JP2008039278A - 熱交換器および空気調和機の室内機 - Google Patents

熱交換器および空気調和機の室内機 Download PDF

Info

Publication number
JP2008039278A
JP2008039278A JP2006213629A JP2006213629A JP2008039278A JP 2008039278 A JP2008039278 A JP 2008039278A JP 2006213629 A JP2006213629 A JP 2006213629A JP 2006213629 A JP2006213629 A JP 2006213629A JP 2008039278 A JP2008039278 A JP 2008039278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat exchange
refrigerant
row
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006213629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008039278A5 (ja
JP4785670B2 (ja
Inventor
Ryuta Onishi
竜太 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2006213629A priority Critical patent/JP4785670B2/ja
Publication of JP2008039278A publication Critical patent/JP2008039278A/ja
Publication of JP2008039278A5 publication Critical patent/JP2008039278A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4785670B2 publication Critical patent/JP4785670B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

【課題】生産性および熱効率を向上する熱交換器および空気調和機の室内機を提供する。
【解決手段】熱交換器10は、互いに間隔をへだてて配置されたフィン11d〜13dと、フィン11d〜13dに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管11a〜13bとを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1、第2、および第3の熱交換部11〜13を備えている。第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の各々の伝熱管11a〜13bは断面において2以上の列を成し、伝熱管11a〜13bの径D11a〜D13bは列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径D11a,D12a,D13aは他方側の列の径D11b,D12b,D13bよりも太い。第1および第3の熱交換部11,13は、相対的に速い風速の空気が流入するとともに、流入側に他方側の列の径D11b,D13bが位置するように配置される。第2の熱交換部12は、相対的に遅い風速の空気が流入するとともに、流入側に一方側の列の径D12aが位置するように配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は熱交換器および空気調和機の室内機に関し、より特定的には、フィン付き熱交換器を備えている熱交換器および空気調和機の室内機に関する。
近年、空気調和機の省エネルギー化の進行とともに、空気調和機を構成するフィン付き熱交換器の高効率化が要求されてきている。空気調和機の室内機は、その大きさや意匠性に影響を及ぼすため、熱交換器の小型化が図られている。
従来、たとえば冷凍サイクルの凝縮器および蒸発器のいずれに使用しても高性能を発揮することを目的として、特開2000−329486号公報(特許文献1)にフィン付き熱交換器が開示されている。特許文献1では、主熱交換器の気体流入側に補助熱交換器を設けて、暖房運転時の過冷却域を切り離すことにより、熱交換器全体での高効率化を図っている。
また、熱交換器の伝熱管の管径と管配列に着目して高効率化を図ることを目的として、特開2001−174047号公報(特許文献2)に空気調和機の室内機が開示されている。特許文献2では、通風抵抗の最も高い前面部熱交換器を送風機の最も近い前面部に、次に通風抵抗が高い中央部熱交換器を前面部熱交換器の上位に位置する中央部に、最も通風抵抗の低い背面部熱交換器を中央部熱交換器の背面に配置している。前面部熱交換器、中央部熱交換器、および背面部熱交換器は、径の異なる複数の伝熱管を用いることより、通風抵抗の均一化による送風効率が改善されている。また、暖房運転時に冷媒を最太径伝熱管から順次、中間径伝熱管、最細径伝熱管へ流動させることにより、冷媒側の熱伝達率が向上されている。
また、熱交換器の小型化を図ることを目的として、特開2001−41671号公報(特許文献3)に空調用熱交換器が開示されている。特許文献3では、伝熱管の径を6mm前後と小さくして、伝熱管と接続されるフィンの長手方向のピッチと、幅方向のピッチとを、熱伝達率が最良となるように定めることにより、小スペースで性能を良好としている。
特開2000−329486号公報 特開2001−174047号公報 特開2001−41671号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のフィン付き熱交換器では、主熱交換器と補助熱交換器とは、フィンの構成や伝熱管の形状などが異なっている。そのため、該フィン付き熱交換器を製造する際には、主熱交換器と補助熱交換器とを別々に製造し、組み合わせる必要がある。よって、生産性が悪いという問題がある。
また、上記特許文献2に開示の空気調和機の室内機では、伝熱管の径と管配列を工夫する必要があるので、前面部熱交換器および背面部熱交換器内における伝熱管の管径が異なっている。また、前面部熱交換器、中央部熱交換器、および背面部熱交換器における伝熱管の配列が異なっているため、特殊なフィンや特殊な伝熱管を製造する必要がある。よって、構成が複雑であるため、生産効率が低下するという問題がある。
また、上記特許文献3に開示の空調用熱交換器では、伝熱管の径を細くしているので、凝縮器として作用させる場合において、冷媒の液相状態の部分での熱交換効率は向上できるが、蒸発器として作用させる場合において、冷媒の気相状態の部分での圧力損失が増大してしまう。そのため、蒸発器として作用させる場合の熱交換効率が低下してしまうという問題がある。
それゆえ本発明の目的は、生産性を向上するとともに、熱交換効率を向上できる熱交換器および空気調和機の室内機を提供することである。
本発明の熱交換器は、互いに間隔をへだてて配置されたフィンと、フィンに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管とを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1の熱交換部および第2の熱交換部を備えている。第1の熱交換部および第2の熱交換部の各々の伝熱管は断面において2以上の列を成し、伝熱管の径は列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径は他方側の列の径よりも太い。第1の熱交換部は、相対的に速い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に他方側の列の径が位置し、かつ空気の流出側に一方側の列の径が位置するように配置されている。第2の熱交換部は、相対的に遅い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に一方側の列の径が位置し、かつ空気の流出側に他方側の列の径が位置するように配置されている。
一体物を切断して得られた第1の熱交換部および第2の熱交換部を製造することにより、本発明の熱交換器を製造できる。そのため、フィンは1種類を、伝熱管は列の数以下の種類を製造することにより対応できる。よって、生産性を向上できる。また、凝縮器として作用させる場合には、第1および第2の熱交換部において、一方側の列の径から他方側の列の径に冷媒を流すことにより、空気と冷媒とを対向流により熱交換させることができる。このような熱交換を、空気と冷媒との温度差が大きい暖房運転時に行なうと、熱交換効率を向上できる。一方、熱交換器を蒸発器として作用させる場合には、第1の熱交換部において、気体状態となった冷媒を、太い方の径である一方側の列の径の伝熱管に流すことができる。そのため、冷媒の圧力損失を低減できるので、高い熱交換効率を維持できる。よって、冷房運転時および暖房運転時のいずれにおいても熱交換効率を向上できる。
上記熱交換器において好ましくは、第1の熱交換部および第2の熱交換部は、断面において一方側の列から他方側の列に向けて、伝熱管の径が順次細くなるように構成されていることを特徴とする。
これにより、凝縮器として用いる場合には、冷媒と空気との対向流としての効率をさらに向上できる。また、蒸発器として用いる場合には、冷媒の圧力損失をさらに低減できる。よって、熱交換効率を向上できる。
上記熱交換器において好ましくは、一体物を分断または折り曲げてることにより第1の熱交換部および第2の熱交換部とともに得られた第3の熱交換部をさらに備えている。
これにより、生産性を向上したまま熱交換部が増えるので、熱交換器の熱交換効率をより向上できる。
本発明の空気調和機の室内機は、上記熱交換器と、熱交換器に空気を送るための送風機とを備えている。
本発明の空気調和機の室内機によれば、生産性を向上するとともに、熱交換効率を向上できる熱交換器に送風機で空気を送ることにより、空気と冷媒とを熱交換させる。よって、空気調和機の室内機は、生産性を向上するとともに、熱交換効率を向上できる。
上記空気調和機の室内機において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部における一方側の列の径の伝熱管を冷媒入口とし、第2の熱交換部における一方側の列の径の伝熱管から流出した冷媒を複数の流路に分配して、第2の熱交換部における他方側の列の径の伝熱管に流入させるように構成されていることを特徴とする。
これにより、冷房運転時の冷媒入口を太い方の径である一方側の列の径の伝熱管にできるので、冷媒の圧力が低下することを防止できる。そのため、エンタルピーの低下を防止できるため、熱交換効率をより向上できる。
上記空気調和機の室内機において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部への冷媒流入経路が1本であることを特徴とする。
これにより、太い方の径である一方側の列の径の伝熱管が冷房運転時の冷媒の入口となるため、冷媒の流路を1本にしても圧力損失の問題が生じないので、配管経路を簡素化できる。よって、生産性をより向上できる。
上記空気調和機の室内機において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部における他方側の列の径の伝熱管から流出した冷媒を、第1の熱交換部における他方側の列の径の伝熱管を介して、第1の熱交換部における一方側の列の径の伝熱管に流入させ、第1の熱交換部における一方側の列の径の伝熱管を冷媒出口とすることを特徴とする。
これにより、冷房運転時の冷媒出口を太い径の伝熱管にできるので、冷媒の圧力損失を低減できる。そのため、熱交換効率を向上できる。また、冷房運転時よりも冷媒と空気との温度差の大きい暖房運転時に、冷媒と空気とを対向流にできる。そのため、熱交換効率を向上できる。
上記空気調和機の室内機において好ましくは、第1の熱交換部と第2の熱交換部とを接続する冷媒の流路に絞り手段をさらに備えていることを特徴とする。絞り手段を作用させることにより、再熱除湿運転が可能となる。
本発明の熱交換器によれば、生産性を向上するとともに、凝縮器および蒸発器のいずれに用いる場合においても熱交換効率を向上できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における熱交換器を示す概略断面図である。図1を参照して、本発明の実施の形態1における熱交換器を説明する。実施の形態1における熱交換器10は、互いに間隔をへだてて配置されたフィン11d,12dと、フィン11d,12dに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管11a,11b,12a,12b,とを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1の熱交換部11および第2の熱交換部12を備えている。第1の熱交換部11および第2の熱交換部12の各々の伝熱管11a,11b,12a,12bは断面において2以上の列を成し、伝熱管11a,11b,12a,12bの径D11a,D11b,D12a,D12bは列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径D11a,D12aは他方側の列の径D11b,D12bよりも太い。第1の熱交換部11は、相対的に速い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に他方側の列の径D11bが位置し、かつ空気の流出側に一方側の列の径D11aが位置するように配置されている。第2の熱交換部12は、相対的に遅い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に一方側の列の径D12aが位置し、かつ空気の流出側に他方側の列の径D12bが位置するように配置されている。一体物を分断または折り曲げることにより第1の熱交換部11および第2の熱交換部12とともに得られた第3の熱交換部13をさらに備えている。
詳細には、熱交換器10は、同一の形状を有する3台の第1の熱交換部11と、第2の熱交換部12と、第3の熱交換部13とを備えている。第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の各々は、以下のようにして得られる。まず、図2に示すように、列ごとに同じ径の伝熱管を接続するための孔を空けたフィンを準備する。そして、図3に示すように、伝熱管を挿入して、フィンと伝熱管とを接続する。これにより、図4に示すような一体物となる。そして、任意の部分で分断または折り曲げることにより、一体物を分断または折り曲げて得られた熱交換部を得ることができる。一体物を分断または折り曲げて得られた熱交換部は、各伝熱管において、列の数は同じで、かつ列を構成する伝熱管の径は同じとなる。実施の形態1では、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の伝熱管は、伝熱管の配置(各列は7段ずつ)、伝熱管の径の大きさ、および各々の熱交換部の大きさなどのすべての形態を同一としている。なお、各熱交換部の形状は同一であることに特に限定されず、たとえば図5に示すように、各熱交換部の段数のみ異なる形状としてもよい。図5に示すような熱交換器の場合には、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の伝熱管の列の数は、それぞれ5段、3段、4段としている。
また、図2に示すように、切断する際に、フィンは切欠きCを有していることが好ましい。この場合には、分断または折り曲げて得られた各熱交換部は、切欠きCを有する(たとえば第3の熱交換部13は図1に示す左上と右下に切欠きCを有する)。なお、図2〜図4は、本発明の実施の形態1における第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の製造工程を説明するための図である。
実施の形態1では、第1の熱交換部11および第2の熱交換部12は、一体物を分断して形成されている。また、第1の熱交換部11と第3の熱交換部13とは、一体物を分断もしくは折り曲げて形成できる。
実施の形態1では、第1の熱交換部11の伝熱管11aの径D11aと、第2の熱交換部12の伝熱管12aの径D12aと、第3の熱交換部13の伝熱管13aの径D13aとは同じである。第1の熱交換部11の伝熱管11bの径D11bと第2の熱交換部12の伝熱管12bの径D12bと、第3の熱交換部13の伝熱管13bの径D13bとは同じである。径D11a,D12a,D13aは、径D11b,D12b,D13bよりも大きい。
実施の形態1では、第2の熱交換部12よりも第1の熱交換部11および第3の熱交換部13に風速の速い空気が流入している。風速の速い空気が流入する第1の熱交換部11および第3の熱交換部13は、風上側(空気の流入側)に細い方(他方側の列)の径D11b,D13bの伝熱管11b,13bが位置するように、風下側(空気の流出側)に太い方(一方側の列)の径D11a,D13aが位置するように配置されている。風速の遅い空気が流入する第2の熱交換部12は、風上側(空気の流入側)に太い方(一方側の列)の径D12aが位置するように、風下側(空気の流出側)に細い方(他方側の列)の径D12bが位置するように配置されている。
第1の熱交換部11、第2の熱交換部12、および第3の熱交換部13は、図1に示すように、2列の伝熱管を有する構成としているが、特にこれに限定されない。第1の熱交換部11、第2の熱交換部12、および第3の熱交換部13は、2列以上4列以下とすることが好ましい。2列以上とすることによって、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の熱交換率を向上できる。4列以下とすることによって、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13を小型化できるとともに通風抵抗を削減できる。
第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の伝熱管を3列以上とする場合には、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13は、断面において一方側の列から他方側の列に向けて、伝熱管の径が順次細くなるように構成されていることが好ましい。たとえば第1の熱交換部11の伝熱管を3列とする場合には、図6に示すように、断面において一方側の列から他方側の列に向けて(矢印14aの方向に)、伝熱管11a,11c,11bの径D11a,D11c,D11bが順次細くなるように構成されていることが好ましい。すなわち、一方側の列から他方側の列に向けて(矢印14aの方向に)、D11a≧D11c≧D11bの関係を有しており、かつ、他方側の列から一方側の列に向けて(矢印14bの方向)、D11b≦D11c≦D11aの関係を有している。なお、図6は、本発明の実施の形態1における熱交換器を構成する別の第1の熱交換部を示す概略模式図である。
なお、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の少なくとも1の熱交換部において、必要に応じて、空気の流入側に補助の熱交換部をさらに備えていてもよい。
次に、熱交換器10の動作について説明する。熱交換器10は、たとえば伝熱管11a,11b,12a,12b,13a,13bに冷媒を流して、熱交換器10に流入する空気と熱交換させる。
まず、熱交換器10を蒸発器(冷房運転)として作用する場合について図7を参照して説明する。なお、図7は、本発明の実施の形態1における熱交換器の冷媒の流れを示す概略断面図である。
冷房運転時の冷媒は、第2の熱交換部12における一方側の列の径D12aの伝熱管12aを冷房運転時冷媒入口15aとしている。実施の形態1では、第2の熱交換部12への冷媒流入経路は、冷房運転時冷媒入口15aの1本としている。冷房運転時冷媒入口15aから冷媒が流入され、太い方(一方側の列)の径D12aの伝熱管12aを流れる。そして、第2の熱交換部12における太い方(一方側の列)の径D12aの伝熱管12aから流出した冷媒を複数の流路(実施の形態1では2流路)に分配して、第2の熱交換部12における細い方(他方側の列)の径D12bの伝熱管12bに流入させる。
そして、第2の熱交換部12を流れる冷媒は、伝熱管12bを介して、それぞれ第1の熱交換部11および第3の熱交換部13における他方側の列の径D11b,D13bに流入する。そして、第1の熱交換部11における他方側の列の径D11bの伝熱管11bから流出した冷媒を、第1の熱交換部11における他方側の列の径D11bの伝熱管11bを介して、第1の熱交換部11における一方側の列の径D11aの伝熱管11aに流入させる。そして、第1の熱交換部11における一方側の列の径D11aの伝熱管11aを冷房運転時冷媒出口15bとする。
同様に、第3の熱交換部13における他方側の列の径D13bの伝熱管13bから流出した冷媒を、第3の熱交換部13における他方側の列の径D13bの伝熱管13bを介して、第3の熱交換部13における一方側の列の径D13aの伝熱管13aに流入させる。そして、第3の熱交換部13における一方側の列の径D13aの伝熱管13aを冷房運転時冷媒出口15bとする。
冷房運転時の冷媒は、1本の冷房運転時冷媒入口15aから流入され、第2の熱交換部12、第1の熱交換部11、および第3の熱交換部13を流れ、2本の冷房運転時冷媒出口15bから排出される。この低温の冷媒と空気とは熱交換をして、空気は冷却されて、冷房の作用を及ぼす。
冷房運転時冷媒入口15aでの冷媒の状態は、低温低圧の液比率の高い二相状態である。上記の冷媒流路を冷媒が流動すると、冷媒は空気と熱交換されて加熱されるため、冷房運転時冷媒出口15bでは低温低圧の気体状態の冷媒へと変化する。
冷房運転時には、冷房運転時冷媒入口15aを第2の熱交換部12における太い方の径(一方側の列の径D12a)の伝熱管12aとしている。そのため、冷媒の圧力が伝熱管12aの径D12aにより低下しない。そのため、圧縮機に吸入される冷媒のエンタルピーの低下を防止できるので、熱交換効率の低下を防止できる。また、エンタルピーの低下が生じないので、エンタルピーの低下を防止するために圧縮機で冷媒の圧力を上げるなどの操作を行なう必要が生じない。そのため、省エネルギー化を図れる。
また、冷房運転時には、冷房運転時冷媒出口15bを、速い風速の空気が流入する第1の熱交換部11および第3の熱交換部13における太い方の径(一方側の列の径D11a,D13a)の伝熱管11a,13aとしている。冷媒は、冷房運転時冷媒出口15bに近づくにしたがって、乾き度が増して、二相状態の冷媒における気体状態の比率が上昇していく。そのため、冷房運転時冷媒出口15bに近づくにしたがって増大する気体状態の冷媒の圧力損失を抑制できるので、熱交換器10全体としての熱伝達率の低下を防止できる。
次に、熱交換器10を凝縮器(暖房運転)として作用する場合について図7を参照して説明する。暖房運転時の冷媒の流路は、基本的には、冷房運転時と逆である。すなわち、第1の熱交換部11および第3の熱交換部13の太い方(一方側の列)の径D11a,D13aの伝熱管11a,13aの2本を暖房運転時冷媒入口16aとし、第2の熱交換部12の太い方(一方側の列)の径D12aの伝熱管12aの1本を暖房運転時冷媒出口16bとしている。
暖房運転時冷媒入口16aでの冷媒の状態は、高温高圧の状態である。上記の冷媒流路を冷媒が流動する際に、冷媒は空気と熱交換される。その結果、冷媒は空気により冷却されるため、上記冷媒流路の途中で気液二相状態となり、暖房運転時冷媒出口16bでは低温高圧の液体へと変化する。
暖房運転時には、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13において、それぞれの熱交換部11〜13に流入する空気と、それぞれの熱交換部11〜13内を流れる冷媒とは、対向流を形成しながら流動する。暖房運転時は、冷房運転時と比較して、空気と冷媒との温度差が大きい。しかしながら、熱交換器10は、熱交換効率の向上をより必要とされる暖房運転時に、より高効率な対向流により熱交換を行なっている。よって、熱交換効率を向上できる。
また、暖房運転時には、風速の速い(風量の多い)空気が流入する第1および第3の熱交換部11,13における細い方(他方側)の径D11b,D13bの伝熱管11b,13bを、伝熱性能の良好な気液二相状態の冷媒が流れる。そのため、熱交換効率をさらに向上できる。
なお、冷房運転時冷媒入口15aと暖房運転時冷媒出口16bとは、冷媒の流入および排出を兼用する1の配管としても良いし、2の配管としても良い。同様に、冷房運転時冷媒出口15bと暖房運転時冷媒入口16aとは、冷媒の流入および排出を兼用する1の配管としても良いし、2の配管としても良い。
また、冷房運転時冷媒入口15aおよび暖房運転時冷媒入口16aは、冷媒を伝熱管に流すために冷媒を投入するための部材をさらに備えていてもよい。同様に、冷房運転時冷媒出口15bおよび暖房運転時冷媒出口16bは、伝熱管を流れた冷媒を排出するための部材をさらに備えていてもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態1における熱交換器10は、互いに間隔をへだてて配置されたフィン11d,12d,13dと、フィン11d,12d,13dに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管11a,11b,12a,12b,13a,13bとを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1の熱交換部11、第2の熱交換部12、および第3の熱交換部13を備え、第1の熱交換部11、第2の熱交換部12、および第3の熱交換部13の各々の伝熱管11a,11b,12a,12b,13a,13bは断面において2以上の列を成し、伝熱管11a,11b,12a,12b,13a,13bの径D11a,D11b,D12a,D12b,D13a,D13bは列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径D11a,D12a,D13aは他方側の列の径D11b,D12b,D13bよりも太く、第1の熱交換部11および第3の熱交換部13は、相対的に速い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に他方側の列の径D11b,D13bが位置し、かつ空気の流出側に一方側の列の径D11a,D13aが位置するように配置され、第2の熱交換部12は、相対的に遅い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に一方側の列の径D12aが位置し、かつ空気の流出側に他方側の列の径D12bが位置するように配置されている。一体物を切断または折り曲げて得られる第1、第2、および第3の熱交換部11〜13を製造することにより、熱交換器10は製造される。そのため、熱交換器10のフィンは、1種類のフィンを連続プレス加工などにより製造することにより対応できる。また、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の伝熱管は列を構成する伝熱管の径の種類を製造することにより対応できる。そのため、従来の熱交換器は、熱交換器を構成する熱交換部ごとに形状を変えて製造することが必要であったが、本発明の熱交換器10では、熱交換部ごとに製造する必要がない。よって、熱交換器10は、生産性を向上できる。
なお、「一体物を切断または折り曲げて得られる熱交換部」は、たとえば各伝熱管において、列の数は同じで、かつ列を構成する伝熱管の径は同じとなることにより特定できる。また、たとえば熱交換部を構成するフィンが切欠きCを有していることにより特定できる。
また、熱交換器10を凝縮器として作用させる場合には、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13において、一方側の列の径D11a,D12a,D13aから他方側の列の径D11b,D12b,D13bに冷媒を流すことにより、空気と冷媒とを対向流により熱交換させることができる。このような熱交換を、空気と冷媒との温度差が大きい暖房運転として行なうことにより、熱交換効率を向上できる。また、冷媒流路の流出側において冷媒が流動可能な伝熱管の総容積を相対的に小さくすることにより、液化する冷媒の流動抵抗(圧力損失)を増加させることができる。そのため、伝熱効率が低下している液体状の冷媒の流速を向上させることができるので、熱交換器10の伝熱効率の向上を図ることができる。
さらに、熱交換器10を蒸発器として作用させる場合には、第1および第3の熱交換部11,13において、気体状態となった冷媒を、太い方の径である一方側の列の径D11a,D13aの伝熱管11a,13aを流すことができる。そのため、冷媒の圧力損失を低減できるので、高い熱交換効率を維持できる。よって、冷房運転時および暖房運転時のいずれの場合においても、伝熱管11a,11b,12a,12b,13a,13bの最適配置により、熱交換率を向上できる。また、冷媒流路の流出側において冷媒が流動可能な伝熱管の総容積を相対的に大きくすることにより、気化していく冷媒の流動抵抗(圧力損失)を減少できる。そのため、圧縮機内に吸入される冷媒のエンタルピーの低下を抑制(吸入冷媒密度の低下を防止)でき、圧縮機の運転効率を向上できる。
上記熱交換器10において好ましくは、断面において一方側の列から他方側の列に向けて(矢印14aの方向に)、伝熱管の径が順次細くなるように構成されていることを特徴としている。これにより、熱交換器10を凝縮器として作用させる場合には、冷媒は空気と対向流を形成しながら流動するため、熱交換効率をさらに向上できる。また、熱交換器10を蒸発器として作用させる場合には、気体状態に変化した冷媒の圧力損失を低減できる。よって、熱交換器10の熱交換効率をより向上できる。
(実施の形態2)
図8を参照して、実施の形態2における熱交換器について説明する。なお、図8は、本発明の実施の形態2における熱交換器を示す概略断面図である。
実施の形態2における熱交換器20は、基本的には実施の形態1と同様であるが、図8に示すように、第3の熱交換部13を備えていない点においてのみ、図1に示す実施の形態1における熱交換器10と異なる。
なお、実施の形態1における熱交換器10は、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の3つを備えており、実施の形態2における熱交換器20は、第1および第2の熱交換部11,12の2つを備えているが、本発明の熱交換器は、2つまたは3つの熱交換部を備えているものに限定されず、4つ以上の熱交換部を備えていてもよい。ただし、熱交換器は、熱交換部を2つ以上4つ以下備えていることが好ましい。2つ以上の熱交換部を備えていることにより、熱交換効率を向上できる。4つ以下の熱交換部を備えていることにより、熱交換器の小型化を図ることができる。
次に、熱交換器20の動作について説明する。熱交換器20を蒸発器(冷房運転)として作用させる場合には、冷媒の流路は、たとえば、第2の熱交換部12の一方側の径D12aの伝熱管12aを冷媒入口とする。そして、第2の熱交換部12の他方側の列の径D12bの伝熱管12bへ流入する。そして、伝熱管12bを介して、第1の熱交換部11の他方側の列の径D11bの伝熱管11bに流入する。そして、伝熱管11bを介して、一方側の径D11aの伝熱管11aに流入する。そして、第1の熱交換部の一方側の列の径D11aの伝熱管11aを冷媒出口とする。当該冷媒の流路は、1本としている。
熱交換器20を凝縮器として作用させる場合には、冷媒の流路は、蒸発器として作用させる場合と逆となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2における熱交換器20は、互いに間隔をへだてて配置されたフィン11d,12dと、フィン11d,12dに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管11a,11b,12a,12b,とを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1の熱交換部11および第2の熱交換部12を備え、第1の熱交換部11および第2の熱交換部12の各々の伝熱管11a,11b,12a,12bは断面において2以上の列を成し、伝熱管11a,11b,12a,12bの径D11a,D11b,D12a,D12bは列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径D11a,D12aは他方側の列の径D11b,D12bよりも太く、第1の熱交換部11は、相対的に速い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に他方側の列の径D11b,D12bが位置し、かつ空気の流出側に一方側の列の径D11a,D12aが位置するように配置され、第2の熱交換部12は、相対的に遅い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に一方側の列の径D11a,D12aが位置し、かつ空気の流出側に他方側の列の径D11b,D12bが位置するように配置されている。一体物を分断または折り曲げて得られた第1および第2の熱交換部11,12を製造することにより、熱交換器20を製造できる。そのため、第1および第2の熱交換部11,12ごとに製造工程を変えて総工程数を増やすことなく、熱交換器20を製造することができる。よって、熱交換器20は、生産性を向上できる。
また、熱交換器20を凝縮器として作用させる場合には、第1および第2の熱交換部11,12において、一方側の列の径D11a,D12aから他方側の列の径D11b,D12bに冷媒を流すことにより、空気と冷媒とを対向流により熱交換させることができる。このような熱交換を、空気と冷媒との温度差が大きい暖房運転として行なうことにより、熱交換効率を向上できる。
また、熱交換器20を蒸発器として作用させる場合には、第1の熱交換部11において、気体状態となった冷媒を、太い方の径である一方側の列の径D11aの伝熱管11aに流すことができる。そのため、冷媒の圧力損失を低減できるので、高い熱交換効率を維持できる。
(実施の形態3)
図9を参照して、本発明の実施の形態3における空気調和機の室内機を説明する。実施の形態3における空気調和機の室内機40は、実施の形態1における熱交換器10と、熱交換器10に空気を送るための送風機41とを備えている。なお、図9は、本発明の実施の形態3における空気調和機の室内機を示す概略断面図である。
詳細には、空気調和機の室内機40は、たとえば送風機41と、熱交換器10と、本体ケーシング42と、フロントパネル43と、エアフィルタ44と、ドレンパン45と、スタビライザー46とを備えている。
本体ケーシング42は、内部に送風機41や熱交換器10を配置する筐体である。フロントパネル43は、本体ケーシング42の前面に取り付けられている。エアフィルタ44は、フロントパネル43の内面に沿って設置されている。送風機41は、エアフィルタ44の下部後方に配置されている。熱交換器10は、送風機41を囲むように配置されている。ドレンパン45は、熱交換器10の下部に配置されている。スタビライザー46は、送風機41より送られる風が渦を巻くようにする部材であり、第3の熱交換部13の下方に配置されている。
空気調和機の室内機40は、熱交換器10を構成する第1および第3の熱交換部11,13を前面部に配置し、第2の熱交換部12を背面部に配置している。なお、前面部とは、空気調和機の室内機40において、空気を放出する側を意味する。前面部は開放されているので、空気の風速は速い。背面部とは、空気調和機の室内機40において、取り付けられる側を意味する。背面部は空気を導きにくいので、空気の風速は遅い。また、スタビライザー46により第1および第3の熱交換部11,13に風が多く送られる。すなわち、熱交換器10において、第1および第3の熱交換部11,13に吸入された空気の風速は、第2の熱交換部12に吸入された空気の風速よりも速く、通過する空気の量は多い。そのため、第1および第3の熱交換部11,13は、相対的に速い風速の空気が流入し、第2の熱交換部12は、相対的に遅い風速の空気が流入する。
なお、実施の形態3における空気調和機の室内機40は、実施の形態1における熱交換器10を備えているが、特にこれに限定されない。たとえば、空気調和機の室内機は、実施の形態2における熱交換器20を備えていてもよい。
次に、空気調和機の室内機40の動作について説明する。空気調和機を運転する時には、図9に示すように、送風機41が(図9における太い矢印の方向に)回転し、熱交換器10に室外熱交換器(図示せず)から冷媒が循環される。送風機41により、室内の空気が(図5における細い矢印の方向に)フロントパネル43から空気調和機の室内機40の内部に吸入される。吸入された空気の一部は、送風機41とスタビライザー46とにより発生した気流で方向を変化される。また、吸入された空気の中に含まれている塵埃がエアフィルタ44で除去され、熱交換器10を通過する際に熱交換器10の内部の冷媒と熱交換して、実施の形態1と同様にして、加熱または冷却される。そして、吸入された空気は、送風機41に吸い込まれて付勢された後、フロントパネル43の下部の空気吹出口から室内に吹出される。
なお、空気調和機の室内機40は、除湿運転を行なうことも可能である。除湿運転時には、冷媒の流路は冷房運転時と同様である。具体的には、送風機41で吸入する風量を抑え、湿度を優先的に取り除くサイクル、すなわち弱冷房運転とする。
以上説明したように、本発明の実施の形態3における空気調和機の室内機40によれば、熱交換器10〜13と、熱交換器10〜13に空気を送るための送風機とを備えている。これにより、生産性を向上するとともに熱交換効率を向上できる熱交換器10〜13に、送風機41で空気を送って、空気と冷媒とを熱交換させる。よって、空気調和機の室内機40は、生産性を向上するとともに、熱交換効率を向上できる。
上記空気調和機の室内機40において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部12における一方側の列の径D12aの伝熱管12aを冷房運転時冷媒入口とし、第2の熱交換部12における一方側の列の径D12aの伝熱管12aから流出した冷媒を複数の流路に分配して、第2の熱交換部12における他方側の列の径D12bの伝熱管12bに流入させるように構成されていることを特徴とする。これにより、冷房運転時の冷房運転時冷媒入口を太い径の伝熱管12aにできるので、冷房運転時冷媒入口における冷媒の圧力が低下することを防止できる。そのため、圧縮機に吸入される冷媒のエンタルピーの低下を防止できるため、高い熱交換効率を維持できる。また、冷媒の圧力を上げる必要がないため、省エネルギー化を図ることができる。
上記空気調和機の室内機40において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部12への冷媒流入経路が1本であることを特徴とする。これにより、太い方(一方側の列)の径D12aの伝熱管12aが入口となる。そのため、冷媒の流路を1本にしても冷媒の圧力低下の問題が生じないので、配管経路を簡素化できる。よって、生産性をより向上できる。
上記空気調和機の室内機40において好ましくは、冷房運転時には、第2の熱交換部12における他方側の列の径D12bの伝熱管12bから流出した冷媒を、第1の熱交換部11における他方側の列の径D11bの伝熱管11bを介して、第1の熱交換部11における一方側の列の径D11aの伝熱管11aに流入させ、第1の熱交換部11における一方側の列の径D11aの伝熱管11aを冷房運転時冷媒出口とすることを特徴とする。これにより、冷房運転時の冷房運転時冷媒出口を太い方(一方側の列)の径D11aの伝熱管11aにできるので、冷媒の圧力損失を低減できる。そのため、熱交換効率を向上できる。また、冷房運転時よりも冷媒と空気との温度差の大きい暖房運転時に、冷媒と空気とを対向流にできる。そのため、熱交換効率を向上できる。
(実施の形態4)
図10を参照して、本発明の実施の形態4における空気調和機の室内機を説明する。実施の形態4における空気調和機の室内機50は、基本的には図10に示す空気調和機の室内機40と同様の構成を備えているが、第1の熱交換部11と第2の熱交換部12とを接続する冷媒の流路に絞り手段51をさらに備えている点においてのみ異なる。なお、図10は、本発明の実施の形態5における空気調和機の室内機を示す概略断面図である。図10中、熱交換器10、送風機41、および絞り手段51以外の構成は省略している。
詳細には、絞り手段51は、第2の熱交換部12の他方側の列の径D12bと、第1および第3の熱交換部11,13の他方側の列の径D11b,D13bとを接続する冷媒の流路に設けられている。
絞り手段51は、再熱除湿運転時に第2の熱交換部12から第1および第3の熱交換部11,13へ流れる冷媒を減圧する部材を意味する。絞り手段51は、たとえば、電磁弁、キャピラリチューブ等で構成されている。
次に、空気調和機の室内機50の動作について説明する。暖房運転時および冷房運転時は、実施の形態1と同様であるのでその説明は繰り返さない。なお、暖房運転時および冷房運転時には、絞り手段51は作用させない。以下、空気調和機の室内機50の再熱除湿運転時について説明する。
再熱除湿運転時には、送風機41を運転して、熱交換器10に空気を送り込む。冷媒は、第2の熱交換部12の一方側の列の径D12aの伝熱管12aから流入され、伝熱管12aを介して、流路を2つに分配して伝熱管12bを流れる。そして、絞り手段51を通過して、第1および第3の熱交換部11,13の他方側の列の径D11b,D13bの伝熱管11b,13bを流れる。そして、伝熱管11b,13bを介して、第1および第3の熱交換部11,13における一方側の列の径D11a,D13aの伝熱管11a,13aを流れ、冷房運転時冷媒出口15bから排出される。そして、第1、第2、および第3の熱交換部11〜13を流れる冷媒と、吸入された空気との間で熱交換が行なわれる。
次に、再熱除湿運転時における冷媒の状態について説明する。再熱除湿運転時には、冷媒は、圧縮機、室外熱交換器などを経て高温高圧とされる。そして、高温高圧とされた冷媒は冷房運転時冷媒入口15aより流入し、絞り手段51を通過する際に、絞り手段51により冷媒は減圧され低温低圧の状態になる。そして、低温低圧とされた冷媒は、第1および第3の熱交換部11,13へ冷媒は流入し、冷房運転時冷媒出口15bより流出する。すなわち、再熱除湿運転時には、第2の熱交換部12では冷媒は高温であるため、第2の熱交換部が凝縮部として作用し、第1および第3の熱交換部11,13内では冷媒は低温であるため、第1および第3の熱交換部11,13が蒸発部として作用するように冷媒を流動させる。
熱交換器10に送り込まれた空気は、第1および第3の熱交換部11,13では、冷媒が低温低圧であるので除湿される。一方、第2の熱交換部12では、冷媒が高温高圧であるので、空気は加熱される。よって、第1および第3の熱交換部11,13で冷却、除湿された空気は、第2の熱交換部12により温められた空気と混合され、空気全体として温度を低下させることなく除湿が行なわれる。
以上説明したように、実施の形態4における空気調和機の室内機50によれば、第1の熱交換部11と第2の熱交換部12とを接続する冷媒の流路に絞り手段51をさらに備えている。これにより、冷媒を第2の熱交換部12では高温高圧とし、第1および第3の熱交換部では低温低圧とすることができる。そのため、第2の熱交換部12が凝縮部で、第1および第3の熱交換部11,13が蒸発部として作用するように冷媒を流動させることができる。よって、空気調和機の室内機50は、絞り手段51を作用させることにより、冷房運転時および暖房運転時の熱交換効率を向上するとともに再熱除湿運転が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更点が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1における熱交換器を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1における第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の製造工程を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の製造工程を説明するための別の図である。 本発明の実施の形態1における第1、第2、および第3の熱交換部11〜13の製造工程を説明するためのさらに別の図である。 本発明の実施の形態1の熱交換器と別の熱交換器を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1における熱交換器を構成する別の第1の熱交換部を示す概略模式図である。 本発明の実施の形態1における熱交換器の冷媒の流れを示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2における熱交換器を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態3における空気調和機の室内機を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態4における空気調和機の室内機を示す概略断面図である。
符号の説明
10,20,30 熱交換器、11a,11b,11c,12a,12b,13a,13b 伝熱管、11d,12d,13d フィン、11 第1の熱交換部、12 第2の熱交換部、13 第3の熱交換部、14a,14b 矢印、15a 冷房運転時冷媒入口、15b 冷房運転時冷媒出口、16a 暖房運転時冷媒入口、16b 暖房運転時冷媒出口、40,50 空気調和機の室内機、41 送風機、42 本体ケーシング、43 フロントパネル、44 エアフィルタ、45 ドレンパン、46 スタビライザー、51 絞り手段、D11a,D11b,D11c,D12a,D12b,D13a,D13b 径。

Claims (8)

  1. 互いに間隔をへだてて配置されたフィンと、前記フィンに接続されてそれぞれが冷媒を通すための伝熱管とを有する一体物を分断または折り曲げて得られた第1の熱交換部および第2の熱交換部を備え、
    前記第1の熱交換部および前記第2の熱交換部の各々の前記伝熱管は断面において2以上の列を成し、前記伝熱管の径は前記列ごとに同じであり、かつ一方側の列の径は他方側の列の径よりも太く、
    前記第1の熱交換部は、相対的に速い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に前記他方側の列の径が位置し、かつ空気の流出側に前記一方側の列の径が位置するように配置され、
    前記第2の熱交換部は、相対的に遅い風速の空気が流入するように配置され、かつ空気の流入側に前記一方側の列の径が位置し、かつ空気の流出側に前記他方側の列の径が位置するように配置されている、熱交換器。
  2. 前記第1の熱交換部および前記第2の熱交換部は、断面において前記一方側の列から前記他方側の列に向けて、前記伝熱管の径が順次細くなるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記一体物を分断または折り曲げることにより前記第1の熱交換部および前記第2の熱交換部とともに得られた第3の熱交換部をさらに備えた、請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器と、
    前記熱交換器に空気を送るための送風機とを備えた、空気調和機の室内機。
  5. 冷房運転時には、
    前記第2の熱交換部における前記一方側の列の径の前記伝熱管を冷媒入口とし、
    前記第2の熱交換部における前記一方側の列の径の前記伝熱管から流出した冷媒を複数の流路に分配して、前記第2の熱交換部における前記他方側の列の径の前記伝熱管に流入させるように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の空気調和機の室内機。
  6. 冷房運転時には、前記第2の熱交換部への冷媒流入経路が1本であることを特徴とする、請求項5に記載の空気調和機の室内機。
  7. 冷房運転時には、
    前記第2の熱交換部における前記他方側の列の径の前記伝熱管から流出した冷媒を、前記第1の熱交換部における前記他方側の列の径の前記伝熱管を介して、前記第1の熱交換部における前記一方側の列の径の前記伝熱管に流入させ、
    前記第1の熱交換部における前記一方側の列の径の前記伝熱管を冷媒出口とすることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
  8. 前記第1の熱交換部と前記第2の熱交換部とを接続する冷媒の流路に絞り手段をさらに備えていることを特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
JP2006213629A 2006-08-04 2006-08-04 空気調和機の室内機 Active JP4785670B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006213629A JP4785670B2 (ja) 2006-08-04 2006-08-04 空気調和機の室内機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006213629A JP4785670B2 (ja) 2006-08-04 2006-08-04 空気調和機の室内機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008039278A true JP2008039278A (ja) 2008-02-21
JP2008039278A5 JP2008039278A5 (ja) 2008-10-16
JP4785670B2 JP4785670B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=39174495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006213629A Active JP4785670B2 (ja) 2006-08-04 2006-08-04 空気調和機の室内機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4785670B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011122819A (ja) * 2009-11-04 2011-06-23 Daikin Industries Ltd 熱交換器及びそれを備えた室内機
WO2017006433A1 (ja) * 2015-07-07 2017-01-12 三菱電機株式会社 熱交換器、冷凍サイクル装置および熱交換器の製造方法
JPWO2015059832A1 (ja) * 2013-10-25 2017-03-09 三菱電機株式会社 熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置
WO2020165973A1 (ja) * 2019-02-13 2020-08-20 三菱電機株式会社 空気調和装置の室内機及び空気調和装置
JP7221428B1 (ja) 2021-07-28 2023-02-13 広東美的制冷設備有限公司 熱交換器アセンブリ及びそれを備えた空気調和機の室内機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05296483A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Toshiba Corp 空気調和装置
JP2001174047A (ja) * 1999-12-17 2001-06-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機の室内機
JP2004019999A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィン付き熱交換器およびその製造方法
JP2005069681A (ja) * 2004-11-02 2005-03-17 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機の熱交換器
JP2006097953A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィン付き熱交換器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05296483A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Toshiba Corp 空気調和装置
JP2001174047A (ja) * 1999-12-17 2001-06-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機の室内機
JP2004019999A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィン付き熱交換器およびその製造方法
JP2006097953A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd フィン付き熱交換器
JP2005069681A (ja) * 2004-11-02 2005-03-17 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機の熱交換器

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011122819A (ja) * 2009-11-04 2011-06-23 Daikin Industries Ltd 熱交換器及びそれを備えた室内機
US9360259B2 (en) 2009-11-04 2016-06-07 Daikin Industries, Ltd. Heat exchanger and indoor unit provided with the same
EP2498039B1 (en) * 2009-11-04 2020-06-03 Daikin Industries, Ltd. Heat exchanger and indoor unit including the same
JPWO2015059832A1 (ja) * 2013-10-25 2017-03-09 三菱電機株式会社 熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置
WO2017006433A1 (ja) * 2015-07-07 2017-01-12 三菱電機株式会社 熱交換器、冷凍サイクル装置および熱交換器の製造方法
WO2020165973A1 (ja) * 2019-02-13 2020-08-20 三菱電機株式会社 空気調和装置の室内機及び空気調和装置
JPWO2020165973A1 (ja) * 2019-02-13 2021-09-30 三菱電機株式会社 空気調和装置の室内機及び空気調和装置
JP7221428B1 (ja) 2021-07-28 2023-02-13 広東美的制冷設備有限公司 熱交換器アセンブリ及びそれを備えた空気調和機の室内機
JP2023024930A (ja) * 2021-07-28 2023-02-21 広東美的制冷設備有限公司 熱交換器アセンブリ及びそれを備えた空気調和機の室内機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4785670B2 (ja) 2011-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2498039B1 (en) Heat exchanger and indoor unit including the same
AU2007303268B2 (en) Indoor unit for air conditioner
US20130306285A1 (en) Heat exchanger and air conditioner
JP2008196811A (ja) 空気調和装置
JP6223596B2 (ja) 空気調和装置の室内機
JP6644173B2 (ja) 除湿装置
JP4785670B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP2016200338A (ja) 空気調和機
JP2006336935A (ja) 冷凍空調機の室外ユニット
JP2007255785A (ja) フィン付き熱交換器及び空気調和機
WO2020129180A1 (ja) 熱交換器及び冷凍サイクル装置
JP2014137177A (ja) 熱交換器および冷凍装置
JPH11337104A (ja) 空気調和機
JP2003232553A (ja) 空気調和機
JP2007147221A (ja) フィン付き熱交換器
JP2007192442A (ja) 熱交換器
JP2008121996A (ja) 空気調和機
JP3833351B2 (ja) 空気調和機用室内ユニットとその室内熱交換器
JP4624146B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP3177302U (ja) 冷暖房空調装置
WO2014125997A1 (ja) 熱交換装置およびこれを備えた冷凍サイクル装置
JP7414845B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6678413B2 (ja) 空気調和機
JPH10196984A (ja) 空気調和機
JP4734915B2 (ja) 熱交換器およびそれを備えた空気調和機の室内機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080903

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4785670

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140722

Year of fee payment: 3