JP2008024124A - 車両用電源の制御装置およびその制御方法 - Google Patents

車両用電源の制御装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の劣化をリアルタイムで評価し、劣化を制御できる車両用電源の制御装置を提供する。
【解決手段】電池ECUのCPU52aは、許容劣化量算出部53b、SOC算出部55、劣化量算出部56(56A、56B、56C、56D)、移動平均算出部57(57A、57B、57C、57D)、劣化因子制御部58、温度制御部59を含んでおり、二次電池の電圧値、電流値、温度値をサンプリングする。劣化量算出部は、所定の周期で入力された劣化因子の状態量(SOC、電圧値、電流値、温度値)に対する劣化量を算出し、移動平均算出部に入力し、移動平均値を算出する。劣化因子制御部は、各劣化因子の劣化量の移動平均値を合算して総合劣化量を得、許容劣化量算出部から得られた許容劣化量を超えているか否かを判定して、その判定結果にもとづいて、各劣化因子の状態量の使用範囲を設定する使用制限の閾値を補正する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両の走行駆動モータに二次電池から電力を供給して走行する車両用電源の制御装置およびその制御方法に関する。
最近の自動車には、内燃機関であるガソリンエンジンと、電気モータとの2種類の動力源を組み合せて使用するパワートレインを搭載するものがある。このようなパワートレインをハイブリッドシステムと言う。この電気モータは、車両に搭載された二次電池から供給される電力により駆動される。たとえば、電気モータとして交流モータを用いている場合、二次電池から出力される直流電力をインバータ等の回路により交流電力に変換し、この交流電力によって電気モータを駆動する。
このようなハイブリッドシステムにおける二次電池は、車両の走行に関わるため、その信頼性が高いものでなければならない。また、このような二次電池の出力性能は、使用状態に大きく依存し、使用開始からの経過年数だけで、その劣化の状態を判定することが困難である。
従来の電池寿命保証においては、二次電池の寿命を、例えば二次電池の抵抗増加で評価し、各劣化因子、例えば、電流、温度、充電状態量(SOC:State Of Charge、以下、SOCと称する)等に対して、電池寿命保証期間中の平均温度T、平均電流S1、平均SOC幅S2の関数として下式を用いて算出している。
抵抗増加=Λ・{exp(−ΔE/kT)}・S1α・S2β ・・・(1)
ここで、Λ、ΔE、k、α、βは定数である。
そして、各劣化因子としては、一般的な電池使用条件より厳しい、例えば、高温・高SOC連続使用、高温・高出力連続使用等の最悪条件を用いて、図15に示すように24万km(150kmile)走行時点の電池容量の保証をしている。
特許文献1には、二次電池のSOCと電池温度の関数式から電池容量の劣化速度を求め、得られた電池容量の劣化速度を積算し、これを初期の電池容量から減算することにより、所定時点における電池容量を算出する技術が記載されている(特許文献1、[数1]参照)。
特許文献2には、電池用電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)において電池温度、電池の電圧および電流を検出し、駐車時間と電池温度に起因する寿命消費推定量A、累積電流値と電池温度に起因する寿命消費推定量B、SOC使用幅の累積に起因する寿命消費推定量Cを算出して、これら3つの寿命消費推定量A、B、Cに、それぞれ対応する重み付け係数a、b、cを乗算して、寿命消費係数Lを算出する技術が記載されている(特許文献2、段落[0035]〜[0055]参照)。
特開2000−228227号公報 特開2004−22183号公報
しかしながら、従来の電池劣化推定技術は、車両における電池センサ値、例えば、電流、電圧、温度等から電池劣化状態を推定するものであるが、前記特許文献1、2のいずれも劣化状態を推定する技術が記載されているだけであり、また、その推定値を利用して具体的に電池の劣化を制御する手法については記載されていない。従来は、各劣化因子、例えば、電流、電圧、温度等に対して使用範囲の上下限を設定してはいるが、車両の走行モード、環境温度によって充放電パターンが異なるため、各劣化因子の組み合わせによる劣化の急速な進行を防止するために、個別の劣化因子毎に固定して使用範囲を通常狭く設定していることが多い。
従って、一般の走行条件においては、二次電池の急速な劣化をおそれるあまり、二次電池の能力を車両の走行性能、燃費性能に利用しきっていない、例えば、二次電池の寿命保証の24万Km時点でも一般的な条件での走行では、電池容量が最低保証値より余裕がありすぎる等の課題があった。
本発明は、前記課題に鑑み、電池の劣化抑制と電池の劣化因子の状態量の使用範囲の拡大という、相反する要請を満たす車両用電源の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、走行駆動モータに二次電池から電力を供給して車両を走行させる車両用電源の制御装置であって、二次電池を劣化させる起因となる複数の劣化因子の状態量を検出する状態量検出手段を介して複数の劣化因子の状態量を取得する状態量取得手段と、車両が走行駆動モータを用いた走行状態において、各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かを判定する第1判定手段と、各劣化因子の状態量に対応した劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出する劣化量算出手段と、総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを判定する第2判定手段と、第1判定手段と前記第2判定手段の判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正する閾値補正手段と、を備え、補正された使用制限の閾値にもとづいて二次電池の充放電を制御することを特徴とする。
二次電池の各劣化因子の状態量にもとづいて劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出しているので、リアルタイムで二次電池の劣化量を把握することがきる。そして算出された総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを、第2判定手段において判定し、その判定結果と、第1判定手段による各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かの判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正するので、二次電池の劣化因子の状態量の使用範囲を柔軟に変更できる。
請求項2に記載の発明は、閾値補正手段は、前記第2判定手段によって総合劣化量が許容劣化量を超えたと判定された場合に、前記第1判定手段によって劣化因子の状態量が第1の所定値を超えていると判定された当該劣化因子に対して、使用範囲が狭くなるように前記使用制限の閾値を補正することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、閾値補正手段は、前記第1の所定値を超えている当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲幅の変化に対応した劣化量の減少の合算が、総合劣化量が許容劣化量を超えた超過量に対応するように使用制限の閾値を補正することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、閾値補正手段は、前記第2判定手段によって総合劣化量が許容劣化量未満と判定された場合に、前記第1判定手段によって劣化因子の状態量が第2の所定値を超えていないと判定された当該劣化因子に対して、使用制限の閾値を使用範囲が広くなるように補正することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、各劣化因子の状態量に対し、予め通常領域、該通常領域より外側に設けられた制限領域、さらに外側に設けられた禁止領域が設定され、第1の所定値は制限領域と禁止領域との境界値、第2の所定値は制限領域と通常領域との境界値、であり、閾値補正手段は、制限領域の範囲内において使用制限の閾値を補正することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、さらに、二次電池の出力状態を検出する出力状態検出手段と、許容劣化量を、二次電池の出力状態と車両の走行距離とにもとづいて補正する許容劣化量補正手段と、を備え、第2判定手段は、補正された許容劣化量にもとづいて判定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、劣化因子は、二次電池の出力電流、出力電圧、温度、充電状態量の内の少なくとも2つを含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、走行駆動モータに二次電池から電力を供給して車両を走行させる車両用電源の制御装置における制御方法であって、二次電池を劣化させる起因となる複数の劣化因子の状態量を検出する状態量検出手段を介して複数の劣化因子の状態量を取得し、車両が走行駆動モータを用いた走行状態において、各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かを第1判定手段により判定し、各劣化因子の状態量に対応した劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出し、総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを第2判定手段により判定し、第1判定手段と前記第2判定手段の判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正し、補正された使用制限の閾値にもとづいて二次電池の充放電を制御することを特徴とする。
二次電池の各劣化因子の状態量にもとづいて劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出しているので、リアルタイムで二次電池の劣化量を把握することができる。そして、第2判定手段において算出された総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを判定し、その判定結果と、第1判定手段による各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かの判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正するので、二次電池の劣化因子の状態量の使用範囲を柔軟に変更できる。
請求項1に記載の本発明によれば、電池の劣化抑制と電池の劣化因子の状態量の使用範囲の拡大という、相反する要請を満たすことができる。
請求項2に記載の本発明によれば、総合劣化量が許容劣化量を超えた場合に、劣化因子の状態量が第1の所定値を超えている当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲を狭くするように使用制限の閾値を補正するので、当初想定した二次電池の許容劣化量よりも劣化の度合いが早い場合に、劣化が急速に進むのを防止できる。
請求項3に記載の本発明によれば、閾値補正手段は、劣化因子の状態量が第1の所定値を超えている当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲幅の変化に対応した劣化量の減少の合算が、総合劣化量が許容劣化量を超えた超過量に対応するように使用制限の閾値を補正するので、使用制限の閾値の補正により、劣化因子の状態量の使用範囲幅の変化に対する劣化量の変化幅の大きいものから優先的に補正し、劣化量を効果的に低減することが可能である。
請求項4に記載の本発明によれば、閾値補正手段は、総合劣化量が許容劣化量未満の場合に、劣化因子の状態量が第2の所定値を超えていない当該劣化因子に対して、使用制限の閾値をその状態量の使用範囲が広くなるように補正するので、劣化の度合いが許容劣化量に対して余裕がある場合には二次電池の劣化因子の状態量の使用範囲を広げて、車両の走行性能向上に振り向けることができる。
請求項5に記載の本発明によれば、各劣化因子の状態量に対し、予め通常領域、該通常領域より外側に設けられた制限領域、さらに外側に設けられた禁止領域が設定され、第1の所定値は前記制限領域と通常領域との境界値、第2の所定値は前記制限領域と禁止領域との境界値、であり、閾値補正手段は、制限領域の範囲内において使用制限の閾値を補正するので、当初想定した二次電池の劣化よりも劣化の度合いが早い場合には、従来技術における劣化因子の状態量の使用範囲内に抑制し、劣化の度合いに余裕がある場合には、二次電池の劣化因子の状態量の使用範囲を広げて、車両の走行性能向上に振り向けることができ、二次電池の劣化を目標劣化ラインに沿う範囲内で柔軟に制御することができる。
請求項6に記載の本発明によれば、出力状態検出手段により二次電池の出力状態を検出すし、許容劣化量補正手段により許容劣化量を二次電池の出力状態と車両の走行距離とにもとづいて補正するので、当初想定した目標劣化ラインよりも劣化の度合いが早い場合には許容劣化量そのものを小さくするように補正し、逆に当初想定した目標劣化ラインよりも劣化の度合いが遅い場合には許容劣化量そのものを大きくするように補正し、より柔軟に使用制限の閾値を補正させることができる。
請求項7に記載の本発明によれば、二次電池の電流、電圧、温度、充電状態量の内の少なくとも2つを含む劣化因子により、電池の劣化の状態が評価でき、電池の劣化抑制の制御ができる。
請求項8に記載の本発明によれば、電池の劣化抑制と電池の劣化因子の状態量の使用範囲の拡大という、相反する要請を満たすことができる。
次に、本発明に係る実施の形態を図1から図14を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態の車両用電源の制御装置を適用したハイブリッド車両の構成の概略を示す構成図である。
(ハイブリッド車両の構成)
本実施の形態におけるハイブリッド車両20は、図示するように、エンジン22と、このエンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にフライホイル28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、この動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1(走行駆動モータ)と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギア軸32aに取り付けられた減速ギア35と、この減速ギア35に接続された発電可能なモータMG2(走行駆動モータ)と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッド用ECUと称する)70とを備える。
エンジン22は、ガソリン、軽油等の炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、冷却水の温度Twを検出する冷却水温度センサ23等のエンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUと称する)24により燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御等の運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用ECU70と通信回線で結ばれ通信しており、ハイブリッド用ECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用ECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギア31と、このサンギア31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギア32と、サンギア31に噛合すると共にリングギア32にも噛合する複数のピニオンギア33と、この複数のピニオンギア33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギア31とリングギア32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。
動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギア31にはモータMG1が、リングギア32にはリングギア軸32aを介してモータMG2と接続している減速ギア35がそれぞれ連結されている。
モータMG1が発電機として機能するときには、キャリア34から入力されるエンジン22の動力をサンギア31側とリングギア32側にそのギア比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22の動力とサンギア31から入力されるモータMG1の動力を統合してリングギア32側に出力する。
また、モータMG2が電動機として機能するときには、その動力は減速機35を介してリングギア軸32aに伝えられる。リングギア32に出力されたエンジン22またはモータMG1の動力は、リングギア軸32aでモータMG2からの動力と合わさり、ギア機構60およびデファレンシャルギア62を介して、最終的には車両の駆動輪63a、63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41、42を介して二次電池50と電力のやりとりを行なう。インバータ41、42と二次電池50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41、42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1、MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。モータMG1、MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUと称する)40により駆動制御されている。
モータECU40には、モータMG1、MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1、MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43、44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1、MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41、42へのスイッチング制御信号が出力されている。
モータECU40は、ハイブリッド用ECU70と通信回線で通信しており、ハイブリッド用ECU70からの制御信号によってモータMG1、MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1、MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用ECU70に出力する。
二次電池50は、例えば、ニッケル水素電池であり、電池用電子制御ユニット(以下、電池ECUと称する)52によって管理されている。電池ECU52には、二次電池50を管理するのに必要な信号、例えば、二次電池50に取り付けられた温度センサ51aからの電池温度TB1、二次電池50の端子間に設置された電圧センサ51bからの電圧値V、二次電池50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51cからの充放電電流I等が入力されており、必要に応じて二次電池50の状態に関するデータ、二次電池50の後記する個別の劣化因子の状態量の使用範囲を設定する使用制限の閾値データを通信回線による通信によりハイブリッド用ECU70に出力する。
また、二次電池50には、劣化因子の内の1つに含まれる電池温度TB1が使用範囲の上限である使用制限の閾値の温度より高い場合に冷却する冷却ファン91が設けられている。この冷却ファン91は、外気温度そのものが高温の場合にも二次電池50の温度を下げることができるように、ハイブリッド車両20の図示しないエアコンディショナにより冷却された車室内の空気を二次電池50に当てて、二次電池50を冷却するようになっている。
その他に、車室の温度制御等をする図示しないエアコンディショナを制御する補助用電子制御ユニット(図1中、AUXECUと表示)98が設けられている。AUXECU98は、ハイブリッド用ECU70と通信回線で結ばれ、エアコンディショナの運転状態に関するデータをハイブリッド用ECU70に出力する。AUXECU98は、必要に応じて、ハイブリッド用ECU70からの制御信号によってエアコンディショナを制御する。
(ハイブリッド用ECUの一般的な構成と機能)
次に、ハイブリッド用ECU70のハイブリッド車両20としての一般的な構成と機能を説明する。ハイブリッド用ECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用ECU70には、イグニッションスイッチ(図中IGと表示)80からのイグニッションスイッチ信号、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用ECU70には、そのほかブレーキペダル85の踏み込み量を検出する図示しないマスタシリンダの油圧センサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vw等が入力ポートを介して入力されている。
ハイブリッド用ECU70は、前記したように、エンジンECU24、モータECU40、電池ECU52、AUXECU98と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24、モータECU40、電池ECU52と、AUXECU98と、各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施の形態のハイブリッド車両20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vwとにもとづいて、後記するハイブリッド制御部75において駆動軸としてのリングギア軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギア軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される(図6参照)。
エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、以下のモード等がある。(1)要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギア軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する「トルク変換運転モード」。(2)要求動力と二次電池50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に二次電池50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギア軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する「充放電運転モード」。(3)エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギア軸32aに出力するよう運転制御する「モータ運転モード」。
(電池ECUの詳細な構成と機能)
次に、図2から図6を参照しながら電池ECU52の詳細な構成と機能を説明する。
電池ECU52は、図2に示すように電池ECU52全体を制御するCPU52aと、クロック52bと、プログラムおよび各種データを記憶するROM52cと、演算結果を記憶するフラッシュメモリ52dと、図示しないRAMと、入出力インターフェース52eと、内部バス52fとを含む。CPU52aは、入出力インターフェース52e、内部バス52fを介して温度センサ51a、電圧センサ51b、電流センサ51c、ハイブリッド用ECU70および冷却ファン91に接続されている。
請求項1の状態量取得手段は、CPU52aと入出力インターフェース52eにより構成されている。
ROM52cは、前記各種データに含まれるものとして、二次電池50の個別の劣化因子、例えば、温度、SOC、電圧、電流の各因子による二次電池50の劣化量を劣化因子毎の劣化データテーブルとして予め記憶している。ちなみに、SOCは電圧と電流から算出される。
なお、劣化量は、各因子に対して同一の単位、例えば、単位時間当たりの劣化量で表されている。また、劣化量は、例えば、電池の出力または電池の内部抵抗で評価されたものである。以下に、劣化因子毎の劣化データテーブルを説明する。
SOCによる劣化量は、例えば、図3の(a)に示すような横軸がパーセント表示のSOC、縦軸が二次電池50の劣化量を表す関数曲線のSOCによる劣化データテーブルの形でROM52cに記憶されている。
なお、SOCによる劣化データテーブルには、図3の(a)に示すように0%側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S、100%側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S、および、100%側の禁止領域(III)より低い側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値Sも予めROM52cに記憶されている。
ここで、禁止領域(III)は、二次電池50の設計上、電池の急速な劣化を防止して、所定の走行距離、24万km(150kmile)走行時点における所定の電池容量を保証する観点から、使用を禁止するSOCの値の領域である。
制限領域(II)は、前記24万km(150kmile)走行時点における所定の電池容量を保証できる範囲で、適宜、一時的に使用しても良い領域である。通常領域(I)は、随時使用しても良い領域である。
なお、閾値TS、使用範囲(S〜TS)については後記する。この点、図3、図4とも同じである。
電圧による劣化量は、例えば、図3の(b)に示すような横軸が電圧センサ51bからの電圧値V、縦軸が二次電池50の劣化量を表す関数曲線の電圧による劣化データテーブルの形でROM52cに記憶されている。
なお、電圧による劣化データテーブルには、図3の(b)に示す低電圧側の使用可能領域(II)の下限V、高電圧側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値V、低電圧側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値V、および、高電圧側の禁止領域(III)より低い側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値Vも予めROM52cに記憶されている。
ここで、禁止領域(III)、制限領域(II)、通常領域(I)は、SOCの場合と同様の目的の定義である。
電流による劣化量は、例えば、図4の(a)に示すような横軸が電流センサ51cからの電流値I、縦軸が二次電池50の劣化量を表す関数曲線の電流による劣化データテーブルの形でROM52cに記憶されている。
なお、電流による劣化データテーブルには、図4の(a)に示す充電側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値C、放電側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値C、充電側の禁止領域(III)より小さい充電電流値側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値Cおよび放電側の禁止領域(III)より小さい放電電流値側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値Cも予めROM52cに記憶されている。
ここで、禁止領域(III)、制限領域(II)、通常領域(I)は、SOCの場合と同様の目的の定義である。
温度による劣化量は、例えば、図4の(b)に示すような横軸が温度センサ51aからの温度値TB1、縦軸が二次電池50の劣化量を表す関数曲線の温度による劣化データテーブルの形でROM52cに記憶されている。
なお、温度による劣化データテーブルには、図4の(b)に示す高温側の禁止領域(III)と使用可能領域との境界値Tおよび高温側の禁止領域(III)より低い側に設けられた制限領域(II)と通常領域(I)との境界値Tも予めROM52cに記憶されている。
ここで、禁止領域(III)、制限領域(II)、通常領域(I)は、SOCの場合と同様の目的の定義である。
CPU52aは、ROM52cに記憶されたプログラムを読み出して実行する機能構成として、図5に示すように走行距離算出部53a、許容劣化量算出部53b、SOC算出部55、劣化量算出部56(56A、56B、56C、56D)、移動平均算出部57(57A、57B、57C、57D)、劣化因子制御部58および温度制御部59を含んでいる。
CPU52aは、クロック52b(図2参照)により計測されるクロック信号に従った所定の周期で、例えば、100msecの周期で二次電池50の電圧値V、電流値I、温度値TB1をサンプリングする。
走行距離算出部53aは、ハイブリッド用ECU70を介して入力される車速信号を積算して、二次電池50の累積走行距離と単位時間当たりの走行距離を算出し、許容劣化量算出部53bと劣化因子制御部58に入力する。
許容劣化量算出部53bは、現在までの二次電池50の累積走行距離における後記する単位走行距離当たりの二次電池50の許容劣化量を、予め記憶されている走行距離依存のテーブルデータにもとづいて算出し、劣化因子制御部58に入力する。
SOC算出部55は、電圧センサ51bからの電圧値Vと電流センサ51cからの電流値Iにもとづいて前記所定の周期で二次電池50のSOCを算出し、劣化量算出部56Aに入力する。
なお、電圧値、電流値にもとづくSOCの算出方法は、例えば、特開2006−71635号公報(段落[0021]、[0022]および図3参照)に記載されている。
CPU52aは、前記所定の周期で二次電池50の劣化因子の状態量であるSOC、電圧値V、電流値I、電池温度TB1を、通信回線を介してハイブリッド用ECU70に出力する。
劣化量算出部56Aは、前記所定の周期で入力されたSOCに対する劣化量を前記SOCによる劣化データテーブル(図3の(a)参照)にもとづいて算出し、移動平均算出部57Aに入力する。移動平均算出部57Aは、前記所定の周期で劣化量算出部56Aにおいて算出されたSOCに対する劣化量をサンプリングして所定時間分、例えば、1時間にわたる移動平均値を算出する。
前記移動平均値は、例えば、一次遅れフィルタ係数λを用いて、次式(2)のようにフィルタ値算出により行うものとする。
(フィルタ値)=(今回周期にサンプリングした劣化量)×λ+(前回周期に算出したフィルタ値)×(1−λ) ・・・(2)
劣化量算出部56Bは前記所定の周期でサンプリングされた電圧値Vに対する劣化量を前記電圧による劣化データテーブル(図3の(b)参照)にもとづいて算出し、移動平均算出部57Bに入力する。
劣化量算出部56Cは前記所定の周期でサンプリングされた電流値Iに対する劣化量を前記電流による劣化データテーブル(図4の(a)参照)にもとづいて算出し、移動平均算出部57Cに入力する。
劣化量算出部56Dは、前記所定の周期でサンプリングされた電池温度TB1に対する劣化量を前記温度による劣化データテーブル(図4の(b)参照)にもとづいて算出し、移動平均算出部57Dに入力する。
移動平均算出部57B、57C、57Dは、劣化因子、電圧、電流、温度に対する劣化量の移動平均値を移動平均算出部57Aと同様に算出する。
移動平均算出部57A、57B、57C、57Dで算出された個別の劣化因子の劣化量は、劣化因子制御部58に入力され、劣化因子制御部58は、それらの劣化量を合算した上で、走行距離算出部53aから入力された単位時間当たりの走行距離にもとづいて単位走行距離当りの総合劣化量を算出する。そして、劣化因子制御部58は、算出した総合劣化量が後記する許容劣化量を超えているか否かを判定して、その判定結果にもとづいて、図3、図4に示す前記各劣化因子の劣化データテーブルにおける劣化因子の状態量に対する使用範囲の下限、または上限を決める制限領域(II)に含まれる各使用制限の閾値SOCの場合はTS(図3の(a)参照)、電圧の場合はTV、TV(図3の(b)参照)、電流の場合はTC、TC(図4の(a)参照)、温度の場合はTT(図4の(b)参照)を補正する。そして、補正された使用制限の閾値TS、TV、TV、TC、TC、TTは、禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S1、S2、V、V1、C1、C2、T1のデータとともにハイブリッド用ECU70のCPU72に入力される(図6参照)。また、補正された使用制限の閾値TTは温度制御部59に入力される。
劣化因子制御部58は、所定の累積走行距離毎に劣化因子の状態量を読み込み、現在の累積走行距離における二次電池50の出力状態を算出し、必要に応じて許容劣化量を補正する。
温度制御部59は、温度センサ51aからの温度値TB1と使用制限の閾値TTおよび境界値T、Tにもとづいて、冷却ファン91のオン、オフを制御し、電池温度TB1を使用制限の閾値TT以下に抑制する。これにより、走行中に二次電池50の温度が使用制限の閾値TTよりも上昇し、劣化が速まるのを抑制する。
(ハイブリッド用ECUの本発明に係る特徴的な構成と機能)
次に、ハイブリッド用ECU70における本発明に係る特徴である二次電池50の劣化制御の構成と機能を説明する。
CPU72は、ROM74に記憶されたプログラムを読み出して実行する機能構成として、図6に示すように劣化因子チェック部73とハイブリッド制御部75を含んでいる。
劣化因子チェック部73は、所定の周期で、例えば、100msecの周期で各劣化因子の状態量(SOC、電圧値V、電流値I、温度値TB1)を、通信回線を介して読み込むとともに、劣化因子制御部58から入力される図3、図4で説明したところの使用制限の閾値TS、TV、TV、TC、TC、TTと、禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S、S、V、V、C、C、Tを読み込み、ハイブリッド制御部75に入力する。
そして、ハイブリッド制御部75は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vwとにもとづいて、駆動軸としてのリングギア軸32aに出力すべき要求トルクを計算する。そして、この計算した要求トルクに対応する要求動力がリングギア軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2との運転制御をする。この運転制御の際に、使用制限の閾値TS、TV、TV、TC、TC、TTと、境界値S、S、V、V、C、C、Tと、二次電池50の状態量、SOC、電圧値V、電流値I、温度値TB1にもとづいてモータMG1及びモータMG2をモータまたは発電機として機能させるときの二次電池50のSOC、電圧値V、電流値Iが使用範囲内にとどまるようにモータECU40を介してインバータ41、42を制御する。
そのためには、エンジン22とモータMG1及びモータMG2それぞれへの要求トルクの分配を二次電池50のそのときの各劣化因子の状態量に応じて変え、エンジンECU24を介してエンジン22の出力を制御する。
また、二次電池50のそのときの各劣化因子の状態量に応じて、モータMG1またはモータMG2を発電機として機能させ、二次電池50のSOC、電圧値V、電流値Iが使用範囲内にとどまるようにモータECU40を介してインバータ41、42を制御し、そのために必要に応じて駆動輪63a、63bの駆動力として必要な要求トルクに、モータMG1の発電に必要な要求トルクを加えたトルクを出力するようにエンジンECU24を介してエンジン22の出力を制御する。
(劣化量算出の制御の流れ)
次に、二次電池50の個別の劣化因子による劣化量算出の制御の流れを説明する。
図7は、劣化量算出の制御の流れを示すフローチャートである。この制御は、電池ECU52におけるCPU52aにおいてプログラム処理として所定の周期、例えば、100msecの周期で行われる。
ステップS101では、CPU52aは、通信回線を通じてハイブリッド用ECU70からの信号をチェックし、イグニッションスイッチ(イグニッションSW)80がオン状態か否かをチェックする。
オン状態でない場合(No)は処理を終了する。オン状態の場合(Yes)は、ステップS102に進み、電池状態の検知(個別の劣化因子の状態量の計測)を行う。具体的には、劣化量算出部56AがSOC算出部55から充電状態量SOCを読み込み、劣化量算出部56Bが電圧センサ51bからの電圧値Vを読み込み、劣化量算出部56Cが電流センサ51cからの充放電電流値Iを読み込み、劣化量算出部56Dが温度センサ51aからの温度値TB1を読み込む。
次に、ステップS103において、劣化量算出部56A、56B、56C、56Dが、図3、図4を用いて前記説明したようにそれぞれ個別の劣化因子の状態量計測値に対応した劣化量を算出する。
続いて、ステップS104では、移動平均算出部57A、57B、57C、57Dが、劣化量算出部56A、56B、56C、56Dで算出された個別の劣化因子の劣化量に対して、前記のように1時間分の移動平均値を算出する。
ステップS105では、移動平均算出部57A、57B、57C、57Dは、算出した個別の劣化因子の劣化量の移動平均値を劣化因子制御部58に出力する。
(劣化制御のための使用制限の閾値補正の制御の流れ)
次に、二次電池50の個別の劣化因子による劣化量にもとづく劣化の制御のための使用制限の閾値補正の制御の流れを説明する。
図8から図10は、使用制限の閾値補正の制御の流れを示すフローチャートである。この制御は、電池ECU52のCPU52aにおいて、プログラム処理により図5に示す劣化因子制御部58の機能として、所定の周期、例えば、100msecの周期で行われる。
ステップS111では、イグニッションスイッチ(イグニッションSW)がオフからオンに変わったか否かをチェックする。オフからオンに変わった場合(Yes)は、ステップS112へ進み、そうでない場合(No)、つまり、既にオンになっていた場合は、ステップS113へ進む。
ステップS112では、各劣化因子の制限領域(II)に対する使用制限の閾値の初期設定、およびIFLAGA、IFLAGB=0の初期設定を行なう。
各劣化因子の制限領域(II)に対する使用制限の閾値の初期設定は、例えば、劣化因子制御部58がROM52c(図2参照)に記憶されている図3、図4に示す各劣化因子の劣化データテーブルにおける通常領域(I)と制限領域(II)との境界値を読み出してそれに等しい値を設定する。
また、IFLAGA、IFLAGBは、後記する使用制限の閾値を初期設定された閾値以外の値に補正した場合に、閾値が補正された状態か否かを判定するためのフラグである。このフラグに関連する後記するタイマT、Tもこのフラグの初期設定のときにリセットされる。
ステップS113では、移動平均算出部57(57A、57B、57C、57D)から個別の劣化量の移動平均値を読み込み、走行距離算出部53aから単位時間当たりの走行距離を読み込む。次いで、ステップS114では、ステップS113で読み込んだ個別の劣化量の移動平均値を合算し、ステップS113で読み込んだ単位時間当たりの走行距離で除して総合劣化量を算出する。
算出された総合劣化量は、単位走行距離当たりの二次電池50の劣化量に対応している。
ステップS115では、許容劣化量算出部53bにおいて算出された単位走行距離に対する許容劣化量Aを読み込む。許容劣化量Aは、例えば、図11に示すような横軸が累積走行距離(単位:万km)、縦軸が二次電池50の容量(電池の単位重量当りの出力W/kgで表示)グラフにおいて、二次電池50の性能保証の累積走行距離である24万km(150kmile)におけるまでの目標とする劣化の推移を示す曲線(以下、目標劣化ラインと称する)を満足する単位走行距離に対する許容劣化量である。この許容劣化量Aは、あらかじめ計算してROM52cに目標劣化ラインのデータとともに、累積走行距離の関数としてデータテーブルの形で記憶されている。
以下では、許容劣化量Aは累積走行距離に対して一定の値の場合の例で説明するが、これに限定されるものではない。
ステップS116では、累積走行距離が所定距離LDに達したか否かをチェックする。これは、二次電池50を搭載してからのハイブリッド車両20の現在までの累積走行距離が、複数設定された所定距離LD、例えば、1万km毎のチェックポイントに達したか否かをチェックするものである。累積走行距離が所定距離LD以上の場合(Yes)はステップS117へ進み、そうでない場合(No)はジャンプ先番号(1)に従いステップS122へ進む。
ステップS117では、現在の二次電池50の電流値、電圧値、温度にもとづいて二次電池50の内部抵抗、回路電圧を算出し、図11の縦軸の値に対応する二次電池の容量(出力状態)を算出する。この出力状態の算出方法は、特開2000−2758号公報等に記載された公知の方法である。
ステップS118では、ステップS117で算出された二次電池50の容量(出力状態)と現在の累積走行距離における目標劣化ラインの出力値(W/kg)との比Kを算出する。その後、ジャンプ先番号(2)に従いステップS119に進む。ステップS119では、絶対値|1−K|が所定値、例えば、0.1以上であるか否かをチェックする。絶対値|1−K|が0.1以上の場合(Yes)はステップS120へ進み、そうでない場合(No)はステップS122へ進む。
ステップS120では許容劣化量Aに比Kを乗じて許容劣化量Aとし、ステップS121では算出された許容劣化量Aをフラッシュメモリ52dに記憶する。
ここで、絶対値|1−K|が所定値以上の場合に比Kを算出して、許容劣化量Aに対して補正して新たな許容劣化量Aとしたのは、ステップS117で算出した二次電池50の容量(出力状態)、つまり、劣化状態の評価にはある程度の評価誤差が見込まれるので、目標劣化ラインの出力値との差が有意の差、例えば、10%以上の差があった場合に補正するものである。従って、この所定値は、劣化状態の評価の精度に応じて設定することが望ましい。
ステップS122では、許容劣化量Aをフラッシュメモリ52dから読み出す。ステップS116およびステップS119がNoの場合のこのステップS122における許容劣化量Aの読み出しは、前回以前にフラッシュメモリ52dに記憶された許容劣化量Aの値を読み出すことになる。ステップS123では、許容劣化量Aが0より大きいか否かをチェックする。フラッシュメモリ52dにAの値が記憶されていなければ、許容劣化量A=0であり、その場合(No)は、ステップS124へ進みA1=Aとする。また、Aの値がフラッシュメモリ52dに記憶されている場合は、許容劣化量A>0であり、その場合(Yes)はステップS125へ進み、A1=Aとする。ステップS124、S125の後、ステップS126へ進む。
ステップS126では、ステップS114で算出した総合劣化量が許容劣化量A1を超えているかどうかをチェックする。超えている場合(Yes)はステップS131へ進み、そうでない場合(No)はステップS127へ進む。
ステップS127では、A1−(総合劣化量)の値が所定値D1以上か否かをチェックする。A1−(総合劣化量)が所定値D1以上というのは、図12に示すように現時点の総合劣化量が許容劣化量A1に対して所定値D1以上の余裕があることであり、二次電池50の目標劣化ラインに沿って劣化することを想定して一定値に決めた許容劣化量A1であることから、現時点での実際の劣化度合いは目標劣化ラインに対して余裕があることを意味する。所定値D1以上の場合(Yes)はステップS128へ進み、そうでない場合(No)はジャンプ先番号(3)に従いステップS140へ進む。
ステップS128ではIFLAGA=1、かつ、タイマT≦t1か否かをチェックする。IFLAGA=1、かつ、タイマT≦t1の意味は、ステップS129およびS130のところで後記する。IFLAGA=1、かつ、タイマT≦t1の場合(Yes)はジャンプ先番号(5)に従いステップS136へ進み、そうでない場合(No)はジャンプ先番号(6)に従いステップS129へ進み。
ステップS129では、所定の劣化因子に対して、制限領域(II)の使用制限の閾値を、使用範囲を広くする方向に所定値だけ補正する。
ここで、所定の劣化因子としては、あらかじめ、A1−(総合劣化量)の値に応じて、補正の対象の劣化因子を決め、例えば、A1−(総合劣化量)の値がD1の1.2倍までの範囲では電圧、電流の劣化因子を対象とし、A1−(総合劣化量)の値がD1の1.2倍を超える場合は電圧、電流に加えてSOC、温度の劣化因子も対象とする。また、使用範囲を広くする方向に所定値だけ閾値を補正する方法は、例えば、当該の劣化因子の劣化データテーブルにもとづいて、通常領域(I)と制限領域(II)との境界値と同じ値に設定された初期閾値の場合から[A1−(総合劣化量)]/(総合劣化量)倍だけ劣化量が増えるように閾値を補正する。ただし、使用範囲を拡大する方向の閾値の最大値または最小値は、図3、図4に示す使用可能領域と禁止領域(III)の境界値までである。
図4の(a)に示す電流の劣化データテーブルを例にとると、閾値TCはC≦TC≦Cの間で補正可能であり、閾値TCはC≦TC≦Cの間で補正可能である。他の劣化因子の場合も同様である。
ステップS130では、IFLAGA=1、タイマT=0として計時をスタートさせる。その後ステップS136へ進む。
YesによりステップS126からステップS131に進んだ場合は、ステップS131では、(総合劣化量)からA1を差し引いた値[(総合劣化量)−A1]が所定値D2所定値D2を超えているか否かをチェックする。[(総合劣化量)−A1]が所定値D2を超えているというのは、図13の(g)に示すように現時点の総合劣化量が許容劣化量A1に対して所定値D2を超えて超過していることである。
なお、所定値D2を設定して判断しているのは、総合劣化量の算出結果には評価誤差がありうるので、総合劣化量と許容劣化量A1との有意な差が生じた場合に後記する使用制限の閾値の補正をするようにしたものである。
従って、二次電池50の目標劣化ラインに沿って劣化することを想定して一定値に決めた許容劣化量A1より有意に大きい総合劣化量であるということは、現時点での実際の劣化度合いは目標劣化ラインを超えている可能性があることを意味する。
所定値D2より大きい場合(Yes)はステップS132へ進み、そうでない場合(No)はジャンプ先番号(4)に従いステップS140へ進む。
ステップS132では、個別の劣化因子の状態量の計測値が制限領域(II)に入っているか否かをチェックする。ここで、個別の劣化因子の状態量の計測値が制限領域(II)に入っているか否かの判定は、劣化因子の状態量の計測値の瞬時値だけでなく、ステップS131で(総合劣化量)−A1の値が所定値D2を超えていると判定された後、所定の時間窓、例えば、数分の時間窓の内に個別の劣化因子の状態量の計測値が制限領域(II)に入っているか否かで判定しても良い。制限領域(II)に入っていてステップS132の条件を満たしている場合(Yes)はジャンプ先番号(7)に従いステップS133へ進み、そうでない場合(No)はジャンプ先番号(8)に従いステップS135へ進む。
ステップS133では、制限領域(II)に入っている当該劣化因子の内の所定の劣化因子に対して、制限領域(II)の使用制限の閾値を、使用範囲を狭くする方向に所定値だけ補正する。
ここで、制限領域(II)に入っている当該劣化因子の内の所定の劣化因子とは、例えば、(総合劣化量)−A1の分だけ劣化量を低減するのに効果の大きい閾値の因子とし、(総合劣化量)−A1の分だけ劣化量を低減できれば、残りの劣化因子の補正はしない。従って、制限領域(II)に入っている当該劣化因子の一つだけが使用制限の閾値を補正される場合もあれば、当該劣化因子の内の複数または当該のすべての劣化因子の使用制限の閾値が使用範囲を狭める方向に補正される場合もある。ただし、使用範囲を狭める方向の補正される閾値の補正の最大は、通常領域(I)と制限領域(II)との境界値までである。
図13は、ニッケル水素電池を高温、高SOC、高出力で連続使用した場合の、(a)は電流値(単位:A)の時間変化を、(b)は電圧値(単位:V)の時間変化を、(c)は温度値(単位:℃)の時間変化を示し、それに対応する各劣化量の移動平均値をそれぞれ(d)、(e)、(f)に示し、(g)は各移動平均値の総和の総合劣化量を示している。
ここでは、劣化因子SOCに依存する劣化量は、例えば、高SOCで一定値とし、評価上除外して、残りの劣化因子の電流値、電圧値、温度値に対してのみのグラフとしてある。電流値、電圧値、温度値のそれぞれの時間変化を示すグラフの斜線領域は、前記制限領域(II)を示し、電流の使用制限の閾値TC、TC、電圧の使用制限の閾値TV、TV、温度の使用制限の閾値TTをこの斜線領域の範囲で補正できる。
この図13の例では、(g)に示すように総合劣化量から許容劣化量A1を差し引いた値がほぼ10000秒の時点で所定値D2を超えているので、劣化因子制御部58はその時点で各劣化因子の状態量が制限領域(II)に入っている劣化因子をチェックする。その結果、時間Pで電流値が+側(使用制限の閾値TCの側)で制限領域(II)に入っているので、例えば、現在補正されて境界値Cより大きい一点鎖線で示した使用制限の閾値TCが、現在の値よりも境界値C寄りの値、または境界値Cにまで補正される。同様に、時間Pで電圧値が高値側(使用制限の閾値TVの側)で制限領域(II)に入っているので、例えば、現在補正されて境界値Vより大きい一点鎖線で示した使用制限の閾値TVが、現在の値よりも境界値V寄りの値、または境界値Vにまで補正される。
ステップS134では、IFLAGB=1、タイマT=0として計時をスタートさせる。その後ステップS136へ進む。
ステップS136では、IFLAGA=1、かつ、T≧t1か否かをチェックする。
ステップS136においてIFLAGA=1、かつ、T≧t1ではない場合(No)は、ステップS137へ進む。
ステップS137ではIFLAGB=1、かつ、T≧t2か否かをチェックする。IFLAGB=1、かつ、T≧t2の場合(Yes)はステップS138へ進み、IFLAGB=0、タイマT=0とリセットし、補正された使用制限の閾値を初期値にリセットする。そして、ステップS140へ進む。
ステップS136においてIFLAGA=1、かつ、T≧t1の場合(Yes)はステップS139へ進み、IFLAGA=0、タイマT=0とリセットし、補正された使用制限の閾値を初期値にリセットする。そして、ステップS140へ進む。
ステップS137においてIFLAGB=1、かつ、T≧t2ではない場合(No)は、そのままステップS140へ進む。
ステップS140では、各劣化因子の制限領域(II)の使用制限の閾値を決定し、ハイブリッド用ECU70へ出力するとともに、電池温度の制限領域(II)の使用制限の閾値を温度制御部59に出力する。この使用制限の閾値の決定のとき、劣化因子制御部58は、補正された使用制限の閾値のある場合は、それを優先して使用制限の閾値とする。
なお、ステップS136、S137におけるt1、t2は、例えば、1時間とし、ステップS129、S133で一度補正された使用制限の閾値は、長くても1時間で初期設定の使用制限の閾値にリセットされるものとしている。
ただし、劣化因子の状態量の使用範囲を広くするように補正されても、その後所定の時間t1以内に(総合劣化量)−A1>D2ならば、使用範囲を狭くするように使用制限の閾値が補正される。また、一旦使用範囲を広げる方向に使用制限の閾値を補正されると、さらに使用範囲を広げる閾値補正は所定の時間t1を超えるまで受け付けない制御となっている。
さらに、ジャンプ先番号(8)に従いステップS135に進み、ステップS135において使用範囲を狭める使用制限の閾値補正を受けた場合は、時間制限による閾値のリセットを行なわずに、ステップS140へ進む。。このステップS135の場合は、制限領域の設定が、許容劣化量A1を満たすためには矛盾している可能性があるため、継続して補正された使用制限の閾値を保持するようにしたものである。
ハイブリッド用ECU70の劣化因子チェック部73では、100msecの周期で劣化因子制御部58から入力される使用制限の閾値TS、TV、TV、TC、TC、TTと、禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S、S、V、V、C、C、Tの読み出し、ハイブリッド制御部75に入力する。そして、ハイブリッド制御部75が、各劣化因子の状態量(SOC、電圧値V、電流値I、温度値TB1)が使用制限の閾値TS、TV、TV、TC、TC、TTおよび禁止領域(III)と使用可能領域との境界値S、S、V、V、C、C、Tを超えないようにインバータ41、42を制御する(図6中のハイブリッド制御部75からの「モータ駆動要求、発電要求」に対応)。
また、それに応じてハイブリッド制御部75は、エンジンECU24への要求トルクを変え、必要に応じてエンジン22を起動するように指令する(図6中のハイブリッド制御部75からの「エンジン駆動要求」に対応)。
さらに、CPU52aの温度制御部59は、温度センサ51aからの温度値TB1が閾値TTを超えている場合は、温度値TB1が閾値TTを下回るように冷却ファン91を駆動制御する(図6中の「冷却ファン運転要求」に対応)。
そして、ステップS140の後は「リターン」によりステップS111に戻り、二次電池50の劣化因子の使用制限の閾値補正の制御を続ける。
この制御は、イグニッションスイッチがオフされたとき、終了する。
ちなみに、従来技術における各劣化因子の状態量の制御は、図13の例では電流値に対しては境界値C、C、電圧値に対してはV、V、温度値に対してはTが対応し、二次電池50の運用中常に一定である。
本実施の形態における温度センサ51a、電圧センサ51b、電流センサ51c、電池用電子制御ユニット52と、モータ用電子制御ユニット40およびハイブリッド用電子制御ユニット70の劣化因子(SOC、電圧、電流、電池温度)の状態量を使用制限の閾値で決まる使用範囲内に制御する機能部分は、本発明の車両用電源の制御装置を構成し、特に、状態量取得(状態量取得手段)は温度センサ51a、電圧センサ51b、電流センサ51cを介してなされる。また、電池用電子制御ユニット52における機能のフローチャートにおけるステップS113およびステップS114は本発明の劣化量算出手段を、ステップS132は第1判定手段を、ステップS126、S127、S131は第2判定手段を、ステップS128、S129、S130、S133、およびS134〜S139は閾値補正手段を、ステップS117は出力状態検出手段を、ステップS116、ステップS118〜S125は許容劣化量補正手段を構成する。
以上の実施の形態により、リアルタイムで評価した単位走行距離当たりの総合劣化量を算出し、単位走行距離に対する許容劣化量A1より大きいか否かを判定して、大きい場合には、劣化因子の状態量が制限領域(II)に入っている劣化因子の使用制限の閾値を制限領域(II)の範囲内で劣化量が減る方向に補正、逆に小さい場合には、所定の劣化因子の使用制限の閾値を制限領域(II)の範囲内で劣化量が増大する方向に補正でき、図11の目標劣化ラインを満たす範囲で、柔軟に変化させることができる。そして、補正された使用制限の閾値で設定された使用範囲内に二次電池50の劣化因子の状態量(電流、電圧、SCO、温度)が収まるよう、ハイブリッド用ECU70はモータECU40にモータMG1、MG2を制御させる。その結果、二次電池50の劣化の抑制と、充放電の柔軟な制御による車両の走行性能の向上と、をバランスさせることができる。
従来技術における二次電池50の各劣化因子の状態量に対する制限値は固定値であり、その値を超えないようにハイブリッド用ECUはモータECUに制御させてきたのに対し、単位走行距離当りの許容劣化量A1に対してリアルタイム評価の総合劣化量に余裕があれば、二次電池50の劣化因子の状態量の使用範囲を広げることができるので、一時的な加速等のため電流値要求が高い場合に、より高い電流値まで一時的に許容できるのでハイブリッド車両20の走行性能が従来よりも向上する。
総合劣化量が許容劣化量A1を有意に超えた場合に、劣化因子の状態量が通常領域(I)と制限領域(II)との境界値(第1の所定値)を超えている当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲を狭くするように使用制限の閾値を補正するので、当初想定した二次電池50の許容劣化量よりも劣化の度合いが早い場合に、劣化が急速に進むのを防止できる。また、使用制限の閾値補正に当たって、劣化因子の状態量が第1の所定値を超えている当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲幅の変化に対応した劣化量の減少の合算が、総合劣化量が許容劣化量A1を超えた超過量に対応するように使用制限の閾値を補正するので、使用制限の閾値の補正により、劣化因子の状態量の使用範囲幅の変化に対する劣化量の変化幅の大きいものから優先的に補正し、劣化量を効果的に低減することが可能である。
また、使用制限の閾値補正において、総合劣化量が許容劣化量A1に対し有意な余裕がある場合に、劣化因子の状態量が制限領域(II)と禁止領域(III)との境界値(第2の所定値)を超えていない当該劣化因子に対して、使用制限の閾値をその状態量の使用範囲が広くなるように補正するので、二次電池50の劣化因子の状態量の使用範囲を広げて、車両の走行性能向上に振り向けることができる。
特に、走行距離が所定距離LD、例えば、1万km毎のチェックポイントに達した場合には、二次電池50の出力状態を算出し、目標劣化ラインの出力値と比較して、目標劣化ラインの出力値から所定以上の乖離があった場合には、予め決められた許容劣化量Aを補正して許容劣化量Aを算出し、以後の総合劣化量との比較に使用する許容劣化量A1とする。従って、何らかの理由により1万km毎のチェックポイントにおける出力状態が目標劣化ラインから劣化がより進んだ有意の差を生じている場合にも、以後の走行による劣化が目標劣化ラインに近づくように修正でき、最終的な24万km(150kmile)走行時点での二次電池50の出力保証値を確保できる。
逆に、目標劣化ラインよりも劣化の進み具合に余裕のある場合には、24万km(150kmile)走行時点での二次電池50の出力保証値を大きく上回る余裕を生じさせるよりも、実際の走行性能を向上させるほうに余裕を回ことができる。
本実施の形態において、冷却ファン91は、単純な送風ファンとしたがそれに限定されるものではない。冷却ファン91に、例えば、ペルチェ冷却素子を適用した冷風発生機能を持たせたものとしても良いし、二次電池50が過冷却のとき加温する機能、例えば、二次電池50を電源とするヒータ回路を有するものとしても良い。
また、ステップS133、S135において使用制限の閾値を制限領域(II)の範囲で補正することとしたがそれに限定されるものではない。使用制限の閾値を通常領域(I)と制限領域(II)の境界値まで設定しても、総合劣化量の許容劣化量A1を上回る超過量を解消できない場合は、通常領域(I)よりも使用範囲が狭くなるように設定するものとしても良い。
以上の効果を、図14を用いて模式的に説明する。(a)は個別劣化因子のリアルタイム評価の劣化量と総合劣化量が、ある時点で破線のような値であったものを、許容劣化量を満たすように斜線のように抑制することを示している。(b)の「従来の固定個別制御」と表記した上段が従来技術におけるSOC、温度、出力電流の個別制御を示している。(b)の「制御レベル」と表記した下段が、本実施の形態における劣化因子の状態量における「使用範囲広」〜「使用範囲狭」でのSOC、温度、出力電流の個別制御を示している。原則として、斜線領域が二次電池50の劣化因子の状態量の使用範囲を示しているが、電池温度の制御については、加熱および冷却の両方が可能な冷却ファン91の場合における、冷却ファン91の作動領域を斜線領域で示してあり、白地の領域が電池温度における使用範囲である。
なお、この模式図では電流は充放電とも同じ劣化特性として電流値の絶対値で劣化量を表している。
(実施の形態の変形例)
本実施の形態では、二次電池50をニッケル水素電池としたがそれに限定されるものでは無い。次に本実施の形態の変形例を説明する。本変形例では、二次電池50はニッケル水素電池の代わりにリチウムイオン電池であり、車両の走行中における個別の劣化因子の状態量による劣化量の算出、その劣化因子の状態量の使用範囲を設定する使用制限の閾値補正の制御、および二次電池50の劣化制御は前記の実施の形態と同じであり、説明は省略する。本変形例で新たに追加される放置中の劣化量評価および劣化制御についてのみ説明する。
リチウムイオン電池の場合、走行中の劣化因子の状態量だけではなく、放置中の劣化因子の状態量も考慮する必要がある。特に高温、高SOCの状態で長時間放置すると電池の劣化が急速に進むので、ハイブリッド車両20の停車中の劣化抑制が必要である。
そのため、本変形例においては、CPU52aは図5に破線枠で示すようにROM52cに記憶されたプログラムを読み出して実行する機能構成として、さらに破線枠で示す劣化量算出部56Eを含む構成である。劣化量算出部56Eは、ハイブリッド車両20が停止中の二次電池50の劣化量を算出する機能部分であり、二次電池50の温度検出、SOC検出、放置経過時間算出を行い、放置中の劣化量(以下、放置劣化量と称する)を算出する。そして、算出した結果を劣化因子制御部58に出力する。また、ROM52cには、放置中の二次電池50の温度およびSOCをパラメータとした単位時間当たりの、例えば、30分当りの放置劣化量データテーブルが記憶されている。
電池ECU52は、イグニッションスイッチ80がオフされた場合、スリープモードに入り、CPU52aは休止し、クロック52bからの所定時間、例えば、30分毎の信号で立ち上がり、劣化量算出部56Eは放置中の二次電池50の温度およびSOCを検出しフラッシュメモリ52dに記憶させる。初回の値として記憶される温度およびSOCはイグニッションスイッチ80をオフした時の値である。
そして、次に前回と今回(30分後)に検出した温度およびSOCにもとづいて、その間の30分間の平均の温度およびSOCを算出する。次いで、劣化量算出部56Eは前記放置劣化量データテーブルにもとづいて、30分間の放置劣化量を算出し、劣化因子制御部58に出力する。
劣化因子制御部58は、30分間の放置劣化量が予め設定された放置劣化許容値を越えている場合は、超えている量に応じて放置劣化量データテーブルを参照して放置許容劣化量になる閾値温度を設定し、温度制御部59を制御して冷却ファン91により閾値温度以下に二次電池50の温度を低下させる。
従って、電池ECUは、ハイブリッド車両20が停止中も動作可能な状態で、クロック52bにより間歇的に立ち上がり、必要に応じて冷却ファン91を作動させて、二次電池50の温度を閾値温度以下に下げる制御を行う。
以上、本変形例によれば、リチウムイオン電池を二次電池50に用いたハイブリッド車両20であっても、夏場に炎天下に放置された場合に、自動的に電池ECU52が二次電池50の劣化を抑制するので、走行距離24万km(150kmile)時点で保証すべき電池容量(出力)を確保できる。
本発明の実施の形態のハイブリッド車両の構成の概略を示す構成図である。 電池用電子制御ユニットの構成図である。 個別劣化因子の劣化データテーブルを説明する図であり、(a)はSOCの劣化データテーブルを、(b)は電圧の劣化データテーブルを説明する図である。 個別劣化因子の劣化データテーブルを説明する図であり、(a)は電流の劣化データテーブルを、(b)は温度の劣化データテーブルを説明する図である。 電池用電子制御ユニットのCPUの機能ブロック図である。 ハイブリッド用電子制御ユニットのCPUの機能ブロック図である。 劣化量算出の制御の流れを示すフローチャートである。 劣化量の制御のための使用制限の閾値補正の制御の流れを示すフローチャートである。 劣化量の制御のための使用制限の閾値補正の制御の流れを示すフローチャートである。 劣化量の制御のための使用制限の閾値補正の制御の流れを示すフローチャートである。 二次電池容量の目標劣化ラインを示す図である。 リアルタイムで算出した総合劣化量と許容劣化量A1を比較し、許容劣化量A1に対して余裕がある場合を説明する図である。 リアルタイムで算出した総合劣化量と許容劣化量A1を比較し、許容劣化量A1に対して総合劣化量の方が大きい場合を説明する図であり、(a)は電流の時間変化、(b)は電圧の時間変化、(c)は温度の時間変化、(d)は電流に対する劣化量の移動平均値、(e)は電圧に対する劣化量の移動平均値、(f)は温度に対する劣化量の移動平均値、(g)は総合劣化量を示す図である。 (a)は総合劣化量と許容劣化量との比較結果に応じて個別の劣化因子の状態量に対する劣化量を抑制することを説明する図であり、(b)は従来の個別の劣化因子の状態量を固定的に制限していた場合と、本発明の個別の劣化因子の状態量を柔軟に制限する場合を示す模式図である 従来の電池寿命保証を説明する図である。
符号の説明
20 ハイブリッド車両
22 エンジン
24 エンジン用電子制御ユニット
26 クランクシャフト
28 フライホイル
30 動力分配統合機構
31 サンギア
32 リングギア
32a リングギア軸
33 ピニオンギア
34 キャリア
35 減速ギア
40 モータ用電子制御ユニット
41、42 インバータ
43、44 回転位置検出センサ
50 二次電池
51a 温度センサ(状態量検出手段)
51b 電圧センサ(状態量検出手段)
51c 電流センサ(状態量検出手段)
52 電池用電子制御ユニット
54 電力ライン
52a CPU(状態量取得手段)
52b クロック
52c ROM
52d フラッシュメモリ
52f 内部バス
52e 入出力インターフェース(状態量取得手段)
53a 走行距離算出部
53b 許容劣化量算出部
55 SOC算出部
56A、56B、56C、56D 劣化量算出部(劣化量算出手段)
56E 劣化量算出部
57A、57B、57C、57D 移動平均算出部
58 劣化因子制御部
59 温度制御部
60 ギア機構
62 デファレンシャルギア
63a、63b 駆動輪
70 ハイブリッド用電子制御ユニット
72 CPU
73 劣化因子チェック部
74 ROM
75 ハイブリッド制御部
76 RAM
80 イグニッションスイッチ
81 シフトレバー
82 シフトポジションセンサ
83 アクセルペダル
84 アクセルペダルポジションセンサ
85 ブレーキペダル
86 油圧センサ
88 車速センサ
91 冷却ファン
MG1、MG2 モータ

Claims (8)

  1. 走行駆動モータに二次電池から電力を供給して車両を走行させる車両用電源の制御装置であって、
    前記二次電池を劣化させる起因となる複数の劣化因子の状態量を検出する状態量検出手段を介して前記複数の劣化因子の状態量を取得する状態量取得手段と、
    車両が前記走行駆動モータを用いた走行状態において、前記各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かを判定する第1判定手段と、
    前記各劣化因子の状態量に対応した劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出する劣化量算出手段と、
    前記総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第1判定手段と前記第2判定手段の判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正する閾値補正手段と、を備え、
    前記補正された使用制限の閾値にもとづいて前記二次電池の充放電を制御することを特徴とする車両用電源の制御装置。
  2. 前記閾値補正手段は、前記第2判定手段によって前記総合劣化量が前記許容劣化量を超えたと判定された場合に、前記第1判定手段によって前記劣化因子の状態量が第1の所定値を超えていると判定された当該劣化因子に対して、前記使用範囲が狭くなるように前記使用制限の閾値を補正することを特徴とする請求項1に記載の車両用電源の制御装置。
  3. 前記閾値補正手段は、前記第1の所定値を超えている前記当該劣化因子に対して、その状態量の使用範囲幅の変化に対応した劣化量の減少の合算が、前記総合劣化量が前記許容劣化量を超えた超過量に対応するように前記使用制限の閾値を補正することを特徴とする請求項2に記載の車両用電源の制御装置。
  4. 前記閾値補正手段は、前記第2判定手段によって前記総合劣化量が前記許容劣化量を超えていないと判定された場合に、前記第1判定手段によって前記劣化因子の状態量が第2の所定値を超えていないと判定された当該劣化因子に対して、前記使用制限の閾値を使用範囲が広くなるように補正することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用電源の制御装置。
  5. 前記各劣化因子の状態量に対し、予め通常領域、該通常領域より外側に設けられた制限領域、さらに外側に設けられた禁止領域が設定され、
    前記第1の所定値は前記制限領域と通常領域との境界値、前記第2の所定値は前記制限領域と禁止領域との境界値、であり、
    前記閾値補正手段は、前記制限領域の範囲内において前記使用制限の閾値を補正することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車両用電源の制御装置。
  6. さらに、前記二次電池の出力状態を検出する出力状態検出手段と、
    前記許容劣化量を、前記二次電池の出力状態と車両の走行距離とにもとづいて補正する許容劣化量補正手段と、を備え、
    前記第2判定手段は、前記補正された許容劣化量にもとづいて判定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用電源の制御装置。
  7. 前記劣化因子は、二次電池の電流、電圧、温度、充電状態量の内の少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用電源の制御装置。
  8. 走行駆動モータに二次電池から電力を供給して車両を走行させる車両用電源の制御装置における制御方法であって、
    前記二次電池を劣化させる起因となる複数の劣化因子の状態量を検出する状態量検出手段を介して前記複数の劣化因子の状態量を取得し、
    車両が前記走行駆動モータを用いた走行状態において、前記各劣化因子の状態量が予め決められた所定の使用範囲内にあるか否かを第1判定手段により判定し、
    前記各劣化因子の状態量に対応した劣化量を算出し、それらを積算した総合劣化量を算出し、
    前記総合劣化量が予め設定された許容劣化量を超えているか否かを第2判定手段により判定し、
    前記第1判定手段と前記第2判定手段の判定結果にもとづいて、所定の劣化因子の状態量の使用範囲を定める使用制限の閾値を補正し、
    前記補正された使用制限の閾値にもとづいて前記二次電池の充放電を制御することを特徴とする車両用電源の制御装置における制御方法。
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