JP2008080240A - 静電塗装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塗装条件に応じたコロナリングを選択できると共に、コロナリングを小型化しつつ安定的にコロナ放電を発生させる。
【解決手段】 ハウジング部材15の前側には、エアモータ13および回転霧化頭14からなる噴霧器12を取付けると共に、回転霧化頭14を囲繞するようにシェーピングエアリング20を取付ける。また、シェーピングエアリング20の外周側には、高電圧放電電極26の筒状取付部27をねじ込み固定すると共に、筒状取付部27の後端側には複数本の放電ワイヤ28を放射状に取付ける。これにより、シェーピングエアリング20等を介して高電圧放電電極26に高電圧を印加すると、放電ワイヤ28の先端に電界が集中し、コロナ放電が安定的に発生する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、高電圧を印加した状態で塗料を噴霧するようにした静電塗装装置に関する。
一般に、静電塗装装置として、例えばエアモータと回転霧化頭とからなる噴霧器と、該噴霧器のエアモータを保持するハウジング部材と、噴霧器の回転霧化頭から噴霧された塗料粒子をマイナスの高電圧に帯電させる高電圧発生器とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平10−57848号公報 実開平3−75856号公報
このような従来技術による静電塗装装置では、マイナスの高電圧が印加された回転霧化頭と被塗物との間には、電気力線による静電界域が形成される。この状態で、高速回転する回転霧化頭を用いて塗料を噴霧すると、回転霧化頭から噴霧された塗料粒子は、マイナスの高電圧に帯電された帯電塗料粒子となる。これにより、帯電塗料粒子は、アースに接続された被塗物に向けて飛行し、該被塗物の表面に塗着する。
また、従来技術では、ハウジング部材の外周側には、帯電塗料粒子と同極性の高電圧を印加した反発電極を設けている。これにより、反発電極と帯電塗料粒子との間に反発力を作用させて、帯電塗料粒子を被塗物に向けて指向させて、塗料粒子がハウジング部材に付着するのを防止している。
ところで、特許文献1,2による静電塗装装置では、ハウジング部材の外周側に反発電極を設ける構成としているものの、反発電極は帯電塗料粒子に対して反発力を作用させるに過ぎない。このため、反発電極は、例えば帯電量が減衰してハウジング部材の周囲を漂う塗料粒子に対しては十分な反発力を作用させることができなかった。
また、特許文献1,2による静電塗装装置では、反発電極とアース体との間の火花放電を防止するために、反発電極は電界の集中が生じない滑らかなリング状またはボール状に形成している。このため、ハウジング部材の外表面に十分な量の放電イオンを供給することができず、ハウジング部材の外表面の高電圧電位を維持できなかった。
この結果、静電塗装を継続するに従って、ハウジング部材の外表面には徐々に塗料粒子が付着して付着塗料となる。このため、この付着塗料によって、ハウジング部材の外表面の絶縁度が低下するという問題がある。
一方、ハウジング部材の高電圧電位を維持するためには、例えば反発電極を外径の大きな電極を用いて形成し、高電圧の放電面積を広げればよい。しかし、反発電極には常に高電圧が印加されているから、被塗物や他のアース物体との間で火花放電が生じないように、反発電極と被塗物等との間に十分な距離を確保する必要がある。このため、外径の大きな反発電極を用いた場合には、噴霧器の可動範囲が狭くなると共に、操作性が悪くなるという問題がある。
特に、自動車車体の内部のように狭い空間で塗装を行うときには、反発電極と自動車車体等のアース体との間の距離を確保することができず、塗装作業が困難となる。しかも、狭い空間の塗装を行うときには、被塗物との間で火花放電が生じないように、電極に印加する高電圧の電位を低下させる必要がある。このため、従来技術の静電塗装装置では、電極によるコロナ放電が生じ難く、放電イオンが不足してハウジング部材の外表面の高電圧電位を維持できなかった。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、塗装条件に応じたコロナリングを選択できると共に、コロナリングを小型化しつつ安定的にコロナ放電を発生させることができる静電塗装装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、供給された塗料を被塗物に噴霧する塗料噴霧手段と、絶縁材料によって形成され前側に該塗料噴霧手段を保持するハウジング部材と、前記塗料噴霧手段から噴霧された塗料粒子を高電圧に帯電させるための高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記ハウジング部材を取囲んで形成され該高電圧発生手段から高電圧が印加されることによりコロナ放電を発生するコロナリングとからなる静電塗装装置に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記ハウジング部材の前側には、前記塗料噴霧手段によって噴霧した塗料粒子の噴霧パターンを整形するためにシェーピングエアを吐出する筒状のシェーピングエアリングを設け、前記コロナリングは、該シェーピングエアリングの外周側に着脱可能に取付けられた筒状取付部と、該筒状取付部の後端側に設けられ前記シェーピングエアリングの径方向外側に向けて放射状に延びる複数本の放電ワイヤとによって構成したことにある。
請求項2の発明では、前記筒状取付部は、前記シェーピングエアリングの外周側にねじ込みまたは差込みによって固定する構成としている。
請求項3の発明では、前記放電ワイヤは、線径が0.5mm以上で1mm以下の導電性ワイヤを用いて形成している。
請求項4の発明では、前記放電ワイヤは、融点が2000℃以上の材料を用いて形成している。
請求項5の発明では、前記複数本の放電ワイヤは、各放電ワイヤの長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤを用いて互いに連結される構成としている。
請求項1の発明によれば、コロナリングは筒状の筒状取付部の後端側に複数本の放電ワイヤを設ける構成としたから、各放電ワイヤの先端に電界を集中させることができ、各放電ワイヤの先端でコロナ放電を発生させることができる。このとき、ハウジング部材の前側にシェーピングエアリングを設けると共に、複数本の放電ワイヤはシェーピングエアリングの径方向外側に向けて放射状に延びるから、複数本の放電ワイヤの先端はハウジング部材を取囲む。このため、各放電ワイヤの先端でコロナ放電を発生させることによって、ハウジング部材に十分な量の放電イオンを供給でき、ハウジング部材の外表面の高電圧電位を安定して維持することができる。
また、放電ワイヤの先端によるコロナ放電によって、帯電量が減衰した塗料粒子に対して再度帯電させることができる。この結果、再帯電した塗料粒子と放電ワイヤまたはハウジング部材との間で反発力を作用させることができ、ハウジング部材に塗料粒子が付着するのを効果的に防止することができる。
さらに、放電ワイヤの先端は極めて高い電界を形成できるから、例えば30kV〜60kV程度の比較的低い電圧しか放電ワイヤに印加できないときでも、放電ワイヤの先端で安定的にコロナ放電を生じさせることができる。
また、複数本の放電ワイヤを放射状に配置するから、各放電ワイヤの長さ寸法を短くした場合でも、隣合う放電ワイヤの先端間の距離を容易に離すことができ、各放電ワイヤのコロナ雲が相互に干渉して放電が不安定になるのを防止することができる。このため、コロナリングの外形形状を小さくすることができ、コロナリングと被塗物との間に十分な距離を確保することができる。この結果、コロナリングと被塗物との間の火花放電を防止できると共に、狭い空間で塗装を行うときでも、塗料噴霧手段の可動範囲を広げて、操作性を高めることができる。
また、コロナリングはシェーピングエアリングの外周側に着脱可能に取付けられる筒状取付部を備える構成としたから、コロナリングに印加される高電圧の電位や塗装を行う空間の広さに応じて、コロナリングを容易に交換することができる。さらに、シェーピングエアリングを導電性材料を用いて形成すると共に、シェーピングエアリングに高電圧を印加する場合には、シェーピングエアリングと筒状取付部を通じて放電ワイヤに対して高電圧を印加することができる。このため、高電圧の供給経路を別途確保する必要がなく、装置全体の構成を簡略化することができる。
請求項2の発明によれば、筒状取付部を、シェーピングエアリングの外周側にねじ込みまたは差込みによって固定する構成としている。例えば、シェーピングエアリングの外周側に雄ねじ部を設け、筒状取付部の内周側に雌ねじ部を設けた場合には、シェーピングエアリングの外周側に筒状取付部をねじ込むことによって固定することができる。また、シェーピングエアリングの外周側に径方向外側に向けて付勢された係合突起を設け、筒状取付部の内周側に該係合突起が挿入可能な係合溝を設けた場合には、シェーピングエアリングの外周側に筒状取付部を差込むことによって、係合突起と係合溝とが係合して、筒状取付部を固定することができる。これにより、シェーピングエアリングに対して筒状取付部を容易に着脱することができ、コロナリングの交換性、メンテナンス性を高めることができる。
請求項3の発明によれば、放電ワイヤは、線径が0.5mm以上で1mm以下の導電性ワイヤを用いて形成したから、該導電性ワイヤの周囲の電界を高めることができる。このため、放電ワイヤに印加される電圧が例えば30kV〜60kV程度の比較的低い場合でも、放電ワイヤの先端で継続的にコロナ放電を発生させることができる。このため、ハウジング部材に十分な量の放電イオンを供給できると共に、塗料粒子の再帯電を行うことができる。また、放電ワイヤは全長に亘って同じ線径のワイヤを用いるから、火花放電によって放電ワイヤの先端が溶けた場合でも、放電ワイヤの先端の線径はほとんど変化しない。このため、火花放電が生じたときでも、放電ワイヤの先端で継続してコロナ放電を発生させることができる。
請求項4の発明では、放電ワイヤは、融点が2000℃以上の材料を用いて形成したから、例えば放電ワイヤの先端で火花放電が生じたときでも、放電ワイヤの溶融を抑制することができ、放電ワイヤの変形を抑えて、信頼性、耐久性を高めることができる。
請求項5の発明によれば、複数本の放電ワイヤは、各放電ワイヤの長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤを用いて互いに連結される構成としたから、連結ワイヤにも放電ワイヤを通じて高電圧を印加することができる。このため、連結ワイヤの周囲の電界を高めることができ、隣合う放電ワイヤの間で電界が低い箇所が生じるときでも、連結ワイヤを用いて放電ワイヤの間で電界を高めることができる。これにより、隣合う放電ワイヤの間で塗料粒子が浮遊するときでも、この塗料粒子に対して連結ワイヤによって反発力を生じさせることができ、塗料粒子がハウジング部材に付着するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態による静電塗装装置として回転霧化頭型塗装装置を例に挙げて添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図7は第1の実施の形態を示している。図において、1は自動塗装作業を行うためのロボット装置で、該ロボット装置1は、後述する塗装機11を用いた塗装作業を実行するものである。そして、ロボット装置1は、基台2と、該基台2上に回転可能かつ揺動可能に設けられ複数の関節をもったロボットアーム3(アーム)とによって大略構成されている。そして、ロボット装置1は、塗装機11を被塗物Aに対して移動させると共に、アースに接続されている。
11はロボット装置1に取付けられたカートリッジ式の塗装機で、該塗装機11は、後述の噴霧器12、ハウジング部材15、カートリッジ21等によって大略構成されている。
12はアース電位にある被塗物Aに向けて塗料を噴霧する塗料噴霧手段としての噴霧器で、該噴霧器12は、図2および図3に示すように、後述するエアモータ13、回転霧化頭14等によって構成されている。
13は導電性金属材料からなるエアモータで、該エアモータ13は、モータハウジング13Aと、該モータハウジング13A内に静圧エア軸受13Bを介して回転可能に支持された中空の回転軸13Cと、該回転軸13Cの基端側に固定されたエアタービン13Dとによって構成されている。そして、エアモータ13は、後述のエア通路19を通じて駆動エアをエアタービン13Dに供給することにより、回転軸13Cと回転霧化頭14を、例えば3000〜100000rpmで高速回転させるものである。
14はエアモータ13の回転軸13Cの先端側に取付けられた回転霧化頭で、該回転霧化頭14は、例えば金属材料または導電性の樹脂材料によって形成されている。そして、回転霧化頭14は、エアモータ13によって高速回転された状態で後述のフィードチューブ23を通じて塗料を供給することにより、その塗料を遠心力によって先端側の放出端縁14Aから噴霧する。また、回転霧化頭14にはエアモータ13等を介して後述の高電圧発生器24が接続されている。これにより、静電塗装を行う場合に、回転霧化頭14の全体に高電圧を印加することができ、これらの表面を流れる塗料を直接的に高電圧に帯電させることができる。
15はエアモータ13等を保持するハウジング部材で、該ハウジング部材15は、例えばPOM(ポリオキシメチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PP(ポリプロピレン)、HP−PE(高圧ポリエチレン)、HP−PVC(高圧塩化ピニル)、PEI(ポリエーテルイミド)、PES(ポリエーテルサルホン)、ポリメチルペンテン等の絶縁性樹脂材料によって形成されている。
また、ハウジング部材15は、軸方向(前,後方向)に延伸した円柱状の胴部16と、該胴部16の軸方向の途中位置から外周側に向けて斜めに分岐したネック部17とによって構成されている。
そして、胴部16の前側には、エアモータ13を収容するエアモータ収容穴16Aが形成されると共に、胴部16の後側には、後述するカートリッジ21のボンベ22を取付けるためのボンベ取付部16Bが形成されている。また、胴部16内には、エアモータ収容穴16Aとボンベ取付部16Bの中心位置を通るフィードチューブ挿通孔16Cが軸方向に延びて形成されている。
一方、ネック部17内には、後述の高電圧発生器24を収容する高電圧発生器収容穴17Aが形成されている。そして、ネック部17の先端は、コネクタ部材18を用いてロボット装置1のロボットアーム3の先端に取付けられている(図1参照)。さらに、ハウジング部材15内には、エアモータ13に駆動エアを供給するエア通路19が形成されると共に、後述するカートリッジ21に塗料流量制御用の押出し液体を供給する押出し液体通路(図示せず)が形成されている。
20は回転霧化頭14を囲繞するようにハウジング部材15の胴部16の前端側に設けられたシェーピングエアリングで、該シェーピングエアリング20は、例えば導電性金属材料を用いて形成され、エアモータ13に電気的に接続されている。これにより、シェーピングエアリング20には、エアモータ13を通じて後述する高電圧発生器24による高電圧が印加されている。
また、シェーピングエアリング20には複数個のエア吐出孔20Aが穿設され、該エア吐出孔20Aは回転霧化頭14から噴霧される塗料に向けてシェーピングエアを噴出する。そして、シェーピングエアは、回転霧化頭14から噴霧された塗料粒子の噴霧パターンを整形する。さらに、シェーピングエアリング20の外周側には、後述の筒状取付部27が螺合する雄ねじ部20Bが設けられている。
21は塗料を回転霧化頭14に向けて供給する塗装用のカートリッジで、該カートリッジ21は、軸方向(前,後方向)に延びる円筒体(シリンダ)として形成されたボンベ22と、該ボンベ22から軸方向に延びるフィードチューブ23と、前記ボンベ22内を塗料収容室と押出し液体収容室とに画成するピストン(いずれも図示せず)等とにより大略構成されている。
また、カートリッジ21は、フィードチューブ23をフィードチューブ挿通孔16Cに挿通した状態でハウジング部材15のボンベ取付部16Bに取付けられる。そして、塗装時には、ハウジング部材15の押出し液体通路を通じて押出し液体収容室に押出し液体を供給することによってピストンを摺動変位させ、ボンベ22内の塗料を、フィードチューブ23を通じて回転霧化頭14に向けて吐出する。また、塗料の充填時には、カートリッジ21をボンベ取付部16Bから取外して塗料充填装置(図示せず)に取付け、フィードチューブ23を通じてボンベ22の塗料収容室内に塗料を充填する。
24はハウジング部材15のネック部17に内蔵された高電圧発生手段としての高電圧発生器で、該高電圧発生器24は、入力側がロボット装置1を介して外部の高電圧制御装置25に接続され、出力側がエアモータ13に接続されている。そして、高電圧発生器24は、例えば複数のコンデンサ、ダイオード(いずれも図示せず)からなる多段式整流回路(所謂、コッククロフト回路)によって構成されている。
また、高電圧発生器24は、高電圧制御装置25から供給される直流の電源電圧を昇圧して、例えば−30〜−150kVの高電圧を発生する。このとき、高電圧発生器24は、高電圧制御装置25による電源電圧に応じて発生する高電圧が設定されるから、高電圧制御装置25によって出力電圧(高電圧)が制御されている。そして、高電圧発生器24は、高電圧ケーブル24Aを介してエアモータ13および回転霧化頭14を通じて塗料を直接的に高電圧に帯電させている。
26はシェーピングエアリング20の外周側に設けられたコロナリングとしての高電圧放電電極で、該高電圧放電電極26は、図4ないし図6に示すように、後述する筒状取付部27、放電ワイヤ28、連結ワイヤ29によって構成されている。
27はシェーピングエアリング20の外周側に着脱可能に取付けられた筒状の筒状取付部で、該筒状取付部27は、例えば導電性金属材料を用いて円筒状に形成されている。また、筒状取付部27の内周側には、雌ねじ部27Aが設けられている。そして、筒状取付部27は、雌ねじ部27Aがシェーピングエアリング20の雄ねじ部20Bに螺合することによって、シェーピングエアリング20の外周側にねじ込みによって固定されている。これにより、筒状取付部27には、シェーピングエアリング20を通じて高電圧発生器24による高電圧が印加される構成となっている。
28は筒状取付部27の後端側に設けられた複数本の放電ワイヤで、これらの放電ワイヤ28は、シェーピングエアリング20の径方向外側に向けて放射状に延びると共に、シェーピングエアリング20の周囲に等間隔に例えば18本設けられている。また、放電ワイヤ28は、全長に亘って線径が等しい導電性の金属ワイヤを用いて形成されると共に、該金属ワイヤの線径は例えば0.5mm以上で1mm以下に設定されている。さらに、放電ワイヤ28は、その融点が2000℃以上の材料として例えばタングステン、ステンレス等の金属材料が用いて形成されている。
そして、放電ワイヤ28は、シェーピングエアリング20、筒状取付部27を介してエアモータ13に接続されている。これにより、放電ワイヤ28には高電圧発生器24による高電圧が印加されている。
このとき、互いに隣合う放電ワイヤ28の先端は、コロナ雲の間隔に比べて十分に大きな値として例えば20mm以上の間隔寸法Lだけ離れている。これにより、放電ワイヤ28の先端には、電界が集中している。
29は放電ワイヤ28の長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤで、該連結ワイヤ29は、例えば放電ワイヤ28と同じ線径、同じ材料の金属ワイヤを用いて形成されている。そして、連結ワイヤ29は、円環状に形成され、全ての放電ワイヤ28を互いに連結している。これにより、連結ワイヤ29は、放電ワイヤ28の機械的な強度を高めると共に、隣合う放電ワイヤ28間の電界強度を高めている。
ここで、放電ワイヤ28の直径と放電開始電界との関係について検討する。
まず、図7に示すように、放電ワイヤ28を無限長の円柱と仮定し、半径rの円柱を空間絶縁距離dだけアース電位の平板(被塗物A)と離間した位置に配置する。このとき、円柱(放電ワイヤ28)の周囲に生じる電界Eは、以下の数1に示す電界集中係数ηを平均電界E0に乗じた値(E=η×E0)となる。
Figure 2008080240
ここで、放電ワイヤ28に印加する電圧を60kVとし、放電ワイヤ28と被塗物Aとの距離dを300mmとする。このとき、放電ワイヤ28と被塗物Aとの間の平均電界E0は0.2kV/mmとなる。一方、標準大気中でコロナ放電が開始する放電開始電界は、3kV/mm程度である。そこで、被塗物Aとの距離dや放電ワイヤ28に印加する電圧等が変動したときでも、安定してコロナ放電を継続する余裕を持たせるために、放電ワイヤ28の周囲の電界は、例えば放電開始電界の約3倍以上の値(9kV/mm以上)に設定するのが好ましい。
そこで、放電ワイヤ28の周囲の電界を放電開始電界の約3倍の値にするためには、電界集中係数ηを45以上に設定する必要がある。このとき、数1中のワイヤの半径rは1.05mm以下に設定する必要があるから、ワイヤの直径(線径)は2.1mm以下に設定する必要がある。
なお、自動車車体の内部のように狭い空間で塗装を行うときには、被塗物Aとの間で火花放電が生じないように、高電圧放電電極26に印加する高電圧の電位を60kVよりも低い値(例えば30kV〜60kV)に設定する必要がある。このため、放電ワイヤ28の線径は上記の2.1mmよりも小さい値とするのが好ましい。一方、放電ワイヤ28に用いるワイヤの直径は、小さい方が電界を高めることができるものの、機械的な強度は低下する。以上の点を考慮して、本実施の形態では、放電ワイヤ28に用いるワイヤの直径は、0.5mm以上で1mm以下の値に設定している。
第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置は上述のような構成を有するもので、次に、塗装装置としての作動について説明する。
コンベア装置等を用いて被塗物Aがロボット装置1の近傍に配置されると、ロボット装置1は、予め記憶されたティーチング動作に基いてプレイバック動作し、被塗物Aの近くに塗装機11を移動させる。
このとき、塗装機11は、エアモータ13によって回転霧化頭14を高速回転させ、この状態でボンベ22内の塗料をフィードチューブ23を通じて回転霧化頭14に向けて供給する。これにより、塗装機11は、回転霧化頭14が回転するときの遠心力によって塗料を微粒化し、塗料粒子として噴霧する。また、シェーピングエアリング20からシェーピングエアが供給され、このシェーピングエアによって塗料粒子からなる噴霧パターンが制御される。
また、回転霧化頭14にはエアモータ13を介して高電圧発生器24による高電圧が印加されている。これにより、回転霧化頭14に供給された塗料は、回転霧化頭14を通じて直接的に高電圧に帯電すると共に、帯電塗料粒子となって回転霧化頭14と被塗物Aとの間に形成された静電界に沿って飛行し、アース電位となった被塗物Aに塗着する。
然るに、第1の実施の形態では、シェーピングエアリング20の外周側には高電圧放電電極26を設ける構成としている。このため、高電圧発生器24からの高電圧は、エアモータ13等を介して放電ワイヤ28に印加され、放電ワイヤ28の先端から放電される。
これにより、高電圧放電電極26は、帯電塗料粒子と同極性にある高電圧が印加されることによってコロナ放電を生じ、帯電塗料粒子と同極性のイオンを放電する。このため、高電圧放電電極26は、ハウジング部材15に対して当該同極性の電荷を積極的に帯電させることができる。
また、高電圧放電電極26は、ハウジング部材15の外周側に高電圧の静電界を形成する。このため、高電圧放電電極26の静電界によって、帯電塗料粒子がハウジング部材15に近付くのを防止できると共に、高電圧に帯電したハウジング部材15によって帯電塗料粒子が付着するのを防止することができる。
また、複数本の放電ワイヤ28でハウジング部材15を取囲むから、高電圧放電電極26を省いた場合に比べて、各放電ワイヤ28の先端からの高電圧の放電によってハウジング部材15を広い範囲で高電圧の電荷で帯電させることができる。これにより、ハウジング部材15の広い範囲で帯電塗料粒子が付着するのを防止することができる。
さらに、放電ワイヤ28によるコロナ放電によって、帯電量が減衰した塗料粒子に対して再度帯電させることができる。この結果、再帯電した塗料粒子と高電圧放電電極26またはハウジング部材15との間で反発力を作用させることができ、ハウジング部材15に塗料粒子が付着するのを確実に防止することができる。
特に、本実施の形態では、シェーピングエアリング20から放射状に延びる複数本の放電ワイヤ28を用いて高電圧放電電極26を構成している。このため、放電ワイヤ28の先端では、例えば3〜5kV/m程度の放電開始電界よりも高い電界を形成できると共に、放電ワイヤ28の先端の電界集中を高めることができる。この結果、狭い空間の塗装を行うために例えば30kV〜60kV程度の比較的低い電圧しか放電ワイヤ28に印加できないときでも、放電ワイヤ28の先端で放電を起こし易くすることができる。これにより、放電ワイヤ28の先端で安定的にコロナ放電を発生させることができ、継続して多量の電荷を得ることができる。
また、複数本の放電ワイヤ28を放射状に配置するから、各放電ワイヤ28の長さ寸法を短くした場合でも、隣合う放電ワイヤ28の先端間の間隔寸法Lを容易に離すことができる。このため、隣合う放電ワイヤ28の先端間の間隔寸法Lをコロナ雲の間隔に比べて十分に大きな値に設定することができ、各放電ワイヤ28のコロナ雲が相互が干渉して放電が不安定になるのを防止することができる。このため、高電圧放電電極26の外形形状を小さくすることができ、高電圧放電電極26と被塗物Aとの間に十分な距離を確保することができる。この結果、高電圧放電電極26と被塗物Aとの間の火花放電を防止できると共に、狭い空間で塗装を行うときでも、噴霧器12の可動範囲を広げて、操作性を高めることができる。
また、高電圧放電電極26はシェーピングエアリング20の外周側に着脱可能に取付けられる筒状取付部27を備える構成としたから、高電圧放電電極26に印加される高電圧の電位や塗装を行う空間の広さに応じて、高電圧放電電極26を容易に交換することができる。
即ち、例えば狭い空間で塗装を行う場合には、高電圧放電電極26に印加する高電圧の電位が低くなると共に、高電圧放電電極26の外形形状も小さくする必要がある。この場合、安定したコロナ放電を発生させるためには、放電ワイヤ28の電界集中を高める必要がある。このため、高電圧放電電極26は、放電ワイヤ28の線径を小さくしたものを使用する。
一方、例えば広い空間で塗装を行う場合には、高電圧放電電極26に印加する高電圧の電位を高くすることができる。この場合には、機械的な強度を考慮して放電ワイヤ28の線径を大きくしても、安定したコロナ放電を発生させることができる。また、広い空間で塗装を行う場合には、被塗物Aとの距離も十分に確保することができるから、高電圧放電電極26の外形形状も大きくすることができる。このとき、隣合う放電ワイヤ28間の間隔を容易に確保できるから、放電ワイヤ28の本数を増加させることができ、コロナ放電による電荷の量を増加させることができる。このため、高電圧放電電極26は、放電ワイヤ28の本数が多く、各放電ワイヤ28の線径が大きいものを使用することができる。
さらに、シェーピングエアリング20を導電性材料を用いて形成すると共に、シェーピングエアリング20に高電圧を印加する構成としたから、シェーピングエアリング20と筒状取付部27を通じて放電ワイヤ28に対して高電圧を印加することができる。このため、高電圧の供給経路を別途確保する必要がなく、装置全体の構成を簡略化することができる。
また、筒状に形成された筒状取付部27をシェーピングエアリング20の外周側に設ける構成としたから、筒状取付部27を用いてシェーピングエアリング20とハウジング部材15との接続部分を取囲むことができる。このため、例えば回転霧化頭14を洗浄する場合に、洗浄用の溶剤等がシェーピングエアリング20の外周側に向けて飛び散るときでも、シェーピングエアリング20とハウジング部材15との間の隙間に溶剤が入り込むことがない。また、溶剤が筒状取付部27の外周側に付着したときでも、この溶剤を容易に除去することができる。これにより、噴霧器12に付着した溶剤が塗装の途中で被塗物Aに垂れ落ちるのを防止することができ、塗装不良を未然に防ぐことができる。
また、筒状取付部27を、シェーピングエアリング20の外周側にねじ込みによって固定する構成としたから、シェーピングエアリング20に対して筒状取付部27を容易に着脱することができる。このため、高電圧放電電極26の交換性、メンテナンス性を高めることができる。
また、放電ワイヤ28には線径(直径)が0.5mm以上で1mm以下のワイヤを使用したから、放電ワイヤ28の先端の電界を放電開始電界以上の値に高めることができ、放電ワイヤ28の先端を高電界部とすることができる。このため、放電ワイヤ28に印加される電圧が例えば30kV〜60kV程度の比較的低い場合でも、放電ワイヤ28の先端で継続的にコロナ放電を発生させることができる。従って、ハウジング部材15に十分な量の放電イオンを供給できると共に、塗料粒子の再帯電を行うことができる。
また、放電ワイヤ28は全長に亘って同じ線径のワイヤを用いるから、例えば先端に向かって線径が小さくなるテーパ状のワイヤを用いた場合に比べて、火花放電によって放電ワイヤ28の先端が溶けたときでも、放電ワイヤ28の先端の線径はほとんど変化しない。このため、火花放電が生じたときでも、放電ワイヤ28の先端で継続してコロナ放電を発生させることができる。
さらに、放電ワイヤ28は、融点が2000℃以上の材料を用いて形成したから、例えば放電ワイヤ28の先端で火花放電が生じたときでも、放電ワイヤ28の溶融を抑制することができる。このため、放電ワイヤ28の変形を抑えて、信頼性、耐久性を高めることができる。
また、複数本の放電ワイヤ28は、各放電ワイヤ28の長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤ29を用いて互いに連結される構成としたから、連結ワイヤ29にも放電ワイヤ28を通じて高電圧を印加することができる。このため、連結ワイヤ29の周囲の電界を高めることができ、隣合う放電ワイヤ28の間で電界が低い箇所が生じるときでも、連結ワイヤ29を用いて放電ワイヤ28の間で電界を高めることができる。これにより、隣合う放電ワイヤ28の間で塗料粒子が浮遊するときでも、この塗料粒子に対して連結ワイヤ29によって反発力を生じさせることができ、塗料粒子がハウジング部材15に付着するのを防止することができる。
次に、図8ないし図10は第2の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置を示し、第2の実施の形態の特徴は、高電圧放電電極の筒状取付部は、シェーピングエアリングの外周側に差込みによって固定する構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
31はシェーピングエアリング20の外周側に設けられたコロナリングとしての高電圧放電電極で、該高電圧放電電極31は、後述する筒状取付部32、放電ワイヤ35、連結ワイヤ36によって構成されている。
32はシェーピングエアリング20の外周側に着脱可能に取付けられた筒状の筒状取付部で、該筒状取付部32は、例えば導電性金属材料を用いて円筒状に形成されている。また、筒状取付部32の内周側には、周方向に向けて等間隔に例えば4個の係合溝としての位置決め凹部33が設けられている。このとき、各位置決め凹部33は、シェーピングエアリング20側の位置決め部材34とそれぞれ対向する位置に配置されている。
そして、筒状取付部32は、シェーピングエアリング20に差し込んだときに、位置決め凹部33がシェーピングエアリング20の位置決め部材34に係合することによって、シェーピングエアリング20の外周側に位置決めした状態で固定される。これにより、筒状取付部32には、シェーピングエアリング20を通じて高電圧発生器24による高電圧が印加される構成となっている。
34はシェーピングエアリング20の外周側に設けられた位置決め部材で、該位置決め部材34は、筒状取付部32の位置決め凹部33と対向するように、シェーピングエアリング20の外周側に等間隔に例えば4個設けられている。また、各位置決め部材34は、シェーピングエアリング20の外周側が開口した状態で設けられた収容穴34Aと、該収容穴34Aの底面側に設けられた付勢ばね34Bと、該付勢ばね34Bによってシェーピングエアリング20の外周側に向けて付勢されてその一部がシェーピングエアリング20から突出した係合突起としての球体34Cとによって構成されている。このとき、付勢ばね34Bと球体34Cは、例えば導電性の金属材料を用いて形成される。
そして、位置決め部材34は、シェーピングエアリング20の外周側に筒状取付部32を差し込んだときに、球体34Cが筒状取付部32の位置決め凹部33内に進入する。これにより、位置決め部材34は、位置決め凹部33と一緒に筒状取付部32をシェーピングエアリング20の外周側に位置決めした状態で固定する。また、位置決め部材34は、シェーピングエアリング20に取付けられた筒状取付部32を前側に引き抜くことによって、球体34Cが収容穴34A内に押し戻される。これにより、筒状取付部32は、シェーピングエアリング20から容易に取外すことができる。
35は筒状取付部32の後端側に設けられた複数本の放電ワイヤで、これらの放電ワイヤ35は、第1の実施の形態による放電ワイヤ28とほぼ同様に、シェーピングエアリング20の径方向外側に向けて放射状に延びると共に、シェーピングエアリング20の周囲に等間隔に例えば18本設けられている。また、放電ワイヤ35は、全長に亘って線径が等しい導電性の金属ワイヤを用いて形成されると共に、該金属ワイヤの線径は例えば0.5mm以上で1mm以下に設定されている。さらに、放電ワイヤ35は、その融点が2000℃以上の材料として例えばタングステン、ステンレス等の金属材料が用いて形成されている。
また、互いに隣合う放電ワイヤ35の先端は、コロナ雲の間隔に比べて十分に大きな値として例えば20mm以上の間隔寸法Lだけ離れている。これにより、放電ワイヤ35の先端には、電界が集中している。
36は放電ワイヤ35の長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤで、該連結ワイヤ36は、第1の実施の形態による連結ワイヤ29とほぼ同様に、円環状に形成され、全ての放電ワイヤ35を互いに連結している。これにより、連結ワイヤ36は、放電ワイヤ35の機械的な強度を高めると共に、隣合う放電ワイヤ35間の電界強度を高めている。
かくして、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態では、筒状取付部32の位置決め凹部33とシェーピングエアリング20の位置決め部材34とによって、筒状取付部32を、シェーピングエアリング20の外周側に差込み固定する構成としたから、筒状取付部32をシェーピングエアリング20に差込むことによって、高電圧放電電極31を容易にシェーピングエアリング20に取付けることができる。また、筒状取付部32をシェーピングエアリング20から引き抜くことによって、高電圧放電電極31を容易にシェーピングエアリング20から取外すこともできる。このため、シェーピングエアリング20に対して筒状取付部32を容易に着脱することができ、高電圧放電電極31の交換性、メンテナンス性を高めることができる。
なお、前記各実施の形態では、導電性のシェーピングエアリング20を用いる構成としたが、絶縁性のシェーピングエアリングを取付ける構成としてもよい。この場合、高電圧放電電極26,31とエアモータ13との間にはこれらを電気的に接続する接続線路を設け、該接続線路を通じて高電圧放電電極26,31に高電圧を供給すればよい。
また、前記各実施の形態では、ハウジング部材15を胴部16とネック部17とによって構成し、該ハウジング部材15を備えたカートリッジ式の回転霧化頭型塗装装置に高電圧放電電極26,31を適用する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばカートリッジ21を廃止して外部から直接塗料を供給する回転霧化頭塗装装置に対して高電圧放電電極26,31を適用する構成としてもよい。この場合には、ハウジング部材の後端側をロボットアームに取付けることができるから、ハウジング部材からネック部を省くことができる。
また、前記各実施の形態では、複数本の放電ワイヤ28,35を連結ワイヤ29,36を用いて連結する構成としたが、例えば連結ワイヤを省く構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、高電圧放電電極26,31は18本の放電ワイヤ28,35を備える構成としたが、放電ワイヤの本数は2〜17本でもよく、19本以上でもよい。但し、ハウジング部材に対して十分な量の放電イオンを供給するためには、隣合う放電ワイヤの先端間の距離がコロナ雲よりも広くできる範囲で、放電ワイヤの本数はできるだけ多い方が好ましい。
さらに、前記各実施の形態では、静電塗装装置として回転霧化頭14を用いて塗料を噴霧する回転霧化頭型塗装装置(回転霧化式静電塗装装置)に適用する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば空気霧化式静電塗装装置、液圧霧化式静電塗装装置等の回転霧化以外の霧化方式を用いた静電塗装装置に適用してもよい。
また、前記各実施の形態では、塗料に高電圧を直接的に帯電させる静電塗装装置に適用する構成としたが、例えばハウジング部材の外部に設けた外部電極によって、塗料粒子に対して間接的に高電圧を帯電させる静電塗装装置に適用してもよい。
第1の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置を示す正面図である。 図1中の塗装機を拡大して示す正面図である。 図1中の塗装機を拡大して示す縦断面図である。 図3中の噴霧器の周囲を拡大して示す縦断面図である。 噴霧器、高電圧放電電極等を示す図4の左側面図である。 図1中の高電圧放電電極を単体で示す斜視図である。 放電ワイヤと被塗物との配置関係を示す説明図である。 第2の実施の形態による回転霧化頭型塗装装置を示す図4と同様位置の縦断面図である。 図8中のa部を拡大して示す縦断面図である。 高電圧放電電極をシェーピングエアリングから引き抜く状態を示す図9と同様位置の縦断面図である。
符号の説明
11 塗装機
12 噴霧器(塗料噴霧手段)
13 エアモータ
15 ハウジング部材
20 シェーピングエアリング
24 高電圧発生器(高電圧印加手段)
26,31 高電圧放電電極(コロナリング)
27,32 筒状取付部
28,35 放電ワイヤ
29,36 連結ワイヤ

Claims (5)

  1. 供給された塗料を被塗物に噴霧する塗料噴霧手段と、絶縁材料によって形成され前側に該塗料噴霧手段を保持するハウジング部材と、前記塗料噴霧手段から噴霧された塗料粒子を高電圧に帯電させるための高電圧を発生する高電圧発生手段と、前記ハウジング部材を取囲んで形成され該高電圧発生手段から高電圧が印加されることによりコロナ放電を発生するコロナリングとからなる静電塗装装置において、
    前記ハウジング部材の前側には、前記塗料噴霧手段によって噴霧した塗料粒子の噴霧パターンを整形するためにシェーピングエアを吐出する筒状のシェーピングエアリングを設け、
    前記コロナリングは、該シェーピングエアリングの外周側に着脱可能に取付けられた筒状取付部と、該筒状取付部の後端側に設けられ前記シェーピングエアリングの径方向外側に向けて放射状に延びる複数本の放電ワイヤとによって構成したことを特徴とする静電塗装装置。
  2. 前記筒状取付部は、前記シェーピングエアリングの外周側にねじ込みまたは差込みによって固定する構成としてなる請求項1に記載の静電塗装装置。
  3. 前記放電ワイヤは、線径が0.5mm以上で1mm以下の導電性ワイヤを用いて形成してなる請求項1または2に記載の静電塗装装置。
  4. 前記放電ワイヤは、融点が2000℃以上の材料を用いて形成してなる請求項1,2または3に記載の静電塗装装置。
  5. 前記複数本の放電ワイヤは、各放電ワイヤの長さ方向の中間位置に接合された連結ワイヤを用いて互いに連結される構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の静電塗装装置。
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