の相関を述べているが、硬化前後における層厚変化がほとんどないため硬化前の各樹脂層においても適用される)。第1の樹脂層の厚さ及び第2の樹脂層の厚さの好ましい範囲についても同様である。
上記積層工程では、通常、加熱を行う。加熱を行うことで、上記多層樹脂層の第2の樹脂層内に含まれる熱硬化性樹脂を硬化させ、また、第1の樹脂層内に含まれる熱硬化性樹脂に接着性及び流動性を与えることができる。この加熱における温度は特に限定されず、使用する熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の種類により適宜のものとすることが好ましいが、通常、180℃以上である。この範囲では、第1の樹脂層を構成する熱硬化性樹脂の十分な流動性を得ながら、第2の樹脂層を構成する熱硬化性樹脂を十分に硬化することができる。
更に、上記加熱に加えて加圧を行うことが好ましい。加圧の程度は特に限定されないが、通常、1MPa以上である。この範囲では、貫通導体と配線パターンとの電気的接続を確実に行うことができ、また、多層樹脂層の被接合層に対する追従性を十分に発揮させることができる。
上記製造方法において、多層樹脂層が第2の樹脂層を第1の樹脂層の両面に有する場合には、多層樹脂層の表裏に配線基板を積層することで、第1の配線基板と多層樹脂層と第2の配線基板とがこの順に積層された積層構造部を一括して得ることができる。
この場合には、上記の順に配線基板及び多層樹脂層を配置(位置合わせをして積層する)して、例えば、加熱(更には加圧を行ってもよい)することで一括して積層構造部を得ることができる。また、同時に、第1の配線基板が備える導体パターンと第2の配線基板が備える導体パターンとは多層樹脂層が備える貫通導体を介して電気的に接続することができる。
この積層工程における積層条件は、上記積層条件(加熱温度及び加圧圧力など)をそのまま適用できる。
尚、上記多層樹脂層及び上記配線基板の各々2層以上を積層する際にも同様に行うことができる。即ち、例えば、第1の配線基板、多層樹脂層、第2の配線基板、多層樹脂層、第3の配線基板、というように、配線基板と多層樹脂層とを交互に配置した上で、一括して積層することができる。
更に、上記製造方法において、多層樹脂層が第2の樹脂層を第1の樹脂層の両面に有する場合には、多層樹脂層の表裏一方に配線基板を積層し、他方に放熱板を積層することで、配線基板と多層樹脂層と放熱板とがこの順に積層された積層構造部を一括して得ることができる。
この場合には、上記の順に配線基板、多層樹脂層及び放熱板を配置(位置合わせをして積層する)して、例えば、加熱(更には加圧を行ってもよい)することで一括して積層構造部を得ることができる。また同時に、配線基板が備える導体パターンと放熱板とは多層樹脂層が備える貫通導体を介して電気的に接続することもできる(接続しなくてもよい)。
この積層工程における積層条件は、上記積層条件(加熱温度及び加圧圧力等)をそのまま適用できる。尚、上記放熱板には前記多層配線基板における放熱板をそのまま適当できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]図4に示す多層配線基板の製造
(1)多層樹脂層110a
第1の樹脂層111;PEEK及びPEIを主成分として、厚さ約50μmに調整した樹脂製薄膜(三菱化学株式会社製、品名「IBUKI」)からなる層。
第2の樹脂層112;熱硬化性ポリイミド樹脂を主成分とする厚さ約10μmの半硬化熱硬化性樹脂層を第1の樹脂層の両面にラミネートした層。
貫通導体113 ;第1の樹脂層と第2の樹脂層とを備える複層物の全体を貫通するスルーホール(貫通孔)をレーザー穿孔機により直径120μmに形成する。その後、銀コート銅粉を含有する貫通導体用ペーストをスクリーン印刷により、上記スルーホール内に充填した後、硬化させてなる貫通導体。
(2)フレキシブル基板120
約25μm厚みのポリイミドの両面に約12μm厚みの電解銅箔を備えた両面銅張り積層層板を用意する。その後、周知の方法にて、パターン及びビア形成を行い、フレキシブル基板を得る。
(3)積層工程
多層樹脂層110aとフレキシブル基板120を交互に積層し、20Torr(≒2666Pa)以下の真空下で230℃以上の温度となるように加熱を行いながら積層方向(接合方向)に押圧力(4MPa)を加える(真空熱プレス)。
(4)配線パターン140
無電解めっき法及び電解めっき法を併用して得られた金属膜をフォトリソ法によりパターニングして形成する。
このようにして、図4に示す多層配線基板を得る。
本発明は電子部品関連分野において広く利用できる。また、本発明の配線基板は、マザーボード等の通常の配線基板、フリップチップ用配線基板、CSP用配線基板及びMCP用配線基板等の半導体素子搭載用配線基板、アンテナスイッチモジュール用配線基板、ミキサーモジュール用配線基板、PLLモジュール用配線基板及びMCM用配線基板等のモジュール用配線基板等に好適である。
多層樹脂層の一例の模式的な断面図である。 多層樹脂層の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の一例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。 本発明の多層配線基板の他例の模式的な断面図である。
符号の説明
100a、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j;多層配線基板、110a、110b;多層樹脂層、111;第1の樹脂層(熱可塑性樹脂を含む樹脂層)、112;第2の樹脂層(熱硬化樹脂を含む樹脂層)、113;貫通導体、120;配線基板(フレキシブル配線基板)、121;配線基板の樹脂層(樹脂部)、122;配線基板の貫通導体、123;配線基板の導体パターン、124;配線基板の高誘電率樹脂層、125;めっき層、130a、130b;他層、140;導体パターン、150;保護層、160;放熱板、200;リジッド部分、300;フレキシブル部分。

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂を含む第1の樹脂層、該第1の樹脂層の少なくとも片面に設けられた熱硬化樹脂を含む第2の樹脂層、及び、該第1の樹脂層と該第2の樹脂層とを貫通した貫通導体、を有する多層樹脂層と、
    少なくとも片面に導体パターンを有する配線基板と、を備え、
    該多層樹脂層と該配線基板とが、該第2の樹脂層側と該導体パターン側とで積層され、且つ該貫通導体と該導体パターンとが電気的に接続されている積層構造部を備えることを特徴とする多層配線基板。
  2. 上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
    上記積層構造部は、上記配線基板を2つ備え、且つ、該配線基板のうちの第1の配線基板と、上記多層樹脂層と、該配線基板のうちの第2の配線基板とがこの順に積層され、
    該多層樹脂層と該第1の配線基板とは、一面の該第2の樹脂層側と該第1の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
    該多層樹脂層と該第2の配線基板とは、他面の該第2の樹脂層側と該第2の配線基板が備える導体パターン側とで積層され、
    且つ該第1の配線基板が備える導体パターンと該第2の配線基板が備える導体パターンとが該貫通導体を介して電気的に接続されている請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 上記多層樹脂層は、上記第2の樹脂層を上記第1の樹脂層の両面に有し、
    上記積層構造部は、金属からなる放熱板を備え、且つ、上記配線基板と、上記多層樹脂層と、該放熱板とがこの順に積層されている請求項1に記載の多層配線基板。
  4. 上記配線基板は、フレキシブル基板である請求項1乃至3のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
  5. 上記配線基板を構成する樹脂部は、1%重量減温度が300℃以上である請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
  6. 上記配線基板を構成する樹脂部は、ガラス転移点が180℃以上である請求項5に記載の多層配線基板。
  7. 上記第2の樹脂層の厚さは、上記第1の樹脂層の厚さの1/40〜1/2である請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
  8. 上記第1の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、該第1の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα zとし、上記貫通導体の熱膨張係数をαとした場合に、
    −10×10−6≦α x−y(/℃)≦30×10−6であり、
    且つ、α ≧αである請求項1乃至7のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
  9. 上記第2の樹脂層の平面方向の熱膨張係数をα x−yとし、該第2の樹脂層の厚さ方向の熱膨張係数をα とした場合に、
    10×10−6≦α x−y(/℃)≦60×10−6であり、
    且つ、10×10−6≦α (/℃)≦60×10−6である請求項1乃至8のうちのいずれかに記載の多層配線基板。
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