JP2008103137A - 燃料電池システムおよびその膜含水量調節方法 - Google Patents

燃料電池システムおよびその膜含水量調節方法 Download PDF

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Abstract

【課題】補機損の増大等に起因するエネルギ効率の低下を伴うことなく、電解質膜の含水量の低下に起因する燃料電池の性能低下を抑制する。
【解決手段】固体高分子電解質膜を有する燃料電池を備えた燃料電池システム10は、燃料電池22が備える電解質膜における含水量が低下した状態であるか否かを判定する含水量低下状態判定部と、含水量低下状態判定部によって、含水量が低下した状態であると判定されたときに、燃料電池のアノード側におけるガス圧力を、含水量が低下していない定常運転時におけるアノード側におけるガス圧力の設定値よりも低く設定するアノードガス圧調節部と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、固体高分子型燃料電池を備える燃料電池システム、および、燃料電池システムにおける膜含水量の調節方法に関する。
固体高分子型燃料電池では、電解質膜の含水量が減少すると、電解質膜におけるプロトン伝導性が低下して膜抵抗が増大し、その結果、出力電圧が低下して電池性能が低下する。このような不都合を抑制するために、電解質膜の含水量減少時における対策としては、カソード側におけるガス圧力を、より高める制御を行なう構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
燃料電池では、電気化学反応に伴ってカソードで水が生じるため、燃料電池から外部へと排出される水分のほとんどは、カソードオフガスと共に水蒸気として排出される。上記のようにカソード側におけるガス圧力を高めれば、カソード側流路において水が水蒸気ではなく液水として存在し易くなり、カソードオフガスと共に水蒸気として排出される量を抑えることができる。また、カソード側におけるガス圧力を高める際に、カソード側のガス流路の出口部においてカソード側のガス圧力を調節する背圧弁を設けて、この背圧弁を閉じ方向に制御する場合には、燃料電池からの水蒸気の排出量を物理的に抑制して、電解質膜の乾燥を抑えることができる。さらに、アノード側に対してカソード側のガス圧を相対的に高めることで、水が生成されるカソード側からアノード側へと向かう電解質膜内における水の移動が促進され、結果的に電解質膜の含水量を増加させることができる。
特開2002−175821号公報
しかしながら、カソード側へのガス供給は、通常、ポンプ等を用いて空気を加圧供給することによって行なわれるため、カソード側のガス圧力を高めると、ポンプ等の消費電力、すなわち、補機損が増大することになる。このように補機損が増大すると、燃料電池を備えるシステム全体のエネルギ効率が低下する。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、補機損の増大等に起因するエネルギ効率の低下を伴うことなく、電解質膜の含水量の低下に起因する燃料電池の性能低下を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、固体高分子電解質膜を有する燃料電池を備えた燃料電池システムであって、
前記燃料電池が備える電解質膜における含水量が低下した状態であるか否かを判定する含水量低下状態判定部と、
前記含水量低下状態判定部によって、前記含水量が低下した状態であると判定されたときに、前記燃料電池のアノード側におけるガス圧力を、前記含水量が低下していない定常運転時における前記アノード側におけるガス圧力の設定値よりも低く設定するアノードガス圧調節部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池によれば、電解質膜の含水量が減少したときには、アノード内圧を低下させるため、電解質膜の抵抗値を低下させて、電解質膜の含水量低下に起因する出力電圧の低下を抑制することができる。したがって、電解質膜の含水量が減少する場合であっても、燃料電池の性能低下を抑制することができる。さらに、アノード内圧を低下させる際にはエネルギ消費の増大を伴う必要がないため、エネルギ効率を低下させることなく、電解質膜の含水量低下に起因する電池性能の低下を抑制することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、
前記アノードガス圧調節部は、前記含水量が低下した状態であると判定されたときに、前記アノード側におけるガス圧力を、前記燃料電池に対する負荷要求に応じた電力を発電可能な範囲で、前記定常運転時における前記設定値よりも低く設定することとしても良い。
このような構成とすれば、電解質膜の含水量が低下する場合であっても、負荷要求に応じた電力を発電させつつ、電池性能の低下を抑制することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、さらに、
前記燃料電池のアノードに対して、水素ガスを供給する水素ガス供給路と、
前記燃料電池のアノードから排出されたガスを前記水素ガス供給路へと導くアノード排ガス路と
を備え、
前記水素ガス供給路の一部と、前記アノード排ガス路とは、前記燃料電池の内部との間で水素を循環させる循環流路を形成し、
前記アノードガス圧調節部は、前記アノード側におけるガス圧力として、前記循環流路内の圧力を設定することとしても良い。
このような構成とすれば、燃料ガスとして水素ガスを用いる燃料電池システムにおいて、水素ガスを効率良く利用しつつ、電解質膜の含水量低下状態における電池性能の低下を抑制することができる。
このような本発明の燃料電池システムにおいて、さらに、
前記水素ガス供給路において前記循環流路よりも上流に設けられ、前記水素ガスを前記循環流路側へと吐出する吐出口と、該吐出口を開閉するバルブと、を有するインジェクタを備え、
前記アノードガス圧調節部は、前記バルブによる前記吐出口の開閉状態を調節することによって、前記アノード側におけるガス圧を設定することとしても良い。
このような構成とすれば、バルブによる吐出口の開閉状態を調節することにより、アノード側におけるガス圧力を、容易に所望の圧力へと調節することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、固体高分子電解質膜を備える燃料電池における電解質膜の含水量の調節方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成:
B.アノード内圧と膜抵抗との関係:
C.膜含水量減少時における制御:
D.変形例:
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の好適な一実施例としての燃料電池システム10の構成の概略を表わすブロック図である。燃料電池システム10は、発電の本体である燃料電池22と、燃料電池22に供給する水素を貯蔵する水素タンク23と、燃料電池22に圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサ24と、を備えている。燃料電池22は、固体高分子型燃料電池であり、複数の単セルを積層したスタック構造を有している。
水素タンク23は、例えば、高圧水素を貯蔵する水素ボンベである。あるいは、水素吸蔵合金を内部に備え、水素吸蔵合金に吸蔵させることによって水素を貯蔵するタンクとしても良い。水素タンク23に貯蔵される水素ガスは、水素タンク23に接続する水素供給路60に放出された後、圧力調整弁61によって所定の圧力に調整(減圧)され、インジェクタ62を介して、燃料電池22を構成する各単セルのアノードに燃料ガスとして供給される。なお、圧力調整弁61は、図1では単一の弁として記載されているが、水素タンク23から供給される降圧の水素ガスを、所望の圧力に減圧してインジェクタ62に供給できれば良く、必要な数の圧力調整弁を設ければ良い。
インジェクタ62は、吐出口と、吐出口を開閉する電磁弁であるバルブとを備え、バルブの開放時に、インジェクタ62の前後にかかる差圧に応じた水素ガスを吐出口から噴射する装置である。そのため、インジェクタ62が備えるバルブの開放時間によって、アノード側に供給する水素ガス量を調節することができる。具体的には、インジェクタ62に対して一定の周期で入力する駆動信号におけるパルス幅、すなわち、バルブを開閉する際のデューティー比を調節することによって、水素ガスの噴射量、すなわち、アノードに供給する水素ガス量を調節することができる。
燃料電池22のアノードから排出されるアノード排ガスは、アノード排ガス路63に導かれて、水素供給路60においてインジェクタ62が配置される位置の下流側に再び流入する。このように、アノード排ガス中の残余の水素は、水素供給路60の一部とアノード排ガス路63と燃料電池22内の流路とから成る流路(以下、循環流路と呼ぶ)内を循環して再度電気化学反応に供される。このとき、電気化学反応による消費量に相当する水素は、インジェクタ62を介して水素タンク23から循環流路へと補充される。すなわち、水素消費量(発電量や負荷要求)に応じてインジェクタ62におけるデューティー比が調節されると共に、循環流路内のガス圧(以下、アノード内圧と呼ぶ)に基づいて、インジェクタ62におけるデューティー比がフィードバック制御され、アノード内圧は、所定の略一定値に保たれている。本実施例では、循環流路を構成する水素供給路60において、アノード内圧を検出するアノード内圧センサ50が設けられている。また、循環流路内でアノード排ガスを循環させるために、アノード排ガス路63には水素ポンプ65が設けられている。
図2は、アノード内圧とインジェクタ62の動作との関係を表わす説明図である。インジェクタ62におけるバルブの開閉制御は、例えば、バルブを開閉する駆動信号において、一定の周波数fでパルス幅を変更することによって行なうことができる。図2に示すように、バルブによって吐出口が開放状態になる間は、アノード内圧は上昇し、閉鎖状態になる間は、循環流路内の水素が発電のために消費されることによってアノード内圧は低下する。そのため、バルブを開閉することによって、アノード内圧は、図2に示すΔPの圧力差の範囲で脈動する。インジェクタ62におけるデューティー比を制御することで、アノード内圧は、微細に脈動しつつ、全体として所望の圧力に維持される。
本実施例の燃料電池システム10におけるアノード内圧は、燃料電池22が定常運転を行なっているときには、燃料電池22に対する負荷要求が変動して水素消費量が最大となる場合にも充分な水素量が確保できる値であって、カソード側のガス圧との釣り合いを考慮した値として設定されている。ここで、燃料電池22が定常運転を行なっているときとは、燃料電池22の温度が充分に昇温しており、電解質膜の含水量が充分であって、負荷要求に応じて必要な電力を燃料電池22によって支障なく発電可能な状態をいう。
さらに、アノード排ガス路63には、気液分離器27が設けられている。電気化学反応の進行に伴ってカソードでは水が生じるが、生じた水の一部は、燃料電池22の電解質膜を介してアノード側へと移動し、燃料ガス中に気化する。気液分離器27は、このようなアノード排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させて、アノード排ガスから水蒸気を除去する装置である。
気液分離器27には、バルブ27aが設けられている。このバルブ27aを開状態とすることで、気液分離器27内で凝縮された水が、バルブ27aに接続する排ガス排出路64を介して外部に排出される。なお、バルブ27aが開状態になると、上記凝縮水と共に、アノード排ガス路63内を流れるアノード排ガスの一部も外部に排出される。このように、所定のタイミングでバルブ27aを開状態とすることで、上記循環する水素含有ガスの一部を外部に排出して、水素含有ガス中の不純物濃度(電解質膜を介してアノード側に移動した、酸化ガスである空気中の窒素等の濃度)の上昇を抑えることができる。
ここで、排ガス排出路64は、排ガス排出路64よりも断面積が大きい容器である希釈器26に接続されている。この希釈器26は、アノード排ガスを外部に排出する際に、排出に先立って、アノード排ガス中の水素をカソード排ガスによって希釈するために設けられている。
エアコンプレッサ24は、エアクリーナ28を介して外部から取り込んだ空気を加圧して、この加圧空気を、酸化ガス供給路67を介して酸化ガスとして燃料電池22のカソードに供給する。カソードから排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス路68に導かれて外部に排出される。ここで、酸化ガス供給路67およびカソード排ガス路68は、加湿モジュール25を経由している。加湿モジュール25では、水蒸気透過性を有する膜によって酸化ガス供給路67とカソード排ガス路68とが隔てられており、水蒸気を含有するカソード排ガスを用いて、カソードに供給する加圧空気の加湿を行なっている。また、カソード排ガス路68は、カソード排ガスを外部に導くのに先立って、既述した希釈器26を経由しており、カソード排ガスは、希釈器26において、排ガス排出路64を介して流入するアノード排ガスと混合されてこれを希釈し、その後、外部に排出される。
また、燃料電池22は、その内部に、冷媒が循環する冷媒流路を備えている(図示せず)。燃料電池22内部に形成される冷媒流路と、図示しないラジエータとの間で冷媒を循環させることによって、燃料電池22の内部温度は、所定の温度範囲に保たれる。ここで、上記冷媒流路における燃料電池22からの出口部近傍には、燃料電池22の内部温度を検出するための温度センサとして、冷媒の出口温度を検出する温度センサ52が設けられている。なお、燃料電池22の内部温度を検出する温度センサとしては、冷媒の出口温度を検出するセンサ以外のセンサを設けても良く、例えば、燃料電池22の温度を直接検出する熱電対としても良い。また、燃料電池システム10には、燃料電池22からの出力電圧を検出するための電圧センサ54が設けられている。
さらに、燃料電池システム10は、燃料電池システム10の各部の動きを制御する制御部70を備えている。制御部70は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU74と、CPU74で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM75と、同じくCPU74で各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM76と、各種の信号を入出力する入出力ポート78等を備える。この制御部70は、燃料電池システム10に設けた各種センサ(例えば、アノード内圧センサ50や温度センサ52や電圧センサ54)の検出信号や、燃料電池22に対する負荷要求に関する情報などを取得する。また、燃料電池システム10が備えるインジェクタ62、エアコンプレッサ24、水素ポンプ65、あるいはバルブ27aなど、燃料電池22の発電に関わる各部に駆動信号を出力する。
B.アノード内圧と膜抵抗との関係:
本実施例の燃料電池システム10は、固体高分子電解質膜における含水量の減少時には、含水量の低下に起因する電池性能の低下を抑制するために、アノード内圧を、定常運転時とは異なる値に設定する制御を行なうことを特徴としている。このような本実施例の燃料電池システム10における制御の説明に先立って、燃料電池における内部抵抗(セル抵抗)とアノード内圧との関係について、以下に説明する。
図3は、アノード内圧と、セル抵抗およびセル電圧との関係を調べた結果を示す図である。ここでは、燃料電池として単セルを用いており、燃料ガスである水素ガスの循環は行なっていない。そして、単セルを一定の負荷に接続しつつ、すなわち、出力電流値を一定値に保ちつつ、アノード側に供給する水素ガスの圧力(アノード内圧)を次第に変化させて、セル抵抗およびセル電圧を測定した。また、カソードに供給する酸化ガスとしては空気を用いており、単セル内の酸化ガス流路を流れる空気の圧力、すなわちカソード内圧は一定とした。また、単セル内には冷媒である加圧水が流れる冷媒流路を設け、冷媒の出口温度を調節することによって、単セル内の温度を略一定に維持した。また、燃料ガスおよび酸化ガスの加湿条件は、アノード内圧をカソード内圧と釣り合う圧力に設定する条件では、電解質膜の含水量が低下する条件として設定した。
ここで、燃料電池における内部抵抗としては、燃料電池の構成部材間における接触抵抗に起因するものと、燃料電池の各構成部材そのものが有する抵抗とがある。これら個々の抵抗を検出することは困難であるが、これらの抵抗の内、燃料電池の発電中に燃料電池の発電条件に応じて大きく変化し得るのは、含水量が変化することで値が変動する電解質膜の抵抗、すなわち膜抵抗である。そして、この膜抵抗は、電解質膜の含水量が低下して、電解質膜におけるプロトン伝導性が低下することによって値が上昇する。そのため、図3に示す結果においては、電解質膜の含水量の低下に起因する膜抵抗の増大を、燃料電池22の内部抵抗の増加として検出している。
燃料電池の内部抵抗であるセル抵抗は、交流インピーダンス法により求めた。すなわち、単セルに対して、比較的周波数の高い(例えば10kHz)微弱な交流定電流を印加し、出力電圧から、フィルタ(コンデンサ)を用いて上記交流電流に起因する交流成分を分離して、交流成分の電圧値である交流インピーダンスを、セル抵抗として求めた。
図3に示すように、アノード内圧を低下させるほど、単セルにおけるセル抵抗が低下すると共に、セル電圧が上昇する結果が得られた。
このようなアノード内圧を低下させることによるセル抵抗の低下は、アノード内圧を低下させることにより、カソード内圧に対してアノード内圧が相対的により低くなって、両者間の差圧が大きくなるために起こると考えられる。すなわち、アノード内圧とカソード内圧との差圧が大きくなることで、水が生成されるカソード側からアノード側へと向かう電解質膜内における水の移動が促進され、結果的に電解質膜の含水量が増加して、膜抵抗が低下するためであると考えられる。
以上のように、図3の結果から、電解質膜の含水量が減少した場合に、アノード内圧を低下させることにより、セル抵抗を低下させると共にセル電圧を上昇させることができるという知見が得られた。特に、燃料ガスとして水素ガスを用いて燃料電池を運転する際には、アノード内圧は、酸素濃度が比較的低い空気が供給されるカソード側のガス圧との釣り合いを考慮して設定されるため、所望の電力を得るために必要な値に比べて大過剰となっている。このように、アノード内圧が過剰である条件で燃料電池を運転する際には、負荷要求に応じた発電を行なうためには充分な範囲でアノード内圧を低下させることにより、所望の電力を得つつ、セル抵抗の低下およびセル電圧の上昇を図ることができる。本実施例の燃料電池システム10では、以上の知見を利用して、電解質膜の含水量の減少時に、アノード内圧を低下させる制御を行なうことで、電池性能の維持を図っている。
C.膜含水量減少時における制御:
図4は、燃料電池システム10が備える制御部70のCPU74において実行される膜含水量減少時処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池22の発電中に所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンが起動されると、CPU74は、まず、燃料電池22が所定の低温条件に該当するか否かを判定する(ステップS100)。ステップS100において所定の低温条件に該当するか否かを判定する条件は、燃料電池の内部温度が低下することで燃料電池内で液水が生じ、生じた液水によってガス流れが阻害される状態(いわゆるフラッディング)となり得るか否かを、判定可能であればよい。本実施例では、燃料電池22の内部温度として温度センサ52の検出温度を用い、内部温度が80℃以下の場合には、燃料電池22が所定の低温条件に該当すると判定している。
ステップS100において、所定の低温条件に該当しないと判定したときには、CPU74は、燃料電池22の出力電圧に基づいて、電解質膜の含水量が減少しているか否かを判定する(ステップS110)。具体的には、電圧センサ54が検出した燃料電池22の出力電圧値を取得すると共に、図示しない電流センサが検出した燃料電池22の出力電流値を取得する。一般に、定常運転を行なっている燃料電池は、出力電流値に応じて出力電圧値が一義的に定まる性質を有しており、出力電流値と出力電圧値との間には、一定の関係が成立する。図5は、このような出力電流−出力電圧特性(出力特性)の一例を表わす説明図であり、本実施例の制御部70は、燃料電池22の定常運転時における出力特性を記憶している。ステップS110では、CPUは、取得した出力電流値(IA)と、上記記憶した出力特性とに基づいて、定常運転時における出力電圧値の基準値である基準電圧値(VA)を求める。そして、求めた基準電圧値と、電圧センサ54から取得した出力電圧値の検出値とを比較して、基準電圧値に比べて実際の検出値が所定の割合以上低下している場合には、電解質膜の含水量が減少した状態であると判定する。
ここで、既述したステップS100の工程は、電解質膜の含水量が減少し得ない条件であるにも拘わらず、ステップS110において電解質膜の含水量が減少していると判定されるのを防止するための工程である。本実施例のステップS110では、電解質膜の含水量が減少しているか否かを、燃料電池22の出力電圧に基づいて判定しているが、これは、電解質膜の含水量が減少したときには、電解質膜の抵抗値が上昇して燃料電池の出力電圧が低下するという性質を利用するものである。しかしながら、出力電圧の低下は、電解質膜の含水量減少時だけでなく、フラッディングを起こしている場合にも見られる。そのため、本実施例では、出力電圧が低いときに、フラッディングの状態であるにも拘わらず電解質膜の含水量が減少していると判定することのないように、ステップS110に先だって、ステップS100において、フラッディングの状態になり得る低温条件の場合を除外している。このように、ステップS100およびステップS110の処理を実行する際には、制御部70のCPU74は、電解質膜における含水量が低下した状態であるか否かを判定する含水量低下状態判定部として機能する。
ステップS110において、電解質膜の含水量が減少した状態であると判定されると、CPU74は、アノード内圧の設定値を低下させる制御を行ない(ステップS120)、本ルーチンを終了する。既述したように、アノード内圧は、燃料電池22が定常運転を行なっているときには、燃料電池22に対する負荷要求が変動して水素消費量が最大となる場合にも充分な水素量が確保できる値であって、カソード側のガス圧との釣り合いを考慮した一定値として設定されている。ステップS120においてCPU74は、アノード内圧を、負荷要求に応じた発電を行なうためには充分な値であって、上記した定常運転時における設定値に比べて低い値に設定する制御を行なう。アノード内圧をより低く設定する制御は、具体的には、制御部70からインジェクタ62へと駆動信号を出力することによって、アノード内圧センサ50における検出値が定常運転時よりも低い所定の値となるように、インジェクタ62におけるデューティー比を調節することによって行なう。このように、ステップS120の処理を実行する際には、CPU74は、アノード内圧を、定常運転時におけるアノード内圧よりも低く設定するアノードガス圧調節部として機能する。
なお、ステップS100において、燃料電池22が所定の低温条件に該当すると判定されたときには、燃料電池内のガス流路における飽和蒸気圧が低く、電解質膜から燃料ガスおよび酸化ガスへの水分の気化が抑えられるため、電解質膜が含水量低下状態となるおそれがほとんど無いと考えられる。そのため、CPU74は、ステップS130に移行して、アノード内圧の制御として、定常運転時の制御を行ない、本ルーチンを終了する。同様に、ステップS110において、電解質膜の含水量が減少した状態ではないと判定されたときには、CPU74は、ステップS130に移行して、定常運転時の制御を行ない、本ルーチンを終了する。このように、図4に示す膜含水量減少時処理ルーチンを繰り返し実行することで、膜含水量の減少時には、アノード内圧を低下させる制御が行なわれると共に、アノード内圧を低下させる制御を開始した後に、膜含水量が回復したときには、再び通常の制御が行なわれることになる。
以上のように構成された本実施例の燃料電池システム10によれば、電解質膜の含水量が減少したときには、アノード内圧を低下させるため、電解質膜の抵抗値を低下させて、電解質膜の含水量低下に起因する出力電圧の低下を抑制することができる。したがって、電解質膜の含水量が減少する場合であっても、充分な出力電圧を維持しつつ所望の電力を発電させ続けることが可能となり、燃料電池22の性能低下を抑制することができる。さらに、アノード内圧を低下させる際にはエネルギ消費の増大を伴う必要がないため、エネルギ効率を低下させることなく、電解質膜の含水量低下に起因する電池性能の低下を抑制することができる。
特に、本実施例の燃料電池システム10は、アノード側のガス流路として循環流路を備え、酸化ガスのガス圧と釣り合うような高圧の水素ガスを循環流路内で循環させる構成である。そのため、負荷要求に応じた発電を行なうためには充分な範囲で、容易にアノード内圧を低下させることができる。
また、本実施例では、バルブがインジェクタ62の吐出口を開閉する際のデューティー比によってアノード内圧を調節しているため、バルブの開閉制御という簡便な動作により、アノード内圧を容易に所望の値へと制御することができる。なお、アノード内圧を調節するためには、デューティー比の調節のように開弁時間や閉弁時間を変更する方法以外の方法によって、バルブによる吐出口の開閉状態の調節を行なっても良い。例えば、バルブの開度を調節することで、アノード内圧を調節しても良い。
また、ステップS110において、出力電圧値に基づいて含水量低下状態であるか否かを判定する際には、出力電圧値の基準値においてヒステリシスを設けることが望ましい。すなわち、ステップS110の判断をする場合としては、第1の場合として、定常運転制御を行なっているときに、含水量低下状態になったか否かを判断する場合がある。また、第2の場合として、既にアノード内圧低下制御を行なっているときに、含水量低下状態ではなくなったか否かを判断する場合がある。その際に、第1の場合に用いる基準電圧値を、第2の場合に用いる基準電圧値に比べて、より低く設定することが望ましい。これにより、チャタリングを防止し、アノード内圧に係る制御の切り替えの動作の安定性を向上させることができる。
また、アノード内圧低下制御は、定常運転時に設定されるアノード内圧よりも低い単一の値へとアノード内圧の設定値を変更するのではなく、異なる構成としても良い。すなわち、ステップS120においてアノード内圧低下制御を行なっても出力電圧値が充分に回復しない場合には、次回に膜含水量減少時処理ルーチンを実行する際のステップS120において、より低い値へとアノード内圧の設定値を変更しても良い。図2に示したように、アノード内圧をより低くするほど、電圧を回復する効果を高めることができる。このとき、より低く設定したアノード内圧の値が、負荷要求が変動しても所望の電力を得ることができる範囲であれば、負荷要求に対して出力電力を抑えることなく、電池性能の低下を抑制することができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
実施例では、図4のステップS100においてフラッディングとなり得る場合を除外した上で、ステップS110における電解質膜の含水量判定を、燃料電池22の出力電圧値に基づいて行なっているが、異なる基準に基づいて行なっても良い。
例えば、ステップS100およびステップS110に代えて、燃料電池22の内部温度に基づいて、電解質膜の含水量低下状態を判定しても良い。ステップS100では、フラッディングの状態を除外できるように、燃料電池22の内部温度が80℃以下の場合に、燃料電池22が所定の低温状態であると判断している。これに対して、燃料電池22の内部温度が、飽和蒸気圧が高くなることにより電解質膜の含水量が減少した状態になると考えられる温度、例えば90℃以上であるとき、電解質膜の含水量が減少した状態であると判定すれば良い。このような構成とすれば、冷媒温度など、燃料電池22の内部温度を反映する温度を検出するという簡便な方法により、電解質膜の含水量低下状態を容易に判断することができる。
D2.変形例2:
あるいは、ステップS100およびステップS110に代えて、電解質膜の膜抵抗に基づいて、電解質膜の含水量低下状態を判定しても良い。既述したように、膜含水量が低下すると電解質膜の膜抵抗が上昇するため、膜抵抗が所定値以上に上昇しているときには、含水量低下状態であると判定することができる。ただし、膜抵抗そのものを検出することは困難であり、燃料電池の内部抵抗の内、発電条件に応じて大きく変化するのは膜抵抗であるため、上記判定は、燃料電池22の内部抵抗を求めることにより行なえば良い。燃料電池22の内部抵抗は、例えば、既述した交流インピーダンス法により求めればよい。交流インピーダンスの値が所定の基準値以上になったときに、電解質膜の含水量が低下した状態であると判定することができる。このような構成とすれば、膜抵抗に基づくことで、電解質膜の含水量低下状態を正確に判断することができる。
D3.変形例3:
また、カソードに供給される酸化ガスにおける圧損(カソード圧損)に基づいて、電解質膜の含水量低下状態を判定することとしても良い。すなわち、酸化ガス供給路67およびカソード排ガス路68のそれぞれに、酸化ガスの圧力を検出する圧力センサを設け、両者の検出値の差であるカソード圧損を求める。そして、求めたカソード圧損が所定値よりも小さいときには、電解質膜の含水量低下状態と判定することができる。これは、膜含水量が少ないときには、酸化ガスの流路内においても液水が少ない状態となり、液水による酸化ガス流れの阻害が少なくなって圧損が小さくなるためである。
より具体的には、燃料電池システム10の酸化ガス供給路67に、さらにガス流量計を設ければ良い。また、燃料電池に供給するガスの加湿状態を変化させつつ、酸化ガスの流量に応じたカソード圧損を予め測定することによって、膜含水量が低下状態であるか否かを判断するための基準となるカソード圧損を酸化ガス流量毎に予め定めて、マップとして制御部70に記憶しておけば良い。そして、上記ガス流量計を用いて酸化ガスの流量を検出し、上記マップを参照することによって、その酸化ガス流量におけるカソード圧損の基準値を求め、この圧損の基準値と、圧力センサによる検出値から求まるカソード圧損とを比較すればよい。検出したカソード圧損が、ガス流量から求めた圧損の基準値以下であるときには、電解質膜の含水量が低下状態であると判定できる。なお、酸化ガスのガス流量は、流量センサを設けて直接検出する他、推定値を用いても良い。酸化ガス流量は、例えば、酸化ガスとしてエアコンプレッサ24によって吸入される空気の圧力と温度、およびエアコンプレッサ24の回転数に基づいて推定することができる。以上のような構成とすれば、直接に膜抵抗を検出する必要がなく、簡易な方法により、電解質膜の含水量低下状態を判定することができる。
D4.変形例4:
同様にして、アノードに供給される燃料ガスにおける圧損(アノード圧損)に基づいて、電解質膜の含水量低下状態を判定することとしても良い。すなわち、水素供給路60およびアノード排ガス路63のそれぞれに、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサを設け、両者の検出値の差であるアノード圧損を求める。そして、求めたアノード圧損が所定値よりも小さいときには、電解質膜の含水量低下状態と判定することができる。ここで、アノード圧損は、燃料ガスの流路内における液水量の影響を受ける他、発電によって消費された水素量に依存する値となる。発電によって消費された水素量は、燃料電池22の出力電流を検出する電流計を設けて、検出した出力電流の積算値に基づいて算出することができる。燃料電池システム10の制御部70においては、燃料電池に供給するガスの加湿状態を変化させつつ、出力電流の積算値(消費した水素量)に応じたアノード圧損を予め測定することによって、膜含水量が低下状態であるか否かを判断するための基準となるアノード圧損を予め定めたものを、マップとして記憶しておけばよい。上記電流計を用いて検出した出力電流の積算値とマップとに基づいてアノード圧損の基準値を求めると共に、この圧損の基準値と、圧力センサによるアノード圧損の検出値とを比較して、検出したアノード圧損が、基準値以下であるときには、電解質膜の含水量が低下状態であると判定できる。このような場合にも、直接に膜抵抗を検出する必要がなく、簡易な方法により、電解質膜の含水量低下状態を判定することができる。
D5.変形例5:
あるいは、燃料電池22に供給する酸化ガスの加湿量や、発電に伴って燃料電池内で生じる生成水量や、排ガス中の水蒸気量(排水量)を算出して、燃料電池22における水バランスを演算することにより、電解質膜の含水量低下状態を判定することとしても良い。
酸化ガスは、既述したように加湿モジュール25においてカソード排ガスを用いて加湿されるが、この加湿モジュール25における加湿効率は、加湿される酸化ガスの圧力や温度、あるいは加湿するカソード排ガスの圧力や湿度に応じて定まる値となる。そのため、酸化ガスの加湿量は、上記した加湿される酸化ガスの圧力や温度、あるいは加湿するカソード排ガスの圧力や湿度等のパラメータに応じて予め求めて、マップとして制御部70に記憶しておくことができる。そのため、上記パラメータをセンサにより検出すると共に上記マップを参照することによって、酸化ガスの加湿量を求めることができる。
発電に伴って生じる生成水量は、発電量に応じて理論的に算出することができる。そのため、燃料電池システム10において燃料電池22からの出力電流を検出する電流計を設けておき、この電流計の検出値に基づいて生成水量を算出すればよい。
カソード排ガス中の水蒸気量は、カソード排ガス路68において、ガス流量センサ、ガス温度センサ、およびガス圧力センサを設けて、カソード排ガスの流量と温度と圧力とを検出することにより、算出することができる。この場合には、カソード排ガス中の蒸気圧が飽和蒸気圧であるものとして算出することになる。なお、気液分離器27のバルブ27aから排出される水分量は、電解質膜の含水量の変化に応じて変化することが少ないため、このような水分量は、上記排水量を算出する際に無視しているが、これらの水分量をさらに考慮して排水量を算出しても良い。
このようにして酸化ガス加湿量、生成水量および排水量を算出すると、以下の(1)式が成り立つときに、電解質膜の含水量が低下状態であると判定することができる。
(排水量) > (加湿量+生成水量)×C …(1)
なお、定数Cは、膜の含水量がどのくらい低下しても燃料電池が発電することができるのかという燃料電池の性能を表わす値であって、燃料電池毎に定めることができる値である。この定数Cは、1を超える値として設定することができる。定数Cが1よりも大きい場合には、上記(1)式より、燃料電池の内部の水分量が次第に減少して電解質膜の含水量が低下が進行し続けることになってしまうが、実際には、そのようなことにはならない。これは、上記「排水量」を算出する際に、カソード排ガス中の蒸気圧を飽和蒸気圧であるとして算出しているためである。燃料電池の温度がある程度低い場合には、カソード排ガス中の蒸気圧は飽和蒸気圧となるが、電解質膜が含水量低下状態となるような高温条件下では、カソード排ガスにおける蒸気圧は飽和蒸気圧に達しない。そのため、実際の排水量は、上記のように算出された排水量よりも少なくなるため、上記(1)式における定数Cは、1よりも大きな値が設定されることになる。以上のような構成とすれば、直接に膜抵抗を検出する必要がなく、燃料電池システムの制御を行なうために通常設けるセンサである電流計、あるいはカソード排ガスの流量センサや温度センサや圧力センサ等の検出値を用いて、電解質膜の含水量低下状態を容易に判定することができる。
D6.変形例6:
また、排ガス(カソード排ガスあるいはアノード排ガス)の湿度に基づいて、電解質膜の含水量低下状態を判定しても良い。例えば、カソード排ガスの湿度を用いる場合には、カソード排ガス路68に、ガス露点計およびガス温度センサを設けて、カソード排ガスの湿度を求めればよい。燃料電池においては、温度が比較的低いときには、排ガスにおける水蒸気圧は飽和蒸気圧となっている。しかしながら、燃料電池の温度が上昇して、電解質膜が含水量低下状態となり得るときには、排ガス中の湿度は飽和蒸気圧よりも低下する。そこで、含水量低下状態を判定するための基準となる排ガス湿度を予め定めておき、この基準となる排ガス湿度よりも、検出値に基づいて求めた排ガス湿度が下回るとき、電解質膜が含水量低下状態であると判定することができる。このような場合にも、直接に膜抵抗を検出する必要がなく、簡易な方法により、電解質膜の含水量低下状態を判定することができる。
D7.変形例7:
実施例では、循環流路に水素ガスを補充するためにインジェクタ62を用いたが、異なる構成としても良い。例えば、インジェクタ62に代えて減圧弁を設け、減圧弁により、燃料電池22に供給する燃料ガス圧を調節して、アノード内圧を低下させる制御を行なっても良い。
図6は、インジェクタ62に代えて用いる減圧弁の一例として、減圧弁162の構成の概略を現わす断面模式図である。減圧弁162は、ハウジング80と、ダイヤフラム85と、ポペット86と、バネ91,92と、を備えている。ハウジング80には、水素タンク23側から供給される水素ガスが流入する1次側流入口88と、循環流路側へと水素ガスを吐出する2次側流出口89と、大気開放された背圧口90と、が形成されている。ダイヤフラム85は、ハウジング80の内部を、図中の上方の空間と下方の空間とに仕切っている。上方の空間は、背圧口90を介して大気開放される調圧室83を構成する。下方の空間は、さらに、ハウジング80が備える仕切板84によって、2つの空間である1次側ガス室81と2次側ガス室82とに仕切られている。
仕切板84には、1次側ガス室81と2次側ガス室82とを連通させる絞り孔87が形成されており、この絞り孔87の開度は、ダイヤフラム85に連結されたポペット86によって調節される。1次側流入口88から1次側ガス室81へと流入した高圧の水素ガスは、絞り孔87を通過することによって減圧されて2次側ガス室82へと導入され、2次側流出口89を介して循環流路へと供給される。
バネ91は、1次側ガス室81に配置されており、絞り孔87の開度を小さくする方向にポペット86を付勢する。また、バネ92は、調圧室83に配置されており、絞り孔87の開度を大きくする方向にダイヤフラム85を付勢する。さらに、2次側ガス室82内の減圧された水素ガスの圧力は、絞り孔87の開度を小さくする方向の力をダイヤフラム85に加え、調圧室83内の大気の圧力は、絞り孔87の開度を大きくする方向の力をダイヤフラム85に加える。これらのバネ91,92、減圧水素ガスおよび大気の力のバランスにより、絞り孔87の開度および水素ガスの減圧の程度が定まる。1次側のガス圧が高まることによって2次側のガス圧が高まると、2次側のガス圧がダイヤフラムに加える力が強まって、絞り孔87の開度を小さくする力が強り、水素ガスの減圧の程度が大きくなる。これに対して1次側のガス圧が低下して2次側のガス圧が低下すると、2次側のガス圧がダイヤフラムに加える力が弱まって、絞り孔87の開度を小さくする力が弱まり、水素ガスの減圧の程度が小さくなる。このようにして、1次側の水素ガス圧が変動する場合であっても、減圧された2次側の水素ガス圧は、略一定に保たれる。
このような減圧弁162を用いる場合には、燃料電池システムの構成を、調圧室92に連通する背圧口90に対して減圧器を接続可能であって、背圧口90と大気との連通を遮断可能とすれば良い。そして、図4に示したステップS120のアノード内圧低下制御を行なう場合には、調圧室92と大気との連通を遮断すると共に、上記減圧器を用いて、調圧室92内を大気圧よりも減圧させればよい。これにより、絞り孔87の開度を小さくする力が強まって、水素ガスの減圧の程度が大きくなり、アノード内圧を低下させることができる。
D8.変形例8:
実施例では、水素を含有する燃料ガスとして、水素タンク23に貯蔵した水素ガスを用いたが、異なる構成としても良い。例えば、アルコールや炭化水素などの燃料から、水蒸気改質反応のような改質反応を利用して得られる水素リッチな改質ガスを、燃料ガスとして用いることとしても良い。この場合にも、電解質膜の含水量低下時には、アノード内圧を低下させる制御を行なうことによって電解質膜における抵抗の上昇を抑え、出力電圧を確保することにより、同様の効果を得ることができる。
燃料電池システム10の構成の概略を表わすブロック図である。 アノード内圧とインジェクタ62の動作との関係を表わす説明図である。 アノード内圧とセル抵抗との関係を調べた結果を示す図である。 膜含水量減少時処理ルーチンを表わすフローチャートである。 出力電流−出力電圧特性(出力特性)の一例を表わす説明図である。 減圧弁162の構成の概略を現わす断面模式図である。
符号の説明
10…燃料電池システム
22…燃料電池
23…水素タンク
24…エアコンプレッサ
25…加湿モジュール
26…希釈器
27…気液分離器
27a…バルブ
28…エアクリーナ
50…アノード内圧センサ
52…温度センサ
54…電圧センサ
60…水素供給路
61…圧力調整弁
62…インジェクタ
63…アノード排ガス路
64…排ガス排出路
65…水素ポンプ
67…酸化ガス供給路
68…カソード排ガス路
70…制御部
74…CPU
75…ROM
76…RAM
78…入出力ポート
80…ハウジング
83…調圧室
84…仕切板
85…ダイヤフラム
86…ポペット
87…絞り孔
90…背圧口
91,92…バネ
92…調圧室
162…減圧弁

Claims (5)

  1. 固体高分子電解質膜を有する燃料電池を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料電池が備える電解質膜における含水量が低下した状態であるか否かを判定する含水量低下状態判定部と、
    前記含水量低下状態判定部によって、前記含水量が低下した状態であると判定されたときに、前記燃料電池のアノード側におけるガス圧力を、前記含水量が低下していない定常運転時における前記アノード側におけるガス圧力の設定値よりも低く設定するアノードガス圧調節部と
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記アノードガス圧調節部は、前記含水量が低下した状態であると判定されたときに、前記アノード側におけるガス圧力を、前記燃料電池に対する負荷要求に応じた電力を発電可能な範囲で、前記定常運転時における前記設定値よりも低く設定する
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記燃料電池のアノードに対して、水素ガスを供給する水素ガス供給路と、
    前記燃料電池のアノードから排出されたガスを前記水素ガス供給路へと導くアノード排ガス路と
    を備え、
    前記水素ガス供給路の一部と、前記アノード排ガス路とは、前記燃料電池の内部との間で水素を循環させる循環流路を形成し、
    前記アノードガス圧調節部は、前記アノード側におけるガス圧力として、前記循環流路内の圧力を設定する
    燃料電池システム。
  4. 請求項3記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記水素ガス供給路において前記循環流路よりも上流に設けられ、前記水素ガスを前記循環流路側へと吐出する吐出口と、該吐出口を開閉するバルブと、を有するインジェクタを備え、
    前記アノードガス圧調節部は、前記バルブによる前記吐出口の開閉状態を調節することによって、前記アノード側におけるガス圧を設定する
    燃料電池システム。
  5. 固体高分子電解質膜を有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおける前記固体高分子電解質膜の含水量の調節方法であって、
    前記固体高分子電解質膜における含水量が低下した状態であるか否かを判定する第1の工程と、
    前記第1の工程において、前記含水量が低下した状態であると判定されたときに、アノード側におけるガス圧力を、前記含水量が低下していない定常運転時における前記アノード側におけるガス圧力の設定値よりも低く設定する第2の工程と
    を備える電解質膜の含水量の調節方法。
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