JP2008002346A - 2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置 - Google Patents

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憲二 西田
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弘志 田中
Hisafumi Sakuyama
尚史 作山
Takahiro Kimijima
隆浩 君島
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Abstract

【課題】内燃機関の運転状態に応じてオイルの供給をきめ細かく制御してオイル消費を抑制し、排ガスの白煙化を防止できる2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置を供する。
【解決手段】1作動で定容量のオイルを内燃機関の所要部位に供給する定容量オイル供給手段42,52と、燃料噴射弁30の開弁時間と内燃機関の運転状態に基づいて定容量オイル供給手段42,52をタイミング駆動制御するオイル供給制御手段70とを備え、オイル供給制御手段70は、燃料噴射弁30の開弁時間と内燃機関の運転状態とから作動タイミングを決定し、同作動タイミイグごとに定容量オイル供給手段70を駆動制御する2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、2サイクル内燃機関における潤滑油供給装置に関する。
2サイクル内燃機関に燃料とオイルを分離供給する方式において、オイルはオイルポンプにより内燃機関の吸気経路または所要潤滑部位に供給され、最終的に燃焼室に送られて燃料とともに燃焼されて排出される。
内燃機関により駆動される通常のオイルポンプは、構造上の制約から吐出量変化の幅に限界があるため、最もオイルの供給を必要とされる内燃機関の高負荷域に合せて吐出量が設定されている。
そのため、内燃機関の低負荷域においてオイルが過剰供給となって、オイルの浪費となったり、排ガスの白煙化が生じていた。
そこで、内燃機関の低回転低出力時と高回転高出力時とでオイルの供給量を変えるようにした例がある(特許文献1参照)。
特公平8−23286号公報
同特許文献1に開示された潤滑油供給装置は、吸気ポートに連通する第1オイル通路とクランク軸の軸受装着部回りに連通する第2オイル通路がオイルポンプに接続され、第2オイル通路に通路開閉弁を介装したもので、通路開閉弁を高回転高出力時に開き、低回転低出力時に閉じるように制御している。
すなわち、内燃機関の負荷域がある中回転中出力で高回転高出力側と低回転低出力側とに2分割されて、高回転高出力側では低回転低出力側よりある一定量多いオイルが供給されるように制御されている。
したがって、必ずしも内燃機関の負荷に常に適したオイル量が供給されているわけではなく、例えば、低回転低出力側において第1オイル通路による供給量の設定は中回転中出力に合せることになるので、低回転低出力でオイルが過剰供給気味となり、オイルが浪費され、排ガスに白煙が生じたりすることがある。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、内燃機関の運転状態に応じてオイルの供給をきめ細かく制御してオイル消費を抑制し、排ガスの白煙化を防止できる2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、燃料噴射弁により燃料が燃焼室内または吸気経路に供給され、オイルが内燃機関の所要部位に供給される2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、1作動で定容量のオイルを内燃機関の所要部位に供給する定容量オイル供給手段と、前記燃料噴射弁の開弁時間と内燃機関の運転状態に基づいて前記定容量オイル供給手段をタイミング駆動制御するオイル供給制御手段とを備え、前記オイル供給制御手段は、前記燃料噴射弁の開弁時間と内燃機関の運転状態とから作動タイミングを決定し、同作動タイミイグごとに前記定容量オイル供給手段を駆動制御する2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記オイル供給制御手段が、前記燃料噴射弁の開弁時間を内燃機関の運転状態に基づき換算した換算開弁時間を演算サイクルごとに積算し、同積算値が予め決められた閾値以上になったときを作動タイミングとして前記定容量オイル供給手段を作動することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記オイル供給制御手段が、内燃機関の運転状態を示す少なくとも機関回転数とスロットル開度をパラメータとして同各パラメータのパラメータ値の組合せに対応する予め決められた混合比係数のマップを備え、前記マップに基づき内燃機関の現運転状態のパラメータ値の組合せに対応する混合比係数を抽出し、前記燃料噴射弁の開弁時間を前記混合比係数により換算して前記換算開弁時間を求めることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記閾値が、オイルを供給する所要部位ごとに予め決められた閾値であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記内燃機関の運転状態を示すパラメータには、前記機関回転数とスロットル開度のほかに、吸気負圧、吸気温度、冷却水温度の少なくとも1つが含まれることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記定容量オイル供給手段は、プランジャポンプであり、前記オイル供給制御手段による1作動指示で前記プランジャポンプが1ストローク駆動することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、前記定容量オイル供給手段は、定油圧供給手段から内燃機関の所要部位に至る油路に開閉弁が介装されて構成され、前記オイル供給制御手段による1作動指示で前記開閉弁が一定時間開弁する駆動制御されることを特徴とする。
請求項1記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、オイル供給制御手段により、燃料噴射弁の開弁時間と内燃機関の運転状態とから作動タイミングを決定し、同作動タイミイグごとに定容量オイル供給手段が駆動制御されるので、内燃機関の運転状態に応じてオイルの供給をきめ細かく制御し、潤滑を十分行いつつオイルの過剰供給を防止してオイル消費量を抑制し、常に燃料との混合比を適正に保って排ガスの白煙化を防止できる。
請求項2記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、オイル供給制御手段が、燃料噴射弁の開弁時間を内燃機関の運転状態に基づき換算した換算開弁時間を演算サイクルごとに積算し、同積算値が予め決められた閾値以上になったときを作動タイミングとして前記定容量オイル供給手段を作動するので、内燃機関のあらゆる運転状態でも常に燃料とオイルの混合比を適正に保つことができる。
請求項3記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、オイル供給制御手段が、内燃機関の運転状態を示す少なくとも機関回転数とスロットル開度をパラメータとして同各パラメータのパラメータ値の組合せに対応する予め決められた混合比係数のマップを備え、マップに基づき内燃機関の現運転状態のパラメータ値の組合せに対応する混合比係数を抽出し、燃料噴射弁の開弁時間を混合比係数により換算して前記換算開弁時間を求めるので、内燃機関の運転状態を略適確に捉え換算開弁時間および定容量オイル供給手段の作動タイミングに反映させることができるので、常にオイル供給量を適正に保つことができる。
請求項4記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、前記閾値は、オイルを供給する所要部位ごとに予め決められた閾値であるので、所要部位ごとによりきめ細かいオイル供給制御が可能である。
請求項5記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、内燃機関の運転状態を示すパラメータには、機関回転数とスロットル開度のほかに、吸気負圧、吸気温度、冷却水温度の少なくとも1つが含まれるので、内燃機関の運転状態をより正確に把握し、常にオイル供給量をより適正に維持することができる。
請求項6記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、定容量オイル供給手段がプランジャポンプであり、オイル供給制御手段による1作動指示でプランジャポンプが1ストローク駆動するので、簡単な構造でオイル供給量を正確に制御することができる。
請求項7記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置によれば、定容量オイル供給手段は、定油圧供給手段から内燃機関の所要部位に至る油路に開閉弁が介装されて構成され、オイル供給制御手段による1作動指示で開閉弁が一定時間開弁する駆動制御されるので、オイル供給量を正確に制御することができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図5に基づき説明する。
本実施の形態に係る2サイクル内燃機関1は、自動二輪車に搭載される単気筒内燃機関である。
2サイクル内燃機関1は、クランクケース2の上方にシリンダブロック3およびシリンダヘッド4が順次重ねられて配置され、相互に一体に結合されている。
また、シリンダブロック3に形成されたシリンダボア3aにピストン5がシリンダボア3aの中心軸線方向に摺動自在に嵌装され、同ピストン5とクランク軸6とは連接棒7によって相互に連結されており、ピストン5の往復運動に伴ってクランク室2a内のクランク軸6が回転駆動されるようになっている。
クランク軸6の近傍にバランスウエイト9を備えたバランサ軸8が設けられている。
エアクリーナ(図示せず)とスロットルボディ10とに連なる吸気管11がクランクケース2の吸気通路12に接続されている。
吸気通路12にはリード弁13が装着されている。
シリンダブロック3には吸気通路12と反対側に排気通路20が設けられている。
排気通路20のシリンダボア3aに開口する排気開口20aの近くには、同排気開口20aの上縁位置を変化させて排気タイミング変化を可能にし、かつ排気通路20の断面積をも可変にする排気制御弁21が設けられている。
そして、クランクケース2およびシリンダブロック3には、シリンダボア3aとクランク室2aとを連通する掃気通路15が、排気通路20側を除くシリンダボア3a周りに複数形成されている。
シリンダボア3aと吸気通路12のリード弁13の下流側とを1本の掃気通路16が連通している。
シリンダボア3aピストン4の頂面が対向するシリンダヘッド4の天井面4bは、上方に凹出して燃焼室4aを形成している。
シリンダヘッド4の天井面4bの凹みは、上方に行くに従いシリンダボア3aの中心軸線より排気通路20側に偏りながら先細に形成されている。
その天井面4bの凹みの排気通路20側に偏った頂上に、燃料噴射弁30の噴射口が露出している。
したがって、燃料噴射弁30は、燃焼室4a内に直接燃料を噴射する。
このシリンダヘッド4の天井面4bの凹みの頂上から吸気通路12側の斜面に、点火プラグ31の先端電極が突出している。
本2サイクル内燃機関1における燃焼室4aの天井面4bは、前記したように、凹みが排気通路20側に偏って形成されているので、掃気時に特に吸気通路12側の掃気通路16からシリンダボア3a内に流入した掃気流が、排気通路20側に偏って形成された天井面4bの凹みに沿って流れて、図1に矢印で示すような大きな縦渦を形成する。
この縦渦は、成層化され、内側に残留ガスを包むようにして外側を吸入新気が流れるので、ピストン4が上死点近傍に位置する火花点火時期において、点火プラグ31の電極付近は新気成分が多く着火し易く、2サイクル内燃機関1の着火率が大幅に改善されている。
本2サイクル内燃機関1のオイルの供給は、シリンダボア3aとクランク軸6の軸受部の2つの潤滑部位に対して行われている。
図2に、そのオイル供給系の要部断面図とオイル供給制御系の概略ブロック図とを同時示す。
シリンダブロック3のシリンダボア3aのクランク室2a寄りの下部に、外周部から4本のオイル吐出路40,40,40,40がシリンダボア3aの中心軸線に向かって穿設されている。
各オイル吐出路40は、先端がシリンダボア3aに開口し、基端部にチェックバルブ41が装着されている。
一方、クランクケース2のクランク室2aにおいて、クランク軸6を回転自在に軸支する左右一対のクランクベアリング6B,6Bに向けてオイル吐出路50,50が穿設されている。
各オイル吐出路50は、先端がクランクベアリング6Bの内外輪間に臨んでおり、基端部にチェックバルブ51が装着されている。
別途、設けられたオイルタンク60に、2つの電磁ソレノイド型プランジャポンプ42,52が接続管43,53を介して接続されている。
一方の電磁ソレノイド型プランジャポンプ42の吐出口から延出したオイルパイプ44は、分岐管45を介して2本のオイルパイプ46,46に分岐し、各オイルパイプ46はさらに分岐管47を介して2本のオイルパイプ48,48に分岐し、各オイルパイプ48が前記オイル吐出路40の基端に装着されたチェックバルブ41に接続されている。
他方の電磁ソレノイド型プランジャポンプ52の吐出口から延出したオイルパイプ54は、分岐管55を介して2本のオイルパイプ56,56に分岐し、各オイルパイプ56が前記オイル吐出路50の基端に装着されたチェックバルブ51に接続されている。
電磁ソレノイド型プランジャポンプ42,52は、電子制御装置70により駆動制御される。 電磁ソレノイド型プランジャポンプ42,52は、プランジャの1ストロークの駆動で一定容量のオイルを吐出することができ、電子制御装置70は、ポンプ駆動信号により1ストローク駆動をタイミング制御することで、オイル供給量を制御することができる。
電子制御装置70には、2サイクル内燃機関1の運転状態を示す各種パラメータの検出信号が入力される。
すなわち、パラメータには、機関回転数,スロットル開度,吸気負圧,吸気温度,冷却水温度等があり、その検出信号が電子制御装置70に入力される。
電子制御装置70は、これらのパラメータの値に基づいて演算処理して、前記ポンプ駆動信号を出力して電磁ソレノイド型プランジャポンプ42,52を駆動制御するとともに、燃料噴射弁駆動信号を出力して前記燃料噴射弁30を駆動制御し、さらに火花点火駆動信号を出力して前記点火プラグ31を駆動制御する。
以下、電子制御装置70による電磁ソレノイド型プランジャポンプ42,52の駆動制御手順について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
まず、ステップ1で積算フラグFに"1"が立っているか否かを判別し、"1"が立っていればステップ5に飛ぶが、"1"が立っていない(F=0)ときは、ステップ2に進む。
本制御に入った当初は、積算フラグFに"1"が立っていないのでステップ2に進む。
ステップ2では、燃料噴射弁30の開弁時間Tf,機関回転数N,スロットル開度θを読み込む。
電子制御装置70は燃料噴射弁30の駆動を制御しているので、燃料噴射弁30の開弁時間Tfも演算しており、ステップ2では、その演算した開弁時間Tfを読み込む。
機関回転数Nとスロットル開度θは、それぞれ内燃機関1の所要部に配置されたセンサにより検出され、その検出された機関回転数Nとスロットル開度θを読み込む。
次のステップ3では、読み込んだ機関回転数Nとスロットル開度θから混合比係数Kをマップ検索する。
混合比係数Kを検索するマップの例を図4に示す。
直角座標の横軸が機関回転数Nを示し、縦軸がスロットル開度θを示している。
図4を参照して、横軸を機関回転数n1,n2,n3,n4,……で仕切られて各機関回転数域に分け、縦軸をスロットル開度θ1,θ2,θ3,θ4,……で仕切られて各スロットル開度域に分けて、機関回転数域とスロットル開度域との組合せ領域K(i,j)が格子状に仕切られて形成されている。
機関回転数域がni-1≦N<niで、スロットル開度域がθi-1≦θ<θiの組合せ領域が、K(i,j)である。
各組合せ領域K(i,j)に対して予め決められた混合比係数Kがそれぞれ対応している。
図4に示すマップにおいて、座標の原点に近い組合せ領域K(i,j)ほど混合比係数Kは小さい値を示す。
すなわち高回転高出力時ほど混合比係数Kは大きな値を示す。
この混合比係数Kは、燃料噴射弁30の開弁時間Tfを、内燃機関の運転状態に応じた混合比にするオイル供給量を決める基準となる時間(換算開弁時間Tc)に換算する係数である。
したがって、ステップ3では、同マップを検索して機関回転数Nとスロットル開度θから混合比係数Kを抽出する。
そして、ステップ4に進むと、この検索した混合比係数Kを前記燃料噴射弁30の開弁時間Tfに乗算して、換算開弁時間Tc(=Tf×K)を演算する。
次のステップ5において、換算開弁時間Tcを演算サイクルごとに積算して積算値Sを演算する。
すなわち、前回積算値SP−1に換算開弁時間Tcを加算して今回積算値Sとする。
=SP−1+Tc
積算値Sの初期値は0である。
そして、ステップ6では、算出された今回積算値Sが、予め決められた閾値Sf以上になったか否かを判別する。
この閾値Sfは、オイルを供給する潤滑部位ごとに予め決められた閾値であり、シリンダボア3aにオイルを供給する電磁ソレノイド型プランジャポンプ42と、クランクベアリング6Bにオイルを供給する電磁ソレノイド型プランジャポンプ52とでは、閾値Sfはそれぞれ適正な異なる値に設定されている。
今回積算値Sが、閾値Sfに達するまでは、ステップ6からステップ7に進み、積算フラグFに"1"を立てて本制御フローを抜ける。
この積算フラグFに"1"が立っている間は、ステップ1からステップ5に飛んで、先に演算した換算開弁時間Tcを演算サイクルごとに繰り返し積算して積算値Sを演算する。
ステップ6で、今回積算値Sが、閾値Sf以上となったと判別されると、ステップ8に飛び、ここで電磁ソレノイド型プランジャポンプが1作動され、プランジャが1ストローク移動して一定容量のオイルが吐出される。
そして、ステップ9では積算値Sを0にクリアし、ステップ10で積算フラグFを"0"にして本制御フローを抜ける。
以上の制御フローは、演算サイクルごとに実行される。
したがって、当初ステップ1からステップ2,3,4と進んで、内燃機関の運転状態に基づいて換算開弁時間Tcを演算し、ステップ5で換算開弁時間Tcの積算を行って積算値Sを求め、積算値Sが閾値Sfに達するまでは、ステップ1からステップ5,6,7のルートを演算サイクルごとに通って積算演算が繰り返される。
そして、積算値Sが閾値Sf以上になると、ステップ6からステップ8,9,10のルートに移り、電磁ソレノイド型プランジャポンプ42(52)を1作動させてオイルを一定容量供給し、積算値Sを0、積算フラグFを"0"とするので、次回はステップ1からステップ2,3,4と進んで、内燃機関の運転状態に基づいて換算開弁時間Tcを新たに演算し、再び0から積算値Sの積算演算が始まる。
すなわち、積算値Sが閾値Sfに達した時点を作動タイミングとして電磁ソレノイド型プランジャポンプ42(52)が1作動し、シリンダボア3a内およびクランクベアリング6Bに一定容量のオイルが供給される。
この電磁ソレノイド型プランジャポンプの駆動制御における積算値Sの変化の簡略化された例を、図5に示す。
高回転高出力時の積算値Sの変化を実線で示し、低回転低出力時の積算値Sの変化を破線で示している。
前記換算開弁時間Tcを演算サイクルごとに積算する積算値Sは、図5に示すように、階段状に上昇し、1演算サイクルの変化量(階段の1ステップの高さ)が換算開弁時間Tcに相当する。
積算値Sが閾値Sfに達した時点が作動タイミングであり、この作動タイミングで電磁ソレノイド型プランジャポンプが1作動され、積算値Sはクリアされ、再び積算演算が始まり、階段状に上昇し、これが繰り返される。
積算値Sが閾値Sfに達するまでの時間tは、この積算値Sの階段状の一連の上昇が繰り返される周期、すなわち電磁ソレノイド型プランジャポンプ52が1作動される周期に相当する。
図4に示すマップにより検索される混合比係数Kは、高回転高出力時の方が低回転低出力時より大きい値となるので、換算開弁時間Tc(=Tf×K)も高回転高出力時の方が低回転低出力時より長い時間となる。
そのため、図5に示すように、高回転高出力時(実線)の方が低回転低出力時(破線)より1演算サイクルの変化量(換算開弁時間Tc)が大きく、階段の1ステップの高さが高い。
したがって、積算値Sが閾値Sfに達するまでの時間tは、高回転高出力時(実線)の方が低回転低出力時(破線)より短い。
すなわち、高回転高出力時の方が低回転低出力時より電磁ソレノイド型プランジャポンプが1作動される周期tが短く、それだけオイルの供給量が大きいことになる。
2サイクル内燃機関1の低回転低出力状態から高回転高出力状態に至るまでの運転状態の変化に応じて電磁ソレノイド型プランジャポンプが1作動される周期tが変化し、よって運転状態に応じてオイルの供給量がきめ細かく制御される。
したがって、高回転高出力時には潤滑部位に十分なオイルの供給を行い、低回転低出力時にはオイルの供給を抑え過剰供給を防止してオイルの消費を抑制するとともに、燃料とオイルの混合比も常に適正に制御されて、特に、低回転低出力時の排ガスの白煙化を防止することができる。
シリンダボア3aにオイルを供給する電磁ソレノイド型プランジャポンプ42と、クランクベアリング6Bにオイルを供給する電磁ソレノイド型プランジャポンプ52とでは、閾値Sfはそれぞれ適正な異なる値に設定されているので、シリンダボア3a内のピストン5の往復摺動部の潤滑とクランクベアリング6Bの潤滑をそれぞれ適正に行うことができる。
以上の実施の形態では、内燃機関の運転状態を示すパラメータとして機関回転数Nとスロットル開度θを、オイル供給制御に用いていたが、これらのほかに吸気負圧、吸気温度、冷却水温度の少なくとも1つをパラメータに加え、これらのパラメータから混合比係数Kを検索し換算開弁時間Tcを求めることで、さらにきめ細かいオイル供給制御が可能である。
以上は、オイルの供給を電磁ソレノイド型プランジャポンプで行う実施の形態であったが、1作動で一定容量のオイルが供給される構成であればよく、例えば、定油圧供給手段から内燃機関の所要潤滑部位に至る油路に開閉弁が介装された構成で、1作動指示で前記開閉弁が一定時間開弁し一定容量のオイルが供給されるものであってもよい。
本発明の一実施の形態に係る2サイクル内燃機関の縦断面図である。 オイル供給系の要部断面とオイル供給制御系の概略ブロック図とを同時示す説明図である。 プランジャポンプの駆動制御手順を示すフローチャートである。 混合比係数Kを検索するマップの例を示す座標である。 積算値の変化の例を示す図である。
符号の説明
1…2サイクル内燃機関、2…クランクケース、3…シリンダブロック、3a…シリンダボア、4…シリンダヘッド、5…ピストン、6…クランク軸、6B…クランクベアリング、10…スロットルボディ、12…吸気通路、15,16…掃気通路、20…排気通路、30…燃料噴射弁、31…点火プラグ、
40…オイル吐出路、41…チェックバルブ、42…電磁ソレノイド型プランジャポンプ、
50…オイル吐出路、51…チェックバルブ、52…電磁ソレノイド型プランジャポンプ、
60…オイルタンク、70…電子制御装置。

Claims (7)

  1. 燃料噴射弁により燃料が燃焼室内または吸気経路に供給され、オイルが内燃機関の所要部位に供給される2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置において、
    1作動で定容量のオイルを内燃機関の所要部位に供給する定容量オイル供給手段と、
    前記燃料噴射弁の開弁時間と内燃機関の運転状態に基づいて前記定容量オイル供給手段をタイミング駆動制御するオイル供給制御手段とを備え、
    前記オイル供給制御手段は、前記燃料噴射弁の開弁時間と内燃機関の運転状態とから作動タイミングを決定し、同作動タイミイグごとに前記定容量オイル供給手段を駆動制御することを特徴とする2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  2. 前記オイル供給制御手段は、
    前記燃料噴射弁の開弁時間を内燃機関の運転状態に基づき換算した換算開弁時間を演算サイクルごとに積算し、同積算値が予め決められた閾値以上になったときを作動タイミングとして前記定容量オイル供給手段を作動することを特徴とする請求項1記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  3. 前記オイル供給制御手段は、
    内燃機関の運転状態を示す少なくとも機関回転数とスロットル開度をパラメータとして同各パラメータのパラメータ値の組合せに対応する予め決められた混合比係数のマップを備え、
    前記マップに基づき内燃機関の現運転状態のパラメータ値の組合せに対応する混合比係数を抽出し、
    前記燃料噴射弁の開弁時間を前記混合比係数により換算して前記換算開弁時間を求めることを特徴とする請求項2記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  4. 前記閾値は、オイルを供給する所要部位ごとに予め決められた閾値であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  5. 前記内燃機関の運転状態を示すパラメータには、前記機関回転数とスロットル開度のほかに、吸気負圧、吸気温度、冷却水温度の少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項3記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  6. 前記定容量オイル供給手段は、プランジャポンプであり、
    前記オイル供給制御手段による1作動指示で前記プランジャポンプが1ストローク駆動することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。
  7. 前記定容量オイル供給手段は、定油圧供給手段から内燃機関の所要潤滑部位に至る油路に開閉弁が介装されて構成され、
    前記オイル供給制御手段による1作動指示で前記開閉弁が一定時間開弁する駆動制御されることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項記載の2サイクル内燃機関の潤滑油供給装置。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08303330A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Yamaha Motor Co Ltd クランク室圧縮式2サイクルディーゼルエンジン
JP2004052724A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Yamaha Marine Co Ltd エンジンにおける潤滑油供給装置、およびこの装置を用いた船外機

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