JP2008093750A - ツールホルダ装着状態検出方法及び装置、及び工作機械 - Google Patents

ツールホルダ装着状態検出方法及び装置、及び工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】ツールホルダの工作機械の主軸へのチャックミスの検出精度の向上。
【解決手段】円筒のフランジ外周面2Bに切り欠き2Cを有するツールホルダ2の工作機械の主軸3への装着状態を検出するため、フランジ外周面の表面位置の変化を所定周期で検出する外周面検出器12と、検出データから所定の方法で切り欠き部分のデータ無効期間を決定すると共に決定したデータ無効期間の補完データを生成して補正検出データを生成するデータ補正手段18,20と、補正検出データのフーリエ演算手段18,20と、解析結果に基づいて装着状態を判定する判定手段と、を備えるツールホルダ装着状態検出装置において、データ補正手段は、検出データを補間処理して所定周期より短い補間周期での補間検出データを算出し、補間検出データからデータ無効期間の決定及び補完データの生成を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、工作機械において工具が取り付けられたツールホルダを主軸に正常に装着されたかを検出するツールホルダ装着状態検出方法及び装置、及びそのようなツールホルダ装着状態検出装置を備えた工作機械に関する。
マシニングセンタ(MC)は、加工工程に従って各種工具を自動的に選択し、主軸に自動で装着して多種類の加工を行う装置である。このMCにおいて、工具の交換は自動工具交換(ATC:オートツールホルダチェンジ)装置で行われ、ATC装置は工具が取り付けられたツールホルダを工具マガジンから自動で取り出し、主軸に自動で装着する。工具が取り付けられたツールホルダは、円錐状の嵌合部を有しており、この嵌合部を主軸に形成された円錐状の被嵌合部に嵌合させて装着されるが、この嵌合する部分に切り屑などが付着すると、軸が曲がって装着される。そして、この状態で加工を行うと、工具に振れが発生し、ワークの加工精度が著しく低下するという問題が発生する。
従来、このようなツールホルダの装着ミスは、例えば主軸に装着されたツールホルダの工具の先端にレーザ光を照射し、所定の位置に工具の先端があるか無いかを検出していた。しかし、工具の先端には加工のための冷却液(クーラント)が大量に供給されるため、クーラントによりレーザ光が遮られて検出ミスが発生し易いという問題があった。
このような問題を解決するため、特許文献1は、ツールホルダのフランジの円筒状の外周面の変位を検出する検出器を設け、検出した外周面の変位データを解析して装着異常(チャックミス)を検出する構成を記載している。図1は、特許文献1に記載された工作機械に組み込まれたチャックミス検出装置の構成を示す図である。
図1の(A)に示すように、このチャックミス検出装置10は、ATC装置で主軸3に装着されたツールホルダ2のチャックミスを自動で検出する装置であり、主としてセンサ12とデータ処理装置14とで構成される。工具1が取り付けられたツールホルダ2は、円錐状の嵌合部2Aを有しており、この嵌合部2Aを主軸3に形成された円錐状の被嵌合部3Aに嵌合させて装着される。
センサ12は、主軸3に取り付けられたヘッド5にブラケット6を介して取り付けられている。このセンサ12は、渦電流センサであり、主軸3に装着されたツールホルダ2のフランジ部2Bの外周面までの距離dを電気信号として検出する。
データ処理装置14は、センサ12で検出した検出データに基づきツールホルダ2のチャックミスを検出するもので、A/Dコンバータ16、CPU18、メモリ20、入出力回路22などを備えている。
A/Dコンバータ16は、センサ12から出力された距離dを示す電気信号をデジタル信号に変換してCPU18に出力する。CPU18は、このデジタル信号に変換されたセンサ12の検出データに基づいてツールホルダ2の偏心量を算出する。そして、算出した偏心量とあらかじめメモリ20に記憶された許容値とを比較し、偏心量が許容値を超えている場合にチャックミスと判定する。そして、その結果を入出力回路22を介してMCを制御するMC制御装置24に出力する。
CPU18は、センサ12から出力される距離dの検出データをツールホルダ2の回転角度θに対応させて1周分メモリ20に記憶し、その検出データをフーリエ解析などで周波数解析し、各周波数成分の強度を算出する。以下、周波数解析はフーリエ解析で行う場合を例として説明する。ここで、各周波数成分のうち基本波周波数成分(1山成分)の振幅値がツールホルダ2の偏心量の2倍とみなせるので、それを許容値と比較してチャックミスであるかを判定する。
図1の(B)は、ツールホルダ2を軸方向から見た図である。図示のように、ツールホルダ2のフランジ部2Bの外周面には、チャックのための2つの切り欠き2Cが設けられている。そのため、センサ12から出力される距離dの検出データは、図2の(A)に示すように、2つの切り欠き2Cの部分で急激に変化し、言い換えれば、距離dが非常に大きな負の知になる。渦電流センサなどの検出器は、距離dが大きくなると測定精度が大きく低下すると共に、測定する距離dに対して垂直な方向の分解能も大きくなり、距離が急激に変化する切り欠き2Cの部分では変化部分の距離を合成した値を検出することになり、切り欠き2Cの部分の距離dの変化を高精度に検出することはできない。
このような検出精度の十分でない部分の検出データを使用してフーリエ解析を行うと、算出する周波数成分の振幅及び位相の精度も低下する。そこで、特許文献1では、切り欠き部分を直線の補完データで置き換える補正を行うことを記載している。図2は、この補正処理を説明する図である。
ツールホルダ2のフランジ部2Bに2つの切り欠き2Cがある場合、検出データは例えば図2の(A)のようになる。ここでは、フランジ部とセンサの距離が所定の値の時に距離dがゼロとなり、それより距離が短くなるとプラスに、長くなるとマイナスになるとして表している。従って、切り欠き部分ではdはマイナスの大きな値となる。特許文献1によれば、切り欠き部分の範囲を判定し、図2の(B)に示すようにその範囲の両端を直線で結んで補完して補正データを算出している。そして図2の(B)の検出データをフーリエ解析して図2の(C)のような周波数成分ごとの強度を算出している。ここで、周波数成分は、ツールホルダ2の1回転を周期とする基本周波数と、その整数倍の周波数である。前述のように、基本周波数の強度が偏心量の大きさに関係する。特許文献1では、基本周波数の強度が許容値より大きい場合にチャックミスと判定する。
基本周波数の強度は、ツールホルダのフランジ部の真円度に関係するので、正常なチャック状態でも基本周波数の強度が大きい場合があり得る。そこで、特許文献2はフーリエ解析した周波数成分の回転に伴う変化を検出し、特許文献3は偏心量の変化を検出してチャックミスを判定することを記載している。また、特許文献3は切り欠き部分を直線補完することも記載している。
特開2002−200542 特開2004−042208 特開2004−276145
上記のように、特許文献1及び3は、切り欠き部分を直線補完することも記載しているが、実際にどのように行うかについては説明していない。この補正処理について図3を参照して説明する。例えば、距離dの検出データが図3の上部に示すように変化したとする。ここでは、距離dはフランジ面がセンサに近づくほど小さくなり接触する状態(このような状態は実際にはあり得ない。)の時に、dがゼロになるとする。従って、切り欠き部分ではdは大きくなる。以下の説明では、このような表示方法で説明を行う。この検出データであれば、1周期の長さは図示のようになる。下の部分は、中央の切り欠き部分を拡大した図であり、黒丸はセンサの出力をデジタル信号に変換するサンプリング点を示す。
まず、切り欠き部分の範囲を判定する。例えば、切り欠き部分を除くフランジ面の平均的なdの値と、切り欠き部分のdの値の間に閾値レベル30を設定する。dが閾値レベル30より大きな値になるのは、切り欠き部分のみである。閾値レベル30より小さい値のサンプリング点で、もっとも大きな値になるサンプリング点AとCを求める。そして、サンプリング点Aから所定数(ここでは3)前のサンプリング点Bから、サンプリング点Cから所定数(ここでは3)後のサンプリング点Dまでを切り欠き部分によるデータ無効期間とする。そして、サンプリング点BとDを結ぶ直線を補完線とし、この補完線に沿ってサンプリング周期に相当する位置の値を算出して補完データを生成し、データ無効期間の検出データを補完データで置換える。
特許文献1及び3に記載された直線補完による補正処理は上記のように行われるが、フランジ面から切り欠き部分に変化するところではdの値が急激に変化するため、1回転分の検出データを検出する時のサンプリングの開始タイミングのずれや回転速度のムラがあるとデータ無効期間の範囲が大きくずれるという問題がある。このような問題を解決するには、上記のサンプリング点AとB及びCとDの間の所定数(図3では3)を大きくすればよいが、それではフーリエ解析に使用する検出データの期間(量)が減少するため、逆にフーリエ解析の精度を低下させるという問題を生じる。図3に示すように、実際のATC機構における検出データでは、データ無効期間の範囲が大きく、これは大きな問題である。
また、特許文献1及び3では直線補完が行われるが、直線をフーリエ解析すると多数の高周波成分を発生させ、その分基本周波数の成分の強度を低下させる。更に、図3に示すように、実際のATC機構における検出データではデータ無効期間の範囲が大きく、フーリエ解析の精度を低下させる。これにより、チャックミスの判定精度を低下させるという問題を生じる。そのため、フーリエ解析の精度を低下させないようにデータ無効期間の範囲の補正を行うことが望まれる。
本発明は、このような問題を解決するもので、ツールホルダの工作機械の主軸への装着状態(チャックミス)の検出精度を向上することを目的とする。
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様のツールホルダ装着状態検出方法及び装置は、データ無効期間の決定及び補完データの生成は、外周面検出手段(センサ)が所定周期で検出したフランジ外周面の表面位置の検出データを補間処理して、所定周期より短い補間周期での補間検出データを算出し、算出した補間検出データからを行うことを特徴とする。
センサの出力する検出信号をデジタル信号に変換するサンプリングは所定の周期で行われるため、サンプリング点は有限点数であり、サンプリング開始点がズレたり回転にムラがあると周波数解析(フーリエ解析)の結果に誤差を生じる。このような問題を解決するには、サンプリング周期(間隔)を小さくすることが考えられるが、そのためには、高速のA/Dコンバータを使用するなどハードウエア資源(リソース)を変更する必要があり、コスト増加などの問題がある。また、サンプリングのツールホルダの回転数を小さくすることも考えられるが、これは1回転分の検出データを得るのに要する時間が増加しサイクルタイムに影響するという問題がある。
本発明の第1の態様によれば、センサが所定周期で検出したフランジ外周面の表面位置の検出データを補間処理して、所定周期より短い補間周期での補間検出データを算出した上で、データ無効期間を決定するので、実質的に短いサンプリング周期の検出データでデータ無効期間を決定でき、データ無効期間の誤差を低減できる。そしてこのように決定したデータ無効期間について補完データを生成するので、補完データの誤差も小さくなる。
サンプリング補間は、スプライン補間、ラグランジュ補間、多項式補間、ニュートン補間、ネヴィル補間、連分数補間などどのような補間方法に基づいて算出することも可能である。また、このようにして決定したデータ無効期間について、特許文献1及び3に記載された直線補完だけでなく、どのような補完方法を適用してもよい。
本発明の第2の態様のツールホルダ装着状態検出方法及び装置は、切り欠き部分に対応するデータ無効期間の補完を、特許文献1及び3に記載されたような直線補完でなく、ツールホルダの1回転の周期を有し且つデータ無効期間に適合する補完正弦波で行うことを特徴とする。このような補完正弦波は、具体的には、フーリエ解析結果における周波数成分の振幅及び位相と一致する正弦波や、検出データの前記データ無効期間以外の部分との差異が最小になる正弦波などである。
また、ツールホルダの回転中心からセンサまでの距離から、検出した距離dを減じた値を2次元平面に展開すると、データ無効期間意外の部分(データ有効期間)は円に近似した形状になり、その中心は偏心分だけ回転中心からシフトしている。シフト量が補完正弦波の振幅に対応し、シフト方向の基準方向からのずれが補完正弦波の位相に対応する。そこで、検出データのデータ無効期間以外の部分に近似した補完円の中心のシフト量と方向を算出してデータ無効期間を補正する正弦波を算出する。
なお、補完円の中心を用いて偏心量を求めてもよい。
また、本発明の第2の態様のツールホルダ装着状態検出方法及び装置は、これまでデータ無効期間として使用されずに補完されていた切り欠き部分の検出データを活用する。しかし、渦電流センサなどの検出器は、検出距離が大きくなる(基準ギャップから離れる)と検出精度が低下する。また、渦電流センサなどの検出器はある範囲の平均距離を検出しており、検出距離が大きくなるとこの範囲が大きくなり、分解能が低下する。更に、切り欠き部分は検出方向に距離が急激に変化するため、この部分の平均距離を検出すると検出信号は鈍る。そのため、切り欠き部分の距離の検出精度は、フランジ面の部分に比べて低くなる。
そこで、本発明の第3の態様では、切り欠き部分の検出データを活用するが、検出距離が大きいほど(基準ギャップから離れるほど)値が小さくなるように補正を行う。これにより、切り欠き部分の検出データの全体のフーリエ解析における寄与率を小さくできる。例えば、2つの切り欠き部分の底面が高精度な円筒面でフランジ面に対しても同心であるとする。このようなツールホルダがΔtだけ偏心したとすると、2つの切り欠き部分の底面の円筒面もΔtだけ偏心するので、これを検出すればその検出データは偏心量の算出に寄与する。しかし、上記のように検出精度がフランジ面に比べて劣るので、底面の距離が小さくなるように、例えば1/5になるように補正を行う。これにより、2つの切り欠き部分の底面の円筒面の偏心量Δtも1/5になり、寄与率は1/5になる。
本発明のツールホルダ装着状態検出方法及び装置は、切り欠きを有するツールホルダが装着される工作機械であれば適用することが可能である。
また、本発明は、特許文献2及び3に記載された、周波数成分の回転に伴う変化及び偏心量の変化を検出する場合にも適用可能である。
本発明によれば、切り欠きを有するツールホルダのチャックミスの検出精度を改善できる。
以下に説明する本発明の実施例は、特許文献1に記載された図1に示す工作機械のチャックミス検出装置に本発明を適用したものであり、CPU18における処理内容のみが異なる。
図4は、本発明の実施例のチャックミス検出装置における処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートも特許文献1に記載されたフローチャートと類似しており、ステップS4の後にステップS5のデータ補正を行った後、ステップS6に進む点のみが異なる。
まず、図4に従って、実施例のチャックミス検出装置の処理内容を説明する。チャックミス検出装置10は、MC(マシニングセンタ)の運転開始とともに起動される(ステップS1)。ATC装置により工具の交換(ATC)が行われると(ステップS2)、MC制御装置24は、主軸をあらかじめ設定済みの回転数で回転させる(ステップS3)。
センサ12は、この回転するツールホルダ2のフランジ部2Bの外周面までの距離dを検出する。CPU18は、このセンサ12で検出された距離dの検出データをツールホルダ2の回転角度θに対応させてメモリ20に記憶する。
検出はツールホルダ一周分行われ(ステップS4)、ツールホルダ一周分の検出データが得られる。この検出データの切り欠き部分の補正を行い(ステップS5)、補正データを生成してメモリ20に記憶する。
CPU18は、メモリ20に記載された補正データをFFT(ファーストフーリエ変換)解析し、基本周波数(周期がツールホルダ一周分の時間)を抽出して、その振幅値を算出する。この基本周波数の振幅値は、ツールホルダ2の偏心量の2倍に等しいので、これによりツールホルダ2の偏心量が取得される(ステップS6)。CPU18は、得られた偏心量と許容値とを比較し、チャックミスの有無を判定する(ステップS7)。
なお、FFT解析は測定と同時に実行するようにしてもよい。また、許容値は、MCの運転開始に先立ち、オペレータが入力装置から入力しておく。入力された許容値はメモリ20に記載される。また、許容値は、ユーザの必要とする下降精度に基づいて設定し、ツールホルダ2の偏心に基づく振れの許容範囲内で適宜最適なものを選択して設定する。
判定結果はMC制御装置24に出力され、MC制御装置24は、正常にチャックされたと判定された場合(偏心量<許容値)には(ステップS8)、そのまま加工を開始する(ステップS9)。一方、チャックミスと判定された場合(偏心量≧許容値)には(ステップS10)、オートツールホルダチェンジ(ATC)をし直す(ステップS11)。この場合、ATCし直されたツールホルダ2に対して再びチャックミスの検出をやり直す。
なお、チャックミスの場合は、ツールホルダ2と主軸3との嵌合部分に異物を挟み込んだ可能性が考えられるので、この部分にエアーなどを噴出して異物を除去する。
以下に説明する各実施例では、上記のステップS5のデータ補正の処理内容が異なる。
図5は、第1実施例のデータ補正処理の内容を示すフローチャートであり、図6は、第1実施例のデータ補正処理の内容を説明する図であり、図3に対応する図である。検出データを黒丸で、補間データを×印で示す。
第1実施例のデータ補正処理では、切り欠きのエッジ部分、すなわち検出データが急激に変化する部分について、検出データ(黒丸)を補間して補間データ(×印)を算出する(ステップS21)。この補間データの算出は、隣接する検出データを直線で結んで、この直線を等間隔(ここでは5分割)に分割して算出してもよいが、たとえば、スプライン補間、ラグランジュ補間、多項式補間、ニュートン補間、ネヴィル補間、連分数補間などどのような補間方法に基づいて算出してもよい。
以上のようにして算出した補間データ及び検出データについて、従来と同様に、閾値レベル30より大きく且つ閾値レベル30にもっとも近いデータP及びRを決定し、そこから所定期間(ここでは3サンプリング周期分)前又は後のデータQ及びSを決定し、QとSの間をデータ無効期間として決定する(ステップS22)。
そして、QとSを直線で結んで補完直線とし(ステップS23)、補完直線における各検出データの位置に相当する値を補完データとし、この補完データでデータ無効期間の検出データを置き換えて補正データを求める(ステップS24)。また、この場合の補完方法は、特許文献1及び3に記載された直線補完だけでなく、どのような補完方法を適用してもよい。
第1実施例では、検出データを補間処理した補間データ及び検出データで、言い換えれば密度の高いデータでデータ無効期間を決定するので、たとえ測定開始点がずれるなどの誤差があっても、データ無効期間の変動を小さくでき、データ無効期間の変動に起因する誤差を低減できる。そしてこのように決定したデータ無効期間について補完データを生成するので、補完データの誤差も小さくなる。
また、第1実施例では、補間データはCPUによる演算のみで算出できるので、ハードウエアを変更する必要や、測定時のツールホルダの回転数を低くする必要はない。
次に、第1実施例において補間データを算出してデータ無効期間を決定及び補完データを生成する効果について説明する。
まず、サンプリングのずれによる誤差について説明する。点列{xn}が正弦波で表せる時のサンプリングのズレによるデジタル・フーリエ・トランスファ(DTF)誤差を求める。この時のxnは次の式で表されるとする。
n=exp(j2πn/N) (1a)
ただし、0≦n<Nである。
nを微分すると、
n'=exp(j2π(n+Δn)/N) (1b)
になる。更に、
n'=exp(j2πΔn/N)・exp(j2πn/N)
=exp(j2πΔn/N)xn (2)
になるから、{xn'}をDFTした結果は、{xn}をDFTした結果に対して、
ε(Δn’)=exp(j2πΔn/N) (3)
だけ異なる。Δn<<Nとして、式(3)を一次近似すると、
ε(Δn)≒1+j2πΔn/N (4)
となるから、その感度誤差はj2πΔn/Nである。最悪の場合でも│Δn│=1/2Nであるから、
Max│ε(Δn)−1│≒π/N (5)
となる。
例えば、N=200(1回転でサンプリング点が200)で、振れの1山成分(偏心量)が10μmの場合、
振れ量誤差=π×10μm/200=0.16μmとなる。
これが、補間によりサンプリング周期を1/5にすれば、振れ量誤差も1/5になる。
次に、切り欠き部分の直線補完による振れ検出誤差について説明する。
図3及び図6に示すように、切り欠き部分の検出信号は、フランジ部から切り欠き部分に入る時の変化が、切り欠き部分からフランジ部に出る時の変化より急激である。ここで、図7の(A)に示すように、検出信号は、フランジ部から切り欠き部分に入る時にステップ状に急激に変化し、切り欠き部分からフランジ部に出る時には傾きaで変化するとする。切り欠きの幅をL、サンプリング間隔をΔθとすると、最大誤差はaΔθになる。傾きaで変化する部分を無視すると、図7の(B)のような波形になる。
繰り返し精度としては、向きの逆な誤差方向との差になるから、次の式で与えられる波形f(θ)をフーリエ変換することになる。
Figure 2008093750
この波形の基本周波数の振幅Pは、次の式により導出される。
Figure 2008093750
よく知られているように、sinx≧xcosx(ただし、0≦x≦1)であるから、 L≦πであれば、
sin(L/2)≧Lcos(L/2)/2となる。従って、f(θ)の振れ量の絶対値│P│は、次の式で表される。
Figure 2008093750
更に、切り欠きは180度対向する2箇所にあるので、反対側の切り欠きで正反対の誤差が生じるとすると、誤差の総量Eは次の式で表される。
E=2│P│=8aΔθ/πL・(sin(L/2)−L/2・cos(L/2))
例えば、実測地によれば、傾きaは30μm/0.0314rad=955μm/rad、切り欠き部分の幅Lは角度にして1.38radであり、Δθ=0.0314であるから、8aΔθ/πL=55.3であり、sin(L/2)=0.637、L/2・cos(L/2)=0.532であるから、
E=55.3(0.637−0.532)=5.81μmとなる。
本実施例では、Δθが1/5になるので、Eも1/5になる。
次に、本発明の第2実施例のデータ補正処理を説明する。前述のように、第2実施例も、特許文献1に記載された図1に示す工作機械のチャックミス検出装置に本発明を適用したものであり、CPU18における処理内容のみが異なり、図4に示すフローチャートにおけるステップS5で図8に示すデータ補正処理を行う点が第1実施例と異なる。
図8に示すように、第2実施例のデータ補正処理では、ステップS31で、データ無効期間を決定する。データ無効期間の決定は、図3で説明したように行っても、第1実施例のようにサンプリング補間を行ってから行ってもよい。ステップS32では、データ無効期間の補完パターンを決定する。第2実施例では、この部分が従来例とは異なる。そして、ステップS33では、補完パターンに従ってデータ無効期間の補正データを生成して、補正検出データを求める。
第2実施例のステップS32では、切り欠き部分に対応するデータ無効期間の補完パターンを、特許文献1及び3に記載されたような直線でなく、ツールホルダの1回転の周期に近似した周期を有し且つデータ無効期間に適合する補完正弦波で行う。しかし、どのように適合させるかで各種の変形例が可能である。
図9は、補完正弦波の第1の例を説明する図である。図9の例では、ツールホルダの1回転の周期に近似した周期(基本周波数成分の周期)を有し且つデータ無効期間の両端の検出データとの差が最小になるように補完正弦波を決定する。図9では、測定データのデータ無効期間の両端の測定データは、T、U、V、Wである。そこで、T、U、V、Wとの差の合計が最小になるように基本周波数成分の正弦波の振幅及び位相を適宜設定して、補完正弦波を決定する。
図10は、補完正弦波の第2の例を説明する図である。図10の例では、フーリエ解析結果における基本周波数成分の振幅及び位相と一致する正弦波を補完正弦波とする。このような補完正弦波を算出するには、データ無効期間の検出データを中間にした有効データを算出し、有効データに対してフーリエ解析を行い、有効データから得られた基本周波数成分を減じたデータを新たな有効データとし、このような処理を数回繰り返してデータ有効期間及びデータ無効期間の周波数成分を算出してそれらから基本周波数成分の振幅及び位相を算出する。このようにして算出した補完正弦波をそのままデータ無効期間に適用する。
図11は、補完正弦波の第3の例を説明する図である。図11の例では、検出データのデータ無効期間以外の部分(データ有効部分)との差異が最小になる正弦波を補完正弦波とする。このような補完正弦波を算出するには、基本周波数の正弦波で、有効部分の検出データとの最小二乗和がもっとも小さくなるように振幅及び位相を決定する。
次に、本発明の第3実施例のデータ補正処理を説明する。第3実施例も、特許文献1に記載された図1に示す工作機械のチャックミス検出装置に本発明を適用したものであり、CPU18における処理内容のみが異なり、図4に示すフローチャートにおけるステップS5で図12に示すデータ補正処理を行う点が第1及び第2実施例と異なる。
図12に示すように、第3実施例のデータ補正処理では、ステップS41で、第2実施例と同様にデータ無効期間を決定する。ステップS42では、検出データを図13に示すように2次元平面に展開する。
センサ12が検出する距離dは、フランジ部分2Bの表面位置である。この表面は、回転中心Oを中心とする円に近似した円筒面であり、回転中心Oからセンサまでの距離からセンサの検出した距離dを減じた値が回転中心Oからフランジ部分2Bの表面までの距離である。この値を2次元平面に展開すると切り欠き部分を除く部分(データ有効部分)の軌跡は、円に近い形状となる。ここではこの円を補完円と称する。補完円の中心O’は、フランジ部分2Bの偏心分だけ回転中心Oからシフトしている。補完円の中心O’のシフト量が補完正弦波の振幅に対応し、シフト方向の基準方向からのずれが補完正弦波の位相に対応する。そこで、ステップS43では、検出データのデータ無効期間以外の部分(データ有効期間)に近似した補完円を求める。補完円は、例えば、補完円とデータ有効期間の検出データの2乗和が最小になるように求める。
ステップS44では、補完円に従ってデータ無効期間の補完データを求めて検出データを置き換えて補正データを算出する。
次に、本発明の第4実施例のデータ補正処理を説明する。第4実施例も、特許文献1に記載された図1に示す工作機械のチャックミス検出装置に本発明を適用したものであり、CPU18における処理内容のみが異なり、図4に示すフローチャートにおけるステップS5で以下に説明するようなデータ補正処理を行う点が従来例及び第1から第3実施例と異なる。
図14及び図15は、第4実施例のデータ補正処理を説明する図である。
第4実施例のデータ補正処理では、従来例及び第1から第3実施例においてデータ無効期間として使用されずに補完されていた切り欠き部分の検出データを活用する。渦電流センサなどのセンサ12は、検出距離が大きくなると検出精度が低下する。また、渦電流センサなどのセンサ12はある範囲の平均距離を検出しており、検出距離が大きくなるとこの範囲が大きくなり、分解能が低下する。更に、切り欠き部分は検出方向に距離が急激に変化するため、この部分の平均距離を検出すると検出信号は鈍る。そのため、切り欠き部分の距離の検出精度は、フランジ部分の検出精度に比べて低くなる。
図14の(A)は、センサ12でフランジ部分及び切り欠き部分の表面までの距離を多数回検出した時の測定データのバラツキ具合を示す図である。切り欠き部分のバラツキが大きいことが分かる。言い換えれば、図14の(B)に示すように、dが大きくなるほど検出精度が低下するといえる。
第4実施例では、切り欠き部分の検出データも活用するが、検出精度の低い切り欠き部分の検出データを検出精度の高いフランジ部分の検出データと同じように処理したのでは逆にフーリエ解析の精度が低下する。そこで、第4実施例では、図15の(A)に示すように、検出距離dが大きくなるほど増加率が小さくなるように補正を行う。これにより、切り欠き部分の検出データの全体のフーリエ解析における寄与率を小さくできる。例えば、図15の(A)に示すように、距離dが小さい部分でのΔP1の差はΔS1になるように補正される。これに対して、距離dが小さい部分でのΔP1と同じΔPの差はΔS1よりはるかに小さいΔS2になるように補正される。
図15の(A)に示すような関係で補正することにより、図15の(B)で実線で示す検出データは、一点鎖線で示す補正データに補正される。このような補正データに対してフーリエ解析を行うことにより、切り欠き部分の検出データをある程度有効に活用することができる。図2及び図3に示すように、実際の工作機械におけるATCのチャックミス検出装置では、データ無効期間の全体に占める割合が大きく、データ有効期間の検出データのみでは十分な精度で偏心量を検出するのが難しいので、第4実施例のように切り欠き部分の検出データをある程度有効に活用することで検出精度を向上できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、各種の変形例が可能であるのはいうまでもない。
例えば、実施例では、図1の(B)に示すような、フランジ面の対向する2箇所に切り欠き2Cを有するツールホルダ2を使用したが、切り欠き2Cが同じ形状であると、検出データにおいてどちらの切り欠きに対応するか判定するのが難しい場合があり得る。そこで、図16に示すように、フランジ面の適当な1箇所に回転位置識別のための小さな切り欠き30を設ける。検出データにおけるこの切り欠き30の位置により回転位置が容易に判定できる。なお、切り欠き30は、検出データにおいて切り欠きの存在が判別できる最小の大きさであることが望ましい。これは、フランジ部分2Bの検出データの減少をできるだけ小さくするためである。
また、特許文献1及び上記の実施例では、1回転分の検出データを得て処理を行ったが、複数回転分の検出データから処理対象の検出データを算出することも可能である。これにより、突発的に発生するランダムな外乱の影響を低減できる。図17及び図18は、この処理を説明する図である。
図17の(A)に示すように、N回転分の検出データをメモリ20に記憶し、図17の(B)に示すように位相を合わせてN回転分の検出データを重ねる。図17の(C)は、重ねられたN(ここでは5)回転分の検出データの一部を拡大したものである。これらのN回転分の検出データを統計処理して図17の(D)に示すような検出データを算出し、算出した検出データに対してフーリエ解析処理を行う。
図18は、統計処理の例を示す図である。1サンプリング点における5回分の検出データが、5.0、3.5、3.0、2.0、1.5であるとする。これらに対して、平均を算出する統計処理を行えば結果として3.4の検出データが得られ、両端の地を除外して平均を算出する統計処理を行えば結果として2.83の検出データが得られ、中央値を用いる統計処理を行えば結果として3.0の検出データが得られる。
また、本発明の実施例では、特許文献1と同様に検出した基本周波数成分を許容値と比較したが、特許文献2及び3に記載されたように周波数成分の回転に伴う変化及び偏心量の変化を検出することも可能である。
本発明は、切り欠き部分を有する円筒面の表面位置を検出する構成であれば、どのようなものにも適用可能であるが、特に工作機械のツール自動交換(ATC)のチャックミスを検出するのに適している。
図1は、工作機械のチャックミス検出装置の従来例の構成を示す図である。 図2は、チャックミス検出装置の従来例における検出データの処理を説明する図である。 図3は、従来例における切り欠き部分の補完方法を説明する図である。 図4は、本発明の実施例のチャックミス検出装置における処理を示すフローチャートである。 図5は、本発明の第1実施例のデータ補正処理を示すフローチャートである。 図6は、第1実施例における補完処理を説明する図である。 図7は、第1実施例における補完処理を説明する図である。 図8は、本発明の第2実施例のデータ補正処理を示すフローチャートである。 図9は、第2実施例における補完処理の第1の例を説明する図である。 図10は、第2実施例における補完処理の第2の例を説明する図である。 図11は、第2実施例における補完処理の第3の例を説明する図である。 図12は、本発明の第3実施例のデータ補正処理を示すフローチャートである。 図10は、第3実施例における補完処理を説明する図である。 図14は、本発明の第4実施例のデータ補正処理を説明する図である。 図15は、第4実施例のデータ補正処理を説明する図である。 図16は、実施例の変形例を説明する図である。 図17は、実施例の他の変形例を説明する図である。 図18は、実施例の他の変形例を説明する図である。
符号の説明
1 ツール
2 ツールホルダ
2B フランジ部分
2C 切り欠き部分
3 主軸
12 センサ(渦電流センサ)
14 データ処理装置
16 A/Dコンバータ
18 CPU
20 メモリ

Claims (13)

  1. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を所定周期で検出し、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、さらに前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成し、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行い、
    前記周波数解析結果に基づいて装着状態を判定するツールホルダ装着状態検出方法であって、
    前記データ無効期間の決定及び前記補完データの生成は、前記外周面検出手段の検出した前記フランジ外周面の表面位置の検出データを補間処理して、前記所定周期より短い補間周期での補間検出データを算出し、算出した前記補間検出データからを行うことを特徴とするツールホルダ装着状態検出方法。
  2. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出し、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、さらに前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成し、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行い、
    前記周波数解析結果に基づいて装着状態を判定するツールホルダ装着状態検出方法であって、
    前記補完データの生成は、前記ツールホルダの1回転の周期を有し且つ決定した前記データ無効期間に適合する補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて生成されることを特徴とするツールホルダ装着状態検出方法。
  3. 前記補完データは、前記フーリエ演算手段の解析結果における周波数成分の振幅及び位相と一致するように前記補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて生成される請求項2に記載のツールホルダ装着状態検出方法。
  4. 前記補完データは、前記検出データの前記データ無効期間以外の部分との差異が最小になるように前記補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて生成される請求項2に記載のツールホルダ装着状態検出方法。
  5. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出し、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、さらに前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成し、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行い、
    前記周波数解析結果に基づいて装着状態を判定するツールホルダ装着状態検出方法であって、
    前記補正検出データは、前記検出データを2次元平面に展開し、測定したデータに基づいて最適な補完円を決定し、決定した前記補完円に基づいて生成されることを特徴とするツールホルダ装着状態検出方法。
  6. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出し、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補正データを生成し、さらに前記データ無効期間の検出データを前記補正データで置換えて補正検出データを生成し、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行い、
    前記周波数解析結果に基づいて装着状態を判定するツールホルダ装着状態検出方法であって、
    前記補正検出データは、基準ギャップから離れているデータほど、振れ量の算出結果に影響しなくなるように値を圧縮して、生成されることを特徴とするツールホルダ装着状態検出方法。
  7. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を所定周期で検出する外周面検出器と、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成するデータ補正手段と、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行う周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段の解析結果に基づいて装着状態を判定する判定手段と、を備えるツールホルダ装着状態検出装置において、
    前記データ補正手段は、前記外周面検出手段の検出した前記フランジ外周面の表面位置の検出データを補間処理して、前記所定周期より短い補間周期での補間検出データを算出し、算出した前記補間検出データから前記データ無効期間の決定及び前記補完データの生成を行うことを特徴とするツールホルダ装着状態検出装置。
  8. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出する外周面検出器と、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成するデータ補正手段と、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行う周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段の解析結果に基づいて装着状態を判定する判定手段と、を備えるツールホルダ装着状態検出装置であって、
    前記データ補正手段は、前記ツールホルダの1回転の周期を有し且つ決定した前記データ無効期間に適合する補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて前記補完データを生成することを特徴とするツールホルダ装着状態検出装置。
  9. 前記データ補正手段は、前記周波数解析手段の解析結果における周波数成分の振幅及び位相と一致するように前記補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて前記補完データを生成する請求項8に記載のツールホルダ装着状態検出装置。
  10. 前記データ補正手段は、前記検出データの前記データ無効期間以外の部分との差異が最小になるように前記補完正弦波を決定し、決定した前記補完正弦波に基づいて前記補完データを生成する請求項8に記載のツールホルダ装着状態検出装置。
  11. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出する外周面検出器と、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補完データを生成し、前記データ無効期間の検出データを前記補完データで置換えて補正検出データを生成するデータ補正手段と、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行う周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段の解析結果に基づいて装着状態を判定する判定手段と、を備えるツールホルダ装着状態検出装置であって、
    前記データ補正手段は、前記検出データを2次元平面に展開し、測定したデータに基づいて最適な補完円を決定し、決定した前記補完円に基づいて前記補完データを生成することを特徴とするツールホルダ装着状態検出装置。
  12. 円筒のフランジ外周面に切り欠きを有するツールホルダの工作機械の主軸への装着状態を検出するため、
    前記フランジ外周面に近接して設けられ、前記主軸の回転に伴い回転する前記フランジ外周面の表面位置の変化を検出する外周面検出器と、
    前記フランジ外周面の表面位置の検出データから、所定の方法で前記切り欠き部分付近のデータ無効期間を決定すると共に決定した前記データ無効期間の補正データを生成し、前記データ無効期間の検出データを前記補正データで置換えて補正検出データを生成するデータ補正手段と、
    前記補正検出データに対して周波数解析を行う周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段の解析結果に基づいて装着状態を判定する判定手段と、を備えるツールホルダ装着状態検出装置であって、
    前記データ補正手段は、基準ギャップから離れているデータほど、振れ量の算出結果に影響しなくなるように値を圧縮して、前記補正データを生成することを特徴とするツールホルダ装着状態検出装置。
  13. 工具が取り付けられたツールホルダが装着される主軸と、
    請求項7から12のいずれか1項に記載のツールホルダ装着状態検出装置と、を備えることを特徴とする工作機械。
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