JP2008020862A - 現像ローラ、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、現像装置および画像形成装置 Download PDF

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Junichi Nakahara
淳一 中原
Noboru Sakurai
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Abstract

【課題】最適な量のトナーを担持し、帯電不良を防止する現像ローラ。
【解決手段】現像ローラは、周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成された複数の第1の溝と、互いに平行でありかつ周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成され、前記各第1の溝と交差する複数の第2の溝とが形成され、前記第1の溝と前記第2の溝はそれぞれ横断面がU字形状をなし、前記第1の溝と前記第2の溝とで囲まれる頂面が略平面である凸部が設けられ、前記第1の溝の幅をA1、前記第2の溝の幅をB1、前記凸部の第2溝と平行な頂面の長さをC1、前記凸部の第1の溝と平行な頂面の長さをC2としたとき、A1>C1、かつ、B1>C2となる関係を満たし、前記第1の溝の最大深さをD1、前記第2の溝の最大深さをD2としたとき、D1<およびD2は、それぞれ前記トナー粒子の平均粒径の0.5〜2倍である。
【選択図】図6

Description

本発明は、現像ローラ、現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用するコピー、プリンタなどの画像形成装置は、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、定着工程などの一連の画像形成プロセスによって、紙などの記録媒体上に、トナーからなる画像を形成する。
現像工程では、例えば、静電的な潜像を担持する感光体に、トナーを担持する現像ローラを接触させた状態で、帯電したトナーを現像ローラから潜像へ付与し、潜像をトナー像として可視化する。
従来、トナー等のような粉状体を付与(塗布)するものとしては、例えば、特許文献1に記載されているような現像ローラ(塗工用ロッド)が知られている。
図8(a)に示すように、従来の塗工用ロッド100は、その形状がほぼ円柱形状をなしている。この塗工用ロッド100の外周部には、互いに平行な多数の第1の溝101と、これらの第1の溝101と交差するように設けられた互いに平行な多数の第2の溝102とが設けられており、互いに隣接する第1の溝101と、互いに隣接する第2の溝102とにより区画された格子状の多数の凸部103が形成されている(図8(b)および(c)参照)。そして、溝(第1の溝101および第2の溝102)の横断面形状は、V字状をなしており、その深さは溝の各部で等しい(図8(c)参照)。
しかしながら、このような構成の現像ローラでは、トナーを保持した時、保持するトナーの量が多すぎてしまい、帯電不良、カートリッジからのトナー漏れ、画像に濃淡ムラが発生してしまう。
特開2002−301411号公報
本発明の目的は、最適な量のトナーを担持し、帯電不良を防止する現像ローラ、これを備える現像装置およびこれを備える画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の現像ローラは、外周部にトナーを保持する現像ローラであって、
互いに平行でありかつ前記現像ローラの前記外周部の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成された複数の第1の溝と、互いに平行でありかつ前記現像ローラの外周部の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成され、前記各第1の溝と交差する複数の第2の溝とが形成され、
前記第1の溝と前記第2の溝はそれぞれ横断面がU字形状をなし、
前記第1の溝と前記第2の溝とで囲まれる領域に頂面が略平面である凸部が設けられ、
前記第1の溝の幅をA、前記第2の溝の幅をB、前記凸部の前記頂面の中心を通り前記第2の溝と平行な方向の前記頂面の長さをC、前記凸部の前記頂面の中心を通り前記第1の溝と平行な方向の前記頂面の長さをCとしたとき、A>C、かつ、B>Cとなる関係を満たし、
前記第1の溝の最大深さをD、前記第2の溝の最大深さをDとしたとき、DおよびDは、それぞれ前記トナー粒子の平均粒径の0.5〜2倍であることを特徴とする。
これにより、第1の溝と第2の溝を有するため、最適な量のトナーを搬送することができる。したがって、カートリッジからのトナー漏れを防ぐことができる。このとき、それら溝がU字形状をなし、溝の幅および深さがそれぞれ所定の関係を満たしているため、トナーが滑らかに転動することができ、トナーが現像ローラの外周面と接触することにより、均一に帯電することができる。したがって、かぶりを低く抑え、高画質な画像の印字が可能となる。
本発明の現像ローラでは、前記AおよびBは、それぞれ前記CとCとの平均値に対して、1.2〜9倍であることが好ましい。
これにより、適正な量のトナーを搬送することができ、トナーの帯電性を良好にすることができる。
本発明の現像ローラでは、前記AおよびBは、隣り合う前記凸部同士の離間距離の50〜90%であることが好ましい。
これにより、トナーが確実に溝に収容され、適正な量のトナーを搬送することができる。
本発明の現像ローラでは、前記第1の溝と前記第2の溝は、その底面の曲率半径が、前記トナー粒子の平均粒径の0.6〜10倍であることが好ましい。
これにより、トナーが積み重なることなく、溝の底部を滑らかに転動するため、トナーの帯電性を良好にすることができる。
本発明の現像ローラでは、隣り合う前記凸部同士の離間距離が、50〜100μmであることが好ましい。
これにより、現像ローラの外周面に適切な量の凸部を設定することができる。したがって、溝から凸部、凸部から溝へとトナーが転動することにより、トナーの帯電性を良好にすることができる。
本発明の現像ローラでは、前記現像ローラの外周面において、前記第1の溝および前記第2の溝が占める面積率は、前記外周面の面積の40〜90%であることが好ましい。
これにより、現像ローラの外周面に適切な量の凸部を設定することができる。したがって、溝から凸部、凸部から溝へとトナーが転動することにより、トナーの帯電性を良好にすることができる。
本発明の現像ローラでは、前記現像ローラは、少なくとも外周部が金属材料で構成されていることが好ましい。
これにより、例えば転造(転写法)によって現像ローラの外周部に溝を形成するとき、当該溝を容易かつ確実に形成することができる。
本発明の現像装置は、本発明の現像ローラを備える。
これにより、信頼性の高い現像装置を得ることができる。
本発明の画像形成装置は、本発明の現像装置を備える。
これにより、信頼性の高い画像形成装置を得ることができる。
以下、本発明の現像ローラ、現像装置および画像形成装置の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の画像形成装置(第1実施形態)の概略構成を示す模式的断面図、図2は、本発明の現像装置(第1実施形態)の概略構成を示す模式的断面図である。なお、以下の説明では、図中の上側を「上」、下側を「下」という。
(画像形成装置)
まず、図1に基づいて、画像形成装置の一例としてレーザビームプリンタ(以下単に「プリンタ」と言う)10について説明する。
図1に示すように、プリンタ10は、潜像を担持し図中矢印方向に回転する感光体20を有し、その回転方向(時計方向)に沿って帯電ユニット30、露光ユニット40、現像ユニット50、一次転写ユニット60および中間転写体70、クリーニングユニット75がこの順に配設されている。また、プリンタ10は、図1の下部に、紙などの記録媒体P1を給紙する給紙トレイ92を有し、該給紙トレイ92からの記録媒体P1の搬送方向下流に向かって、二次転写ユニット80、定着ユニット90が順次配設されている。
感光体20は、円筒状の導電性基材と、その外周面に形成された感光層とを有し、その軸線回りに図1中矢印方向(時計方向)に回転可能となっている。帯電ユニット30は、コロナ帯電などにより感光体20の表面を一様に帯電させるための装置である。
露光ユニット40は、図示しないパーソナルコンピュータなどのホストコンピュータから画像情報を受け、これに応じて、一様に帯電された感光体20にレーザ光を所望のパターンで照射することにより、感光体20の外周面に静電的な潜像(静電潜像)を担持(形成)させる装置である。
現像ユニット50は、ブラック現像装置51、マゼンタ現像装置52、シアン現像装置53およびイエロー現像装置54の4つの現像装置を有し、これらの現像装置を感光体20上の潜像に対応して選択的に用いて、前記潜像を感光体20上においてトナー像として可視化する装置である。ブラック現像装置51はブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52はマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53はシアン(C)トナー、イエロー現像装置54はイエロー(Y)トナーを用いてそれぞれ現像を行う。
本実施形態における現像ユニット50は、前述の4つの現像装置51、52、53、54を選択的に(所定の順序で)感光体20に対向することができるように、回転可能となっている。具体的には、この現像ユニット50では、軸50aを中心として回転可能な保持体の4つの保持部55a、55b、55c、55dにそれぞれ4つの現像装置51、52、53、54が保持されており、前記保持体の回転により、各現像装置51、52、53、54がそれらの相対位置関係を維持したまま、感光体20に選択的に対向するようになっている。なお、各現像装置の詳細な構成については後述する。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成されたトナー像を中間転写体70に転写するための装置である。
中間転写体70は、エンドレスのベルトで構成されており、図1に示す矢印方向に、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動(循環)される。中間転写体70上には、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローのうちの少なくとも1色のトナー像が担持され、例えばフルカラー画像の形成時に、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの4色のトナー像が順次重ねて転写されて、フルカラーのトナー像が形成される。
二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色やフルカラーなどのトナー像を、紙、フィルム、布等の記録媒体P1に転写するための装置である。
定着ユニット90は、前記トナー像の転写を受けた記録媒体P1を加熱および加圧することにより、前記トナー像を記録媒体P1上に融着させて永久像として定着させるための装置である。
クリーニングユニット75は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間で感光体20の表面に当接するゴム製のクリーニングブレード76を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーをクリーニングブレード76により掻き落として除去するための装置である。
次に、このように構成されたプリンタ10の動作を説明する。
まず、図示しないホストコンピュータからの指令により、感光体20、現像ユニット50の各現像装置51、52、53、54に対応して設けられた後述の現像ローラ510(図2、図3参照)、および中間転写体70が回転を開始する。そして、感光体20は、回転することによって帯電ユニット30により順次帯電される。
感光体20上の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光ユニット40と対向する露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が前記領域に形成される。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。このとき、現像ユニット50は、イエロー現像装置54が、前記現像位置にて感光体20と対向している(図1参照)。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体70に転写される。具体的には、一次転写ユニット60には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加されているため、該一時転写電圧によって感光体20上に形成されたイエロートナー像が中間転写体70に吸着される。なお、この間、二次転写ユニット80は、中間転写体70から離間している。
前述の処理と同様の処理が、第2色目、第3色目および第4色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した各色のトナー像が、中間転写体70に重なり合って転写される。これにより、中間転写体70上には、フルカラートナー像が形成される。
一方、記録媒体P1は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96によって二次転写ユニット80へ搬送される。
中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体70の回転に伴って二次転写ユニット80が配置された二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって記録媒体P1に転写される。具体的には、二次転写ユニット80は、中間転写体70に押圧されるとともに二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加されているので、該二次転写電圧によって中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像が、中間転写体70および二次転写ユニット80の間に介在する記録媒体P1に吸着されて転写される。
記録媒体P1に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱および加圧されて記録媒体P1上に融着され、これにより定着されたトナー像が得られる。
一方、感光体20は、一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット75のクリーニングブレード76によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット75内の残存トナー回収部(図示しない)に回収される。
(現像装置)
次に、現像ユニット50の現像装置51、52、53、54について詳細に説明するが、これらは、ほぼ同一の構成であるため、以下、図2に基づき、イエロー現像装置54を代表的に説明する。
図2に示すイエロー現像装置54は、イエロートナーであるトナーTを収容するハウジング540と、トナー担持体たる現像ローラ510と、この現像ローラ510にトナーTを供給するトナー供給ローラ550と、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制する規制ブレード560とを有している。
ハウジング540は、その内部空間として形成された収容部530内にトナーTを収容する。ハウジング540では、収容部530の下部に形成された開口およびその近傍において、トナー供給ローラ550および現像ローラ510が互いに圧接回転可能に支持されている。また、ハウジング540には、規制ブレード560が取り付けられていて、これが現像ローラ510に圧接されている。さらに、ハウジング540には、前記開口におけるハウジング540と現像ローラ510との間からのトナーの漏れを防止するためのシール部材520が取り付けられている。
現像ローラ510は、外周部にトナーTを保持(担持)して、該保持されたトナーTを感光体20へ付与する、すなわち、保持されたトナーTを感光体20と対向する現像位置に搬送するものである。また、現像ローラ510は、軸線まわりに回転可能な円柱状物であり、本実施形態では、感光体20の回転方向と逆の方向に回転する。
また、本実施形態では、イエロー現像装置54による現像時に、現像ローラ510と感光体20とが微小間隙をもって、非接触状態で対向する。そして、現像ローラ510と感光体20との間に交番電界を印加する(以下、この状態を「電界印加状態」という)ことにより、トナーTを現像ローラ510上から感光体20へ飛翔させて、感光体20上の潜像についての現像が行われる。
トナー供給ローラ550は、収容部530に収容されたトナーTを現像ローラ510に供給する。このトナー供給ローラ550は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ510に圧接している。本実施形態では、トナー供給ローラ550は、現像ローラ510の回転方向と逆の方向に回転する。なお、トナー供給ローラ550は、収容部530に収容されたトナーTを現像ローラ510に供給する機能を有するだけでなく、現像後に現像ローラ510に残存しているトナーTを現像ローラ510から剥ぎ取る機能をも有している。
規制ブレード560は、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制するとともに、その規制時における摩擦帯電により、現像ローラ510に担持されたトナーTに電荷を付与する。この規制ブレード560は、現像ローラ510の回転方向にて現像位置の上流側のシール部材としても機能している。この規制ブレード560は、現像ローラ510の軸方向に沿って当接される当接部材としてのゴム部560aと、このゴム部560aを支持する支持部材としてのゴム支持部560bとを有している。ゴム部560aは、シリコンゴム、ウレタンゴム等を主材料として構成され、ゴム支持部560bは、ゴム部560aを現像ローラ510側に付勢する機能も有するため、リン青銅、ステンレス等のバネ性(弾性)を有するシート状の薄板が用いられる。ゴム支持部560bは、その一端がブレード支持板金562に固定されている。ブレード支持板金562は、ハウジング540に取り付けられ、シール部材520もハウジング540に取り付けられる。さらに現像ローラ510が取り付けられた状態で、ゴム部560aは、ゴム支持部560bの撓みによる弾性力によって、現像ローラ510に押しつけられている。
また、本実施形態では、規制ブレード560の現像ローラ510側とは逆側には、ブレード裏部材570が設けられ、ゴム支持部560bとハウジング540との間にトナーTが入り込むことを防止するとともに、ゴム部560aを現像ローラ510へ押圧して、ゴム部560aを現像ローラ510に押しつけている。
本実施形態では、規制ブレード560の自由端部、すなわち、ブレード支持板金562に支持されている側とは逆側の端部は、その端縁で現像ローラ510に接触せずに、端縁から若干離れた部位で現像ローラ510に接触している。また、規制ブレード560は、その先端が現像ローラ510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。
なお、現像ユニット50の現像装置51、52、53の各部の構成、作用、効果も、前記現像装置54と同様である。
(現像ローラ)
次に、図3〜図6に基づき、本発明の現像ローラ510について詳細に説明する。
図3は、現像ローラの概略構成を示す平面図、図4は、図3に示す現像ローラに形成された溝の拡大平面図、図5は、図4中のA−A線断面図、図6は、図4の斜視図である。
図3に示すように、現像ローラ510は、円柱状の本体300と、該本体300の回転軸(中心軸)Oに沿って本体300の両端からそれぞれ突出し、本体300の外径より縮径した縮径部310とを有している。この現像ローラ510の本体300は、アルミニウム、ステンレス、鉄等のような金属材料を主材料として構成されている。これにより、後述する溝2を例えば転造(転写法)によって本体300(現像ローラ510)の外周部301に形成するとき、当該溝2を容易かつ確実に形成することができる。また、トナーTが本体300の外周部301上を搬送することで、トナーTを効率よく帯電させることができる。
なお、本体300の外周面301a(外周部301)には、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されていてもよい。
また、本体300の直径は、特に限定されないが、例えば、10〜30mmであるのが好ましく、15〜20mmであるのがより好ましい。
図3に示すように、現像ローラ510の外周部301には、トナーTの粒子が入る溝2が形成されている。溝2は、複数の第1の溝21と、各第1の溝21と交差する複数の第2の溝22とで構成されている。
図4に示すように、複数の第1の溝21は、互いに平行であり、それぞれ、外周部301の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成されている。
また、図4に示すように、複数の第2の溝22も、複数の第1の溝21と同様に、互いに平行であり、それぞれ、外周部301の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成されている。そして、本実施形態では、図4および図6に示すように、第2の溝22は第1の溝21と直交している。
図5に示すように、各第1の溝21および各第2の溝22のそれぞれには、トナー供給ローラ550から供給されたトナーTの粒子が入る。そして、これら第1の溝21および第2の溝22のそれぞれをトナーTが転動することにより、トナーTが現像ローラ510と接触し、擦られる。これにより、トナーが均一に帯電される。
なお、第1の溝21と第2の溝22のそれぞれの形状は、ほぼ同一であるため、以下、第1の溝21を代表的に説明する。
第1の溝21は、前述したように、互いに平行であり、それぞれ、外周部301の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成されている。これにより、トナーTが第1の溝21に収容され、適正な量のトナーTを搬送することができる。
ここで、第1の溝21の最大幅Aは、隣り合う前記凸部同士の離間距離の50〜90%であることが好ましく、60〜80%であることがより好ましい。
第1の溝21の幅をこのような範囲とすることで、外周面301aに対して第1の溝21の割合が多くなり、トナーTが第1の溝21に収容されることにより、十分なトナーT量を搬送することができる。また、適度な大きさの凸部3が形成され、トナーT粒子と現像ローラ510の外周面301aとの接触面が大きくなる。したがって、トナーTが外周面301aを転動することにより、良好に帯電される。その結果、かぶりが少ない高画質な印字が可能となる。
第1の溝21の最大幅Aが前記下限値よりも小さければ、第1の溝21にトナーTが収容され難くなって収容され、十分なトナーT量を搬送できない。また、トナーTが第1の溝21内で積み重なり、帯電が不均一となる。
一方、第1の溝21の最大幅Aが前記上限値よりも大きければ、第1の溝21にトナーTが大量に収容され、トナーT漏れを引き起こす。また、上記好ましい範囲の場合よりも、外周面301aとの接触面が小さくなり、帯電性が低下する。
第1の溝21の最大深さDは、トナーTの粒子の平均直径(平均粒径)の0.5倍以上、2倍以下が好ましく、等倍以上、1.5倍以下がより好ましい。かかる範囲内であれば、トナーTが積み重なることなく、第1の溝21にトナーTを収容することができる。よって、外周面301aとの接触によりトナーTを適切に帯電させることができ、かぶりが少ない高画質な印字が可能となる。
第1の溝21の最大深さDが、トナーTの粒子の平均直径(平均粒径)の前記下限値よりも小さければ、第1の溝21の深さが浅くなるため、トナーTの搬送量が低下する可能性がある。また、トナーTが外周面301aと接触する割合も減少するため、帯電性が低下するおそれがある。
一方、第1の溝21の最大深さDが、トナーTの粒子の平均直径(平均粒径)の前記上限値よりも大きければ、第1の溝21内をトナーTが転動しにくくなる。よって、トナーTの搬送性が低下し、帯電性も悪くなる。
ここで、トナーTの平均粒径の具体的な範囲としては、例えば、1〜10μmであるのが好ましく、1〜7μmであるのがより好ましい。このような平均粒径の範囲のトナーTを用いれば、トナーTが第1の溝21に積み重なって収容されることがなく、外周面301a上を滑らかに転動するので、トナーTが確実かつ均一に帯電される。
トナーTの平均粒径が前記下限値よりも小さければ、第1の溝21にトナーTが積み重なって収容され、トナーTの帯電が不均一となる。
一方、トナーTの平均粒径が前記上限値よりも大きければ、トナーTが適切に外周面301aを転動せず、帯電性が悪くなる可能性がある。
なお、第1の溝21の深さDと第2の溝22の深さDとは、前記トナー粒子の平均粒径との関係を満足する限り、(第1の溝21の深さD)=(第2の溝22の深さD)なる関係を満足していてもよいし、(第1の溝21の深さD)>(第2の溝22の深さD)なる関係を満足していてもよいし、(第1の溝21の深さD)<(第2の溝22の深さD)なる関係を満足していてもよい。本実施形態では、D=Dなる関係を満足している。これにより、現像ローラ510の外周面301aが段差のない滑らかな形状となるため、トナーTが当該外周面301aを滑らかに転動することができる。
また、深さDと深さDとの比D/Dは、特に限定されないが、例えば、0.5〜2であるのが好ましく、0.8〜1.5であるのがより好ましい。これにより、現像ローラ510の外周面301aが段差のない滑らかな形状となるため、トナーTが当該外周面301aを滑らかに転動することができる。
図5に示すように、第1の溝21は、その断面形状がU字形状をなし、側面211と底面212を有する。これにより、トナーTが滑らかに転動することができる。そして、現像ローラ510の外周面301aとトナーTが接触することにより、トナーTが均一に帯電される。
また、図5に示すように、第1の溝21のU字形状は、左右対称に形成されている。これにより、トナーT粒子の第1の溝21への収容、離脱がスムーズに進行し、トナーTを滑らかに搬送することができる。したがって、トナーTが外周面301aと接することにより、トナーTを均一に帯電させることができる。
このときの第1の溝21の底面212の曲率半径は、トナーT粒子の平均粒径の半分より大きいことが好ましく、0.6〜10倍であることが好ましい。より具体的には、第1の溝21の底面212の曲率半径は、0.5μmよりも大きいことが好ましく、0.6〜50μmであることが好ましい。
これにより、トナーT粒子が第1の溝21中で転動し易い溝形状となり、トナーTと外周面301aが接触することにより、トナーT粒子が良好に帯電される。
第1の溝21の底面212の曲率半径が前記下限値よりも小さいければ、第1の溝21にトナーTが積み重なって収容され、トナーTの帯電が不均一となる。
一方、第1の溝21の底面212の曲率半径が前記上限値よりも大きければ、第1の溝21内をトナーTが滑らかに転動せず、トナーTの帯電性が悪くなる。
第1の溝21同士の間隔は、略等間隔で形成される。具体的には、後述するCの長さの範囲であることが好ましい。かかる範囲内であれば、外周面301aに対して適度な間隔で第1の溝21が形成され、適正な量のトナーTを搬送することができる。また、外周面301aとの接触により、トナーTが均一に帯電される。したがって、かぶりの少ない、高画質な印字が可能となる。
第2の溝22は、その各部の寸法、形状について、前記第1の溝21のものと同様である。また、その作用、効果も同様である。
凸部3は、第1の溝21と第2の溝22とが交差することにより生じる、第1の溝21と第2の溝22とのそれぞれで囲まれる領域に形成される。このような領域に凸部が形成されることにより、例えば、第1の溝21に位置するトナーTが、現像ローラ510の回転に伴なって、凸部3に向って転動し、さらに、第2の溝22に収容される。これにより、トナーTは、現像ローラ510の外周面301aと多く接触し、トナーTが均一に帯電される。また、トナーTが溝2に収用されることにより、適正なトナーT量を搬送することができる。
凸部3は、その頂面31が略平面で形成され、凸部3全体として截頭錐体状の形状をなしている。頂面31を平面とすることで、トナーTや規制ブレードとの摩擦により表面が磨耗しにくくなり、現像ローラ510の性能が長期にわたり維持される。また、頂面31をトナーTが転動するため、トナーTの帯電性を上げることができる。
本実施形態では、図4、図5および図6に示すとおり、頂面31は略正四角形で形成されている。これにより、第1の溝21と第2の溝22を直交させるだけで当該頂面31が得られるので、頂面31が略正四角形である凸部3を簡便に得ることができる。
なお、凸部3は現像ローラ510の外周面301a上に形成されているので、その頂面31は現像ローラ510の外径の曲率半径と略同程度に湾曲している。この程度の湾曲は、前記「略平面」に含まれるものとする。
凸部3の頂面31の大きさは、第1の溝21同士および第2の溝22同士のそれぞれの間隔によって定まる。具体的には、凸部3の頂面31の中心を通り第2の溝22と平行な方向の頂面31の長さをCとしたとき、Cは10〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。
また、凸部3の頂面31の中心を通り第1の溝21と平行な方向の頂面31の長さをCとしたとき、Cは10〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。
およびCのそれぞれを上記範囲とすることで、頂面31が適度な大きさとなり、頂面31をトナーTが転動することにより効率的にトナーTを帯電させることができる。
およびCのそれぞれが前記下限値よりも小さければ、長時間の使用により規制ブレードやトナーとの摩擦で凸部が磨耗しやすくなり、トナー搬送量、帯電量を維持することができなくなる。
一方、CおよびCのそれぞれが前記上限値よりも大きければ、外周面301aに対して溝2の割合が小さくなるため、トナーT漏れを引き起こす。また、トナーTと外周面301aとの接触する面が上記好ましい範囲よりも小さくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。
なお、凸部3の高さは、第1の溝21の深さDおよび第2の溝22の深さDと同じである。
凸部3は、隣り合う凸部3との離間距離dが、50〜100μmであることが好ましく、60〜90μmであることがより好ましい。かかる範囲内であれば、現像ローラ510の外周面301aに適度な数の凸部3が存在することなり、適正な量のトナーTを搬送することができる。また、第1の溝21および/または第2の溝22から凸部3へとトナーTが効率よく転動することにより、現像ローラ510の外周面301aとトナーTが効率的に接触し、トナーTの帯電性が良好となる。さらに、現像後に現像ローラ510に残存しているトナーTを現像ローラ510から剥ぎ取る、リセット性にも優れる。また、現像ローラとしての機能(帯電、搬送性能)が良好であると同時に、その性能を維持する耐久性とのバランスが優れている。
隣り合う凸部3との離間距離dが前記下限値よりも小さければ、帯電性能は上がるが、溝幅(A、B)などの条件を満足させた場合、凸部3の面積が小さくなるため摩擦により磨耗し、現像ローラ510として初期の性能を維持できない。
一方、隣り合う凸部3との離間距離dが前記上限値よりも大きければ、第1の溝21の最大幅Aが大きくなり、トナーT漏れを引き起こしてしまう恐れがある。また、トナーTと外周面301aとの接触する面が上記好ましい範囲よりも小さくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。
さて、図4および図6に示すように、本発明においては、第1の溝21の最大幅をA、前記第2の溝22の幅をB、凸部3の頂面31の中心を通り第2の溝22と平行な方向の頂面31の長さをC、凸部3の頂面31の中心を通り第1の溝21と平行な方向の頂面31の長さをCとしたとき、A>C、かつ、B>Cとなる関係を満たしていることが条件となる。
これにより、十分な量のトナーTを搬送することができる。また、トナーT同士の接触する割合が少なくなり、トナーTと外周面301aの接触する割合が多くなるため、トナーTの帯電性が良好になる。したがって、かぶりを抑えた、ムラのない高画質な印字が可能となる。
とC、BとCの関係が上記関係を満たしていなければ、十分な量のトナーTを搬送することができない。また、トナーTが第1の溝21または第2の溝22内に積み重なって収容され、トナーTの帯電が不均一となる。
具体的には、第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅Bは、それぞれCとCとの平均値の1.2〜9倍であることが好ましく、2〜6倍であることがより好ましい。
これにより、十分な量のトナーTを搬送することができ、かつ、トナーT同士の接触する割合が少なくなるため、トナーTの帯電性が良好になる。したがって、かぶりを抑えた、ムラのない高画質な印字が可能となる。
第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅Bのそれぞれが、CとCとの平均値の下限値よりも小さければ、十分な量のトナーTを搬送することができない。また、トナーTが第1の溝21および第2の溝22内に積み重なって収容され、トナーTの帯電が不均一となる。
一方、第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅Bのそれぞれが、CとCとの平均値の上限値よりも大きければ、第1の溝21および第2の溝22にトナーTが大量に収容され、トナーT漏れを引き起こしてしまう恐れがある。また、トナーTと外周面301aとの接触する面が上記好ましい範囲よりも小さくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。
また、第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅Bは、それぞれトナーT粒子の平均粒径の2.5〜20倍であることが好ましく、3〜10倍であることがより好ましい。
これにより、トナーTが第1の溝21に確実に収容され、適正量の搬送が可能となる。また、トナーT粒子と現像ローラ510の外周面301aとの接触面が大きくなり、トナーTが良好に帯電される。
第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅BがそれぞれトナーT粒子の平均粒径の前記下限値よりも小さければ、トナーTが第1の溝21および第2の溝22の幅に収容されないおそれがあり、トナーTの帯電性が悪くなる。また、十分な量のトナーTを搬送することができない。
一方、第1の溝21の最大幅Aおよび第2の溝22の最大幅BがそれぞれトナーT粒子の平均粒径の前記上限値よりも大きければ、トナーTが第1の溝21および第2の溝22の幅に大量に収容され、トナーT漏れを引き起こすおそれがある。また、トナーTと外周面301aとの接触する面が上記好ましい範囲よりも小さくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。
また、現像ローラ510の外周面301aにおいて、第1の溝21が占める(以下、溝2が形成されている部位を「溝形成部320」という)面積率は、外周面301aの面積の40〜90%であるのが好ましく、60〜80%であるのがより好ましい。溝形成部320の面積率が前記範囲内の値であると、より均一かつ最適な量のトナーTを搬送することができる。また、現像ローラ510とトナーTが接触する割合が多くなるため、トナーTの帯電性が良好となる。したがって、かぶりが少なく、ムラのない高画質な印字が可能となる。
溝形成部320の面積率が外周面301aの面積の前記下限値より小さければ、トナーTが外周面301aと接触する面が小さくなり、トナーTの帯電性が悪くなる。また、外周面301aに対して溝2の割合が小さいので、十分な量のトナーTを搬送することができない。
一方、溝形成部320の面積率が外周面301aの面積の前記上限値より大きければ、第1の溝21から凸部3へと転動する割合が少なくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。また、トナーTと外周面301aとの接触する面が上記好ましい範囲よりも小さくなるため、トナーTの帯電性が悪くなる。
以上のように、本発明の現像ローラは、互いに交差する第1の溝21と第2の溝22とを有するため、トナーTを収容し、搬送することができる。このとき、DとDとがトナーTの平均粒径の1/2〜2倍であるため、トナーTが溝2内で積み重なることなく転動する。また、断面形状が左右対称のU字形状をなしているため、トナーTの転動が滑らかに進行し、溝2からトナーTが離脱する。そして、離脱したトナーTは、凸部3の略平面状の頂面31を転動し、再度溝2に収容される。さらに、第1の溝21の幅と第2の溝22の幅とがそれぞれ所定の関係を満たしているため、トナーTの外周面aとの接触面が大きくなり、トナーTを均一かつ良好に帯電させることができる。したがって、かぶりが少なく、ムラのない高画質な画像の印字が可能となる。
なお、図5、図6では、第1の溝21および第2の溝22は、それぞれほぼ同じU字形状をなしていたが、それそれ、異なるU字形状であってもよい。例えば、第1の溝21は半円形状であるが、第2の溝22は半楕円形状であってもよい。また、第1の溝21または第2の溝22の一部の部位のU字形状が他の部位のU字形状と異なっていてもよい。
<第2実施形態>
図7は、現像ローラ510に形成された溝2の拡大平面図である。
以下、この図を参照して本発明の現像ローラ510の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、凸部3の形状、第1の溝21と第2の溝22との交わる角度が第1実施形態と相違している。
図7に示すように、凸部3の頂面31は菱形の略平面形状となっている。すなわち、複数の第1の溝21と複数の第2の溝22とが、直交しないで交差している。このときの第1の溝21と第2の溝22とが交わる角度θは、20〜135°であることが好ましく、45〜90°であることがより好ましい。第1の溝21と第2の溝22の交わる角度をこのような角度にすることで、菱形の頂面31が得られ、単位格子辺りのトナーの移動距離が増加する。そして、第1実施形態の場合(直交の場合)よりも、トナーTが凸部3に引っかからず、より滑らかに転動する。そのため、トナーTが現像ローラ510の外周面301aとより効率良く接することにより、トナーTの帯電性がより良好となる。したがって、よりかぶりが少なく、ムラのない高画質な印字を実現できる。
以上、本発明の現像ローラ、現像装置および画像形成装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、現像ローラ、現像装置および画像形成装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の現像ローラ、現像装置および画像形成装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.現像装置の製造
(実施例1)
[1.1]現像ローラの製造
STKM11Aで構成された現像ローラの外周面を、所定の形状となるように転造し、その後その表面にNiPメッキをした。これにより、深さ7μmの第1の溝と、深さ7μmの第2の溝とを有する現像ローラを製造した。
なお、各溝の最大幅(A、B)、凸部の頂面の大きさ(C、C)、曲率半径、凸部離間距離(d)などは表1中に示した。
[1.2]現像装置の製造
この現像ローラを組み込んだ図2に示す構造の現像装置を製造した。
[1.3]画像形成装置の製造
この現像装置を組み込んだ図1に示す構造の画像形成装置を製造した。
(実施例2)〜(実施例19)
実施例1において、現像ローラの溝の最大幅や凸部の大きさなどの条件を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様に行い、画像形成装置を製造した。
(比較例1)〜(比較例6)
実施例1において、現像ローラの溝の最大幅や凸部の大きさなどの条件を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様に行い、画像形成装置を製造した。
2.評価
以上のようにして得られた各現像ローラについて、帯電特性、トナー漏れ性の評価を、下記の方法により行った。なお、用いたトナーは、平均粒径は5μmのポリエステル系樹脂の組成のものを用いた。
[2.1]帯電特性
実施例1〜19、比較例1〜6で得られた画像形成装置において、印字途中で画像形成装置を停止させ、カートリッジを取り外した。そして、粉黛帯電量分布測定装置(ホソカワミクロン社製、E-spart analyzer)を用いて、帯電量分布を測定した。その結果から、帯電量を求めた。
帯電量については、初期帯電量と、30000枚印字後の帯電量について求めた。そして、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:初期帯電量からの変化量(絶対値)が3μC/g以上。
○:初期帯電量からの変化量(絶対値)が1μC/g以上3μC/g未満。
△:初期帯電量からの変化量(絶対値)が0.5μC/g以上1μC/g未満。
×:初期帯電量からの変化量(絶対値)が0.5μC/g未満。
[2.2]トナー漏れ性
実施例1〜19、比較例1〜6で得られた画像形成装置において、まず使用初期のトナー漏れ性を確認し、以下の4段階の基準に従い評価した。次に、印字途中で画像形成装置を停止させ、カートリッジを取り外した(30000枚印字後)。そのときのカートリッジからのトナー漏れの有無を目視で確認し、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:トナー漏れが全く認められなかった。
○:トナー漏れがわずかに認められた。
△:トナー漏れが認められた。
×:トナー漏れが顕著に認められた。
これらの結果を表1にまとめて示した。なお、表1中、A>C、B>Cの条件の○は当該条件を満たすことを意味し、×は当該条件を満たさないことを示す。
Figure 2008020862
表1から明らかなように、本発明の現像ローラは、いずれも、帯電特性およびトナー漏れ性に優れていた。
特に実施例1〜5では、第1の溝と、第2の溝の最大深さがトナー平均粒径の0.5〜2倍の範囲内であるため、帯電特性、トナー漏れ性に特に優れていた。
また、実施例9〜13では、第1の溝と、第2の溝の底面の曲率半径がトナー平均粒径の0.6〜10倍の範囲内であるため、帯電特性、トナー漏れ性に特に優れていた。
また、実施例15〜17では、隣り合う凸部同士の離間距離が50〜100μmであるため、帯電特性、トナー漏れ性に特に優れていた。
また、実施例6〜8、14、18、19では、A>CかつB>Cの関係を満たし、第1の溝および第2の溝の最大深さが、トナー平均粒径の0.5〜2倍の範囲内であるため、トナー漏れ性はわずかに認められたものの、帯電特性に優れていた。
これに対して、比較例のトナーでは、本発明の所定の条件を満たしていないので、帯電特性およびトナー漏れ性いずれも実施例に劣るものであった。
特に、比較例1、2は、第1の溝および第2の溝の最大深さが、トナー平均粒径の0.5〜2倍の範囲外であるため、帯電特性に劣っていた。
また、比較例3〜6では、A>CかつB>Cの関係を満たしていないため、帯電特性、トナー漏れ性のいずれも劣っていた。
本発明の画像形成装置の概略構成を示す模式的断面図である。 本発明の現像装置の概略構成を示す模式的断面図である。 本発明の現像ローラの概略構成を示す平面図である。 図3に示す現像ローラに形成された溝の拡大平面図である。 図4中のA−A線断面図である。 図3に示す現像ローラに形成された溝の拡大斜視図である。 本発明の現像ローラに形成された溝の拡大平面図である。 従来の塗工用ロッドの概略構成を示す図であり、(a)は、平面図、(b)は、塗工用ロッドの外周部に形成された溝の配置を示す拡大図、(c)は、外周部に形成された溝の形状を示す断面図である。
符号の説明
10……プリンタ 2……溝 21……第1の溝 211……側面 212……底面 22……第2の溝 20……感光体 3……凸部 31……頂面 30……帯電ユニット 300……本体 301……外周部 301a……外周面 310……縮径部 320……溝形成部 40……露光ユニット 50……現像ユニット 50a……軸 51……ブラック現像装置 52……マゼンタ現像装置 53……シアン現像装置 54……イエロー現像装置 55a〜55d……保持部 510……現像ローラ 520……シール部材 530……収容部 540……ハウジング 550……トナー供給ローラ 560……規制ブレード 560a……ゴム部 560b……ゴム支持部 562……ブレード支持板金 570……ブレード裏部材 60……一次転写ユニット 70……中間転写体 75……クリーニングユニット 76……クリーニングブレード 80……二次転写ユニット 90……定着ユニット 92……給紙トレイ 94……給紙ローラ 96……レジローラ 100……塗工用ロッド 101……第1の溝 102……第2の溝 103……凸部 P1……記録媒体 T……トナー O……回転軸(中心軸)

Claims (9)

  1. 外周部にトナーを保持する現像ローラであって、
    互いに平行でありかつ前記現像ローラの前記外周部の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成された複数の第1の溝と、互いに平行でありかつ前記現像ローラの外周部の周方向に対して傾斜する方向に略等間隔で形成され、前記各第1の溝と交差する複数の第2の溝とが形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝はそれぞれ横断面がU字形状をなし、
    前記第1の溝と前記第2の溝とで囲まれる領域に頂面が略平面である凸部が設けられ、
    前記第1の溝の幅をA、前記第2の溝の幅をB、前記凸部の前記頂面の中心を通り前記第2の溝と平行な方向の前記頂面の長さをC、前記凸部の前記頂面の中心を通り前記第1の溝と平行な方向の前記頂面の長さをCとしたとき、A>C、かつ、B>Cとなる関係を満たし、
    前記第1の溝の最大深さをD、前記第2の溝の最大深さをDとしたとき、DおよびDは、それぞれ前記トナー粒子の平均粒径の0.5〜2倍であることを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記AおよびBは、それぞれ前記CとCとの平均値に対して、1.2〜9倍である請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記AおよびBは、隣り合う前記凸部同士の離間距離の50〜90%である請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記第1の溝と前記第2の溝は、その底面の曲率半径が、前記トナー粒子の平均粒径の0.6〜10倍である請求項1ないし3のいずれかに記載の現像ローラ。
  5. 隣り合う前記凸部同士の離間距離が、50〜100μmである請求項1ないし4のいずれかに記載の現像ローラ。
  6. 前記現像ローラの外周面において、前記第1の溝および前記第2の溝が占める面積率は、前記外周面の面積の40〜90%である請求項1ないし5のいずれかに記載の現像ローラ。
  7. 前記現像ローラは、少なくとも外周部が金属材料で構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の現像ローラ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の現像ローラを備える現像装置。
  9. 請求項8に記載の現像装置を備える画像形成装置。
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