JP2008068476A - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動板に圧電素子を接合するヘッドで高密度配置を行うと、流路板やノズル板が変動して相互干渉が発生し、吐出効率が低下する。
【解決手段】液滴を吐出するノズル4が連通する加圧液室6の壁面を形成する振動板2と、この振動板2を介して加圧液室6内の液体を加圧する圧電素子12とを備え、振動板2には圧電素子12と接合する連結部11が設けられ、連結部11は振動板2側の第1層11Aと圧電素子12側の第2層11Bとを有し、第1層11Aは、加圧液室短手方向(y方向)の幅が加圧液室6の幅よりも短く、加圧液室長手方向(x方向)で加圧液室6全体にわたって連続的に形成され、第2層11Bは加圧液室の長手方向(x方向)の長さが第1層11Aよりも短く、加圧液室短手方向(y方向)の幅が第1層11Aと同じに形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は液体吐出ヘッド及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行ものがある。
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。また、液体とは記録液、インクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されるものではない。また、液体吐出装置とは、液体吐出ヘッドから液体を吐出する装置を意味し、画像を形成するものに限らない。
液体吐出ヘッドとしては、例えば、液滴を吐出するノズルを形成したノズル板、ノズルが連通する液室を形成する流路部材(流路板)、液室の1つの壁面を形成する振動板、振動板を介して液室内の液体を加圧するエネルギーを発生する圧力発生手段(エネルギー発生手段)としての圧電素子を備えるものが知られている。
このような圧電素子を用いる液体吐出ヘッドとしては、駆動変位させる圧電素子と支柱となる圧電素子とを交互に配置したバイピッチ構造のものと、駆動変位させる圧電素子だけを配置して支柱となる圧電素子をなくしたノーマルピッチ構造のものが知られている。
アクチュエータユニットとで構成される。バイピッチ構造のヘッドは、液室を形成する流路部材を支柱部で支持しているので、圧電素子を駆動したときに流路部材やノズル板全体が変位することで駆動しない液室に対して圧力変化が生じ、滴吐出特性が変動するという相互干渉を低減できるが、圧電素子間に支柱部を介在させるためにノズルピッチが相対的に広くなり、その結果、ノズルの高密度配置が難しくなる。他方、ノーマルピッチ構造のヘッドは、流路部材を支持する支柱部がないために高密度化は容易であるが、相互干渉が生じやすくなる。
また、高密度化によってノズル数が増加した場合、1チャンネル(1つのノズルに対応する各部の総称)当りの消費電流を下げるために、より低電圧で駆動できるようにする、つまり、吐出効率を向上しなければならないという要求がある。
従来、こうした相互干渉の抑制や吐出効率を改善するために、例えば、特許文献1には、非駆動柱(支持部)を駆動柱よりも弾性係数の大きい材料で構成する、また、非駆動柱の断面積を駆動柱の断面積よりも大きくする、さらには、非駆動柱の断面積が、振動板から遠ざかるにつれて大きくなるようにして、非駆動柱の剛性を高めることが記載されている。
特開2000−351207号公報
特許文献2には、積層型圧電体の振動板との接合面と反対側の端部を当該積層型圧電体による振動板への加圧方向に変位可能な非拘束端の状態とし、積層型圧電体の伸縮変位により振動板を介して圧力室内の液を加圧してノズルから液滴を吐出させるようにすることが記載されている。
特開2005−125773号公報
特許文献3には、振動板の圧電素子配接領域の略中央に凹部を形成することで振動板を変形し易くすることが記載されている。
特開2005−104038号公報
特許文献4には、振動板と圧電素子とを中継部材を介して接合し、中継部材のノズル列方向と直交する方向の長さをTf、圧電素子の中継部材と接合される面のノズル列方向と直交する方向の長さをTp、圧電素子の中継部材と接合される面のノズル列方向と直交する方向の活性部長さをTa、とするとき、Ta<Tf<Tpとすることが記載されている。
特開2005−014506号公報
特許文献5には、振動板は薄肉部と厚肉部とからなり、薄肉部の領域は駆動手段が当接される厚肉部で分離されている構成、つまり、振動板の長手方向には液室長手方向の全領域にわたって振動板の短手方向より幅の狭い厚肉部が連続的に形成されている構成とすることが記載されている。
特開2003−019793号公報
また、特許文献6には、非圧縮性の粘弾性部材を介して振動板と圧電素子に相当する変換器を連結することが記載されている。
特公平02−052625号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように非駆動柱(支持部)を駆動柱よりも弾性係数の大きい材料で形成したり、非駆動柱の断面積を駆動柱の断面積よりも大きくしたりする構成にあっては、駆動柱と非駆動柱の構造が異なり、工法上、設計上の制約が大きくなる。例えば、剛性を高める場合には剛性の異なる材料を並べる必要があり、工法が複雑になり、また、非駆動柱の幅を広くすることは高密度化を図れないという課題がある。
特許文献2に記載のように積層型圧電体の振動板との接合面と反対側の端部を完全に固定しない構成にあっては、圧電体の変位が吸収されることになって、吐出効率が低下するという課題がある。
特許文献3に記載のように振動板の圧電素子配接領域の略中央に凹部を形成する構成にあっては、凹部の加工が難しいだけでなく、振動板の剛性が低下しすぎると、液室内の圧力が吸収されて吐出効率が低下するという課題がある。
特許文献5に記載のように振動板の長手方向には液室長手方向の全領域にわたって振動板の短手方向より幅の狭い厚肉部が連続的に形成されている構成にあっては、圧電素子全体が厚肉部を介して振動板に接続されることになり、相互干渉に弱い構造になるとともに、圧電素子の位置精度が悪いと液室を形成する流路部材と圧電素子が干渉して、圧電素子が流路部材を持ち上げる場合も生じるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ノズルを高密度配置しても相互干渉が抑制され、吐出効率も低下しない液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、振動板には圧力発生手段と接合する連結部が設けられ、この連結部は少なくとも振動板側の第1層と圧力発生手段側の第2層で構成され、第1層は、加圧液室の短手方向の幅が加圧液室の幅よりも短く、加圧液室の長手方向で加圧液室全体にわたって連続的に形成され、第2層は加圧液室の長手方向の長さが第1層よりも短く形成されている構成とした。
ここで、連結部を構成する第1層及び第2層は同じ材料で形成されている構成とできる。また、第2層の加圧液室長手方向の長さは圧力発生手段の加圧液室長手方向の長さよりも短い構成とでき、この場合、加圧液室の長手方向長さは圧力発生手段の加圧液室長手方向の長さよりも短い構成とできる。また、液体の粘度が20cp以上である構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えている構成としたものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、振動板には圧力発生手段と接合する連結部が設けられ、この連結部は少なくとも振動板側の第1層と圧力発生手段側の第2層で構成され、第1層は、加圧液室の短手方向の幅が加圧液室の幅よりも短く、加圧液室の長手方向で加圧液室全体にわたって連続的に形成され、第2層は加圧液室の長手方向の長さが第1層よりも短く形成されている構成としたので、第1層が加圧液室全体に形成されていることで排除体積が増加して吐出効率が向上し、第1層と圧力発生手段との間に第2層が介在していることで相互干渉が低減し、高密度化を図ることができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、良好な吐出特性が得られて、高品質の画像を形成できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。また、本発明に係る液体吐出ヘッドの実施形態について図1ないし図7を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図3は図2の要部拡大図、図4は振動板の連結部付近の要部拡大断面説明図、図5は同ヘッドの振動板、連結部及び圧電素子の関係を説明する平面説明図、図6はバイピッチ構造にした場合の同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図、図7はノーマルピッチ構造にした場合の同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、例えばシリコン基板で形成した流路板1と、この流路板1の下面に接合した振動板2と、流路板1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによってインク滴を吐出するノズル4が連通路5を介して連通する加圧液室6、流体抵抗部8、流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部9を形成し、連通部9に振動板2に形成した供給口10を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室8から液体としての記録液(例えばインク)を供給する。
そして、液室6の壁面を形成する振動板2の面外側(液室6と反対面側)に、各加圧液室6に対応して、振動板2に形成した連結部11を介して圧力発生手段としての積層型圧電素子12の上端部を接合し、この積層型圧電素子12の下端部は支持基板13に接合して固定している。なお、支持基板13は圧電素子12の各列毎に分割した構成とすることもできる。
この圧電素子12は、圧電材料層14と内部電極15a、15bとを交互に積層したものである。この場合、圧電素子12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室6内インクを加圧する構成とすることも、圧電素子12の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室6内インクを加圧する構成とすることもできる。
また、流路板1及び振動板2の周囲は例えばエポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17に接着接合し、このフレーム部材17と支持基板13とは図示しない部分を接着剤などで相互に固定している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室8を形成するとともに、この共通液室8に外部から記録液を供給するための図示しない供給路(連通管)を形成し、この供給路は更に図示しない記録液カートリッジなどの記録液供給源に接続される。
さらに、圧電素子12には駆動信号を与えるために半田接合又はACF(異方導電性膜)接合若しくはワイヤボンディングでFPCケーブル18を接続し、このFPCケーブル18には各圧電素子12に選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)19を実装している。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子12に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子12が収縮し、振動板2が下降して液室6の容積が膨張することで、液室6内にインクが流入し、その後圧電素子12に印加する電圧を上げて圧電素子12を伸長させ、振動板2をノズル4方向に変形させて液室6の容積/体積を収縮させることにより、液室6内のインクが加圧され、ノズル4からインクの滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子12に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板2が初期位置に復元し、液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室8から液6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
そこで、この液体吐出ヘッドにおける振動板2に形成した連結部11について図5をも参照して説明する。
この振動板2には圧電素子12と接合する連結部11が設けられ、この連結部11は振動板2側の第1層11Aと圧電素子12側の第2層11Bとを有している。そして、図4及び図5にも示すように、加圧液室6の長手方向(加圧液室の並び方向と直交する方向に沿う方向、或いは、ノズルの並び方向と直交する方向に沿う方向も同じ)を「x方向」、加圧液室の短手方向(加圧液室の並び方向に沿う方向、ノズルの並び方向に沿う方向も同じ)を「y方向」としたとき、第1層11Aは、加圧液室短手方向(y方向)の幅が加圧液室6の幅よりも短く、加圧液室長手方向(x方向)で加圧液室6全体にわたって連続的に形成され、第2層11Bは加圧液室の長手方向(x方向)の長さが第1層11Aよりも短く、加圧液室短手方向(y方向)の幅が第1層11Aと同じに形成されている。なお、ここでは、2層構成としているが、3層以上の構成とすることもできる。
このように、圧電素子12と振動板2を連結する連結部11を構成する振動板2側の第1層11Aは加圧液室の長手方向全域に亘って連続的に形成されているので、部分的にしか形成されていない場合に比べて、排除体積が大きくなって吐出効率が向上するとともに、圧電素子12側の第2層11Bは第1層11Aよりも短く、圧電素子12と振動板2とは圧電素子12の中央部付近でだけ接続されることから、相互干渉が発生しにくくなる。
ここで、連結部11の第2層11Bのx方向長さXbは、図4に示すように、圧電素子12のx方向長さXpよりも短くすることが好ましい。これにより、圧電素子12の位置がx方向にずれた場合でも、圧電素子12の変位が伝達される部分は第2層11Bの存在する領域で調整することができ、特性バラツキを低減することができる。
また、加圧液室6のx方向長さXcは、圧電素子12のx方向長さXpよりも短くすることが好ましい。これにより、加圧液室6の寸法を短くでき、ヘッドの小型化を図れるとともに、液室の共振周波数を上げることで、ヘッド駆動周波数を高くしても共振を生じることなく安定した滴吐出を行うことができる。
この液体吐出ヘッドは吐出効率が向上することで、粘度が20cp以上の高粘度の記録液でも吐出することができるようになる。高粘度記録液の場合、加圧液室を小型化しないと気泡残留の問題が生じるが、この液体吐出ヘッドでは圧電素子の形状によらず加圧液室寸法を決定できるので、気泡残留の問題は起こりにくくなる。
また、連結部11を構成する第1層11A、第2層11Bと振動板2は、例えばニッケル電鋳などで同じ材料で形成することができる。
次に、具体的な第1実施例について説明する。
実施例1として、流路板1に厚さ500μmのSi基板を用いて、これに高さ100μm、液室長手方向の長さ1000μm、短手方向の幅150μmの加圧液室6を形成する。また、Ni電鋳により、厚さ3μmの振動板2と、厚さ6μmの第1層11Aと、厚さ6μmで液室長手方向長さ500μmの第2層11Bとを形成する。
そして、振動板2を流路板1に接合し、振動板2の連結部11の第2層11Bにチタン酸ジルコン酸鉛による圧電素子12を取り付ける。圧電素子12は、圧電層14を銀・パラジュームによる電極15a、15bで上下から挟んだ16層積層構造とする。各層は25μmの厚さとし、16層の上部に100μm、下部に300μmの不活性部を設け、全体として圧電素子12の高さは800μmとする。また、液室長手方向で、活性部25の長さは700μm、不活性部26の長さは活性部25の両側とも200μmとし、全体として圧電素子12の液室長手方向長さは1100μmとする。
また、比較例1として、図8及び図9に示すように、連結部として第2層11Bだけとして、連結部(第2層11B)の長さを700μmとした構造でヘッドを作製した。
これらの実施例1、比較例1の各ヘッドをプリンタ構成の画像形成装置(インクジェット記録装置)に組み付けて印字試験により比較を行った。
この結果、実施例1のヘッドを搭載したプリンタにおいては、ノズル4からの滴吐出速度は13m/secであったのに対し、比較例1のヘッドを搭載したプリンタにおいては、ノズル4からの滴吐出速度は11.5m/secと低下し、本発明に係る液体吐出ヘッドの相対的な吐出効率の良さが確認できた。
次に、具体的な第2実施例について説明する。
実施例2として、流路板1に厚さ500μmのSi基板を用いて、これに高さ100μm、液室長手方向の長さ1000μm、短手方向の幅150μmの加圧液室6を形成する。また、Ni電鋳により、厚さ3μmの振動板2と、厚さ6μmの第1層11Aと、厚さ6μmで液室長手方向長さ800μmの第2層11Bとを形成する。
そして、振動板2を流路板1に接合し、振動板2の連結部11の第2層11Bにチタン酸ジルコン酸鉛による圧電素子12を取り付ける。圧電素子12は、圧電層14を銀・パラジュームによる電極15a、15bで上下から挟んだ16層積層構造とする。各層は25μmの厚さとし、16層の上部に100μm、下部に300μmの不活性部を設け、全体として圧電素子12の高さは800μmとする。また、液室長手方向で、活性部25の長さは900μm、不活性部26の長さは活性部25の両側とも150μmとし、全体として圧電素子12の液室長手方向長さは1200μmとする。
また、比較例2として、図10及び図11に示すように、連結部として第1層11Aだけとした構造でヘッドを作製した。
これらの実施例2、比較例2の各ヘッドをプリンタ構成の画像形成装置(インクジェット記録装置)に組み付けて印字試験により比較を行った。
この結果、実施例2のヘッドを搭載したプリンタにおいては、不良画質を発生することの無い、良好な結果を得られた、比較例2のヘッドを搭載したプリンタにおいては、複数の白スジが発生する等の不良画像が発生し、本発明による特性改善効果が確認できた。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置を含む画像形成装置の例について図12及び図13を参照して説明する。なお、図12は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図13は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板201A、201Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク235a、235b(区別しないときは「ヘッドタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ36を介して、各色のインクカートリッジ210k、210c、210m、210yから各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによって図20のベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このようにこの画像形成装置は、ノズルを高密度配置しても相互干渉が抑制され、吐出効率も低下しない本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、インク以外の液体である記録液、DNA試料、レジストなどの液体を用いる液体吐出装置や画像形成装置にも適用することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一実施形態を示す分解斜視図である。 同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 図2の要部拡大図である。 同ヘッドの振動板の連結部付近の要部拡大断面説明図である。 同ヘッドの振動板、連結部及び圧電素子の関係を説明する平面説明図である。 バイピッチ構造にした場合の同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。 ノーマルピッチ構造にした場合の同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。 比較例1のヘッドの液室長手方向に沿う要部断面説明図である。 同ヘッドの振動板、連結部及び圧電素子の関係を説明する平面説明図である。 比較例2のヘッドの液室長手方向に沿う要部断面説明図である。 同ヘッドの振動板、連結部及び圧電素子の関係を説明する平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。
符号の説明
1…流路板
2…振動板
3…ノズル板
4…ノズル
11…連結部
11A…第1層
11B…第2層
12…圧電素子
233…キャリッジ
234…記録ヘッド

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するノズルが連通する加圧液室の壁面を形成する振動板と、この振動板を介して前記加圧液室内の液体を加圧する圧力発生手段とを備える液体吐出ヘッドにおいて、
    前記振動板には前記圧力発生手段と接合する連結部が設けられ、
    この連結部は少なくとも振動板側の第1層と圧力発生手段側の第2層で構成され、
    前記第1層は、前記加圧液室の短手方向の幅が加圧液室の幅よりも短く、前記加圧液室の長手方向で加圧液室全体にわたって連続的に形成され、
    前記第2層は前記加圧液室の長手方向の長さが前記第1層よりも短く形成されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記連結部を構成する第1層及び第2層は同じ材料で形成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記第2層の加圧液室長手方向の長さは前記圧力発生手段の加圧液室長手方向の長さよりも短いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項3に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記加圧液室の長手方向長さは前記圧力発生手段の加圧液室長手方向の長さよりも短いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1ないし4に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記液体の粘度が20cp以上であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  6. 液体吐出ヘッドを備えて画像を形成する画像形成装置において、請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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