JP2008007350A - イットリアセラミックス焼結体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐食性に優れており、パーティクルやダストの発生を抑制することができ、半導体・液晶製造装置等、特に、プラズマ処理装置部材として好適に使用することができるイットリアセラミックス焼結体を提供する。
【解決手段】平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散し、20〜400℃での体積抵抗率が106Ω・cm以上1013Ω・cm未満であり、開気孔率が0.2%以下であり、かつ、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが直に接触する部分の表面粗さRaが1μm以下であり、ハロゲンプラズマ処理による反応生成物が付着堆積する部分の表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満であるイットリアセラミックス焼結体を用いる。
【選択図】なし
【解決手段】平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散し、20〜400℃での体積抵抗率が106Ω・cm以上1013Ω・cm未満であり、開気孔率が0.2%以下であり、かつ、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが直に接触する部分の表面粗さRaが1μm以下であり、ハロゲンプラズマ処理による反応生成物が付着堆積する部分の表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満であるイットリアセラミックス焼結体を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は、半導体・液晶製造用等のプラズマ処理装置に好適に用いることができるイットリアセラミックス焼結体に関する。
近年、エッチングやCVD、ドライクリーニング等の半導体・液晶製造プロセスにおいては、反応性が高く、ウエハの高速処理が可能であることから、ハロゲン系ガスおよびそのプラズマが多用されている。
その反面、これらのガスおよびプラズマは、ウエハ周辺のチャンバ内の部材を腐食させ、この腐食した部材からのパーティクルが半導体素子の歩留まりを低下させるという課題を有していた。このため、これらの部品には、腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐食性のみならず、パーティクルの発生が少ないことも要求されている。
その反面、これらのガスおよびプラズマは、ウエハ周辺のチャンバ内の部材を腐食させ、この腐食した部材からのパーティクルが半導体素子の歩留まりを低下させるという課題を有していた。このため、これらの部品には、腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐食性のみならず、パーティクルの発生が少ないことも要求されている。
従来、半導体製造装置用部材としては、シリコン、石英ガラス、炭化ケイ素等の材質が多用されていた。これらの材質は、製造される半導体ウエハ等の構成元素であるSi、C、Oが主成分であり、しかも、高純度の部材とすることができるため、ウエハと接触した場合、または、該部材からその構成成分の蒸気が揮散した場合であっても、ウエハが汚染されないという利点を有している。
しかしながら、上記のような材質は、ハロゲンガス、特に、フッ素系ガスによる腐食が著しいという欠点を有しており、反応性の高いフッ素、塩素等のハロゲン系腐食性ガスを用いたプラズマプロセスが主流であるエッチング工程、CVD成膜工程、レジストを除去するアッシング工程における装置部材には不向きであった。
このため、上記のような工程においてハロゲンプラズマに曝される部材には、高純度アルミナ、窒化アルミニウムが用いられるようになり、さらに、より耐食性の高いYAG、イットリア等が用いられるようになってきた。
特に、イットリアは、コスト面からも、工業的な量産が可能であり、また、ハロゲンプラズマによる腐食量が、高純度アルミナ、窒化アルミナ等に比べて、数分の一〜数十分の一程度であり、耐食性に優れていることから、パーティクルの発生を低減させることが可能である。
特に、イットリアは、コスト面からも、工業的な量産が可能であり、また、ハロゲンプラズマによる腐食量が、高純度アルミナ、窒化アルミナ等に比べて、数分の一〜数十分の一程度であり、耐食性に優れていることから、パーティクルの発生を低減させることが可能である。
また、特許文献1には、部材の表面粗さRaを1μm以下、気孔率を3%以下とすることにより、腐食性ガスやプラズマに接触する表面積が小さくなり、耐食性の低下を防止することができることが記載されている。
一方、半導体素子の歩留まりを低下させる要因としては、上述したようなチャンバ内の部材の腐食によるパーティクルのみならず、部材に付着した堆積膜の剥離によるダストも、その一つとして挙げられる。
ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが用いられるチャンバ内の部材表面には、前記ガス等と部材との反応により、ハロゲン化合物の膜が形成される。また、エッチング工程等においては、レジストの一部が、プラズマによってCF系ポリマーを生じ、チャンバ内の部材表面に堆積する。これらの堆積膜が、基材との熱膨張率差や使用時の振動等によって剥離し、その一部がダストとして被処理ウエハ表面に付着する。
特開平10−45461号公報
ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが用いられるチャンバ内の部材表面には、前記ガス等と部材との反応により、ハロゲン化合物の膜が形成される。また、エッチング工程等においては、レジストの一部が、プラズマによってCF系ポリマーを生じ、チャンバ内の部材表面に堆積する。これらの堆積膜が、基材との熱膨張率差や使用時の振動等によって剥離し、その一部がダストとして被処理ウエハ表面に付着する。
これに対しては、部材表面を粗くすることが考えられるが、表面が粗くなると、上記特許文献1に記載されているように、腐食性ガスやプラズマに接触する表面積が大きくなり、凹凸形成が促進され、凸部にプラズマが集中し、パーティクルが発生しやすくなるという課題を有していた。
また、腐食性ガスやプラズマに対する耐食性に優れた材質であるイットリアは、体積抵抗率が1013Ω・cm以上と高いため、帯電しやすいという特徴を有している。このため、イットリア部材は、プラズマ処理による反応生成物を引き寄せてパーティクルを発生しやすく、これも、被処理ウエハの汚染の原因となっていた。
近年、半導体の微細加工技術が進むにつれて、上述したようなハロゲンプラズマプロセスにおけるチャンバ内で使用されるセラミックス部材からのパーティクルやダストの低減化の要求は一段と厳しくなっている。
したがって、セラミックス粒子の脱落やハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマによるエッチングによって生じるパーティクルが低減され、かつ、部材表面に形成される堆積膜の剥離、帯電等によるダストの低減化を図ることができるセラミックス部材が求められている。
したがって、セラミックス粒子の脱落やハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマによるエッチングによって生じるパーティクルが低減され、かつ、部材表面に形成される堆積膜の剥離、帯電等によるダストの低減化を図ることができるセラミックス部材が求められている。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐食性に優れており、パーティクルやダストの発生を抑制することができ、半導体・液晶製造装置等、特に、プラズマ処理装置部材として好適に使用することができるイットリアセラミックス焼結体を提供することを目的とするものである。
本発明に係るイットリアセラミックス焼結体は、平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散し、20〜400℃での体積抵抗率が106Ω・cm以上1013Ω・cm未満であり、開気孔率が0.2%以下であり、かつ、表面粗さRaが1μm以下の部分と表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満の部分とを併せ持つことを特徴とする。
このような焼結体をハロゲンプラズマプロセスにおける装置部材として用いれば、セラミックス部材から生じるパーティクルおよびダストの発生を抑制することができる。
このような焼結体をハロゲンプラズマプロセスにおける装置部材として用いれば、セラミックス部材から生じるパーティクルおよびダストの発生を抑制することができる。
前記イットリアセラミックス焼結体は、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが直に接触する部分の表面粗さRaが1μm以下であり、ハロゲンプラズマ処理による反応生成物が付着堆積する部分の表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満であることが好ましい。
このように、ハロゲンプラズマによる腐食を受けやすい部分と、反応生成物が堆積しやすい部分とで表面粗さを区別することにより、効果的にパーティクルおよびダストの発生を抑制することができる。
このように、ハロゲンプラズマによる腐食を受けやすい部分と、反応生成物が堆積しやすい部分とで表面粗さを区別することにより、効果的にパーティクルおよびダストの発生を抑制することができる。
上述したとおり、本発明に係るイットリアセラミックス焼結体は、ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐食性に優れた材料であり、半導体や液晶等の製造工程において、特に、プラズマ処理装置用部材として好適に用いることができる。
さらに、前記イットリアセラミックス焼結体からなる部材を用いれば、ハロゲンプラズマプロセスにおいても、パーティクルやダストの発生が抑制されるため、ひいては、後の工程において製造される半導体素子の歩留まり向上に寄与し得る。
さらに、前記イットリアセラミックス焼結体からなる部材を用いれば、ハロゲンプラズマプロセスにおいても、パーティクルやダストの発生が抑制されるため、ひいては、後の工程において製造される半導体素子の歩留まり向上に寄与し得る。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係るイットリアセラミックス焼結体は、平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散しているものである。
このように、それ自体が耐プラズマ性を有するイットリアに、フッ素系、塩素系等のハロゲンプラズマ耐食性に優れた高融点金属であるタングステンまたは酸化タングステン等のタングステン化合物を添加することによって、体積抵抗率を低下させることができる。
このため、前記焼結体をハロゲンプラズマプロセスにおける装置部材として用いた場合、セラミックス部材の帯電によるダストの発生を抑制することができる。
本発明に係るイットリアセラミックス焼結体は、平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散しているものである。
このように、それ自体が耐プラズマ性を有するイットリアに、フッ素系、塩素系等のハロゲンプラズマ耐食性に優れた高融点金属であるタングステンまたは酸化タングステン等のタングステン化合物を添加することによって、体積抵抗率を低下させることができる。
このため、前記焼結体をハロゲンプラズマプロセスにおける装置部材として用いた場合、セラミックス部材の帯電によるダストの発生を抑制することができる。
本発明においては、上記のように、イットリアに対するタングステンまたは酸化タングステンの添加量は5〜50重量%とする。
前記添加量が50重量%を超える場合、該セラミックス焼結体の耐プラズマ性が著しく低下し、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた場合、該部材の消耗により発生するパーティクルが増加する。
一方、前記添加量が5重量%未満である場合、体積抵抗率はほとんど低下しない。
前記添加量が50重量%を超える場合、該セラミックス焼結体の耐プラズマ性が著しく低下し、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた場合、該部材の消耗により発生するパーティクルが増加する。
一方、前記添加量が5重量%未満である場合、体積抵抗率はほとんど低下しない。
本発明に係るイットリアセラミックス焼結体の原料としては、純度99.9%以上の高純度のイットリアを用いる。
純度99.9%未満である場合は、十分に緻密化したセラミックスが得られず、また、プラズマ処理装置部材とした際に、原料中の不純物に起因するパーティクルの発生を招くおそれがある。
純度99.9%未満である場合は、十分に緻密化したセラミックスが得られず、また、プラズマ処理装置部材とした際に、原料中の不純物に起因するパーティクルの発生を招くおそれがある。
前記高純度イットリアに添加するタングステンまたは酸化タングステンは、純度99.9%以上の高純度であり、平均粒径D50が2μm以下の粉末を用いる。
前記タングステン粉末の平均粒径D50が2μmを超える場合、タングステンまたは酸化タングステンが焼結阻害要因となり、得られるセラミックス焼結体の開気孔率が大きくなり、気孔に起因するパーティクルの発生を招きやすい。
前記タングステン粉末の平均粒径D50が2μmを超える場合、タングステンまたは酸化タングステンが焼結阻害要因となり、得られるセラミックス焼結体の開気孔率が大きくなり、気孔に起因するパーティクルの発生を招きやすい。
また、前記イットリアセラミックス焼結体は、20〜400℃での体積抵抗率が106Ω・cm以上1013Ω・cm未満である。
前記体積抵抗率が1013Ω・cmを超える場合、該セラミックス焼結体は、帯電しやすく、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた場合、ダストの発生を抑制することは困難である。
一方、前記体積抵抗率が106Ω・cm未満である場合、絶縁性が十分とは言えず、この場合も、消耗によるパーティクルの発生の抑制効果が得られない。
前記体積抵抗率が1013Ω・cmを超える場合、該セラミックス焼結体は、帯電しやすく、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた場合、ダストの発生を抑制することは困難である。
一方、前記体積抵抗率が106Ω・cm未満である場合、絶縁性が十分とは言えず、この場合も、消耗によるパーティクルの発生の抑制効果が得られない。
また、前記イットリアセラミックス焼結体は、開気孔率が0.2%以下と緻密質の焼結体である。
前記開気孔率が0.2%を超える場合、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた際、プラズマによって気孔周辺部分が集中的に腐食し、部材自体がエッチングされて、パーティクルが発生しやすくなる。
前記開気孔率が0.2%を超える場合、該セラミックス焼結体をハロゲンプラズマプロセス装置部材として用いた際、プラズマによって気孔周辺部分が集中的に腐食し、部材自体がエッチングされて、パーティクルが発生しやすくなる。
また、前記イットリアセラミックス焼結体は、表面粗さRaが1μm以下の部分と、表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満の部分とを併せ持つものである。
ハロゲンプラズマプロセスにおけるチャンバ内で用いられるセラミックス部材においては、プラズマによって著しく腐食される部分は、範囲が限られている。例えば、クランプリング、サセプタ、フォーカスリング等のウエハ近傍で使用されるリング形状の部材の場合には、ウエハの外周付近、すなわち、セラミックスの内側部分は、著しく腐食されるが、それ以外の部分は、CF系ポリマー等の反応生成物が堆積する。
上記のようなプラズマによって著しく腐食される部分は、表面を滑らかにし、プラズマが集中する凸部をなくすことによって、パーティクルの発生を少なくすることができる。この部分は、表面粗さRaが1μm以下であることが好ましい。
ハロゲンプラズマプロセスにおけるチャンバ内で用いられるセラミックス部材においては、プラズマによって著しく腐食される部分は、範囲が限られている。例えば、クランプリング、サセプタ、フォーカスリング等のウエハ近傍で使用されるリング形状の部材の場合には、ウエハの外周付近、すなわち、セラミックスの内側部分は、著しく腐食されるが、それ以外の部分は、CF系ポリマー等の反応生成物が堆積する。
上記のようなプラズマによって著しく腐食される部分は、表面を滑らかにし、プラズマが集中する凸部をなくすことによって、パーティクルの発生を少なくすることができる。この部分は、表面粗さRaが1μm以下であることが好ましい。
一方、反応生成物が堆積する部分は、表面粗さRaを1μmより大きくすることによって、アンカー効果が得られ、堆積膜の保持力が増大し、堆積膜の剥離によるダストの発生を抑制することができる。
ただし、表面粗さRaが3μm以上になると、堆積膜除去の洗浄時に、表層のタングステンが溶出して、表面のイットリア粒子が脱落しやすくなり、パーティクルが発生しやすくなる。
したがって、反応生成物が堆積する部分の表面粗さは、1μmより大きく3μm未満であることが好ましい。
ただし、表面粗さRaが3μm以上になると、堆積膜除去の洗浄時に、表層のタングステンが溶出して、表面のイットリア粒子が脱落しやすくなり、パーティクルが発生しやすくなる。
したがって、反応生成物が堆積する部分の表面粗さは、1μmより大きく3μm未満であることが好ましい。
上記のように、表面粗さを区別する範囲の基準は、適用される具体的なハロゲンプラズマ装置部材に応じて適宜定められるが、一般に、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが直に接触する部分が、ハロゲンプラズマによる腐食を受けやすい部分であり、表面粗さRaを1μm以下とすることが好ましい。それ以外の部分は、ハロゲンプラズマ処理による反応生成物が付着堆積しやすい部分であり、表面粗さRaを1μmより大きく3μm未満とすることが好ましい。
なお、上記表面粗さの制御は、鏡面研磨、サンドブラスト等の一般的な表面処理加工により行うことができる。
なお、上記表面粗さの制御は、鏡面研磨、サンドブラスト等の一般的な表面処理加工により行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
純度99.9%のイットリア原料粉末に、純度99.9%で平均粒径D50が1μmのタングステン(W)粉末を前記イットリアに対して5重量%添加し、スプレードライヤにて造粒した。
得られた造粒粉をCIPにて1500kgf/cm2で加圧成形し、得られた成形体(直径470mm、厚さ25mm)を水素雰囲気下、1800℃で焼成し、セラミックス焼結体とした。
得られた焼結体について、開気孔率(JIS R1634)を測定した。また、体積抵抗率を、室温(25℃)にて、4端子法、二重リング法により測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
[実施例1]
純度99.9%のイットリア原料粉末に、純度99.9%で平均粒径D50が1μmのタングステン(W)粉末を前記イットリアに対して5重量%添加し、スプレードライヤにて造粒した。
得られた造粒粉をCIPにて1500kgf/cm2で加圧成形し、得られた成形体(直径470mm、厚さ25mm)を水素雰囲気下、1800℃で焼成し、セラミックス焼結体とした。
得られた焼結体について、開気孔率(JIS R1634)を測定した。また、体積抵抗率を、室温(25℃)にて、4端子法、二重リング法により測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
さらに、前記焼結体を研削加工して、サセプタ(外径390mm、内径297mm、厚さ15mm)を作製した。
前記サセプタにウエハを載置した際、該ウエハの外周付近に相当する部分、すなわち、サセプタの内周側部分を、サンドブラスト処理により研削加工し、表面粗さRaが1μmより大きくなるようにした。
前記サセプタの内周側部分と外周側部分について、それぞれ、触針式表面粗さ測定器で算術平均粗さRa(JIS B0601)を測定した。測定条件は、カットオフ値λc:0.8mm、評価長さln:4mmとした。
これを、RIE方式のエッチング装置(使用ガス:CF4、O2)に装着して、直径300mmのシリコンウエハのエッチング処理を行った後、レーザパーティクルカウンタにより、ウエハ上のサイズ0.3μm以上のパーティクルおよびダスト数を測定した。
これらの結果を表1に示す。
前記サセプタにウエハを載置した際、該ウエハの外周付近に相当する部分、すなわち、サセプタの内周側部分を、サンドブラスト処理により研削加工し、表面粗さRaが1μmより大きくなるようにした。
前記サセプタの内周側部分と外周側部分について、それぞれ、触針式表面粗さ測定器で算術平均粗さRa(JIS B0601)を測定した。測定条件は、カットオフ値λc:0.8mm、評価長さln:4mmとした。
これを、RIE方式のエッチング装置(使用ガス:CF4、O2)に装着して、直径300mmのシリコンウエハのエッチング処理を行った後、レーザパーティクルカウンタにより、ウエハ上のサイズ0.3μm以上のパーティクルおよびダスト数を測定した。
これらの結果を表1に示す。
[実施例2〜6、比較例1〜9]
イットリアに対するタングステン(W)粉末の添加量を、それぞれ、表1の実施例2〜6、比較例1〜9に示す量として、それ以外については、実施例1と同様にして、セラミックス焼結体を作製した。
各焼結体について、実施例1と同様に、開気孔率および体積抵抗率を測定し、また、サセプタを作製し、RIE方式のエッチングを行った場合のウエハのパーティクルおよびダスト数の測定を行った。
これらの結果をまとめて表1に示す。
イットリアに対するタングステン(W)粉末の添加量を、それぞれ、表1の実施例2〜6、比較例1〜9に示す量として、それ以外については、実施例1と同様にして、セラミックス焼結体を作製した。
各焼結体について、実施例1と同様に、開気孔率および体積抵抗率を測定し、また、サセプタを作製し、RIE方式のエッチングを行った場合のウエハのパーティクルおよびダスト数の測定を行った。
これらの結果をまとめて表1に示す。
表1から分かるように、本発明に係るイットリアセラミックス焼結体(実施例1〜6)は、プラズマエッチングの際のサセプタとして用いた場合、パーティクルやダストの発生が抑制されることが認められた。
Claims (2)
- 平均粒径D50が2μm以下のタングステンまたは酸化タングステンがイットリアに対して5重量%以上50重量%以下分散し、20〜400℃での体積抵抗率が106Ω・cm以上1013Ω・cm未満であり、開気孔率が0.2%以下であり、かつ、表面粗さRaが1μm以下の部分と表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満の部分とを併せ持つことを特徴とするイットリアセラミックス焼結体。
- ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマが直に接触する部分の表面粗さRaが1μm以下であり、ハロゲンプラズマ処理による反応生成物が付着堆積する部分の表面粗さRaが1μmより大きく3μm未満であることを特徴とする請求項1記載のイットリアセラミックス焼結体。
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