JP2007335495A - 発光体とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1回の蛍光体混入樹脂の注入及び硬化によって色バラツキを低減することが可能な発光体とその製造方法の提供。
【解決手段】青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子と、該発光素子の周りを包囲するカップ状部材と、カップ状部材の凹部内に充填される蛍光体が混入された透明樹脂部とを有してなり、発光素子からの光により蛍光体を励起させ、発光素子からの光と蛍光体から発する蛍光との混色光または蛍光体から発する蛍光を外部に出射する発光体であって、透明樹脂部に、蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体が混合されており、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下であることを特徴とする発光体。
【選択図】図2

Description

本発明は、青色発光ダイオード(以下、青色LEDと記す。)などの青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子と蛍光体とを組み合わせ、白色光などの所望の発光色を発するように構成された発光体とその製造方法に関する。
青色LEDとしてのGaN系LEDの開発以来10年以上が経過して、LED自体の効率向上及び低価格化に伴って、LEDの利用分野が急速に拡大している。特に、青色LEDと蛍光体の組合せによる白色LEDの実現と相まって、照明分野でもLEDが光源として利用されるようになってきている。前記白色LEDは、青色LEDからの青色系の光と、その青色系の光を吸収し補色関係にある黄色系を発光する蛍光体を使用することで、青色系の光と黄色系の光の混色により白色(疑似白色)発光体を実現している。
従来の疑似白色光は、青+黄色の光の混色であるので、赤色成分が不足しており、照明用途などに使用するには、演色性が低いという問題がある。このため、複数の蛍光体を組み合わせて白色LEDの演色性を改善する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、青色LEDや近紫外LEDなどの発光素子と蛍光体を用いた一般的な白色発光体10の一例を示す断面図である。この白色発光体10は、擂り鉢状の凹部を有するカップ状部材11と、該カップ状部材11の底面に実装された発光素子12と、カップ状部材11の凹部内に充填された透明樹脂部13とから構成されている。前記透明樹脂部13は、微粒子状の蛍光体14(発光素子からの光を波長変換し、青、緑や黄色もしくは赤色に発光する)を混入した透明樹脂、例えば透明エポキシ樹脂等から構成されている。ここでは図示しないが、発光体として機能させるには、この他に、発光素子への電気供給手段が必要であり、また場合によっては、光を制御するレンズや拡散板、カップ状部材の保護のための部材が付加される。なお、本発明において、「演色性」及び「平均演色評価数」とは、それぞれ次の意味とする。
・演色性
演色とは照明される光源の違いによって色の見え方が異なる現象をいい、その特性を演色性という。一般に、演色性とは、自然光と対比させた光源の性質をあらわすものである。光源の演色性評価方法は、JIS Z8726により決まっている。
・平均演色評価数(Ra)
演色性は、一般的には、自然光のようなものを基準にして、「よい」「わるい」というが、その自然光に近い照明を基準光として、JISに定められている試験色を基準として調べ、照明のその演色性を評価する。演色評価数には、平均演色評価数と特殊演色評価数があり、平均演色評価数とは、試験色を、試料光源と基準光で照明したときの色ずれの大きさを数値化したもので、基準光で見た時を100とし、色ずれが大きくなるに従って数値が小さくなる。平均演色評価数(Ra)は、基準光No.1〜8の演色評価数値の平均値として表される。
CIE(国際照明委員会)による演色評価数の基準において、望ましい平均演色評価数は、次の通りである。
Ra≧90・・・色比較・検査、臨床試験、美術館。
90>Ra≧80・・・住宅、ホテル、レストラン、店舗、オフィス、学校、病院など。
80>Ra≧60・・・一般的作業の工場。
このように一般の照明用途に使用するには、平均演色評価数80程度が必要となる。
特開2003−101081号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、高演色性の白色光を得るために、少なくとも2種類以上の蛍光体と青色LEDなどの発光素子とを組み合わせて白色発光体を構成する場合、個々の白色発光体の色バラツキが大きくなってしまう問題があった。
この対策として、透明樹脂をそれぞれの蛍光体が混合された複数種類用意し、まず、一つ目の蛍光体入りの樹脂をカップ状部材凹部に注入し硬化させ、その後違う蛍光体入りの樹脂を一つ目の蛍光体の上側に注入し硬化させるということを繰り返す方式を検討した。
この方法により、色バラツキは低減し、問題ないレベルになったが、この方式では蛍光体の実装及び硬化を複数回行う必要が生じる。このため、ディスペンサ等の蛍光体塗布装置および硬化させるためのオーブン等が通常の数倍必要となり、また、製作に掛かる時間や工数も増大し、コストアップとなる。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、1回の蛍光体混入樹脂の注入及び硬化によって色バラツキを低減することが可能な発光体とその製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子と、該発光素子の周りを包囲するカップ状部材と、カップ状部材の凹部内に充填される蛍光体が混入された透明樹脂部とを有してなり、発光素子からの光により蛍光体を励起させ、発光素子からの光と蛍光体から発する蛍光との混色光または蛍光体から発する蛍光を外部に出射する発光体であって、透明樹脂部に、蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体が混合されており、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下であることを特徴とする発光体を提供する。
本発明の発光体において、少なくとも1種類の蛍光体の見かけ上の密度を変化させたことが好ましい。
本発明の発光体において、使用している全ての蛍光体がカップ深さの8割よりも上の部分に存在することが好ましい。
また本発明は、カップ状部材の凹部内に青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子を実装し、次いで該凹部内に蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体が混入された透明樹脂を充填し、硬化させて発光体を得る製造方法であって、透明樹脂に、蛍光の波長が異なり、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下である少なくとも2種類以上の蛍光体を混合した混合材を1回の塗布作業により凹部内に充填することを特徴とする発光体の製造方法を提供する。
本発明の発光体の製造方法において、カップ状部材の凹部に混合材を充填後、硬化するまでの時間を、使用する蛍光体のうち一番移動量の大きい蛍光体の移動量が凹部深さの2割以内とした、少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により充填することが好ましい。
本発明の発光体の製造方法において、使用する蛍光体の粒径や密度から、カップ状部材に混合材を充填後、硬化するまでの時間を定めた少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により塗布することが好ましい。
本発明の発光体の製造方法において、放置時間の制限から使用する蛍光体の粒径や密度を定めた少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により塗布することが好ましい。
本発明によれば、1回の蛍光体混入樹脂の注入及び硬化によって色バラツキを低減することが可能な発光体を提供することができる。
本発明の発光体は、図2(a)に示すように、擂り鉢状の凹部を有するカップ状部材11と、該カップ状部材11の底面に実装された発光素子12と、カップ状部材11の凹部内に充填された透明樹脂部13とから構成された発光体10において、透明樹脂部13に、蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体15,16が混合されており、それぞれの蛍光体15,16の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下であることを特徴としている。
前記発光素子12としては、青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発するLED素子、例えば青色LED素子、紫色LED素子、近紫外LED素子から選択されるいずれかのLED素子とすることができる。
透明樹脂13としては、例えば透明シリコーン樹脂などを用いることができる。
前記蛍光体15、16としては、発光素子12からの光を波長変換し、青、緑や黄色もしくは赤色に発光する微粒子状の蛍光体を用いることができる。
本実施形態の発光体10において、それぞれの蛍光体15,16は、粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下となるように組み合わせており、これによって両方の蛍光体15,16が透明樹脂層13においてほぼ均一に存在し、発光体発光時の色バラツキを低減させることができる。各蛍光体間の前記比が10を超えると、図2(b)に示すように、一方の蛍光体16が他方の蛍光体15よりも硬化前の透明樹脂中で速く沈降し、これらの蛍光体15,16が凹部深さH方向に分かれて硬化樹脂中に存在することになり、発光体10の色バラツキが生じてしまうために好ましくない。
透明樹脂に蛍光体15,16を混合した混合材をカップ状部材11の凹部に流し込む時点では、各蛍光体15,16の濃度のバラツキを小さくして充填が可能であるが、充填後の放置時間(樹脂を硬化させるまでの時間)が、ある限界を超えると、色バラツキが大きくなることがわかった。特に、バッチ式に透明樹脂と蛍光体15,16を混合した混合材を少量ずつカップ状部材11の凹部内に流し込む方式を繰り返して製造する場合においては、バラツキがバッチ内の前半と後半とで相違することがわかった。
これらのバラツキは、それぞれの蛍光体の密度と粒径が違うために生じることがわかった。図2(a)は、透明樹脂と蛍光体15,16の混合材をカップ状部材11の凹部内に流し込んだ直後の模式図であり、また図2(b)は混合材を流し込んだものを放置して置いた状態の模式図である。ここでは、第1の蛍光体15よりも第2の蛍光体16の粒径が大きい場合を示している。このように粒径の大きな、または密度の高い蛍光体16が、混合材を流し込んだ後に放置しておく(硬化させるまでに時間が経つ)ことで、カップ状部材の凹部の下部に集まってしまう。
このような、粒径の大きな、または密度の高い粒子が下部に集まることを抑えるには、混合材を流し込んだ直後に硬化を行うことで防ぐことが可能である。であるが、一般的にはカップ状部材を数十個から数百個単位でまとめて、混合材を流し込み、その後、硬化を行うバッチ式を採用しているため、混合材を流し込んだのちに連続的に1個づつ硬化を行うことは、新たな装置が必要となりコストが掛かるという問題がある。
また、装置へのカップ状部材の取り付けや取り外しに掛かる時間がかならず生じるため、単位時間に作製可能なLEDの数が少なくなるため、どうしてもコストが高いことになる。こうして、混合材を流し込んだ直後に硬化を行う方法は、色バラツキの低減の効果は期待できるが、新たな装置が必要になる、生産性が劣るなどでコストが高くなるという問題がある。
また、透明樹脂粘度を非常に高くすることで、粒径の大きな、または密度の高い粒子が下部に集まることを抑えるを防ぐことが可能なるが、粘度が高い場合には、樹脂に蛍光体を均一に混ぜ込むことが非常に難しくなる。これは、例えば、蛍光体を混ぜ込む際には、粘度が低い状態にしておいて、その後、熱処理を行うなどの方法で粘度をあげて、カップ状部材に流し込む方法も考えられるが、カップ状部材に流し込む際に、粘度が高い場合には、気泡を巻き込む、カップ状部材と発光素子との境界まで樹脂が流れずに空隙が残るなどの信頼性の面で問題が生じる。また、当然ながら、これまで使用していた樹脂よりも高い粘度の樹脂をカップ状部材に流し込むためには、新たな装置が必用になるなどのコストが掛かるという問題が生じる。
これまで述べたような、コストが高くなる問題もなく、また、信頼性の問題もない方法でこの分離を抑えるには、密度が大きい蛍光体(一般的には無機系の蛍光体)の粒径を小さくして、密度が小さい蛍光体の粒径を大きくすることで低減が可能であり、これによって発光体の色バラツキをある程度低減することができる。
更に検討を進め、色バラツキの低減可能な条件としては、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×蛍光体の密度の差を10倍以内にすることで、色バラツキをさらに低減できることが分かった。
さらに以上の方式に加え、例えば、生産性を上げるためにバッチ式(透明樹脂と蛍光体を混合した混合材を少量ずつカップ状部材の凹部内に流し込み、複数個のカップ状部材をまとめて硬化させる)の製造方法を用いる場合には、バッチの最初の方と最後の方に流し込んだものとでは、放置時間が異なるために色の違いが生じる。これは、放置時間の差により、蛍光体のカップ状部材の凹部内での状態が変化するためである。例えば、図2(a)がバッチの最後の方の状態とすると、バッチの最初の方は図2(b)のような状態になってしまう。なぜならば、最後に流し込んだものが、図2(b)に示すように下部に全ての蛍光体が沈殿してしまうためである。
対策としては、使用する蛍光体の中で一番動く(粒径が大きい、密度が高い)ものが、放置時間の差により一番状態が変化するので、その蛍光体の状態変化により放置時間の限界を決めることで、色バラツキを所定の範囲に収めることが可能となる。
検討を重ねた結果、一番動く蛍光体の移動量をカップ状部材凹部の深さの2割以内にすることで、色バラツキを大幅に低減できることが分かった。つまり、図3(a)に示すように、蛍光体17が混合材を流し込んだカップ状部材11の凹部深さHの8割の深さh(h=0.8×H)よりも上の部分にあるうちに硬化させることが必要である。
この移動量を数値でなく、カップ状部材の凹部深さで規定しているのは、密度や粒径により動く速度が変化するためである。また、発光体10の発光色の変化は、凹部深さHが変化した場合には、移動量も変化することが検討によりわかったためである。
使用する蛍光体の密度がわかっていれば、それに応じて蛍光体の粒径を変化させることで、(その範囲は蛍光体の粒径の2乗と密度の比を10倍以内にすること)色バラツキの低減が可能である。
一般的には、色バラツキの程度を調べるだけでは数百〜数千程度の試作を行う必要があり、色バラツキが大きいためそれを低減させるための検討を行うとその数倍の数の試作が必要となる。本発明により、試作に要する時間、及び費用の大幅な低減が可能となる。
また、蛍光体の密度についても、例えば、蛍光体を造粒(小さい粉を粒にする)したり密度の低いものでコーティングすることで、見掛け上密度を変化させる方法もある。
さらに、通常の製造方法では、放置時間(凹部内に樹嫉妬蛍光体の混合物を流し込んでから硬化させるまでの時間)が生じるが、使用する粒径が大きい(密度が高い)場合には、放置時間を短く(1バッチの量を少なく)し、粒径が小さい(密度が低い)場合には、放置時間を長くすることが可能となり、1バッチ時間にかけられる時間の無駄がなくなり、生産性が向上する。
逆に1バッチの時間が決まっている場合、例えば、複数のカップ上部材がフレームにより繋がっており、蛍光体入り樹脂を流し込んだ後に分割する場合や使用する蛍光体が変化した場合などにおいて、試作の回数を低減することが可能になるため、試作時間や試作費用の削減に非常に有効である。
[実施例1]
図2(a)に示すような表面実装型パッケージを用いて試作を行った。透明樹脂は信越化学製のLED用シリコーン樹脂(KJR-9022)を使用した。発光素子として青色LED素子を用い、青色LED+緑色蛍光体+黄色蛍光体にて、白色発光体を作製した。
蛍光体にはアルファサイアロンとベータサイアロンを用いた。これらの蛍光体は公知の材料である。
アルファサイアロン黄色蛍光体
・特許第3668770号「希土類元素を付活させた酸窒化物蛍光体」
・Rong-Jun Xie et al., Appl. Phys. Lett., Vol.84, pp.5404-5406
ベータサイアロン緑色蛍光体
・Naoto Hirosaki et al., Appl. Phys. Lett., Vol.86, 211905
製造手順としては、第一の工程では、パッケージ電極(素子載置用)に発光素子を導電性ペーストを用いてダイボンディングした。第二の工程では、発光ダイオード素子ともう一方のパッケージ電極とを金細線でワイヤボンディングした。第三の工程では、蛍光体粉末を混合分散させた樹脂を、発光素子および金細線を覆うように、パッケージの凹部にディスペンサ等で滴下注入しオーブンで樹脂を硬化させる。
この第三の工程において、2種類の蛍光体の粒径の2乗×密度の比を変化させてそれぞれの色バラツキを調べた。アルファサイアロンとベータサイアロンの密度は、ほとんど等しく、約3.2g/cmであるので、粒径を変化させた。粒径を揃える方法としては、ふるい分けで行い、CILAS 製 粒度計 Model 1064(測定条件Standard L)にて測定し確認を行った。以下に述べる粒径は、粒度計にて測定したd50(重量中央粒径)である。今回の調査では、アルファサイアロンの粒径を変化させて行った。
色バラツキを表す指標として、2種類の蛍光体の粒径の2乗×密度の比が1のときの色度xおよびyの標準偏差を基準として、比率を変化させたときの標準偏差の変化を用いた。結果を表1に示す
Figure 2007335495
また、密度が変わった場合を調べるために、化成オプトニクス株式会社から市販されているP46Y3黄色蛍光体(密度約4.6g/cm)とベータサイアロン緑色蛍光体を使用した場合も調べた。この場合は、ベータサイアロン緑色蛍光体の粒径を変化させた。この場合も、同様に色バラツキを表す指標として、2種類の蛍光体の粒径の2乗×密度の比が1のときの色度xおよびyの標準偏差を基準として、比率を変化させたときの標準偏差の変化を用いた。結果を表2に示す。
Figure 2007335495
表1および表2から、2種類の蛍光体の粒径の2乗×密度の比が10以下であれば、色バラツキが小さくなることがわかる。
[実施例2]
透明樹脂は信越化学製のLED用シリコーン樹脂(KJR-9022)を使用し、蛍光体にはアルファサイアロンとベータサイアロンを用いた。まず、粒径を変化させた蛍光体の移動量と放置時間をあらかじめ調べた。これは、透明樹脂に蛍光体を混合した混合材を作り、それをカップ状部材に流し混む。その後の放置時間を変化させて加熱硬化させる。硬化後の樹脂をカップ状部材ごと半分に切断し、蛍光体の移動量を調査した。
なお、樹脂の粘度により移動量が変化するために、室温を合わせた。また、透明樹脂の主材と硬化剤を混合してからの経過時間は、粘度が大きく変化しない範囲で合わせている。次に、実施例1と同様に白色発光体を作製し、それらの樹脂を流し込んだ後の放置時間と色バラツキの関係を調べた。深さの異なる2種類のパッケージ(凹部深さ0.6mmのパッケージ1と凹部深さ1.0mmのパッケージ2)についてそれぞれ調べ、その結果を表3に記す。なお、放置時間が短い方が色バラツキが小さいため、色度変化の基準は移動量0.05としている。
Figure 2007335495
表3から、蛍光体移動量が凹部深さ比0.2以内であれば、蛍光体の色バラツキが小さいことがわかった。
一般的な発光体の構造を示す断面図である。 本発明の発光体の製造方法の一例を示し、凹部内に2種類の蛍光体と透明樹脂との混合材を充填した直後に硬化させた場合(a)と、混合材を充填後に放置したために蛍光体の不均一な沈降が生じた後に硬化させた場合(b)で得られた発光体の構造を示す断面図である。 本発明の発光体の製造方法の他の例を示し、蛍光体が凹部深さHの8割の深さhまで沈降しないうちに樹脂を硬化させた場合(a)と、蛍光体が凹部深さHの8割の深さhより下に沈降した後に樹脂を硬化させた場合(b)で得られた発光体の構造を示す断面図である。
符号の説明
10…発光体、11…カップ状部材、12…発光素子、13…透明樹脂部、14,15,16,17…蛍光体。

Claims (7)

  1. 青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子と、該発光素子の周りを包囲するカップ状部材と、カップ状部材の凹部内に充填される蛍光体が混入された透明樹脂部とを有してなり、発光素子からの光により蛍光体を励起させ、発光素子からの光と蛍光体から発する蛍光との混色光または蛍光体から発する蛍光を外部に出射する発光体であって、
    透明樹脂部に、蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体が混合されており、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下であることを特徴とする発光体。
  2. 少なくとも1種類の蛍光体の見かけ上の密度を変化させたことを特徴とする請求項1に記載の発光体。
  3. 使用している全ての蛍光体がカップ深さの8割よりも上の部分に存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光体。
  4. カップ状部材の凹部内に青色光〜紫外光の少なくとも一部の波長域の光を発する発光素子を実装し、次いで該凹部内に蛍光の波長が異なる少なくとも2種類以上の蛍光体が混入された透明樹脂を充填し、硬化させて発光体を得る製造方法であって、
    透明樹脂に、蛍光の波長が異なり、それぞれの蛍光体の粒径の2乗×密度の値の各蛍光体間の比が10以下である少なくとも2種類以上の蛍光体を混合した混合材を1回の塗布作業により凹部内に充填することを特徴とする発光体の製造方法。
  5. カップ状部材の凹部に混合材を充填後、硬化するまでの時間を、使用する蛍光体のうち一番移動量の大きい蛍光体の移動量が凹部深さの2割以内とした、少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により充填することを特徴とする請求項4に記載の発光体の製造方法。
  6. 使用する蛍光体の粒径や密度から、カップ状部材に混合材を充填後、硬化するまでの時間を定めた少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により塗布することを特徴とする請求項5に記載の発光体の製造方法。
  7. 放置時間の制限から使用する蛍光体の粒径や密度を定めた少なくとも2種類以上の蛍光体を1回の塗布作業により塗布することを特徴とする請求項5に記載の発光体の製造方法。


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