JP2008069654A

JP2008069654A - ベーパーセパレートタンク

Info

Publication number: JP2008069654A
Application number: JP2006246883A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Daikuhara; 雅之大工原
Original assignee: Mikuni Corp
Current assignee: Mikuni Corp
Priority date: 2006-09-12
Filing date: 2006-09-12
Publication date: 2008-03-27
Also published as: US20080060618A1

Abstract

【課題】別途キャニスタへの接続の必要がないベーパーセパレートタンクを提供する。
【解決手段】ベーパーセパレートタンク１３の樹脂製の筐体１４内を壁面１４Ｗにより仕切り、燃料貯留室１５とキャニスタ室１６とに区分する。筐体１４の上蓋に一体的に連通路２６を設け、連通路２６により燃料貯留室１５とキャニスタ室１６とを連通する。連通路２６の燃料貯留室１５への接続部にチェックバルブ２７を設ける。燃料タンク１１から燃料を燃料貯留室１５に供給し、燃料貯留室１５において蒸発した蒸散ガスの圧量が所定値に達するとチェックバルブ２７を開き蒸散ガスをキャニスタ室１６に放出する。キャニスタ室１６の頂面に第１のアウトレット２８を設けエンジン２４の吸気管へと接続する。キャニスタ室１６に活性炭２９を充填し、底面に設けた第２のアウトレット３０を介して蒸散ガスを掃気通路へと排出する。
【選択図】図１

Description

本発明は、船外機用エンジンの燃料供給システムに用いられるベーパーセパレートタンクに関する。

例えば、船外機用エンジンでは、燃料タンクに貯留された燃料は、低圧ポンプを用いて船外機内に設けられたベーパーセパレートタンクに一旦蓄えられ、ここから高圧ポンプを用いてインジェクタへと供給されエンジンに噴射される。船外機用エンジンのベーパーセパレートタンクでは、エンジン温度の上昇に伴って発生する蒸散ガスと液体燃料とが分離される。ベーパーセパレートタンク内に発生した蒸散ガスの圧力が一定値を越えると、蒸気ガスはチェックバルブを通してキャニスタに供給され、更に吸気管へと放出される。ベーパーセパレートタンクのこのような構造は自動車などの燃料タンクにも用いられている（特許文献１参照）。
特開平１１―２６４３４８号公報

しかし、船外機はカウリングによって覆われ、レイアウトおよびスペース的に余裕がないため、キャニスタとベーパーセパレートタンクを共にカウリング内に配置することは船外機の設計において大きな制約となる。

本願発明は、別途キャニスタへの接続の必要がないベーパーセパレートタンクを提供することを目的としている。

本発明のベーパーセパレートタンクは、燃料貯留室と、キャニスタ室と、燃料貯留室とキャニスタ室とを連通する連通路とを備え、燃料貯留室とキャニスタ室とは一体的に構成され、連通路は燃料貯留室の上部に接続されることを特徴としている。

ベーパーセパレートタンクの筐体内は仕切板により燃料貯留室とキャニスタ室とに区分される。連通路は燃料貯留室とキャニスタ室の上蓋部一体的に形成されることが好ましい。またこのとき、キャニスタ室の天井部に、エンジンの吸気管と連通する管を接続する第１のアウトレットが設けられる。

更にキャニスタ室の底部に、蒸散ガスを外気へと排出する第２のアウトレットが設けられることが好ましい。連通路に例えば燃料貯留室内の蒸散ガスの圧力が所定値以上となったときに開弁するチェックバルブが設けられる。また、筐体は樹脂で形成されることか好ましい。

以上のように、本発明によれば、別途キャニスタへの接続の必要がないベーパーセパレートタンクを提供できる。これにより、カウリング内にスペースを確保ことができ、配管類の簡素化に伴いレイアウトの自由度が向上し、コストが低減される。また、配管破れ等の問題を解消し信頼性を向上することができる。

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図１は、本発明の一実施形態であるベーパーセパレートタンクが用いられた船外機用燃料システムの概要、およびベーパーセパレートタンクの構造を模式的に示す図である。

本実施形態の船外機用燃料システム１０では、燃料タンク１１に貯留された燃料が低圧ポンプ（Ｆ／Ｐ）１２により船外機のカウリング内に設けられたベーパーセパレートタンク１３に供給される。ベーパーセパレートタンク１３の筐体１４は例えば樹脂製であり、その内部は壁面１４Ｗにより燃料貯留室１５とキャニスタ室１６とに気密的に区分される。

低圧ポンプ１２は、ベーパーセパレートタンク１３の燃料貯留室１５へ燃料を供給し、燃料貯留室１５の燃料供給口にはニードルバルブ１７が設けられる。ニードルバルブ１７は燃料貯留室１５内に装置されたフロート１８を支持するフロートアーム１９に連結され、フロート１８の高さに応じて燃料供給口の開閉を行う。

すなわち、フロートアーム１９の一端は筐体１４に軸支され、他端はフロート１８に連結される。フロート１８は燃料貯留室１５に貯留された燃料の液面高さに応じて上下し、フロートアーム１９に連結されたニードルバルブ１７は、液面高さが所定値以下になると燃料供給口を開き燃料を流入させ、所定値を越えると燃料供給口を塞ぎ燃料の供給を停止する。これにより、燃料貯留室１５内の液面高さは一定に保たれる。なお、低圧ポンプ１２の下流側と上流側はリリーフバルブ（Ｌ／Ｖ）２０により接続されており、下流側燃料圧力が一定値以上になるとリリーフバルブ２０が開いて、燃料は上流側へと帰還される。

燃料貯留室１５内には、高圧ポンプ（Ｆ／Ｐ）２１が装置される。高圧ポンプ２１は燃料貯留室１５内に貯留された燃料をインジェクタ（ＩＮＪ）２２に供給するポンプである。高圧ポンプ２１は電源Ｂから電力が供給され、電子制御ユニット（ＥＣＵ）２３によってその駆動が制御される。なおインジェクタ２２はエンジン２４の吸気管に所定のタイミングで燃料を噴射する。また、インジェクタ２２にはプレッシャーレギュレータ（Ｐ／Ｒ）２５が接続されており、その噴射圧力が調整され、プレッシャーレギュレータ２５は燃料貯留室１５へと接続されている。

筐体１４の上蓋を形成する頂面には、燃料貯留室１５とキャニスタ室１６とを連通する連通管２６が上蓋と一体的に形成される。連通管２６の燃料貯留室１５への入り口にはチェックバルブ２７が設けられる。燃料貯留室１５において蒸発した燃料の圧力が所定値を越えるとチェックバルブ２７が開き、燃料貯留室１５において蒸発した蒸散ガスは連通管２６を通ってキャニスタ室１６へと放出される。

また、キャニスタ室１６の頂面（上蓋）には第１のアウトレット２８が設けられ、エンジン２４の吸気管へと管を介して連結される。すなわち、キャニスタ室１６に供給された蒸散ガスは、エンジン２４が駆動されている際、吸気管負圧により第１アウトレット２８を通して吸気管へと放出される。

キャニスタ室１６には活性炭２９が充填されており、底面には第２のアウトレット３０が設けられる。第２のアウトレット３０は燃料貯留室１５の燃料を抜くために設けられたドレン弁３１の下流側に接続され、その先においては掃気通路（図示せず）へと接続される。

すなわち、エンジン２４が駆動されていないときにキャニスタ室１６に放出された蒸散ガスは活性炭２９の層を通して第２のアウトレット３０から掃気通路へと放出される。この際、活性炭２９により蒸散ガスに含まれる大気汚染物質や臭いなどが吸着除去される。

以上のように、本実施形態のベーパーセパレートタンクによれば、燃料貯留室とキャニスタ室とが一体化されることにより装置が小型化されコストが削減される。また燃料貯留室とキャニスタ室とを結ぶ連通管がベーパーセパレートタンクの上蓋に一体的に形成されているため、配管類も簡素化されてレイアウトの自由度が向上する。また、ベーパーセパレートタンクの筐体が樹脂製とされるため、断熱効果が高く、蒸散ガスの低減に効果がある。

なお、本実施形態では、キャニスタ室と燃料貯留室とが完全に一体化されているが、キャニスタ室を燃料貯留室に着脱自在なカセット式とし、一体化可能としてもよい。このような構成によれば、キャニスタ室の交換が容易になるとともに、大きさも適宜変更することが可能となる。また、キャニスタ室を燃料タンクの気密室とホース等で連結可能な構成とし、船体全体の炭化水素の排出を低減することも可能である。

更に、燃料貯留室の周囲をキャニスタ室で囲む構成としてもよく、この場合デッドソーク時などにおいてキャニスタ室に雰囲気に対する断熱効果をもたせることができる。

本発明の一実施形態であるベーパーセパレートタンクが用いられた船外機用燃料システムの概要、およびベーパーセパレートタンクの構造を模式的に示す図である。

符号の説明

１０船外機用燃料システム１０
１１燃料タンク
１２低圧ポンプ
１３ベーパーセパレートタンク
１４筐体
１４Ｗ壁面
１５燃料貯留室
１６キャニスタ室
１７ニードルバルブ
１８フロート
２０リリーフバルブ
２１高圧ポンプ
２２インジェクタ
２６連通路
２７チェックバルブ
２８第１のアウトレット
２９活性炭
３０第２のアウトレット

Claims

燃料貯留室と、キャニスタ室と、前記燃料貯留室と前記キャニスタ室とを連通する連通路とを備え、前記燃料貯留室と前記キャニスタ室とが一体的に構成され、前記連通路が前記燃料貯留室の上部に接続されることを特徴とするベーパーセパレートタンク。
前記ベーパーセパレートタンクの筐体内が仕切板により前記燃料貯留室と前記キャニスタ室とに区分されることを特徴とする請求項１に記載のベーパーセパレートタンク。
前記連通路が前記燃料貯留室と前記キャニスタ室の上蓋に一体的に形成されることを特徴とする請求項１に記載のベーパーセパレートタンク。
前記キャニスタ室の天井部に、エンジンの吸気管と連通する管を接続する第１のアウトレットが設けられたことを特徴とする請求項３に記載のベーパーセパレートタンク。
前記キャニスタ室の底部に、蒸散ガスを外気へと排出する第２のアウトレットが設けられたことを特徴とする請求項４に記載のベーパーセパレートタンク。
前記連通路に前記燃料貯留室内の蒸散ガスの圧力が所定値以上となったときに開弁するチェックバルブが設けられたことを特徴とする請求項１〜５の何れか一項に記載のベーパーセパレートタンク。
前記筐体が樹脂で形成されたことを特徴とする請求項２に記載のベーパーセパレートタンク。