JP2008070493A - 光波長変換装置、及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

光波長変換装置、及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変調信号パターンに依存せずに安定した高階調の制御も可能な光波長変換装置ないし方法を提供することである
【解決手段】光波長変換装置は、DBRレーザ101と、光波長変換素子102と、変調信号に応じてDBRレーザ101への注入電流を周期ごとに制御してその発振波長と光出力を制御する制御手段103を含む。DBRレーザ101は、異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域101b、101cと、分布ブラック反射器(DBR)が形成されたDBR領域101d、101eとを有する。光波長変換素子102は、DBRレーザ101から発せられる基本波光を入射して、その第2高調波光を出力する。制御手段103は、一周期内に発生する熱量の和が周期ごとに一定となる様に電流値及び注入時間の調整された駆動電流を複数の活性領域101b、101cに夫々注入することでDBRレーザ101の発振状態を制御できる様に構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ光を第2高調波に変換する光波長変換装置及び方法などに関するものである。特に、レーザーディスプレイ、電子写真方式の画像形成、光記録、光計測用などの光源として利用される、高速変調駆動も可能なレーザ光を出射する光波長変換装置、及びそれを用いた画像表示装置に関する。
半導体レーザは、小型、高出力且つ低コストでの製造が可能であるという特徴を生かし、光通信システム、CD・DVD、計測機器等、様々な分野で利用されている。しかし、近年になりようやく青紫色レーザが実用化されたが、緑色や紫外域以下の波長帯の半導体レーザは未だ製品化されていない。色の三原色の一つである緑色や、レーザ加工機、高密度光メモリーなどに応用される短波長高出力の小型レーザに対する期待は大きい。
この様な背景のもと、短波長レーザ光源を得る方法として、これまでに第2高調波発生(SHG; Second Harmonic Generation)を用いた方式が種々提案されている。光波長変換素子(SHG素子)として一般的には、周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN;
Periodically Poled Lithium Niobate)が用いられる。また、SHG素子の波長選択幅は通常1nm以下と狭いため、基本波光源としては、シングルモード性と波長安定性の良いDFB(Distributed
Feedback)レーザやDBR(Distributed Bragg Reflector)レーザが用いられる。
この様な半導体レーザに変調電流を注入した場合、その変調パターンに依存した熱履歴によって発振波長が変動し、その結果としてSHG光の出力も変動してしまうという問題が知られている。そのため、その問題を考慮したSHGレーザ光源が開示されている(特許文献1参照)。図10はその構成を示す図である。このSHGレーザ光源は、図10に示される様に、DBR領域813、位相調整領域812、活性領域811を有するDBR半導体レーザ810と、SHG素子820と、駆動回路830を備えている。駆動回路830は、活性領域811からDBR領域813に伝達する熱量と位相領域812からDBR領域813に伝達する熱量の和が一定になる様に、活性領域811への注入電流量と位相領域812への注入電流量を制御している。これにより、DBR半導体レーザ810からの基本波光の波長を安定化させて、SHG素子820からのSHG光(第2高調波光)の変調パターン依存を低減している。
また、DBR半導体レーザと光波長変換素子を備えたSHG光源において、所望の高調波出力を得、且つ出力安定化を図るために、DBR領域、活性領域、位相領域の夫々の電流値を制御する方法についての提案もある(特許文献2参照)。
特開2002-43698号公報 特許第3329446号
前記特許文献1に開示される方法によれば、変調電流パターンによるDBR領域813の温度変化は或る程度小さくなる。しかしながら、活性領域811に変調電流を入力して基本波光を変調しているので、SHG素子820に入力される光エネルギーが変動する。そのため、SHG素子820の温度が変動し、その位相整合波長が安定化しないことになる。その結果、SHG素子820からのSHG光の出力が不安定となってしまう。
また、前記特許文献2に開示される方法は、連続発振状態の光出力安定化についてのものであり、変調時の光出力安定化については考慮されていない。
上記課題に鑑み、本発明の光波長変換装置は、DBRレーザと、光波長変換素子と、変調信号に応じてDBRレーザへの注入電流を周期ごとに制御してその発振波長と光出力を制御する制御手段を含む。DBRレーザは、異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域と、分布ブラック反射器(DBR)が形成されたDBR領域とを有する。光波長変換素子は、DBRレーザから発せられる基本波光を入射して、その第2高調波光を出力する。制御手段は、一周期内に発生する熱量の和が周期ごとに一定となる様に電流値及び注入時間の調整された駆動電流を複数の活性領域に夫々注入することでDBRレーザの発振状態を制御できる様に構成されている。
また、上記課題に鑑み、上記光波長変換装置を用いる本発明の光波長変換方法では、制御手段は次の様な制御を行なう。比較的大きい電流を最も長波長側のゲインピーク波長を持つ活性領域に注入し且つ比較的小さい電流を他の活性領域に注入してブラッグ波長近傍の波長を持つ基本波光を光波長変換素子に入射させることで、SHG出力が比較的大きい状態をもたらす。また、比較的小さい電流を最も長波長側のゲインピーク波長を持つ活性領域に注入し且つ比較的大きい電流を他の活性領域に注入してブラッグ波長から離れた波長を持つ基本波光を光波長変換素子に入射させることで、SHG出力が比較的小さい状態をもたらす。そして、変調信号に応じて、複数の活性領域への駆動電流を周期ごとに制御して前記SHG出力が比較的大きい状態と前記SHG出力が比較的小さい状態を切り替える。
また、上記課題に鑑み、本発明のレーザーディスプレイ、レーザービームプリンタなどの画像形成装置は、上記光波長変換装置及び少なくとも1つの光走査素子を有する。そして、光波長変換装置によって発せられた光を光走査素子で走査し、且つ変調信号に応じて第2高調波光の光量を調整することで、画像が形成される。
更に、上記課題に鑑み、上記光波長変換装置などに使用できるDBRレーザは、異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域と、分布ブラック反射器(DBR)が形成されたDBR領域とを有する。そして、複数の活性領域のゲインピーク波長において最も長波長側のゲインピーク波長の近傍に、DBR領域のブラッグ波長が調整されている。
本発明によれば、比較的簡便な上記DBRレーザの制御方法によって、光波長変換素子からSHG光を安定性且つ制御性良く出力できる様に、比較的大きなSHG光を出力する状態において、DBRレーザを安定的に動作させることができる。また、上記DBRレーザを光波長変換装置ないし方法に用いるとき、少なくとも上記SHG出力が比較的大きい状態を安定性且つ制御性良く実現できて、変調信号パターンに依存せずに安定した高階調の制御も可能な光波長変換装置ないし方法を実現できる。また、本発明による光波長変換装置ないし方法を用いて、高精細の階調表現を有する画像も形成可能な画像形成装置を実現できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。一実施形態に係る光波長変換装置は、DBRレーザと、このDBRレーザから発せられた基本波光を入射してその第2高調波光を出力するSHG素子と、何らかの変調信号に応じてDBRレーザを制御する制御手段を含む。DBRレーザは、ゲインピーク波長λ1の第1の活性領域とゲインピーク波長λ2(<λ1)の第2の活性領域、位相領域、及び分布ブラッグ反射器(DBR)が形成されたDBR領域を有する。ここではDBR領域のブラッグ波長は2つの活性領域のゲインピーク波長のうち長波長側、すなわちλ1近傍に設定されている。また、SHG素子の位相整合波長はこのブラッグ波長近傍になる様に作製されている。
2つのゲインピーク波長が充分離れていれば、第1の活性領域及び第2の活性領域に注入する電流を変えることで基本波光の発振状態を変え、SHG素子からの第2高調波光を変調することができる。この離れている程度は、最低でも一方のゲインスペクトルの裾の長さ程度(20nm程度)、好適には、両ゲインスペクトルの裾を合わせた長さ程度(50nm程度)である。つまり、第1の活性領域に大きい電流を注入すると、ブラッグ波長近傍でシングルモード発振(実施例1参照)またはマルチモード発振(実施例2参照)し、第2の活性領域に大きい電流を注入すると、SHG変換されない波長でマルチモード発振する様にできる。ここで、ゲインピーク波長λ1とブラッグ波長はゲインピーク波長λ2より長波長側にあるので、ブラッグ波長近傍の発振光に対して第2の活性領域は吸収領域として作用しない。従って、SHG素子からのSHG光の変調態様を良好にするために安定性が要求されるブラッグ波長近傍の発振光は良好なものとなる。こうした目的の為に、ゲインピーク波長λ1とゲインピーク波長λ2の大小関係は上記の如く設定されているのである。一方、SHG変換されない波長のマルチモード発振光に対して第1の活性領域は吸収領域として作用するが、これはSHG素子でSHG変換されない光であるので、SHG素子からのSHG光の変調態様には悪影響は無い。
上記構成において、第1、第2の活性領域の駆動電流を夫々I1、I2、駆動電圧をV1、V2とし、基本波光の光出力をP0とする。このとき、例えば、変調信号のパターンの周期ごとに次の式を満たす様に駆動電流等を調整すると、変調信号パターンによらず周期ごとに活性領域で発生する熱量が一定となり、安定した変調が可能となる。
I1×V1+I2×V2−P0=一定 … (1)
この際、DBRレーザからSHG素子への光入力エネルギーは一定に保たれるので、SHG素子の熱的安定性も保たれて、その位相整合波長が安定的に維持される(これは、図4に示す様なSHG素子のSHG光出力の波長依存性を変化させないための条件である)。勿論、位相領域とDBR領域への電流も、各周期で発生する熱量を一定にする条件で注入されると、DBRレーザの熱的安定性が更に良好に確保される。なお、上記説明における「一定」は、厳密に一定である場合は勿論であるが、或る程度の効果を奏する限り概略一定である場合も含む意味で用いている。
上記DBRレーザの波長は、DBRレーザとして発振可能でありSHG素子の非線形効果がある波長帯であれば任意に選択可能である。また、SHG素子としては、LiNbO3(LN)、KNbO3(KN)、KTiOPO4(KTP)、LiTaO3(LT)などの非線形光学結晶を用いることができる。
上記実施形態では、異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域と、DBR領域とを有し、複数の活性領域のゲインピーク波長において最も長波長側のゲインピーク波長の近傍に、DBR領域のブラッグ波長が調整されているDBRレーザを用いている。このDBRレーザでは、複数の活性領域への駆動電流を比較的簡便に制御することで、少なくともブラッグ波長近傍の発振光を安定的に出力できる。従って、比較的大きなSHG光を出力する状態においては、DBRレーザを安定的に動作させることができて、変調信号に基づいて光波長変換素子からSHG光を安定性且つ制御性良く出力できる。
以下に、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
図1は、本発明による実施例1の構成図を示す。図1に示す様に、本実施例の光波長変換装置は、半導体DBRレーザ101と、第2高調波光を出力するSHG素子102と、変調信号に応じてDBRレーザ101を制御する制御手段103を含む。半導体DBRレーザ101は、ゲインピーク波長λ1の第1の活性領域101b及びゲインピーク波長λ2(<λ1)の第2の活性領域101cと、位相領域101aと、ブラッグ波長がλ1近傍の2つのDBR領域101d、101eとを有するDBRレーザ101を有する。SHG素子102は、DBRレーザ101から発せられた基本波光を入射してその第2高調波光を出力する。
DBRレーザ101において、位相領域101a及び2つのDBR領域101d、101eは、pn接合に垂直に電流を流すことにより活性層の屈折率を変化させることで発振波長を変化させることができる。2つの活性領域101b、101cのゲインピーク波長は、図2に示す様に50nmの差を持ち、DBR領域のブラッグ波長は、長波長側のλ1のピーク波長から約5nm長波長側にずらした位置になる様に、DBRレーザ101は作製されている。DBR領域101d、101eは、DBRレーザ101の光伝播方向両端に1つずつ配置され、且つ同一の構造を持っている。こうした対称的なDBR領域の配置は、注入電流の調整によるデバイス中の熱分布の均一化を達成し易くして、性能向上に繋がる。
この様に異なるゲインピーク波長を持つ活性領域を集積化して作製する方法として、本実施例では選択成長法を採用した。具体的には、第1の活性領域の光導波路に相当する部分の両側の基板表面にSiO2をパターンニングする。MOVPE(Metal-organic
vapor phase epitaxy)による結晶成長ではSiO2上には原子が堆積しないため、その周囲に多く堆積して選択的に膜厚を厚くすることができる。この方法により、第1の活性領域101bの光導波路部分は、他の活性領域に比べ、ゲインピーク波長が長波長側にシフトする。
上記構成において、DBRレーザ101の各領域間には水素イオン注入を行って1kΩ以上の分離抵抗を持たせ、独立に高周波駆動電流で制御できる様になっている。第1の活性領域101bに比較的大きい電流を注入した場合、そのゲインピーク波長がDBR領域101d、101eのブラッグ波長に近いため、ブラッグ波長でシングルモード発振する。しかし、第2の活性領域101cに比較的大きい電流を注入した場合は、そのゲインピーク波長がブラッグ波長より約55nm離れているので、ファブリ-ペローモードで発振する。このときの発振波長の基本波光がSHG素子102によって第2高調波に変換されない様にするためには、第1の活性領域101bと第2の活性領域101cのゲインピーク波長差は少なくとも20nm以上必要である。
ここで、第1の活性領域101bと第2の活性領域101cに図3(a)、(b)電流を入力する場合を見る。変調周期は1Mbpsで、変調電流は下側が発振閾値より低い40mAとし、上側は121mA、200mAの2値とし、合計3値の矩形波とした。第1及び第2の活性領域101b、101cは、長さ、ドーピング量などゲインピーク波長以外のパラメータがほぼ同一になる様に設計しているため、I-V特性は図5に示す様に同一の特性を示す。従って、第1の活性領域101b及び第2の活性領域101cの電流値を、(第1、第2)=(40mA、200mA)、(121mA、121mA)、(200mA、40mA)という組合せで設定すると、IV積が約404mW、このときの基本波光出力が120mWと一定になる。そのため、1周期にDBRレーザ101に発生する熱量の和(IV積−基本波光出力)が周期ごとにほぼ一定となる。こうして、SHG素子の熱的安定性とDBRレーザの熱的安定性が良好に確保される。このとき、発振状態は、SHG素子102の位相整合波長に一致したシングルモード発振と、位相整合波長から充分離れたマルチモード発振を繰り返し、SHG素子102からの第2高調波光が変調信号に基づいて所望の態様で変調される。
また、このとき、位相領域101aと2つのDBR領域101d、101eには、変調時のシングルモード波長がほぼ安定化する様な条件を満たすために、夫々42mA、57mAの一定電流を注入した。このような条件下で、第2高調波出力の波形は、図3(c)に示す様に、0.15mW、2.1mW、8.3mWの3階調を示し、安定に変調することができた。
本実施例では3値の変調の例を示したが、第1、第2の活性領域101b、101cへの電流の組合せを、本実施例の様に「IV積−基本波光出力」を一定にする条件を満たす様に設定すれば、任意の階調出力が可能である。
(実施例2)
実施例1では、位相領域101aとDBR領域101d、101eには一定電流を注入し、発振波長を制御していた。しかし、この方法では、変調時の波長スペクトルがシングルモードで安定する条件を見つけ出すことが容易とは言い難い。実際に、実施例1で位相領域の電流を10mAずらすと、変調時のスペクトルがマルチモード化し、光波形が理想的な台形からかけ離れた形になっていく。
そこで、実施例2では、DBR領域101d、101eに注入する電流に高周波成分を重畳し、意図的にマルチモード化する方法を取った。こうすることで、比較的大きい第2高調波光出力を得るべき状態の発振波長をSHG変換効率のピーク波長(位相整合波長)に精度良く合わせなくても、或る程度の大きさの第2高調波光出力を得ることができる。安定的にマルチモード化するためには、活性領域101b、101cの変調電流周波数に比べて少なくとも10倍以上の周波数に、DBR領域101d、101eへの変調電流の周波数を設定する必要がある。
比較として、実施例1と同様の設定で変調している状態の波長スペクトルの模式図を図6に示す。位相領域101aとDBR領域101d、101eの電流を調整しているので、SHG出力が比較的大きい状態では、SHG変換効率のピーク位置でほぼシングルモード発振状態である。このとき、位相領域への電流を10mA増やして52mAにしたとき、発振波長は図7に示す様に長波長側にシフトし、第2高調波出力はピーク値で2mW以下に変化した。
これに対して、位相領域への電流を元の42mAに戻し、2つのDBR領域101d、101eに中心バイアス電流57mA、振幅30mApp、周波数10MHzの正弦波電流を夫々注入したところ、SHG出力が比較的大きい状態での波長スペクトルは図8の様にマルチモード化した。活性領域101b、101cへの変調電流周波数の10倍程度の周波数の正弦波電流を夫々注入したので、10本程度のマルチモード化した線が図8に現れている。ここで、第2高調波出力ピーク値は約7mWに落ちたが、位相領域101aへの電流を±5mA変化させても、光出力はほぼ変化しなかった。従って、本実施例の如く、DBR領域101d、101eへの電流を高周波重畳することにより、より安定な第2高調波出力変調を得ることができた。
(実施例3)
実施例3は本発明による光波長変換装置を用いた画像表示装置に係る。図9に本実施例の画像表示装置の模式的構成図を示す。本画像表示装置において、例えば上記実施例で説明した緑色の変調光を発する光波長変換装置301、赤色レーザを発する変調光源302、青色レーザを発する変調光源303より夫々出力されたレーザ光はダイクロイックミラー304によって合波される。合波されたレーザ光は水平走査素子305、垂直走査素子306によって走査され、スクリーン307上に走査線を形成する。フルカラーの画像情報から生成された赤、緑、青各色の階調情報により、各光源301、302、303の出力を変調することにより、スクリーン307上に2次元のフルカラー画像が表示される。ここでは、スクリーン307上の画像の画素に対応した変調信号に応じて画素の周期ごとに変調電流を制御すればよい。
本発明による光波長変換装置は、赤色の半導体レーザなどと同等の変調性能を持つので、上記画像表示装置は、高精細の階調表現を有する画像を表示できる。本発明の光波長変換装置ないし方法は、上記レーザーディスプレイの他に、レーザービームプリンタ、複写機などの画像形成装置にも使用できる。
本発明の実施形態及び実施例の光波長変換装置の模式的な構成を示す図。 本発明の実施形態及び実施例のDBRレーザの複数の活性領域のゲインピーク波長とブラッグ波長の関係を示す図。 本発明の実施例1の駆動電流波形及び第2高調波出力を説明する図。 本発明の実施例に用いられるSHG素子の波長と第2高調波出力の関係を示す図。 本発明の実施例に用いられるDBRレーザの活性領域のI-V特性を示す図。 本発明の実施例1の変調時波長スペクトルを表す模式図。 本発明の実施例1の位相領域電流変化後の変調時波長スペクトルを表す模式図。 本発明の実施例2の高周波重畳時の変調時波長スペクトルを表す模式図。 本発明の実施例3の画像表示装置を示す模式図。 従来例の構成を示す模式図。
符号の説明
101 … DBRレーザ
101a … DBRレーザの位相領域
101b … DBRレーザの第1の活性領域
101c … DBRレーザの第2の活性領域
101d、101e … DBRレーザのDBR領域
102 … 光り波長変換素子(SHG素子)
103 … DBRレーザの制御手段
301 … 本発明の光波長変換装置(緑色変調光源)
302 … 赤色変調光源
303 … 青色変調光源
305 … 光走査素子(水平走査素子)
306 … 光走査素子(垂直走査素子)
307 … スクリーン

Claims (7)

  1. 異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域と、分布ブラック反射器(DBR)が形成されたDBR領域とを有するDBRレーザと、DBRレーザから発せられる基本波光を入射して、その第2高調波光を出力する光波長変換素子と、変調信号に応じてDBRレーザへの注入電流を周期ごとに制御してその発振波長と光出力を制御する制御手段を含む光波長変換装置であって、
    制御手段は、一周期内に発生する熱量の和が周期ごとに一定となる様に電流値及び注入時間の調整された駆動電流を前記複数の活性領域に夫々注入することでDBRレーザの発振状態を制御できる様に構成されていることを特徴とする光波長変換装置。
  2. 前記複数の活性領域のゲインピーク波長において最も長波長側のピーク波長の近傍に、DBR領域のブラッグ波長が調整され、前記ブラッグ波長の近傍に光波長変換素子の位相整合波長が調整されていることを特徴とする請求項1に記載の光波長変換装置。
  3. 前記複数の活性領域のゲインピーク波長は夫々20nm以上の間隔で設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光波長変換装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光波長変換装置を用いる光波長変換方法であって、
    前記制御手段は、
    比較的大きい電流を最も長波長側のゲインピーク波長を持つ活性領域に注入し且つ比較的小さい電流を他の活性領域に注入して前記ブラッグ波長の近傍の波長を有する基本波光を光波長変換素子に入射させることで前記第2高調波光の出力が比較的大きい状態をもたらし、
    比較的小さい電流を最も長波長側のゲインピーク波長を持つ活性領域に注入し且つ比較的大きい電流を他の活性領域に注入して前記ブラッグ波長から離れた波長を有する基本波光を光波長変換素子に入射させることで前記第2高調波光の出力が比較的小さい状態をもたらし、
    前記変調信号に応じて、前記複数の活性領域への駆動電流を周期ごとに制御して前記出力が比較的大きい状態と前記出力が比較的小さい状態を切り替える、
    ことを特徴とする光波長変換方法。
  5. 前記制御手段は、前記DBR領域に、一定の駆動電流、または前記活性領域への駆動電流より10倍以上速い周波数の駆動電流を加えることを特徴とする請求項4に記載の光波長変換方法。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光波長変換装置及び少なくとも1つの光走査素子を有し、前記光波長変換装置によって発せられた光を前記光走査素子で走査し、且つ変調信号に応じて第2高調波光の光量を調整することで画像が形成されることを特徴とする画像形成装置。
  7. 異なるゲインピーク波長を持つ少なくとも2つの活性領域と、分布ブラック反射器(DBR)が形成されたDBR領域とを有するDBRレーザであって、
    前記複数の活性領域のゲインピーク波長において最も長波長側のゲインピーク波長の近傍に、前記DBR領域のブラッグ波長が調整されている、
    ことを特徴とするDBRレーザ。
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