JP2008100982A - 三官能性化合物、組成物およびその重合体 - Google Patents

三官能性化合物、組成物およびその重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】室温を中心とした液晶相の広い温度範囲および良好な混和性等の性質を有する化合物、該化合物を含む組成物、ならびに該組成物の重合によって得られる光学異方性等に優れる重合体を提供すること。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物。
Figure 2008100982

[Raは(メタ)アクリロイルオキシ、オキシラン環、オキセタン環等の重合性基;Aは
1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン等;Zは単結合、炭素数1〜20のアルキレン等;Yは単結合、炭素数1〜20のアルキレン等;m、nは0〜5の整数である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、分子長軸末端に2つの重合性基と、分子短軸末端に1つの重合性基とを有する化合物、該化合物を含む組成物、該化合物の重合体およびこれらの用途に関する。
液晶性を有する重合性化合物の分子を一定の方向に配向させて光重合させることによって分子配列が固定された重合体が得られる。このような重合体は光学異方性を有することが知られている(特許文献1参照)。前記液晶性を有する重合性化合物としては、たとえば、下記に示すアクリレートなどが挙げられる(特許文献2および3参照)。
Figure 2008100982
これらのアクリレートは反応性が高く、また、得られる重合体の透明性が高い。しかしながら、重合様式がラジカル重合反応であるため、窒素中で反応を行うことや、紫外線照射エネルギー量を多くすることなどが必要である。そのため、空気中での硬化による作業性の向上や、さらには重合体の耐熱性、収縮性、接着性、密着性および機械的強度等の特性の改良なども求められている。
特開平8−3111号公報 特開平7−17910号公報 特開平9−316032号公報
本発明は、室温を中心とした液晶相の広い温度範囲および良好な混和性(miscibility
)等の性質を有する化合物、ならびに、該化合物を含有し、良好な塗布性等を有する組成物を提供することを課題とする。また、前記組成物の重合によって得られ、光学異方性、透明性、化学的安定性、耐熱性、硬度、寸法安定性、接着性、密着性および機械的強度等の特性に優れるとともに、光弾性、透水性、吸水性およびガス透過度が低いといった特性を有する重合体およびその特性を利用した用途を提供することも課題とする。なお、前記機械的強度は、ヤング率、引っ張り強度、引き裂き強度、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度等である。
上記課題を解決するための本発明の態様は、下記の項に記載したとおりである。なお、
以下において、化合物(1)における末端基、環および結合基に関して好ましい例も述べる。
[1]下記式(1)で表される化合物。
Figure 2008100982
式(1)中、
aは独立して下記式(2−1)〜(2−6)で表される基のいずれかであり;
Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたはビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイルであり、これらの環において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH
=は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数1〜5のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく;
Zは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−
、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Yは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−ま
たは−CH=CH−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
mおよびnは、独立して0〜5の整数である。
ただし、すべてのRaがメタクリロイルオキシ基の場合、m=n=1、2つのAが1,
4−フェニレン、2つのZが単結合、Aに隣接する2つのYが−(OCH24−、かつ、残りのYが−CH2CH2−となることはない。
Figure 2008100982
式(2−1)〜(2−6)中、Rbは独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のア
ルキルであり、該アルキルにおける任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
ここで、「アルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−等で置き換え
られてもよい」の句の意味を一例で示す。C49−において任意の−CH2−が−O−ま
たは−CH=CH−で置き換えられた基は、C37O−、CH3−O−(CH22−、C
3−O−CH2−O−、H2C=CH−(CH23−、CH3−CH=CH−(CH22−、CH3−CH=CH−CH2−O−等である。このように「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。
好ましいRaは、ビニルケトン、ビニルエーテル、マレイミド、オキシラン、メチルオ
キセタン、エチルオキセタン、アクリロイルオキシおよびメタクロイルオキシである。特に好ましいRaは、オキシラン、メチルオキセタン、エチルオキセタン、アクリロイルオ
キシおよびメタクロイルオキシである。
好ましいRbは、水素および炭素数1〜3のアルキル基である。さらに好ましいRbは、水素、メチルおよびエチルである。特に好ましいRbは水素である。
好ましいAは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、2,2−ジフルオロ−1,4−シクロへキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチル−フルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9−フルオロフルオレン−2,7−ジイルおよび9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイルなどである。
1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置は、シスよりもトランスが好ましい。なお、2−フルオロ−1,4−フェニレンおよび3−フルオロ−1,4−フェニレンは構造的に同一であるので、後者は例示していない。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンおよび3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンとの関係などにも適用される。mが2〜10の整数であるとき、任意に選んだ2つのAは、同一であってもよく、または、異なっていてもよい。
さらに好ましいAは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンおよび2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。特に好ましいAは、1,4−シクロへキシレンおよび1,4−フェニレンである。
好ましいZは、単結合、−(CH22−、−(CF22−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH24−、−(CH23O−、−O(CH23−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−および−OCO−CH=CH−である。
さらに好ましいZは、単結合、−(CH22−、−COO−、−OCO−、−CH2
−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−および−OCO−CH=
CH−である。特に好ましいZは、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−および−OCO−CH=CH−である。mが2〜10の整数であるとき、任意に選んだ2つのZは、同一
であってもよく、異なっていてもよい。
好ましいYは、単結合および炭素数1〜10のアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換え
られてもよい。
[2]前記式(1)において、m+nが1〜3の整数である[1]に記載の化合物。
[3]前記式(1)において、m+nが2である[1]に記載の化合物。
[4]前記式(1)において、Raが独立して前記式(2−4)、式(2−5)または
式(2−6)で表される基である[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物。
[5]前記式(1)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよい[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物。
[6]前記式(1)において、Zが独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−である[1]〜[5]のいずれかに記載の化合物。
[7]前記式(1)において、Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換えられてもよい[1]〜[6]のいずれかに記載の化合物。
[8]下記式(I)または(II)で表される化合物。
Figure 2008100982
式(I)および(II)において、
a、Ra1およびRa2は独立して前記式(2−1)〜(2−6)で表される基のいずれか
であり、Ra1とRa2とは同一ではなく;
Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたはビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイルであり、これらの環において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH
=は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数1〜5のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく;
Zは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにお
いて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−
、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
Yは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−ま
たは−CH=CH−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
ただし、式(I)において、すべてのRaがメタクリロイルオキシ基の場合、2つのA
が1,4−フェニレン、2つのZが単結合、Aに隣接する2つのYが−(OCH24−、かつ、残りのYが−CH2CH2−となることはない。
[9]前記式(I)および(II)において、Ra、Ra1およびRa2が独立して前記式
(2−4)、式(2−5)または式(2−6)で表される基である[8]に記載の化合物。
[10]前記式(I)および(II)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよい[8]または[9]に記載の化合物。
[11]前記式(I)および(II)において、Zが独立して単結合、−CH2O−、
−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−O
CO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−である[8]〜[10]のいずれかに記載の化合物。
[12]前記式(I)および(II)において、Yが独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−C
OO−、−OCO−または−OCOO−で置き換えられてもよい[8]〜[11]のいずれかに記載の化合物。
[13]前記式(I)および(II)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、これらの環における任意の水素がCl、F、CH3
またはCF3で置き換えられてもよい[8]〜[12]のいずれかに記載の化合物。
[14]前記式(I)および(II)において、Zが独立して単結合、−COO−または−OCO−である[8]〜[13]のいずれかに記載の化合物。
[15]前記式(I)および(II)において、Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−
、−OCO−または−OCOO−で置き換えられてもよい[8]〜[14]のいずれかに記載の化合物。
[16]前記[1]〜[15]のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する組成物。
[17]前記[1]に記載の式(1)で表される少なくとも1種の化合物と、下記式(M1)、(M2)および(M3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する組成物。
Figure 2008100982
式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)中、
1は独立して前記[1]に記載の式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表され
る基であり;
2は炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、Cl、F、CN、CF3またはOCF3であり;
1は独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、該1,4−
フェニレンにおいて、任意の水素はFで置き換えられてもよく;
1は独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−O
CO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−CH=CHOCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
1は独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンに
おいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−
または−CH=CH−で置き換えられてもよく;
1は独立してH、FまたはCH3であり;
2は独立してH、Cl、F、CH3またはCF3であり;
pは1または2の整数である。
[18]前記式(1)において、
aが独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよく;
Zが独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−であり;
Yが独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換え
られてもよく;
m=n=1であり、かつ、
前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)において、
1が独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
2が炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、Cl、F、CN、CF3またはOCF3であり;
が独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、モノフルオロ−1,4フェニレンまたはジフルオロ−1,4−フェニレンであり;
1が独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C
−、−CH=CHCOO−、−CH=CHOCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
1が独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンに
おいて、任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き
換えられてもよく;
1が独立してH、FまたはCH3であり;
2が独立してH、Cl、F、CH3またはCF3であり;
pは1または2の整数であり、かつ、
前記式(1)で表される化合物と、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物との合計量を基準として、前記式(1)で表される化合物の割合が5〜80重量%であり、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物の割合が20〜95重量%である[17]に記載の組成物。
[19]前記式(1)において、
aは独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、これらの環における任意の水素がCl、F、CH3またはCF3で置き換えられてもよく;
Zが独立して単結合、−COO−または−OCO−であり;
Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換えられて
もよく;
m=n=1であり、かつ、
前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)において、
1が独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
2が炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、CN、FまたはOCF3であり;
1が独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、モノフルオロ−1,4
フェニレンまたはジフルオロ−1,4フェニレンであり;
1が独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−CH=CH
OCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
1が独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンに
おいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で
置き換えられてもよく;
1が独立してHまたはCH3であり;
2が独立してH、F、CH3またはCF3であり;
pが2であり、かつ、
前記式(1)で表される化合物と、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物との合計量を基準として、前記式(1)で表される化合物の割合が5〜60重量%であり、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物の割合が40〜95重量%である[17]に記載の組成物。
[20]その他の重合性化合物をさらに含有する[16]〜[19]のいずれかに記載の組成物。
[21]その他の重合性の光学活性化合物をさらに含有する[16]〜[20]のいずれかに記載の組成物。
[22]非重合性の液晶性化合物をさらに含有する[16]〜[21]のいずれかに記載の組成物。
[23]非重合性の光学活性化合物をさらに含有する[16]〜[22]のいずれかに記載の組成物。
[24]前記[1]〜[15]のいずれかに記載の化合物に由来の構成単位を有する重合体。
[25]前記[16]〜[23]のいずれかに記載の組成物を重合させることにより得られる重合体。
[26]重合体が光学活性化合物である[24]または[25]に記載の重合体。
[27]前記[24]〜[26]のいずれかに記載の重合体を含有するフィルム。
[28]前記[24]〜[26]のいずれかに記載の重合体を含有する光学異方性を有する成形体。
[29]前記[27]に記載のフィルムまたは前記[28]に記載の光学異方性を有する成形体を含有する液晶表示素子。
[30]前記[16]〜[23]のいずれかに記載の組成物を含有する液晶表示素子。
本発明の化合物は3つの重合性基を有し、室温を中心とした液晶相の広い温度範囲および良好な混和性(miscibility)等の性質を有し、また、本発明の化合物を含有する組成
物は良好な塗布性等を有する。本発明の組成物の重合によって得られる重合体は、光学異方性、透明性、化学的安定性、耐熱性、硬度、寸法安定性、接着性、密着性および機械的強度等の特性に優れるとともに、光弾性、透水性、吸水性およびガス透過度が低いといった特性を有する。したがって、本発明の重合体は、位相差膜、偏光素子、円偏光素子、楕円偏光素子、反射防止膜、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜および液晶配向膜等に適している。
以下、本発明に係る3つの重合性基を有する化合物、該化合物を含有する組成物、該組成物から得られる重合体およびその用途について、詳細に説明する。
なお、本明細書における用語の使い方は、以下のとおりである。
「液晶性化合物」は、ネマチック相、スメクチック相等の液晶相を有する化合物および液晶相を有さないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。「化合物(1)」は、式(1)で表わされる化合物を意味する。また、式(1)で表わされる化合物の少なくとも1つを意味することもある。「組成物(1)」は化合物(1)から選択される少なくとも1つの化合物を含有する組成物を意味する。「重合体(1)」は化合物(1)または組成物(1)を重合させることによって得られる重合体を意味する。「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
また、化学式において、1つの化合物が複数のAを有するとき、任意の2つのAは同一でも異なってもよい。この規則は、YおよびZ等の記号などにも適用される。「アルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−等で置き換えられてもよい」の句の
意味を一例で示す。C49−において任意の−CH2−が−O−または−CH=CH−で
置き換えられた基は、たとえば、C37O−、CH3−O−(CH22−、CH3−O−C
2−O−、H2C=CH−(CH23−、CH3−CH=CH−(CH22−、CH3−CH=CH−CH2−O−等である。このように「任意の」という語は、「区別なく選択さ
れた少なくとも1つの」を意味する。なお、化合物の安定性を考慮すれば、酸素と酸素とが隣接したCH3−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH3−O−CH2−O−の方が好ましい。
〔化合物〕
本発明の化合物(1)は、上記式(1)に示すように、3つの重合性官能基を有することから、高い重合反応性、液晶相の良好な発現性、液晶相の広い温度範囲、適切な光学異方性および良好な混和性等の特性を示す。なお、本発明の化合物(I)および(II)は、化合物(1)の好ましい態様の一つである。
化合物(1)は、他の液晶性化合物や重合性化合物等と混合させた場合、容易に均一になりやすい。化合物(1)の一部は液晶性を有するという特徴がある。また、化合物(1)が不斉炭素を有する場合は光学活性を有するという特徴がある。
化合物(1)の末端基、環および結合基を適宜選択することによって、光学異方性等の物性を任意に調整することが可能である。末端基Ra、環Aおよび結合基Zの種類が、化
合物(1)の物性に与える効果を以下に説明する。
環Aが、1,4−フェニレン、任意の水素がフッ素で置き換えらた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルまたはピリダジン−3,6−ジイルの場合、光学異方性が大きい。環Aが、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの場合、光学異方性が小さい。複数の環Aのうち少なくとも2つの環が1,4−シクロヘキシレンの場合、透明点が高く、光学異方性が小さく、粘度が小さい。少なくとも1つの環が1,4−フェニレンの場合、光学異方性が比較的大きく、配向秩序パラメーター(orientational order parameter)が大きい。少なくとも2つの環が1,4−フェニレンの場合、光学異方性が大きく、液晶相の温度範囲が広く、透明点が高い。
結合基Zが、単結合、−(CH22−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−
OCF2−、−CH=CH−、−CF=CF−または−(CH24−の場合、粘度が小さ
い。結合基Zが、単結合、−(CH22−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=CH−または−(CH24−の場合、粘度がより小さい。結合基Zが、−CH=CH−または−CF=CF−の場合、液晶相の温度範囲が広く、弾性定数比が大きい。結合基Zが−C≡C−の場合、光学異方性が大きい。
化合物(1)が3つ以下の環を有するときは粘度が低く、3つ以上の環を有するときは透明点が高い。ここでは、六員環等を環とみなし、環状の重合性基は環とみなさない。
化合物(1)は、光学活性であってもよいし、光学的に不活性でもよい。光学活性な場合、化合物(1)は不斉炭素を有する。不斉炭素の立体配置はRでもSでもよい。不斉炭素を有する場合は相溶性がよい。
以上のように、末端基、環および結合基の種類や、環の数を適宜選択することにより目的の物性を有する化合物を得ることができる。
化合物(1)は、有機合成化学の手法を組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シ
ンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクシ
ョンズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニッ
ク・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講
座(丸善)等の成書に記載されている。
結合基Zの合成について、スキーム1〜12で説明する。このスキームにおいて、MSG1およびMSG2は少なくとも一つの環を有する1価の有機基である。複数のMSG1
またはMSG2)は同一でも異なってもよい。化合物(1A)〜(1M)は、本発明の化
合物(1)に相当する。これらの方法は、光学活性な化合物(1)および光学的に不活性な化合物(1)に適用できる。また、これらの方法はY等の部分を合成する際にも応用することができる。
<スキーム1> Zが単結合の化合物
下記に示すように、アリールホウ酸(S1)と公知の方法で合成される化合物(S2)とを、炭酸塩水溶液中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどの触媒の存在下で反応させることにより化合物(1A)を合成できる。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(S3)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させた後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどの触媒の存在下で化合物(S2)とさらに反応させることによっても合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム2> Zが−CH=CH−の化合物
下記に示すように、公知の方法で合成されるホスホニウム塩(S5)にカリウムt−ブトキシドなどの塩基を添加して発生させたリンイリドを、アルデヒド(S4)に反応させることにより化合物(1B)を合成できる。反応条件や基質によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
Figure 2008100982
<スキーム3> Zが−(CH22−の化合物
下記に示すように、化合物(1B)をパラジウム炭素などの触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1C)を合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム4> Zが−(CF22−の化合物
下記に示すように、J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414 に記載された方法に従い、
フッ化水素触媒の存在下、ジケトン(S6)を四フッ化硫黄でフッ素化することにより、−(CF22−を有する化合物(1D)を合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム5> Zが−(CH24−の化合物
下記に示すように、スキーム2の方法に従って、ホスホニウム塩(S5)の代わりにホスホニウム塩(S7)を用いて−(CH22−CH=CH−を有する化合物を合成し、これを接触水素化することにより化合物(1E)を合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム6> Zが−CH2O−または−OCH2−の化合物
下記に示すように、まず、化合物(S4)を水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤で還元して化合物(S8)を得る。これを臭化水素酸等でハロゲン化して化合物(S9)を得る。次いで、炭酸カリウム等の存在下で、化合物(S9)を化合物(S10)と反応させることにより化合物(1F)を合成できる。この方法によって−CH2O−を有する化合物も合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム7> Zが−COO−または−OCO−の化合物
下記に示すように、化合物(S3)にn−ブチルリチウムを、次いで二酸化炭素を反応させてカルボン酸(S11)を得る。化合物(S11)とフェノール(S10)とをDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)およびDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させることにより、−COO−を有する化合物(1G)を合成できる。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成できる。また、(S11)に塩化チオニルまたはオキザリルクロリドなどを作用させ、酸クロリド化合物に誘導し、ピリジンまたはトリエチルアミンなどの塩基存在下、(S10)を作用させることにより(1G)を合成することもできる。
Figure 2008100982
<スキーム8> Zが−CF=CF−の化合物
下記に示すように、まず、化合物(S3)をn−ブチルリチウムで処理した後、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(S12)を得る。次いで、化合物(S2)をn−ブチルリチウムで処理した後、化合物(S12)と反応させことにより化合物(1H)を合成できる。合成条件を選択することで、シス体の化合物(1H)を製造することもできる。
Figure 2008100982
<スキーム9> Zが−C≡C−の化合物
下記に示すように、ジクロロパラジウムおよびハロゲン化銅の触媒存在下、化合物(S
13)を化合物(S2)と反応させることにより、化合物(1J)を合成できる。
Figure 2008100982
<スキーム10> Zが−C≡C−COO−の化合物
下記に示すように、まず、化合物(S13)をn−ブチルリチウムでリチオ化した後、二酸化炭素を作用させてカルボン酸(S14)を得る。次いで、カルボン酸(S14)とフェノール(S10)とを、DCCおよびDMAPの存在下で脱水させることにより、−C≡C−COO−を有する化合物(1K)を合成できる。この方法によって−OCO−C≡C−を有する化合物も合成できる。また、スキーム7において(S11)から(1G)に誘導したように、酸クロリド化合物経由で(1K)を合成することもできる。
Figure 2008100982
<スキーム11> Zが−C≡C−CH=CH−または−CH=CH−C≡C−の化合物
下記に示すように、化合物(S13)とビニルブロミド(S15)とのクロスカップリング反応により、−C≡C−CH=CH−を有する化合物(1L)を合成できる。シス体の化合物(S15)を使用すれば、シス体の(1L)を製造できる。
Figure 2008100982
<スキーム12> Zが−CF2O−または−OCF2−の化合物
下記に示すように、まず、化合物(1G)をローソン試薬などの硫黄化剤で処理して化
合物(S16)を得る。次いで、フッ化水素ピリジン錯体およびNBS(N−ブロモスクシンイミド)を用いて化合物(S16)をフッ素化することにより、−CF2O−を有す
る化合物(1M)を合成できる。また、化合物(S16)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化することによっても化合物(1M)を合成できる。この方法によって−OCF2−を有する化合物も合成できる。P. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によって、これらの結合基を生成させることも可能である。
Figure 2008100982
上記のような方法で合成される化合物の例(化合物(a−1)〜(d−10))を以下に示す。なお、上記のようにして合成された化合物の構造は、たとえば、プロトンNMRスペクトルなどにより確認することができる。
Figure 2008100982
Figure 2008100982
Figure 2008100982
Figure 2008100982
〔組成物〕
本発明の組成物(1)は良好な塗布性等の特性を有する。本発明の組成物(1)の第一の態様は、1つの化合物(1)を含有する。この組成物の重合によって単独重合体が得られる。第二の態様は、化合物(1)から選択された少なくとも2つの化合物を含有する。この組成物の重合によって共重合体が得られる。これらの組成物は添加物をさらに含有してもよい。第三の態様は、少なくとも1つの化合物(1)と、その他の重合性化合物とを含有する。その他の重合性化合物は、重合性基を有する化合物ではあるが、化合物(1)とは異なる。この組成物の重合によっても共重合体が得られる。また、本発明の組成物(1)は、液晶性化合物、光学活性化合物、重合開始剤、溶媒、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加物をさらに含有してもよい。これらの添加物を、1)その他の重合性化合物、2)液晶性化合物、3)光学活性化合物、4)重合開始剤、5)溶媒、6)界面活性剤、7)有機ケイ素化合物、8)酸化防止剤、9)紫外線吸収剤の順で説明する。
1)その他の重合性化合物
組成物(1)は、その他の重合性化合物を含有してもよい。その他の重合性化合物としては、皮膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この化合物は、液晶性を有しない化合物と液晶性を有する化合物とに分類される。
液晶性を有しないその他の重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、オキシラン誘導体、オキセタン誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体などが挙げられる。これらの化合物は、組成物の粘度や配向を調整するのに適しており、組成物を塗布する際、塗膜の厚さを均一にする効果が大きい。
上記液晶性を有しないその他の重合性化合物の具体例として、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールEO付加トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリスアクリロキシエチルフォスフェート、ビスフェノールA EO付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(大阪有機化学株式会社、商品名:ビスコート700)、ポリエチレングリコールジアクリレート、および下記化合物(N−1)〜化合物(N−10)などの非液晶性の多官能アクリレートモノマーを挙げることができる。これらの化合物は、本発明の組成物に添加して粘度の調整、配向の調整、または重合体の硬度をより大きくするために用いられることがある。
Figure 2008100982
Figure 2008100982
液晶性を有するその他の重合性化合物は、組成物(1)における液晶相の温度範囲、光学異方性、塗布性等を調整するのにも好ましい。官能基としてアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、フマロイルオキシ基、マレイミジル基、オキシラン環またはオキセタン環などを有する液晶性化合物であって、化合物(1)ではないものを挙げることができる。
本発明の重合体の特徴を維持し、かつ、上記のような共重合体の特徴を顕著に発現させるためには、化合物(1)以外の化合物に由来する構成単位を、好ましくは5〜95モル%、より好ましくは60〜95モル%の範囲で含有することが望ましい。液晶性を有する構成単位および液晶性を有さない構成単位については、前記範囲内で自由に変更することができ、これらの合計量が上述する範囲内であればよく、また、どちらか一方だけを含有していてもよい。
上記液晶性を有するその他の重合性化合物として好ましい例は、上記式(M1)〜(M3)で表される化合物を挙げることができる。
化合物(M1)、(M2)および(M4)は、広い液晶相発現性を示すとともに、構造中に2つの重合性基を有するため、3次元網目構造を形成することができ、高い機械的強度を有する重合体の形成が可能となる。化合物(M3)は単官能性であり、分子長軸方向において重合性基の反対側に極性基などの置換基を導入することができ、液晶状態での配向制御の調整が可能となる。化合物(M1)〜(M4)のいずれにおいても、環構造A1
が1,4−フェニレンの場合は高いΔnを有する組成物を、1,4−シクロヘキシレンの場合は低いΔnを有する組成物を調製することができる。
化合物(M1)、(M2)、(M3)および(M4)の好ましい例として、それぞれ以下に示す化合物(M1−1)〜(M1−8)、化合物(M2−1)〜(M2−12)、化合物(M3−1)〜(M3−25)および化合物(M4−1)〜(M4−5)が挙げられる。
Figure 2008100982
Figure 2008100982
Figure 2008100982
Figure 2008100982
Figure 2008100982
これらの化合物において、Yは上記式(M1)〜(M4)中のY1と同義であり、R3は下記式(2−4−1)、(2−5−1)、(2−5−2)または(2−6−1)で表される基である。
Figure 2008100982
2)液晶性化合物
組成物(1)は重合性基を有しない液晶性化合物を含有してもよい。このような非重合性の液晶性化合物の例は、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)等に記載されている。化合物(1)は、液晶相の広い温度範囲や他の液晶性化合物との良好な相溶性等の特性を有する。したがって、液晶性化合物を含有する組成物(1)は、液晶表示素子に封入される液晶組成物として用いることができる。このような組成物(1)は、二色性色素等の添加物をさらに含有してもよい。液晶性化合物を含有する組成物(1)を重合させることによって、化合物(1)の重合体と液晶性化合物との複合材料(composite materials)を得ることができる。
3)光学活性化合物
組成物(1)は光学活性化合物を含有してもよい。光学活性を有する化合物(1)を適当量含有した組成物、または、光学活性でない化合物(1)に光学活性化合物を適当量添加して得られた組成物を、配向処理した基板上に塗布して重合することによって、らせん構造(ツイスト構造)を示す位相差フィルムが得られる。化合物(1)の重合によって、このらせん構造が固定される。得られた光学異方性を有する成形体の特性は、得られたらせん構造のらせんピッチに依存する。このらせんピッチ長は、光学活性化合物の種類および添加量により調整できる。添加する光学活性化合物は1つでもよいが、らせんピッチの温度依存性を相殺する目的で複数の光学活性化合物を用いてもよい。なお、組成物(1)には、化合物(1)および光学活性化合物の他に、化合物(1)以外の重合性化合物が含まれてもよい。
上記のような光学異方性を有する成形体の特性である可視光の選択反射は、らせん構造が入射光に作用し、円偏光や楕円偏光を反射させるものである。選択反射特性はλ=n・Pitch(λは選択反射中心波長、nは平均屈折率、Pitchはらせんピッチ)で表されるため、nまたはPitchによりλおよびその帯域(Δλ)を適宜調整することができる。色純度を良くするにはΔλを小さくすればよいし、広帯域の反射を所望する際にはΔλを大きくすればよい。さらにこの選択反射はセル厚の影響も大きく受ける。色純度を保つためには、セル厚が小さくなりすぎないようにしなければならない。配向の均一性を保つためには、セル厚が大きくなりすぎないようにしなければならない。したがって、適度なセル厚の調整が必要であり、0.5〜25μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましい。
らせんピッチを可視光よりさらに短くすることで、W. H. de Jeu, Physical Properties of Liquid Crystalline Materials, Gordon and Breach, New York(1980)に記載のネガティブ型cプレート(c−plate)を調製できる。らせんピッチを短くするためには、ねじり力(HTP:ヘリカル・ツイスティング・パワー)の大きな光学活性化合物を用い、さらにその添加量を増やすことで達成できる。具体的にはλを350nm以下、好ましくは200nm以下とすることで、ネガティブ型cプレートを調製できる。このネガティブ型cプレートは液晶表示素子のうちVAN型、VAC型、OCB型等の表示素子に適した光学補償膜となる。
上記光学活性化合物は、らせん構造を誘起し、ベースとなる重合性液晶組成物と適切に
混合できれば、いずれの光学活性化合物を用いてもよい。また、重合性化合物でも非重合性化合物のいずれでもよく、目的に応じて最適な化合物を添加することができる。耐熱性および耐溶媒性を考慮した場合、重合性化合物の方が好適である。さらに上記光学活性化合物は、ねじり力(HTP:ヘリカル・ツイスティング・パワー)が大きいものが、らせんピッチを短くする上で好適である。ねじり力の大きな化合物の代表例が、GB2298202号公報、DE10221751号公報で開示されている。
上記光学活性化合物としては、たとえば、下記に示す光学活性化合物(Op−1)〜(Op−19)が好適であり、化合物(Op−14)〜(Op−19)が特に好適である。式中、Rcは重合性もしくは非重合性の炭素数1〜10のアルキルもしくはアルコキシを示し、鎖末端のCH3基は重合性基で置き換えられてもよい。また、複数のRcは同一でも異なってもよい。*が付与された炭素は不斉炭素である。
Figure 2008100982
Figure 2008100982
4)重合開始剤
組成物(1)は重合開始剤を含有してもよい。重合開始剤は重合の種類により選択でき、好ましい開始剤を以下に示す。
光ラジカル重合開始剤としては、たとえば、チバ・スペシャリティー(株)のダロキュアーシリーズから1173および4265、イルガキュアーシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850および2959などが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
その他の光ラジカル重合開始剤としては、たとえば、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
熱によるラジカル重合に用いられる開始剤の好ましい例としては、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2´−アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
光カチオン重合用の好ましい開始剤は、ジアリールヨードニウム塩(以下「DAS」と略す)、トリアリールスルホニウム塩(以下「TAS」と略す)などである。
DASとしては、たとえば、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネートなどが挙げられる。
DASと光増感剤とを組み合わせることも好ましい。このような光増感剤としては、たとえば、チオキサントン、フェノチアジン、クロロチオキサントン、キサントン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、ルブレンなどが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
TASとしては、たとえば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネー、トリフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネートなどが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
光カチオン重合に用いる市販の開始剤としては、たとえば、みどり化学(株)製「DTS−102」、UCC社製「サイラキューアーUVI−6990」、「サイラキュアーUVI−6974」、「サイラキュアーUVI−6992」、旭電化(株)製「アデカオプトマーSP−150、SP−152、SP−170、SP−172」、ローディア社製「PHOTOINITIATOR2074」、チバスペシャリティー社製「イルガキュアー250」、GEシリコンズ社製「UV−9380C」などが挙げられるが、公知のいずれのものも使用できる。
また、総説エポキシ樹脂(エポキシ樹脂技術協会編)に記載されているアミン系硬化剤なども必要とされる特性に応じて添加することができる。
アニオン重合法、配位重合法またはリビング重合法の好ましい触媒としては、たとえば、n−C49Li、t−C49Li−R3Al等のアルカリ金属アルキル、アルミニウム
化合物、遷移金属化合物などが挙げられる。
5)溶媒
組成物(1)は溶媒を含有してもよい。組成物(1)の重合は溶媒中で行なってもよいし、無溶媒で行なってもよい。また、配向膜、反射防止膜、視野角補償膜などの製造を光重合によって行う場合には、溶媒を含有する組成物(1)を基板上に塗布し、溶媒を除去した後、光を照射して重合させてもよい。
好ましい溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
基板上への組成物のコーティングには公知のコーター(ドクター・ブレード、コーティング装置等)を用いることができる。なお、重合時の溶媒の使用割合を限定することにはあまり意味がない。重合効率、溶剤コスト、エネルギーコスト等を考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
6)界面活性剤
組成物(1)は界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、組成物を支持基板などに塗布するのを容易にし、液晶相の配向を制御するといった効果を有する。好ましい界面活性剤としては、たとえば、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコールおよびそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。界面活性剤の量は、界面活性剤の種類、組成物の組成比などにより異なるが、組成物(1)全体(溶媒を除く)の重量に対して100ppm〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲である。
7)有機ケイ素化合物
組成物(1)は、主にホメオトロピック配向を制御するために、有機ケイ素化合物を含有してもよい。具体例としては、アミン系の3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサン、3−アミノプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アミノプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アミノブチルトリエトキシシラン、N-(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、N-(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N-(6−アミノヘキシル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(
3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミンなどが挙げられる。有機ケイ素化合物の量は、有機ケイ素化合物の種類、組成物の組成比などにより異なるが、組成物(1)全体(溶媒を除く)の重量に対して1〜30重量%、好ましくは3〜15重量%の範囲である。
8)酸化防止剤
組成物(1)は酸化防止剤を含有してもよい。組成物(1)は高い重合性を有するため、酸化防止剤は取扱いを容易にする。好ましい酸化防止剤としては、たとえば、ヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、トリフェニルフォスファイト、トリアルキルフォスファイトなどが挙げられ、好ましい市販品としては、チバスペシャリティー社製「イルガノックス245」、「イルガノックス1035」などが挙げられる。
9)紫外線吸収剤
組成物(1)は紫外線吸収剤を含有してもよい。組成物(1)は高い重合性を有するため、紫外線吸収剤により保存安定性が向上する。好ましい紫外線吸収剤としては、たとえば、チバスペシャリティー社製「チヌビンPS」、「チヌビン213」、「チヌビン109」、「チヌビン328」、「チヌビン384−2」、「チヌビン327」などが挙げられる。
〔重合体〕
本発明の重合体は、化合物(1)または少なくとも1つの化合物(1)を含有する組成物(1)を重合させることによって得られる。この重合体を重合体(1)と表記する。本発明の重合体(1)は、良好な光学異方性、高い透明性、良好な化学的安定性、良好な耐熱性、低い吸水性、低いガス透過度、良好な硬度、良好な機械的強度等の特性を有する。なお、前記機械的強度は、ヤング率、引っ張り強度、引き裂き強度、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度等である。重合体(1)は、化合物(1)に由来する構成単位を有する。
重合の種類は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等である。重合性基の性質を考慮すると、カチオン重合が好ましく、配向の優れた重合体を得るためには、光の照射によるカチオン重合がさらに好ましい。好ましい反応温度は0〜150℃の範囲であり、好ましい反応時間は1〜100時間である。得られる重合体の種類は、単独重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等である。用途に適した重合法および重合体を選択することが好ましい。
重合体(1)は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である。熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは500〜1,000,000、さらに好ましくは1,000〜500,000、特に好ましくは5,000〜100,000の範囲である。なお、重量平均分子量は、たとえば、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)を用いて測定することができる。このような重合体(1)は溶媒に可溶であるので、用途に適した形状に成形するのが容易である。熱可塑性樹脂は、化合物(1)と片末端に重合性基を有するその他の重合性化合物とを用い、化合物(1)の割合を低くすることにより得ることができる。一方、化合物(1)を単独で、もしくは高い割合で用いた場合、あるいは、その他の重合性化合物として両末端に重合性基を有する化合物を用いた場合、熱硬化性樹脂が得られやすい。熱硬化性樹脂は三次元の架橋構造を有する。このような重合体(1)は溶媒に不溶であるので、分子量を測定することができない。基板上に本発明の組成物を塗布重合し、分子の配向を固定して光学異方性を得る場合、さらに加工を施すことがないので、分子量の大小は問題とならず、使用環境において条件を満足すればよい。
より分子量を上げるために、架橋剤を添加してもよい。架橋剤を添加することにより、得られる重合体の分子量は無限大となり、耐薬品性および耐熱性に極めて優れた重合体を得ることが可能である。架橋剤としては、当該業者に公知のものであればいずれのものでも使用できるが、例えば、トリス(3−メルカプトプロピオネート)などが挙げられる。
本発明の重合体(1)は、フィルム、繊維、成形体等の形状で使用することができる。好ましい形状はフィルムである。フィルムは、組成物(1)を基板に塗布し、重合させる方法、重合体(1)の溶液を配向させた基板に塗布し、溶媒を除去する方法、重合体(1)をプレス成形する方法などによって得られる。重合体の厚さは、重合体の光学異方性の値および用途によって異なるため、その範囲を厳密に決定することはできないが、たとえば、厚さは0.05〜50μm、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmの範囲である。
基板上に光学異方性薄膜を形成する場合、基板としては、当業者に公知のものであればいずれの基板も好適に使用できる。例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボナート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)およびノルボルネン系重合物などが挙げられる。市販品としては、たとえば、ゼオン社製「ゼオノア」(登録商標)、「ゼオネックス」(登録商標)、JSR製「アートン」(登録商標)などが挙げられる。本発明の重合体(1)はこれらの基板との密着性に優れ好適である。
本発明における配向の分類としては、ホモジニアス(homogeneous;平行)、ホメオト
ロピック(homeotropic;垂直)、ハイブリッド(hybrid)、チルト(tilt)、ツイスト
(twist)などが挙げられる。ホモジニアス配向は、配向ベクトルが基板に平行で、かつ
一方向にある状態をいう。ホメオトロピック配向は、配向ベクトルが基板に垂直である状態をいう。ハイブリッド配向は、配向ベクトルが基板から離れるにしたがって、平行から垂直に立ちあがっている状態をいう。チルト配向は、配向ベクトルが基板に対して、一定の傾き角で起きあがっている状態をいう。これらの配向は、ネマチック相などを有する化合物や組成物で観察される。一方、ツイスト配向は、キラルなネマチック相、コレステリック相などを有する組成物で観察される。ツイスト配向は、配向ベクトルが基板に平行ではあるが、基板から離れるにしたがって漸次ねじれている状態をいう。このねじれは光学活性な基の作用などによって生じる。
基板上での組成物(1)の配向は、たとえば、基板上に塗布した配向膜をラビング処理し、その上に組成物(1)を塗布することにより得ることができる。配向を制御できるものであれば、当業者にとって公知の配向膜のいずれを用いても目的を達成できるが、ポリイミド、ポリアミドおよびポリビニルアルコール系配向膜が好適である。また、基板自体をラビング布等でラビングした後、直接組成物(1)を塗布することによっても配向を得ることができる。ホメオトロピック配向などでは、ラビングを必ずしも必要としない場合もある。配向した組成物は、光照射等で重合して光学異方性を有する成形体を与えるので工業的に有利な手法である。
重合体(1)は、分子配列が固定化されることによって光学異方性を有する。このような重合体を、光学異方性を有する成形体ともいう。また、化合物(1)が光学活性であるとき、重合体(1)は固定化されたらせん構造(helical structure)を有する。化合物
(1)が光学的に不活性であるときには、この組成物に光学活性化合物を添加することによって、固定化されたらせん構造を有する重合体(1)を得ることができる。
分子配列およびらせん構造の両方が固定化された重合体(1)は、位相差膜、偏光素子、円偏光素子、楕円偏光素子、反射防止膜、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜、液晶配向膜等の用途に適している。分子配列が固定化された重合体(1)は、位相差膜、円偏光素子、楕円偏光素子、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜等の用途に適している。らせん構造が固定化された重合体(1)は、反射防止膜、色補償膜等に適している。分子配列およびらせん構造の両方が固定化されていない重合体(1)は、反射防止膜、液晶配向膜等に適している。また、いずれの場合においても、接着剤、機械的異方性を持つ合成高分子、化粧品、装飾品、非線型光学材料および情報記憶材料等としても利用できる。
分子配列を固定化したり、らせん構造を固定化するには熱重合や光重合が適している。熱重合はカチオン重合開始剤の存在下で行なうことが好ましい。光重合は光カチオン重合
開始剤の存在下で行なうことが好ましい。例えば、光カチオン重合開始剤の存在下、紫外線または電子線等を照射する重合法によって、分子が偏光の方向に配列した重合体が得られる。このような重合体は、ラビング処理をしなくても液晶配向膜等に使用できる。
位相差膜は、光学活性な化合物(1)を含有する組成物を重合することによって得られる。位相差膜は、光学的に不活性な化合物(1)および適当量の光学活性化合物を含有する組成物を重合することによっても得られる。これらの組成物は光学活性であるので、らせん構造を有する。配向処理をした基板上でこれらの組成物を重合するとき、らせん構造および分子配列が固定された重合体が得られる。位相差膜の特性は、らせん構造におけるピッチに依存する。このらせんピッチは、光学活性化合物の種類および添加量により調整できる。この添加量は、組成物全体(溶媒を除く)に対して、通常0.01〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。光学活性化合物は1つでもよいが、らせんピッチの温度依存性を相殺する目的で複数の光学活性化合物を添加してもよい。
単離した重合体は、溶媒に溶かしてフィルム等に加工することができ、2種の重合体を混合して加工してもよく、重合体を積層させてもよい。好ましい溶媒としては、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、テトラヒドロフラン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、ビス(メトキシエチル)エーテル、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチル、ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。これらの溶媒は、アセトン、ベンゼン、トルエン、ヘプタン、塩化メチレンなどの一般的な有機溶媒と混合して用いてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
化合物の構造は、核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトル、質量スペクトル等で確認した。相転移温度の単位は℃であり、Cは結晶を、Nはネマチック相を、Iは等方性液体相を示す。以下に、物性値の測定法を示す。
(1)らせんピッチ(helical pitch)
下記の組成物(M−1)99重量部に試料化合物1重量部を溶解した組成物を調製し、カノ(Cano)のくさび法(応用物理、1974, 43, 125)に準じ、25℃で測定した。
Figure 2008100982
(2)液晶分子の配向
ラビング処理したポリイミド配向膜付きガラス基板上に形成した重合体フィルム(液晶配向フィルム)の配向を、透過光強度の角度依存性に基づいて、次に示す方法により目視で決定した。
クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に重合体フィルムを狭持して、フィルム面に垂直方向(傾き角は0度)から光を照射した。照射の傾き角を0度から例えば50度に増大させながら透過光の変化を観察した。照射を傾ける方向は、ラビングの方向(液晶分子の長軸方向)に一致させた。
垂直方向からの透過光が最大であるとき、配向はホモジニアスであると判断した。ホモジニアス配向では、液晶分子の配向ベクトルがガラス基板と平行であるからであり、A−プレートとして機能する。一方、垂直方向からの透過光が最小であり、傾き角を増大させるにしたがって透過光が増大するとき、配向はホメオトロピックであると判断した。ホメオトロピック配向では液晶分子の配向ベクトルがガラス基板に垂直であるからであり、C−プレートとして機能する。
(3)鉛筆硬度
JIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に準じて測定した。
(4)機械的強度等の特性は、JIS規格等の方法に基づいて測定した。
〔実施例1〕
下記に示す化合物(a−1)を以下のようにして合成した。
Figure 2008100982
<第1段>
上記化合物(ex1−1)81mmol、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド37mmolおよび4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)22mmolを、ジクロロメタン200mLに加え、窒素雰囲気下で撹拌した。そこへ、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)81mmolのジクロロメタン100mL溶液を滴下した。滴下後、室温で10時間撹拌した。析出した沈殿物を濾別し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精製し、エタノールから再結晶することにより、上記化合物(ex1−2)27mmolを得た。
<第2段>
上記化合物(ex1−2)26mmolとジョーンズ試薬51mmolとをアセトン200mLに加え、氷浴上で15時間撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精製し、ヘプタンから再結晶することにより、上記化合物(ex1−3)20mmolを得た。
<第3段>
上記化合物(ex1−3)3.4mmol、2−ヒドロキシエチルアクリレート4.3mmolおよびDMAP1.1mmolを、ジクロロメタン30mLに加え、窒素雰囲気下で撹拌した。そこへ、DCC3.9mmolのジクロロメタン10mL溶液を滴下した。滴下後、室温で10時間撹拌した。析出した沈殿物を濾別し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精製し、エタノールから再結晶することにより、上記化合物(a−1)1.6mmolを得た。
得られた化合物(a−1)の相転移温度(カッコ内はモノトロピックの相転移を示す)、NMR測定データおよび融点は以下のとおりである。
相転移温度:C 46.8 (N 38.2) I
1H−NMR(CDCl3):1.44〜1.58(m,8H)、1.70〜1.77(m,4H)、1.82〜1.88(m,4H)、4.05(t,2H)、4.06(t,2H)、4.19(t,4H)、4.22〜4.24(m,2H)、4.40〜4.43(m,2H)、5.79〜5.85(m,3H)、6.02〜6.16(m,3H)、6.36〜6.43(m,3H)、6.96(d,2H)、6.99(d,2H)、7.28(d,1H)、7.48(d,d,1H)、7.91(d,1H)、8.15(d,4H)。
〔実施例2〕
実施例1において、第3段の2−ヒドロキシエチルアクリレートの代わりに4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いて下記化合物(a−2)を得た。
Figure 2008100982
得られた化合物(a−2)の相転移温度(カッコ内はモノトロピックの相転移を示す)、NMR測定データおよび融点は以下のとおりである。
相転移温度:C 53.3 (N 50.3) I
1H−NMR(CDCl3):1.44〜1.69(m,12H)、1.70〜1.77(m,4H)、1.81〜1.89(m,4H)、4.01〜4.08(m,6H)、4.17〜4.22(m,6H)、5.79〜5.85(m,3H)、6.05〜6.16(m,3H)、6.35〜6.44(m,3H)、6.98(d,4H)、7.28(d,1H)、7.47(d,d,1H)、7.89(d,1H)、8.15(d,2H)、8.17(d,2H)。
〔実施例3〕
下記に示す化合物(d−6)を以下のようにして合成した。
Figure 2008100982
<第1段>
上記化合物(ex3−1)45mmol、ベンジル 2,5−ジヒドロキシベンゾエート21mmolおよびDMAP12mmolを、ジクロロメタン100mLに加え、窒素雰囲気下で撹拌した。そこへ、DCC45mmolのジクロロメタン30mL溶液を滴下した。滴下後、室温で10時間撹拌した。析出した沈殿物を濾別し、有機層を水で洗浄し
、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた化合物とPd/C(2g)を酢酸エチルに加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。Pd/Cを除去後、ヘプタンから再結晶することにより(ex3−2)17mmolを得た。
<第2段>
上記化合物(ex3−2)4.2mmol、4−ヒドロキシブチルアクリレート4.7mmolおよびDMAP1.3mmolを、ジクロロメタン30mLに加え、窒素雰囲気下で撹拌した。そこへ、DCC4.7mmolのジクロロメタン10mL溶液を滴下した。滴下後、室温で10時間撹拌した。析出した沈殿物を濾別し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を留去し、残査をカラムクロマトグラフィーで精製し、油状の上記化合物(d−6)3.6mmolを得た。
得られた化合物(d−6)のNMR測定データは以下のとおりである。
1H−NMR(CDCl3):0.97(t,6H)、1.67〜1.69(m,4H)、1.92(q,4H)、4.02(t,2H)、4.19(s,4H)、4.21(t,2H)、4.52(d,4H)、4.60(d,4H)、5.80(d,d,1H)、6.08(d,d,1H)、6.37(d,d,1H)、7.05(d,4H)、7.28(d,1H)、7.48(d,d,1H)、7.90(d,1H)、8.18(d,2H)、8.19(d,2H)。
〔実施例4〕
実施例3において、第2段の4−ヒドロキシブチルアクリレートの代わりに3−エチル−3−オキセタンメタノールを用いて下記化合物(c−1)を得た。
Figure 2008100982
得られた化合物(c−1)の相転移温度、NMR測定データおよび融点は以下のとおりである。
相転移温度:C 137.8 I
1H−NMR(CDCl3):0.83(t,3H)、0.96(t,6H)、1.68(q,2H)、1.91(q,4H)、4.18(s,2H)、4.19(s,2H)、4.26(d,2H)、4.37(d,2H)、4.39(s,2H)、4.52(d,4H)、4.60(d,4H)、7.05(d,4H)、7.28(d,1H)、7.48(d,d,1H)、7.88(d,1H)、8.18(d,4H)。
〔実施例5〕
実施例1で製造した化合物(a−1)60重量部と、2,7−ビス(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−9−メチルフルオレン 20重量部と、4'−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4−シアノビフェニル 20重
量部とからなる組成物に、光重合開始剤イルガキュアー907(チバスペシャリティー・ケミカルズ製)3重量部を添加した。この光重合開始剤を含む重合性組成物100重量部
をシクロペンタノン300重量部に溶解させ、25重量%濃度の溶液を調製した。この溶液をラビング処理したポリイミド配向膜を有するガラス基板に塗布した。バーコーターで溶液の厚さを約12μmに調整した。このガラス基板を70℃に加熱したホットプレート上に120秒間置いて、溶媒を蒸発させた。この操作によって、分子配向が固定されたと思われる。
次に、大気下、室温で250Wの超高圧水銀灯を用いて、30mW/cm2(中心波長
365nm)の強度の光を30秒間照射して重合させた。得られた薄膜はホモジニアス配向が固定化されており、Aプレート光学特性を示した。また、得られた薄膜の鉛筆硬度はHであった。
〔実施例6〕
実施例5における重合性液晶組成物を、実施例2で製造した化合物(a−2)25重量部と、1,4−ビス(4−(6−アクリロイルオキシブチルオキシカルボキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼン50重量部と、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)アクリロイルオキシベンゼン 25重量部とからなる組成物に置き換えた以外は実施例5と同様に操作を行い、ホモジニアス配向の薄膜を得た。得られた薄膜の鉛筆硬度はHであった。
〔実施例7〕
実施例5における重合性液晶組成物を、実施例2で製造した化合物(a−2)60重量部と、1,4−ビス(2−(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)エチル)ベンゾイルオキシ)−2,3−ビストリフルオロメチルベンゼン 20重量部と、4'−(
6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4−シアノビフェニル 20重量部とからなる組成物に置き換えた以外は実施例5と同様に操作を行い、ホモジニアス配向の薄膜を得た。得られた薄膜の鉛筆硬度は2Hであった。
〔比較例〕
実施例5における化合物(a−1)を、1,4−ビス(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2−メチルベンゼンに置き換えた以外は実施例5と同様に操作を行い、ホモジニアス配向の薄膜を得た。得られた薄膜の鉛筆硬度はHBであった。
〔組成例〕
本発明の化合物(1)を用いて調製できる組成物の好適例を、組成例1〜組成例7として以下に示す。いずれもUV光の照射により重合し、光学異方性を持つ重合体を与える。下記における(%)は重量%を表す。
<組成例1>
Figure 2008100982
<組成例2>
Figure 2008100982
<組成例3>
Figure 2008100982
<組成例4>
Figure 2008100982
<組成例5>
Figure 2008100982
<組成例6>
Figure 2008100982
<組成例7>
Figure 2008100982
本発明の組成物は、液晶表示素子用の液晶組成物などとしての利用可能性を有する。また、本発明の重合体は、たとえば、位相差膜(retardation film)、偏光素子(polarizing element)、円偏光素子(circularly polarized light element)、楕円偏光素子(elliptically polarized light element)、反射防止膜(anti-reflection film)、選択反射膜(selective reflection film)、色補償膜(color compensator)、視野角補償膜(viewing angle compensator)、液晶配向膜(liquid crystal alignment film)、接着剤などへの利用可能性を有する。

Claims (30)

  1. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2008100982
    [式(1)中、
    aは独立して下記式(2−1)〜(2−6)で表される基のいずれかであり;
    Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたはビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイルであり、これらの環において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH
    =は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数1〜5のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく;
    Zは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−
    、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    Yは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    mおよびnは、独立して0〜5の整数である。
    ただし、すべてのRaがメタクリロイルオキシ基の場合、m=n=1、2つのAが1,4−フェニレン、2つのZが単結合、Aに隣接する2つのYが−(OCH24−、かつ、残りのYが−CH2CH2−となることはない。]
    Figure 2008100982
    [式(2−1)〜(2−6)中、Rbは独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のア
    ルキルであり、該アルキルにおける任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。]
  2. 前記式(1)において、m+nが1〜3の整数である請求項1に記載の化合物。
  3. 前記式(1)において、m+nが2である請求項1に記載の化合物。
  4. 前記式(1)において、Raが独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6
    )で表される基である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. 前記式(1)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよい請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. 前記式(1)において、Zが独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  7. 前記式(1)において、Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO
    −で置き換えられてもよい請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. 下記式(I)または(II)で表される化合物。
    Figure 2008100982
    [式(I)および(II)において、
    a、Ra1およびRa2は独立して下記式(2−1)〜(2−6)で表される基のいずれか
    であり、Ra1とRa2とは同一ではなく;
    Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたはビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイルであり、これらの環において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH
    =は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、炭素数1〜5のアルキルまたは炭素数1〜5のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく;
    Zは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−
    、−CF=CF−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    Yは独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−ま
    たは−CH=CH−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
    ただし、式(I)において、すべてのRaがメタクリロイルオキシ基の場合、2つのAが1,4−フェニレン、2つのZが単結合、Aに隣接する2つのYが−(OCH24−、かつ、残りのYが−CH2CH2−となることはない。]
    Figure 2008100982
    [式(2−1)〜(2−6)中、Rbは独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のア
    ルキルであり、該アルキルにおける任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。]
  9. 前記式(I)および(II)において、Ra、Ra1およびRa2が独立して前記式(2−
    4)、(2−5)または(2−6)で表される基である請求項8に記載の化合物。
  10. 前記式(I)および(II)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよい請求項8または9に記載の化合物。
  11. 前記式(I)および(II)において、Zが独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−である請求項8〜10のいずれかに記載の化合物。
  12. 前記式(I)および(II)において、Yが独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−COO−、
    −OCO−または−OCOO−で置き換えられてもよい請求項8〜11のいずれかに記載の化合物。
  13. 前記式(I)および(II)において、Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、これらの環における任意の水素がCl、F、CH3またはC
    3で置き換えられてもよい請求項8〜12のいずれかに記載の化合物。
  14. 前記式(I)および(II)において、Zが独立して単結合、−COO−または−OCO−である請求項8〜13のいずれかに記載の化合物。
  15. 前記式(I)および(II)において、Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−、−OC
    O−または−OCOO−で置き換えられてもよい請求項8〜14のいずれかに記載の化合物。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する組成物。
  17. 請求項1に記載の式(1)で表される少なくとも1種の化合物と、下記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する組成物。
    Figure 2008100982
    [式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)中、
    1は独立して請求項1に記載の式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される
    基であり;
    2は炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、Cl、F、CN、CF3またはOCF3であり;
    1は独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、該1,4−
    フェニレンにおいて、任意の水素はFで置き換えられてもよく;
    1は独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−O
    CO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−CH=CHOCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
    1は独立して単結合または炭素数1〜20を有するアルキレンであり、該アルキレンに
    おいて、任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−
    または−CH=CH−で置き換えられてもよく;
    1は独立してH、FまたはCH3であり;
    2は独立してH、Cl、F、CH3またはCF3であり;
    pは1または2の整数である。]
  18. 前記式(1)において、
    aが独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
    Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基またはピリミジン−2,5−ジイル基であり、これらの環における任意の水素がCl、F、炭素数1〜3のアルキルまたは炭素数1〜3のフルオロアルキルで置き換えられてもよく;
    Zが独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または−C≡C−であり;
    Yが独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおける任意の−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換え
    られてもよく;
    m=n=1であり、かつ、
    前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)において、
    1が独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
    2が炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、Cl、F、CN、CF3またはOCF3であり;
    が独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、モノフルオロ−1,4フェニレンまたはジフルオロ−1,4−フェニレンであり;
    1が独立して単結合、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C
    −、−CH=CHCOO−、−CH=CHOCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
    1が独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンに
    おいて、任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き
    換えられてもよく;
    1が独立してH、FまたはCH3であり;
    2が独立してH、Cl、F、CH3またはCF3であり;
    pは1または2の整数であり、かつ、
    前記式(1)で表される化合物と、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物との合計量を基準として、前記式(1)で表される化合物の割合が5〜80重量%であり、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物の割合が20〜95重量%である請求項17に記載の組成物。
  19. 前記式(1)において、
    aは独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
    Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり、これらの環における任意の水素がCl、F、CH3またはCF3で置き換えられてもよく;
    Zが独立して単結合、−COO−または−OCO−であり;
    Yが独立して炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンにおいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で置き換えられて
    もよく;
    m=n=1であり、かつ、
    前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)において、
    1が独立して前記式(2−4)、(2−5)または(2−6)で表される基であり;
    2が炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシ、CN、FまたはOCF3であり;
    1が独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、モノフルオロ−1,4
    フェニレンまたはジフルオロ−1,4フェニレンであり;
    1が独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−CH=CH
    OCO−、−(CH22COO−または−(CH22OCO−であり;
    1が独立して単結合または炭素数1〜10を有するアルキレンであり、該アルキレンに
    おいて環に隣接する−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−で
    置き換えられてもよく;
    1が独立してHまたはCH3であり;
    2が独立してH、F、CH3またはCF3であり;
    pが2であり、かつ、
    前記式(1)で表される化合物と、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物との合計量を基準として、前記式(1)で表される化合物の割合が5〜60重量%であり、前記式(M1)、(M2)、(M3)および(M4)で表される化合物の割合が40〜95重量%である請求項17に記載の組成物。
  20. その他の重合性化合物をさらに含有する請求項16〜19のいずれかに記載の組成物。
  21. その他の重合性の光学活性化合物をさらに含有する請求項16〜20のいずれかに記載の組成物。
  22. 非重合性の液晶性化合物をさらに含有する請求項16〜21のいずれかに記載の組成物。
  23. 非重合性の光学活性化合物をさらに含有する請求項16〜22のいずれかに記載の組成物。
  24. 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物に由来の構成単位を有する重合体。
  25. 請求項16〜23のいずれかに記載の組成物を重合させることにより得られる重合体。
  26. 重合体が光学活性化合物である請求項24または25に記載の重合体。
  27. 請求項24〜26のいずれかに記載の重合体を含有するフィルム。
  28. 請求項24〜26のいずれかに記載の重合体を含有する光学異方性を有する成形体。
  29. 請求項27に記載のフィルムまたは請求項28に記載の光学異方性を有する成形体を含有する液晶表示素子。
  30. 請求項16〜23のいずれかに記載の組成物を含有する液晶表示素子。
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