JP2008096610A - 自動焦点調節装置およびその調節方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】 リニアモータによって駆動されるフォーカスレンズの駆動範囲を指定位置P0から指定位置P9まで等間隔に10個の区間に分割し、指定位置P0で被写体のコントラスト値を求めた後、フォーカスレンズを右方向に指定位置P5まで移動させてコントラスト値を求める。次に、フォーカスレンズを指定位置P5から左方向に指定位置P1まで移動させてコントラスト値を求める。以下同様にして、右方向には5個先の指定位置まで、左方向には4個先の指定位置まで交互にフォーカスレンズを移動させながら、すべての指定位置でコントラスト値を求める。そして、その中から最大のコントラスト値を選定し、最大のコントラスト値を示す指定位置にフォーカスレンズを移動させる。
【効果】 フォーカスレンズは、少なくとも2個以上先の指定位置まで長い距離を移動するので、フォーカスレンズの移動後の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。
【選択図】 図4
【効果】 フォーカスレンズは、少なくとも2個以上先の指定位置まで長い距離を移動するので、フォーカスレンズの移動後の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。
【選択図】 図4
Description
この発明は、自動焦点調節装置およびその調節方法に関し、特にリニアモータを用いてフォーカスレンズの位置を調節する、自動焦点調節装置およびその調節方法に関する。
ボイスコイルモータ等のリニアモータは小型化および軽量化に適しているため、携帯用電子機器では、リニアモータによってフォーカスレンズを駆動する自動焦点調節装置が採用されている場合が多い。この種の自動焦点調節装置は、特許文献1に記載されているように、いわゆる山登り方式によってフォーカスレンズの合焦位置を検出している。すなわち、フォーカスレンズをその駆動範囲の一端から他端に向かって、等間隔で配置された指定位置に順次移動させて、各指定位置で被写体からの画像信号に基づいてコントラスト値を求める。このようにして求めたコントラスト値が、フォーカスレンズの移動に伴って増加から減少に転じたとき、減少に転じる直前の指定位置、すなわち最大のコントラスト値を示す指定位置を被写体の合焦位置と判断し、その指定位置にフォーカスレンズを移動させる。このようにして、自動焦点調節装置は被写体に合焦させることができる。
特開平11−84228号公報[G02B 7/11、H04N 5/232、G02B 7/11]
しかし、山登り方式によって合焦位置を求める場合、位置センサでフォーカスレンズの位置を確認しながら、リニアモータに電流を供給してフォーカスレンズを移動させているので、コントラスト値を求める指定位置の間隔が狭い場合、位置検出とリニアモータへの電流の供給を断続的に繰り返して行う必要がある。この場合、フォーカスレンズの加速時間および減速時間が短いので、能力の高いコンピュータでも、加速/減速時間およびリニアモータの出力を制御することが難しい。また、割り込みのオーバヘッドがあると、フォーカスレンズを指定位置に停止させることが一層困難となる。この結果、フォーカスレンズの移動後の停止位置と目標とする指定位置との誤差が大きくなって、指定位置での正確なコントラスト値を求めることができなくなるので、正確な合焦位置を求めることができないという問題がある。特に、携帯端末に内蔵されたカメラでは、フォーカスレンズの駆動範囲が200〜300μmで、隣接する指定位置の間隔が10μm程度と非常に狭いため、フォーカスレンズを指定位置に停止させることはさらに困難となる。このため、移動後の停止位置と目標とする指定位置との誤差がさらに大きくなり、正確な合焦位置を求めることがより一層困難となる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、フォーカスレンズの移動距離を長くすることによりリニアモータを制御しやすくして、フォーカスレンズの停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる、自動焦点調節装置およびその調節方法を提供することである。
請求項1の発明は、フォーカスレンズ(14)の駆動範囲を等間隔に分割した複数個の指定位置に、リニアモータ(42)によって駆動されるフォーカスレンズを停止させてコントラスト値を求めることにより合焦位置を検出する、自動焦点調節装置において、フォーカスレンズを第1方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させる第1移動手段(36、40、42、S15、S43、S63、S75)、フォーカスレンズを第1方向とは逆の第2方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させる第2移動手段(36、40、42、S25、S53、S89)、指定位置ごとに被写体の画像信号からコントラスト値を求めるコントラスト値取得手段(36、S17、S27、S45、S55、S67、S81、S93)、コントラスト値取得手段によって求められたコントラスト値から最大コントラスト値を選定する選定手段(36、S33)、および最大コントラスト値を示す指定位置にフォーカスレンズを移動させて被写体に合焦させる合焦手段(36、40、42、S35)を備えることを特徴とする、自動焦点調節装置である。
請求項1の発明では、フォーカスレンズの駆動範囲が複数の指定位置によって等間隔に分割されている。リニアモータによって駆動されるフォーカスレンズは、この駆動範囲内で、第1移動手段によって第1方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させられたり、第2移動手段によって第1方向とは逆の第2方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させられたりする。このようにして移動させられた各指定位置で、コントラスト値取得手段によって、被写体の画像信号からコントラスト値を求める。そして、各指定位置で求めたコントラスト値から選定手段によって最大コントラスト値を選定し、その最大コントラスト値を示す指定位置に合焦手段によってフォーカスレンズを移動させる。この結果、フォーカスレンズを被写体に合焦させることができる。
山登り方式のように隣接する指定位置に順次移動する場合と異なり、フォーカスレンズは、第1移動手段または第2移動手段によって少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させられるので、その移動距離が長くなる。このため、第1移動手段または第2移動手段によるフォーカスレンズの加速/減速時間、および第1移動手段または第2移動手段の出力の制御が容易となり、能力の低いコンピュータでもフォーカスレンズの停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。したがって、各指定位置でより正確な被写体のコントラスト値を求めることができるので、被写体のより正確な合焦位置を求めることができる。
請求項2の発明は、請求項1記載の自動焦点調節装置において、第1移動手段と第2移動手段とを交互に動作させることによってフォーカスレンズを第1方向と第2方向に交互に移動させる、自動焦点調節装置である。この場合、フォーカスレンズを第1方向と第2方向にランダムに動かす場合に比べて、第1方向の移動距離および第2方向の移動距離を長くすることができる。
請求項3の発明は、請求項1または2記載の自動焦点調節装置において、第1方向の移動距離はすべて同じ距離であり、第2方向の移動距離は第1方向の移動プロファイルとは異なるかつすべて同じ距離である、自動焦点調節装置である。この場合、第1移動手段による移動と第2移動手段による移動について、移動プロファイルをそれぞれ1種類ずつ準備すればよいので、コンピュータの負担を軽減することができる。
請求項4の発明は、請求項3記載の自動焦点調節装置において、指定位置の個数が奇数(2n−1:nは3以上の整数)のときも偶数(2n:nは3以上の整数)のときも、第1方向の移動距離はn個先の指定位置までの距離であり、第2方向の移動距離は(n−1)個先の指定位置までの距離である、請求項3記載の自動焦点調節装置である。この場合、第1移動手段により指定位置n個分だけ第1方向に進み、第2移動手段により指定位置(n−1)個分だけ第2方向に進むことを交互に繰り返すことにより、フォーカスレンズはすべての指定位置に1回だけ停止して、各指定位置でコントラスト値を求めることができる。このため、各指定位置でのコントラスト値を効率的に求めることができる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の自動焦点調節装置において、メモリ(38)、コントラスト値取得手段によって求められたコントラスト値をメモリに書き込む書き込み手段(36、S19、S29,S47、S57、S69、S83、S95)、第1移動手段および第2移動手段のいずれかにより指定位置に移動後に、指定位置の前記コントラスト値がメモリに書き込まれているか否かを確認する確認手段(36、S65、S79、S91)、および確認手段によって指定位置のコントラスト値がメモリに書き込まれていることを確認した場合、指定位置のコントラスト値を求めることなく次の指定位置にフォーカスレンズを移動させる第3移動手段(36、40、42、S63、S75、S89)をさらに備える、自動焦点調節装置である。
請求項5の発明では、第1移動手段および第2移動手段のいずれかによって指定位置に移動させられたとき、その指定位置でのコントラスト値が書き込み手段によってすでにメモリに書き込まれているか否かを確認手段によって確認する。その結果、コントラスト値がすでに書き込まれていることが確認できた場合には、その指定位置でもう一度コントラスト値を求めることなく、第3移動手段によってフォーカスレンズを次の指定位置に移動させる。このため、合焦位置を求めるまでの時間を短縮することができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の自動焦点調節装置において、第1移動手段および第2移動手段のいずれかによってフォーカスレンズを移動させているときにフォーカスレンズの位置情報を所定の時間間隔で検出する位置検出手段(36、44)、および位置検出手段によって検出された位置情報に基づき、第1移動手段および第2移動手段を制御する制御手段(36、S15、S25、S43、S53、S63、S75、S89)をさらに備える、自動焦点調節装置である。
請求項6の発明では、第1移動手段または第2移動手段によってフォーカスレンズを移動させているときに、位置検出手段によってフォーカスレンズの位置情報を所定の時間間隔で検出する。そして、検出した位置情報に基づいて制御手段を制御して、フォーカスレンズを所定の指定位置に停止させる。この場合、フォーカスレンズの移動中にその位置情報を位置センサ44によって正確に知ることができるので、フォーカスレンズの停止位置と目標とする指定位置との誤差をより一層小さくすることができる。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の自動焦点調節装置において、ディスプレイ(24)、被写体のプレビュー画像をディスプレイに表示する表示手段(36、S37)、および前記フォーカスレンズの移動開始前から合焦手段によるフォーカスレンズの移動終了まで表示手段を不能化する不能化手段(36、S1)をさらに備える、自動焦点調節装置である。
請求項7の発明では、フォーカスレンズの移動開始前に、被写体のプレビュー画像をディスプレイに表示する表示手段を不能化し、合焦手段によるフォーカスレンズの移動終了後に表示手段の不能化を解除する。この場合、合焦位置を求めている間は被写体のプレビュー画像がディスプレイに表示されないので、ユーザがディスプレイの画面を注視して気分が悪くなることを防止することができる。
請求項8の発明は、フォーカスレンズ(14)の駆動範囲を等間隔に分割した複数個の指定位置に、リニアモータ(42)によって駆動されるフォーカスレンズを停止させてコントラスト値を求めることにより合焦位置を検出する、自動焦点調節装置の調節方法において、フォーカスレンズを第1方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させ(36、40、42、S15、S43、S63、S75)、フォーカスレンズを第1方向とは逆の第2方向の少なくとも2個以上先の指定位置まで移動させ(36、40、42、S25、S53、S89)、指定位置ごとに被写体の画像信号からコントラスト値を求め(36、S17、S27、S45、S55、S67、S81、S93)、求められたコントラスト値から最大コントラスト値を選定し(36、S33)、および最大コントラスト値を示す指定位置にフォーカスレンズを移動させて被写体に合焦させる(36、40、42、S35)ことを特徴とする、自動焦点調節装置の調節方法である。この請求項8の発明の作用および効果は、請求項1の発明の作用および効果と同一なので省略する。
請求項9の発明は、請求項8記載の自動焦点調節装置の調節方法において、コントラスト値をメモリ(38)に書き込み(36、S19、S29,S47、S57、S69、S83、S95)、第1方向への移動および第2方向への移動のいずれかに基づいてフォーカスレンズを指定位置に移動後に、指定位置のコントラスト値がメモリに書き込まれているか否かを確認し(36、S65、S79、S91)、および指定位置のコントラスト値がメモリに書き込まれていることを確認した場合、指定位置のコントラスト値を求めることなく次の指定位置にフォーカスレンズを移動させる(36、40、42、S63、S75、S89)ことをさらに備える、自動焦点調節装置の調節方法である。この請求項9の発明の作用および効果は、請求項5の発明の作用および効果と同一なので省略する。
請求項10の発明は、請求項8または9記載の自動焦点調節装置の調節方法において、フォーカスレンズを第1方向および第2方向のいずれかに移動させているときにフォーカスレンズの位置情報を所定の時間間隔で検出し(36、44)、および位置情報に基づき、フォーカスレンズの移動を制御する(36、S15、S25、S43、S53、S63、S75、S89)ことをさらに備える、自動焦点調節装置の調節方法である。この請求項10の発明の作用および効果は、請求項6の発明の作用および効果と同一なので省略する。
請求項11の発明は、請求項8ないし10のいずれかに記載の自動焦点調節装置の調節方法において、被写体のプレビュー画像をディスプレイ(24)に表示し(36、S37)、およびフォーカスレンズの移動開始前からフォーカスレンズの合焦位置への移動終了までプレビュー画像をディスプレイに表示しないようにする(36、S1)ことをさらに備える、自動焦点調節装置の調節方法である。この請求項11の発明の作用および効果は、請求項7の発明の作用および効果と同一なので省略する。
この発明によれば、少なくとも2個以上先の指定位置までフォーカスレンズを移動させるので、フォーカスレンズの移動後の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。したがって、各指定位置でより正確な被写体のコントラスト値を求めることができるので、被写体のより正確な合焦位置を求めることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の第1実施例の携帯端末に内蔵されるカメラ制御回路10は、光学ユニット12を含み、光学ユニット12内にはフォーカスレンズ14が設けられている。被写体の光学像は、フォーカスレンズ14を通してCCD16の受光面に投影される。CCD16の受光面では、光電変換によって被写体の光学像に対応する電荷すなわち画像信号が生成される。生成された画像信号は、A/D変換回路18でデジタルデータである画像データに変換された後、画像信号処理回路20に与えられる。画像信号処理回路20は、与えられた画像データに白バランス調整、色分離、ガンマ補正、YUV変換の一連の処理を施し、YUV形式の画像データ(YUV画像データ)を生成する。生成されたYUV画像データは、バッファメモリ22に取り込まれた後、液晶ディスプレイ24にプレビュー画像として表示される。
また、記録再生処理回路26は、バッファメモリ22からYUV画像データを取り込み、取り込んだYUV画像データを記録メモリ28に書き込んだり、記録メモリ28からYUV画像データを読み出して被写体の画像を液晶ディスプレイ24に表示したりする。
CCD16から出力された画像信号は、ハイパスフィルタ(HPF)30にも与えられる。ハイパスフィルタ30は、画像信号の輝度信号から高周波成分を抽出し、抽出した高周波成分をA/D変換回路32に与える。A/D変換回路32は、高周波成分をアナログ信号からデジタルデータに変換した後、オートフォーカス信号検出回路34に与える。オートフォーカス信号検出回路34は、デジタルデータに変換された高周波成分からコントラスト値を求める。具体的には高周波成分の絶対値を取って、そのピークを検出する。求められたコントラスト値は、コンピュータ36に与えられてメモリ38に書き込まれる。ここで、輝度信号の高周波成分を用いて合焦状態を検出するのは以下の理由による。すなわち、合焦状態で取り込まれた画像は、非合焦状態で取り込まれた画像に比べて、隣接する画素間の輝度差が大きいため、輝度信号に高周波成分が多く含まれている。このため、輝度信号に含まれる高周波成分を評価すれば、合焦状態を評価できるからである。なお、この実施例ではハイパスフィルタ30を用いたが、撮影ターゲットによってはバンドパスフィルタ(BPS)を用いることができる。
メモリ38には、合焦状態を検出するために必要なコントラスト値を求める指定位置およびそれらの移動順序だけでなく、フォーカスレンズ14の移動方向および移動距離に応じた加速時および減速時のリニアモータ42の駆動制御プログラム(以下「移動プロファイル」という)も書き込まれている。
したがって、コンピュータ36は、コントラスト値を求める指定位置、それらの移動順序および移動プロファイルをメモリ38から読み出す。そして、読み出した移動プロファイルに基づき、モータ駆動回路40を制御して光学ユニット12内に設けられたリニアモータ42を駆動することによって、フォーカスレンズ14をあらかじめ設定された順序に従って、設定された指定位置に移動させる。また、コンピュータ36は、各指定位置で求めたコントラスト値をメモリ38から読み出し、それらの中から最大のコントラスト値を選定する。そして、モータ駆動回路40を制御してリニアモータ42を駆動することにより、最大のコントラスト値を示す指定位置、すなわち合焦位置にフォーカスレンズ14を移動させる。また、光学ユニット12内には、移動中のフォーカスレンズ14の位置情報を検出してコンピュータ36に与える位置センサ44も設けられている。
次に、図2を参照して、カメラ制御回路10に含まれている光学ユニット12の構成について説明する。光学ユニット12は、光軸50方向に延びる円筒状のレンズホルダ52を含み、フォーカスレンズ14はこのレンズホルダ52内に収納されている。レンズホルダ52の下部にはフォーカスレンズ14を支える支持台54が設けられ、フォーカスレンズ14の光軸50と平行に設けられたシャフト56が支持台54を貫通している。このため、支持台54はシャフト56に沿って左右に動くことができ、それに伴ってフォーカスレンズ14もレンズホルダ52内を光軸50方向に左右に移動することができる。なお、図2では、1組のシャフト56および支持台54しか図示されていないが、このシャフト56と平行にもう1組のシャフト56と支持台54が紙面の裏側に設けられている。この裏側に設けられたシャフト56もフォーカスレンズ14を支える支持台54を貫通している。このため、フォーカスレンズ14は2組のシャフト56および支持台54によって安定して光軸50方向に左右に移動することができる。
レンズホルダ52の上面には駆動コイル42aが取り付けられている。筺体58に固定されたヨーク60と駆動コイル42aとの間にはマグネット42bが設けられ、駆動コイル42aとマグネット42bによりリニアモータ42を構成している。この駆動コイル42aに駆動電流を供給すれば、マグネット42bによって形成された磁界と、駆動コイル42aに流れる電流との相互作用によって、光軸50に平行な駆動力が駆動コイル42aに生じる。このため、フォーカスレンズ14をシャフト56に沿って左右に移動させることができる。レンズホルダ52の上面にはフォトインタラプタ等からなる位置センサ44も設けられている。位置センサ44は、フォーカスレンズ14の位置情報を検出し、検出したフォーカスレンズ14の位置情報を所定の時間間隔でコンピュータ36に与えている。
被写体の光学像は、フォーカスレンズ14を通してCCD16の受光面に投影され、受光面で光電変換によって被写体の光学像に対応する電荷に変換されて、画像信号が生成される。また、フォーカスレンズ14とCCD16との間には紫外線をカットする光学フィルタ62が設けられている。
次に、図3を参照して、フォーカスレンズ14を指定位置P0から指定位置P5に移動させるとき、リニアモータ42に供給する駆動電流およびフォーカスレンズ14の移動速度について説明する。ここで、指定位置P0から指定位置P5までの各指定位置は直線上に等間隔で配置されている。
最初の指定位置P0から目標とする指定位置P5に到達する手前までリニアモータ42に一定の大きさの電流を供給し、指定位置P5の手前で逆方向の電流をパルス的に供給して移動速度を急激にゼロにする。
このような駆動電流をリニアモータ42に流すと、フォーカスレンズ14の移動速度は、ゼロから徐々に増加して、例えば指定位置P1付近で一定となる。その後、一定の速度で指定位置P5の手前まで移動する。一定の速度で移動しているとき、位置センサ44によって所定の時間間隔でフォーカスレンズ14の位置情報を検出している。コンピュータ36は、位置センサ44から与えられたフォーカスレンズ14の位置情報に基づいて、フォーカスレンズ14が指定位置P5の手前に来たことを検知すると、今までとは逆方向の駆動電流をパルス的にリニアモータ42に供給する。この結果、フォーカスレンズ14の移動速度が急激に減少して指定位置P5で停止する。
従来のように、フォーカスレンズ14を指定位置P0から指定位置P1まで移動させて停止させ、次に指定位置P1から指定位置P2まで移動させて停止させるというようにして、隣接する指定位置に順次停止させる場合と異なり、指定位置P0から指定位置P5まで途中で停止させることなく移動させるので移動速度が一定の時間を長くでき、さらにフォーカスレンズ14の移動中にその位置情報を位置センサ44によって正確に知ることができる。この結果、高速のコンピュータを用いなくても加速時間および減速時間の時間制御および出力制御が容易になり、また割り込みのオーバヘッドがあってもリニアモータの制御に影響を与えないので、フォーカスレンズ14の停止位置と目標とする指定位置P5との誤差を小さくすることができる。
図4を参照して、指定位置P0から指定位置P9まで指定位置が10個、すなわち偶数個ある場合について、フォーカスレンズ14の移動方法を説明する。前に進むときには現在の指定位置よりも指定位置5個分だけ右方向(プラス方向)に移動させ、後ろに戻るときには現在の指定位置よりも指定位置4個分だけ左方向(マイナス方向)に移動させるようにした場合について、フォーカスレンズ14の動きを示す。ここで、指定位置P0から指定位置P9までの距離はフォーカスレンズ14の駆動距離に相当し、その間に配置された指定位置P1から指定位置P8までの各指定位置は直線上に等間隔に配置されている。
まず、第1ステップで指定位置P0のコントラスト値を求めた後(白丸で表示、以下同じ)、第2ステップで指定位置P0から指定位置P5まで指定位置5個分だけ右方向に進み、指定位置P5のコントラスト値を求める。第3ステップでは、指定位置P5から指定位置P1まで指定位置4個分だけ左方向に戻り、指定位置P1のコントラスト値を求める。第4ステップでは、指定位置P1から指定位置P6まで指定位置5個分だけ右方向に進み、指定位置P6のコントラスト値を求める。以下同様にして、フォーカスレンズ14は前進と後退を交互に繰り返しながら、第10ステップで指定位置P9に到達し、指定位置P9のコントラスト値を求める。この動作により、フォーカスレンズは指定位置P0から指定位置P9のすべての指定位置に1回ずつ停止するので、すべての指定位置でのコントラスト値を求めることができる。
次に、指定位置P0から指定位置P9の各指定位置のコントラスト値同士を比較し、コントラスト値が最大となる指定位置を確定する。このコントラスト値が最大となる指定位置が合焦位置であるので、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14をその合焦位置に移動させて、フォーカスレンズ14を被写体に合焦させる。
次に、コンピュータ36は、図5および図6に示すフローに従ってフォーカスレンズ14を移動させて、各指定位置のコントラスト値を求め、合焦位置にフォーカスレンズ14を移動させる処理を実行する。まず、ステップS1では、プレビュー表示をオフする。この結果、液晶ディスプレイ24には被写体のプレビュー画像が表示されなくなる。このようにプレビュー表示をオフするのは、合焦位置を求めるためにフォーカスレンズ14を前後に大きく移動させると、それにつれて液晶ディスプレイ24に表示される被写体の画像も短時間の内に大きくなったり小さくなったりすることを繰り返すので、ユーザが液晶ディスプレイ24の画面を注視して気分が悪くなることを防止するためである。
ステップS3で、メモリ38に書き込まれている合焦状態を検出する指定位置、コントラスト値を求めるために移動する指定位置の順序、および移動プロファイルを読み出す。ステップS5で変数nをゼロとし、ステップS7で、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を原点である指定位置P0に移動させる。このとき、コンピュータ36は、所定の時間間隔で位置センサ44から与えられる位置情報に基づいてフォーカスレンズ14の現在の位置を把握しながら、リニアモータ42に流れる電流を制御して、指定位置P0にフォーカスレンズ14を停止させる。ステップS9で、フォーカスレンズ14を通して得られた被写体の画像信号からハイパスフィルタ30によって求めた高周波成分をA/D変換した後、指定位置P0のコントラスト値を求める。そして、ステップS11で、指定位置P0でのコントラスト値をメモリ38に書き込む。
ステップS13では変数nを(n+5)とし、ステップS15では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置5個分だけ右方向に進ませて、指定位置Pnに移動させる。なお、この実施例では、変数nは3以上の整数である。ステップS17では、ステップS9の場合と同様にして被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。そして、ステップS19で、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込む。ステップS21で、変数nが9か否かを判定する。“YES”と判定した場合は後述する。一方、“NO”と判定した場合、すなわち変数nが9でない場合は、フォーカスレンズ14がまだ最後の指定位置である位置P9に到達していないので、ステップS23に進む。
次に、ステップS23で、変数nを(n−4)とし、ステップS25では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置4個分だけ左方向に後退させて、指定位置Pnに移動させる。そして、ステップS27では、ステップS9の場合と同様にして被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。ステップS29では、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込んだ後、ステップS13に戻る。
ステップS21で、“YES”と判定されたとき、すなわちフォーカスレンズ14が最後の指定位置P9に到達したと判定されたときステップS31に進む。ステップS31では、ステップS9、ステップS17およびステップS27で求めた、指定位置P0から指定位置P9のすべての指定位置のコントラスト値をメモリ38から読み出す。ステップS33では、読み出されたコントラスト値同士を比較してその中から最大のコントラスト値を選定し、最大のコントラスト値を示す指定位置を確定する。ステップS35では、リニアモータ42を駆動して確定された指定位置にフォーカスレンズ14を移動する。この結果、フォーカスレンズ14を合焦位置に移動させることができたので、ステップS1でオフにしたプレビュー表示を終了するため、ステップS37でプレビュー表示をオンし、画像信号処理回路20から出力される被写体のプレビュー画像を、バッファメモリ22を介して液晶ディスプレイ24に表示する。その後、オートフォーカス制御動作を終了する。
この実施例では、前進する場合は常に指定位置5個分だけ右方向に進み、後退する場合は常に指定位置4個分だけ左方向に戻る。このように、コントラスト値を求める指定位置間に複数の指定位置が含まれているので、フォーカスレンズ14の移動距離が長くなる。このため、リニアモータ42によるフォーカスレンズ14を加速/減速する時間、およびリニアモータ42の出力の制御が容易となり、コンピュータ36の能力が低くてもフォーカスレンズ14の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。したがって、各指定位置でより正確な被写体のコントラスト値を求めることができ、ひいては被写体のより正確な合焦位置を求めることができる。
また、前進および後退の移動量はそれぞれ一定であるため、移動プロファイルを前進と後退の場合について、それぞれ1種類ずつ準備すればよいので、コンピュータ36の負担を軽減することができる。
この実施例では、フォーカスレンズ14は、指定位置P0から指定位置P9までの10個、すなわち偶数個(2n個)の指定位置に停止する。したがって、nを3以上の整数とするとき、前進する場合は指定位置n個分だけ右方向に進み、後退する場合は指定位置(n−1)個分だけ左方向に戻ることを交互に繰り返すことにより、フォーカスレンズ14はすべての指定位置に1回だけ停止して、すべての指定位置でコントラスト値を求めることができる。このため、すべての指定位置のコントラスト値を効率的に求めることができる。
なお、移動量は、指定位置n個分と指定位置(n−1)個分の組合せに限定されず、例えば指定位置(n+1)個分と指定位置(n−1)個分、指定位置(n−1)個分と指定位置(n−2)個分等、右方向への移動量と左方向への移動量がいずれも指定位置2個分以上であればよい。また、前進と後退を交互に繰り返す必要はなく、複数回前進した後に後退してもよく、逆に前進した後に複数回後退してもよい。ただし、移動量の組合せによっては、フォーカスレンズ14が停止しない指定位置があったり、同じ指定位置に複数回停止したりする場合が生じる。この同じ指定位置に複数回停止した場合の取り扱いについては、後述する第3実施例で説明する。
次に、この発明の第2実施例について説明する。第2実施例の場合も、第1実施例の説明で使用した図1のカメラ制御回路10の構成、図2の光学ユニット12の構成および図3の図解図は同じであるため、第2実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
図7を参照して、指定位置P0から指定位置P10までの指定位置が11個、すなわち奇数個ある場合について、フォーカスレンズ14の移動方法を説明する。前に進むときには現在の指定位置よりも指定位置6個分だけ右方向に移動させ、後ろに戻るときには、現在の指定位置よりも指定位置5個分だけ左方向に移動させるようにした場合について、フォーカスレンズ14の動きを示す。ここで、指定位置P0から指定位置P10までの距離はフォーカスレンズ14の駆動距離に相当し、その間に配置された指定位置P1から指定位置P9までの各指定位置は直線上に等間隔に配置されている。
まず、第11ステップで、指定位置P0のコントラスト値を求めた後、第12ステップで指定位置P0から指定位置P6まで指定位置6個分だけ右方向に進み、指定位置P6のコントラスト値を求める。第13ステップでは、指定位置P6から指定位置P1まで指定位置5個分だけ左方向に戻り、指定位置P1のコントラスト値を求める。第14ステップでは、指定位置P1から指定位置P7まで指定位置6個分だけ右方向に進み、指定位置P7のコントラスト値を求める。以下同様にして、フォーカスレンズ14は前進と後退を交互に繰り返しながら、第21ステップで指定位置P5に到達し、指定位置P5のコントラスト値を求める。この実施例では、フォーカスレンズ14が最後に到達するのは、指定位置P10ではなく、指定位置P5である。このようにして、フォーカスレンズ14は指定位置P0から指定位置P10のすべての指定位置に1回ずつ停止するので、すべての指定位置でのコントラスト値を求めることができる。
次に、指定位置P0から指定位置P10の各指定位置のコントラスト値同士を比較し、コントラスト値が最大となる指定位置を確定する。このコントラスト値が最大となる指定位置が合焦位置であるので、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14をその合焦位置に移動させ、フォーカスレンズ14を被写体に合焦させる。
次に、コンピュータ36は、図8および図9に示すフローに従ってフォーカスレンズ14を移動させて、各指定位置のコントラスト値をもとめ、合焦位置にフォーカスレンズ14を移動させる処理を実行する。最初のステップS1からステップS11までは、図5に示されたステップS1からステップS11と同一であるため、同じ番号を付してその説明を省略する。
ステップS41では変数nを(n+6)とし、ステップS43では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置6個分だけ右方向に進ませて、指定位置Pnに移動させる。なお、この実施例でも、変数nは3以上の整数である。ステップS45では、ステップS9の場合と同様にして被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。そして、ステップS47で、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込む。ステップS49で、変数nが5か否かを判定する。“YES”と判定した場合は後述する。一方、“NO”と判定した場合、すなわち変数nが5でない場合は、フォーカスレンズ14がまだ最後の指定位置P5に到達していないので、ステップS51に進む。
次に、ステップS51で、変数nを(n−5)とし、ステップS53では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置5個分だけ左方向に後退させ、指定位置Pnに移動させる。そして、ステップS55では、ステップS9の場合と同様にして被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。ステップS57では、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込んだ後、ステップS41に戻る。
ステップS49で、“YES”と判定されたとき、すなわちフォーカスレンズ14が最後の指定位置P5に到達したと判定されたときステップS59に進む。ステップS59では、ステップS9、ステップS45およびステップS55で求めた、指定位置P0から指定位置P10の各指定位置のコントラスト値をメモリ38から読み出す。
次のステップS33から最後のステップS37までは、図6に示されたステップS33からステップS37と同一であるため、同じ番号を付してその説明を省略する。
この実施例では、前進する場合は常に指定位置6個分だけ右方向に進み、後退する場合は常に指定位置5個分だけ左方向に戻る。したがって実施例1の場合と同様に、コントラスト値を求める指定位置間に複数の指定位置が含まれているので、フォーカスレンズ14の移動距離が長くなる。このため、リニアモータ42によるフォーカスレンズ14を加速/減速する時間、およびリニアモータ42の出力の制御が容易となり、コンピュータ36の能力が低くてもフォーカスレンズ14の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。したがって、各指定位置でより正確な被写体のコントラスト値を求めることができ、ひいては被写体のより正確な合焦位置を求めることができる。
また、前進および後退の移動量はそれぞれ一定であるため、移動プロファイルを前進と後退の場合について、それぞれ1種類ずつ準備すればよいので、コンピュータ36の負担を軽減することができる。
また、この実施例では、フォーカスレンズ14は、指定位置P0から指定位置P10までの11個、すなわち奇数個(2n−1)の指定位置に停止する。したがって、nを3以上の整数とするとき、前進する場合は指定位置n個分だけ右方向に進み、後退する場合は指定位置(n−1)個分だけ左方向に戻ることを交互に繰り返すことにより、フォーカスレンズ14はすべての指定位置に1回だけ停止して、すべての指定位置でコントラスト値を求めることができる。このため、コントラストを求める指定位置の個数が奇数の場合も、各指定位置のコントラスト値を効率的に求めることができる。ただし、この場合の最後に到達する指定位置は右端の指定位置ではなく、中央の指定位置である。
なお、移動量は、指定位置n個分と指定位置(n−1)個分の組合せに限定されず、例えば指定位置(n+1)個分と指定位置n個分、指定位置(n−1)個分と指定位置(n−2)個分等、右方向への移動量と左方向への移動量がいずれも指定位置2個分以上であればよい。また、前進と後退を交互に繰り返す必要はなく、複数回前進した後に後退を行ってもよく、逆に前進した後に複数回後退してもよい。ただし、移動量の組合せによっては、フォーカスレンズ14が停止しない指定位置があったり、同じ指定位置に複数回停止したりする場合が生じる。この同じ指定位置に複数回停止した場合の取り扱いについては、後述する第3実施例で説明する。
さらに、この発明の第3実施例について説明する。第3実施例の場合も、第1実施例の説明で使用した図1のカメラ制御回路10の構成、図2の光学ユニット12の構成および図3の図解図は同じであるため、第3実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
図10を参照して、指定位置P0から指定位置P10までの11個の指定位置にフォーカスレンズ14を移動させるときに、第2実施例の場合とは異なり、前に進むときには現在の指定位置から右方向に指定位置3個分ずつ2回に分けてフォーカスレンズ14を移動させる。一方、後ろに戻るときには、第2実施例の場合と同様に、現在の指定位置から指定位置5個分だけ左方向にフォーカスレンズ14を移動させる。ここで、図7の場合と同様に、指定位置P0から指定位置P10までの距離はフォーカスレンズ14の駆動距離に相当し、その間に配置された指定位置P1から指定位置P9までの各指定位置は直線上に等間隔に配置されている。
まず、第31ステップで、指定位置P0でのコントラスト値を求めた後、第32ステップで指定位置P0から指定位置P3まで指定位置3個分だけ右方向に進み、指定位置P3のコントラスト値を求める。第33ステップで、さらに指定位置P3から指定位置P6まで指定位置3個分だけ右方向に進み、指定位置P6のコントラスト値を求める。次に、第34ステップで、指定位置P6から指定位置P1まで指定位置5個分だけ左方向に戻り、指定位置P1のコントラスト値を求める。第35ステップでは、指定位置P1から指定位置P4まで指定位置3個分だけ右方向に進み、指定位置P4のコントラスト値を求める。以下同様にして、フォーカスレンズ14は2回の前進と1回の後退を交互に繰り返しながら、第40ステップで指定位置P3に戻る。
しかし、すでに第32ステップで、フォーカスレンズ14を指定位置P3に移動させて、指定位置P3のコントラスト値を求めている。このため、第40ステップで指定位置P3のコントラスト値を再び求める必要はない(黒丸で表示、以下同じ)。そこで、第41ステップで、指定位置P3から指定位置3個分だけ右方向に進み、指定位置P6に移動する。しかし、指定位置P6のコントラスト値もすでに第33ステップで求めているので、第41ステップでも指定位置P6のコントラスト値を求める必要はない。以下同様にして、第43ステップで移動した指定位置P4のコントラスト値および第44ステップで移動した指定位置P7のコントラスト値も求める必要はない。そして、第45ステップで指定位置P10に進み、指定位置P10のコントラスト値を求める。この動作により、フォーカスレンズ14は指定位置P0から指定位置P10のすべての指定位置に停止するので、すべての指定位置でのコントラスト値を求めることができる。
次に、指定位置P0から指定位置P10の各指定位置のコントラスト値同士を比較し、コントラスト値が最大となる指定位置を確定する。このコントラスト値が最大となる指定位置が合焦位置であるので、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14をその合焦位置に移動させて、フォーカスレンズ14を被写体に合焦させる。
次に、コンピュータ36は、図11〜図13に示すフローに従ってフォーカスレンズ14を移動させて、各指定位置のコントラスト値を求め、合焦位置にフォーカスレンズ14を移動させる処理を実行する。最初のステップS1からステップS11までは、図5に示されたステップS1からステップS11と同一であるため、同じ番号を付してその説明を省略する。
ステップS61では変数nを(n+3)とし、ステップS63では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置3個分だけ右方向に進ませて、指定位置Pnに移動させる。なお、この実施例では変数nは正の整数である。ステップS65では、指定位置Pnのコントラスト値がすでにメモリ38に書き込まれているか否かを判定する。その結果、“YES”と判定した場合は後述のステップS73に進む。一方、“NO”と判定した場合、すなわち指定位置Pnのコントラスト値がメモリ38に書き込まれていない場合は、ステップS67で、ステップS9の場合と同様にして、被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。そして、ステップS69で、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込む。ステップS71で、変数nが10か否かを判定する。この判定は、ステップS69でPnのコントラスト値をメモリ38に書き込んだ場合だけ行い、ステップS65で“YES”と判定された場合、変数nは10ではないので行わない。その結果、“YES”と判定した場合は後述ステップS97に進む。一方、“NO”と判定した場合、すなわち変数nが10ではない場合、最後に到達すべき指定位置P10にはまだ到達していないと判定してステップS73に進む。
ステップS73で、再び変数nを(n+3)とし、ステップS75では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14をさらに指定位置3個分だけ右方向に進ませて、指定位置Pnに移動させる。ステップS79では、指定位置Pnのコントラスト値がすでにメモリ38に書き込まれているか否かを判定する。その結果、“YES”と判定した場合は後述のステップS87に進む。一方、“NO”と判定した場合、すなわち指定位置Pnのコントラスト値がメモリ38に書き込まれていない場合は、ステップS81で、ステップS9の場合と同様にして、被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。そして、ステップS83で、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込む。
ステップS85で、変数nが10か否かを判定する。この判定は、ステップS83で指定位置Pnのコントラスト値を書き込んだ場合だけ行い、ステップS79で“YES”と判定された場合、変数nは10ではないので行わない。その結果、“YES”と判定した場合は後述する。一方、“NO”と判定した場合、すなわち変数nが10ではない場合、最後に到達すべき指定位置P10にはまだ到達していないと判定してステップS87に進む。
次に、ステップS87では、変数nを(n−5)とし、ステップS89では、リニアモータ42を駆動してフォーカスレンズ14を指定位置5個分だけ左方向に後退させて、指定位置Pnに移動させる。そして、ステップS91では、指定位置Pnのコントラスト値がすでにメモリ38に書き込まれているか否かを判定する。その結果、“YES”と判定した場合は前述のステップS61に戻る。一方、“NO”と判定した場合、すなわち指定位置Pnのコントラスト値がメモリ38に書き込まれていない場合は、ステップS93で、ステップS9の場合と同様にして、被写体の画像信号から指定位置Pnのコントラスト値を求める。そして、ステップS95で、指定位置Pnのコントラスト値をメモリ38に書き込み、ステップS61に戻る。
また、ステップS71およびステップS85において、“YES”と判定された場合、すなわち最後に到達すべき指定位置P10に到達してコントラスト値を求めた場合、ステップS97に進む。ステップS97では、ステップS9、ステップS67、ステップS81およびステップS93で求めた、指定位置P0から指定位置P10のすべての指定位置のコントラスト値をメモリ38から読み出す。
次のステップS33から最後のステップS37までは、図6に示されたステップS33からステップS37と同一であるため、同じ番号を付してその説明を省略する。
この実施例では、すでにコントラスト値を求めた指定位置にフォーカスレンズ14が再び停止する場合、その指定位置でコントラスト値を再度求めることなく、フォーカスレンズ14を次の指定位置に移動させる。このため、合焦位置を求めるまでの時間を短縮することができる。
また、前進する場合は2回に分けて、それぞれ指定位置3個分だけ右方向に進み、後退する場合は常に指定位置5個分だけ左方向に戻る。このため、コントラスト値を求める指定位置間に複数の指定位置が含まれているので、フォーカスレンズ14の移動距離が長くなる。したがって、リニアモータ42によるフォーカスレンズ14を加速/減速する時間、およびリニアモータ42の出力の制御が容易となり、コンピュータ36の能力が低くてもフォーカスレンズ14の停止位置と目標とする指定位置との誤差を小さくすることができる。
さらに、前進する場合の移動量はいずれも指定位置3個分と同じであるため、前進の
移動プロファイルを共通にすることができる。したがって、必要な移動プロファイルの数を減らすことができるので、コンピュータ36の負担を軽減することができる。しかし、例えば、1回目の前進は指定位置3個分だけ右方向に進み、2回目の前進は指定位置2個分だけ右方向に進むというように、その移動量を変えてもよい。また、前進する場合の移動回数も2回に限らず、3回またはそれ以上であってもよい。さらに、前進する場合だけでなく、後退する場合についても同様に移動量、移動回数を変えてもよい。
移動プロファイルを共通にすることができる。したがって、必要な移動プロファイルの数を減らすことができるので、コンピュータ36の負担を軽減することができる。しかし、例えば、1回目の前進は指定位置3個分だけ右方向に進み、2回目の前進は指定位置2個分だけ右方向に進むというように、その移動量を変えてもよい。また、前進する場合の移動回数も2回に限らず、3回またはそれ以上であってもよい。さらに、前進する場合だけでなく、後退する場合についても同様に移動量、移動回数を変えてもよい。
10…カメラ制御回路
16…CCD
24…液晶ディスプレイ
34…オートフォーカス信号検出回路
36…コンピュータ
38…メモリ
40…モータ駆動回路
42…リニアモータ
44…位置センサ
16…CCD
24…液晶ディスプレイ
34…オートフォーカス信号検出回路
36…コンピュータ
38…メモリ
40…モータ駆動回路
42…リニアモータ
44…位置センサ
Claims (11)
- フォーカスレンズの駆動範囲を等間隔に分割した複数個の指定位置に、リニアモータによって駆動される前記フォーカスレンズを停止させてコントラスト値を求めることにより合焦位置を検出する、自動焦点調節装置において、
前記フォーカスレンズを第1方向の少なくとも2個以上先の前記指定位置まで移動させる第1移動手段、
前記フォーカスレンズを前記第1方向とは逆の第2方向に、少なくとも2個以上先の前記指定位置まで移動させる第2移動手段、
前記指定位置ごとに被写体の画像信号からコントラスト値を求めるコントラスト値取得手段、
前記コントラスト値取得手段によって求められた前記コントラスト値から最大コントラスト値を選定する選定手段、および
前記最大コントラスト値を示す前記指定位置に前記フォーカスレンズを移動させて前記被写体に合焦させる合焦手段を備えることを特徴とする、自動焦点調節装置。 - 前記第1移動手段と前記第2移動手段とを交互に動作させることによって前記フォーカスレンズを前記第1方向と前記第2方向に交互に移動させる、請求項1記載の自動焦点調節装置。
- 前記第1方向の移動距離はすべて同じ距離であり、前記第2方向の移動距離は前記第1方向の移動プロファイルとは異なるかつすべて同じ距離である、請求項1または2記載の自動焦点調節装置。
- 前記指定位置の個数が奇数(2n−1:nは3以上の整数)のときも偶数(2n:nは3以上の整数)のときも、前記第1方向の移動距離はn個先の前記指定位置までの距離であり、前記第2方向の移動距離は(n−1)個先の前記指定位置までの距離である、請求項3記載の自動焦点調節装置。
- メモリ、
前記コントラスト値取得手段によって求められた前記コントラスト値を前記メモリに書き込む書き込み手段、
前記第1移動手段および前記第2移動手段のいずれかにより前記指定位置に移動後に、前記指定位置の前記コントラスト値が前記メモリに書き込まれているか否かを確認する確認手段、および
前記確認手段によって前記指定位置の前記コントラスト値が前記メモリに書き込まれていることを確認した場合、前記指定位置の前記コントラスト値を求めることなく次の指定位置に前記フォーカスレンズを移動させる第3移動手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の自動焦点調節装置。 - 前記第1移動手段および前記第2移動手段のいずれかによって前記フォーカスレンズを移動させているときに前記フォーカスレンズの位置情報を所定の時間間隔で検出する位置検出手段、および
前記位置検出手段によって検出された前記位置情報に基づき、前記第1移動手段および前記第2移動手段を制御する制御手段をさらに備える、請求項1ないし5のいずれかに記載の自動焦点調節装置。 - ディスプレイ、
前記被写体のプレビュー画像を前記ディスプレイに表示する表示手段、および
前記フォーカスレンズの移動開始前から前記合焦手段による前記フォーカスレンズの移動終了まで前記表示手段を不能化する不能化手段をさらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の自動焦点調節装置。 - フォーカスレンズの駆動範囲を等間隔に分割した複数個の前記指定位置に、リニアモータによって駆動される前記フォーカスレンズを停止させてコントラスト値を求めることにより合焦位置を検出する自動焦点調節装置の調節方法において、
前記フォーカスレンズを第1方向の少なくとも2個以上先の前記指定位置まで移動させ、
前記フォーカスレンズを前記第1方向とは逆の第2方向の少なくとも2個以上先の前記指定位置まで移動させ、
前記指定位置ごとに被写体の画像信号からコントラスト値を求め、
求められた前記コントラスト値から最大コントラスト値を選定し、および
前記最大コントラスト値を示す前記指定位置に前記フォーカスレンズを移動させて前記被写体に合焦させることを特徴とする、自動焦点調節装置の調節方法。 - 前記コントラスト値をメモリに書き込み、
前記第1方向への移動および前記第2方向への移動のいずれかに基づいて前記フォーカスレンズを前記指定位置に移動後に、前記指定位置の前記コントラスト値が前記メモリに書き込まれているか否かを確認し、および
前記指定位置の前記コントラスト値が前記メモリに書き込まれていることを確認した場合、前記指定位置の前記コントラスト値を求めることなく次の指定位置に前記フォーカスレンズを移動させることをさらに備える、請求項8記載の自動焦点調節装置の調節方法。 - 前記フォーカスレンズを前記第1方向および前記第2方向のいずれかに移動させているときに前記フォーカスレンズの位置情報を所定の時間間隔で検出し、および
前記位置情報に基づき、前記フォーカスレンズの移動を制御することをさらに備える、請求項8または9記載の自動焦点調節装置の調節方法。 - 前記被写体のプレビュー画像をディスプレイに表示し、および
前記フォーカスレンズの移動開始前から前記フォーカスレンズの前記合焦位置への移動終了まで前記プレビュー画像を前記ディスプレイに表示しないようにすることをさらに備える、請求項8ないし10のいずれかに記載の自動焦点調節装置の調節方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006277161A JP2008096610A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 自動焦点調節装置およびその調節方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006277161A JP2008096610A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 自動焦点調節装置およびその調節方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008096610A true JP2008096610A (ja) | 2008-04-24 |
Family
ID=39379537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006277161A Withdrawn JP2008096610A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 自動焦点調節装置およびその調節方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008096610A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104641627A (zh) * | 2013-09-17 | 2015-05-20 | 奥林巴斯株式会社 | 拍摄设备、拍摄方法和拍摄显示程序 |
KR20160062936A (ko) * | 2014-11-26 | 2016-06-03 | 에이치디씨 주식회사 | 폐쇄회로텔레비젼 카메라의 팬/틸트/줌/포커싱 통합 제어방법 |
-
2006
- 2006-10-11 JP JP2006277161A patent/JP2008096610A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104641627A (zh) * | 2013-09-17 | 2015-05-20 | 奥林巴斯株式会社 | 拍摄设备、拍摄方法和拍摄显示程序 |
KR20160062936A (ko) * | 2014-11-26 | 2016-06-03 | 에이치디씨 주식회사 | 폐쇄회로텔레비젼 카메라의 팬/틸트/줌/포커싱 통합 제어방법 |
KR101698917B1 (ko) | 2014-11-26 | 2017-01-23 | 에이치디씨 주식회사 | 폐쇄회로텔레비젼 카메라의 팬/틸트/줌/포커싱 통합 제어방법 |
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