JP2008062605A - 液式筆記具及びその製造方法 - Google Patents

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秀之 田中
Yoichi Yamada
陽一 山田
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Abstract

【課題】使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止でき、また、未使用時のペン体全体に十分な量のインキを含浸でき且つ温度上昇時にペン体内のインキが外部に押し出されることを防止できる液式筆記具を提供する。
【解決手段】本体2の前端部に多孔質含浸体よりなるペン体3を前後動可能に設ける。インキを直に貯溜するインキタンク21を本体2内に設ける。ペン体3とインキタンク21との間の本体2内に筆記時の筆圧によるペン体3の後退によって開口する弁装置4を配置する。弁装置4が、前方に付勢され且つペン体3と伴に前後動可能な弁体7と、弁体7が密接可能な弁座63を備える。未使用時、ペン体3の最大インキ含み量の90%以上のインキをペン体3に含浸させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液式筆記具及びその製造方法に関する。詳細には、ペン体とインキタンクとの間の本体内に、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置を設けた液式筆記具及びその製造方法に関する。本発明で、「前」とはペン体側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
従来のこの種の液式筆記具に関して、例えば、特許文献1には、ペン体とインキタンクとの間の本体内に、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置を設けた液式筆記具が開示されている。また、特許文献1には、弁体の前端部にペン体の後端部を嵌入する構成が開示されている。
特開平6−286386号公報
前記従来の液式筆記具は、通常、製造組立の最終段階で、弁装置を開口させて、インキタンク内のインキをペン体に供給することにより、ペン体にインキを含浸させ、筆記可能状態にしている。前記従来の液式筆記具の製造方法では、筆記可能となるまでにかなりの時間がかかって作業能率が低下したり、ペン体にインキが十分に含浸されず、ユーザーが液式筆記具を使用開始した際、最初の筆跡にかすれが発生するおそれがある。
また、前記従来の液式筆記具は、製造時、弁装置を開口させてインキタンク内からペン体に供給し、筆記可能状態にしているため、特に、弁体の前端孔に嵌入されたペン体の後端部に、インキが十分に含浸できず、ペン体の後端部に空気を残留させがちである。もし、ペン体の後端に空気が残留していると、未使用時のペン体全体に含浸可能なインキ量が減少するのみならず、温度上昇等により、前記ペン体の後端部の残留空気が膨張してペン体内のインキを外部に押し出すおそれがある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止でき、また、未使用時のペン体全体に十分な量のインキを含浸でき且つ温度上昇時にペン体内のインキが外部に押し出されることを防止できる液式筆記具及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の液式筆記具は、本体2の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体3と、本体2内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンク21と、前記ペン体3と前記インキタンク21との間の本体2内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体3の後退によって開口する弁装置4とを備え、前記弁装置4が、前方に付勢され且つペン体3と伴に前後動可能な弁体7と、非筆記時に弁体7と密接する弁座63とを備えた液式筆記具であって、未使用時、ペン体3の最大インキ含み量の90%以上のインキをペン体3に含浸させること(請求項1)を要件とする。
前記液式筆記具1(請求項1)によれば、未使用時、ペン体3に十分な量のインキが含浸されているため、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止できる。尚、未使用時とは、液式筆記具1の製造後からユーザーが使用を開始するまでの期間をいう。尚、前記ペン体3の最大インキ含み量は、ペン体3の一部または全体をインキタンク21内のインキと同一のインキの中に浸漬し、ペン体3の毛細管力によりペン体3に含浸される最大のインキ量を測定した。
[2]前記請求項1の液式筆記具1において、ペン体3の後端部が弁体7の前端孔72に嵌入され、未使用時、前記ペン体3の後端部にインキを充満させること(請求項2)が好ましい。
前記液式筆記具1(請求項2)によれば、弁体7の前端孔72に嵌入されたペン体3の後端部に、インキを充満させたことにより、未使用状態においてペン体3全体にインキを十分に含浸でき、使用開始時の最初から筆跡にかすれが生じず、しかも、ペン体3の後端部に空気をできる限り残留させず、温度上昇しても外部にインキが漏出することを防止できる。
[3]また、本発明の液式筆記具の製造方法は、本体2の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体3と、本体2内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンク21と、前記ペン体3と前記インキタンク21との間の本体2内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体3の後退によって開口する弁装置4とを備え、前記弁装置4が、前方に付勢され且つペン体3と伴に前後動可能な弁体7と、非筆記時に弁体7と密接する弁座63とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、前記ペン体3を本体2の前端部に組み込むこと(請求項3)を要件とする。
前記液式筆記具の製造方法(請求項3)によれば、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、前記ペン体3を本体2の前端部に組み込むことにより、未使用時、ペン体3に十分な量のインキが含浸できるため、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止できる液式筆記具1を得る。また、前記液式筆記具の製造方法(請求項3)によれば、製造時、インキタンク21からペン体3にインキを供給する必要がないため、作業能率が低下しない。
尚、前記液式筆記具の製造方法(請求項3)において、ペン体3を本体2の前端部に組み込む際、本体2の前端部を上向き状態にすることが好ましい。それにより、ペン体3を本体2の前端部に組み込む際、弁装置4の開口によりインキタンク21内のインキがペン体3に過剰に供給されて外部にインキが漏出することを防止できる。尚、ペン体3を本体2の前端部に組み込むとは、弁装置4の開閉作動が可能になるように、ペン体3を本体2に組み込むことをいう。
[4]また、本発明の液式筆記具の製造方法は、本体2の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体3と、本体2内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンク21と、前記ペン体3と前記インキタンク21との間の本体2内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体3の後退によって開口する弁装置4とを備え、前記弁装置4が、前方に付勢され且つペン体3と伴に前後動可能な弁体7と、非筆記時に弁体7と密接する弁座63とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、前記ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入すること(請求項4)を要件とする。
前記液式筆記具の製造方法(請求項4)によれば、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、前記ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入することにより、弁体7の前端孔72に嵌入されたペン体3の後端部に、インキを充満させた液式筆記具1を容易に得る。その結果、未使用時、ペン体3全体にインキを十分に含浸させて、使用開始時の最初から筆跡にかすれが生じることを防止でき、しかも、ペン体3の後端部における空気の残留を抑え、温度上昇しても外部にインキが漏出するおそれがない液式筆記具1を得る。また、前記液式筆記具の製造方法(請求項4)によれば、製造時、インキタンク21からペン体3にインキを供給する必要がないため、作業能率が低下しない。
尚、前記液式筆記具の製造方法(請求項4)において、ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入する際、本体2の前端部を上向き状態にすることが好ましい。それにより、ペン体3を本体2の前端部に組み込む際、弁装置4の開口によりインキタンク21内のインキがペン体3に過剰に供給されて外部にインキが漏出することを防止できる。
[5]また、本発明の液式筆記具の製造方法は、本体2の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体3と、本体2内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンク21と、前記ペン体3と前記インキタンク21との間の本体2内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体3の後退によって開口する弁装置4とを備え、前記弁装置4が、前方に付勢され且つペン体3と伴に前後動可能な弁体7と、非筆記時に弁体7と密接する弁座63とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、本体2の前端部を上向きにし、前記ペン体3の後端部を本体2内に配置された弁体7の前端孔72に嵌入してなり、前記ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入させる際、筆記時の弁体7の後退を規制する規制部によって弁体7の後退が規制されてなること(請求項5)を要件とする。
前記液式筆記具の製造方法(請求項5)によれば、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた後、前記ペン体3の後端部を本体2内に配置された弁体7の前端孔72に嵌入することにより、弁体7の前端孔72に嵌入されたペン体3の後端部に、インキを充満させた液式筆記具1を容易に得る。その結果、未使用時、ペン体3全体にインキを十分に含浸させて、使用開始時の最初から筆跡にかすれが生じることを防止でき、しかも、ペン体3の後端部における空気の残留を抑え、温度上昇しても外部にインキが漏出するおそれがない液式筆記具1を得る。
また、前記液式筆記具の製造方法(請求項5)によれば、製造時、インキタンク21からペン体3にインキを供給する必要がないため、作業能率が低下しない。
前記液式筆記具の製造方法(請求項5)によれば、ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入する際、本体2の前端部を上向き状態にするため、弁装置4の開口によりインキタンク21内のインキがペン体3に過剰に供給されて外部にインキが漏出することを防止できる。
また、前記液式筆記具の製造方法(請求項5)によれば、ペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入させる際、筆記時の弁体7の後退を規制する規制部によって弁体7の後退が規制されてなることにより、製造工程を複雑にすることなく、ペン体3の容易な組み込みが可能となる。
[6]前記請求項3、4または5の液式筆記具の製造方法において、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた際にペン体3に含浸したインキの量が、ペン体3の最大インキ含み量の90%以上であること(請求項6)が好ましい。前記液式筆記具の製造方法(請求項6)により、未使用時、ペン体3に十分な量のインキが含浸されるため、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを確実に防止できる液式筆記具1を得る。尚、前記インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた際のペン体3に含浸したインキの量とは、ペン体3を本体2の前端部に組み込む前またはペン体3の後端部を弁体7の前端孔72に嵌入する前に、インキタンク21内のインキと同一のインキをペン体3に含浸させた際にペン体3に含浸したインキの量をいう。
請求項1の液式筆記具により、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止できる。
請求項2の液式筆記具により、使用開始時の最初から筆跡にかすれが生じず、しかも、ペン体の後端部における空気の残留を抑え、温度上昇しても外部にインキが漏出することを防止できる。
請求項3の液式筆記具の製造方法により、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止できる液式筆記具を得る。
請求項4の液式筆記具の製造方法より、使用開始時の最初から筆跡にかすれが生じることを防止でき、しかも、ペン体の後端部における空気の残留を抑え、温度上昇しても外部にインキが漏出するおそれがない液式筆記具を得る。
請求項5の液式筆記具の製造方法により、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを十分に防止できるとともに、ペン体の後端部における空気の残留を抑え、温度上昇しても外部にインキが漏出するおそれがない液式筆記具を得ることができ、しかも、作業能率を低下させず、また、製造工程を複雑にすることなく、ペン体を容易に組み込むことができる。
請求項6の液式筆記具の製造方法により、使用開始時の最初の筆跡にかすれが生じることを確実に防止できる液式筆記具を得る。
図1乃至図5に本発明・液式筆記具1の実施の形態を示す。
本実施の形態は、内部にインキを直に貯溜可能なインキタンク21を備えた本体2と、前記本体2の前端開口部に前後動可能に取り付けられるペン体3と、前記ペン体3とインキタンク21との間に配置される弁装置4とからなる。
前記本体2は、前端が開口され且つ後端が閉鎖された有底円筒体であり、合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。前記本体2の前端開口部には弁装置4が設けられ、前記弁装置4の後方の本体2内には、インキを直に貯溜可能なインキタンク21が形成される。また、前記インキタンク21内には、インキ成分の沈降分離を解消するために、攪拌部材22(具体的には球状体)が収容される。
前記ペン体3は、多孔質含浸体よりなる。前記多孔質含浸体は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材であり、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。前記ペン体3は、研削により、前端部がチゼル形状または砲弾形状となり、前部が大径部となり、後部が小径部となる。本実施の形態では、ポリエステル繊維またはアクリル繊維の樹脂加工体が採用される。
・弁装置
前記弁装置4は、弁体7と、前記弁体7が密接可能な弁座部材6と、前記弁体7を前方に付勢する弾発体8と、前記弁体7、前記弁座部材6及び前記弾発体8を収容する弁収容筒5とからなる。
・弁収容筒
前記弁収容筒5は、有底円筒体であり、合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。前記弁収容筒5は、後部が本体2の前端開口部に圧入固着され、前部が本体2の前端より前方に突出される。前記弁収容筒5の前部と後部との間の外面には鍔部51が径方向外方に突設され、該鍔部51が本体2の前端に当接される。前記弁収容筒5の後部側壁には、複数(具体的には3個)のインキ流通孔52が貫設され、該インキ流通孔52によりインキタンク21内と弁収容筒5内とがインキ流通可能に連通される。前記弁収容筒5の底壁の軸心にはガイド孔53(具体的には横断面四角形状の孔)が軸方向に貫設され、該ガイド孔53に弁体7の後部が軸方向に摺動可能に挿入される。前記弁収容筒5の底壁に、弾発体8の後端が係止される。さらに、弁装置4の開口時、前記弁収容筒5の底壁に、弁体7の第2の段部75が当接して弁体7の後退が規制される。
・弁座部材
前記弁座部材6は、円筒体であり、合成樹脂(例えばポリプロピレン)の射出成形により得られる。前記弁座部材6は、前記弁収容筒5の前端開口部に圧入固着される。前記弁座部材6の前端部外面には、径方向外方に突出する鍔部61が一体に形成され、前記鍔部61が弁収容筒5の前端に当接される。前記弁座部材6の内面には、軸方向に延びる複数本(具体的には6本)のリブ62が一体に形成され、前記リブ62とペン体3の外面とが軸方向に摺接する。前記弁座部材6の後端部内面には、環状の弁座63が一体に形成され、前記弁座63に、前方に付勢された弁体7の弁部71が密接される。前記弁体7の弁部71が密接される弁座63の座面は、後方に向かうに従い内径が大きくなる傾斜面となっている。
・弁体
前記弁体7は、棒状体であり、合成樹脂(例えばポリエチレン)の射出成形により得られる。前記弁体7の前端部外面には、前方に向かって外径が小さくなる傾斜面状(具体的には凸曲面状)の弁部71が一体に形成される。前記弁体7の前端部軸心には、前方に開口する前端孔72が形成される。前記前端孔72の内面には、軸方向に延びる複数本(具体的には4本)のリブ73が一体に形成される。前記前端孔72にペン体3の後端部が圧入され、前記リブ73がペン体3の後端部外面に圧接される。前記弁体7の弁部71より後方の外面には、第1の段部74が一体に形成され、前記第1の段部74に弾発体8の前端が係止される。前記第1の段部74の後方には、第2の段部75が一体に形成される。前記第2の段部75が、弁開口時、弁収容筒5の底壁と当接し、弁体7の後退が規制される。即ち、前記弁収容筒5の底壁が、弁開口時の弁体7の後退を規制する規制部となる。
・弾発体
前記弾発体8は、ステンレス鋼製線材よりなる圧縮コイルスプリングである。前記弾発体8は、前端が弁体7の第1の段部74に係止されるとともに、後端が弁収容筒5の底壁に係止され、それにより、弁体7を常時前方に付勢している。前記弾発体8は、筆記時の筆圧で後退可能なように弾発力が設定される。
・インキ
本実施の形態において、インキタンク21内に貯溜されるインキは、粘度が5mPa・s〜15mPa・s(25℃)であり、表面張力が25mN/m〜45mN/m(25℃)であり、着色剤の粒径が1μm〜4μmである。
・ペン体のインキ含浸量
本実施の形態では、未使用時において、ペン体3の最大インキ含み量の90%以上のインキがペン体3に含浸されている。また、未使用時において、弁体7の前端孔72に嵌入されたペン体3の後端部に、インキが充満されている。具体的には、ペン体3の最大インキ含み量は、0.140グラムであり、本体2の前端部に組み込む前のペン体3に含浸させたインキの量は、0.131グラム〜0.140グラムであった。即ち、本体2の前端部に組み込む前のペン体3に含浸させたインキの量は、ペン体3の最大インキ含み量の93.6%〜100%であった。
・作用
本実施の形態の液式筆記具1は、ペン体3を下向きし筆記すると、筆圧によりペン体3が弾発体8の前方付勢に抗して後退するとともに、該ペン体3の後退に伴い弁体7が後退し、それにより、弁体7の弁部71と弁座63とが離間し、弁装置4が開口する。このとき、弁体7の第2の段部75と弁収容筒5の底壁(即ち規制部)とが当接し、弁体7の後退が規制され、弁体7の弁部71と弁座63との間、及びその前方のペン体3外面とペン体収容部(即ち弁座部材6の内面)に所定量のインキ流通間隙9が形成される。前記インキ流通間隙9によって、インキタンク21内のインキがペン体3に供給される。
そして、筆記を終了し、ペン体3の後方への押圧を解除すると、弾発体8の前方付勢により弁体7が前進し、該弁体7が弁座63に密接し、弁装置4が閉鎖される。それにより、インキタンク21からペン体3へのインキ供給が完全に停止される。
本実施の形態の液式筆記具1は、未使用状態から使用を開始したとき、予めペン体3に十分な量のインキが含浸されているため、筆跡にかすれが生じることがない。また、使用開始からは、前記インキ流通間隙9を介してインキタンク21内のインキがペン体3に供給される。
・製造方法
図4及び図5に前記実施の形態の液式筆記具1(図1乃至図3)の製造方法を示す。
ペン体3に、インキタンク21内のインキと同一のインキを含浸させた後、本体2の前端部を上向き状態にして、前記ペン体3を本体2の前端部に挿入する(図4参照)。このとき、予め、前記本体2の前端部には、弁体7、弁座部材6、弾発体8、及び弁収容筒5とからなる弁装置4が設けられ、前記本体2内のインキタンク21にはインキが貯溜されている。前記ペン体3に含浸されたインキの量は、ペン体3の最大インキ含み量の90%以上に設定される。
次に、前記インキを含浸させたペン体3を弁体7の前端孔72に嵌入する(図5参照)。前記ペン体3の後端部が弁体7の前端孔72に嵌入される際、弁体7の第2の段部75と弁収容筒5の底壁とが当接され、弁体7の後退が規制される。それにより、ペン体3を弁体7の前端孔72に容易に嵌入でき、また、弁体7の後退を規制する手段を別に設ける必要がなく、製造工程を複雑にしない。また、前端孔72に嵌入された状態のペン体3の後端部には、インキが充満され、空気が残留していない。
本発明の実施の形態の非筆記状態(弁装置の閉鎖状態)を示す要部縦断面図である。 (a)が図1のA−A線断面図である。(b)が図1のB−B線断面図である。(c)が図1のC−C線断面図である。 図1の実施の形態の筆記状態(弁装置の開口状態)を示す要部縦断面図である。 インキを含浸させたペン体を弁体の前端孔に嵌入する前の状態を示す要部縦断面図である。 インキを含浸させたペン体を弁体の前端孔に嵌入した後の状態を示す要部縦断面図である。
符号の説明
1 液式筆記具
2 本体
21 インキタンク
22 攪拌部材
3 ペン体
4 弁装置
5 弁収容筒
51 鍔部
52 インキ流通孔
53 ガイド孔
6 弁座部材
61 鍔部
62 リブ
63 弁座
7 弁体
71 弁部
72 前端孔
73 リブ
74 第1の段部
75 第2の段部
8 弾発体
9 インキ流通間隙

Claims (6)

  1. 本体の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体と、本体内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記ペン体と前記インキタンクとの間の本体内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置とを備え、前記弁装置が、前方に付勢され且つペン体と伴に前後動可能な弁体と、非筆記時に弁体と密接する弁座とを備えた液式筆記具であって、未使用時、ペン体の最大インキ含み量の90%以上のインキをペン体に含浸させたことを特徴とする液式筆記具。
  2. ペン体の後端部が弁体の前端孔に嵌入され、未使用時、前記ペン体の後端部にインキを充満させた請求項1記載の液式筆記具。
  3. 本体の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体と、本体内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記ペン体と前記インキタンクとの間の本体内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置とを備え、前記弁装置が、前方に付勢され且つペン体と伴に前後動可能な弁体と、非筆記時に弁体と密接する弁座とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク内のインキと同一のインキをペン体に含浸させた後、前記ペン体を本体の前端部に組み込むことを特徴とする液式筆記具の製造方法。
  4. 本体の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体と、本体内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記ペン体と前記インキタンクとの間の本体内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置とを備え、前記弁装置が、前方に付勢され且つペン体と伴に前後動可能な弁体と、非筆記時に弁体と密接する弁座とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク内のインキと同一のインキをペン体に含浸させた後、前記ペン体の後端部を弁体の前端孔に嵌入することを特徴とする液式筆記具の製造方法。
  5. 本体の前端部に前後動可能に設けた多孔質含浸体よりなるペン体と、本体内に設けられ、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記ペン体と前記インキタンクとの間の本体内に配置され、筆記時の筆圧によるペン体の後退によって開口する弁装置とを備え、前記弁装置が、前方に付勢され且つペン体と伴に前後動可能な弁体と、非筆記時に弁体と密接する弁座とを備えた液式筆記具の製造方法であって、インキタンク内のインキと同一のインキをペン体に含浸させた後、本体の前端部を上向きにし、前記ペン体の後端部を本体内に配置された弁体の前端孔に嵌入してなり、前記ペン体の後端部を弁体の前端孔に嵌入させる際、筆記時の弁体の後退を規制する規制部によって弁体の後退が規制されてなることを特徴とする液式筆記具の製造方法。
  6. インキタンク内のインキと同一のインキをペン体に含浸させた際にペン体に含浸したインキの量が、ペン体の最大インキ含み量の90%以上である請求項3、4または5記載の液式筆記具の製造方法。
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