JP2008098451A - ウエハ検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のウエハ検査装置は、レジスト及びその保護膜が表面に形成されたウエハ(11)を検査するウエハ検査装置であって、前記レジストの外周部と前記保護膜の外周部との位置関係が反映されたデータを前記ウエハから取得する測定手段(12,13,15)と、前記測定手段が取得したデータに基づき前記保護膜の異常を検出する検出手段(16)とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
なお、前記測定手段は、前記ウエハを回転させながら、前記ウエハの表面側の各周位置における、前記レジストの外周部及び前記保護膜の外周部の画像を撮像してもよい。
また、前記検出手段は、前記画像に現れる複数の像のうち、外周側から数えて所定番目に位置する互いに隣接した2つの像を、前記レジストの外周部像及び前記保護膜の外周部像とみなしてもよい。
また、前記検出手段は、前記レジストの外周部像と前記保護膜の外周部像との近接箇所を検出してもよい。
先ず、本装置の全体構成を説明する。
図1は、本装置の全体構成図である。図1に示すとおり本装置には、ウエハ11を保持する回転ステージ12と、落射・明視野タイプの顕微鏡13と、制御回路15と、コンピュータ16と、ディスプレイ17とが備えられる。顕微鏡13には、光源14と、照明用レンズ13Aと、ハーフミラー17と、対物レンズ13Bと、結像レンズ13Cと、ラインセンサ13D(又はラインカメラ)とが備えられる。検査対象であるウエハ11は、その表面にレジストが塗布されており、そのレジストの表面が撥水性の保護膜で被覆されている(詳細は後述)。
図2(A)は、保護膜に異常が無いときのエッジ部の概略断面図である。図2(A)に示すとおり、ウエハ11の表面にはレジストLRと撥水性の保護膜LCとがこの順で設けられている。通常、レジストLRの上面又は下面には反射防止膜が設けられるが、ここでは反射防止膜がレジストLRに含まれるとして説明する。
保護膜LCは、異常が無い限りレジストLRを完全に被覆するので、保護膜LCのエッジECはレジストLRのエッジERよりも外周側に位置する。但し、保護膜LCにもエッジリンス処理が施されているので、保護膜LCのエッジECは、ウエハ11のエッジEWよりも内周側に位置する。
因みに、本装置の顕微鏡13は白色光による明視野タイプであり、ウエハ11は白色光を反射し、レジストLR及び保護膜LCは白色光を透過するので、ウエハ11の像に相当する領域は明部となり、ウエハ11の像から外れた領域は暗部となる。このうち明部上に、保護膜LCのエッジ像EIC、レジストLRのエッジ像EIR、その他の層L0のエッジ像EI0が散乱により暗線となって表れる。
図4に示すとおり、短冊画像ではウエハ11のエッジ像EIW,保護膜LCのエッジ像EIC,レジストLRのエッジ像EIR,その他の層L0のエッジ像EI0が暗線を描くが、保護膜LCに異常があると、符号31で示すとおり保護膜LCのエッジ像EICがレジストLRのエッジ像EIRに交差したり、符号32に示すとおり保護膜LCのエッジ像EICがレジストLRのエッジ像EIRに近接、若しくは重なり合ったりする。
次に、コンピュータ16の動作を説明する。
図5は、コンピュータ16の動作フローチャートである。図5に示すとおり、コンピュータ16は、短冊画像を入力すると(ステップS1)、その短冊画像へノイズ除去などの前処理を施してから(ステップS2)、輝度方向の二値化処理を施し(ステップS3)、さらに細線化処理を施す(ステップS4)。細線化処理は、短冊画像中に存在する暗線の太さを1画素分に狭める処理である。これらのステップS1〜S4を経て、短冊画像は図6(A)→(B)に示すとおりに変換される。図6(B)に示すとおり、変換後の短冊画像には複数の細い暗線LW,LC,LR,L0が表れており、これらの暗線が図6(A)に示したウエハ11のエッジ像EIW,保護膜LCのエッジ像EIC,レジストLRのエッジ像EIR,その他の層L0のエッジ像EI0に対応する。
(ステップS5)
コンピュータ16は、短冊画像(図6(B))の全ての周位置θについて、外周側から数えて2番目の暗点P2の径方向の座標d2と、外周側から数えて3番目の暗点P3の径方向の座標d3とをそれぞれ算出する。座標d2,d3の基準は例えば短冊画像の最外周であり、座標d2,d3の単位は画素数である。
(ステップS6)
コンピュータ16は、全ての周位置θについて座標d2と座標d3との変位Δ=d3−d2をそれぞれ算出する。本ステップで得られた変位Δを縦軸にとり、周位置θを横軸にとると、図6(C)に示すようなグラフが描ける。
コンピュータ16は、全ての周位置θにおける変位Δを閾値εとそれぞれ比較し、Δ<εを満たすような周位置θ1,θ2,θ3,…を抽出する。但し、閾値εは、ゼロ又は数画素程度の微小値である。このようにして抽出された周位置θ1,θ2,θ3,…は、交差箇所31の両端に相当する周位置、又は近接箇所32に相当する周位置である。
コンピュータ16は、抽出された周位置θ1,θ2,θ3,…と、周位置θ1,θ2,θ3…の各々における座標d2,d3,変位Δなどの情報を、検査結果としてディスプレイ17へ出力する。このとき同時に短冊画像(図6(A)又は図6(B))やグラフ(図6(C))などをディスプレイ17へ出力してもよい(以上、コンピュータ16の動作説明)。
また、検査者は、ディスプレイ17に出力された周位置θ1,θ2,θ3,…、座標d2,d3、短冊画像(図6(A)又は図6(B))、グラフ(図6(C))などを参照し、保護膜LCの異常箇所、異常の種類、異常の程度などを推測することもできる。
本装置のコンピュータ16は、短冊画像中の複数の暗線を分離せずに、外周側から数えて2番目及び3番目の暗点P2,P3の径方向の変位Δを算出したが、短冊画像中の暗線LC,LRを分離してから、暗線LCを基準とした暗線LRの径方向の変位Δを算出すれば、さらに詳細な検査が可能となる。短冊画像中の暗線LC,LRを分離するには、傾き量の変化(連続性)を参照しながら周方向にかけて個々の暗線を追跡すればよい。このようにして算出された変位Δを縦軸にとり、周位置θを横軸にとると、図7に示すようなグラフが描ける。
また、本装置では明視野タイプの顕微鏡13を使用したが、図8に示すような暗視野タイプの顕微鏡を使用することもできる。暗視野タイプの顕微鏡では対物レンズ13Bの瞳近傍に暗視野照明用のリング13Dが配置される。この場合の短冊画像の明暗パターンは、前述した短冊画像の明暗パターン(図4参照)を反転させたものとなるが、この場合にも、前述した場合と同様の検出を行うことができる。
また、本装置では、顕微鏡13の照明方法にケーラー照明を採用したが、エッジ部の像を十分な精度で検出できるのであれば、他の照明方法が採用されても構わない。但し、ウエハ11は光を透過しない性質を持つので、透過照明ではなく反射照明が採用される必要がある。
また、本装置では、白色光源を使用したが、S/Nを良くするために、波長幅の狭い白色光源、又は単波長光源を使用してもよい。その場合、保護膜LC及びレジストLRの厚さや波長特性を考慮し、それらに適合した波長を選択することが望ましい。
また、本装置の本体部分(例えば回転ステージ,顕微鏡13,制御回路15)をクリーントラックへ組み込み可能に構成してもよい。その場合、本装置の他の部分(例えばコンピュータ16,ディスプレイ17)をクリーントラックのコンピュータやディスプレイと共通化してもよい。図9にはクリーントラック40の概念図を示した。本実施形態の装置本体50は、クリーントラック40のインテグレーテッドモジュールブロック45へ組み込まれる。
Claims (6)
- レジスト及びその保護膜が表面に形成されたウエハを検査するウエハ検査装置であって、
前記レジストの外周部と前記保護膜の外周部との位置関係が反映されたデータを前記ウエハから取得する測定手段と、
前記測定手段が取得したデータに基づき前記保護膜の異常を検出する検出手段と
を備えたことを特徴とするウエハ検査装置。 - 請求項1に記載のウエハ検査装置において、
前記測定手段は、
前記ウエハを回転させながら、前記ウエハの表面側の各周位置における前記レジストの外周部及び前記保護膜の外周部の画像を撮像する
ことを特徴とするウエハ検査装置。 - 請求項2に記載のウエハ検査装置において、
前記検出手段は、
前記画像に現れる前記レジストの外周部像と前記保護膜の外周部像との位置関係に基づき前記検出を行う
ことを特徴とするウエハ検査装置。 - 請求項3に記載のウエハ検査装置において、
前記検出手段は、
前記画像に現れる複数の像のうち、外周側から数えて所定番目に位置する互いに隣接した2つの像を、前記レジストの外周部像及び前記保護膜の外周部像とみなす
ことを特徴とするウエハ検査装置。 - 請求項3又は請求項4に記載のウエハ検査装置において、
前記検出手段は、
前記レジストの外周部像と前記保護膜の外周部像との交差箇所又は接触箇所を検出する
ことを特徴とするウエハ検査装置。 - 請求項3〜請求項5の何れか一項に記載のウエハ検査装置において、
前記検出手段は、
前記レジストの外周部像と前記保護膜の外周部像との近接箇所を検出する
ことを特徴とするウエハ検査装置。
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