JP2007522214A - Pthアゴニスト - Google Patents
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Abstract
本発明は、副甲状腺ホルモンI型受容体(PTH1R)のアゴニストであり、したがって骨粗鬆症の治療に有用である、式Iのウラシル由来化合物に関する。
Description
(発明の範囲)
本発明は、副甲状腺ホルモンI型受容体(PTH1R)のアゴニストであり、したがって骨粗鬆症の治療に有用であるウラシル由来化合物に関する。
本発明は、副甲状腺ホルモンI型受容体(PTH1R)のアゴニストであり、したがって骨粗鬆症の治療に有用であるウラシル由来化合物に関する。
(発明の背景)
骨粗鬆症は、骨折発生率の増加をもたらす骨量の減少を特徴とする。この病態は、脊椎および股関節で最も一般的であり、閉経後の女性の3人に1人、それより少ないがかなりの数の高齢の男性がこれに罹患し、また、性腺機能低下症を含めた他の病態および長期間のグルココルチコイドの使用によって引き起こされる。
骨粗鬆症は、骨折発生率の増加をもたらす骨量の減少を特徴とする。この病態は、脊椎および股関節で最も一般的であり、閉経後の女性の3人に1人、それより少ないがかなりの数の高齢の男性がこれに罹患し、また、性腺機能低下症を含めた他の病態および長期間のグルココルチコイドの使用によって引き起こされる。
ビスホスホネート、ホルモン補充療法、SERM、カルシトニンなど、骨粗鬆症を治療する現在の治療はすべて、骨吸収を阻害することによってさらなる骨量の減少を阻止する働きをする(M.Satoら、1999年、J.Med.Chem.、42、1〜24頁)。しかし、連続的な骨量の減少はこうした治療によって遅くなり、さらには予防される可能性があるが、骨量および強度の増加をもたらす新規な骨形成は起こらない。したがって、骨形成を刺激することができ、単独で、または骨折のさらなる危険を減少する抗吸収性(anti−resorptive)薬剤と組み合わせて使用することができる治療剤がかなり必要とされている。こうした治療剤は、骨粗鬆症になる危険のある患者、またはすでに骨粗鬆症が現れている患者のどちらにも有益である。
副甲状腺ホルモン(PTH)は、カルシウムホメオスタシスの主要な調節物質であり、一部では、骨吸収の増加を通じて骨格からカルシウムを動員するように作用する。さらに、実験動物とヒトのどちらでも、PTHのパルス投与は、新規な骨形成を刺激することが繰り返し実証されている(JM.Hock、I.Gera、1992年、J.Bone Miner.Res.、7、65〜72頁;TJ.Wronskiら、1993年、Endocrinology、132、823〜831頁;およびJ.Reeveら、1980年、Br Med J.、280、134〜1344頁)。したがって、これは、すでに静止状態にある骨面上に骨形成を刺激することが知られる唯一の薬剤である(AB.Hodsmanら、Bone、14、523〜527頁、およびH.Dobnig、RT.Turner、1995年、Endocrinology、136、3632〜3638頁)。実際に、全長ホルモン[PTH(1〜84)]と等価の骨同化活性を示すと思われるヒトPTHのN末端断片であるhPTH(1〜34)が、骨粗鬆症の治療用にEli Lillyによって開発され、同様に組換えヒトPTH(1〜84)もAllelixによって開発されている(フォルテオ(Forteo)/テリパラタイド(Teriparatide))(LE.Ashworth、2002年、Formulary、37、129〜139頁)。骨粗鬆症の治療のための同化作用を有する組換えヒト副甲状腺ホルモンフラグメント(A recombinant human parathyroid hormone fragment with anabolic actions for treatment of osteoporosis)、Formulary、37、129〜139頁)。臨床実験では、以前に脊椎骨折した閉経後の女性に最高2年間毎日皮下注射によってPTH(1〜34)を投与すると、骨折発生率が脊椎部分および非脊椎部分でそれぞれ65%および40%低下することが報告された(RM.Neerら、N.Engl.J.Med.、344、1434〜1441頁)。
総合すると、PTHに対する受容体を標的としてPTH(1〜34)の作用を模倣する小分子のアゴニストを送達することが、骨中で同化応答を生じるための適切な手法であることを示唆する抗しがたい証拠がある。
PTHは、PTH1Rと呼ばれる、7回膜貫通スーパーファミリーのクラスBのGタンパク質共役型受容体に結合し、それを活性化することによってその効果を発揮する(Abou−Samra A−Bら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89、2732〜2736頁)。PTH1Rは、複数のシグナル伝達経路を活性化するが、主にアデニルシクラーゼ/環状AMPおよびホスホリパーゼC/カルシウム動員経路を活性化する。文献からの証拠は、cAMP経路の活性化は、骨同化応答に必要であるが十分ではないことを示唆している(JM.Hockら、Endocrinology、125、2022〜2027頁、およびRH.Rixonら、J Bone Miner.Res.、9、1179〜1189頁)。これらの応答は共に、アゴニスト活性があるかどうか化合物をスクリーニングする際にPTH1R活性化剤(アゴニスト)を同定するのに利用された。
本発明の目的は、PTH1Rを標的化することによって所望のPTHの骨同化効果を模倣するが、注射によってではなく経口投与することができる小分子を提供することである。これにより、ペプチドに比べて生産コストがより低く、かつ患者への投与が容易である点で著しい利点が得られる。こうした化合物が本明細書で提供される。
(発明の開示)
一態様では、本発明は、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物に関する。
一態様では、本発明は、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物に関する。
Aは、S、O、N、またはCHであり、
Bは、S、O、N、またはCHであり、
R1およびR2は、同一または異なり、C1〜8アルキル、C2〜8アルキレン、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C3〜6シクロアルキルアリール、またはヘテロシクロアリールであり、前記アルキル、アルキレン、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキルアリール、またはヘテロシクロアリールは、非置換であり、またはハロゲン、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CF3、SCF3、NHC(O)nR5、S(O)mR5、S(O)2NR5R6、C(S)NR5R6、CONR5R6、C(O)nR5からなる群から選択される1個もしくは複数の基で置換され、
nは、0、1、または2であり、
mは、0、1、または2であり、
R5は、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり、非置換であり、またはアルキル、C1〜8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO2、CN、N3、SCF3、およびCF3からなる群から選択される1個もしくは複数の基で置換され、
R6は、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり、非置換であり、またはアルキル、C1〜8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO2、CN、N3、SCF3、およびCF3からなる群から選択される1個もしくは複数の基で置換され、あるいはR1および/またはR2がS(O)2NR5R6、CONR5R6、またはC(S)NR5R6を有する場合、R5R6は窒素と一緒になって複素環を形成してもよい。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物、またはその塩、または医薬上許容される賦形剤と混合したその溶媒和物、あるいはそれらの混合物を含む医薬組成物を包含する。
本発明のもう一つ別の態様は、有効量の式(I)の化合物、その塩、または単独でもしくは製薬用賦形剤と混合した溶媒和物、あるいはそれらの混合物を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、PTHによって媒介される病態を予防しまたは治療する手段である。
本発明の別の態様は、骨密度、骨質量、または骨強度の低下を特徴とする疾患および病態の治療および予防において、PTHが有益な薬理学的効果を有する条件の下で使用される式(I)の化合物またはその混合物を包含する。
本発明の別の態様は、PTH模倣物として使用される式(I)の化合物を投与することを含む。
本発明の別の態様は、男性および女性の骨減少症および骨粗鬆症の治療において脊椎と非脊椎の両方の骨折の危険を低下させるために使用される医薬品の製造における式(I)の化合物またはその混合物の使用を含む。
(発明の詳細な説明)
本明細書では、「C1〜8アルキル」または「低級アルキル」という用語は、少なくとも1個から多くても8個の炭素原子を有するアルキル基を指す。分枝または直鎖「C1〜8アルキル」基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチルおよびt−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどが挙げられるが、それだけに限らない。
本明細書では、「C1〜8アルキル」または「低級アルキル」という用語は、少なくとも1個から多くても8個の炭素原子を有するアルキル基を指す。分枝または直鎖「C1〜8アルキル」基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチルおよびt−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどが挙げられるが、それだけに限らない。
「アルキレン」という用語は、所望により置換されていてもよく、複数の置換度が許される、2〜6個の炭素原子からなる直鎖または分枝不飽和脂肪族炭化水素基を指す。「アルキレン」の例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンなどが挙げられるが、それだけに限らない。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
「シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素からなる、所望により置換された非芳香族環の炭化水素環を指す。「シクロアルキル」基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、それだけに限らない。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1個または複数の炭素に置き換わる、S、S(O)、S(O)2、O、またはNから選択された1個または複数の置換ヘテロ原子を含み、さらに所望により置換されていてもよく、複数の置換度が許される、複素環を指す。こうした環は、1個または複数の他の「ヘテロシクロアルキル」環またはシクロアルキル環と所望により縮合していてもよい。「複素環」部分の例としては、テトラヒドロフラン、ピラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロチオフェンなどが挙げられるが、それだけに限らない。
「アリール」という用語は、ベンゼン環を指し、あるいは1個または複数の所望により置換されたベンゼン環と縮合して、例えば、アントラセン、フェナントレン、もしくはナフタレン環系を形成する、所望により置換されたベンゼン環系を指す。「アリール」基の例としては、フェニル、2−ナフチル、1−ナフチル、ビフェニル、ならびにそれらの置換された誘導体が挙げられるが、それだけに限らない。「低級アルキルアリール」という用語は、さらに、−RaRb基を指す。ただし、Raは、本明細書で定義される「低級アルキル」であり、Rbは、本明細書で定義されるアリールである。
「ヘテロアリール」は、単環式芳香族環系、または2個の芳香環を含む縮合二環式芳香族環系を指す。これらのヘテロアリール環は、1個または複数の窒素、硫黄、および/または酸素原子を含み、N酸化物および硫黄酸化物および硫黄二酸化物が、許容される置換ヘテロ原子であり、所望により置換されていてもよく、複数の置換が許される。本明細書で使用される「ヘテロアリール」基の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、およびそれらの置換されたもの(version)が挙げられる。「低級アルキルヘテロアリール」という用語は、さらに、−RaRb基を指す。ただし、Raは、本明細書で定義される「低級アルキル」基であり、Rbは、本明細書で定義されるヘテロアリールである。
「アルコキシ」は、RaO−基を指し、ただし、Raは、上記で定義したアルキルまたはアリールである。「チオアルコキシ」という用語は、RaS−基を指し、ただし、Raは、上記で定義したアルキルまたはアリールである。「アルコキシアリール」という用語は、RbRaO−基を指し、Raは、上記で定義した、アルキルであり、Rbは、アリールである。
「C3〜6シクロアルキルアリール」および「ヘテロシクリルアリール」という用語は、−RaRb基を意味し、ただし、Raは、それぞれアリール基として定義されるRbと縮合したシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである。こうした基の例としては、以下のものが挙げられる。
好ましくは、R1およびR2は、それぞれ独立に、本明細書で定義される、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、またはC1〜6アルキルアリールであり、AはSであり、BはNである。より好ましくは、R1は、本明細書で定義される、C3〜6シクロアルキルであり、R2は、C1〜6アルキルであり、AはSであり、BはNである。
式(I)の好ましい化合物としては、
3−アミノ−5,7−ジブチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン、および
3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンが挙げられる。
3−アミノ−5,7−ジブチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン、および
3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンが挙げられる。
本明細書に記載の化合物のいくつかは、1個または複数のキラル原子を含み、あるいはエナンチオマー形およびジアステレオマー形で存在できることもある。本発明の範囲は、すべての異性体自体、ならびにシスおよびトランス異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物、およびエナンチオマーのラセミ混合物を包含することを意図している。また、上記の式(I)で表される化合物の個々の異性体、ならびに全体的にまたは部分的に平衡化しているそれらの混合物も本発明の範囲内に含まれる。本発明はまた、1個または複数のキラル中心が反転されているそれらの異性体との混合物としての、上記の式で表される化合物の個々の異性体を包含する。
上述のように、本発明は、本発明の化合物の塩および溶媒和物を含む。塩には、付加塩、金属塩、または所望によりアルキル化されたアンモニウム塩が含まれる。こうした塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、ピルビン酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ピクリン酸塩などが挙げられる。別の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。塩に関連するものとして参照により本明細書に組み込まれるJournal of Pharmaceutical Science、1997年、66巻、2も参照されたい。
本明細書では、「溶媒和物」という用語は、溶質(本発明では、式(I)の化合物、またはその塩、または生理的機能のあるその誘導体)および溶媒から形成される、可変の化学量論比を有する複合体を意味する。本発明においてはこうした溶媒は、溶質の生物活性を妨害しないものであるべきである。溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、および酢酸が挙げられるが、それだけに限らない。好ましくは、使用される溶媒は、医薬上許容される溶媒である。医薬上許容される溶媒の例としては、水、エタノール、および酢酸が挙げられる。
本発明の化合物を化合物そのままの形として投与することも可能であるが、好ましくは、本発明の化合物は、当技術分野で周知のように、医薬製剤中の有効成分として存在する。したがって、本発明はさらに、式(I)の化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは機能性誘導体を、1種または複数の医薬上許容される担体と共に有する医薬製剤を含む。所望により、その他の治療成分および/または予防成分を、医薬製剤に含めることもできる。例えば、本発明の化合物は、カルシウム、PTH、ビタミンD、エストロゲン、SERM、ビスホスホネートなど、骨粗鬆症の治療または予防に有用なその他の薬剤と組み合わせてもよい。
本発明の製剤としては、経口、バッカル、非経口、経皮、吸入、鼻腔内、経粘膜、インプラント、または直腸投与用に特に製剤化したものが挙げられる。様々な投与のうちでも、とりわけ経口投与が通常好ましい。経口投与については、錠剤、カプセル、およびカプレットは、結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤、および/または湿潤剤など従来の賦形剤を含有することができる。結合剤の非限定的な例としては、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカントゴム、デンプンの粘液、またはポリビニルピロリドン(PVP)が挙げられる。充填剤の非限定的な例としては、例えば、ラクトース、糖、微結晶性セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、またはソルビトールが挙げられる。潤滑剤の非限定的な例としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、またはシリカが挙げられる。崩壊剤の非限定的な例としては、例えば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウムが挙げられる。湿潤剤の非限定的な例としては、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。錠剤はさらに、当技術分野で周知の方法に従ってコーティングされていてもよい。
あるいは、本発明の化合物を、水性懸濁剤、油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤などの経口用液体製剤に組み込むことができる。さらに、これらの化合物を含有する製剤は、水またはその他の適切なビヒクルで復元するための乾燥生成物として投与されてもよい。液体製剤は、従来の添加剤を含んでもよい。こうした添加剤の非限定的な例としては、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、水素化された食用脂などの懸濁化剤が挙げられる。さらに、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビアゴムなどの乳化剤;アーモンド油、分画ヤシ油、油性エステル、プロピレングリコール、エチルアルコールなどの非水性ビヒクル(食用油を含んでもよい)を挙げることができる。さらに、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸などの保存剤を、製剤に組み込むことができる。こうした製剤をまた、例えばカカオ脂やその他のグリセリドなど従来の坐剤基剤を含む坐剤として製剤化することもできる。
さらに、本発明の製剤を、注射または持続注入による非経口投与のために製剤化することもできる。注射用の製剤は、油性または水性のビヒクル中の懸濁剤、液剤、乳剤などの形とすることができ、懸濁化剤、安定化剤、分散剤などの製剤用試剤を含有することができる。あるいは、有効成分は、適切なビヒクル、例えば滅菌済みで発熱性物質を含まない水で復元してから使用する粉末の形とすることもできる。
本発明による製剤はまた、デポー製剤として製剤化することもできる。こうした長時間作用型製剤は、インプラント、例えば、皮下もしくは筋肉内へのインプラントによって、または筋肉内注射によって投与することができる。したがって、本発明の化合物は、許容される油中の乳剤、イオン交換樹脂、難溶性塩などの難溶性誘導体として、適切なポリマー性または疎水性の材料を用いて製剤化することができる。
医薬製剤は、単位用量当たり所定量の有効成分を含む単位剤形で投与することができる。こうした1単位は、治療される病態、投与経路、ならびに患者の年齢、体重、および病態に応じて、ある量の式(I)の化合物を含むことができる。好ましい単位用量製剤は、1日量または適切なその一部分など所定の用量の有効成分を含むものである。こうした医薬製剤は、製剤分野で周知の方法のいずれかによって調製することができる。
本発明の化合物の「治療有効量」は、例えば、動物の年齢および体重、治療を必要とする正確な病態およびその重篤度、製剤の性質、ならびに投与経路を含めたいくつかの因子によって変わる。治療有効量は、最終的には担当する医師または獣医師の判断による。塩もしくは溶媒和物、または生理的機能のあるそれらの誘導体の有効量は、式(I)の化合物自体の有効量との比として決定することができる。
本発明の化合物を本発明に従って投与する場合、許容されない毒性効果は予想されない。
(調製法−詳細な説明)
式Iの化合物の酸付加塩は、親化合物と、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸など過剰な酸から、適切な溶媒中で標準的な方法により調製される。こうした化合物のいくつかは、許容され得る分子内塩または双性イオンを形成する。カチオン塩は、適切な陽イオンを含む、水酸化物、炭酸塩、アルコキシドなど過剰なアルカリ試薬で、あるいは適切な有機アミンで親化合物を処理することによって調製される。Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、NH4 +などの陽イオンは、薬剤として許容される塩中に存在する陽イオンの具体例である。ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、アルカン酸イオン(酢酸イオンやトリフルオロ酢酸イオンなど)、安息香酸イオン、およびスルホン酸イオン(メシレートイオンなど)は、薬剤として許容される塩中に存在する陰イオンの例である。
式Iの化合物の酸付加塩は、親化合物と、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸など過剰な酸から、適切な溶媒中で標準的な方法により調製される。こうした化合物のいくつかは、許容され得る分子内塩または双性イオンを形成する。カチオン塩は、適切な陽イオンを含む、水酸化物、炭酸塩、アルコキシドなど過剰なアルカリ試薬で、あるいは適切な有機アミンで親化合物を処理することによって調製される。Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、NH4 +などの陽イオンは、薬剤として許容される塩中に存在する陽イオンの具体例である。ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、アルカン酸イオン(酢酸イオンやトリフルオロ酢酸イオンなど)、安息香酸イオン、およびスルホン酸イオン(メシレートイオンなど)は、薬剤として許容される塩中に存在する陰イオンの例である。
(式Iの化合物の調製) 式Iの化合物は、
式IIの化合物は、
本発明はさらに、有効量の式Iの化合物を単独で、またはビスホスホネート(すなわちアレンドロネート)、ホルモン補充治療薬、抗エストロゲン剤、カルシトニンなど、その他の骨吸収の阻害剤と組み合わせて患者に内部投与することを含む、骨粗鬆症を治療しまたは骨量の減少を阻止する方法を提供する。さらに、本発明の化合物と、骨形態形成タンパク質、イプロフラボンなどの同化剤による治療を、骨量の減少を阻止しまたは骨量を増加させるために使用することができる。
急性期治療には、式Iの化合物の非経口投与が好ましい。5%ブドウ糖水溶液もしくは通常の生理食塩水中の化合物、または適切な賦形剤を含む同様の製剤を静脈注射することが最も有効であるが、筋肉内ボーラス注入も有用である。通常は、非経口用量は、約0.01〜約100mg/kg、好ましくは、カテプシンKを阻害するのに有効な濃度に血漿中薬物濃度を維持するためには0.1〜20mg/kgである。この化合物を1日に1〜4回、1日当たり約0.4〜約400mg/kgの総1日量を実現するレベルで投与する。本発明の化合物の治療上有効な正確な量、およびかかる化合物が最適にて投与される経路は、薬剤の血中レベルを、治療効果を得るのに必要な濃度と比べることによって当業者であれば容易に決定できる。
本発明の化合物はまた、薬剤濃度が、骨吸収を阻止し、あるいは本明細書に記載されるその他の任意の治療上の表示を実現するのに十分であるように、患者に経口投与することができる。通常は、この化合物を含む医薬組成物は、約0.1〜約50mg/kgの経口用量で患者の病態に適合した方法で投与される。好ましくは、経口用量は、約0.5〜約20mg/kgである。
(バイオアッセイ) 本発明の化合物は、cAMP応答配列(CRE)レポーター(EC50=5.3μM、73%PTH最大応答)でトランスフェクトされたCHO細胞中で発現されるタグ付きヒトPTH1R(Affymax Research、4001 Miranda Avenue、Palo Alto、CA 94304、US)を使用してPTH1Rのアゴニストであることが決定された。模擬トランスフェクトされた細胞中では式(I)の化合物によって応答は誘発されず、cAMPおよび細胞内カルシウムイオン濃度に対するそれらの刺激効果が、PTH1Rによって媒介されるものであることを示した。
式(I)の化合物は、以下のアッセイで使用した場合、1〜10μMの濃度範囲(EC50は通常約1〜3μM)で添加すると、PTH(1〜34)の効果を模倣することが分かった。
(i)ヒトPTH1Rを発現しているHEK細胞株におけるcAMP応答因子−ルシフェラーゼ(CRE−Luc)レポーターの活性化(但し、PTH1Rを含まないHEK細胞では応答なし)
(ii)FLIPR法/PTH1Rを発現しているHEK細胞における細胞内カルシウムの動員
(iii)下記の細胞におけるcAMP合成の刺激:
PTH1Rを発現するように設計されたHEK細胞、内因性PTH1Rを発現するラット骨肉腫細胞(ROS17/2.8)、胎児頭蓋冠から単離された初代ラット骨芽細胞
(iv)ROS17/2.8細胞からのオステオカルシン放出の刺激
(v)ROS17/2.8細胞中での下流標的遺伝子RGS−2の誘導
(i)ヒトPTH1Rを発現しているHEK細胞株におけるcAMP応答因子−ルシフェラーゼ(CRE−Luc)レポーターの活性化(但し、PTH1Rを含まないHEK細胞では応答なし)
(ii)FLIPR法/PTH1Rを発現しているHEK細胞における細胞内カルシウムの動員
(iii)下記の細胞におけるcAMP合成の刺激:
PTH1Rを発現するように設計されたHEK細胞、内因性PTH1Rを発現するラット骨肉腫細胞(ROS17/2.8)、胎児頭蓋冠から単離された初代ラット骨芽細胞
(iv)ROS17/2.8細胞からのオステオカルシン放出の刺激
(v)ROS17/2.8細胞中での下流標的遺伝子RGS−2の誘導
重要なことには、上記のアッセイで活性であることが判明した式(I)の化合物はまた、PTH1Rを発現しているHEK細胞の膜標品において、PTH1Rに結合する放射性ヨウ素標識した(125I)(Nle8,18)(Tyr34)−PTH(1〜34)の部分的置換を引き起こした。これらの化合物の、結合に対するIC50値は、2〜3μMであり、生体活性を観察するのに必要な濃度範囲と直接一致した。
(実施例)
以下の合成実施例では、温度は摂氏度(℃)である。別段の指示がない限り、出発原料はすべて、市販品として入手した。これ以上説明しなくても、当業者なら、先の記載を使用して本発明を完全に利用できると考えられる。これらの実施例は、本発明を例示するために示したものであり、その範囲を限定するものではない。本明細書に基づいて本発明者らに留保されるものについて特許請求の範囲を参照されたい。
以下の合成実施例では、温度は摂氏度(℃)である。別段の指示がない限り、出発原料はすべて、市販品として入手した。これ以上説明しなくても、当業者なら、先の記載を使用して本発明を完全に利用できると考えられる。これらの実施例は、本発明を例示するために示したものであり、その範囲を限定するものではない。本明細書に基づいて本発明者らに留保されるものについて特許請求の範囲を参照されたい。
(中間体)(中間体A) 中間体N−ブチル−N−(シアノアセチル)−N’−シクロペンチル尿素およびN’−ブチル−N−(シアノアセチル)−N−シクロペンチル尿素の調製
ジクロロメタン(10mL)中のシクロペンチルアミン857μL(8.88mmol)に、ブチルイソシアナート1.0mL(8.88mmol)(ジクロロメタン5mL中)を添加した。溶液を23℃で15分間撹拌し、次いで濃縮して、粗製尿素を得、これを2−シアノ酢酸790mg(9.25mmol)を含む無水酢酸(5mL)中に取り、80℃に2時間加熱した。溶液を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)に取り、飽和NaHCO3水溶液(40mL)、水(40mL)、およびブライン(40mL)で洗浄し、次いで濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体としてN−ブチル−N−(シアノアセチル)−N’−シクロペンチル尿素1.22g(58%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.80(bs,1H)、4.15〜4.06(m,1H)、3.76(s,2H)、3.62(t,2H,J=7.6)、2.01〜1.93(m,2H)、1.74〜1.53(m,6H)、1.53〜1.41(m,2H)、1.41〜1.36(m,2H)、0.93(t,3H,J=7.6);MS(m/z)252.3(MH+100%)。
ジクロロメタン(10mL)中のシクロペンチルアミン857μL(8.88mmol)に、ブチルイソシアナート1.0mL(8.88mmol)(ジクロロメタン5mL中)を添加した。溶液を23℃で15分間撹拌し、次いで濃縮して、粗製尿素を得、これを2−シアノ酢酸790mg(9.25mmol)を含む無水酢酸(5mL)中に取り、80℃に2時間加熱した。溶液を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)に取り、飽和NaHCO3水溶液(40mL)、水(40mL)、およびブライン(40mL)で洗浄し、次いで濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体としてN−ブチル−N−(シアノアセチル)−N’−シクロペンチル尿素1.22g(58%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.80(bs,1H)、4.15〜4.06(m,1H)、3.76(s,2H)、3.62(t,2H,J=7.6)、2.01〜1.93(m,2H)、1.74〜1.53(m,6H)、1.53〜1.41(m,2H)、1.41〜1.36(m,2H)、0.93(t,3H,J=7.6);MS(m/z)252.3(MH+100%)。
さらなる溶離により、白色固体としてN’−ブチル−N−(シアノアセチル)−N−シクロペンチル尿素0.48g(23%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.90(bs,1H)、4.31〜4.20(m,1H)、3.68(s,2H)、3.29(dd,2H,JA=6.8,JB=13.6)、2.01〜1.79(m,6H)、1.62〜1.50(m,4H)、1.43〜1.31(m,2H)、0.93(t,3H,J=7.2);MS(m/z)252.3(MH+100%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.90(bs,1H)、4.31〜4.20(m,1H)、3.68(s,2H)、3.29(dd,2H,JA=6.8,JB=13.6)、2.01〜1.79(m,6H)、1.62〜1.50(m,4H)、1.43〜1.31(m,2H)、0.93(t,3H,J=7.2);MS(m/z)252.3(MH+100%)。
(実施例1)
3−アミノ−5−ブチル−7−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
1(a)中間体6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製
メタノール(10mL)中のN−ブチル−N−(シアノアセチル)−N’−シクロペンチル尿素1.22gに、20%NaOH水溶液(5mL)を0℃で添加し、次いで溶液を23℃で1時間撹拌した。混合液を半分の容量に濃縮し、水(20mL)を加え、溶液を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。一緒にした有機層(organic)を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いでNaSO4で乾燥させ、濃縮して粘性オイルとして粗製ウラシルを得た。この粗製ウラシルをDMF(15mL)中の1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン2.10g(11.7mmol)に添加した。溶液を100℃で16時間撹拌した。冷却後、酢酸エチル(50mL)を加え、次いで溶液を水(40mL)、ブライン(40mL)で3回洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、無色のオイルとして6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド0.58g(29%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.45(bs,1H)、5.30(五重線,1H,J=8.8)、4.03(t,2H,J=7.6)、2.16〜2.03(m,2H)、2.02〜1.92(m,2H)、1.89〜.179(m,2H)、1.76〜1.66(m,2H)、1.66〜1.55(m,2H)、1.45〜1.35(m,2H)、0.95(t,2H,J=7.2)。
3−アミノ−5−ブチル−7−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
1(a)中間体6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製
メタノール(10mL)中のN−ブチル−N−(シアノアセチル)−N’−シクロペンチル尿素1.22gに、20%NaOH水溶液(5mL)を0℃で添加し、次いで溶液を23℃で1時間撹拌した。混合液を半分の容量に濃縮し、水(20mL)を加え、溶液を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。一緒にした有機層(organic)を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いでNaSO4で乾燥させ、濃縮して粘性オイルとして粗製ウラシルを得た。この粗製ウラシルをDMF(15mL)中の1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン2.10g(11.7mmol)に添加した。溶液を100℃で16時間撹拌した。冷却後、酢酸エチル(50mL)を加え、次いで溶液を水(40mL)、ブライン(40mL)で3回洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、無色のオイルとして6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド0.58g(29%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.45(bs,1H)、5.30(五重線,1H,J=8.8)、4.03(t,2H,J=7.6)、2.16〜2.03(m,2H)、2.02〜1.92(m,2H)、1.89〜.179(m,2H)、1.76〜1.66(m,2H)、1.66〜1.55(m,2H)、1.45〜1.35(m,2H)、0.95(t,2H,J=7.2)。
1(b)3−アミノ−5−ブチル−7−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンの調製
6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド310mg(0.74mmol)に、酢酸(10mL)中の30%HBrを添加し、溶液を80℃で5時間加熱した。次いで、溶液を氷水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(25mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を、水(25mL)、飽和NaHCO3水溶液(20mL)、およびブラインで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体としてチオアミド102mg(45%収率)を得た。このチオアミド40mg(0.13mmol)に、クロロホルム(1.5mL)中の臭素(70μL)を添加し、溶液を23℃で4時間撹拌した。クロロホルム(15mL)を添加し、溶液を10%Na2S2O3水溶液(15mL)、水(15mL)、およびブライン(15mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として表題化合物25mg(63%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ11.62〜11.52(bs,1H)、7.24〜7.12(bs,1H)、5.38〜5.28(m,1H)、3.93(t,2H,J=7.6)、2.10〜1.98(m,1H)、1.98〜1.88(m,2H)、1.86〜1.76(m,2H)、1.76〜1.66(m,2H)、1.64〜1.56(m,2H)、1.48〜1.39(m,2H)、0.99(t,3H,J=7.6);MS(m/z)309.3(MH+100%)。
6−アミノ−3−ブチル−1−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド310mg(0.74mmol)に、酢酸(10mL)中の30%HBrを添加し、溶液を80℃で5時間加熱した。次いで、溶液を氷水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(25mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を、水(25mL)、飽和NaHCO3水溶液(20mL)、およびブラインで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体としてチオアミド102mg(45%収率)を得た。このチオアミド40mg(0.13mmol)に、クロロホルム(1.5mL)中の臭素(70μL)を添加し、溶液を23℃で4時間撹拌した。クロロホルム(15mL)を添加し、溶液を10%Na2S2O3水溶液(15mL)、水(15mL)、およびブライン(15mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として表題化合物25mg(63%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ11.62〜11.52(bs,1H)、7.24〜7.12(bs,1H)、5.38〜5.28(m,1H)、3.93(t,2H,J=7.6)、2.10〜1.98(m,1H)、1.98〜1.88(m,2H)、1.86〜1.76(m,2H)、1.76〜1.66(m,2H)、1.64〜1.56(m,2H)、1.48〜1.39(m,2H)、0.99(t,3H,J=7.6);MS(m/z)309.3(MH+100%)。
(実施例2)
3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
2(a)中間体6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製
メタノール(5mL)中のN’−ブチル−N−(シアノアセチル)−N−シクロペンチル尿素0.48gに、20%NaOH水溶液(3mL)を0℃で添加し、次いで溶液を23℃で1時間撹拌した。混合液を半分の容量に濃縮し、水(20mL)を加え、溶液を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いでNaSO4で乾燥させ、濃縮して白色固体として粗製ウラシルを得た。この粗製ウラシルを、DMF(5mL)中の1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン710mg(3.94mmol)に添加した。溶液を100℃で16時間撹拌した。冷却後、酢酸エチル(50mL)を加え、次いで溶液を水(40mL)、ブライン(40mL)で3回洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド420mg(57%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.80(s,1H)、7.30(d,2H,J=8.0)、6.90(d,2H,J=8.0)、5.38〜5.28(m,1H)、4.81(d,2H,J=4.8)、3.91(t,2H,J=8.0)、3.82(s,3H)、2.08〜1.99(m,2H)、1.99〜1.93(m,2H)、1.92〜1.76(m,4H)、1.68〜1.58(m,2H)、1.54〜1.38(m,2H)、0.98(t,3H,J=7.2)。
3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
2(a)中間体6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製
メタノール(5mL)中のN’−ブチル−N−(シアノアセチル)−N−シクロペンチル尿素0.48gに、20%NaOH水溶液(3mL)を0℃で添加し、次いで溶液を23℃で1時間撹拌した。混合液を半分の容量に濃縮し、水(20mL)を加え、溶液を酢酸エチル(30mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次いでNaSO4で乾燥させ、濃縮して白色固体として粗製ウラシルを得た。この粗製ウラシルを、DMF(5mL)中の1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン710mg(3.94mmol)に添加した。溶液を100℃で16時間撹拌した。冷却後、酢酸エチル(50mL)を加え、次いで溶液を水(40mL)、ブライン(40mL)で3回洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド420mg(57%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.80(s,1H)、7.30(d,2H,J=8.0)、6.90(d,2H,J=8.0)、5.38〜5.28(m,1H)、4.81(d,2H,J=4.8)、3.91(t,2H,J=8.0)、3.82(s,3H)、2.08〜1.99(m,2H)、1.99〜1.93(m,2H)、1.92〜1.76(m,4H)、1.68〜1.58(m,2H)、1.54〜1.38(m,2H)、0.98(t,3H,J=7.2)。
2(b)3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンの調製
6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド360mg(0.86mmol)に、酢酸(10mL)中の30%HBrを添加し、溶液を80℃で5時間加熱した。次いで、溶液を氷水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(25mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を、水(25mL)、飽和NaHCO3水溶液(20mL)、およびブラインで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、黄色ガラス状物としてチオアミド49mg(19%収率)を得た。このチオアミド48mg(0.15mmol)に、クロロホルム(2mL)中の臭素(80μL)を添加し、溶液を23℃で4時間撹拌した。クロロホルム(15mL)を添加し、溶液を10%Na2S2O3水溶液(15mL)、水(15mL)、およびブライン(15mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として表題化合物34mg(72%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.47(bs,1H)、5.32(五重線,1H,J=8.8)、3.90(t,2H,J=7.6)、2.29〜2.18(m,2H)、2.00〜1.86(m,4H)、1.66〜1.45(m,4H)、1.42〜1.33(m,2H)、0.94(t,2H,J=7.6);MS(m/z)309.3(MH+100%)。
6−アミノ−1−ブチル−3−シクロペンチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド360mg(0.86mmol)に、酢酸(10mL)中の30%HBrを添加し、溶液を80℃で5時間加熱した。次いで、溶液を氷水(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(25mL)で2回抽出した。一緒にした有機層を、水(25mL)、飽和NaHCO3水溶液(20mL)、およびブラインで洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、黄色ガラス状物としてチオアミド49mg(19%収率)を得た。このチオアミド48mg(0.15mmol)に、クロロホルム(2mL)中の臭素(80μL)を添加し、溶液を23℃で4時間撹拌した。クロロホルム(15mL)を添加し、溶液を10%Na2S2O3水溶液(15mL)、水(15mL)、およびブライン(15mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として表題化合物34mg(72%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.47(bs,1H)、5.32(五重線,1H,J=8.8)、3.90(t,2H,J=7.6)、2.29〜2.18(m,2H)、2.00〜1.86(m,4H)、1.66〜1.45(m,4H)、1.42〜1.33(m,2H)、0.94(t,2H,J=7.6);MS(m/z)309.3(MH+100%)。
(実施例3)
3−アミノ−5,7−ジブチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
中間体6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製:DMF(5mL)中の6−アミノ−1,3−ジブチル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン445mg(1.86mmol)(J.Med.Chem.、1994年、37(20)、3373〜3382頁)に、1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン1.0g(5.58mmol)を23℃で添加した。溶液を100℃で16時間加熱した。冷却後、酢酸エチル(30mL)を添加し、溶液を水(20mL)およびブライン(20mL)で3回洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、黄色のオイルとして6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド540mg(70%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.79(s,1H)、7.28(d,2H,J=7.6)、6.87(d,2H,J=7.6)、4.80(d,2H,J=4.8)、3.99〜3.84(m,4H)、3.79(s,3H)、1.74〜1.52(m,4H)、1.48〜1.31(m,4H)、0.98(t,3H,J=7.2)、0.91(t,3H,J=7.2);MS(m/z)419.4(MH+100%)。
3−アミノ−5,7−ジブチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
中間体6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミドの調製:DMF(5mL)中の6−アミノ−1,3−ジブチル−1H−ピリミジン−2,4−ジオン445mg(1.86mmol)(J.Med.Chem.、1994年、37(20)、3373〜3382頁)に、1−イソチオシアナト−4−メトキシベンゼン1.0g(5.58mmol)を23℃で添加した。溶液を100℃で16時間加熱した。冷却後、酢酸エチル(30mL)を添加し、溶液を水(20mL)およびブライン(20mL)で3回洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、黄色のオイルとして6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド540mg(70%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ12.79(s,1H)、7.28(d,2H,J=7.6)、6.87(d,2H,J=7.6)、4.80(d,2H,J=4.8)、3.99〜3.84(m,4H)、3.79(s,3H)、1.74〜1.52(m,4H)、1.48〜1.31(m,4H)、0.98(t,3H,J=7.2)、0.91(t,3H,J=7.2);MS(m/z)419.4(MH+100%)。
クロロホルム(2mL)中の6−アミノ−1,3−ジブチル−N−(4−メトキシベンジル)−2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−カルボチオアミド110mg(0.26mmol)に、臭素70μL(1.32mmol)を添加した。溶液を23℃で36時間撹拌した。クロロホルム(20mL)を添加し、次いで溶液を10%Na2S2O3水溶液(15mL)、水(15mL)、およびブライン(15mL)で洗浄し、次いでNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン/酢酸エチル溶媒で溶離させて精製して、白色固体として表題化合物24mg(34%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.46(bs,2H)、4.11(t,2H,J=6.8)、3.92(t,2H,J=7.6)、1.76〜1.59(m,4H)、1.44〜1.33(m,4H)、0.95(t,6H,J=7.2);MS(m/z)297.3(MH+100%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ6.46(bs,2H)、4.11(t,2H,J=6.8)、3.92(t,2H,J=7.6)、1.76〜1.59(m,4H)、1.44〜1.33(m,4H)、0.95(t,6H,J=7.2);MS(m/z)297.3(MH+100%)。
Claims (6)
- 式(I):
Aは、S、O、N、またはCHであり、
Bは、S、O、N、またはCHであり、
R1およびR2は、同一または異なり、C1〜8アルキル、C2〜8アルキレン、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、C3〜6シクロアルキルアリール、またはヘテロシクロアリールであり、ここで該アルキル、アルキレン、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキルアリール、またはヘテロシクロアリールは、置換されていないか、またはハロゲン、C1〜8アルキル、C1〜8アルコキシ、C1〜8チオアルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、CF3、SCF3、NHC(O)nR5、S(O)mR5、S(O)2NR5R6、C(S)NR5R6、CONR5R6、C(O)nR5からなる群から選択される1個またはそれ以上の基で置換され、
nは、0、1、または2であり、
mは、0、1、または2であり、
R5は、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり、置換されていないか、またはアルキル、C1〜8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO2、CN、N3、SCF3、およびCF3からなる群から選択される1個もしくはそれ以上の基で置換され、
R6は、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロアリールであり、置換されていないか、またはアルキル、C1〜8アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、NO2、CN、N3、SCF3、およびCF3からなる群から選択される1個もしくはそれ以上の基で置換されるか、あるいはR1および/またはR2がS(O)2NR5R6、CONR5R6、またはC(S)NR5R6を含有する場合、R5R6は窒素と一緒になって複素環を形成してもよい]
で示される化合物、またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物。 - 式(I)において、R1およびR2が、独立して、本明細書中にて定義されるC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、またはC1〜6アルキルアリールであり、AがSであり、BがNである、請求項1記載の化合物。
- 式(I)において、R1が本明細書中にて定義されるC3〜6シクロアルキルであり、R2がC1〜6アルキルであり、AがSであり、BがNである、請求項1記載の化合物。
- 3−アミノ−5,7−ジブチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン、および
3−アミノ−7−ブチル−5−シクロペンチルイソチアゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン、または
その医薬上許容される塩である、請求項1記載の化合物。 - 請求項1に記載の式(I)の化合物を医薬上許容される賦形剤と混合して含む、医薬組成物。
- 有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物を、ニートで、または医薬上許容される賦形剤と混合して投与することを含む、哺乳動物の骨粗鬆症を予防または治療する方法。
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