JP2008050297A - γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質を含有する皮膚機能改善剤 - Google Patents

γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質を含有する皮膚機能改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】経口摂取が可能であり、また、日常的に摂取可能な量で高い効果を発揮し、皮膚の保湿機能やバリア機能を高め乾燥肌やアトピー性皮膚炎等の肌トラブルを予防および改善する皮膚機能改善剤を提供する。
【解決手段】こんにゃくトビ粉からエタノール抽出してスフィンゴ脂質含有粉末を得、他方、粉砕したアスパラガスから水抽出して得られる液に酵母エキス及びグルタミン酸ナトリウムを添加したものを培地としてラクトバチルス ブレビスを培養し、培養濾液からγ−アミノ酪酸含有粉末を得、これらを混合して得られる皮膚機能改善作用を有する組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はγ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質を含有する皮膚機能改善作用を有する組成物並びに該組成物を有効成分とする皮膚機能改善剤及び該組成物を含有する飲食品に関するものである。
皮膚は、外環境からの刺激や障害から生体を保護し、免疫性を高め、アレルギー反応を抑制する重要な機能を有している。しかしながら、老化、発達不足、個人の体質、体調の変化等の理由により皮膚のバリア機能や保湿機能が低下すると、わずかな刺激で肌荒れや皮膚疾患が生じてしまう。
中でも、乾燥、冷気、血行不良などによって角質の水分含量が減少し起こる乾燥肌に悩む人は多く、小亀裂や鱗屑が生じ皮膚のきめが粗くなり美観を損なうだけでなく、しばしばかゆみを生じたり、悪化すると刺激に過敏になり、抗原の侵入や抗原に対するアレルギー反応による炎症を引き起こしたりする。
また、近年患者数が増加しているのはアトピー性皮膚炎である。アトピー性皮膚炎はアレルギー性皮膚炎の1種であるが、5歳以下の小児の20%、成人でも10%もの人がアトピー性皮膚炎であるという報告がある。アトピー性皮膚炎の症状は強い痒みを伴って湿疹が出るもので、重症患者になると慢性的にじくじくした状態が続くようになる。このような状態になっている人が味わう苦痛は計り知れないものである。
こうした症状を抑制・改善するために様々な方法が提案されているが、その中に、γ−アミノ酪酸(γ−amino butyric acid、以下、GABAと略す。)やスフィンゴ脂質の一種であるセラミドの使用が提案されている。
GABAは生物界に微量ながら広く存在する非タンパク質構成の遊離アミノ酸であり、ヒトにおいては脳内で神経伝達物質として働くことが知られている。GABAを化粧料に含有せしめた場合、皮膚末梢血管拡張作用により皮膚機能を亢進することが報告されている(例えば、特許文献1)。また、食品素材としてのGABAは血圧降下作用、精神安定作用、脳機能改善作用、更年期障害症状緩和作用、成長ホルモン分泌促進作用、中性脂肪増加抑制作用等の生理作用が報告されており、特許文献2には、GABAを経口摂取する事により成長ホルモンが分泌され、その結果として皮膚の若返り等が期待できる、という旨が記載されているが、通常摂取するGABAの量では成長ホルモンが分泌されず、バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニン、リジン、ヒスチジン等のアミノ酸と組み合せ相乗効果を得る必要があるとされている。
また、スフィンゴ脂質の一種であるセラミドは、表皮の角質細胞間脂質の主要構成成分であり、表皮のバリア性(保湿性、有害物質遮蔽性)を担う重要な成分であるが、最近になって、アトピー性皮膚炎患者は健常人に比べて角質層の細胞間脂質におけるセラミド量が極端に少なく、またセラミドが十分に作られないために皮膚のバリア機能が低下してしまうことが明らかになった(例えば、非特許文献1)。バリアの破壊された皮膚ではケラチノサイトからのIL−1αの産生が高まることが知られている。そこで、セラミドが少なくなった皮膚にセラミドを補給することが、皮膚のバリア機能を改善しアトピー性皮膚炎の症状の緩和に有効であることがわかってきた(例えば、非特許文献2)。また、セラミドをはじめとするスフィンゴ脂質成分を化粧料等に配合して皮膚に塗布するだけでなく、経口摂取してもその効果が得られることもわかってきた(例えば、特許文献3)。
しかしながら、GABAもスフィンゴ脂質も化粧料として使用した場合、入浴や衣服等との摩擦により皮膚表面から脱落してしまい持続的効果は期待できず、頻繁な塗布を必要とし煩雑であった。また、塗布部位が広範囲に渡る場合全ての部位に有効量を塗布し、それを継続するのは困難であった。また、通常化粧料には有効成分以外の賦形剤が含まれ、トラブルを起こしている肌には、それら自身が刺激や抗原となり、さらに症状が悪化する可能性もあった。
このような問題を解決するために、経口摂取という方法がとられるが、GABAは上記したように通常摂取量では効果が望めず、また、バリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニン、リジン、ヒスチジン等のアミノ酸と組み合せてもその効果は不十分であった。一方でスフィンゴ脂質については経口摂取により効果が得られるが、さらに高い効果が求められていた。
特公昭58−26726号公報 特開2004−269361号公報 特許第3650587号公報 J. Lipid Res.,Vol.44, p.93−102(2003) 皮膚科紀要, Vol.90, No.3, p289−299(1995)
このような背景から、経口摂取が可能であり、また、日常的に摂取可能な量で高い効果を発揮し、皮膚の保湿機能やバリア機能を高め乾燥肌やアトピー性皮膚炎等の肌トラブルを予防および改善する皮膚機能改善剤が求められていた。
本発明者らは上記した課題について鋭意検討した結果、γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質とを併せて服用することで相乗効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一は、γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質を含有することを特徴とする皮膚機能改善作用を有する組成物を要旨とするものであり、好ましくは、スフィンゴ脂質が、植物由来であり、さらに好ましくは、こんにゃくである前記の皮膚機能改善作用を有する組成物である。また、本発明の第一は、前記の皮膚機能改善作用を有する組成物において、好ましくは、γ−アミノ酪酸が、アスパラガスから得られる組成物であり、また、好ましくは、γ−アミノ酪酸が、アスパラガスから得られる組成物を含有する培地に乳酸菌を接種し培養することで得られるものである前記の皮膚機能改善作用を有する組成物である。また、本発明の第一は、前記の皮膚機能改善作用を有する組成物において、γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質の重量比が1:0.003〜0.3であるものである。
本発明の第二は、前記したいずれかの皮膚機能改善作用を有する組成物を有効成分とすることを特徴とする皮膚機能改善剤を要旨とするものであり、好ましく、経口摂取用である皮膚機能改善剤である。
本発明の第三は、前記したいずれかの皮膚機能改善作用を有する組成物を含有する飲食品を要旨とするものである。
本発明によれば、経口摂取が可能であり、また、日常的に摂取可能な量で高い効果を発揮し、皮膚の保湿機能やバリア機能を高め乾燥肌やアトピー性皮膚炎等の肌トラブルを予防および改善する皮膚機能改善剤を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるGABAは経口摂取可能であるならいかなるものでもよいが、食品に使用しやすいという点で化合物よりも発酵法や酵素法、天然物からの抽出により得られるものが好ましい。これらは純品でもよいし、GABA含有物でもよい。また、これらは自家調整でもよいし、市販品を用いてもよい。自家調整する場合、天然物からGABAを含む組成物を得る方法、食品中に含まれる酵素やGABA産生能を有する微生物による発酵を利用したGABA含量の高い組成物を得る方法、前記組成物から精製により高純度のGABAを得る方法、食品や微生物からグルタミン酸脱炭酸酵素を精製し、GABAを産生する方法等が利用できる。天然物を用いる場合、本発明の効果に優れているという点、GABA含有率が高いという点でアスパラガスから得られる組成物が好ましい。また、上記方法のうち、GABAの含有率が比較的高く、かつ、GABA以外の成分の効果も見込める点で好ましいのは微生物による発酵法であり、さらには微生物として、GABA産生能に優れている点で乳酸菌を使用する方法がより好ましく、中でもアスパラガスから得られる組成物を含有する培地に乳酸菌を接種し培養する方法で得られるGABA組成物が、本発明の相乗効果が高くなるという点で最も好ましい。
GABA組成物のGABA含有率は特に限定されるものではないが、好ましくはGABAを1%以上、さらに好ましくは5%以上、最も好ましくは10%以上含有しているのがよい。GABA含有率がこの範囲を下回ると、本発明の皮膚機能改善剤への配合量が多くなり、そのため皮膚機能改善剤が効果を発揮する摂取量も多くなって、継続的な使用が困難となる。
これらは公知の技術によって調製すればよいが、以下にアスパラガスから得られる組成物を含有する培地に乳酸菌を接種し培養する方法についてさらに説明する。
アスパラガスから得られる組成物とは、アスパラガスを粉砕、破砕、磨砕、細断、抽出、圧搾、濃縮、固液分離、加熱滅菌、濾過滅菌、酵素処理、乾燥等公知の技術を単独或いは2つ以上組み合せて処理することで得られるものである。
これらの操作により得られたアスパラガス由来の組成物は、それ単独で乳酸菌の培養に用いてもよく、また、公知の乳酸菌用培地と混合して使用することも可能である。かかる培地としては、GYP培地(D−グルコース1%、ペプトン0.5%、酵母エキス1%、酢酸ナトリウム3水和物0.2%、ツイン80 0.05%、硫酸マグネシウム7水和物0.02%、硫酸マンガン4水和物10ppm、硫酸鉄7水和物10ppm、塩化ナトリウム10ppm)、市販のGAM培地(日水製薬)、MRS培地(Difco)等が挙げられる。これらの培地はその全成分を添加してもよいし、任意の1または複数の成分のみを添加してもよい。
培地中に占めるアスパラガスから得られる組成物の割合は、特に限定されるものではないが、アスパラガスから得られる組成物の可溶性成分に由来する糖濃度(ブリックス(Brix)換算)が0.1〜40%であるのが好ましく、0.1〜20%であるのがより好ましく、0.5〜5%であるのがもっとも好ましい。糖濃度(Brix換算)がこの範囲を外れると、乳酸菌の増殖が極めて悪くなる。糖濃度(ブリックス(Brix)換算)が0.1%に満たない場合には、濃縮して大きくすることができる。糖濃度(ブリックス(Brix)換算)が40%を超える場合には、加水して少なくすればよい。
本発明において用いられる乳酸菌は、食品に用いても安全であり、GABA生産能を持つものであれば特に限定されないが、そのような乳酸菌としては、Lactbacillus brevis、L.hilgardii、L.plantaram、L.casei、L.paracasei、L.helveticus、L.bulgaricus、L.acidophilus、L.sp.、Streptococcus lactis、S.thermophilus、Enterococcus casseliflavus等に属する乳酸菌が挙げられる。これらに属する乳酸菌株のうち、GABA産生能に優れるL.brevisに属する乳酸菌が好ましい。中でも、L.brevis UAS−4(FERM P−20710)、L.brevis UAS−6(FERM P−20711)、L.brevis IFO3345、L.brevis IFO12005はGABA生産能が高く、より好ましい。
次に、発酵の際の方法、条件について述べる。
微生物の添加方法は、上記のように調製されたアスパラガスから得られる組成物またはそれを含有する培地に直接少量の菌体を接種することで増殖させることができるが、短期間で菌体濃度を上昇させる為には、前培養した菌液を接種することが好ましい。前培養液としては、本培養と同じアスパラガスから得られる組成物またはそれを含有する培地でもよいし、前記した公知のあらゆる培地を使用することもできる。前培養した菌液を接種する量としては、本培養の培地量の100000分の1〜2分の1であり、1000分の1〜10分の1が好ましく、200分の1〜30分の1がさらに好ましい。この範囲より接種量が少なければ、菌体濃度の増加に時間がかかる問題があり、この範囲より多ければもはや前培養の時点で大きなスケールになっており、本培養を行う必要性がないということである。
また、GABAはグルタミン酸の脱炭酸によって生成されるので、グルタミン酸又は/及びその塩又は/及びそれらの含有物を培地に添加してもよい。用いられるグルタミン酸又は/及びその塩又は/及びそれらの含有物のうち、グルタミン酸塩としてはいかなるものも使えるが、食品添加物となっており、水への溶解性に優れるグルタミン酸ナトリウムが好ましい。また、グルタミン酸及び/又はその塩の含有物としてはいかなる物も使えるが、食品に添加可能な酵母エキス等のような調味料が好ましい。これらの内、水への溶解性に優れるグルタミン酸ナトリウムと、GABA産生に伴うpHの上昇を抑えられるという点でグルタミン酸が望ましく、さらに好ましくはそれらの併用である。
発酵時の培養温度は用いる菌株にもよるが、5℃〜45℃であり、好ましくは15℃〜40℃であり、さらに好ましくは20℃〜35℃である。培養温度がこの温度範囲より高くても低くても著しく増殖速度が劣る問題がある。
発酵中の培養液のpHは用いる菌株にもよるが、3.5〜8.0に調整することが好ましく、4.0〜6.5に調整することがより好ましく、4.5〜5.5に調整するのが最も好ましい。pHがこの範囲を外れると、グルタミン酸脱炭酸酵素の活性が低下し、GABAの産生速度が低下する問題がある。pH調整に用いる薬品はいかなる物も使用でき、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、グルタミン酸、酢酸、酪酸、乳酸、蟻酸、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、シュウ酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水、グルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。本発明ではGABAの産生に応じてpHは上昇する傾向になり調整は主に酸を添加して行うため、これらの中で好ましくは、塩酸、リン酸、グルタミン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸であり、さらに好ましくは塩酸、グルタミン酸、乳酸、酢酸であり、グルタミン酸がGABAの基質としても用いられるため最も好ましい。
醗酵時の酸素条件は用いる菌株にもよるが、嫌気条件下でも好気条件下でも増殖させることができる。ただし、好気条件下では増殖は可能でもGABA生産能が低下する菌株が存在するので、嫌気条件か緩やかに攪拌する程度の好気条件にする方が好ましく、例えばバブリングや速い攪拌等を行う必要は無い。
発酵の培養時間は特に限定されないが、2時間〜10日間が好ましく、5時間〜5日間がより好ましく、8時間から〜3日間が最も好ましい。発酵時間がこの範囲を下回るとグルタミン酸からGABAへの変換が不十分になり、この範囲を上回っても、更なる効果は望めず、雑菌の混入や増殖の可能性も高くなる。
培地を用いて産生されたGABA含有組成物は、その培養液そのままでも用いることができるが、公知の技術により菌体を除去して培養清澄液を用いるか培養清澄液を濃縮、乾燥して用いることが好ましい。また、培養上清に晶析、イオン交換等の処理を施してGABA純度を向上させて用いることもできる。
次にスフィンゴ脂質について述べる。
本発明に用いられるスフィンゴ脂質は、スフィンゴイド塩基に脂肪酸が酸アミド結合をしてなる構造を基本骨格として有するものであり、一般にスフィンゴ脂質、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質と称されるものを言う。具体的にはセラミドの他、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド、ラクトシルセラミドなどの中性糖セラミド、セラミドに、直接、あるいは中性糖を介して、シアル酸、ウロン酸等が結合してなる、酸性糖セラミド、セラミドにコリンリン酸基が結合してなるスフィンゴミエリンなどが挙げられる。この中では、単独で経口摂取した場合の肌バリア性効果が公知であるグルコシルセラミドが最も好適に用いられる。
経口的に供することに鑑み、本発明に用いられるスフィンゴ脂質は、天然物由来であることが望ましいが、充分な安全性の確保がなされている場合は、その限りではない。
スフィンゴ脂質の由来を天然物に求める場合は、その原料としては、微生物、動物、植物などが考えられるが、その中では植物が望ましい。かかる植物原料を例示すると、アーモンド、アオサ、アオノリ、アカザ、アカシア、アカネ、アカブドウ、アカマツ(松ヤニ、琥珀、コーパルを含む。以下マツ類については同じ)、アガリクス、アキノノゲシ、アケビ、アサガオ、アザレア、アジサイ、アシタバ、アズキ、アスパラガス、アセロラ、アセンヤク、アニス、アボガド、アマチャ、アマチャヅル、アマリリス、アルテア、アルニカ、アロエ、アンジェリカ、アンズ、アンソッコウ、イグサ、イザヨイバラ、イチイ、イチジク、イチョウ、イランイラン、ウイキョウ、ウーロン茶、ウコン、ウスベニアオイ、ウツボグサ、ウド、ウメ、ウラジロガシ、温州ミカン、エイジツ、エシャロット、エゾウコギ、エニシダ、エルダーフラワー、エンドウ、オーキッド、オオバコ、オオヒレアザミ、オオムギ、オケラ、オスマンサス、オトギリソウ、オドリコソウ、オニドコロ、オリーブ、オレガノ、オレンジ(オレンジピールも含む)、カーネーション、カカオ、カキ、カキドオシ、カッコン、カシワ、カタクリ、カボチャ、カミツレ、カムカム、カモミール、カラスウリ、カラマツ、カリン、ガルシニア、カルダモン、キイチゴ、キウイ、キキョウ、キャベツ(ケールを含む)、キャラウェイ、キュウリ、キンカン、ギンナン、グァバ、クコ、クズ、クチナシ、クミン、クランベリー、クルミ、グレープフルーツ、クローブ、クロマツ、クロマメ、ケツメイシ、ゲンノショウコ、コケモモ、コショウ、コスモス、ゴボウ、コムギ(小麦胚芽も含む)、ゴマ、コマツナ、コメ(米糠も含む)、コリアンダー、コンニャク芋(コンニャクトビ粉も含む)、コンブ、サーモンベリー、サイプレス、ザクロ、サツマ芋、サト芋、サトウキビ、サトウダイコン、サフラン、ザボン、サンザシ、サンショウ、シクラメン、シソ、シメジ、ジャガ芋、シャクヤク、ジャスミン、ジュズダマ、シュンギク、ショウガ、ショウブ、シラカシ、ジンチョウゲ、シンナモン、スイカ、スイトピー、スギナ、スターアニス、スターアップル、スダチ、ステビア、スモモ、セージ(サルビア)、ゼニアオイ、セロリ、センキュウ、センブリ、ソバ、ソラマメ、ダイコン、ダイズ(おからを含む)、ダイダイ、タイム、タケノコ、タマネギ、タラゴン、タロイモ、タンジン、タンポポ、チコリ、ツキミソウ、ツクシ、ツバキ、ツボクサ、ツメクサ、ツルクサ、ツルナ、ツワブキ、ディル、テンジクアオイ(ゼラニウム)、トウガ、トウガラシ、トウキ、トウモロコシ、ドクダミ、トコン、トチュウ、トネリコ、ナガイモ、ナズナ、ナツメグ、ナンテン、ニガウリ、ニガヨモギ、ニラ、ニンジン、ニンニク、ネギ、ノコギリソウ、ノコギリヤシ、ノビル、バーベナ、パーム、パイナップル、ハイビスカス、ハコベ、バジル、パセリ、ハダカムギ、ハッカ、ハトムギ、バナナ、バナバ、バニラ、パプリカ、ハマメリス、ビート、ピーマン、ヒガンバナ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ(ヤナギハッカ)、ヒナギク、ヒナゲシ、ヒノキ、ヒバ、ヒマシ、ヒマワリ、ビワ、ファレノプシス、フェネグリーク、フキノトウ、ブラックベリー、プラム、ブルーベリー(ビルベリーを含む)、プルーン、ヘチマ、ベニバナ、ベラドンナ、ベルガモット、ホウセンカ、ホウレンソウ、ホオズキ、ボダイジュ、ボタン、ホップ、ホホバ、マオウ、マカ、マカデミアンナッツ、マタタビ、マリーゴールド、マンゴー、ミツバ、ミモザ、ミョウガ、ミルラ、ムラサキ、メース、メリッサ、メリロート、メロン、メン(綿実油粕も含む)、モヤシ、ヤグルマソウ、ヤマ芋、ヤマユリ、ヤマヨモギ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユリ、ヨクイニン、ヨメナ(アスター)、ヨモギ、ライム、ライムギ、ライラック、ラズベリー、ラッカセイ、ラッキョウ、リンゴ、リンドウ、レタス、レモン、レンゲソウ、レンコン、ローズヒップ、ローズマリー、ローリエ、ワケギ、ワサビ(セイヨウワサビも含む)などが挙げられ、これらの中でもサツマ芋、ジャガ芋、サト芋、ヤマ芋、コンニャク芋、ナガ芋等の芋類が好ましく、コンニャク芋がさらに好ましい。コンニャク芋は安価に入手できることからコンニャクトビ粉を使用することが好ましい。
また、本発明における菌類にはきのこ類も含むものであり、きのこ類の例としては、エノキダケ、エリンギ、カバアナタケ、キクラゲ、シイタケ、トウチュウカソウ、ナメコ、ハタケシメジ、ハナビラタケ、ヒメマツタケ(アガリクス)、ヒラタケ、フクロタケ、ブナシメジ、ブナハリタケ、ホンシメジ、マイタケ、マッシュルーム、マツタケ、マンネンタケ、メシマコブ、ヤマブシダケ、レイシ、スフィンゴモナス属菌類などが挙げられる。
動物由来の原料としては、ウニやヒトデ、タコ、イカなどの棘皮動物、軟体動物の組織のすべてまたは一部、ウマ、ウシなど哺乳動物の脳組織および皮膚組織、さらにはヒト、ウシ、ヤギなど哺乳動物の乳およびその発酵物などの加工品などが挙げられる。これらの動植物等原料はそのまま用いても良いし、乾燥、すりつぶし、加熱などの操作によって加工されていてもよい。
上記のような原料より、スフィンゴ脂質類を得るのには、一般的には有機溶媒による抽出を行う。用いる溶媒としては、抽出中に抽出原料の成分などと反応するなどして、本発明の効果を損なうものでなければいかなるものでも使用できる。また、一種類の溶剤を単独で用いても複数の溶剤を混合して用いてもよい。
かかる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類、ヘキサン、ペンタン、ジエチルエーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、その他亜臨界〜超臨界状態にある二酸化炭素、フルオロフォルム、エタンなどが挙げられる。これらの中で好ましい例としては、メタノール、エタノール、ヘキサン、アセトンが挙げられ、特に好ましい例としてはエタノールが挙げられる。
上記のような原料を、溶媒により抽出して得られた抽出物は、一般的に、スフィンゴ脂質以外にも多くの成分が含まれ、適宜、公知の手法により、精製された後、本発明に用いることが出来る。精製の目的も、風味や外観を損なう夾雑成分の除去、スフィンゴ脂質成分の純度向上などいろいろ考えられるが、それに応じて、精製手法も、公知の様々な手法を1つないし2つ以上組み合わせて選択することが出来る。具体的には、溶媒による分画や、分配、水蒸気蒸留や分子蒸留のような蒸留法、活性炭、シリカゲル、珪藻土、クレイ、合成粘土等を用いた吸着処理、シリカゲルや、樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーなどが挙げられる。
本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物は、上記したGABAまたはGABA含有組成物と、スフィンゴ脂質またはスフィンゴ脂質含有組成物を用いて作製すればよい。
また、本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物は、上記した2成分の他に皮膚機能を改善する作用のある物質を含有していてもよい。該成分としては、ビタミンA・ビタミンB・ビタミンC・ビタミンE・ビオチン(ビタミンH)等のビタミン類、コエンザイムQ10等のユビキノン類、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、各種アミノ酸類、β−カロテン・リコピン等のカロテノイド類、ピクノジェノール等のポリフェノール類、γ-リノレン酸、スクワレン、コンドロイチン、亜鉛等のミネラル類、ローヤルゼリー、プラセンタエキス、アロエ・レッドクローバー・ローズヒップ・マカ・サンザシ・ナツメ・杜仲茶・ハトムギ茶・甘草・霊芝・冬虫夏草等の植物抽出エキスが挙げられる。
本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物におけるGABAの含量は特に限定されないが、薬剤として服用する場合に、1日に摂取する量が10〜3,000mg、さらには20〜1,000mgになるように調製するのが好ましい。GABA含量がこの範囲を下回れば効果は期待できず、この範囲を上回ると更なる効果は望めず、副作用等の問題が生じる恐れがある。
本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物におけるスフィンゴ脂質の含量は特に限定されないが、薬剤として服用する場合に、1日に摂取する量が100〜5,000μg、さらには600〜2,400μgになるように調製するのが好ましい。スフィンゴ脂質含量がこの範囲を下回れば効果は期待できず、この範囲を上回ると更なる効果は望めず、副作用等の問題が生じる恐れがある。
本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物におけるGABAとスフィンゴ脂質の重量比率は特に限定されないが、好ましくは1:0.003〜0.3であり、さらに好ましくは1:0.01〜0.06である。重量比率がこの範囲を外れると、相乗効果という点でほとんど効果が得られなくなる。
本発明の皮膚機能改善剤は、上記した皮膚機能改善作用を有する組成物を有効成分とすることを特徴とするものである。そして、その効果を損なわない限り、薬学的に許容される担体と共に、種々の剤形に製剤化できる。剤形としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、丸剤等の経口用固形製剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの経口液体製剤が挙げられる。
経口用固形製剤を調製する際には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、着色剤等常法で用いられているものを用いればよく、そのような担体の例としては、賦形剤としては乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット、デキストリン、デンプン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストラン、プルラン、無水ケイ酸、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等を、結合剤としては結晶セルロース、白糖、マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、水、エタノール等を、崩壊剤としてはデンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、結晶セルロース等を、滑沢剤としてはステアリン酸およびその金属塩、タルク、ホウ酸、脂肪酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、無水ケイ酸等を、矯味矯臭剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等を例示できる。
経口用液体製剤を調製する際には、緩衝剤、安定化剤、矯味矯臭剤等常法で用いられているものを用いればよく、緩衝剤としてはクエン酸塩、コハク酸塩等を、安定化剤としてはレシチン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロースを、矯味矯臭剤としては上記したものを例示できる。
また、本発明の飲食品は、上記した皮膚機能改善作用を有する組成物を含有するものであって、上記した皮膚機能改善作用を有する組成物それ自体あるいは既存の飲料又は食品に上記した皮膚機能改善作用を有する組成物を含ませることにより得ることができる。
本発明の皮膚機能改善作用を有する組成物それ自体を飲食品とする場合は、例えば、上記した担体等を添加した後、常法により、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ゲル状、ペースト状、乳状、懸濁状、液状、飲料等の食用に適した形態に成形すればよい。また、味質の改善のために、本発明の効果を損なわない範囲で糖類、糖アルコール類、塩類、油脂類、アミノ酸類、有機酸類、果汁、野菜汁、香料、アルコール類、グリセリン等を添加することができる。
皮膚機能改善作用を有する組成物を既存の飲料又は食品に含ませる場合は、ベースとなる飲料又は食品としては特に限定されないが、例えば、うどんやパスタ等の加工麺、ハム・ソーセージ等の食肉加工食品、かまぼこ・ちくわ等の水産加工食品、バター・粉乳・醗酵乳等の乳加工品、ゼリー・アイスクリーム等のデザート類、パン類、菓子類、調味料類等の加工食品、および、清涼飲料水、アルコール飲料類、果汁飲料、野菜汁飲料、乳飲料、炭酸飲料、コーヒー飲料等の飲料が好ましい。
本発明の飲食品における皮膚機能改善作用を有する組成物の含有量は、特に限定されないが、GABAに換算して、10〜3,000mg、さらには20〜1,000mgになるように、また、スフィンゴ脂質に換算して100〜5,000μg、さらには600〜2,400μgになるように調製するのが好ましい。調製はどちらか一方のみを基準にしてもよく、両方を基準にしてもよい。また、GABAとスフィンゴ脂質の重量比率が、好ましくは1:0.003〜0.3であり、さらに好ましくは1:0.01〜0.06になるように調製すればよい。この範囲内にあれば、皮膚機能改善効果が十分に得ることができ、かつ、経済性においても優れている。
本発明の飲食品に含ませる皮膚機能改善作用を有する組成物の形態は特に限定されず、飲料、グミ、キャンデーなどにおいては液体状の物を、錠剤、顆粒、カプセルなどにおいては粉末状の物を使用するなどすればよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、アミノ酸およびスフィンゴ脂質の定量分析は、以下の方法により行った。
(A)アミノ酸の分析方法
高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)により以下の条件で測定し、蛍光検出器を用いて検出した。
HPLC:島津製作所社製LC−10A
カラム:Shim−pack Amino−Li(100mmL.×6.0mmI.D.)
移動相:アミノ酸移動相キットLi形 グラディエント溶出
流速:0.6ml/分
カラム温度:39℃
反応液:オルト−フタルアルデヒド(ポストカラム)
反応液速度:0.3ml/分
反応温度:39℃
検出波長:励起波長350nm、蛍光波長450nm
(B)スフィンゴ脂質の分析方法
高速液体クロマトグラフィー法(HPLC法)により以下の条件で測定し、光散乱検出器を用いて検出した。
HPLC:Waters社製LC Module1
カラム:GLサイエンス社製Inertsil Sil 100A
移動相:クロロホルム:メタノール=9:1(容量比)
流速:1.0ml/分
カラム温度:25℃
検出器:Alltech社製 500ELSD
製造例1
こんにゃくトビ粉100kgをエタノール200Lを用いて2時間、常温抽出を行い、濃縮乾固して、1.08kgの抽出物を得た。この抽出物を、3.5Lのエタノールに再溶解し、水8Lを加え、攪拌槽にて攪拌し、水可溶性不純物を水相に移行せしめた後、食塩1.2kgを加え、塩析を行い、水不溶成分を凝集せしむ。その後、攪拌槽を加温し、全体を1時間沸騰させ凝集した水不溶分を融解浮上させ、水相と分離する。その後、水相を槽下部より抜き出して除去せしめた後、残った油相に、2.5Lのエタノールを加え、エタノール可溶分をろ過により回収したのち、濃縮乾固し、水洗後抽出物として、663gのオイル状物を得た。また、このオイル状物のスフィンゴ脂質含有率を測定したところ、10.7%であった。
製造例2
製造例1で作製したオイル状物を30重量%、β−シクロデキストリンを70重量%含む粉末を、次の手順で作製した。すなわち、製造例1で作製したオイル状物300gを900mLのエタノールに懸濁させ、β−シクロデキストリン700gを当量の精製水に懸濁させたものを混合し、その後、真空棚段型乾燥器で乾燥後、カッターミルで粉砕し、スフィンゴ脂質含有粉末982gを得た。得られた粉末のスフィンゴ脂質含有率を測定したところ、3.1%であった。
製造例3〔乳化剤〕
製造例1で作製したオイル状物を3重量%、グリセリン脂肪酸エステルを4重量%、エタノールを5重量%、水を16重量%、残部をグリセリンとした乳化液を作製した。この乳化液のスフィンゴ脂質含有率を測定したところ、0.3%であった。
製造例4
アスパラガス20kgをミートチョッパーで粉砕、水20Lを添加して抽出を行った。85℃、30分加熱殺菌した後、珪藻土を添加して濾紙(ADVANTEC東洋製No.5C)を用いて吸引濾過を行い、清澄な濾液を得た。この濾液をBrixが2.0%になる様加水して調整し、酵母エキスを1質量%添加し、121℃20分間滅菌した。作製した培地10Lに、GYP培地で前培養したラクトバチルス ブレビス UAS−4株の培養液100mlとグルタミン酸ナトリウム1水和物0.5質量%を添加し、30℃で静置培養を開始した。20時間後グルタミン酸2.0質量%を添加し緩やかに攪拌しながら培養を継続した。培養開始48時間後に85℃30分間処理して殺菌し、再度清澄濾過した。濾液を4Lまで濃縮した後、デキストリンを対固形分100%溶解し、凍結乾燥を行った。
結果、淡黄色の粉末を783g得た。この粉末のGABA含量を測定したところ、19.8%であった。
実施例1
製造例2で得た粉末80gとGABA(協和発酵株式会社製、純度99.0%以上)60gをブレンダーでよく混合し、GABAとスフィンゴ脂質を含有する粉末を134g得た。
実施例2
製造例2で得た粉末80gと製造例4で得た粉末303gをブレンダーでよく混合し、GABAとスフィンゴ脂質を含有する粉末を372g得た。
実施例3〜7
製造例2で得た粉末5gと製造例4で得た粉末2.5、12.5、25、75、250gをブレンダーでよく混合し、GABAとスフィンゴ脂質を含有する粉末を各々6.8、17、28、78、252g得た(各々実施例3、4、5、6、7)。
試験例1
12人の被験者(男性8名、女性4名)を、製造例2で作製した、こんにゃく芋由来のスフィンゴ脂質を粉末化したものを毎日40mg(スフィンゴ脂質として1.2mg)摂取する群(A群)、実施例1を毎日70mg(スフィンゴ脂質として1.2mg、GABAとして30mg)摂取する群(B群)、実施例2を毎日192mg(スフィンゴ脂質として1.2mg、GABAにして30.1mg)摂取する群(C群)、何も摂取しない群(D群)各3人(男性2名、女性1名)ずつにわけ、摂取開始より14日目に、すべての被験者の左腕の肘の屈部より前腕側3cmのポイントを15回、セロハンテープによるテープストリッピングを行い、荒れ肌を作製して、回復具合を比較した。
回復具合の測定は以下の通りである。
a)測定のタイミング
テープストリッピングの前、テープストリッピングの1時間後、1日後、4日後、7日後、11日後、14日後、18日後、21日後、25日後、28日後に以下の測定を行った。
b)測定方法
22℃、55%の恒温恒湿に保たれた部屋に入室し、45分待機してもらった被験者のテープストリッピング箇所の、水分蒸散量(サイクロン水分蒸散モニター:AS−CT1、アサヒバイオメッド社製)、水分量および角質層の厚さ(角層膜厚水分計:ASA−M1、アサヒバイオメッド社製)を測定した。これらの測定値は、テープストリッピングにより大きく値が変わり、水分蒸散量、水分量は上昇し、徐々に元に戻る、角質層の厚さは、減少し徐々に元に戻る、という変動が見られる。
c)評価方法
測定値が、テープストリッピング後、テープストリッピング前の測定値のプラスマイナス5%の範囲にはじめて入るまでの日数の長さで評価を行った。各群3名の、上記範囲に測定値が入るまでの日数の平均値を表1に示す。
このように、スフィンゴ脂質単独で摂取した場合よりも、GABAと同時摂取した場合のほうが、さらには、アスパラガスから得られる組成物を含有する培地に乳酸菌を接種し培養することで得られるGABAと併用したほうが数値の回復が早くなることがわかった。
試験例2
15人の被験者(男性5名、女性10名)を、3人5群に分け、毎日摂取するのが実施例3を30mgである群(A群)、実施例4を80mgである群(B群)、実施例5を120mgである群(C群)、実施例6を320mgである群(D)、実施例7を1020mgである群(E群)を作製した。各群のスフィンゴ脂質の摂取量は1日当たり0.6mgであり、GABAの摂取量はA群で2.0mg、B群で12mg、C群で20mg、D群で59mg、E群で200mgである。摂取開始より14日目に、すべての被験者の左腕の肘の屈部より前腕側3cmのポイントを15回、セロハンテープによるテープストリッピングを行い、荒れ肌を作製して、回復具合を比較した。回復具合の測定は試験例1の通りである。各群3名の、上記範囲に測定値が入るまでの日数の平均値を表2に示す。
表2の結果から、GABAとセラミドの比率に換算すると、1:0.003〜0.3であるいずれの群でも効果が得られるが、特にB、C、D群での結果が良好で、GABAとスフィンゴ脂質の比率に換算すると、1:0.01〜0.05が望ましい配合量となる。
実施例8〔錠剤〕
製造例2 20mg
製造例4 100mg
アスパルテーム 5mg
ステアリン酸マグネシウム 微量
結晶セルロース 適量
馬鈴薯デンプン 適量
合計 1200mg
上記の成分を混合し、打錠して、1錠300mgの錠剤を得た。
実施例9〔錠剤〕
製造例2 20mg
製造例4 100mg
アスコルビン酸 500mg
L−システイン 50mg
塩酸ピリドキシン 40mg
リボフラビン 10mg
ビオチン 0.05mg
粉末還元麦芽糖 70mg
ステアリン酸マグネシウム 微量
結晶セルロース 適量
馬鈴薯デンプン 適量
合計 2000mg
上記の成分を混合、打錠して1錠200mgの錠剤を得た。
実施例10〔ドリンク剤〕
製造例3 200mg
製造例4 100mg
アスコルビン酸 500mg
L−システイン 50mg
塩酸ピリドキシン 40mg
リボフラビン 10mg
ビオチン 0.05mg
アスパルテーム 5mg
クエン酸 100mg
レモンフレーバー 微量
精製水 適量
合計 200ml
上記の成分をよく溶解し、内容量200ml/瓶のドリンク剤を作製した。
実施例11〔ジュース〕
濃縮オレンジジュース200ml、製造例3の乳化液1000mg、製造例4の粉末500mg、水道水800mlを添加し、よく混合して、皮膚機能改善効果を有するオレンジジュース1Lを得た。味、匂い、舌触りに大きな変化は無く、良好であった。
実施例12〔うどん〕
製造例2,4にて得られた粉末各々、0.2w/w%になるよう中力粉と混合し、うどんの麺を作製した。この麺を調理したうどんを食したところ、微かに特有の味と匂いを感じるものであったが、問題となるほどではなかった。

Claims (9)

  1. γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質を含有することを特徴とする皮膚機能改善作用を有する組成物。
  2. スフィンゴ脂質が、植物由来である請求項1記載の皮膚機能改善作用を有する組成物。
  3. 植物が、こんにゃくである請求項2記載の皮膚機能改善作用を有する組成物。
  4. γ−アミノ酪酸が、アスパラガスから得られる組成物である請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚機能改善作用を有する組成物。
  5. γ−アミノ酪酸が、アスパラガスから得られる組成物を含有する培地に乳酸菌を接種し培養することで得られるものである請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚機能改善作用を有する組成物。
  6. γ−アミノ酪酸とスフィンゴ脂質の重量比が1:0.003〜0.3である請求項1〜5のいずれかに記載の皮膚機能改善作用を有する組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚機能改善作用を有する組成物を有効成分とすることを特徴とする皮膚機能改善剤。
  8. 経口摂取用であることを特徴とする請求項7記載の皮膚機能改善剤。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の皮膚機能改善作用を有する組成物を含有する飲食品。
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