JP2008074273A - コンテナ輸送用車両支持台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コンテナ内において車両を前後いずれかの方向に傾斜させて支持するためのコンテナ輸送用車両支持台であって、前記車両の全幅より長く形成されると共に当該車両の前輪或いは後輪が載置固定される車輪支持部材と、該車輪支持部材の両側に設けられると共に当該車輪支持部材を前記コンテナの底面から所定量の高さを設けて固定支持する側部支持部材とからなり、前記車輪支持部材が、前記側部支持部材に対して前記高さ方向に調整可能であることを特徴とするコンテナ輸送用車両支持台である。
【選択図】 図1
Description
この車両の海上輸送は、従来、車両専用の船舶を利用する等の方法が行われていたが、近時においては、輸送における迅速性や確実性が求められることから、車両を予めコンテナに積込んだ上で船舶輸送する方法が採用されている。
即ち、一般的に車両は、コンテナ内において積重ねて収容することが不可能であるため、コンテナの底面(床面)に並べられた状態でコンテナ内に積込まれる。
従って、上記したようにコンテナのサイズが規格化されていると、車両の積込み効率は、コンテナの床面のサイズに依存することとなり、例えば、コンテナの容積的には、ある一つの車両を3〜4台積込めるにもかかわらず、実際には2台しか積込めない(即ち、余分なスペースが多い)という問題が発生する。
図1は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の一実施例を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
また、図2は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の一実施例において具備される車輪支持部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は平面図である。
更に、図3は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の一実施例において具備される側部支持部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は一部省略A−A線断面図である。
尚、図1中、一点鎖線は車輪を示しており、二点鎖線は車輪支持部材がコンテナ床面側に移動した状態を示している。
また、図3中、二点鎖線は車輪支持部材を示している。
更に、図1乃至図3中の破線は隠れ線である。
以下、コンテナ床面側への方向を下方とし、この反対方向、即ちコンテナの上面側への方向を上方とし、また、上方から下方への長さを高さとして説明を行う。
このコンテナ輸送用車両支持台(1)は、断面視L字形状の鋼材(所謂L字アングル、以下、L字アングルと称する)により構成されている。
以下、図4に示されるように、L字アングルの折込部分を基点として紙面上方(図4(a)参照)に延設される部位と紙面右方(図4(a)参照)に延設される部位のいずれかを「一面(A1)」と称し(図4においては紙面上方の部位)、また、「一面」と異なる部位を「他面(A2)」と称して説明する(符号「A」は、下記する各部材の符号に対応する)。
より具体的には、図2に示される如く、車輪支持部材(3)は、車両の全幅より長く形成される(例えば、一般乗用車の場合、2100〜2200mm程度)と共に互いに略平行に配される一対の長部材(31)と、一対の長部材(31)の間に且つその長さ方向両端部に配される側部材(32)と、一対の長部材(31)の間に且つ側部材(32)より内方に側部材(32)と略平行に介装される中間部材(33)と、一対の長部材(31)の長さ方向両端部において一対の長部材(31)と略直角に配される計四本の足部材(34)とを互いに接合することにより形成された、略矩形のテーブル形状を有している。
また、側部材(32)の一面(321)は、上方に向けて一対の長部材(31)の他面(312)と接合されており、またこの際、側部材(32)の他面(322)は、一対の長部材(31)の長さ方向両端部において互いに外方に向けて構成されている。
また、中間部材(33)は、一対の長部材(31)の長さ方向中央位置を基準として一対の長部材(31)の各々の端部との間、略中央に夫々配されており、断面視においてL字の端部部分が一対の長部材(31)の他面(312)と接合されている。
更に、足部材(34)は、その一面(341)の上方部位が一対の長部材(31)の一面(311)と接合されている。
この車輪支持部材(3)において、車輪(2)は、側部材(32)と中間部材(33)との間において一対の長部材(31)により載置固定される。
より具体的に説明すると、図3に示されるように、側部支持部材(4)は、上記したコンテナの床面に直交する方向且つ上方へ向けて延設されると共に互いに所定の距離を設けて配される一対の柱部材(41)と、一対の柱部材(41)と略直角方向に且つ一対の柱部材(41)を跨いで延設されると共にコンテナ床面に当接する床部材(42)と、床部材(42)の上方において床部材(42)と略平行に一対の柱部材(41)を跨いで延設される間部材(43)と、床部材(42)両端部から間部材(43)端部を経由して一対の柱部材(41)に向けて傾斜延設される側部補強部材(44)とを互いに接合することにより構成されている。
床部材(42)の一面(421)は、一対の柱部材(41)の他面(412)に接合されており、また、床部材(42)の他面(422)は、下方に向いており、コンテナ床面に接している。
間部材(43)の一面(431)は、床部材(42)の一面(421)と同様、一対の柱部材(41)の他面(412)に接合されており、間部材(43)の他面(432)も、床部材(42)の他面(422)と同様、下方向きに配されている。また、この間部材(43)は、一対の柱部材(41)の長さ方向の略中央位置に配されており、床部材(42)より若干量短く形成されている。
側部補強部材(44)は、その一面(441)を互いに内方に向けて、その他面(442)が床部材(42)の一面(421)及び間部材(43)の一面(431)と接合されている。
上記した車輪支持部材(3)の足部材(34)の他面(342)は、この側部支持部材(4)の一対の柱部材(41)の他面(412)と当接し、固定部材(後述する)により側部支持部材(4)に固定支持される。
尚、上記した車輪支持部材(3)及び側部支持部材(4)を構成するL字アングルの各々の接合方法としては、特に限定はないが、剛性に優れていることが好ましいので、例えば、アーク溶接による接合を挙げることができる。
また、L字アングルのサイズとして、主に車両を支える部位については、車両重量を考慮して、その一面及び他面の長さ方向に直交する長さを50〜65mm程度、厚みを6mm程度と設定することが好ましく、また、その他の部位については、その一面及び他面の長さ方向に直交する長さを40mm程度、厚みを3mm程度と設定することが好ましい。
本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台(1)は、車輪支持部材(3)が、側部支持部材(4)に対して高さ方向(上下方向)に昇降調整可能に構成されている。
このことにより、車両を傾斜させてコンテナに積込むにあたり、現場にて容易にコンテナのサイズ及び車両のサイズに合わせた積込みを行うことが可能となり、高い積込み効率を得ることが可能となる。
また、コンテナ及び車両のサイズに合わせて多種類のものを用意する必要がないため、膨大な設置スペースを必要とすることがない。
また、側部支持部材(4)の一対の柱部材(41)の他面(412)上方において、高さ方向に沿って複数(図3においては、一本につき八つ)の第二貫通孔(6)が夫々、上記した車輪支持部材(3)の第一貫通孔(5)と同様のピッチを有して形成されている。
この第二貫通孔(6)は、上記した第一貫通孔(5)の数よりも多く形成することは言うまでもない。
ここで、車輪支持部材(3)は、第一貫通孔(5)及び第二貫通孔(6)を介して固定部材(7)により側部支持部材(4)に対して固定支持可能に構成されている。
これにより、車輪支持部材(3)を確実に所定の高さ位置に調整することが可能となる。
従って、第一貫通孔(5)を、第二貫通孔(6)の特定の孔に位置合わせすることにより、車輪支持部材(3)を側部支持部材(4)に対して相対的に昇降調整することが可能となる。
これにより、非常に簡単な構成によって、車輪支持部材(3)を確実に所定の高さ位置に調整することが可能となる。
これにより、車輪支持部材(3)を高さ方向を除く特定の方向において位置固定することが可能となる。これにより、輸送に際して車両(車輪(2))を確実に固定支持することができる。
尚、側部支持部材(4)の具体的な固定方法としては、床部材(42)の他面(422)において、長さ方向に沿って複数の孔(8)を設け、ボルトナット等を利用してコンテナ床面に固定する方法を例示することができる(図3、一部省略A−A線断面図参照)。
以上により、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持部材(1)が構成される。
図5は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の他実施例を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
図6は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の他実施例において具備される車輪支持部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は平面図である。
図7は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の他実施例において具備される側部支持部材を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は一部省略A−A線断面図である。
尚、図5中の一点鎖線は車輪を示しており、図7中の二点鎖線は車輪支持部材を示しており、図5乃至図7中の破線は隠れ線を示している。
また、上述した一実施例と同様の構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
この他実施例において、上記一実施例と異なる点は、より重量のある車両を確実に支持するための追加の補強部材が設けられていることである。
この第一追加補強部材(35)は、一対の長部材(31)間の距離と、略同距離にて形成されている。
以上により、車輪支持部材(3)及び側部支持部材(4)の剛性を向上させることができ、コンテナ輸送用車両支持台(1)として、より重量のある車両を支持することが可能となる。従って、一般乗用車よりも大型の車両を支持可能となる。
尚、上記一実施例および他実施例においては、コンテナ輸送用車両支持台(1)を構成する部材をL字アングル鋼材として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、その他種々の形状、材質の部材を利用することも可能である。
図8は、本発明に係るコンテナ輸送用車両支持台の一実施例における使用状態を示す図であり、(a)は一部省略側面図であり、(b)は一部省略正面図である。
この補助用支持台(10)は、例えば、上記した車輪支持部材(3)と略同様の構成の有する矩形体であり、全高が300〜400mm程度に形成されている。
次いで、フォークリフト(図示せず)をコンテナ内に入庫させて、リフト部により一般乗用車(9)の前端を持ち上げると共に傾斜させる。
この際、コンテナ(C)のサイズ、一般乗用車(9)の形状・サイズ等を考慮して、コンテナ内における一般乗用車(9)の停止位置及び傾斜角の調整を行うことは言うまでもない。
また、一般乗用車(9)が傷つかないように、フォークリフトのリフト部と一般乗用車(9)との間にパレット材等を介装させることも重要である。
最後に、側部支持部材(4)をコンテナ床面に固定することにより、積込み作業が完了する。
この後、二台目の一般乗用車の積込みを行う。二台目の積込み方法としては、上記した一台目と同様の構成を採用して一台目の下方に押し込む方法(図9(a)参照)、若しくは、車体を傾斜させずに一台目と車体の向きを180°回転させて、頭から押し込む方法(図9(b)参照)等を例示することができる。
また、RV車等の一般乗用車より大型な車両(11)についても、上記と同様の使用方法によりコンテナ(C)への積込みを行えば良い(図10参照)。
3 車輪支持部材
4 側部支持部材
6 貫通孔(第二貫通孔)
Claims (4)
- コンテナ内において車両を前後いずれかの方向に傾斜させて支持するためのコンテナ輸送用車両支持台であって、
前記車両の全幅より長く形成されると共に当該車両の前輪或いは後輪が載置固定される車輪支持部材と、
該車輪支持部材の両側に設けられると共に当該車輪支持部材を前記コンテナの底面から所定量の高さを設けて固定支持する側部支持部材とからなり、
前記車輪支持部材が、前記側部支持部材に対して前記高さ方向に調整可能であることを特徴とするコンテナ輸送用車両支持台。 - 前記側部支持部材において、前記高さ方向に沿って複数の貫通孔が夫々所定量の間隙を有して形成されており、
前記車輪支持部材が、前記貫通孔を介して固定部材により前記側部支持部材に対して固定支持されてなることを特徴とする請求項1記載のコンテナ輸送用車両支持台。 - 前記固定部材が、ボルトナットであることを特徴とする請求項2記載のコンテナ輸送用車両支持台。
- 前記側部支持部材が、前記コンテナの底面に対して固定可能であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のコンテナ輸送用車両支持台。
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