JP2008034836A - 固体撮像素子 - Google Patents

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剛治 江藤
Taiichi Okumi
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Abstract

【課題】 固体撮像素子において、半導体チップ表面、又は表面の外側の金属配線での反射に起因する画素間のクロストーク(原因(I))と、横方向拡散(原因(II))に起因する画素間クロストークを同時に防ぐ。
【解決手段】 入射信号を電荷信号に変換するシリコンからなる光電変換部を構成要素とする半導体チップを有する固体撮像素子であって、前記半導体チップの膜厚が8μm以上であり、前記光電変換部がp型半導体部又はn型半導体部の少なくとも一方を含み、該光電変換部の膜厚方向に3μm以上の範囲における不純物濃度が、該光電変換部の表面に平行な面に対して一定であり、且つ表面から裏面への方向に該n型半導体部では単調減少し、該p型半導体部では単調増加することを特徴とする固体撮像素子である。
【選択図】 図3

Description

本発明は光電変換部の不純物濃度を制御した固体撮像素子に関するものである。
ビデオカメラ等で用いられる固体撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)を用いて画像信号を転送するCCD撮像素子と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセスを用いて作成したトランジスタのスイッチングにより画像信号を転送するCMOS撮像素子に大別することができる。
またCMOS撮像素子はCCD撮像素子に比べて消費電力が少ないといった利点を有する。加えて、各種の回路を撮像素子内に作り込むことが容易である。このようなCMOS撮像素子の利点より、近年、並列読み出し型高速度ビデオカメラ用撮像素子はCMOS撮像素子で作られる場面が増加している。
一方、近年CCD撮像素子、CMOS撮像素子ともに、細密な画像を得るために、撮像素子の画素面積の縮小化が要求されている。
しかし、CMOS撮像素子では、表面に複雑な構造の回路を作り込む必要があり、画素面積が縮小した場合、回路が障壁となって開口率(画素面積に対する遮光されていない露光部の面積の比)が小さくなり、感度が悪化するという問題を有する。
当該問題を解決するために、回路を有さない裏面側から光を照射させる裏面照射型CMOS撮像素子(非特許文献1参照)が試作されている。
図6は裏面照射型CMOS撮像素子100を示す図である。
CMOS撮像素子100の半導体チップ51は、裏面51b側に位置する薄い濃度のp型半導体部511(濃度1×1014〜1×1015cm−3)、p型半導体部511上に位置し、且つp型半導体部511と同程度の濃度のn型半導体部512、n型半導体の表面から不純物をドーピングされた表面領域513からなる。表面領域513は、n型半導体にやや濃いp型の不純物を打ち込むことでpウェルを形成し、その表面部分に濃いn型(図中53b等)とp型不純物を用いて電荷集積部56やトランジスタ等を形成している。
また、入射光はカラーフィルタ54、パシベーション膜55を介して、p型半導体51に入射される。
なお、CMOS撮像素子100では、裏面のp型半導体部511と中央部のn型半導体部512に入射した光から電子・正孔対が生じる。従って、図5において、この2層を合わせて光電変換部510と称す。
ここで、裏面照射型のCMOS撮像素子100の場合、画素面積を縮小させると、光電変換部51で発生した電荷信号が電荷集積部56に到達する前に隣接する画素に混入するといった問題が生じやすくなる。当該問題を隣接する画素間のクロストークと称す。
当該画素間のクロストークの原因としては、第一に表面51aまで透過した光が表面51a又は表面の外側の金属配線52aにより反射すること(原因(I)と称す)を挙げることができる。つまり、表面51aまで透過した光が、表面51aや金属配線52aによって反射、散乱し、他の画素の半導体チップ51中に入射して電子・正孔対を発生することで、画素間クロストークが生じる。
この原因に対処する方法として、光の透過率を十分小さくするように半導体チップ51の膜厚を大きくする方法を挙げることができる。
また、画素間のクロストークが生じる第二の原因として、光電変換部510で発生した電荷信号が表面付近の回路に到達するまでに光電変換部510の膜厚に垂直な方向へ拡散(以下、横方向拡散と称す)すること(原因(II)と称す)が挙げられる。
このような横方向拡散を防ぐためには、半導体チップ51の膜厚を小さくする方法が挙げられるが、この場合、表面51a又は表面の外側の金属配線52aでの反射(原因(I))に起因する画素間クロストークを防ぐことができず好ましくない。
そこで従来は、原因(II)を防ぐために半導体チップ51において画素と画素の境界部のp型不純物濃度を高くし、電荷信号の横方向の拡散を抑える方法が採用されている。
具体的には、表面51aと裏面51bから画素の境界線に沿ってp型不純物を打ち込み、熱や紫外線によって、打ち込んだ不純物をシリコン結晶構造に組み込み、半導体として活性化させる方法を挙げることができる。
裏面照射型撮像素子では、表面51aの外側に回路や電極をのせる前に、不純物を打ち込んで熱などを加えることで、表面51aから3μm程度までは、電気的に、画素と画素の境界を明確にし、境界を横切る電子の数を無視できる程度にまで下げることができる。
しかし、裏面側からの不純物の打ち込みは、表面側に比較的低融点の金属が用いられた回路を作りこんだ後に行う必要がある。そのため、裏面51bから打ち込んだ不純物を活性化するために長時間熱を加えることができず、裏面から不純物を打ち込んだとしても最大2μm程度の深さまでしか効果を期待することができない。
そこで、裏面51bからp型不純物を打ち込まず、p型不純物の濃度分布を膜厚方向に単調変化させる方法が提案されている。これにより、電荷信号は垂直に表面に向かうため、横方向拡散を防ぐことができる。
具体的には、濃いp型不純物を有するウエーファを基盤として、その表面に薄いp型不純物濃度のシリコン結晶の層をエピタキシャル成長で作る。そして回路を形成した後、基盤部分は取り除く。これにより薄い濃度のエピタキシャル層を形成するときも、基盤から拡散した不純物が混じるので、自動的に単調な濃度勾配を形成することができる。
図7はこのようにして形成したエピタキシャル層の濃度分布を示した図であり、横軸が深さ(μm)、縦軸がキャリア濃度(cm−3)を示している。なお、図7中の縦軸において図示の都合上、例えば1×1012を1E+12と示している。図7において、深さ40μm以上の範囲が基盤となる濃いp型不純物(ボロン)を有するウエーファであり、深さ40μmから深さ0μmの方向にエピタキシャル成長によりシリコン結晶を作成した。図7で示す如く、33μmから40μm付近では基盤から拡散したボロンがシリコン結晶に混入するため、濃度が上昇し、単調変化している。
この場合、電気化学的エッチングにより、最終的に濃いp型不純物濃度の基盤(40μm以上の部分)を取り除いて厚さを薄くする。この時、基板とともにシリコン結晶の一部もエッチングされるので、緩やかな濃度変化がある部分は5μm程度となる。それ以外は、膜厚方向に一定濃度となっているので、電荷信号の横拡散を防ぐことができない。
上記したように、表面51aからはp型不純物を打ち込むことにより最大3μm程度まで横方向の拡散を軽減することができる。また、裏面52bからは濃いp型濃度のウエーファの上にエピタキシャル成長で薄いp層を成長させることにより最大5μm程度まで横方向の拡散を軽減することができる。
つまり、表面と裏面の両方から処理を行うことにより、半導体チップ61の膜厚が最大8μm程度まで横方向の拡散を防ぐことができる。
しかしながら、逆にいうと半導体チップ61の膜厚を8μm以上にした場合、横方向拡散(原因(II))を防ぐことができず、画素間のクロストークを軽減することができないため、半導体チップ61の膜厚を8μm以上にすることができないといえる。
一方、上記したように、表面51a又は金属配線52aによる反射に起因する画素間のクロストーク(上記原因(I))を軽減するためには、半導体チップの膜厚61を厚くして光が表面まで透過することを防ぐ必要がある。具体的には、多少のクロストークは許容するとしても、膜厚は少なくとも8μm程度必要である。
つまり、表面51a又は金属配線52aによる反射に起因する画素間のクロストーク(上記原因(I))と、横方向拡散(原因(II))に起因する画素間クロストークを同時に防ぐことができない。
なお、上記問題は光電変換部が二層のCMOS撮像素子100だけでなく、光電変換部がp型半導体部511の一層からなるCMOS撮像素子200でも生じる。また、裏面照射型CMOS撮像素子だけでなく、裏面照射型CCD撮像素子や、表面照射型の撮像素子の場合も同様の問題が生じる。
丸山康 外5名 「裏面照射型CMOSイメージセンサ」社団法人映像情報メディア学会技術報告 第30巻第25号p.25〜28
本発明は上記現状に鑑みてなされたものであり、固体撮像素子において、半導体チップ表面、又は表面の外側の金属配線での反射に起因する画素間のクロストーク(原因(I))と、横方向拡散(原因(II))に起因する画素間クロストークを同時に防ぐことを解決課題とする。
請求項1に係る発明は、入射信号を電荷信号に変換するシリコンからなる光電変換部を構成要素とする半導体チップを有する固体撮像素子であって、前記半導体チップの膜厚が8μm以上であり、前記光電変換部がp型半導体部又はn型半導体部の少なくとも一方を含み、該光電変換部の膜厚方向に3μm以上の範囲における不純物濃度が、該光電変換部の表面に平行な面に対して一定であり、且つ表面から裏面への方向に該n型半導体部では単調減少し、該p型半導体部では単調増加することを特徴とする固体撮像素子に関する。
請求項2に係る発明は、前記光電変換部がp型半導体部と該p型半導体部の表面側にあるn型半導体部とを含むことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子に関する。
請求項3に係る発明は、画素面積の平方根が、前記半導体チップの膜厚よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子に関する。
請求項4に係る発明は、前記固体撮像素子が裏面照射型固体撮像素子であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の固体撮像素子に関する。
請求項5に係る発明は、前記画素の各々に、光電変換部で発生した電荷信号を一定時間蓄積する電荷集積部と、該電荷集積部に蓄積された電荷信号が一斉に移され、その後一旦保存される画像記録領域と、該画像記録領域に一旦保存された電荷信号を受光面外に読み出す電荷信号読み出し部とを備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の固体撮像素子に関する。
請求項6に係る発明は、前記光電変換部の形成を気相成長法によるエピタキシャル成長により行い、該気相成長法に用いる気相成長ガスの不純物濃度を単調変化させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の固体撮像素子に関する。
請求項7に係る発明は、前記n型半導体部の不純物濃度が1×1015cm−3以下の範囲にあり、前記p型半導体部の不純物濃度の平均が前記n型半導体部の不純物濃度の平均よりも低いことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の固体撮像素子に関する。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7いずれか記載の固体撮像素子を利用した撮影装置に関する。
請求項1に係る発明によれば、半導体チップの膜厚が8μm以上であることにより、表面まで光が透過することを防ぐことができるので、表面、又は表面の外側の金属配線による反射に起因する画素間のクロストーク(上記原因(I))を軽減することができる。
また、光電変換部の膜厚方向に3μm以上の範囲における不純物濃度が、該光電変換部の表面に平行な面に対して一定であり、且つ表面から裏面への方向にn型半導体部では単調減少し、p型半導体部では単調増加することにより、半導体チップの膜厚が8μm以上と厚くしても、表面に透過するまでの光の横拡散による画素間のクロストーク(上記原因(II))を軽減することができる。
つまり、表面51a又は金属配線52aによる反射に起因する画素間のクロストーク(原因(I))と、横方向拡散(原因(II))に起因する画素間クロストークを同時に防ぐことができる。
請求項2に係る発明によれば、光電変換部がp型半導体部とp型半導体部の表面側にあるn型半導体部とを含むことにより、光電変換部の膜厚を容易に大きくすることができ、且つ量子効率を高く保つことができる。
請求項3に係る発明によれば、画素面積の平方根が、半導体チップの膜厚よりも小さいことにより、画像の高解像度化、即ち多画素化を実現することができる。
請求項4に係る発明によれば、固体撮像素子が裏面照射型固体撮像素子であることにより、開口率の大きい固定撮像素子を得ることができる。
請求項5に係る発明によれば、画素の各々に、電荷集積部に蓄積された電荷信号が一斉に移され、一旦保存される画像記録領域を備えることにより、フォーカルプレーン現象を抑えることができる。また、半導体チップの膜厚が8μm以上であるので、画像記録領域に直接、画像信号が混入することを防ぐことができ、画像記録領域を設けても、時間的に引き続く画像信号間のクロストークを軽減することができる。
加えて、画像記録領域に一旦保存された電荷信号を受光面外に読み出す電荷信号読み出し部を備えることにより、高速撮影等を好適に行うことができる。
請求項6に係る発明によれば、光電変換部の形成を気相成長法によるエピタキシャル成長により行い、該気相成長法に用いる気相成長ガスの不純物濃度を単調変化させることにより、表面から裏面への方向において、不純物濃度がn型半導体部では単調減少し、p型半導体部では単調増加する光電変換部を容易に作成することができる。
請求項7に係る発明は、n型半導体部の不純物濃度が1×1015cm−3以下の範囲にあり、p型半導体部の不純物濃度の平均がn型半導体部の不純物濃度の平均よりも低いことにより、n型半導体部とp型半導体部の間の空乏層を確実に空乏化することができる。それにより、p型半導体部とn型半導体部が電気的に互いに影響しあうことがなく、各半導体部の不純物濃度の単調変化が乱れることを防ぐことができる。
また、空乏層が確実に空乏化しているため、p型半導体部とn型半導体部を電気的に遮断することができ、電子と正孔の再結合を防止する。それにより、光信号から電荷信号への変換を効率的に行うことができる。
請求項8に係る発明によれば、請求項1乃至7いずれか記載の固体撮像素子を撮影装置に利用することにより、画素を緻密化しても画素間クロストークを防ぐことができるため、鮮明な画像を得ることができる。
本発明に係る固体撮像素子について以下説明する。
図1は本発明に係る固体撮像素子における実施形態の回路図である。
図2はCMOS撮像素子における光電変換部20の周辺部分の一画素に相当する範囲を示す概略断面図である。
まず、図1を用いて裏面照射型固体撮像素子について説明する。
図1に示す裏面照射型撮像素子は、裏面照射型CMOS撮像素子31であり、画素14が複数、マトリックス(行列)状に配置された画素部11と、画素14を行毎に駆動する垂直選択回路12と、画素14を列毎に駆動する水平選択回路13を有する。
CMOS撮像素子は、CCD撮像素子に比して、安価で、消費電力も少ないといった利点を有する。また、CMOS撮像素子は各種の回路を撮像素子内に作り込むことが容易である。このような要因により、撮像素子を含むカメラの電子回路全体を簡素化したり、より高機能化したりすることができる。
画素14は光電変換部20(図2参照)を有する半導体チップ2及び増幅回路を構成要素として含む。光電変換部20は、入射信号である光信号を電荷信号に変換する。変換された電荷信号は増幅回路により増幅され、画素外に転送される。
CMOS撮像素子31では画素14ごとに増幅回路を持つことで、画像信号を増幅し、読み出し時のスイッチングや、読み出し経路上の浮遊容量などによって発生するノイズのレベル以上のレベルにすることができる。その後に、画素外に読み出すことによって、SN比(Signal to Noise ratio)を改善することができる。
また、画素部11はADコンバータを各列もしくは各行ごとに有する。ADコンバータを有することで、並列処理で画像信号を処理して、多数の信号読み出しピンからデジタル信号として撮像素子外に読み出すと、画像1枚当たりの画像信号の読み出し時間を信号読み出しピンの数に逆比例して短縮することができ、高速撮影に適した撮像素子となる。
また、画素14の面積は、画素面積の平方根が、半導体チップの膜厚よりも小さい。これにより、画像の高解像度化、即ち多画素化を実現することができ、緻密な画像を得ることができる。
また、CMOS撮像素子31では、光電変換部20での電荷信号の横方向への拡散を防ぐことができるので、半導体チップの膜厚に比して画素を小さくしても、隣の画素に電荷信号が入射するクロストークを防ぐことができる。
また、半導体チップ2の膜厚に比して画素を小さくすることができるということは、換言すれば、画素の面積が小さい状態で、半導体チップ2の膜厚を大きくすることができるということである。つまり、多画素化を実現すると同時に、表面に達する光の割合を下げて量子効率を向上させることができ、さらに、半導体チップ2を透過する光の量を抑えることができるため、半導体チップ2表面や金属配線5a等で反射・散乱されることによって生じる画素間のクロストーク(上記原因(I))の発生を軽減することもできる。詳しくは後述する。
垂直選択回路12には、所定の画素14の行数に対応した複数のリセット信号線15及び行選択信号線16が互いに平行に接続されている。各リセット信号線15及び行選択信号線16は、行毎の画素14に共通して夫々接続されている。
水平選択回路13には、所定の画素14の列数に対応した複数の信号線17が接続されている。そして、水平選択回路13からは、信号出力線18を通して、出力信号が出力される。
上記したように、CMOS撮像素子31においては、基本的には各画素14中の光電変換部20で光信号を電荷信号に変換し、その電荷信号を電圧信号として信号出力端子19より外部に取り出す。その場合、垂直選択回路12と水平選択回路13によって順次各画素14からの信号を選択していく。
次いで、図2を用いて、CMOS撮像素子31において入射光である光信号が光電変換部によって電荷信号に変換される工程について説明する。
入射光である光信号は、各画素に対応したオンチップマイクロレンズ9から入射される。オンチップマイクロレンズ9より入射した光信号は、カラーフィルタ8及びパシベーション膜7を介して、半導体チップ2中の光電変換部20へ入射され、電荷信号に変換される。変換された電荷信号は電荷集積部4に一定時間蓄積され、読出しトランジスタによって、画像記録領域1に記録される。その後、画像信号読み出し部3によって、受光面外に移行される。
なお、半導体チップ2上には、ポリシリコン結晶や金属を用いて電極、多層配線5aを形成した多層配線層5が形成される。多層配線5aは、トランジスタ等の制御のための制御信号線や、画像信号の読み出しのための信号読み出し線として使われている。なお、多層配線層5における半導体チップ2に接する領域(後述する表面領域23に接する領域)は絶縁層である。
オンマイクロレンズ9は、中心付近の画素と周辺の画素で形状の異なるレンズである。オンマイクロレンズ9を有することにより、画素に入射した光をできるだけ面に直交する方向に向けることができる。オンマイクロレンズ9を有することにより、受光面の周辺部の画素に入射する光が光電変換部20へ斜めに入射することを防ぐことができ、画素間のクロストークを軽減することができる。
半導体チップ2はシリコンからなり、光信号を電荷信号に変換する光電変換部20とその表面の表面領域23から構成される。
光電変換部20は、p型半導体部21上にn型半導体部22を積層したフォトダイオードである。p型半導体部21は、1×1014〜1×1015cm−3の薄いp型不純物濃度を有しており、一方、n型半導体部22はp型半導体部21と同程度の濃度のn型不純物濃度を有している。
表面領域23は、n型半導体にやや濃いp型の不純物を打ち込むことでpウェルを形成し、その表面部分に濃いn型不純物(図中4,6b,3b)とp型不純物を用いて電荷集積部4や各種トランジスタ等を形成している。
光電変換部20がp型半導体部21とn型半導体部22を有するフォトダイオードであることにより、入射した光により光電変換部中で生じた電子・正孔対のうち、電子がn型半導体側へ、正孔がp型半導体側へ速やかに移行する。
また、p型半導体部21とn型半導体部22の境界には空乏層が形成される。空乏層とは電荷がなく電気的に絶縁された領域であり、電荷の移動に対する障壁として作用する。それにより、p型半導体部21とn型半導体部22を電気的に遮断することができ、電子と正孔の再結合を防止することができる。それにより、光電変換部がp型半導体部21、又はn型半導体部22のみの場合に比して、より効率的に光信号から電荷信号への変換を行うことができる。
さらに、フォトダイオードは光量と出力の直線性が良好、応答速度が速い、400〜900nmの広帯域で検出可能、温度変動が小さい、振動衝撃に強い等、優れた効果を有する点でも好ましいものである。
また、光電変換部20がp型半導体21及びn型半導体部22を有することで、光電変換部20の膜厚(図2中の20aから20bまでの幅)を容易に大きくすることができる。つまり、半導体チップ2の膜厚も大きくすることができる。
膜厚を大きくすることで、半導体チップ2の遮光性を高めることができる。それにより、入射した光が、半導体チップ2を透過することを防ぐことができる。光の透過を防ぐことができるので、半導体チップ表面や半導体チップの外側の多層配線5a等による反射光が隣接する画素に入射することに起因する画素間のクロストーク(上記原因(I))を防ぐことができる。
表1にシリコン結晶の各膜厚に対する光の波長と光の透過率の関係を示す。以下、表1を用いて、半導体チップ2の膜圧について検討する。
Figure 2008034836
表1に示す如く、700nmの長波長(赤色側)の光の透過率は、膜厚8μmで17.3%である。原因(I)によるクロストークをある程度抑えるためには、透過率を少なくとも17%程度まで抑える必要があるため、700nmの長波長(赤色側)の光まで受光する場合、半導体チップ2の膜厚は少なくとも8μm必要である。
また、原因(I)によるクロストークをより抑えるためには、光の表面への透過率を1%程度に抑えることがさらに好ましい。このような場合、半導体チップ2の膜厚は20μm以上にする必要がある。具体的には半導体チップ2の膜圧を25〜30μmにすることが好ましい。
また、半導体チップ20の膜厚を大きくすることにより、長波長側の光の感度が上がるといった効果もあるので、この点からも膜厚を大きくすることは好ましい。
但し、半導体チップ2において、表面領域23の膜厚は、表面領域上に作り込むトランジスタ等に依存するので、膜厚を大きくすることができない。そのため、実際には光電変換部20の膜厚を大きくして、半導体チップ2の膜厚を大きくすることとなる。
本発明に係る光電変換部20におけるp型半導体部21及びn型半導体部22は、不純物濃度が、光電変換部の表面20aに平行な面に対して一定であり、p型半導体部21及びn型半導体部22が夫々、表面20aから裏面20b方向に向けて不純物濃度が単調的に変化している。
具体的には、n型半導体部22における不純物濃度は表面20aから裏面20bにかけて単調減少し、p型半導体部21における不純物濃度は表面20aから裏面20b方向に向けて単調増加する。
このようなp型半導体部21及びn型半導体部22は、気相成長法によるエピタキシャル成長により成膜することが好ましい。これにより、不純物濃度が単調に変化する光電変換部20を容易に作成することができる。具体的には、気相成長法により成膜する際、気相成長ガスの不純物濃度を単調変化させることによって、基盤の不純物と独立に簡単に単調変化させることができる。なお、従来の成膜では、気相成長ガスを一定量供給しながら成膜していたため、膜厚方向に略一定の濃度分布となっていた。
図3は、濃いp型不純物(ボロン)を有するウエーファである基盤上に、エピタキシャル成長により成膜したp型半導体部を形成し、その上に、エピタキシャル成長により成膜したn型半導体部を積層した直後の不純物の濃度分布を示した図であり、横軸が深さ(μm)、縦軸がキャリア濃度(cm−3)を示している。なお、図3中の縦軸において図示の都合上、例えば1×1012を1E+12と示している。図3では、深さ24μm付近より深い範囲が基盤、深さ24μm付近から12μm付近がp型半導体部、深さ12μmから0μm付近がn型半導体部である。なお、深さ0μmの面が、半導体チップの表面となる。
具体的には、p型半導体部を基盤上に成膜していく際、p型不純物(ボロン)を徐々に減らしながら成膜する。また、n型半導体部は、n型不純物(リン)を徐々に増やしながら成膜する。なお、実際に半導体チップとして使用するときは、基盤(図3における深さ24μm以上の範囲)は電気化学的エッチングにより取り除かれる。
また、図3で示す如く、成膜直後の濃度分布では、若干の凹凸が見られる。この凹凸に関して言えば、実際に凹凸が生じているのか、測定精度に起因するものなのかは不明である。しかしながら、仮に、実際凹凸が生じていたとしても、この程度の凹凸は、光電変換部に使用した場合、プロセス中の熱処理により滑らかになる。つまり、表面20aから裏面20bにかけて、n型半導体部は単調減少し、p型半導体部は単調増加した薄膜を得ることができる。
光電変換部20に、上記したような不純物濃度が単調変化する層を用いることによって、光電変換部20における電荷信号が横方向(光電変換部20の膜厚方向に対し垂直な方向)に拡散することを抑制することができる。そのため、光電変換部20の膜厚を大きくしても、光電変換部20で発生した電荷信号が表面の回路に達するまでに隣接する画素に入射することを防ぐことができる。つまり、上記原因(II)におけるクロストークの発生を防ぐことができる。
その結果、画素と画素の境界部のp型不純物濃度を高くし、電荷信号の横方向への拡散を防ぐといった方法を行う必要もない。つまり、p型不純物濃度を高くするために、p型不純物を打ち込むことのできる膜厚以上に光電変換部20の膜厚を大きくすることができる。そのため、光電変換部20の膜厚を大きくして、遮光性を向上させることができ、半導体チップ表面や半導体チップの外側の多層配線5a等による反射光が隣接する画素に入射することに起因する画素間のクロストーク(上記原因(I))も同時に防ぐことができる。
なお、半導体チップ2の表面及び裏面から、画素と画素の境界部に不純物を打ち込む場合は、膜厚方向において不純物が打ち込めない範囲においてのみ、上記したような不純物濃度が単調変化する層であればよい。不純物を打ち込んだ範囲は、不純物濃度が単調変化する層を用いなくても、電荷信号の横方向の拡散による画素間のクロストークを防ぐことができるからである。
例えば、半導体チップ2の膜厚が8μmの場合、半導体チップ2の表面からは3μmの不純物を打ち込むことができ、裏面からは2μmの不純物を打ち込むことができるので、膜厚方向において、合計5μmの範囲で不純物を打ち込むことができる。つまり、当該5μmの範囲を除いた、膜厚方向における3μmの範囲が、上記した不純物が単調変化した層であれば良いこととなる。
また、膜厚を大きくしても、隣接する画素に電荷信号が入射することがないため、画素の面積を大きくする必要もない。そのため、画素14の面積を半導体チップ2の膜厚に比して十分に小さくすることができる。具体的には、画素面積の平方根は、半導体チップ2の膜厚よりも小さくすることが好ましい。これにより、画像の高解像度化、即ち多画素化を実現することができ、緻密な画像を得ることができる。
また、光電変換部20がp型半導体部21とn型半導体部22を有するフォトダイオードである場合、n型半導体部22の不純物濃度は1×1015cm−3以下の範囲であり、p型半導体部の不純物濃度の平均が前記n型半導体部22の不純物濃度の平均よりも低いことが好ましい。これにより、p型半導体部21とn型半導体部22の間の空乏層を確実に空乏化することができる。空乏層の空乏化が不十分な場合、p型半導体部21とn型半導体部22が電気的に互いに影響しあい、各半導体部21,22の不純物濃度の単調変化が乱れる恐れがあるが、空乏層が十分に空乏化されていることにより、各半導体部21,22の不純物濃度の単調変化が乱れることを防ぐことができる。それにより、横方向拡散(原因(I))に起因する画素間クロストークを確実に抑えることができる。
また、空乏層が十分空乏化されていることでp型半導体部21とn型半導体部22を電気的に遮断することができるため、光電変換部20中で生じた電子と正孔が再結合することを確実に防止することもできる。
但し、p型半導体部21は裏面20b側にp型不純物を濃い濃度で打ち込む場合があるが、その場合、p型半導体部21とは裏面20b側の濃い不純物濃度の領域以外の領域を指す。濃い不純物濃度の領域は光電変換に寄与しないからである。つまり、p型半導体部21の不純物濃度の平均とは、裏面20b側の濃い不純物濃度の領域以外の領域の濃度の平均を指す。
なお、上述した光電変換部の不純物濃度の単調変化とは、実質的に単調変化であればよい。つまり、光電変換部の全膜厚に対して十分に短い距離なら、勾配がゼロの範囲や、逆勾配の範囲を有するものも含まれる。具体的には、このような勾配がゼロの範囲や逆勾配の範囲により生じる横方向への拡散が十分に小さく、本実施例での効果を奏すれば本発明に含まれる。
このような勾配がゼロの範囲や逆勾配の範囲は、成膜プロセスの関係で生じることがある。
また、本発明に係る固体撮像素子は、上記したように半導体チップ2の膜厚を厚くすることができる。そのため、高速度ビデオ撮影におけるフォーカルプレーン効果の除去することができるといった効果も奏する。以下、具体的に説明する。
フォーカルプレーン効果とは、各画素にメモリー部を設けていない高速度ビデオカメラ用のCMOS撮像素子に生じる現象である。
フォーカルプレーン効果は、高速フォーカルプレーンシャッターを持つフィルムカメラで見られたフォーカルプレーン効果に類似する現象である。高速フォーカルプレーンシャッターでは、スリット状の露光部を開けたシャッター幕を、フィルムの表面に高速に走らせることにより、名目上、1万分の1秒程度の短時間露光を実現している。しかしながら、高速で運動する物体をブレないように高速フォーカルプレーンシャッターで撮影すると、フィルムの各部分をスリットが通過する時間が異なるため、撮影された画像が歪む。例えば、結像面上で、物体の進行方向とスリットの進行方向が同じであると、物体が横に伸びて写る。逆方向であれば縮んで写る。物体の運動方向とスリットの進行方向が直交する場合には、物体が歪んで写る。例えばロケットが上昇する場合を考えると、スリットが水平に左から右に移動すると、左翼は先に写り、右翼は後で写る。右翼が写るときにはロケットは少し上昇しているので、ロケットが右上がりに菱形に歪んで写る。
CMOS撮像素子では各画素から電荷信号を逐次読み出すので、読み出し時刻に差が生じる。読み出し時刻と次の読み出し時刻の間に画像信号が蓄積されるので、読み出し時刻が異なると、撮影している時間が異なることになる。そのため、高速フォーカルプレーンシャッターを持つフィルムカメラと同様に、フォーカルプレーン効果が生じる。このようなフォーカルプレーン効果による歪みは、歪みの小さい画像を得ることが求められる科学技術計測等では特に大きな問題となる。
本発明に係る固体撮像素子は、半導体チップ2の膜圧を大きくすることで、画像記録領域に光が届かないようにすることができ、上記した時間方向における画像信号のクロストークを防ぐことができる。
光電変換部20で変換された電荷信号は、読出しトランジスタを介して、画像記録領域1に移行される。読出しトランジスタは、電荷集積部4をソース領域とし、n型不純物領域であるドレイン領域6bを介して画像記録領域へ電荷信号を読み出す。この時、ゲート電極6aに印加する電圧を制御することによって、光電変換部20からの読み出しを制御することができる。つまり、ゲート電極6aへ電圧を印加することによって、電荷集積部4に一定時間集積した電荷信号を画像記録領域に一斉に読み出すことができる。
画像記録領域1は、光電変換部20で変換された電荷信号を一旦保存する領域である。
画像記録領域1を有することで、光電変換部20での露光時間に亘って蓄積された電荷信号を、一斉に画像記録領域1に移し、後に画像記録領域1より順次読み出すことができる。そのため、読み出されるまでに電荷信号が蓄積される時間に差が生じず、フォーカルプレーン現象をさらに抑えることができる。
また、半導体チップ2の膜厚が8μm以上であることにより、半導体チップ2が十分な遮光性を有し、画像記録領域1に直接光が入射することもない。つまり、画像記録領域1に直接光が入射して、ノイズとなることがない。
画像記録領域1で一旦記録された電荷信号は、画像信号読み出し部3によって受光面外に読み出される。なお、本実施例において、画像信号読み出し部3は、一対のソース・ドレイン領域3bとゲート電極3aを有しており、ゲート電極3aに電圧を印加することによって、受光面外への電荷信号の読出しを行うスイッチング用のトランジスタである。
なお、図2では、光電変換部20がp型半導体部21とn型半導体部22からなる撮像素子について説明したが、図4で示すように光電変換部20がp型半導体部21のみからなる撮像素子も本発明に当然含まれる。なお、図4において、図2と同様の構成には同様の参照番号を付している。
最後に、本発明に係る固体撮像素子を利用した撮影装置として、CMOS撮像素子31を高速撮影装置に利用した実施例について説明する。
CMOS撮像素子は、各種の回路を撮像素子内に作り込むことが容易である。特に多数のADコンバータを作り込み、並列処理で画像信号を処理して、多数の信号読み出しピンからデジタル信号として撮像素子外に読み出すと、画像1枚当たりの画像信号の読み出し時間を信号読み出しピンの数に逆比例して短縮することができるので、高速撮影に適した撮像素子とすることができる。
図5は高速撮影装置全体の構成を示した図である。
レンズ41に入射した光はCMOS撮像素子31の受光面に結像する。撮影中は入射した光の強度に応じて電荷信号が生じるが、過剰な入射光により生じた過剰電荷は、ドレイン線33を通じてアースに排出される。
撮影後は信号出力線17を通じCMOS撮像素子31内に蓄積された電荷信号(画像情報)が、ADコンバータ35によりデジタル情報に変換され、バッファメモリー36に蓄積される。バッファメモリー36に蓄積された画像情報は画像情報処理装置37により連続する1枚1枚の画像情報に変換されたのち、高速撮影装置外に出力される。この画像情報はモ二タ38により画像として目で見ることができる。また、高速撮影装置は、装置全体を制御するためのタイミングコントローラ39を備えている。さらに、高速撮影装置は、撮像素子を制御するために後述する駆動電圧及び制御電圧を含む必要な数種の電圧を発生する電圧供給部40を備えている。タイミングコントローラ39には、トリガー信号発生部100が接続されている。トリガー信号発生部100は、例えば撮影対象の輝度変化を監視し、一定の条件が充足されると撮影の停止を命令するトリガー信号をタイミングコントローラ39に出力する。
図5に示す高速撮像装置に利用されるCMOS撮像素子31は、光電変換部20の不純物濃度が単調変化しているため、画素面積を小さくした状態で、画素間クロストークを防ぐことができる。そのため、画像にノイズが生じることを防ぐことができ、得られた画像を緻密で鮮明なものとすることができる。
なお、本発明に係る実施形態のCMOS撮像素子31は、本発明を何ら限定するものではない。例えば、本発明にはCMOS撮像素子だけでなくCCD撮像素子も含まれる。
つまり、CCD撮像素子は、光電変換部で変換した電荷信号をCCDメモリーに順次転送するが、当該CCDメモリーに直接光が入射すると、電荷信号となりノイズとなるので、光電変換部の膜厚を大きくする必要がある。特に裏面照射型固体撮像素子の場合、CCDメモリーに入射する光を遮光するための遮光膜を設けることが難しいため、膜圧を大きくする必要性が高い。そのため、CMOS撮像素子と同様に、不純物濃度が単調変化していない光電変換部を用いる場合、画素を大きくする必要があり、画素の微細化が阻害され、緻密な画像を得ることができない。つまり、CCD撮像素子においても、不純物濃度を単調変化させた光電変換部を用いる本発明の効果を十分に奏することができる。
また、光電変換部についても、上記実施例のような、p型半導体部とn型半導体部からなるフォトダイオードのみではなく、図3に示したp型半導体部のみの光電変換部やn型半導体部のみの光電変換部も含まれる。また、所謂埋め込み型フォトダイオード等、他の構造を持つものも当然含まれる。
さらに、裏面照射型固体撮像素子にも限られず、表面照射型固体撮像素子も含まれる。
上記説明において、入射信号が光信号である場合について説明したが、入射信号は光信号でない場合もある。例えば、電子顕微鏡に本発明の固体撮像素子を用いる場合、入射信号は電子線であるし、入射信号が軟X線の場合も考えられる。但し、この場合でも入射信号が光信号である場合と同様の効果が得られる。
本発明に係る体撮像素子は、家庭用のデジタルカメラや、破壊、爆発、高速流、衝突等の高速現象を撮影する高速撮像装置等に好適に利用可能である。
また、光電変換部の膜厚を大きくすることで、波長が800nm程度の光を感知する近赤外光センサーとしても好適に利用可能であり、高解像の夜間の車のセンサーとしても応用可能である。
加えて、電子顕微鏡等にも利用可能である。
本発明に係る撮像素子の実施形態の回路図である。 本発明に係る撮像素子における光電変換部の周辺部分の一画素に相当する範囲を示す概略断面図である。 p型半導体部上に、n型半導体部を積層した直後の不純物の濃度分布を示した図である。 本発明に係る撮像素子における光電変換部の周辺部分の一画素に相当する範囲を示す別の例の概略断面図である。 本発明に係る撮像素子を利用した高速撮影装置全体の構成を示した図である。 光電変換部がフォトダイオードの従来の撮像素子の光電変換部周辺部分の一画素に相当する範囲を示す概略断面図である。 従来の光電変換部に用いられていたシリコン結晶の層の不純物濃度を示した図である。
符号の説明
1 画像記録領域
2 光電変換部
21 p型半導体部
22 n型半導体部
20a (光電変換部)表面
20b (光電変換部)裏面
4 電荷集積部
3 電荷信号読み出し部
14 画素
31 固体撮像素子

Claims (8)

  1. 入射信号を電荷信号に変換するシリコンからなる光電変換部を構成要素とする半導体チップを有する固体撮像素子であって、
    前記半導体チップの膜厚が8μm以上であり、
    前記光電変換部がp型半導体部又はn型半導体部の少なくとも一方を含み、該光電変換部の膜厚方向に3μm以上の範囲における不純物濃度が、該光電変換部の表面に平行な面に対して一定であり、且つ表面から背面への方向に該n型半導体部では単調減少し、該p型半導体部では単調増加することを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記光電変換部がp型半導体部と該p型半導体部の表面側にあるn型半導体部とを含むことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 画素面積の平方根が、前記半導体チップの膜厚よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記固体撮像素子が裏面照射型固体撮像素子であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の固体撮像素子。
  5. 前記画素の各々に、光電変換部で発生した電荷信号を一定時間蓄積する電荷集積部と、該電荷集積部に蓄積された電荷信号が一斉に移され、その後一旦保存される画像記録領域と、該画像記録領域に一旦保存された電荷信号を受光面外に読み出す電荷信号読み出し部とを備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の固体撮像素子。
  6. 前記光電変換部の形成を気相成長法によるエピタキシャル成長により行い、該気相成長法に用いる気相成長ガスの不純物濃度を単調変化させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の固体撮像素子。
  7. 前記n型半導体部の不純物濃度が1×1015cm−3以下の範囲にあり、
    前記p型半導体部の不純物濃度の平均が前記n型半導体部の不純物濃度の平均よりも低いことを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の固体撮像素子。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載の固体撮像素子を利用した撮影装置。
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