JP2008087786A - ガス遮断性を有するスパウト及びその製造方法並びに該スパウトを装着したスパウト付き容器。 - Google Patents

ガス遮断性を有するスパウト及びその製造方法並びに該スパウトを装着したスパウト付き容器。 Download PDF

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Abstract

【課題】容器内への酸素の侵入を防ぐガス遮断性に優れ、しかも生産性にも優れたスパウト、該スパウトを装着した容器並びにスパウト製造方法を提供する。
【解決手段】注出筒部2内に注出口を塞ぐ隔膜6を有し、注出筒部の内周面に機能性樹脂層9を有する多層筒状スリーブ8を設け、隔膜6と多層筒状スリーブ8の下端部を容器本体15とのシール部16となる位置に位置させてなるスパウト1を容器本体15の開口部にヒートシールしてある。スパウト1は、機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブ8を別途形成し、該多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内にその下端が前記容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させて射出成形する。
【選択図】図2

Description

本発明は、パウチ等の容器本体に装着されるスパウトで注出口の途中に隔膜を有するスパウト、特に輸液や経腸栄養剤等、酸素等によって変質しやすい内容物を収容するガスバリア性を有する容器の開口部に取付けられるガス遮断性を有するスパウト、及びその製造方法並びに該スパウトを装着したスパウト付き容器に関する。
従来、輸液や経腸栄養剤、流動食といった経口用薬液、また血液、食品等の酸素によって変質しやすい内容物を収容するパウチ等の容器は、ガスバリア性の高い素材を層構成に含むラミネートフィルムなどで容器本体を構成しているため、容器本体のガスバリア性は確保されていたが、容器本体に取り付けられるスパウトは、通常ポリオレフィン系樹脂単体で成形されておりガスバリア性が容器本体に比べて十分でない。そのため、スパウト部分からの酸素が侵入し、内容品の変質防止が完全でなく、より完全なガスバリア性を確保するためには、容器をさらにガスバリア性の高い材料で形成された外装袋に挿入して密封包装しなければならないという問題点があった。その問題を解決するため、スパウトのガスバリア性を高める手段として、注出筒部の少なくとも容器とのシール部から突出する部分から上方筒部にガスバリア性樹脂からなる中間層を設けることによって、注出筒部壁面を通して容器内への酸素の侵入を防止し、且つ注出筒部上端をガスバリア性フィルムあるいはゴム栓等で密閉しているものが提案されている(特許文献1、2参照)。
一方、経腸栄養剤や輸液等は一般にカテーテルを通じて人体に投与されるため、容器から内容物を注出する際は、カテーテルの基端に設けられた注射針や接続針をスパウトの注出筒部に嵌合している。そのため、スパウトの注出筒部は、注射器や接続針を安定して嵌合保持できるように一定長さ以上を有すること、且つ使用時までは完全な密封が維持されることが要求され、これらの要求を満たすために、所定長さを有する注出筒部の途中に易破断可能な隔壁を注出筒部と一体に設けたものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。易破断可能な隔壁を注出筒部の途中に注出筒部と一体に設けることによって、注射器や接続針で隔膜を安定して安全に破断できると共に、密封性をより高めるという利点がある。
特開平11−128317号公報 特開平11−29159号公報 特開2002−210023公報
従来、注出筒部の筒壁にガスバリア層を介在させることによって注出筒部からの空気の侵入を防止しているものは上記のように知られているが、これらは何れも注出筒部の上端あるいは下端に封止材を設けたものであり、注出筒部の途中に隔壁(又は薄膜)を一体に設けたものには適用されていない。注出口の途中に隔壁を一体成形するスパウトの場合、その筒部に少なくとも隔壁の上下部分に渡ってガスバリア層を形成することは困難であり、従来そのようなスパウトは提案されていない。
そこで、本発明は注出筒部の途中に注出口を閉塞する易破断可能な隔壁を有するスパウトにおいて、スパウトの注出筒部壁を通して容器内への酸素の侵入を防ぐガス遮断性に優れ、且つ生産性にも優れ、しかもカテーテルの注出部材を安定して接続することができるガス遮断性を有するスパウト、及びその製造方法並びに該スパウトを装着したスパウト付き容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係るスパウトは、注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、前記隔膜と前記多層筒状スリーブの下端部を前記容器本体とのシール部となる位置に位置させたことを特徴とするものである。
なお、本発明で機能性樹脂とは、空気(酸素)等のガスバリア性を有する樹脂、または酸素等を吸収する鉄分等の酸素吸収材料をブレンドした樹脂で酸素吸収性を有する樹脂を指す。そして、ガス遮断化とは、これらの樹脂によって、ガスの透過を阻止するガスバリアあるいは酸素等特定のガスを吸収して容器内へのガスの侵入を阻止する機能を生じさせるようにしてなることを意味する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のスパウトにおいて、前記隔膜が、機能性樹脂層を中間層とした多層薄膜であることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のスパウトにおいて、前記多層筒状スリーブの下端を外方へ変形させたことを特徴とするものである。
請求項4に係る発明のスパウトは、注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、該隔膜の上下に位置するように、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを設け、且つ前記下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる位置に位置させたことを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のスパウトにおいて、前記薄膜が、前記注出筒部の外周に突出形成したフランジ部と略同一面に位置させて形成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項6に係る発明のスパウトは、注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜を設け、且つ前記下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体のシール部となる位置に位置させたことを特徴とするものである。
請求項7に係る発明のスパウトの製造方法は、注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に前記上コア型と共に位置させて型締する工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締め工程において前記多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明のスパウトの製造方法は、注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、該隔膜の上下に位置するように、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを形成する工程、前記上多層筒状スリーブを上コア型に装着し、前記下多層筒状スリーブを下型のコア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に前記上多層筒状スリーブと前記下多層筒状スリーブを位置させて型締する工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締めする工程において、前記上多層筒状スリーブ及び下多層筒状スリーブのキャビティ内への位置が、前記上多層筒状スリーブの下端及び下多層筒状スリーブの上端が前記隔膜が形成される位置に略達する位置となるようにし、且つ下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明のスパウトの製造方法は、注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜を設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブに隔膜を成形して隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程、該隔膜付き多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に位置させて型締めする工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締めする工程において、前記隔膜付き多層筒状スリーブの下端部を、容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項9に記載のスパウトの製造方法において、隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程は、機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブを該多層筒状スリーブの軸方向長さより短い高さの隔膜付き多層筒状スリーブ成形用下コア型に嵌挿し、該多層筒状スリーブ成形用下コア型の上端面、該上端面から突出している前記多層筒状スリーブの内層面、及び上コア型とでキャビティを形成して、該キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程からなることを特徴とするものである。
請求項11に係る発明のスパウト付き容器は、容器本体がガス遮断性材料で形成され、該容器本体の開口シール部に請求項1〜6何れかに記載のスパウトを該スパウトの取付部をシールすることによって一体に装着してなることを特徴とするものである。
請求項1〜3のスパウトによれば、注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、前記隔膜と前記多層筒状スリーブの下端部を前記容器本体とのシール部となる位置に位置させているので、注出筒部内に隔膜を有するスパウトであっても、前記隔膜から上部の注出筒部の壁部を通して容器内に酸素が侵入することを防ぐことができ、且つ注出筒部上端面をガス遮断性シールで遮断することによって、注出口を介する酸素の侵入も確実に防ぐ事ができ、高度のガス遮断性が要求されるパウチ等の容器に適用できる。また、請求項2の発明によれば、注出筒部上端面をガス遮断性シールで密閉しなくても、注出口を介しての容器への酸素の侵入も確実に防ぐ事ができる。さらに、請求項3によれば、多層筒状スリーブの下端を外方へ変形させることによって、多層筒状スリーブの下端部での幅方向のガス遮断面積が増え、より酸素遮断効果が向上する。
請求項4の発明によれば、注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、該隔膜の上下に位置するように、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを設け、且つ下方の前記下多層筒状スリーブを容器本体とのシール部となる位置に位置させているので、注出筒部内に隔膜を有するスパウトであっても、前記注出筒部の壁部を通して酸素が容器内へ侵入することを高度に防ぐことができ、且つ注出筒部上端面をガス遮断性シールで遮断することによって、注出口を介しての容器への酸素の侵入も確実に且つ容易に防ぐ事ができ、高度のガス遮断性が要求されるパウチ等の容器に適用できる。且つ請求項5の構成によれば、隔膜が位置する部分の周方向の肉厚が厚くなるので、上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブとが不連続になっている部分からの酸素の侵入を効果的に防ぐことができる。
請求項6の発明によれば、注出筒部の内周面に機能性樹脂層を中間層とした多層筒状スリーブを設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜を設け、且つ前記多層筒状スリーブの下端部を、容器本体のシール部となる位置に位置させているので、注出筒部の軸方向筒部の略全周にわたって機能性樹脂を有する多層筒状スリーブを配置することが可能となり、注出筒部からの酸素の侵入をより完全に遮断することができる。
請求項7の発明の製造方法によれば、多層筒状スリーブを予め形成し、それをインサート成形により前記隔膜と前記多層筒状スリーブの下端部を前記容器本体とのシール部となる位置に確実に位置させて安定して一体に成形することができるので、請求項1、2に記載のスパウトを、実生産ラインで生産することを可能とすることができる。
同様に、請求項8の製造方法によれば、上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを予め成形し、前記上多層筒状スリーブ及び下多層筒状スリーブのキャビティ内への位置が、前記上多層筒状スリーブの下端及び下多層筒状スリーブの上端が前記隔膜が形成される位置にほぼ達する位置となるようにし、且つ下多層筒状スリーブの下端部が前記容器の容器本体とのシール部となる取付部成形キャビティ内に達するように位置決めしてインサート成形できるので、請求項4、5に記載のスパウトを実生産ラインで生産することを可能とすることができる。
請求項9、10の発明によれば、多層筒状スリーブを成形し、且つ該多層筒状スリーブの内部に注出口を閉鎖する隔膜を成形して隔膜付き多層筒状スリーブを予め成形し、それをスパウト本体にインサート成形して一体的に形成することができるので、機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブ内の筒内に隔膜を形成することが可能であり、請求項6に記載のスパウトを実生産ラインで生産することを可能とすることができる。
請求項11の発明によれば、ガス遮断性材料で形成された容器本体に、ガス遮断性に優れたスパウトを装着して一体化したガス遮断性に優れ、高酸素遮断性が要求される内容物の充填に好適なスパウト付きパウチ等の容器を得ることができる。
以下、本発明の実施形態に係るスパウトを図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスパウトの基本的な実施形態を示している。
本実施形態のスパウト1は、筒状の注出筒部2と、該注出筒部の下方部の外周面から突出して設けられた取付部3とを備え、該取付部3が図2に示す容器本体15の開口シール部16内に挟み込まれてシールされる。注出筒部2及び取付部3(以下、両者を併せてスパウト本体という)は、本実施形態では、後述する多層筒状スリーブを除く他の部分が、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂単体(以下、スパウト基材という)から構成されている。一方、容器本体15は、ガスバリア性材料で形成されたパウチであり、従来公知の例えばナイロン、エチレンビニールアルコール、ポリビニリデンクロライド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリルニトリル、金属蒸着フィルム、アルミニウム等の金属箔等のガスバリア性の高い素材を層構成に含むラミネートフィルム等、各種のガスバリア性を有する材料で形成することができる。
前記注出筒部2の注出口4には、途中に注出口4を塞ぐように隔膜6が設けられ、隔膜より上側の注出口4と下側の注出口4に区画されている。隔膜6は、本実施形態では、図1に示すように該スパウトをパウチ等の容器本体に装着したとき、容器本体の開口シール部16内に位置するような位置関係で配置されている。隔膜6は、内容物注出に際して容易に破断して開口できるように全体を薄膜に形成するか、又はその周部の一部を残して易破断可能に弱化部7が形成され、スパウト本体と後述する方法でスパウト基材で一体に射出成形して形成されている。そして、本実施形態では、隔膜6より上方の注出筒部の内周面に中間層が機能性樹脂からなる多層筒状スリーブ8が一体に形成されている。
多層筒状スリーブ8は、本実施形態では、外層が機能性樹脂層9で形成され、内層10がスパウト基材と同じくポリオレフィン系樹脂単体で形成されている。多層筒状スリーブ8は、その層構成に機能性樹脂層9を含んでおればよく、その位置及び層数は特に限定されないが、機能性樹脂層が内容液や内容物と直接接触するのは望ましくないので、注出時内容物と接触する恐れがある最内層には機能性樹脂層9以外の樹脂、たとえばポリオレフィン系樹脂層を設けるのが望ましい。
なお、本実施形態では、多層筒状スリーブをポリオレフィン系樹脂単体層と機能性樹脂層の2層で構成しているが、機能性樹脂層の外側にさらにポリオレフィン系樹脂単体層を形成した3層、あるいは機能性樹脂層とスパウト基材が交互に積層した多層構成にしてもよく、用途に応じて最適な構成を採用できる。また、外層は後述するようにスパウト成形時に、インサート成形すると外層の表面はスパウト基材で覆われて一体となるので、多層筒状スリーブの成形時には、外層は機能性樹脂層であってもよく、ポリオレフィン系樹脂単体層であってもよい。
機能性樹脂としては、ガスバリア性を有する樹脂または酸素吸収性を有する樹脂が採用でき、ガスバリア性を有する樹脂としては、ナイロン、エチレンビニールアルコール、ポリビニリデンクロライド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリルニトリル等が採用できる。また、酸素吸収性を有する樹脂としては、鉄粉、あるいは塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム、塩化バリウム等のハロゲン化金属と鉄粉との混合物、あるいは上記混合物とケイソウ土を混合させたもの等の酸素吸収性を有する材料を配合した熱可塑性合成樹脂が採用できる。
本実施形態では、多層筒状スリーブの上端は、図1に示すように、機能性樹脂層9の端面が直接注出口端面に露出しないように、スパウト基材で覆われて構成している。このように、機能性樹脂層が直接外部に露出しないように完全にスパウト基材の内部に埋設することによって、吸水性或いは酸化等によって前述した機能性樹脂の機能の低下を防止することができるので望ましい。しかしながら、その上端が例えば後述する図4に示すように、機能性樹脂層が直接外部に露出しても、隔膜によって内容物と接触しないため、製造上の容易性から直接外部に露出するように形成してもよい。
以上のように構成されたスパウト1の注出口4の開口端部11に、図2に示すように、ガスバリア性フィルムからなる封止材17をヒートシールして、注出口の開口端部を密封する。以上のようにして得られたスパウト1を、図2に示すように、容器本体(例えばパウチ)15の開口シール部16内に隔膜から下方の注出口4を完全に容器本体の開口シール部16内に位置させて、容器本体と取付部3をヒートシールする。それによりスパウト1と容器本体が完全に一体化し、容器本体15がガス遮断性材料で形成され、該容器本体の開口部に機能性を有するスパウト1が装着されたスパウト付き容器20を得ることができる。
以上のように構成されたスパウト付き容器20は、スパウト1の注出筒部の軸方向周面は隔膜6より上部がガス遮断性を有する多層筒状スリーブ8で覆われ、且つ隔膜6より下方は同様にガス遮断性を有する容器本体の開口シール部16で覆われているので、スパウト周部からのガス(酸素)の侵入を高度に防止することができる。また、注出口上部からのガスの侵入は、封止材17によって遮断されるので、注出口の途中に隔膜を有するスパウトでありながら、スパウトを介しての容器内への酸素の侵入を高度に防止することができる。したがって、本実施形態のスパウト付き容器20は、例えば輸液や経腸栄養剤等、酸素等によって変質しやすい内容物を収容する容器として好適に用いることができる。
図3は、図1に示すものを改良した他の実施形態に係るスパウト25を示している。図1に示すものと同様な部分については、同一符号を付して説明を省略し、相違点のみについて説明する。以下、他の実施形態についても同様とする。
本実施形態のスパウト25は、図1に示したスパウトと比較して、多層筒状スリーブ26の下端を外方にフランジ状に屈曲変形させて、屈曲部27を形成したことに特徴を有する。このように、屈曲部27を形成することによって、図3(a)に示すように、注出筒部と該注出筒部から外方に伸びる取付部3とコーナ部29の下方を多層筒状スリーブで覆うことができ、たとえば矢印28で示すように、多層筒状スリーブの端部に向けてスパウト本体のコーナ部29から侵入するガスも完全に遮断することができ、より高度な酸素遮断性を有するスパウトが得られる。なお、本実施形態の多層筒状スリーブ26は、図示のように中間層に機能性樹脂層9を挟む三層で構成されているが、前記実施形態と同様に層構成はそれに限定されるものではない。
図4は、図1に示すスパウトをさらに改良した他の実施形態に係るスパウト30を示している。
本実施形態のスパウトは、隔膜31の中間層32が多層筒状スリーブと同様な機能性樹脂層で形成されている多層隔膜となっていることに特徴を有する。中間層32は、図4に示すように、その外周部が取付部内に達するように注出口4の断面積よりも大きく形成することが望ましい。
本実施形態のスパウト30は、以上のように構成することによって、スパウトの注出口開口端から上部の注出口4を介して侵入してくるガスが多層隔膜31で遮断されるので、図2に示すように注出口の開口端部をガス遮断性を有する封止材で封止しなくても、容器内への酸素の侵入を高度に阻止することができる。
図5は、本発明の他の実施形態に係るスパウトの断面図である。
本実施形態のスパウト35は、注出筒部内の途中に設けられた隔膜6が設けらている位置を挟んで、上側の注出口4の内周面及び下側の注出口4の内周面にそれぞれ上側多層筒状スリーブ8および下側多層筒状スリーブ8を配置してなる。前記隔膜6は、注出筒部の肉厚部であるフランジ5が設けてある位置に一致させて配置してある。それにより、該隔膜6が配置してある位置の注出筒部に多層筒状スリーブが配置されてなくても、注出筒部外周面からのガスの侵入を阻止し、バリア性を高めている。
このように本実施形態のスパウトでは、注出筒部は隔膜6が設けてある位置を除いてその内周面に多層筒状スリーブが設けてあり、且つ隔膜をフランジ5と一致させて設けてあるので、注出筒部から注出口に外気が侵入することを防止できる。そして、注出筒部の開口端に図2に示すものと同様にガスバリア性の封止材をヒートシール等で貼着することによって、開口部を通して侵入する酸素も阻止することができ、前記実施形態のスパウトと同様に酸素遮断性に優れたスパウトを得ることができる。
図6は、本発明のさらに他の実施形態に係るスパウトの断面図である。
本実施形態のスパウト40は、注出筒部2の内周面に機能性樹脂層を中間層とした多層筒状スリーブ41を設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜42を設けてなることを特徴とするスパウトである。前記多層筒状スリーブ41は、図6に示すように、注出筒部2のほぼ全長に亘って設けられているが、少なくともその下端部41−2が開口シール部内に達する位置まで延びているように設ける必要がある。
本実施形態のスパウト40においては、注出筒部の多層筒状スリーブ41で囲われた内部に隔膜42を設けてあるので、隔膜が設けてある位置での多層筒状スリーブの不連続がなく、注出筒部外周面からの酸素の侵入を完全に遮断することができるとともに、隔膜42は特に注出筒部の肉厚部に設ける必要はなく、注出筒部の任意の位置に設けても高度の酸素遮断性を有するという利点がある。
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係るスパウトの断面図であり、本実施形態のスパウト45は、基本的構成は図6に示す実施形態と同様であるが、本実施形態では注出筒部2の隔膜42より上方位置の注出口内周面に内ネジ46が形成されている。このように、注出筒部の内周面に内ネジを形成することによって、例えば特開2002−210023号公報に記載されている例のようにカテーテルに設けられた接続針とスパウトとを螺合して接続することが可能となり、より安定してカテーテルの接続が可能となるとともに、使用中にカテーテルが離脱する事故を防ぐことができる。
以上、本発明に係るスパウトの種々の実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、上記多層筒状スリーブは、機能性樹脂層が1層の場合を示しているが、勿論機能性樹脂層は2層以上であってもよい。また、該機能性樹脂層をガスバリア性を有する層と酸素吸収性を有する層の組合せなど、用途に応じて適宜選択できる。また、上記実施形態では、隔膜を易破断可能にするために、隔膜の注出筒部内周面近傍を薄肉に形成してあるが、スコアを形成することによって易開封部を形成してもよい。
本発明のスパウトは以上の構成を有し、スパウトのガス遮断化を達成することができ、しかも以下に例示する方法によって、一体に射出成形することが可能であり、生産性に優れている。
図8は、図1に示す実施形態のスパウトの製造方法の一例を示す工程図である。該工程図を基に、上記スパウト1の製造方法を詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、説明の便宜上図示の並列方向を上下として、成形型も図示にしたがって上下を付して表現しているが、必ずしも方向はそれに限らず、型が左右に移動して型閉じ、型開きを行うようにしてもよい。
まず、図示しない工程で内層10がスパウト基材と同様なポリオレフィン系樹脂単体で形成され、外層が機能性樹脂層9となっている多層筒状スリーブ8を成形し、該多層筒状スリーブ8を工程(a)〜(b)において、上コア型50の外周面に嵌挿する。上コア型50は、大径部51から段差面を介して小径部52となり、段差面が注出筒部上端成形面53となり、小径部の下端面が隔膜成形面54となっており、同図(b)に示すように小径部52の外周面に多層筒状スリーブをその上端が注出筒部上端成形面53と僅かな隙間を有するように嵌合する。
下型55は中央部に溶融樹脂を射出するノズル56が嵌合した下コア型57を有し、型締め工程(c)で、上型であるキャビティ型60が下降し、且つ多層筒状スリーブ8が嵌挿されている上コア型50も下降して、型閉じを行って、キャビティ型60、上コア型50、下型55、下コア型57及び多層筒状スリーブ8でキャビティ61を形成する。前記型締め工程において、図示のように、多層筒状スリーブ8を、その下端が前記パウチの容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ内に達するように位置させることが重要である。
この状態でノズル56から溶融樹脂を射出すると、同図(d)に示すように、溶融樹脂は隔膜部の中心位置となる部分からキャビティ内に充填され、隔膜、注出筒部、取付部を形成する。注出筒部では溶融樹脂が多層筒状スリーブの下端、外周面、及び上端面を覆い、多層筒状スリーブがスパウト基材と一体となってスパウトが成形される。以上のように、多層筒状スリーブを上コア型に嵌挿した状態でインサート成形することによって、注出口の途中に隔膜があるスパウトであっても、注出筒部に多層筒状スリーブが位置するように一体成形することができる。そして、同図(e)に示すように、型開きをし、最後に上コア型50を外すことによって、図1に示すスパウト1が得られる。
以上のように、本実施形態のスパウト1は、注出口内周部に多層筒状スリーブをその下端が略隔膜形成部に達するように位置させるインサート成形法によって、容易に一体に成形することができる。同様に、図4に示すスパウト30もインサート成形法と、多層隔膜部31を形成させる共射出成形法の組合せによって容易に成形することができる。
図9は、図5に示す実施形態のスパウト35の成形方法の実施形態を示している。
この場合、上多層筒状スリーブ8と下多層筒状スリーブ8を予め別途成形し、上多層筒状スリーブ8を図8に示す実施形態と同様に上コア型50の小径部52に嵌挿し、工程(b)に示すように下多層筒状スリーブ8を下コア型57の外周面に嵌挿する。下コア型57の先端面は、後述するキャビティ型のフランジ形成部となる位置の下面まで伸び、上コア型50の隔膜成形面54はフランジ形成部となる位置の上面まで伸びるように形成され、上コア型に嵌挿された上多層筒状スリーブ8の下端と下コア型に嵌挿された下多層筒状スリーブ8の上端面が、隔膜を成形するキャビティ部に射出された溶融樹脂が注出筒部及び取付部成形キャビティ部に通ることを可能とする樹脂流路を確保できる間隙を形成するようにして、それぞれ装着される(同図(b)〜(c))。
型閉じ工程(c)で、上型であるキャビティ型60が下降し、且つ多層筒状スリーブ8が嵌挿されている上コア型50も下降して、型閉じを行って、キャビティ型60、上コア型50、下型55、下コア型57、上多層筒状スリーブ8及び下多層筒状スリーブ8でキャビティ61を形成する。この状態でノズル56から溶融樹脂を射出して射出成形すると、同図(d)に示すように、溶融樹脂は隔膜部の中心位置となる部分からキャビティ内に射出され、隔膜、注出筒部、取付部を形成する。注出筒部では溶融樹脂が上多層筒状スリーブ8及び下多層筒状スリーブ8の外周面に沿って流れてその外周面を完全に覆い、上多層筒状スリーブ8及び下多層筒状スリーブ8がスパウト基材と一体となってスパウトが成形される。以上のように、上多層筒状スリーブ8を上コア型、下多層筒状スリーブ8を下コア型に嵌挿した状態で、上多層筒状スリーブの下端及び下多層筒状スリーブの上端が前記隔膜が形成される位置にほぼ達するようにし、且つ下多層筒状スリーブの下端が前記パウチの容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ内に達するように位置させてインサート成形することによって、注出口の途中に隔膜があるスパウトであっても、注出筒部に隔膜部を挟んで多層筒状スリーブを位置させて一体成形することができる。そして、同図(e)に示すように、型開きをし、最後に上コア型50を外すことによって、図5に示すスパウト35が得られる。
図10は、図6に示す実施形態に係るスパウト40の成形方法の実施形態を示している。
スパウト40の製造工程は、機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブに隔膜を成形して隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程、隔膜付き多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に前記上コア型と共に位置させて、前記隔膜付き多層筒状スリーブの下端が前記パウチの容器本体とのシール部となる取付部成形キャビティ内に達するように位置させて射出成形する工程からなり、前記隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程は、内層以外の層に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブを該多層筒状スリーブの軸方向長さより短い高さの隔膜付き多層筒状スリーブ成形用下コア型に嵌挿し、該多層筒状スリーブ成形用下コア型の上端面、該上端面から突出している前記多層筒状スリーブの内層面、及び上コア型とでキャビティを形成して、該キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程からなっている。
より詳細には、図示の実施形態では、外層に機能性樹脂層、内層にポリオレフィン系樹脂層を有する多層筒状スリーブ41を別工程で成形する。該多層筒状スリーブ41は、前記したように下注出口4から隔膜を超えて上注出口4まで伸びる長さに形成する。該多層筒状スリーブの成形は、共押出成形法あるいは共射出成形法によって容易に成形できる。次いで、中央部にノズル71を有する隔膜付き多層筒状スリーブ成形用下コア型70に多層筒状スリーブ41を嵌挿する。多層筒状スリーブ成形用下コア型70の上端面は隔膜下面成形面となっており、下コア型70に嵌挿した状態では多層筒状スリーブ41の上部は、同図(b)に示すようにその上端面72から上方に突出した状態となっている。
この状態で隔膜付き多層筒状スリーブ成形用上型73が下降して、多層筒状スリーブ41の外周面に嵌合した状態となり、さらに隔膜付き多層筒状スリーブ成形用上コア型75が下降して、多層筒状スリーブ41の内周面に嵌合する。該上コア型75は、多層筒状スリーブの内径よりも小径に形成された円柱型面76を有し、多層筒状スリーブ内周面との間に環状の間隔を形成し、且つその下端面77が下コア型との間に隔壁を形成する間隔を形成して、有底筒状のキャビティ78を形成するようになっている。したがって、この状態で同図(d)に示すように、射出成形することによって同図(e)に示すように、多層筒状体の内面に隔壁42を有する隔膜付き多層筒状スリーブ79を成形することができる。
次いで、上コア型75は隔膜付き多層筒状スリーブ79が嵌装した状態で、同図(f)に示すように、スパウトを形成する成形型のキャビティ型80に嵌合する。スパウト成形型80は、本実施形態では、中央部に下コア型81を有し且つ該下コア型の外周部近傍にノズル82が嵌装した下型83、キャビティ型84、上コア型75から構成されている。上コア型75は、隔膜付き多層筒状スリーブ79を成形する隔膜付き多層筒状スリーブ成形型の上コア型と兼用している。同図(f)に示すように型締めしてノズル82から溶融樹脂を射出して、キャビティ内に充填することによって、注出筒部内周面に隔膜付き多層筒状スリーブが一体に成形されたスパウト40を得ることができる。
本発明のスパウト及び該スパウトを装着した容器は、ガスバリア性や酸素吸収性等の機能性を有しているので、高度のガス遮断性が要求される、経腸栄養剤、輸液、経口用薬液、血液、食品等、の内容物を充填する容器に好適に利用できる。そして、本発明のスパウト製造方法は、上記スパウトを大量生産する実ラインに適用できる。
(a)は本発明の実施形態に係るスパウトの正面断面図であり、(b)はそのA−A断面図である。 (a)は本発明の実施形態に係るパウチ容器の要部正面断面図であり、(b)はそのB−B断面図である。 (a)は本発明の他の実施形態に係るスパウトの正面断面図であり、(b)はそのC−C断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るスパウトの正面断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るスパウトの正面断面図である。 本発明のさらにまた他の実施形態に係るスパウトの正面断面図である。 本発明のさらにまた他の実施形態に係るスパウトの正面断面図である。 図1に示す実施形態に係るスパウトの製造工程を示す工程図である。 図5に示す実施形態に係るスパウトの製造工程を示す工程図である。 図6に示す実施形態に係るスパウトの製造工程を示す工程図である。
符号の説明
1、25、30、35、40、45 スパウト
2 注出筒部 3 取付部
4 注出口 5 フランジ
6、31、42 隔膜 7 弱化部
8、26、41 多層筒状スリーブ
9 機能性樹脂層 10 内層
11 開口端部 15 容器本体
16 開口シール部 17 封止材
20 スパウト付き容器 27 屈曲部
32 多層隔膜 46 内ネジ
50 上コア型 51 大径部
52 小径部 53 注出筒部上端成形面
54 隔膜成形面 55、83 下型
56、71、82 ノズル 57、81 下コア型
60、84 キャビティ型 61、78 キャビティ
70 隔膜付き多層筒状スリーブ成形用コア型
73 隔膜付き多層筒状スリーブ成形用上型
75 隔膜付き多層筒状スリーブ成形用上コア型
76 円柱型面 79 隔膜付き多層筒状スリーブ
80 スパウト成形型

Claims (11)

  1. 注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、前記隔膜と前記多層筒状スリーブの下端部を前記容器本体とのシール部となる位置に位置させたことを特徴とするスパウト。
  2. 前記隔膜が、機能性樹脂層を中間層とした多層薄膜である請求項1に記載のスパウト。
  3. 前記多層筒状スリーブの下端を外方へ変形させた請求項1又は2に記載のスパウト。
  4. 注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、該隔膜の上下に位置するように、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを設け、且つ前記下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる位置に位置させたことを特徴とするスパウト。
  5. 前記薄膜が、前記注出筒部の外周に突出形成したフランジ部と略同一面に位置させて形成されている請求項4に記載のスパウト。
  6. 注出筒部と容器本体の開口シール部に取り付けられる取付部とを有するスパウトであって、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜を設け、且つ前記下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体のシール部となる位置に位置させたことを特徴とするスパウト。
  7. 注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に前記上コア型と共に位置させて型締する工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締め工程において、前記多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするスパウトの製造方法。
  8. 注出筒部内に注出口を塞ぐ隔膜を有し、該隔膜の上下に位置するように、前記注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する上多層筒状スリーブと下多層筒状スリーブを形成する工程、前記上多層筒状スリーブを上コア型に装着し、前記下多層筒状スリーブを下型のコア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に前記上多層筒状スリーブと前記下多層筒状スリーブを位置させて型締する工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締めする工程において、前記上多層筒状スリーブ及び下多層筒状スリーブのキャビティ内への位置が、前記上多層筒状スリーブの下端及び下多層筒状スリーブの上端が前記隔膜が形成される位置に略達する位置となるようにし、且つ下多層筒状スリーブの下端部を、前記容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするスパウトの製造方法。
  9. 注出筒部の内周面に機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを設け、該多層筒状スリーブ内に注出口を塞ぐ隔膜を設けてなるスパウトの製造方法であって、前記機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブに隔膜を成形して隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程、該隔膜付き多層筒状スリーブを上コア型に装着して下型とキャビティ型で形成されるキャビティ内に位置させて型締めする工程、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程を有し、前記型締めする工程において、前記隔膜付き多層筒状スリーブの下端部を、容器本体とのシール部となる取付部を形成するキャビティ位置に達するように位置させてなることを特徴とするスパウトの製造方法。
  10. 隔膜付き多層筒状スリーブを成形する工程は、前記機能性樹脂層を有する多層筒状スリーブを形成する工程、該多層筒状スリーブを該多層筒状スリーブの軸方向長さより短い高さの隔膜付き多層筒状スリーブ成形用下コア型に嵌挿し、該多層筒状スリーブ成形用下コア型の上端面、該上端面から突出している前記多層筒状スリーブの内層面、及び上コア型とでキャビティを形成して、該キャビティ内に溶融樹脂を射出する工程からなる請求項9に記載のスパウトの製造方法。
  11. 容器本体がガス遮断性材料で形成され、該容器本体の開口シール部に請求項1〜6何れかに記載のスパウトを該スパウトの取付部をシールすることによって一体に装着してなることを特徴とするスパウト付き容器。
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