JP2008001202A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】一般ビード耐久性と熱ビード耐久性との双方を高める。
【解決手段】カーカス6のプライ折返し部6bは、ビードコア5の内側面SI、内面SL及び外側面SOに沿って折れ曲がる折返し主部10と、それに連なりビードコア5の外面SU近傍をプライ本体部6aに向かってのびる副部11とからなる。ビード部4にはビード補強層15と補助コード層13とが配される。ビード補強層15は、前記折返し主部に沿う曲線状部15Aと、副部11に沿う外片部15oと、プライ本体部6aに沿う内片部15iとからなる。補助コード層13は、スチールコード13wをタイヤ周方向に螺旋状に巻回することにより外片部15oを副部11とともにビードコア5に押さえ付ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、ビード耐久性を向上した重荷重用タイヤに関する。
例えば下記の特許文献1に、図5に示す如く、カーカスのプライ折返し部aを、ビードコアbの周りに巻き付け、その端部分a1を、前記ビードコアbとビードエーペックスゴムcとの間で狭持した所謂ビードワインド構造のタイヤが提案されている。この構造では、前記プライ折返し部aがビードコアbの周囲で途切れるため、その端部分a1に作用するタイヤ変形時の応力が小であり、従って、該端部分a1を起点とした損傷を効果的に抑制しできるという利点がある。しかしその反面、プライ折返し部aの係止力が相対的に弱いため、特に、ビード部がブレーキパッド等の熱(ブレーキ熱)の蓄熱等により過度に温度上昇した場合には、ゴムの軟化によって、プライ折返し部aの吹き抜け方向への位置ズレが大きくなり、高温時のビード耐久性(以後、熱ビード耐久性と呼ぶ)が不充分となるという問題がある。
特開2005−162057号公報
そこで前記特許文献1では、ビード部に断面U字状のビード補強層dを設け、その外片d1のビードベースラインBLからの高さHoを20〜35mmとすることで、熱ビード耐久性を高めることが提案されている。しかし前記外片d1が高くなるにつれ、通常走行において、前記外片d1の外端に圧縮歪みが繰り返し作用し、ビード耐久性(前記熱ビード耐久性と区別する時、一般ビード耐久性と呼ぶ)に不利を招くという問題がある。
本発明は、一般ビード耐久性と熱ビード耐久性との双方を向上しうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部と、このプライ本体部の両側に連なり前記ビードコアの周りで折り返されたプライ折返し部とを有する1枚のスチールカーカスプライからなるカーカスを具えた重荷重用タイヤであって、
前記プライ折返し部は、前記ビードコアのタイヤ軸方向の内側面、タイヤ半径方向の内面及びタイヤ軸方向の外側面に沿って折れ曲がる折返し主部と、この折返し主部に連なり前記ビードコアのタイヤ半径方向の外面近傍を前記プライ本体部に向かってのびる副部とからなり、
しかも前記ビード部は、前記プライ折返し部の主部に沿ってのびる曲線状部と、前記副部に沿ってのびる外片部と、前記プライ本体部に沿ってのびる内片部とからなるビード補強層を具えるとともに、
前記外片部のタイヤ半径方向外側に、スチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回することにより該外片部を前記副部とともに前記ビードコアの外面に押さえ付ける補助コード層を設けたことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記プライ折返し部は、前記副部の先端と前記ビードコアのタイヤ半径方向の外面との間の距離Laを3〜12mmの範囲、かつ前記副部の先端と前記プライ本体部との間の距離Lbを1〜5mmの範囲とするとともに、前記外片部の先端は、前記副部の先端から、該副部に沿って1〜12mmの距離Lcを隔たることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記ビード部は、前記外片部のタイヤ半径方向外側に、ゴム硬度Hs2が76〜88の硬質のゴムからなる半径方向内側の下エーペックス部と、ゴム硬度Hs1が50〜60の軟質のゴムからなる半径方向外側の上エーペックス部とからなる断面略三角形状のビードエーペックスゴムを具え、
しかも前記下エーペックス部は、前記外片部に沿う底片部と、この底片部のタイヤ軸方向内端から立ち上がり前記プライ本体部に沿ってタイヤ半径方向外方にのびる立片部とからなる断面L字状をなすとともに、 前記立片部は、その半径方向外端の前記ビードコアの半径方向外端からの半径方向高さh1を15mm以上とし、
かつ前記ビードコアの半径方向外端から半径方向外側に10mmの距離h2を隔たる高さ位置において、前記立片部の厚さtは0.5〜2.5mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組しかつ50kPaの内圧を充填した無負荷の50kPa充填状態において特定される値とする。なお前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
又ゴム硬度Hsは、JIS−K6253に基づきデュロメータータイプAにより測定したデュロメータA硬さである。
本発明は叙上の如く、ビード補強層の外片部を、カーカスのプライ折返し部の副部に沿って巻き付け、ビードコアの周囲で終端させている。従って、ビード変形時、前記外片部及び副部の各先端には圧縮歪みが作用せず、一般ビード耐久性を高く確保することができる。しかも前記外片部を、補助コード層によるスチールコードの螺旋巻きによって、前記副部とともにビードコアに押さえ付けて強く拘束している。従って、前記一般ビード耐久性をいっそう高めるとともに、プライ折返し部の吹き抜け方向へのズレを効果的に抑制し、熱ビード耐久性を向上することが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の重荷重用タイヤの50kPa充填状態を示す断面図、図2はそのビード部を拡大して示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7と、ビード部4に配されるビード補強層15とを具える。
前記ベルト層7は、ベルトコードとしてスチールコードを用いた少なくとも3枚のスチールベルトプライからなる。本例では、前記ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列した半径方向最内側の第1のベルトプライ7Aと、タイヤ周方向に対して例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜4のベルトプライ7B〜7Dとからなる4枚構造のものを例示している。このベルト層7は、ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1箇所以上有することにより、ベルト剛性を高めトレッド部2をタガ効果を有して補強している。
又前記カーカス6は、カーカスコードとしてスチールコードを用い、かつ該カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば80〜90°の角度で配列した1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るトロイド状のプライ本体部6aの両側に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。
前記ビードコア5は、図2に示すように、例えばスチール製のビードワイヤ5wを多列多段に巻回した断面多角形状をなし、リムJのリムシート面J1に対向するタイヤ半径方向の内面SL、この内面SLと平行なタイヤ半径方向の外面SU、前記内面SLと外面SUとのタイヤ軸方向外縁間を継ぐタイヤ軸方向外側面SO、及び前記内面SLと外面SUとのタイヤ軸方向内縁間を継ぐタイヤ軸方向の内側面SIを具える。特に本例では、前記外側面SOおよび内側面SIが、それぞれく字状の屈曲面からなる偏平な断面六角形状をなす場合を例示しており、前記内面SLがリムシート面J1と略平行となることによって、リムJとの嵌合力を広範囲に亘って高めている。なお前記リムJは、本例では、チューブレス用の15°テーパーリムであり、従って、前記内面SLはタイヤ軸方向線に対して略15°の角度で傾斜している。前記ビードコア5の断面形状としては、必要に応じて、正六角形、矩形状も採用できる。なおビードコア5では、前記ビードワイヤ5wのバラケを防止するために、その周囲を、キャンバス布やゴムシートなどからなる薄いラッピング層8をによって被覆することができる。
又前記重荷重用タイヤ1では、カーカス6のプライ折返し部6bが、前記ビードコア5の周面に巻き付けられたワインド構造で構成される。
詳しくは、前記プライ折返し部6bは、ビードコア5の前記タイヤ軸方向の内側面SI 、タイヤ半径方向の内面SL、及びタイヤ軸方向の外側面SOに沿って折れ曲がる折返し主部10と、該折返し主部10に連なりビードコア5の前記外面SUの近傍を前記プライ本体部6aに向かって傾斜してのびる副部11とから形成される。
ここで前記副部11は、ビードコア5の前記外面SU(又はその延長線)よりも半径方向外側の部位を意味し、図4に示すように、前記外面SUに対して60°以下、さらには45°以下の角度θを有して前記プライ本体部6aに向かって延在する。この角度θが大きすぎると、プライ折返し部6bの係止力が減じるとともに、後述する補助コード層13の形成が難しくなる。
なお前記角度θは、前記副部11がビードコア5の前記外面SUの延長線に交わる副部11の下端11aと、副部11の先端11bとを結ぶ直線の前記外面SU(半径方向外面SUが非平面の場合は前記接線K)に対する角度として定義する。又ビードコア5では、ビードワイヤ5wが一直線状に整一せずに上下にバラツキながら配列するなど、その外面SUが非平面をなす場合がある。係る場合には、前記外面SUに現れるビードワイヤ列のうち最もタイヤ軸方向外側に位置するビードワイヤ5woと最もタイヤ軸方向内側に位置するビードワイヤ5wiとに接する接線Kで近似する。なお前記内面SL、内外側面SI、SOも同様、各面に現れるビードワイヤ列のうちで両端に位置するビードワイヤ、即ち多角形形状の各角部に位置するビードワイヤに接する接線Kで近似する。
又前記副部11では、その先端11bと前記ビードコア5の外面SUとの間の距離Laを3〜12mmとするのが好ましい。該距離Laが3mm未満であると、折返し主部10に対して副部11のスプリングバックが生じて生カバーの成形性を悪化させる傾向がある。逆に前記距離Laが12mmを超える場合、副部11の先端11bに、タイヤ変形時の応力が強く作用する傾向となり、一般ビード耐久性に不利となる。このような観点から、前記距離Laは7〜12mmがより好ましい。
又前記副部11の先端11bは、前記プライ本体部6aとの間に1〜5mmの距離Lbを隔てるのが好ましく、前記距離Lbが1mm未満の場合、タイヤ成形時のバラツキや走行時のビード変形等によって、副部11の先端11bのカーカスコードがプライ本体部6aのカーカスコードと接触してコード損傷を招きやすい傾向がある。逆に前記距離Lbが5mmを超える場合、ビードコア5への係止力を十分に確保することができなくなる。
次に、前記ビード補強層15は、スチールコードをタイヤ周方向線に対して例えば10〜40゜の角度で配列したスチールコードプライからなり、前記プライ折返し部6bの折返し主部10に沿いその半径方向内方を通る曲線状部15Aと、この曲線状部15Aに連なり前記副部11に沿ってのびる外片部15oと、この曲線状部15Aに連なり前記プライ本体部6aに沿ってのびる内片部15iとから形成される。
前記内片部15iは、荷重負荷時のプライ本体部6aの倒れ込みを抑え、ひいては副部11の先端11bに作用する歪を低減するのに役立つ。このような作用を得るために、前記内片部15iの外端のビードベースラインBLからの半径方向高さHi(図2に示す)を35〜55mmの範囲とするのが好ましい。前記高さHiが35mm未満では前記倒込み抑制効果が充分発揮できず、逆に55mmを超えると、前記倒込み抑制効果のさらなる上昇が見込めず、又軽量化に不利となる。なお前記内片部15iは、プライ本体部6aに保護され引張り歪みが大きく作用しないため、その外端を起点とした損傷は発生し難い。
又前記外片部15oは、前記副部11に沿ってのび、ビード部4を補強するとともに副部11の動きを拘束する。このような外片部15oは、その先端が、副部11の先端と同様、タイヤ負荷走行時に歪の小さいビードコア5の周辺領域に位置するため、各先端を起点とした損傷を抑制し、一般ビード耐久性を向上しうる。
ここで、前記外片部15oの先端が、前記副部11の先端11bを超えプライ本体部6a側に突出する場合、タイヤ走行時、外片部15oの先端がプライ本体部6aと接触、離間を繰り返してカーカスコードを損傷させる恐れを招く。従って、前記外片部15oの先端は、副部11の先端11bから、該副部11に沿って1mm以上の距離Lcで隔たるのが、カーカスコードへの損傷を減じかつ剛性段差を緩和する上で好ましい。しかし、この距離Lcが12mmを超えると、前記外片部15oが短くなりすぎてスプリングバックしやすくなり、後述する補助コード層13を設けた場合にも、外片部15oを充分に拘束できず、又補助コード層13自体の形成も難しくなる。従って、前記距離Lcの下限を2mm以上とするのが好ましく、又上限を10mm以下とするのがより好ましい。
又前記外片部15oのタイヤ半径方向外側には、補助コード層13が形成される。この補助コード層13は、スチールコード13wをタイヤ周方向に螺旋巻きした巻回体からなり、前記外片部15oを前記副部11とともにビードコア5の外面SUに押さえ付ける。これにより、外片部15o及び副部11を意図した形状に安定して保持するとともに、これらを強固に固定しその動きを拘束する。これによりカーカスコードの吹き抜け方向へのズレを効果的に抑制でき、熱ビード耐久性を向上しうる。なお補助コード層13の有機繊維コードを用いた場合、加硫中、加硫熱や圧力によってコードの伸びが大となり外片部15o等を意図した形状に保持することができなくなる。従ってスチールコードを用いる必要があり、特にコード強力が2000〜4000Nのものが、強度と螺旋の巻き付け作業性の観点から好適に採用しうる。
次に、前記ビード部4には、図3に拡大して示すように、前記外片部15oのタイヤ半径方向外側に、ゴム硬度Hs2が76〜88の硬質のゴムからなる半径方向内側の下エーペックス部20Lと、ゴム硬度Hs1が50〜60の軟質のゴムからなる半径方向外側の上エーペックス部20Uとからなる断面略三角形状のビードエーペックスゴム20が配される。
本例では、前記下エーペックス部20Lは、前記外片部15oに沿ってほぼ同厚さでのびる底片部20Laと、この底片部20Laのタイヤ軸方向内端から立ち上がり前記プライ本体部6aに沿ってタイヤ半径方向外方にのびる薄い立片部20Lbとからなる断面L字状に形成される。このような下エーペックス部20Lは、前記外片部15o及び補助コード層13と一体となって補強されるため、断面L字状をなしゴムボリュウムが小な場合にも、タイヤ軸方向外側に倒れ込むビード変形を効果的に抑えることができる。従って、前述の熱ビード耐久性及び一般ビード耐久性を高く維持しながら、エネルギーロスの大きい硬質の下エーペックス部20Lのゴムボリュウムを大幅に減じることができ、転がり抵抗性能を同時に向上させることができる。
このような作用効果を有効に発揮させるために、前記立片部20Lbの半径方向外端の、ビードコア5の半径方向外端からの半径方向高さh1を15mm以上としている。又前記立片部20Lbの厚さは、半径方向外方に向かって実質的に減少するとともに、前記ビードコア5の半径方向外端から半径方向外方に10mmの距離h2を隔たる高さ位置P0において、前記立片部20Lbの厚さtを0.5〜2.5mmの範囲としている。
ここで、前記下エーペックス部20Lのゴム硬度Hs2が76°未満では、下エーペックス部20L自体が変形しやすく、ビード変形の抑制効果が有効に発揮されない。又前記立片部20Lbの高さh1が15mm未満、及び前記厚さtが0.5mm未満の場合にも同様に、下エーペックス部20Lによる補強が不充分となり、ビード変形の抑制効果が有効に発揮されない。又前記立片部20Lbの厚さが半径方向外方に向かって実質的に減少することにより、前記上エーペックス部20Uとの間の剛性段差が減じられる。又前記立片部20Lbの前記厚さtが2.5mmより大では、下エーペックス部20Lのゴムボリュウム削減が不充分、又前記ゴム硬度Hs2が88°より大では、ゴムが硬質化し過ぎ、何れの場合も転がり抵抗性能に不利となる。
なお前記副部11とプライ本体部6aとビードコア5との間の間隙部22にも、前記下エーペックス部20Lと同組成のゴム、或いは同じゴム硬度の範囲(76〜88°)のゴムで形成するのが好ましい。これにより、前記下エーペックス部20Lがビードコア5とも一体化して補強効果をより高めうる。このとき、前記ラッピング層8をゴム硬度が76〜88の硬質のゴムで形成することが好ましく、前記範囲を下回ると下エーペックス部20Lに作用する力がビードコア5に有効に伝達されず、又上回ると転がり抵抗性能に不利となる。
なお図中の符号23は、上エーペックス部20Uとサイドウォールゴム3Gとの間に介在する薄い保護ゴム層であり、前記上エーペックス部20Uより軟質、かつサイドウォールゴム3Gよりも硬質のゴムからなることにより、両者の剛性段差を緩和し層間剥離を抑制する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の構造をなすタイヤサイズが11R22.5の重荷重用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤの、一般ビード耐久性、及び熱ビード耐久性についてテストし比較した。なお表1に記載以外の仕様は夫々同仕様である。
(1)一般ビード耐久性:
ドラム試験機を用い、タイヤをリム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kN×3)の条件下にて、速度30km/hで走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間を測定した。
(2)熱ビード耐久性:
前記と同様の耐久性テストを、リムを130℃に加熱した状態で実施し、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間を測定した。
Figure 2008001202
表の如く、実施例のタイヤは、ビード耐久性を高く確保しながら転がり抵抗性能を向上しうるのが確認できた。
本発明の重荷重用タイヤの一実施例を示す断面図である。 そのビード部を拡大して示す断面図である。 ビード部をさらに拡大して示す断面図である。 カーカスプライの折り返しをさらに詳しく説明する略断面図である。 従来のビード構造を説明する断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
5s ビードワイヤ
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
10 折返し主部
11 副部
13 補助コード層
15 ビード補強層
15A 曲線状部
15i 内片
15o 外片
20 ビードエーペックスゴム
20L 下エーペックス部
20La 底片部
20Lb 立片部
20U 上エーペックス部

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部と、このプライ本体部の両側に連なり前記ビードコアの周りで折り返されたプライ折返し部とを有する1枚のスチールカーカスプライからなるカーカスを具えた重荷重用タイヤであって、
    前記プライ折返し部は、前記ビードコアのタイヤ軸方向の内側面、タイヤ半径方向の内面及びタイヤ軸方向の外側面に沿って折れ曲がる折返し主部と、この折返し主部に連なり前記ビードコアのタイヤ半径方向の外面近傍を前記プライ本体部に向かってのびる副部とからなり、
    しかも前記ビード部は、前記プライ折返し部の主部に沿ってのびる曲線状部と、前記副部に沿ってのびる外片部と、前記プライ本体部に沿ってのびる内片部とからなるビード補強層を具えるとともに、
    前記外片部のタイヤ半径方向外側に、スチールコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回することにより該外片部を前記副部とともに前記ビードコアの外面に押さえ付ける補助コード層を設けたことを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記プライ折返し部は、前記副部の先端と前記ビードコアのタイヤ半径方向の外面との間の距離Laを3〜12mmの範囲、かつ前記副部の先端と前記プライ本体部との間の距離Lbを1〜5mmの範囲とするとともに、前記外片部の先端は、前記副部の先端から、該副部に沿って1〜12mmの距離Lcを隔たることを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記ビード部は、前記外片部のタイヤ半径方向外側に、ゴム硬度Hs2が76〜88の硬質のゴムからなる半径方向内側の下エーペックス部と、ゴム硬度Hs1が50〜60の軟質のゴムからなる半径方向外側の上エーペックス部とからなる断面略三角形状のビードエーペックスゴムを具え、
    しかも前記下エーペックス部は、前記外片部に沿う底片部と、この底片部のタイヤ軸方向内端から立ち上がり前記プライ本体部に沿ってタイヤ半径方向外方にのびる立片部とからなる断面L字状をなすとともに、 前記立片部は、その半径方向外端の前記ビードコアの半径方向外端からの半径方向高さh1を15mm以上とし、
    かつ前記ビードコアの半径方向外端から半径方向外側に10mmの距離を隔たる高さ位置P0において、前記立片部の厚さtは0.5〜2.5mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
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