JP2008026518A - 電子写真用フルカラートナー、その製造方法、それを用いた電子写真用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真用フルカラートナー、その製造方法、それを用いた電子写真用現像剤、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温定着が可能で均一な光沢度を有し、高温オフセット耐性に優れたカラー画像形成し得る電子写真用フルカラートナー、その製造方法、当該電子写真用フルカラートナーを含有する現像剤、及びそれを用いた画像形成方法を提供する。
【解決手段】60℃における貯蔵弾性率〔G’(60)〕と80℃における貯蔵弾性率〔G’(80)〕の比G’(60)/G’(80)の値が1×102〜1×104であり、100℃におけるトナーの貯蔵弾性率G’(100)と120℃における貯蔵弾性率G’(120)の比G’(100)/G’(120)の値が1〜10であり、かつ140〜160℃における貯蔵弾性率〔G’(140〜160)〕が102dyn/cm2以上であることを特徴とする電子写真用フルカラートナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用フルカラーナーとその製造方法に関する。詳しくは、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真方式による画像形成方法において用いられるフルカラートナー、その製造方法、それを用いた電子写真用現像剤、及び画像形成方法に関する。
近年、電子写真法によるカラー画像形成の高速化が要求されており、この高速化を実現するために、高速でカラー画像を形成した際にも安定してカラー画像が得られるトナーが求められている。
然るに、高速でカラー画像を形成すると、定着装置における定着ニップ部の通過時間が短くなってトナーに付与される加圧/加熱エネルギーが少なくなるため、オフセット現象などの定着不良による画像欠陥を生じてしまうことがあり、安定したカラー画像を得ることが困難であった。
一方、電子写真法による画像形成装置の省エネルギー化の要求において、当該画像形成装置において電力を最も消費する定着装置における消費エネルギーを低下させるために、低い定着温度で定着させる方法の研究が進められている。低温定着を達成するためには、低い定着温度においてトナー溶融させる必要があり、そのためには、一般に、低いガラス転移温度や小さい分子量に設計することでトナーの溶融粘度を低下させることが提案されている。
しかしながら、このような低溶融粘度トナーは、定着温度域付近におけるトナー粘弾性の変化が大きいために、形成された定着画像においては、画像光沢が不均一になりやすい、といった問題がある。
また、このようなトナーにおいては、溶融状態におけるトナーの内部凝集力が著しく低く、トナー内の引っ張りに対する強度が弱いために高温オフセットが発生しやすい、といった問題が生じてしまい、十分な定着許容温度域を得ることは困難である。
上記の問題を解決する手段として、トナーの貯蔵弾性率に着目した改良手段が提案されているが、市場の高い要望レベルに対しては十分に応えられるものに未だ至っていない(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2006−84952号公報 特開2006−133451号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温定着が可能で均一な光沢度を有し、耐高温オフセット性に優れたカラー画像形成し得る電子写真用フルカラートナー、その製造方法、当該電子写真用フルカラートナーを含有する現像剤、及びそれを用いた画像形成方法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究の結果、トナーを構成する低溶融粘度樹脂中に高い弾性率を有する樹脂を分散して存在させることにより、低温定着性に優れ均一な光沢度を有しつつ、かつ、トナーが溶融状態となる定着温度域以降においても優れた耐高温オフセット性を付与できることを見出した。
本発明に係る上記課題は、下記の手段により解決される。
1.60℃における貯蔵弾性率〔G’(60)〕と80℃における貯蔵弾性率〔G’(80)〕の比G’(60)/G’(80)の値が1×102〜1×104であり、100℃におけるトナーの貯蔵弾性率G’(100)と120℃における貯蔵弾性率G’(120)の比G’(100)/G’(120)の値が1〜10であり、かつ140〜160℃における貯蔵弾性率〔G’(140〜160)〕が102dyn/cm2以上であることを特徴とする電子写真用フルカラートナー。
2.前記1に記載のトナーが少なくとも主成分樹脂A及び副成分樹脂Bにより構成され、樹脂A及びBそれぞれの110℃における貯蔵弾性率の比G’(B)/G’(A)の値が1×10〜1×103であることを特徴とする電子写真用フルカラートナー。
3.電子写真用フルカラートナーの製造方法であって、乳化凝集方法により前記1又は2に記載の電子写真用フルカラートナーを製造することを特徴とする電子写真用フルカラートナーの製造方法。
4.前記1又は2に記載の電子写真用フルカラートナーと体積メディアン径が25〜60μmのキャリアを含有することを特徴とする電子写真用現像剤。
5.電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを含有する現像剤を用いて顕像化したトナー像を記録紙に転写し、定着する画像形成方法において、該現像剤が前記4に記載の電子写真用現像剤であり、プリント速度が230mm/sec以上であることを特徴とする画像形成方法。
本発明の上記手段により、低温定着が可能で均一な光沢度を有し、耐高温オフセット性に優れたカラー画像形成し得る電子写真用フルカラートナー、その製造方法、当該電子写真用フルカラートナーを含有する現像剤、及びそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明の電子写真用フルカラートナーは、60℃における貯蔵弾性率〔G’(60)〕と80℃における貯蔵弾性率〔G’(80)〕の比G’(60)/G’(80)の値が1×102〜1×104であり、100℃におけるトナーの貯蔵弾性率G’(100)と120℃における貯蔵弾性率G’(120)の比G’(100)/G’(120)の値が1〜10であり、かつ140〜160℃における貯蔵弾性率〔G’(140〜160)〕が102dyn/cm2以上であることを特徴とする。
本発明においては、後述するように、モノマー組成・分子量設計の適正化によりトナーの低温定着性を確保させ、トナー内部に第三成分である高弾性樹脂を配合させることによりトナーの粘弾性を高め、その結果、トナーの低温定着性を確保しつつ高温オフセットを抑止できる。なお、トナー内部に高弾性樹脂を配合させるためには乳化凝集法によるトナー製法が好ましく、会合条件等の最適化により高弾性樹脂をトナー内部に分散して存在させることが可能である。
以下、本発明とその構成要素等について詳細な説明をする。
(貯蔵弾性率)
本発明に係る貯蔵弾性率の「比G’(60)/G’(80)の値」とは、低温定着に必要なトナーの溶融性を判断する指標であり、数値が大きいほど低温定着時でも溶融しやすい、という意味を有する。上述したように、比G’(60)/G’(80)の値が1×102〜1×104であることが好ましいが、1×103〜1×104の範囲がより好ましい。
また本発明に係る「比G’(100)/G’(120)の値」とは、低温定着時の粘弾性の変化を表す指標であり、数値が小さいほど粘弾性の変化が少ないことから画像光沢が均一になりやすい、という意味を有する。上述したように、比G’(100)/G’(120)の値が1〜10であることが好ましいが、1〜5の範囲がより好ましい。すなわち、G’(100)/G’(120)の値は、結着樹脂が溶融し貯蔵弾性率が低下していく領域である。なお、比G’(100)/G’(120)の値が1であるということは120℃においても貯蔵弾性率が低下せずに維持していることを意味し、120℃での貯蔵弾性率G’(120)がG’(100)を上回ることは理論上ありえない。
さらに本発明に係る比G’(140〜160)とは、高温定着時におけるトナーの内部凝集力を示し耐高温オフセット性を判断する指標であり、数値が大きいほど高温オフセットを生じにくい、という意味を有する。上述したように、G’(140〜160)が102dyn/cm2以上であることが好ましいが、より好ましくは103dyn/cm2以上である。従来においては、比G’(60)/G’(80)の値を大きくし溶融性を高めるとG’(100)/G’(120)もともなって大きくなってしまったり、比G’(140〜160)が低くなってしまったり、逆にG’(100)/G’(120)もしくは比G’(140〜160)を満足したものは、比G’(60)/G’(80)が小さくなってしまったりと低温時、高温時のG’の両立が図れなかったのである。
このように、本発明ではトナーの動的粘弾性に着目し、特定温度において特定範囲の貯蔵弾性率を発現するトナーにより、本発明の効果をより明確に発現させることができる。
ここで、動的粘弾性は、正弦振動のように時間とともに変化する歪みあるいは応力を試料に与えて、それに対する応力や歪みを測定することにより試料の粘弾性を評価するものである。このように、正弦振動を介して得られる粘弾性を動的粘弾性といい、動的粘弾性では正弦振動により得られる弾性率が複素数の形で表されるものである。
下記の式において、弾性率Gは、試料に加えられる応力σと応力σの作用で生ずるひずみγとの比であり、動的粘弾性における弾性率を複素弾性率G*と呼んでいる。すなわち、動的粘弾性における複素弾性率G*は、応力をσ*、ひずみをγ*とすると、
G*=σ*/γ*
で表される。
そして、複素弾性率G*の実数部を貯蔵弾性率、虚数部を損失弾性率という。以下、本発明に使用されるトナーを特定する因子である貯蔵弾性率について説明する。
試料に振幅γ0、角振動数ωの正弦的歪みγを試料に与えた場合、正弦的歪みγは次のように表される。
γ=γ0cosωt
このとき、試料には、同じ角振動数の応力が生ずる。応力σは歪みγより位相がδだけ進むので、以下のように表される。
σ=σ0cos(ωt+δ)
ここで、オイラーの公式 eiωt=cosωt+isinωtを用いて、これらの式を複素数で表示すると、正弦的歪みγ*は、γ*=γ0exp(iωt)、これにより生じた応力σ*は、σ*=σ0exp(i(ωt+δ))と表される。
前述した複素弾性率G*=σ*/γ*に上記式を入れると、
G*=(σ0/γ0)expδ
=(σ0/γ0)(cosδ+isinδ)
ここで、G*=G′+iG″とすると、
G′=(σ0/γ0)cosδ
G″=(σ0/γ0)sinδ
となる。これは、一周期の間に粘弾性体に貯えられる弾性エネルギーがG′に比例し、粘弾性体が熱として失うエネルギーがG″に比例することを意味するもので、このことから、実数部分であるG′を貯蔵弾性率、虚数部分であるG″を損失弾性率と呼んでいる。
本発明に使用されるトナーの貯蔵弾性率は、以下に示す測定装置、条件、手順により測定することにより算出される。
測定装置 :MR−500ソリキッドメータ((株)レオロジ社製)
周波数 :1Hz
測定モード :温度分散
測定治具 :0.997cmのパラレルプレート
測定手順
(1)トナーを圧縮成型器を用い、直径1cm高さ5〜6mmのトナーペレットにする。
(2)トナーペレットを測定装置に装着したパラレルプレートに装填する。
(3)測定部温度をトナー軟化点温度−15℃にした後、パラレルプレートギャップを3mmに調整する。
(4)測定部温度を測定開始温度35℃まで冷却させた後、周波数1Hzの正弦波振動を加えながら、測定部を毎分2℃の昇温速度で200℃まで昇温し、所定の温度の貯蔵弾性率を測定する。歪み角は、トルクに応じて0.02〜5degの範囲で変化させた。
本発明においては、モノマー組成・分子量設計の適正化によりトナーの低温定着性を確保させ、トナー内部に第三成分である高弾性樹脂を配合させることによりトナーの粘弾性を高め、その結果、トナーの低温定着性を確保しつつ高温オフセットを抑止できる。なお、トナー内部に高弾性樹脂を配合させるためには乳化凝集法によるトナー製法が好ましく、会合条件等の最適化により高弾性樹脂をトナー内部に分散して存在させることが可能である。
(トナー構成化合物)
次に、トナーを構成する化合物(結着樹脂、着色剤、離型剤、荷電制御剤、外部添加剤)について説明する。
(結着樹脂)
本発明のトナーを構成する結着樹脂は、主成分樹脂Aおよび副成分樹脂Bにより形成される。
主成分樹脂Aとは、全結着樹脂成分中の50質量%以上を有する樹脂であり、副成分樹脂Bとは、主成分樹脂Aの次に結着樹脂中の質量%の高い樹脂のことをさす。
結着樹脂を構成する主成分樹脂A及び副成分樹脂Bは、本発明の目的を達成するために、以下のように設計するのが良い。
本発明の目的とする低温定着性の実現を可能とするには、主成分樹脂Aを低溶融粘度化することにより達成される。主成分樹脂Aの低溶融粘度化は、ガラス転移温度・分子量設計の適正化により可能であり、ガラス転移温度は10〜40℃であることが好ましく、分子量としては重量平均分子量Mwが10,000〜40,000の範囲が好ましい。
更に、本発明の目的において明示する耐高温オフセット性の達成は、ガラス転移温度及び分子量設計による副成分樹脂Bの高溶融粘度化によりなされる。副成分樹脂Bのガラス転移温度は40〜70℃であることが好ましく、重量平均分子量Mwが50,000〜200,000の範囲が好ましい。また、イオン性解離基を有する重合性単量体を多量に含有させ、水素結合等の分子間相互作用の働きによる副成分樹脂Bの高溶融粘度化も期待できることから、主成分樹脂Aに対してイオン性解離基を有する重合性単量体の比率をより多く含有させることが好ましい。
結着樹脂を構成する樹脂A及び樹脂Bを形成する重合性単量体としては、公知のものを使用することができる。具体的には、スチレンとアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体と、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。
樹脂粒子を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することができる。
又、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが更に好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
更に、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
又、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
本発明に係るガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査カロリーメーター「DSC−7」(パーキンエルマー社製)、熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー社製)を用いて行うことができる。
操作手順としては、測定サンプル4.5〜5.0mgを小数点以下2桁まで精秤し、アルミニウム製パン(KitNo.0219−0041)に封入し、「DSC−7サンプルホルダー」にセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−Cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行った。
ガラス転移温度は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間の最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示す。
また、ガラス転移温度の算出方法として、本発明では以下のような理論ガラス転移温度を算出してもよい。ここで、理論ガラス転移温度とは、共重合体樹脂を構成するそれぞれの成分が、ホモポリマーを形成した場合のガラス転移温度にそれぞれの組成質量分率を乗じ、即ち加重平均して算出したものである。
即ち、理論ガラス転移温度Tg(絶対温度Tg′とする)は、共重合体樹脂を構成する成分のホモポリマーのガラス転移温度を用いて下記式(1)から算出される。
式(1)
1/Tg′=W1/T1+W2/T2+・・・+Wn/Tn
(式中、W1、W2、・・・Wnは共重合体樹脂を構成する全重合性単量体に対する各重合性単量体の質量分率、T1、T2・・・Tnは各重合性単量体を用いて形成されるホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)を示す。)
本発明に係る樹脂分子量の測定は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフ)を用いて測定されるものである。
GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフ)による樹脂の分子量の測定方法としては、濃度1mg/mlになるように測定試料をテトラヒドロフランに溶解させる。溶解条件としては、室温にて超音波分散機を用いて5分間行う。次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理した後、GPCへ10μL試料溶解液を注入する。GPCの測定条件の具体例を下記に示す。
装置:HLC−8220(東ソー製)
カラム:TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連(東ソー製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.2ml/min
検出器:屈折率検出器(RI検出器)
試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
(着色剤)
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。具体的な着色剤を以下に示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
又、マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
又、オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
又、グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
尚、これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用しても良い。又、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
(離型剤)
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。
このようなものとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、取りメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
トナーに含有される離型剤の量は、トナー全体に対し1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
(荷電制御剤)
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができる。
(外添剤)
本発明のトナーには、無機微粒子の他に、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤(「外部添加剤」ともいう。)を添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
この無機微粒子としては、本発明に係る上記の特定物性の無機微粒子の他に、シリカ、チタニア、アルミナなどの種々の無機酸化物粒子を使用することが好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。また、有機微粒子としては数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形のものを使用することができる。この有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの重合体を使用することができる。
これらの外添剤の添加割合は、トナーにおいて0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%となる割合である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
(電子写真用フルカラートナーの製造)
本発明に係る電子写真用フルカラートナーの製造方法としては、請求項を満足するものであれば限定されるものではないが、例えば、懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、溶解懸濁法、溶融法、混練粉砕法等を挙げることができる。
中でも、トナー粒子内部に副成分樹脂Bを導入しやすいという観点から、乳化凝集法が好ましく用いられる。
具体的な導入方法としては、主成分樹脂Aよりなる樹脂粒子(以降、樹脂粒子Aとよぶ)の凝集工程において、樹脂粒子Aが成長している過程で、特性の異なる副成分樹脂Bよりなる樹脂粒子(以降、樹脂粒子Bとよぶ)を添加し、さらに粒子成長を継続させ、樹脂粒子Bを分散状態で樹脂粒子A中に取り込む手法が挙げられる。
以下に、本発明に係るトナーを製造する一例について説明する。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)親水性樹脂と疎水性樹脂とを有する樹脂粒子Aの分散液を調製するための重合工程(3)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を凝集させて凝集粒子を得る凝集工程
(4)凝集した凝集粒子を熱エネルギーにより融着させるとともに熟成して、親水性樹脂をトナー母体の表面に、疎水性樹脂を内部に配向させてコア・シェル構造のトナー母体を作製するとともに、樹脂粒子Bを樹脂粒子Aの成長過程において添加し、凝集を継続後、完結させる凝集工程
(5)凝集粒子を熱エネルギーで融着してトナー母体(会合粒子)を得る融着工程
(6)トナー母体の分散液を冷却する冷却工程
(7)冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離し、当該トナー母体から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理されたトナー母体を乾燥する乾燥工程
(9)乾燥処理されたトナー母体に外添剤を添加する工程
以下、各工程について詳細に説明する。
〔溶解/分散工程〕
この工程は、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解或いは分散させて、当該離型剤のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
〔重合工程〕
この重合工程の好適な一例においては、界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記離型剤を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記水系媒体中に、核粒子として樹脂粒子を添加しておいても良いし、重合反応を数段行っても良い。
この重合工程により、離型剤と親水性樹脂と疎水性樹脂とを有する樹脂粒子が得られる。かかる樹脂粒子は、着色された粒子であってもよく、着色されていない粒子であってもよい。着色された樹脂粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより得られる。又、着色されていない樹脂粒子を使用する場合には、後述する融着工程において、樹脂粒子の分散液に、着色剤粒子の分散液を添加し、樹脂粒子と着色剤粒子とを融着させることでトナー母体とすることができる。
〔凝集・融着工程〕
樹脂粒子と、必要に応じ着色剤粒子とが存在している水中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し凝集粒子を形成する。また、当該凝集工程においては、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、離型剤粒子や荷電制御剤、熱特性の異なる樹脂粒子などの内添剤粒子なども凝集させることができる。
具体的には、樹脂粒子Aの凝集を開始し、目標の粒径まで粒子の成長を進める。
例えば、体積基準におけるメディアン粒径(D50)6μmのトナーを作製する場合には、凝集粒子Aの粒径がトナー粒径の30〜70%に成長するまで凝集を進め、この段階で、樹脂粒子Bの分散液を添加する。樹脂粒子Bは樹脂粒子AよりTgが高いものが好ましく、樹脂粒子Bの添加量は、樹脂粒子Aに対して10〜80質量%添加することが好ましい。
樹脂粒子Bの分散液を添加した後、凝集をさらに進め、最終粒径まで粒子の成長を行う。凝集終了後、樹脂粒子Aの凝集体中に樹脂粒子Bが取り込まれる。
尚、この工程において、樹脂粒子A中に親水性樹脂と疎水性樹脂が存在する場合には、親水性樹脂を粒子の表面に、疎水性樹脂を内部へ配向させ、コア・シェル構造を有するトナー母体を形成することができるのである。
〔熟成工程〕
熟成とは、上記凝集・融着したトナーを、適正な円形度まで形状を調製することである。熟成は、熱エネルギー(加熱)により行う方法が好ましい。
〔冷却工程〕
この工程は、前記トナー母体の分散液を冷却処理する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
〔固液分離・洗浄工程〕
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー母体の分散液から当該トナー母体を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウェット状態にあるトナー母体をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
〔乾燥工程〕
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥されたトナー母体を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥されたトナー母体の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理されたトナー母体同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
〔外添処理工程〕
この工程は、乾燥されたトナー母体に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
本発明のトナーにおいては、前述の大径外添剤(無機微粒子)のスペーサー効果による外添剤埋防止の効果を得るためには、トナー母粒子は球形に近いことが望ましく、さらにクリーニング性も両立するためには、FPIA2100で測定される円形度が0.950〜0.980であることが好ましい。なお、トナーの円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定した値である。
(現像剤)
本発明に係るトナーは、一成分現像剤、二成分現像剤として用いることができる。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、或いはトナー中に0.1μm〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の磁性粒子を用いることができる。特にフェライト粒子が好ましい。上記キャリアの体積メディアン径は、20〜100μmが好ましく、25〜60μmがより好ましい。
キャリアの体積メディアン径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂によりコートされているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コート用の樹脂としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。これらの中では、スチレン−アクリル樹脂でコートしたコートキャリアが外部添加剤の離脱防止や耐久性を確保できより好ましい。
〔画像形成方法〕
本発明のトナーは、特に、トナー像が形成された転写材を、接触加熱方式の定着装置において定着させる画像形成方法に好適に使用することができる。
図1は、本発明のトナーによる画像形成方法に用いられる画像形成装置の一例を示す説明図である。
この画像形成装置は、4組の画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Bkが中間転写体である中間ベルト14aに沿って設けられた構成のタンデム方式のカラー画像形成装置である。
各画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Bkは、円筒状の基体の外周面上に導電層および有機感光体(OPC)よりなる光導電体層が形成されたものであって、図示しない駆動源からの動力により、あるいは中間ベルト14aに従動し、導電層が接地された状態で反時計方向に回転される感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkと、スコロトロン帯電器よりなる、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkの移動方向に対して直交する方向に配設されてトナーと同極性のコロナ放電によって、当該感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkの表面に一様な電位を与える帯電手段11Y、11M、11C、11Bkと、例えばポリゴンミラーなどによって感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkの回転軸と平行に走査を行い、一様に帯電された感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkの表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより潜像を形成させる露光手段12Y、12M、12C、12Bkと、回転する現像スリーブ131Y、131M、131C、131Bkを備え、この上に保持されたトナーを感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bkの表面に搬送する現像手段13Y、13M、13C、13Bkとを有する構成とされている。
ここで、画像形成ユニット100Yによれば黄色のトナー像が形成され、画像形成ユニット100Mによればマゼンタ色のトナー像が形成され、画像形成ユニット100Cによればシアン色のトナー像が形成され、画像形成ユニット100Bkによれば黒色のトナー像が形成される。
このような画像形成装置においては、各画像形成ユニット100Y、100M、100C、100Bkの感光体ドラム10Y、10M、10C、10Bk上に形成された各色のトナー像が、タイミングを合わせて搬送される転写材P上に転写手段14Y、14M、14C、14Bkにより順次転写して重ね合わせられることにより、カラートナー像が形成され、2次転写手段14bにおいて転写材P上に一括して転写され、分離手段16によって中間ベルト14aから分離されて定着装置17において定着され、最終的に、排出口18から機外に排出される。
〔定着装置〕
以上の画像形成方法に使用される好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式を挙げることができ、接触加熱方式としては、例えば、熱圧定着方式、熱ロール定着方式および固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式を好適に挙げることができる。
図2は、本発明のトナーが使用される画像形成装置における定着装置の構成の一例を示す断面図である。
この定着装置30は、加熱ローラ31と、これに当接する加圧ローラ32とを備えるものである。なお、図2において、Tは転写材P上に形成されたトナー像であり、33は、分離爪である。
加熱ローラ31は、芯金31bの表面にフッ素樹脂または弾性体からなる被覆層31cが形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材31aを内包している。
芯金31bは、金属あるいはこれらの合金から構成され、その内径は10〜70mmとされる。芯金31bを構成する金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げることができる。
芯金31bの肉厚は0.1〜15mmとされ、省エネルギーの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる芯金と同などの強度を、アルミニウムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。
被覆層31cがフッ素樹脂からなる場合は、このフッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などを例示することができる。
フッ素樹脂からなる被覆層31cの厚みは10〜500μmとされ、好ましくは20〜400μmとされる。
フッ素樹脂からなる被覆層の厚みが10μm未満であると、被覆層としての機能を十分に発揮することができず、定着装置としての耐久性を確保することができない。一方、500μmを超える被覆層の表面には紙粉によるキズがつき易く、当該キズ部にトナーなどが付着し、これに起因する画像汚れを発生する問題がある。
また、被覆層31cが弾性体からなる場合は、この弾性体としては、LTV、RTV、HTVなどの耐熱性の良好なシリコーンゴムおよびシリコーンスポンジゴムなどを用いることが好ましい。
弾性体からなる被覆層31cの厚みは0.1〜30mmとされ、好ましくは0.1〜20mmとされる。
また、被覆層31cを構成する弾性体のアスカーC硬度は、80°未満とされ、好ましくは60°未満とされる。
加熱部材31aとしては、例えばハロゲンヒーターを好適に使用することができる。
加圧ローラ32は、弾性体からなる被覆層32bが芯金32aの表面に形成されてなる。被覆層32bを構成する弾性体としては特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムを挙げることができ、加熱ローラ31の被覆層31cを構成するものとして例示したシリコーンゴム及びシリコーンスポンジゴムを用いることが好ましい。
また、芯金32aを構成する材料としては特に限定されるものではないが、アルミニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金をあげることができる。
また、被覆層32bの厚みは0.1〜30mmとされ、好ましくは0.1〜20mmとされる。
図2に示した定着装置による定着条件の一例を示せば、定着温度(加熱ローラ31の表面温度)が70〜180℃、好ましくは70〜150℃とされ、定着線速すなわちプリント速度は80〜640mm/sec、好ましくは230mm/sec以上とされる。
また、加熱ローラ31および加圧ローラ32により形成される定着ニップNのニップ幅が8〜40mm、好ましくは11〜30mmとされる。さらに、加熱ローラ31と加圧ローラ32との当接荷重が40〜350Nとされ、好ましくは50〜300Nとされる。
図3は、本発明のトナーが使用される画像形成装置における定着装置の構成の別の一例を示す説明図である。
この定着装置40は、ハロゲンランプよりなる加熱源41aを有する加熱ローラ41と、当該加熱ローラ41と平行な状態において離間して配設される支持ローラ42と、加熱ローラ41および支持ローラ42に張架された無端状の定着ベルト43と、当該定着ベルト43を介して支持ローラ42に押圧して定着ニップ部Nを形成する対向ローラ44とを有するものである。
定着ベルト43は、例えば、肉厚約40μmのNi電鋳基体または肉厚50〜100μmのポリイミド製基体の外周面上に、肉厚約200μmのSiゴム層が形成され、このSiゴム層の外周面上に肉厚約30μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)よりなる被覆層が形成されたものであることが好ましい。
〔転写材〕
本発明のトナーによる画像が形成される転写材は、トナー像を保持する支持体であって、具体的には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
〔実施例(1)〕
(着色剤微粒子の製造)
アニオン系界面活性剤59.0gをイオン交換水1600mlに攪拌溶解した。この溶液を攪拌しながら、着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を200gを添加し、次いで、分散装置「SCミル」(三井鉱山(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子の分散液を調整した。この着色剤分散液における着色剤微粒子の体積平均粒子径を動的光散乱式粒度分析計「マイクロトラックUPA150」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、150nmであった。
(多段樹脂微粒子の製造)
〈第一段重合〉
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8gをイオン交換水3Lを仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
スチレン 480g
n−ブチルアクリレート 250g
メタクリル酸 68.0g
n−オクチルメルカプタン 16.0g
〈第二段重合〉
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7gをイオン交換水800mlに溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、前記樹脂粒子(1H)を260gと、下記単量体溶液を90℃にて溶解させた溶液を添加し、循環経路を有する機械式分散機CLEARMIX(エム・テクニック(株)製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 245g
n−ブチルアクリレート 120g
n−オクチルメルカプタン 1.5g
エステルワックス(融点70℃) 190g
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム6gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて1時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
〈第三段重合〉
さらに、過硫酸カリウム11gをイオン交換水400mlに溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下に、
スチレン 435g
n−ブチルアクリレート 130g
メタクリル酸 33g
n−オクチルメルカプタン 8g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し樹脂粒子を得た。これを「樹脂A−(1)」とする。
なお、上記の方法と同様にして、表1に示す構成成分からなる「樹脂A−(2)」と「樹脂A−(3)」を製造した。
Figure 2008026518
(単層樹脂Bの製造)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム2.3gをイオン交換水3Lを仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、攪拌することにより重合を行い、樹脂粒子を調製した。これを「樹脂B−(1)」とする。
スチレン 520g
n−ブチルアクリレート 210g
メタクリル酸 68.0g
n−オクチルメルカプタン 4.0g
なお、上記の方法と同様にして、表2に示す構成成分からなる「樹脂B−(2)」〜「樹脂B−(5)」を製造した。
Figure 2008026518
(凝集・融着工程)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、樹脂A−(1)を固形分換算で300gと、イオン交換水1400gと、「着色剤分散液1」120gと、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3gをイオン交換水120mlに溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35gをイオン交換水35mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径が3.1μmになった時点で、樹脂B−(1)を固形分換算で45g添加し、さらに粒子成長反応を継続させた。所望の粒子径になった時点で、塩化ナトリウム150gをイオン交換水600mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、融着工程として液温度90℃にて加熱攪拌することにより、FPIA−2100による測定で円形度0.965になるまで、粒子間の融着を進行させた。その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、攪拌を停止した。
(洗浄・乾燥工程)
凝集・融着工程にて生成した粒子分離機「MARKIII型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥してトナー用母体粒子を作製した。
(トナー粒子の作製)
上記で得られたトナー母体粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)を1.2質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)を0.6質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、本発明のトナーを作製した。
上記の方法における樹脂A−(1)、樹脂B−(1)を表3に示す樹脂種と量に変更するほかは同様にして、(トナー1〜トナー10)を作製した。
Figure 2008026518
(現像剤の作製)
上記トナーの各々に対してシリコン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「現像剤1〜10」を調製した。
(評価方法)
〈実写評価〉
評価装置としては、bizhub PRO C500の定着装置を改造して定着速度、加熱ローラの定着温度を制御可能にして実写を行った。定着器の仕様は下記に示した。
定着速度:280mm/sec
加熱ロールの表面材質:PTFE
評価は、上記評価装置に上記で作製したトナーを順番に装填し、20℃、50%RHの環境で、以下の評価項目について行った。
プリントは、2cm×5cmのシアン単色べた画像(トナー付着量12.5g/m2)を、A4版上質紙(64g/m2)に行った。
尚、評価において、◎、○及び△は問題が無く合格、×は問題が有り不合格とした。
〈粘弾性測定〉
貯蔵弾性率G’の測定方法は本文中の前述内容に従って測定を行った。
〈定着下限温度〉
定着下限温度の評価は、常温常湿(20℃、50%RH)の環境で、シームレスベルトの表面温度を5℃刻みで任意に変更し、定着画像を作成して行った。具体的には、得られた各定着画像の定着強度を、メンディングテープ剥離法により測定し、定着率が80%以上得られた定着温度を定着可能温度として評価した。以下、メンディングテープ剥離法について説明する。
1)ベタ画像の絶対反射濃度D0を測定する。
2)「メンディングテープ」(住友3M社製:No.810−3−12)を、ベタ画像に軽く貼り付ける。
3)1kPaの圧力でテープの上を3.5回往復擦り付ける。
4)180℃の角度、200gの力でテープを剥がす。
5)剥離後の絶対反射濃度D1を測定する。尚、画像濃度の測定には、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用した。
6)定着率を算出する。定着率(%)=D1/D0×100
尚、定着下限温度が115℃以下であれば低温定着性は合格レベルである。
〈光沢ムラ〉
定着下限温度+20℃の定着温度に設定して、トナー付着量12.5g/m2のべた画像を画出しする。定着画像の光沢度は、JIS Z 8741に準じて光沢計「GMX−203」(村上色彩技術研究所(株)製)を用い、75°測定角型を選択し測定を行った。光沢度は、測定画像の中央部および四隅の5点を測定し、5点のGloss差により光沢ムラを評価した。
◎: Gloss差≦6
○: 6<Gloss差≦14
×:14<Gloss差
〈耐高温オフセット性〉
定着ベルトの表面温度を150℃に設定し、高温オフセット発生の有無を目視判定した。
◎:高温オフセットの発生がほとんど見られないもの。
○:高温オフセットの発生が少し見られるが、実用上問題ないもの。
×:高温オフセットの発生がはっきりみられ、実用上問題のあるもの。
上記評価結果をまとめて表4に示す。なお、上記実施例(1)と同様の方法で行った実施例(2)〜(7)及び比較例(1)〜(3)の内容も併せて表4に示す。
Figure 2008026518
表4から明らかなように、本発明に係る実施例は、低温定着が可能で均一な光沢度を有し、高温オフセット耐性に優れたカラー画像形成し得ることが分かる。
本発明のトナーを用いる画像形成装置の一例を示す説明図 画像形成装置における定着装置の構成の一例を示す断面図 画像形成装置における定着装置の構成の別の一例を示す断面図
符号の説明
10Y、10M、10C、10Bk 感光体ドラム
11Y、11M、11C、11Bk 帯電手段
12Y、12M、12C、12Bk 露光手段
13Y、13M、13C、13Bk 現像手段
131Y、131M、131C、131Bk 現像スリーブ
14a 中間ベルト
14Y、14M、14C、14Bk 転写手段
14b 2次転写手段
16 分離手段
17 定着装置
18 排出口
30 定着装置
31 加熱ローラ
31a 加熱部材
31b 芯金
31c 被覆層
32 加圧ローラ
32a 芯金
32b 被覆層
33 分離爪
40 定着装置
41 加熱ローラ
41a 加熱源
42 支持ローラ
43 定着ベルト
44 対向ローラ
100Y、100M、100C、100Bk 画像形成ユニット
T トナー像
N 定着ニップ部
P 転写材

Claims (5)

  1. 60℃における貯蔵弾性率〔G’(60)〕と80℃における貯蔵弾性率〔G’(80)〕の比G’(60)/G’(80)の値が1×102〜1×104であり、100℃におけるトナーの貯蔵弾性率G’(100)と120℃における貯蔵弾性率G’(120)の比G’(100)/G’(120)の値が1〜10であり、かつ140〜160℃における貯蔵弾性率〔G’(140〜160)〕が102dyn/cm2以上であることを特徴とする電子写真用フルカラートナー。
  2. 請求項1に記載のトナーが少なくとも主成分樹脂A及び副成分樹脂Bにより構成され、樹脂A及びBそれぞれの110℃における貯蔵弾性率の比G’(B)/G’(A)の値が1×10〜1×103であることを特徴とする電子写真用フルカラートナー。
  3. 電子写真用フルカラートナーの製造方法であって、乳化凝集方法により請求項1又は2に記載の電子写真用フルカラートナーを製造することを特徴とする電子写真用フルカラートナーの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の電子写真用フルカラートナーと体積メディアン径が25〜60μmのキャリアを含有することを特徴とする電子写真用現像剤。
  5. 電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを含有する現像剤を用いて顕像化したトナー像を記録紙に転写し、定着する画像形成方法において、該現像剤が請求項4に記載の電子写真用現像剤であり、プリント速度が230mm/sec以上であることを特徴とする画像形成方法。
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