JP2017138246A - 検査装置、検査方法、及びイメージセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】シミ状欠陥を精度よく検出することができる検査装置、検査装置、及びイメージセンサを提供する。
【解決手段】試料50を照明する照明光11を生成する光源10と、照明光11により照明された試料50の暗視野の画像を撮像する撮像部20と、試料50の上面51に平行な面内において試料50の上面51を回転させる回転角を設定する回転角設定部と、回転角を第1の回転角及び第1の回転角と異なる第2の回転角とした試料50の画像に基づいて、試料50に存在する欠陥の検査を行う処理部30と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】試料50を照明する照明光11を生成する光源10と、照明光11により照明された試料50の暗視野の画像を撮像する撮像部20と、試料50の上面51に平行な面内において試料50の上面51を回転させる回転角を設定する回転角設定部と、回転角を第1の回転角及び第1の回転角と異なる第2の回転角とした試料50の画像に基づいて、試料50に存在する欠陥の検査を行う処理部30と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、検査装置、検査方法、及びイメージセンサに関するものであり、特に、ウエハの欠陥を検査する検査装置、検査方法、及びイメージセンサに関する。
ウエハの欠陥の検査として、マクロ検査、ミクロ検査等が挙げられる。マクロ検査は、ウエハに光を照射し、反射光または散乱光等の情報から欠陥を検出する検査である。一方、ミクロ検査は、高倍率光学系等を用いて微小欠陥を検出する検査である。
マクロ検査には、照明光によって照明された試料からの正反射光を検出して検査する明視野検査と、正反射光以外の散乱光等を検出して検査する暗視野検査とがある。特許文献1〜特許文献9には、ウエハの欠陥のマクロ検査に関する検査装置及び検査方法が開示されている。
イメージセンサには、例えば、表面照射型(Front Side Illumination:FSI型)と裏面照射型(Back Side Illumination)がある。FSI型のイメージセンサは、従来型といわれ、ウエハの表面に形成されたフォトダイオード上に、さらに配線層が形成された表面を受光面としている。受光面には、カラーフィルター(CF)及びマイクロレンズ(ML)等が設けられる。FSI型は受光面上に配線が位置しており、入射光を有効に利用することができない。一方、BSI型のイメージセンサは、ウエハの表面にフォトダイオードを形成し、ウエハの裏面を薄く研磨して受光面を形成している。裏面の受光面には、さらに、カラーフィルター(CF)及びマイクロレンズ(ML)等が設けられる。BSI型は、受光面上に配線が位置しておらず、入射光を有効に利用でき、感度の向上が期待されている。
受光面にカラーフィルター(CF)及びマイクロレンズ(ML)を形成するためのレジスト塗布・現像・洗浄等の工程において、シミ状の欠陥(「シミ状欠陥」という。)が発生することがある。シミ状欠陥が存在すると、イメージセンサの受光部の特性に対して影響を及ぼす。したがって、イメージセンサの品質向上のためには、シミ状欠陥を検出し、シミ状欠陥を制御することが不可欠となっている。
シミ状欠陥の検出には、例えば、暗視野撮像・検査が用いられる。シミ状欠陥による散乱光を検出することにより、暗視野検査をすることができる。しかしながら、暗視野検査では、シミ状欠陥以外の、例えば、バックグラウンドノイズも検出される。そして、シミ状欠陥と、バックグラウンドノイズとの分離を精度よく行うことができず、シミ状欠陥の検出漏れや誤検出を起こすことが問題となっていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、シミ状欠陥を精度よく検出することができる検査装置、検査方法、及びイメージセンサを提供する。
本発明に係る検査装置は、試料を照明する照明光を生成する光源と、前記照明光により照明された前記試料の暗視野の画像を撮像する撮像部と、前記試料の上面に平行な面内において前記試料の前記上面を回転させる回転角を設定する回転角設定部と、前記回転角を第1の回転角及び前記第1の回転角と異なる第2の回転角とした前記試料の前記画像に基づいて、前記試料に存在する欠陥の検査を行う処理部と、を備える。これにより、シミ状欠陥を精度よく検出することができる。
また、前記第1の回転角と前記第2の回転角との角度差は、180°である。これにより、欠陥の検出の精度を向上させることができる。
さらに、前記回転角設定部は、前記試料が載置されたステージに設けられている。これにより、欠陥の検査のスループットを向上させることができる。
また、前記試料は、イメージセンサが設けられたウエハであり、前記欠陥は、前記イメージセンサの受光部上のシミ状欠陥である。これにより、シミ状欠陥を精度よく検出することができる。
本発明に係る検査方法は、試料の上面に平行な面内において前記試料の前記上面を回転させる回転角を設定する工程と、前記試料に対して照明光を照明する工程と、前記照明光により照明された前記試料の暗視野の画像を撮像する工程と、前記回転角を第1の回転角及び前記第1の回転角と異なる第2の回転角とした前記試料の前記画像に基づいて、前記試料に存在する欠陥の検査を行う工程と、を備える。これにより、シミ状欠陥を精度よく検出することができる。
また、前記第1の回転角と前記第2の回転角との角度差を、180°とする。これにより、欠陥の検出の精度を向上させることができる。
さらに、前記試料を載置するステージにより前記回転角を設定する。これにより、欠陥の検査のスループットを向上させることができる。
また、前記試料は、イメージセンサが設けられたウエハであり、前記欠陥は、前記イメージセンサの受光部上のシミ状欠陥である。これにより、シミ状欠陥を精度よく検出することができる。
本発明に係るイメージセンサは、前記記載の検査方法を用いて検査されたものである。これにより、シミ状欠陥が制御されたイメージセンサを提供することができる。
本発明によれば、シミ状欠陥を精度よく検出することができる検査装置、検査方法、及びイメージセンサを提供することができる。
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
本実施形態は、例えば、裏面照射型(Back Side Illumination :BSI型)イメージセンサの製造工程で発生する欠陥を検査する検査装置についてのものである。まず、検査装置の構成を説明する。図1は、実施形態に係る検査装置を例示した図である。図2は、実施形態に係る検査装置を例示した断面図である。図3(a)及び(b)は、実施形態に係る検査装置において、第1の回転角及び第2の回転角を例示した図である。
図1〜図3に示すように、検査装置1は、光源10、撮像部20、処理部30、ステージ40を有している。ステージ40の上面は、例えば、水平である。ステージ40上には、検査対象の試料50を載置する。試料50は、例えば、イメージセンサが設けられたウエハである。
図1〜図3において、説明の便宜上、XYZ直交座標系を導入する。Z軸方向が鉛直方向であり、ステージ40の上面と垂直な方向である。X軸方向及びY軸方向が水平方向であり、ステージ40の上面と平行な方向である。ステージ40上に試料50を載置して試料50の欠陥を検査する。
光源10は、試料50を照明する照明光を生成する。光源10は、ステージ40の上方に配置されている。例えば、光源10は、ライン状の照明光11を照射する線状光源である。光源10は、例えば、可視光、又は赤外光等の照明光11を照射する。光源10は、斜め方向、すなわちZ軸から傾いた方向から試料50を照明する。
照明光11は、試料50の上面51において、例えば、Y方向に沿ったライン状の領域を均一に照明する。試料50の上面51において、照明光11のY方向の長さは、試料50の検査領域の全体にわたっている。Y軸方向にライン状に延びた照明光11を、Y軸方向から見たとき、照明光11の光軸の中心入射角、すなわち、試料50の上面51上におけるZ軸と、照明光11の光軸とのなす角度(照明角度11aという。)は、任意でよいが、好ましくは4°〜45°、例えば、7°とする。このような照明角度11aとすることによって、膜ムラ及びストリエーション等が試料50上にあったとしても、それらの影響なく、シミ状欠陥をコントラストよく撮像することができる。
撮像部20は、照明光11により照明された試料50の暗視野の画像を撮像する。撮像部20は、ステージ40の上方に配置されている。撮像部20は、例えば、Y軸方向に受光画素が並んだラインセンサカメラである。撮像部20には、フォトダイオードが一列に配列されている。撮像部20の画素サイズは、例えば、数μm〜数十μm程度であり、試料50上での画素サイズも同程度となっている。撮像部20のラインセンサは、ライン状の照明光11によって照射された試料50におけるライン状の領域からの光12を検出する。光12は、試料50からの散乱光を含んでいる。試料50の表面及び内部に存在する欠陥に応じて光12の強度が変化する。撮像部20のラインセンサは、光12の強度の変化を、光12の輝度値の変化として検出する。
撮像部20のラインセンサは、斜め方向、すなわちZ軸から傾いた方向からの光12を検出する。Y軸方向に延びたライン状の領域からの光12を、Y軸方向から見たとき、試料50の上面51上におけるZ軸と、光12の光軸とのなす角度(カメラ角度12aという)は、照明光11の正反射光の反射角プラス2°〜8°とするのが好ましい。例えば、照明角度11aが7°であれば、カメラ角度12aは9°〜15°、例えば、11°とする。照明角度11aが17°であれば、カメラ角度12aは19°〜25°、例えば、21°とする。このようなカメラ角度12aとすることによって、膜ムラ及びストリエーション等が試料50上にあったとしても、それらの影響なく、シミ状欠陥をコントラストよく撮像することができる。
なお、XZ平面における光源10からの照明光11の照明角度11aと、撮像部20のカメラ角度12aは同じでも異なってもよいが、暗視野の画像により欠陥の検査を行う場合には異なっていることが好ましい。暗視野の画像により欠陥の検査を行う場合には、撮像部20は、照明光11によって照明された試料50からの、正反射光以外の光を検出する。
撮像部20のY軸に沿って配置させたラインセンサは、試料50の検査領域のY軸に沿って照明された部分からの光12を受光する。例えば、ラインセンサは、Y軸に沿ってN個の画素を有する。ラインセンサは、検査領域のY軸方向に沿ってN個の輝度値を検出する。そして、ステージ40をX軸方向に所定間隔で移動させながら、Y軸に沿ったN個の画素による検出を繰り返す。X軸方向にM個の画素分だけ移動させることにより、ラインセンサは、検査領域の、例えば、M×N個の輝度値を検出する。このようにして、撮像部20は、検査領域の画像を撮像する。撮像部20は、撮像した画像データを処理部30に送信する。
照明角度11aとカメラ角度12aは可変になっている。例えば、光源10をY軸周りに回転させることで、照明角度11aを変えることができる。また、撮像部20をY軸周りに回転させることで、カメラ角度12aを変えることができる。光源10と撮像部20の角度は独立して調整することができる。ステージ40をX軸またはY軸周りに傾けて照明角度11a及びカメラ角度12aを変更してもよい。
ステージ40には、検査対象の試料50が載置されている。試料50の表面はZ軸方向と直交している。ステージ40は、例えば、X軸方向に移動可能となっている。ステージ40をX軸方向に移動させながら、照明光11によって照明された領域からの光12を撮像部20のラインセンサが検出する。
ステージ40は、Z軸周りに回転することができる。すなわち、ステージ40は、試料50の上面51に平行な面内において上面51を回転させることができる。これにより、XY平面内において、試料50の角度を変えることができる。試料50の上面に平行な面内において上面51を回転させる角度を回転角という。検査装置1において、回転角を設定する部分を回転角設定部という。検査装置1において、回転角設定部は、試料50が載置されたステージ40に設けられている。ステージ40は、複数個の回転角、例えば、2つの回転角を設定して検査を実施する。
図3(a)に示すように、例えば、1回目の検査の試料の回転角(第1の回転角)を基準の角度として、0°に設定する。次に、図3(b)に示すように、2回目の検査の試料の回転角(第2の回転角)として、試料50をZ軸周りに、例えば、180°回転させた180°とする。この場合には、第1の回転角と第2の回転角との角度差は、180°である。
処理部30は、撮像部20によって撮像された画像データを受信する。画像データは、撮像部20が撮像した試料50の検出領域の、例えば、M×N個の輝度値を含んでいる。処理部30は、試料50の検査領域、例えば、試料50の上面51全面の画像を取得する。
処理部30は、試料50、例えば、イメージセンサが形成されたウエハの画像を取得する。試料50の表面または試料50の内部に欠陥が存在する場合、欠陥で散乱された光12を検出した画素の輝度値は大きくなる。欠陥は、例えば、イメージセンサの受光部上のシミ状欠陥である。試料50の画像において、欠陥の存在する部分の輝度は大きくなる。試料50の画像の輝度変化に応じて、欠陥の個数、欠陥の種類、欠陥の位置等を検査することができる。
処理部30は、例えば、記憶部(図示せず)を含んでいる。処理部30は、取得した試料50の画像を記憶部に保存する。例えば、処理部30の記憶部は、回転角を第1の回転角とした試料50の第1画像と、回転角を第1の回転角と異なる第2の回転角とした試料50の第2画像とを保存する。処理部30は、さらに、保存した第1画像及び第2画像に基づいて、試料50に存在する欠陥の検査を行う。例えば、処理部30は、第1画像における各画素の輝度値と、対応する第2画像の各画素の輝度値を加算する。そして、加算した結果を画像として可視化する。また、処理部30は、ステージ40の駆動を制御する。
次に、本実施形態の検査装置を用いた検査方法を説明する。
図4は、実施形態に係る検査方法を例示したフローチャート図である。まず、ステージ40上に、試料50を載置する。試料50はイメージセンサが形成されたウエハである。
図4は、実施形態に係る検査方法を例示したフローチャート図である。まず、ステージ40上に、試料50を載置する。試料50はイメージセンサが形成されたウエハである。
次に、図4のステップS10に示すように、試料50の上面51に平行な面内において上面51を回転させる回転角を設定する。例えば、試料50を載置するステージ40により回転角を設定する。なお、試料の回転角の設定は、ステージ40の回転角設定部ではなく、光源10及び撮像部20に設けられた回転角設定部によって設定してもよい。
ステージ40により、複数個の回転角、例えば2つの回転角を設定する。まず、1回目の検査の試料の回転角(第1の回転角)を基準の角度として、0°に設定する。また、照明角度11a及びカメラ角度12aを設定する。照明角度11aを、例えば、7°〜10°、例えば、7°とする。カメラ角度12aを、例えば、9°〜15°、例えば、11°とする。
次に、図4のステップS20に示すように、試料50に対して照明光11を照明する。照明光11は、例えば、光源10として線状光源を用いたライン状の照明光11である。
次に、ステップS30に示すように、照明光11により照明された試料50の暗視野の画像を撮像する。ライン状の照明光11によって照射された試料50のライン状の領域からの光12を、撮像部20のラインセンサにより検出する。光12は、試料50からの散乱光を含んでいる。試料50の表面及び内部に存在する欠陥に応じて光12の強度が変わる。よって、ラインセンサにより、光12の強度の変化を、光12の輝度値の変化として検出する。検査領域におけるY軸方向に沿ってN個の輝度値を検出する。そして、ステージ40をX軸方向に所定間隔で移動させる。このとき、ラインセンサによるY軸に沿ったN個の画素による検出を繰り返す。X軸方向にM個の画素分だけ移動させることにより、検査領域の、例えば、M×N個の輝度値を検出する。このようにして、撮像部20により、第1の回転角における検査領域の画像を撮像する。撮像した画像データを処理部30に送信する。
次に、ステップS40に示すように、試料の回転角の設定が所定の回数、例えば、2回行われたか判断する。試料の回転角の設定が所定の回数行われていない(Noの)場合には、ステップS10に戻り、試料の回転角の設定が行われる。2回目の検査の試料の回転角(第2の回転角)を、例えば、180°として、第1の回転角の状態から試料50をZ軸周りに180°回転させる。
このように、第1の回転角と第2の回転角との角度差を、例えば、180°とする。そして、上述したステップS20及びステップS30を繰り返す。これにより、第1の回転角と異なる第2の回転角における検査領域の画像を撮像する。撮像した画像データを処理部30に送信する。
試料の回転角の設定が所定の回数行われた(Yesの)場合には、ステップS50に進み、欠陥の検査が実施される。
試料の回転角の設定が所定の回数行われた(Yesの)場合には、ステップS50に示すように、回転角を第1の回転角及び第1の回転角と異なる第2の回転角とした試料50の画像に基づいて、試料50に存在する欠陥の検査を行う。
図5は、実施形態に係る検査装置により取得した試料の画像を模式的に例示した図であり、(a)は、第1の回転角を0°とした場合における画像を示し、(b)は、第2の回転角を180°とした場合における画像を示し、(c)は、処理部により合成した画像を示す。
図5(a)及び(b)に示すように、撮像部20で撮像された暗視野の画像には、複数の輝点が含まれている。なお、図5においては、輝点を黒く表示されるように白黒を反転させている。他の検査方法、例えば、顕微鏡を用いるミクロ検査においては、試料50において、例えば、シミ状欠陥を検出することができる。顕微鏡観察によると、シミ状欠陥はウエハに形成されたチップの角度または残留した汚れ等を起点として帯状に発生した欠陥として観察される。
暗視野の画像におけるシミ状欠陥は、欠陥のエッジ部分が凸部となり、エッジ部分が輝度値を有する輝点の繋がりとして表示される。しかしながら、暗視野の画像には、シミ状欠陥のエッジ部分からの輝点の他に、イメージセンサの表面の凹凸によるバックグランドノイズも同様に輝度値を有する輝点として表示される。そして、シミ状欠陥の輝度値と、バックグラウンドノイズの輝度値とが、同じレベルの輝度値として表示される。このため、画像に表示される輝点の輝度値を二値化しても、シミ状欠陥とバックグランドノイズとを区別することができない。したがって、シミ状欠陥とバックグランドノイズとを分離するのが困難となっている。
本実施形態では、図5(a)及び(b)に示すように、試料の回転角を変えた複数の画像を構成し、その画像を用いて欠陥の検査をしている。試料の回転角を変えてもシミ状欠陥60の輝度値はあまり変化しない。これに対して、バックグラウンドノイズの場合には、試料の回転角を変えると、輝度値が変化することを見出した。そして、見出したこの原理を用いて試料50の欠陥の検査を行う。
この原理は、シミ状欠陥60がある程度の連続した凸形状をしており、照明される方向の影響を受けにくいということに基づいている。よって、試料の回転角を変えた場合でも、シミ状欠陥60の輝度値の変化は小さくなっている。一方、バックグラウンドノイズとなるイメージセンサの表面の凸部の形状は、シミ状欠陥60に比べて、ランダムな形状をしている。よって、照明される方向により明暗がランダムに変化する。よって、試料の回転角を変えた場合には、バックグラウンドノイズの輝度値の変化は大きくなっている。
したがって、試料の回転角を変化させた複数個の画像を取得し、それらの画像を合成することにより、シミ状欠陥60をバックグラウンドノイズから分離して検出することができる。例えば、試料の回転角を0°とした図5(a)と、試料の回転角を、例えば、180°とした図5(b)とでは、バックグランドノイズを示す画素の輝度値が異なっている。その一方で、シミ状欠陥60を示す画素の輝度値は、図5(a)と図5(b)とでは、あまり変化していない。よって、2つの画像を合成することにより、シミ状欠陥60の輝度値は増加する。一方で、バックグラウンドノイズの輝度値はシミ状欠陥60の輝度値に比べて小さくなる。これにより、合成した画像において輝度値を二値化することにより、バックグラウンドノイズを排除することができる。よって、シミ状欠陥60を精度よく検出することができる。
本実施形態によれば、シミ状欠陥60と、バックグラウンドノイズとの分離を行うことができ、シミ状欠陥60を精度よく検出することができる。これにより、シミ状欠陥60の検出漏れや誤検出を抑制することができる。
バックグラウンドノイズを排除するためには、第1の回転角と第2の回転角とが正反対となるように、両者の角度差を、180°とすることが望ましい。正反対の方向から照明することにより、バックグラウンドノイズの輝度値を最もランダムにすることができる。よって、第1の回転角及び第2の回転角の画像を合成した時のバックグラウンドノイズの輝度値の平均値を最も小さくすることができる。
また、180°の角度差の正反対とした場合の検査領域は、相互にY軸を対称軸として、線対称の関係にある。よって、撮像データを合成する場合には、一方の撮像データのX座標を反転させて、他方の撮像データと合成することができる。これにより、シミ状欠陥60及びバックグラウンドノイズの位置を精度よく一致させて、撮像データを合成することができる。よって、欠陥の位置を正確に検出することができる。
さらに、回転角設定部は、試料50が載置されたステージ40に設けられることが好ましい。これにより、光学系はそのままで、ステージ40のみ回転させることで、第1の回転角及び第2の回転角を設定することができる。よって、光源10及び撮像部20の位置及び角度を変える必要がないので、照射条件及び検出条件が変化することを抑制することができる。これにより、シミ状欠陥60を精度よく検出することができる。
また、ステージ40を反転させるだけで、第1の回転角及び第2の回転角を設定することができる。よって、欠陥の検査のスループットを向上させることができる。
シミ状欠陥60がイメージセンサの受光部に形成されていると、受光部の感度等の特性に大きな影響を及ぼす。例えば、配線パターンが形成された半導体チップ上に、シミ状欠陥60が形成されていても、配線パターン内を通電することさえできれば、さほど影響を及ぼさない。これに対して、イメージセンサの場合には、受光部にシミ状欠陥60が存在すると、受光特性に大きな影響を及ぼし、イメージセンサの品質を低下させる。よって、本実施形態のようにシミ状欠陥60を精度検出することにより、イメージセンサの品質を向上させることができる。
なお、本実施形態では、試料の回転角を、例えば、0°及び180°として検査したが、これに限らない。例えば、試料の回転角を、0°及び90°、90°及び270°等の組み合わせとしてもよい。また、このような試料の回転角の各バリエーションにおいて、照明角度11aを4°〜45°、カメラ角度12aを照明光11の正反射光の反射角プラス2°〜8°としてもよい。例えば、照明角度11aが7°であれば、カメラ角度12aは9°〜15°、例えば、11°とする。照明角度11aが17°であれば、カメラ角度12aは19°〜25°、例えば、21°とする。
また、本実施形態に係る検査装置及び検査方法は、試料50として、イメージセンサが形成されたウエハに限らない。レジストの塗布・現像・洗浄工程を有するLSIが形成された半導体チップの検査にも用いることができるし、露光用のマスクブランクスが形成されたマスクの検査に用いてもよい。
また、本実施形態の検査方法を用いて検査されたイメージセンサも、本発明の技術思想に含まれる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態よる限定は受けない。
1 検査装置
10 光源
11 照明光
11a 照明角度
12 光
12a カメラ角度
20 撮像部
30 処理部
40 ステージ
50 試料
51 上面
60 シミ状欠陥
10 光源
11 照明光
11a 照明角度
12 光
12a カメラ角度
20 撮像部
30 処理部
40 ステージ
50 試料
51 上面
60 シミ状欠陥
Claims (9)
- 試料を照明する照明光を生成する光源と、
前記照明光により照明された前記試料の暗視野の画像を撮像する撮像部と、
前記試料の上面に平行な面内において前記試料の前記上面を回転させる回転角を設定する回転角設定部と、
前記回転角を第1の回転角及び前記第1の回転角と異なる第2の回転角とした前記試料の前記画像に基づいて、前記試料に存在する欠陥の検査を行う処理部と、
を備えた検査装置。 - 前記第1の回転角と前記第2の回転角との角度差は、180°である請求項1に記載の検査装置。
- 前記回転角設定部は、前記試料が載置されたステージに設けられた請求項1または2に記載の検査装置。
- 前記試料は、イメージセンサが設けられたウエハであり、
前記欠陥は、前記イメージセンサの受光部上のシミ状欠陥である請求項1〜3のいずれか一項に記載の検査装置。 - 試料の上面に平行な面内において前記試料の前記上面を回転させる回転角を設定する工程と、
前記試料に対して照明光を照明する工程と、
前記照明光により照明された前記試料の暗視野の画像を撮像する工程と、
前記回転角を第1の回転角及び前記第1の回転角と異なる第2の回転角とした前記試料の前記画像に基づいて、前記試料に存在する欠陥の検査を行う工程と、
を備えた検査方法。 - 前記第1の回転角と前記第2の回転角との角度差を、180°とする請求項5に記載の検査方法。
- 前記試料を載置するステージにより前記回転角を設定する請求項5または6に記載の検査方法。
- 前記試料は、イメージセンサが設けられたウエハであり、
前記欠陥は、前記イメージセンサの受光部上のシミ状欠陥である請求項5〜7のいずれか一項に記載の検査方法。 - 請求項5〜8のいずれか一項に記載の検査方法を用いて検査されたイメージセンサ。
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JP2016020459A JP2017138246A (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 検査装置、検査方法、及びイメージセンサ |
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CN109427602A (zh) * | 2017-08-28 | 2019-03-05 | 姜延华 | 用于晶圆地域性零件平均测试的线性缺陷侦测方法 |
CN112782182A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-05-11 | 武汉理工氢电科技有限公司 | 一种7 mea的外观检测方法 |
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CN109427602A (zh) * | 2017-08-28 | 2019-03-05 | 姜延华 | 用于晶圆地域性零件平均测试的线性缺陷侦测方法 |
CN109427602B (zh) * | 2017-08-28 | 2021-04-13 | 姜延华 | 用于晶圆地域性零件平均测试的线性缺陷侦测方法 |
CN112782182A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-05-11 | 武汉理工氢电科技有限公司 | 一种7 mea的外观检测方法 |
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