JP2007334051A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents

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Ken Tanaka
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拓哉 堤
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Abstract

【課題】レンズ径の小型化が可能で、像シフト時に発生する諸収差の変動を抑えた、像シフト可能なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置の提供。
【解決手段】複数の可動レンズ群G1、G2、G3、G4を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズL51と正レンズL52とにより構成される後群G5とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、以下の式(0)に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾ける。(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]但し、f:レンズ系全体の焦点距離、θ:レンズ系の倒れた後の光軸の倒れる前の光軸に対する角度、Bf:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面から像面までの距離、n:後群中に配置される正レンズの屈折率。
【選択図】図3

Description

本発明は新規なズームレンズ及び撮像装置に関する。詳しくは、像シフト可能なズームレンズにおいて、レンズ径の小径化が可能で、像シフト時に発生する諸収差の変動を抑える技術に関する。
ズーム比が大きなズームレンズでは望遠端状態における画角が狭くなるため、微小な手ブレによっても、像のブレが大きく発生してしまうというい問題があった。
この手ブレ等による像のブレを補正する、手ブレ補正方式として、光学式手ブレ補正システムが知られている。
光学式手ブレ補正システムでは、シャッターレリーズに起因するような手ブレに伴うカメラのブレを検出する検出系、検出系から出力される信号に基づき駆動系に変位を与える制御系、制御系からの出力に基づき光学系を駆動する駆動系、駆動系により変位が与えられた際に像シフトが可能な光学系とを組み合わせることにより、カメラのブレに伴う像のブレを光学系の変位に伴う像のブレにより、打消し合して、補正することが可能である。
これら光学式手ブレ補正システムに用いる光学系では、レンズ系の一部を光軸に垂直な方向にシフトさせるレンズシフト方式、あるいは、レンズ系直前に配置されたプリズムの頂角を変化させる可変頂角プリズム方式等の方法が知られている。
レンズシフト方式にあっては、所定のレンズをシフトさせた際に発生する光学性能の変化を抑えるために、レンズ枚数が増える、レンズを空中に(中立位置に)保持する必要があるため、省電力化が難しいといった問題があった。
可変頂角プリズム方式には、上記したレンズシフト方式にあった問題点がない。
可変頂角プリズム方式には、可変頂角プリズムを光学系の最も物体側に配置するものと、光学系の中に配置するものとがある。
可変頂角プリズムを光学系の最も物体側に配置した例としては特許文献2に示された光学系がある。
可変頂角プリズムを最も物体側に配置した場合には、頂角を変化させた量に対する画角の変化が、ズームレンズの焦点距離に依存しないという特徴がある。手ブレ等に伴うカメラのブレにより引き起こされる像のブレを補正する場合、ズームレンズの焦点距離に依存せずに頂角を制御可能な利点がある。しかしながら、その一方で、望遠端状態ではより大きく像ブレが発生するため、ズーム比が大きくなると、望遠端状態では停止精度が極めて高くなってしまい、駆動機構の高精度化が要求されるという問題があった。
また、可変頂角プリズムがレンズ径が大きな第1レンズ群の物体側に配置されるため、可変頂角プリズムに入射する光束の径が大きく、その結果、可変頂角プリズム自体が非常に大型化してしまうという問題があり、さらに、ユーザーの手が可変頂角プリズムに直接触れないようにするために、保護ガラスの配置等の保護手段を講じる必要がある。これらのために、小型化には限界があった。
これに対して、光学系の中に可変頂角プリズムを配置した例として、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等に示されたものがが知られている。
特許文献1に示された光学系では、平行光束となる部分に可変頂角プリズムを配置している。特許文献2に示された光学系では、マスターレンズ群の前に可変頂角プリズムを配置している。特許文献3、特許文献4に示された光学系では、開口絞り近傍に可変頂角プリズムを配置している。
これらの特許文献1乃至4に示された光学系においては、軸上光束が平行光に近い状態で可変頂角プリズムに入射するため、プリズム角を変化させた際の軸上収差の変動を少なくすることができるという特徴があった。
特開昭62−153816号公報 特開平2−168223号公報 特開平10−246855号公報 特開平11−44845号公報
前記したように、レンズ系の直前に可変頂角プリズムを配置した場合、カメラのブレに起因する像ブレを補正するのに必要なプリズムの偏角が焦点距離に依存しないため、プリズムの制御が難しいという問題点があった。
これは、ズームレンズに適用する場合、焦点距離が最も短い広角端状態と焦点距離が最も長い望遠端状態とで必要とされる偏角の分解能が異なることに起因していた。
具体的には、ズームレンズの物体側に可変頂角プリズムを配置した場合、プリズム頂角がα0だけ傾いた際に生じる射出角α0'は
α0'=sin−1(n・sinα0)−α0
で算出される。この時、α0、α0'とも微小な値と仮定すると、射出角α0'は
α0'=α0(n−1)
となる。
手振れ等に起因するカメラのブレ角をγとするとき、
α0'+γ=0
を満たすように、プリズム頂角を変化させることで像ブレを補正することが可能である。
レンズシフト方式は、所定のレンズをシフトさせた際に発生する光学性能の変化を抑えるため、レンズ枚数が増えるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、レンズ径の小型化が可能で、像シフト時に発生する諸収差の変動を抑えた、像シフト可能なズームレンズ及び該ズームレンズを使用した撮像装置を提供することを課題とするものである。
本発明の一実施形態によるズームレンズは、複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、以下の式(0)に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾ける。
(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]
但し、
α:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面の法線がレンズ系の光軸となす角度
f:レンズ系全体での焦点距離
θ:レンズ系の倒れた後の光軸の倒れる前の光軸に対する角度
Bf:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面から像面までの距離
n:後群中に配置される正レンズの屈折率
とする。
また、本発明の一実施形態による撮像装置は、ズームレンズと、該ズームレンズにより形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記ズームレンズの軸倒れを検出する手振れ検出部と、前記手振れ検出部の検出に基づき補正量を算出する演算部と、前記演算部が計算した補正量に従って手ぶれ補正動作を行う手振れ駆動部とを備え、前記ズームレンズは、複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、式(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾けるように構成され、前記手振れ検出部は前記θを検出し、前記演算部は前記式(0)に基づくαの算出を行い、前記手振れ駆動部は前記正レンズを前記α傾ける。
本発明によれば、手振れ等による像ブレを補正することが可能であると共に、像シフト時に発生する諸収差の変動を抑え、さらに、レンズ径の小型化が可能である。
以下に、本発明ズームレンズ及び撮像装置を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
先ず、本発明ズームレンズについて説明する。
本発明ズームレンズは、複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、以下の式(0)に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾ける。
(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]
但し、
α:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面の法線がレンズ系の光軸となす角度
f:レンズ系全体での焦点距離
θ:レンズ系の倒れた後の光軸の倒れる前の光軸に対する角度
Bf:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面から像面までの距離
n:後群中に配置される正レンズの屈折率
とする。
このような本発明ズームレンズは、以下に示す実施態様1)乃至4)によって実施することが可能である。
1)前記後群はレンズ位置状態によらず、光軸方向に固定であって、fpを後群中に配置される正レンズの焦点距離、FNOを望遠端状態におけるFナンバー、Ymaxを最大像高として、以下の条件式(1)1<fp/Bf<3及び(2)3<Bf・FNO/Ymaxを満足する。
2)Rnを後群中に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径として、条件式(3)0.2<Ymax/Rn<0.7を満足する。
3)開口絞りが前記前群中に配置され、前記前群は前記開口絞りの物体側と像側とにそれぞれ少なくとも1つ以上の可動レンズ群を有し、前記可動レンズ群の移動により、焦点距離が変化し、Dsを広角端状態における開口絞りから像面までの光軸に沿った距離、TLを広角端状態におけるズームレンズの最も物体側のレンズ面から像面までの光軸に沿った距離として、条件式(4)0.4<Ds/TL<0.7を満足する。
4)νdnを後群中に配置される正レンズのd線(λ=587.6nm)に対するアッベ数として、以下の条件式(5)νdn>58を満足する。
なお、前記1)乃至4)に示した実施態様は、本発明ズームレンズの実施態様の一例であり、前記1)乃至4)に示した態様以外の態様での実施を制限するものではない。
以下に、本発明ズームレンズの詳細を説明する。
本発明によるズームレンズは、レンズ系の物体側に配置され、複数の可動レンズ群を有する前群と、その像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは、物体側レンズ面が物体側に凸の球面、像側レンズ面(レンズ系の最も像側のレンズ面であるため、以下、「最終面」という)が平面であって、物体側レンズ面の球心を回転中心として回転させることにより、可変頂角プリズムの効果を利用しながらも、後群が収差補正上の機能を持つことにより、ズームレンズを構成するレンズ枚数の増大を抑えることができる。
まず、本発明ズームレンズでの像シフト方法に関して説明する。
光学系の最も像側に配置される正レンズは物体側レンズ面が凸球面、像側レンズ面が平面であるため、物体側レンズ面の球心位置を回転中心として、回転させた場合に、(物体側レンズ面の球心位置が移動しないため、)最終面(像側レンズ面)の光軸に対する角度だけが変化する。
本発明ズームレンズにおいては、前記最終面の光軸に対する角度変化(チルト)によるプリズム効果を利用して、像をシフトさせている。
本発明ズームレンズでは、像ブレを補正するのに必要な最終面のチルト量がレンズの焦点距離に依存するが、手振れ等に起因するカメラのブレによる像のブレを補正するために、以下の通り、前記正レンズを駆動する。
カメラのブレ角をθ、焦点距離をfとする時、像のブレ量δsは
δs=f・tanθ
で算出できる。
本発明ズームレンズの概念図を図1に示す。
前群FGを射出した軸上光束Lmは、後群RGを通過して、像面IMGに至る。
この時、最終面rSが傾斜角αだけ傾いた際の射出角α'は
α'=sin−1(n・sinα)−α
で与えられる。式の変形により、sin(α'+α)=n・sinαとなり、α、α'とも微小な値と仮定すると、sin(α'+α)≒(α'+α)、sinα≒αと近似できるため、
α'+α=n・α
と変形でき、射出角α'は
α'=α(n−1)
により算出できる。
最終面rSから像面IMGまでの距離をBfとする時、像シフト量δhは
δh=Bf・α'=Bf・α(n−1)
と表記できる。
カメラのブレによる像ブレ量δsを射出平面rSの傾斜による像シフト量δhで補正する場合、
δs+δh=0
であり、カメラのブレ角θが微小な値と仮定すると、tanθ≒θと近似できるので、
f・θ+Bf・α(n−1)=0
となる。
以上から、本発明ズームレンズにおいては、カメラがブレ角θだけブレた時、以下の式(0)で表される補正角αだけ最終面rSをチルトさせることによりカメラのブレによる像ブレを補正することが可能となる。
(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]。
なお、像ブレを100%補正する場合には上記式(0)に基づき、最終面rSをチルトさせることが良いが、完全に(100%)補正するような駆動でなかった場合(例えば、80%の補正)でも、像ブレを緩和することができるので、画質は向上する。
ところで、光学系の中に可変頂角プリズムを配置した例があり、例えば、平行光束となる部分に可変頂角プリズムを配置したもの、マスターレンズ群の前に可変頂角プリズムを配置したもの、開口絞り近傍に可変頂角プリズムを配置したもの等がある。
これらの従来技術においては、軸上光束が平行光に近い状態で可変頂角プリズムに入射するため、プリズム角を変化させた際に軸上収差の変動を少なくすることができる利点がある。
ところが、光学系を通過する光束は、レンズにより屈折されながら像面に至る。このため、画面中心部に向かう光束は発散されたり、収斂されたりして像面に至る。同時に、画面周辺部に向かう主光線は光軸となす角度を変化させながら、像面に至る。このため、光学系中に可変頂角プリズムを配置した場合、第1レンズ群より物体側に配置するのに比べて、小型化できる利点がある反面、コマ収差が発生する、色収差が変動する、あるいは、台形歪が発生するといった問題がある。特に、台形歪は、画面中心部で像ブレを良好に補正しても、画面周辺部では像ブレが補正できない。この台形歪は、光束が平行光でない場合に、主光線が光軸と大きな角度をなす位置で、著しく発生する傾向にある。
本発明ズームレンズにおいては、最終面がプリズム効果を持つことで、レンズ系の物体側に可変頂角プリズムを配置するのに比べて、レンズ径の小型化ができる。
特に、射出瞳位置とバックフォーカスに着目することにより、より良い光学性能を得ることが可能である。
1つは射出瞳位置を像面から離す、すなわち、像側テレセントリック光学系に近い状態とすることである。
台形歪の原因は最終面が傾いた際に、最終面に入射する角度が最終面に入射する位置により変化することにある。そこで、本発明ズームレンズにおいては、平行に近い状態とすることで、最終面が傾いた際に、入射する角度がほとんど同じとなる点を利用している。
特に、本発明ズームレンズにおいては、ズームレンズの最も像側に負レンズと正レンズを配置し、負レンズの屈折力、正レンズの屈折力を互いに強める、あるいは、互いに弱めることにより、射出瞳位置を所定の位置に整える機能を果たす。その結果、射出瞳位置を像面から離すことが可能となり、台形歪の発生を抑えることができた。
また、同時に、広角端状態で発生する負の歪曲収差も効果的に補正することができる。
以上のように、後群を配置することにより、前群のレンズ構成に自由度が生まれ、その結果、レンズの構成枚数が極力増えないようにすることができた。
もう1つはバックフォーカスを広げることにより、所定量だけ像をシフトするのに必要な最終面の傾き量を減らすことである。
ズームレンズの最終面を傾ける場合、上記した通り、最終面のチルト量は焦点距離に依存するため、ズーム比が大きくなる場合、望遠端状態でのチルト量が大きくなるため、コマ収差が発生しやすいという問題が発生する。
このコマ収差量はズームレンズのFナンバー(口径比)に依存する。
FナンバーをFNOとする時、最終面を射出する軸上光束の最大角θFは
θF=tan−1(1/2FNO)
で算出できる。
この時、最終面の傾斜角αと射出最大角θFとの比θF/αが大きくなる場合、コマ収差の発生が大きくなるため、本発明ズームレンズにおいては、θF/αを小さくすることにより、最終面の頂角を変化させた際に発生するコマ収差を抑えている。
上記した通り、最終面が傾斜角αだけ傾いた際の像シフト量δyは
δy=Bf・α(n−1)
で表現されるため、最終面から像面までの距離Bfを長くするほど、傾斜角αを小さくすることができる。
このため、本発明ズームレンズにおいては、極端な大型化を引き起こさない状態でできるだけ最終面から像面までの距離Bfを長くしている。
本発明ズームレンズにおいては、以上のように構成することにより、像をシフトさせた際に引き起こされるコマ収差や台形歪の発生を抑えることができ、より良好なる光学性能を得ることができる。
また、本発明ズームレンズにおいては、後群を光軸方向に固定することによって、正レンズをチルトさせるための駆動機構の簡略化を図ることができる。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、以下の条件式(1)及び(2)を満足することが好ましい。
(1)1<fp/Bf<3
(2)3<Bf・FNO/Ymax
但し、
fp:後群中に配置される正レンズの焦点距離
FNO:望遠端状態におけるFナンバー
Ymax:最大像高
とする。
条件式(1)は後群内に配置される正レンズの焦点距離を規定する条件式であり、正レンズをチルトさせた際に発生する台形歪を抑えるための条件式である。
条件式(1)の下限値を下回った場合、射出瞳位置が像面位置より後ろ側に位置し、且つ、正レンズを射出する主光線が光軸と成す角度が大きくなる。このため、正レンズをチルトさせた際に主光線が最終面の法線となす角度が光線高さにより変化し、その結果、台形歪を引き起こしてしまう。
逆に、条件式(1)の上限値を上回った場合、射出瞳位置が像面より前側に位置し、且つ、正レンズを射出する主光線が光軸と成す角度が大きくなる。このため、下限値を下回った場合とは逆の台形歪を引き起こしてしまう。
以上から、条件式(1)の範囲から外れた場合には、像をシフトさせた際に発生する台形歪により像の大きさが変化してしまうため、好ましくない。
条件式(2)はバックフォーカスを規定する条件式である。
条件式(2)の下限値を下回った場合、バックフォーカスが短くなるため、所定量だけ像をシフトする際に必要となる最終面の偏角、すなわち、前記αが大きくなってしまう。その結果、像をシフトさせた際に発生するコマ収差の変動を良好に抑えることが難しくなってしまう。
なお、条件式(2)の上限値を12とすることがより望ましい。バックフォーカスが長くなりすぎると、レンズ系全体の大きさが大型化しすぎてしまい、好ましくない。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)0.2<Ymax/Rn<0.7
但し、
Rn:後群中に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径
とする。
条件式(3)は正レンズの物体側レンズ面の曲率半径を規定する条件式である。
条件式(3)の上限値を上回った場合、軸外光束が正レンズにより急激に屈折されるため、画面周辺部においてコマ収差が多大に発生するようになってしまう。その結果、さらなる高性能化を充分に図ることができなくなる。
逆に、条件式(3)の下限値を下回った場合、所定量だけ像をシフトするのに必要なチルト量αが大きくなりすぎてしまうため、さらなる小型化を充分に図ることができなくなる。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、レンズ径の小型化と高性能化とのバランスを図るために、開口絞りが前記前群中に配置され、前記前群は前記開口絞りの物体側と像側とにそれぞれ少なくとも1つ以上の可動レンズ群を有し、前記可動レンズ群の移動により、焦点距離が変化し、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4)0.4<Ds/TL<0.7
但し、
Ds:広角端状態における開口絞りから像面までの光軸に沿った距離
TL:広角端状態におけるズームレンズの最も物体側のレンズ面から像面までの光軸に沿った距離
とする。
本発明ズームレンズにおいては、後群により射出瞳位置を整えることが可能であるが、一般に光学系全体のどこに開口絞りを配置するかによって、レンズ位置の変化に伴う軸外収差の変動が変化するため、より高性能化を図るには、開口絞りの配置に着目することが望ましい。
ズームレンズにおいては、画角の変化に伴う軸外収差の変動を補正する上で、各レンズ群を通過する軸外光束の高さを積極的に変化させることが有効である。特に、開口絞りを挟んで物体側と像側に可動レンズ群を有する場合に、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までレンズ位置状態が変化する際に発生する軸外収差の変動を良好に補正することが可能である。
また、可動レンズ群が開口絞りの物体側のみにしか、存在しない場合、可動レンズ群の移動スペースの点で開口絞り位置が像側へ移動する。その結果、開口絞りから離れた位置に配置されるレンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れてしまうため、レンズ径の小型化が充分図れない。同様に、可動レンズ群が開口絞りの像側のみにしか、存在しない場合も、結局、レンズ径の小型化が充分図れない。
以上のことから、レンズ径の小型化とさらなる高性能化を両立するために、前群を第1部分群、第2部分群の2つの部分群により構成し、その2つの部分群の間に開口絞りを配置するとともに、第1部分群、第2部分群がそれぞれ少なくとも1つ以上の可動レンズ群を有することが望ましい。
条件式(4)はレンズ系の中における開口絞りの位置を規定する条件式である。
条件式(4)の下限値を下回った場合、広角端状態において、最も物体側に配置されるレンズ群を通過する軸外光束が光軸から離れ、レンズ径の小型化が充分図れなくなってしまう。
条件式(4)の上限値を上回った場合、前群を射出する主光線が光軸に近づくような状態となり、後群を構成する負レンズが極端に強い屈折力を持つため、結果的に画面周辺部においてコマ収差が多大に発生して、所定の光学性能を得ることが難しくなってしまう。
本発明の一実施形態によるズームレンズにあっては、像をシフトさせた際に発生する色収差の変動を低減し、高性能化を実現するために、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5)νdn>58
但し、
νdn:正レンズのd線に対するアッベ数
条件式(5)は正レンズのアッベ数を規定する条件式である。
条件式(5)の下限値を下回った場合、最終面のチルトに伴う色収差の発生が大きくなりすぎて、より高性能化を図ることが難しくなってしまう。
次に、本発明ズームレンズの具体的な実施の形態及び該実施の形態に具体的な数値を適用した数値実施例について図面及び表を参照して説明する。
なお、各実施の形態において非球面が導入されており、該非球面形状は、数1式によって定義されるものとする。
Figure 2007334051
なお、yは光軸からの高さ、xはサグ量、cは曲率、κは円錐定数、A、B、…は非球面係数である。
図2は本発明の第1の実施の形態にかかるズームレンズの屈折力配置を示し、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4、正の屈折力を有する第5レンズ群G5が配置されて構成され、広角端状態から望遠端状態まで変倍する際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の空気間隔は減少するように、第2レンズ群G2が像側へ移動し、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動する。この時、第5レンズ群G5は固定であって、第4レンズ群G4が近距離合焦時に物体側へ移動する。
図3は本発明の第1の実施の形態にかかるズームレンズ1のレンズ構成を示すものであり、各レンズ群は以下のように構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置した、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正レンズとの接合レンズL11及び物体側に凸面を向けた正レンズL12により構成される。第2レンズ群G2は、物体側から順に配置した、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL21、両凹形状の負レンズL22及び物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズL23により構成される。第3レンズ群G3は、物体側から順に配置した、物体側面が非球面である両凸形状の正レンズと物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズとの接合正レンズL3により構成される。第4レンズ群G4は、物体側から順に配置した、物体側に非球面として構成された凹面を向けたメニスカス形状の正レンズと物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズとの接合正レンズL4により構成される。第5レンズ群G5は、物体側から順に配置した、物体側面が非球面である像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL51及び像側レンズ面が平面である正レンズL52により構成される。
このズームレンズ1においては、前記第1レンズ群G1乃至第4レンズ群G4が前群、前記第5レンズ群G5が後群をなし、第5レンズ群G5中の正レンズL52がその物体側レンズ面の球心位置を回転中心位置として回転駆動することにより、像をシフトさせることが可能である。また、開口絞りSは第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に位置する。従って、開口絞りSを挟んで前後にそれぞれ少なくとも1個以上の可動レンズ群(前側にG1、G2、後側にG3、G4)が存在する。
表1に前記第1の実施の形態にかかるズームレンズ1に具体的数値を適用した数値実施例1の諸元の値を掲げる。表1及び以下の諸元表中のfは焦点距離、FNOはFナンバー、2ωは画角を表し、屈折率及びアッベ数はd線に対する値である。なお、表1中で曲率半径0とは平面を示す。また、面間隔に関しDiは当該面間隔が可変間隔であることを示す。
Figure 2007334051
第3レンズ群G3の最も物体側の面(第13面)、第4レンズ群G4の最も物体側の面(第16面)及び第5レンズ群G5の負レンズL51の物体側面(第19面)は非球面によって構成されている。そこで、数値実施例1における上記各面の4次、6次、8次及び10次の非球面係数A、B、C及びDを表2に示す。なお、表2及び以下の非球面係数を示す表において「E−i」は10を底とする指数表現、すなわち、「10−i」を表しており、例えば、「0.12345E-05」は「0.12345×10−5」を表している。
Figure 2007334051
広角端から望遠端へとレンズ位置状態が変化する際に第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔D5、第2レンズ群G2と開口絞りSとの間の面間隔D11、開口絞りSと第3レンズ群G3との間の面間隔D12、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の面間隔D15及び第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間の面間隔D18が変化する。そこで、数値実施例1における上記各面間隔D5、D11、D12、D15及びD18の広角端(f=1.00)、第1中間焦点距離(f=3.0054)、第2中間焦点距離(f=7.2467)及び望遠端(f=14.0983)における各値を表3に示す。
Figure 2007334051
数値実施例1において、0.3度の軸倒れ(θ=0.3)による像振れを補正するのに必要な最終面(第5レンズ群G5中の正レンズL52の像側面(第22面))の広角端(f=1.00)、第1中間焦点距離(f=3.0054)、第2中間焦点距離(f=7.2467)及び望遠端(f=14.0983)における傾斜角(α)を表4に示す。
Figure 2007334051
数値実施例1における、第5レンズ群G5中の正レンズL52の焦点距離fp及び各条件式(1)乃至(5)対応値を表5に示す。
Figure 2007334051
図4乃至図7は数値実施例1の無限遠合焦状態での諸収差図を示し、図4は広角端状態(f=1.0000)、図5は第1中間焦点距離状態(f=3.0054)、図6は第2中間焦点距離状態(f=7.2467)、図7は望遠端状態(f=14.0983)における諸収差図を示す。
図4乃至図7の各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。横収差図においてAは画角、yは像高をそれぞれ示す。
図8乃至図11は数値実施例1の無限遠合焦状態において0.3度分だけ、第5レンズ群G5中の正レンズL52の像側面(第22面)を傾けた際の横収差図を示し、図8は広角端状態(f=1.0000)、図9は第1中間焦点距離状態(f=3.0054)、図10は第2中間焦点距離状態(f=7.2467)、図11は望遠端状態(f=14.0983)における横収差図を示す。
各収差図から、数値実施例1は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
図12は本発明の第2の実施の形態にかかるズームレンズの屈折力配置を示し、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4、負の屈折力を有する第5レンズ群G5が配置されて構成され、広角端状態から望遠端状態まで変倍する際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の空気間隔は減少するように、第2レンズ群G2が像側へ移動する。この時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、第5レンズ群G5は固定であって、第4レンズ群G4が第2レンズ群の移動に伴う像面位置の変動を補正するとともに、近距離合焦時に物体側へ移動する。
図13は本発明の第2の実施の形態にかかるズームレンズ2のレンズ構成を示すものであり、各レンズ群は以下のように構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置した、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズL11、プリズムL12及び両面が非球面で構成された両凸形状の正レンズL13により構成される。第2レンズ群G2は、物体側から順に配置した、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL21及び両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズとの接合負レンズL22により構成される。第3レンズ群G3は両面が非球面で構成された両凸形状の正レンズL3により構成される。第4レンズ群G4は、物体側から順に配置した、物体側面が非球面で構成された両凸形状の正レンズと物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズとの接合正レンズL4により構成される。第5レンズ群G5は、物体側から順に配置した、像側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズL51及び像側レンズ面が平面である正レンズL52により構成される。
このズームレンズ2においては、前記第1レンズ群G1乃至第4レンズ群G4が前群、前記第5レンズ群G5が後群をなし、正レンズL52がその物体側レンズ面の球心位置を回転中心位置として回転駆動することにより、像をシフトさせることが可能である。また、開口絞りSは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に位置する。従って、開口絞りSを挟んで前後にそれぞれ少なくとも1個以上の可動レンズ群(前側にG2、後側にG4)が存在する。
表6に前記第2の実施の形態にかかるズームレンズ2に具体的数値を適用した数値実施例2の諸元の値を掲げる。
Figure 2007334051
第1レンズ群G1の最終レンズL13の両面(第5面、第6面)、第3レンズ群G3を構成する正レンズL3の両面(第12面、第13面)及び第4レンズ群G4の最も物体側の面(第15面)は非球面によって構成されている。そこで、数値実施例2における上記各面の4次、6次、8次及び10次の非球面係数A、B、C及びDを表7に示す。
Figure 2007334051
広角端から望遠端へとレンズ位置状態が変化する際に第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の面間隔D6、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の面間隔D11、第3レンズ群G3と開口絞りSとの間の面間隔D14及び第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間の面間隔D17が変化する。そこで、数値実施例2における上記各面間隔D5、D11、D14及びD17の広角端(f=1.00)、中間焦点距離(f=1.6793)及び望遠端(f=2.8318)における各値を表8に示す。
Figure 2007334051
数値実施例2において、0.5度の軸倒れ(θ=0.5)による像振れを補正するのに必要な最終面(第5レンズ群G5中の正レンズL52の像側面(第21面))の広角端(f=1.00)、中間焦点距離(f=1.6793)及び望遠端(f=2.8318)における傾斜角(α)を表9に示す。
Figure 2007334051
数値実施例2における、第5レンズ群G5中の正レンズL52の焦点距離fp及び各条件式(1)乃至(5)対応値を表10に示す。
Figure 2007334051
図14乃至図16は数値実施例2の無限遠合焦状態での諸収差図を示し、図14は広角端状態(f=1.0000)、図15は中間焦点距離状態(f=1.6793)、図16は望遠端状態(f=2.8318)における諸収差図を示す。
図14乃至図16の各収差図において、球面収差図中の実線は球面収差を示し、非点収差図中の実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。横収差図においてAは画角、yは像高をそれぞれ示す。
図17乃至図19は数値実施例2の無限遠合焦状態において0.5度分だけ、第5レンズ群G5中の正レンズL52の像側面(第21面)を傾けた際の横収差図を示し、図17は広角端状態(f=1.0000)、図18は中間焦点距離状態(f=1.6793)、図19は望遠端状態(f=2.8318)における横収差図を示す。
各収差図から、数値実施例2は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
次に、本発明撮像装置について説明する。
本発明撮像装置は、ズームレンズと、該ズームレンズにより形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記ズームレンズの軸倒れを検出する手振れ検出部と、前記手振れ検出部の検出に基づき補正量を算出する演算部と、前記演算部が計算した補正量に従って手ぶれ補正動作を行う手振れ駆動部とを備えた撮像装置であって、前記ズームレンズは、複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、式(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾けるように構成され、前記手振れ検出部は前記θを検出し、前記演算部は前記式(0)に基づくαの算出を行い、前記手振れ駆動部は前記正レンズを前記α傾ける。
図20に本発明の一実施形態による撮像装置のブロック図を示す。
この実施の形態にかかる撮像装置10は、図20に示すように、大きく分けると、カメラ部20と、カメラDSP(Digital Signal Processor)30と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)40と、媒体インターフェース(以下、媒体I/Fという。)50と、制御部60と、操作部70と、LCD(Liquid Crystal Display)80と、外部インターフェース(以下、外部I/Fという。)90を備えるとともに、記録媒体100が着脱可能とされている。
記録媒体100は、半導体メモリーを用いたいわゆるメモリーカード、記録可能なDVD(Digital Versatile Disk)や記録可能なCD(Compact Disc)等の光記録媒体、磁気ディスク等の種々のものを用いることができるが、この実施の形態においては、記録媒体100として、例えば、メモリーカードを用いるものとして説明する。
そして、カメラ部20は、光学ブロック21、CCD(Charge Coupled Device)22、前処理回路23、光学ブロック用ドライバ24、CCD用ドライバ25、タイミング生成回路26、手振れ検出部27等を備えたものである。ここで、光学ブロック21は、レンズ、フォーカス機構、シャッター機構、絞り(アイリス)機構、手振れ駆動部等を備えたものである。そして、光学ブロック21中のレンズには、上記したズームレンズ1、2等の本発明にかかるズームレンズが使用される。
また、制御部60は、CPU(Central Processing Unit)61、RAM(Random Access Memory)62、フラッシュROM(Read Only Memory)63、時計回路64等が、システムバス65を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータであり、この実施の形態の撮像装置10の各部を制御することができるものである。
ここで、RAM62は、処理の途中結果を一時記憶する等主に作業領域として用いられるものである。また、フラッシュROM63は、CPU61において実行する種々のプログラムや、処理に必要になるデータ等が記憶されたものである。また、時計回路64は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供することができるとともに、撮影日時等を提供する等のことができるものである。
そして、画像の撮影時においては、光学ブロック用ドライバ24は、制御部60からの制御に応じて、光学ブロック21を動作させるようにする駆動信号を形成し、これを光学ブロック21に供給して、光学ブロック21を動作させるようにする。光学ブロック21は、光学ブロック用ドライバ24からの駆動信号に応じて、フォーカス機構、シャッター機構、絞り機構、手振れ駆動部が制御され、被写体の画像を取り込んで、これをCCD22に対して提供する。
CCD22は、光学ブロック21からの画像を光電変換して出力するものであり、CCD用ドライバ25からの駆動信号に応じて動作し、光学ブロック21からの被写体の画像を取り込むとともに、制御部60によって制御されるタイミング生成回路26からのタイミング信号に基づいて、取り込んだ被写体の画像(画像情報)を電気信号として前処理回路23に供給する。
なお、上述したように、タイミング生成回路26は、制御部60からの制御に応じて、所定のタイミングを提供するタイミング信号を形成するものである。また、CCD用ドライバ25は、タイミング生成回路26からのタイミング信号に基づいて、CCD22に供給する駆動信号を形成するものである。
前処理回路23は、これに供給された電気信号の画像情報に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理を行って、S/N比を良好に保つようにするとともに、AGC(Automatic Gain Control)処理を行って、利得を制御し、そして、A/D(Analog/Digital)変換を行って、デジタル信号とされた画像データを形成する。
前処理回路23からのデジタル信号とされた画像データは、カメラDSP30に供給される。カメラDSP30は、これに供給された画像データに対して、AF(Auto Focus)、AE(Auto Exposure)、AWB(Auto White Balance)等のカメラ信号処理を施す。このようにして種々の調整がされた画像データは、所定の圧縮方式でデータ圧縮され、システムバス65、媒体I/F50を通じて、この実施の形態の撮像装置10に装填された記録媒体100に供給され、後述するように記録媒体100にファイルとして記録される。
また、記録媒体100に記録された画像データは、タッチパネルやコントロールキー等からなる操作部70を通じて受け付けたユーザーからの操作入力に応じて、目的とする画像データが媒体I/F50を通じて記録媒体100から読み出され、これがカメラDSP30に供給される。
カメラDSP30は、記録媒体100から読み出され、媒体I/F50を通じて供給されたデータ圧縮されている画像データについて、そのデータ圧縮の解凍処理(伸張処理)を行い、解凍後の画像データをシステムバス65を通じて、LCDコントローラ81に供給する。LCDコントローラ81は、これに供給された画像データからLCD80に供給する画像信号を形成し、これをLCD80に供給する。これにより、記録媒体100に記録されている画像データに応じた画像が、LCD80の表示画面に表示される。
なお、画像の表示の形態は、ROMに記録された表示処理プログラムに従う。つまり、この表示処理プログラムは後述するファイルシステムがどのような仕組みで記録されているのか、どのように画像を再生するのかというプログラムである。
また、この実施の形態にかかる撮像装置10には、外部I/F90が設けられている。この外部I/F90を通じて、例えば、外部のパーソナルコンピュータと接続して、パーソナルコンピュータから画像データの供給を受けて、これを自機に装填された記録媒体100に記録したり、また、自機に装填された記録媒体100に記録されている画像データを外部のパーソナルコンピュータ等に供給したりすることもできるものである。
また、外部I/F90に通信モジュールを接続することにより、例えば、インターネット等のネットワークに接続して、ネットワークを通じて種々の画像データやその他の情報を取得し、自機に装填された記録媒体100に記録したり、あるいは、自機に装填された記録媒体100に記録されているデータを、ネットワークを通じて目的とする相手先に送信したりすることもできるものである。
また、外部のパーソナルコンピュータやネットワークを通じて取得し、記録媒体に記録した画像データ等の情報についても、上述したように、この実施の形態の撮像装置において読み出して再生し、LCD80に表示してユーザーが利用することももちろんできるようにされている。
なお、外部I/F90は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)等の有線用インターフェースとして設けることも可能であるし、光や電波による無線インターフェースとして設けることも可能である。すなわち、外部I/F90は、有線、無線のいずれのインターフェースであってもよい。
このように、この実施の形態にかかる撮像装置10は、被写体の画像を撮影して、当該撮像装置10に装填された記録媒体100に記録することができるとともに、記録媒体100に記録された画像データを読み出して、これを再生し、利用することができるものである。また、外部のパーソナルコンピュータやネットワークを通じて、画像データの提供を受けて、これを自機に装填された記録媒体100に記録したり、また、読み出して再生したりすることもできるものである。
さらに、この撮像装置10にあっては、いわゆる手振れ補正機能を有する。すなわち、図示しないレリーズボタンの押下等により、シャッターが開いている時間内に(瞬間的に)生じるズームレンズの軸倒れが生じ、これによるCCD22の受光面における像の移動が生じた場合に、第5レンズ群中の正レンズの像側面を傾斜させて像シフトを行い、あたかもズームレンズの軸倒れが生じなかったかのような画像を取得する機能を有する。
本発明撮像装置10における手振れ補正機能の一例を図21のブロック図に示す。
手振れ、すなわち、上記したズームレンズの軸倒れが生じたときに、ブレ検出系、すなわち、上記手振れ検出部27より出力されるブレ情報と、焦点距離検出系より出力される焦点距離情報に基づき、演算系により手ブレを補正するのに必要な補正量を予め演算系に記憶された係数に基づき、算出する。演算系から補正量が補正情報として駆動系に与えられ、駆動系により第5レンズ群中の正レンズ(以下、「補正レンズ」という)に傾動量が与えられる。
ブレ検出系である手振れ検出部27としては、例えば、角速度センサーが用いられ、対向する2つの方向の角速度を独立して検出する。焦点距離検出系は基準位置からのレンズ駆動量、あるいは、レンズ駆動量に変換可能な移動量(具体的には例えばカム回転角)に基づく、焦点距離に変換可能な情報を出力する。
演算系の働きはCPU61が果たし、手振れ検出部27から得られるズームレンズの軸倒れ量θ及び上記焦点距離情報を得て、上記式(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]に基づく計算により予め形成され、CPU61内のメモリあるいはフラッシュROM63に記憶されていたテーブルを参照して、像振れの補正のために必要な補正レンズの像側面(射出面)の傾斜角αを算出し、この算出結果に基づきドライバ24を介して、カメラブロック21内の手振れ駆動部を駆動して補正レンズを傾動させる。
前記補正レンズを傾動させる手振れ駆動部としては、種々の構成のものが考えられるが、その一例を図22乃至図25に示す。
手振れ駆動部200は固定基盤210を備え、該固定基盤210に移動枠220が傾動可能に組み付けられる。固定基盤210の中央部には円形のレンズ取付孔211が形成され、該レンズ取付孔211にレンズL1が取り付けられる。固定基盤210の後面のレンズ取付孔211を囲む位置にはほぼ周方向に等間隔に間隔を空けて3個のボール配置凹部212が形成されている。固定基盤210の後面の前記レンズ取付孔211を挟んで左右の位置には配置凹部213が形成されており、これら配置凹部のほぼ中央部には固定孔213aが形成されている。そして、前記配置凹部213の固定孔213aに対向ヨーク214が嵌合固定される。
移動枠220はほぼ円環状をしたレンズ保持部221の左右両側部から前後方向から見てコ字状を成し外方に開口した保持部222が一体に突設されて成る。そして、レンズ保持部221にはレンズL2が取り付けられ、前記保持部222にはマグネット223が固定され、また、該マグネット223の後側にバックヨーク224が固定されている。
そして、移動枠220が固定基盤210の後側に重ねられる。このとき、固定基盤210のレンズ取付孔211の中心と移動枠220のレンズ保持部221の中心とが一致するように、すなわち、それぞれに保持されたレンズL1、L2の軸が一致するようにされる。なお、レンズL1は前記ズームレンズ1、2の第5レンズ群G5の負レンズL51とされ、正レンズL2の凸面が負レンズL1に対向した状態となる。レンズL2は同じく第5レンズ群G5の正レンズL52とされ、また、固定基盤210のボール配置凹部212にはボール230が転動可能に配置される。従って、マグネット223とバックヨーク224及び対向ヨーク214との間にできる磁気回路によって、移動枠220が固定基盤210の方へ、すなわち、光軸方向に吸引され、レンズL2の凸面の周縁寄りの部分が前記ボール230と接触する(図24参照)。これによって、レンズL2が光軸方向に位置決めされる。そして、移動枠220が固定基盤210に対して第1の方向及び/又は第2の方向(図23、図25参照)へ移動すると、前記ボール230がレンズL2の凸面を転がるようにして、レンズL2が移動枠220と共に固定基盤210に対して傾動する。
そして、固定基盤210の配置凹部213にコイル基板240が配置される。前記コイル基板240には第1方向コイル241、第2方向コイル242及び2つのホール素子243、244が実装される。すなわち、左側のコイル基板240aの後面の上方寄りの位置に第1方向コイル241が横長の状態で配置され、該第1方向コイル241の下側に接して第1方向ホール素子243が配置される。そして、コイル基板240aの前面に第2方向コイル242が縦長の状態で、且つ、レンズ取付孔211寄りに位置した状態で配置される(各要素の位置関係については図23参照)。右側のコイル基板240bの後面の左寄り、すなわち、レンズ取付孔211側に第2方向コイル242が縦長の状態で配置され、該第2方向コイル242の右側に接して第2方向ホール素子244が配置され、そして、コイル基板240bの前側に第1方向コイル241が横長の状態で、且つ、下方に寄った状態で配置される。
前記手振れ駆動部200の動作を、主として図23を参照して、説明する。図23は固定基盤210及びそれに配置された部材を後方から見た図であり、第1方向を上下方向として、第2方向を左右方向として説明する。
第1方向コイル241に通電されると、磁界に変化が生じるため、該通電の方向に応じて、移動枠220に上方又は下方への移動力が生じる。そして、マグネット223と対向ヨーク214との間に働いている磁気吸引力によって、移動枠220に保持されているレンズL2はその凸面が固定基盤210に保持されているボール230から離間することができないので、レンズL2の球心位置を回転中心として移動枠220は上向き又は下向きに傾動することになる。また、第2方向コイル242に通電されると、磁界に変化が生じるため、該通電の方向に応じて、移動枠220に左方又は右方への移動力が生じ、レンズL2の球心位置を回転中心として移動枠220は左向き又は右向きに傾動することになる。そして、それぞれの傾動の割合、すなわち、傾動角は各コイル241、242に流れる電流値に応じたものとなる。また、コイル241、242に同時に通電されると、その電流の割合に応じて、上下及び左右の方向が複合された方向へ傾動される。すなわち、2種類のコイル241、242に適宜に通電することにより、移動枠220を全ての方向へ傾動させることができる。そして、移動枠220の傾動によってそれに支持されているレンズL2が傾動されることになる。そして、その傾動はレンズL2、すなわち、補正レンズ(第5レンズ群G5の正レンズL52)の物体側面の球心位置を回転中心として傾動するため、結果として、補正レンズの像側レンズ面の光軸に対する傾斜角度、すなわち、前記αのみが変化することになる。
以上に説明したように、第1方向コイル241、第2方向コイル242にシャッターレリーズ等に起因するカメラのブレを検出する手振れ検出部27からズームレンズの光軸の倒れ、すなわち、前記θが演算部61に与えられ、演算部61において前記カメラのブレによる像ブレを補正するために必要な補正量、すなわち、前記αが算出され、この補正量に対応した電流が第1方向コイル241及び第2方向コイル242に流されて、その結果、補正レンズの最終面が前記α傾けられて、前記像ブレが補正される。
なお、第1方向ホール素子243によって移動枠220の第1方向への移動量が検出され、第2方向ホール素子244によって第2方向への移動量が検出され、この移動量情報が前記補正量の算出に当たって演算部で参照することによって、より高精度な手ぶれ補正制御が行われる。
また、図22乃至図25に示した手振れ駆動部200は、手振れ駆動部の一例を示したもので、本発明撮像装置における手振れ駆動部が前記手振れ駆動部200に限定されるものではない。
さらに、上記撮像装置10において、撮像手段としてCCDを示したが、本発明撮像装置における撮像手段がCCDに限られることを意味するものではない。CCDの他に、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)やその他の撮像素子を使用することもできる。
また、前記補正量αの算出は、前述した手振れ等による軸倒れ量θ、焦点距離f及びαの相関テーブルを参照する方法に限らず、検出系により検出された軸倒れ量θ及び焦点距離fを前記式(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]に代入して計算によりその都度算出するようにしても良い。
前記した撮像装置10は、具体的製品としては、各種の形態を採りうる。例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラが組み込まれた携帯電話、カメラが組み込まれたPDA(Personal Digital Assistant)等々のデジタル入出力機器のカメラ部等として、広く適用することができる。
なお、前記した各実施の形態及び数値実施例において示された各部の具体的形状及び数値は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
本発明ズームレンズの概要を説明するための説明図である。 図3乃至図11と共に本発明ズームレンズの第1の実施の形態を示すものであり、本図は屈折力配置と変倍時における各レンズ群の可動の可否を示す図である。 レンズ構成を示す図である。 図5乃至図7と共に第1の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例1の無限遠合焦状態における各種収差図を示すものであり、本図は広角端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 第1中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 第2中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 望遠端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 図9乃至図11と共に無限遠合焦状態において0.3度分だけ、第5レンズ群中の正レンズの像側面を傾けた際の横収差図を示し、本図は望遠端状態における横収差図を示すものである。 第1中間焦点距離状態における横収差図を示すものである。 第1中間焦点距離状態における横収差図を示すものである。 望遠端状態における横収差図を示すものである。 図13乃至図19と共に本発明ズームレンズの第2の実施の形態を示すものであり、本図は屈折力配置と変倍時における各レンズ群の可動の可否を示す図である。 レンズ構成を示す図である。 図15及び図16と共に第2の実施の形態に具体的数値を適用した数値実施例2の無限遠合焦状態における各種収差図を示すものであり、本図は広角端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 中間焦点距離状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 望遠端状態における球面収差、非点収差、歪曲収差及び横収差を示すものである。 図18及び図19と共に無限遠合焦状態において0.5度分だけ、第5レンズ群中の正レンズの像側面を傾けた際の横収差図を示し、本図は望遠端状態における横収差図を示すものである。 中間焦点距離状態における横収差図を示すものである。 望遠端状態における横収差図を示すものである。 本発明撮像装置の実施の形態の一例を示すブロック図である。 手振れ補正機能の一例を示すブロック図である。 図23乃至図25と共に手振れ駆動部の一例を示すものであり、本図は後方から見た斜視図である。 移動枠を除去して示す後面図である。 図23の24−24線に沿う断面図である。 分解斜視図である。
符号の説明
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、G5…第5レンズ群(後群)、L51…負レンズ、L52…正レンズ、S…開口絞り、10…撮像装置、22…CCD(撮像素子)、27…手振れ検出部、61…演算部、200…手振れ駆動部

Claims (6)

  1. 複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成されるズームレンズであって、
    前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、
    瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、以下の式(0)に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾けることを特徴とするズームレンズ。
    (0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]
    但し、
    α:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面の法線がレンズ系の光軸となす角度
    f:レンズ系全体での焦点距離
    θ:レンズ系の倒れた後の光軸の倒れる前の光軸に対する角度
    Bf:後群中に配置される正レンズの像側レンズ面から像面までの距離
    n:後群中に配置される正レンズの屈折率
    とする。
  2. 前記後群はレンズ位置状態によらず、光軸方向に固定であって、
    以下の条件式(1)及び(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    (1)1<fp/Bf<3
    (2)3<Bf・FNO/Ymax
    但し、
    fp:後群中に配置される正レンズの焦点距離
    FNO:望遠端状態におけるFナンバー
    Ymax:最大像高
    とする。
  3. 以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項2に記載のズームレンズ。
    (3)0.2<Ymax/Rn<0.7
    但し、
    Rn:後群中に配置される正レンズの物体側レンズ面の曲率半径
    とする。
  4. 開口絞りが前記前群中に配置され、
    前記前群は前記開口絞りの物体側と像側とにそれぞれ少なくとも1つ以上の可動レンズ群を有し、前記可動レンズ群の移動により、焦点距離が変化し、
    以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    (4)0.4<Ds/TL<0.7
    但し、
    Ds:広角端状態における開口絞りから像面までの光軸に沿った距離
    TL:広角端状態におけるズームレンズの最も物体側のレンズ面から像面までの光軸に沿った距離
    とする。
  5. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項3に記載のズームレンズ。
    (5)νdn>58
    但し、
    νdn:後群中に配置される正レンズのd線(λ=587.6nm)に対するアッベ数
    とする。
  6. ズームレンズと、該ズームレンズにより形成した光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記ズームレンズの軸倒れを検出する手振れ検出部と、前記手振れ検出部の検出に基づき補正量を算出する演算部と、前記演算部が計算した補正量に従って手ぶれ補正動作を行う手振れ駆動部とを備えた撮像装置であって、
    前記ズームレンズは、複数の可動レンズ群を有する前群と、該前群の像側に配置され、負レンズと正レンズとにより構成される後群とにより構成され、前記正レンズは像側レンズ面が平面であって、物体側に凸である物体側レンズ面の球心位置を回転中心として傾動可能であり、瞬間的衝撃によりレンズ系が倒れたときに、式(0)α=−f・θ/[Bf(n−1)]に基づき、前記正レンズをレンズ系の光軸に対して角度α傾けるように構成され、
    前記手振れ検出部は前記θを検出し、前記演算部は前記式(0)に基づくαの算出を行い、前記手振れ駆動部は前記正レンズを前記α傾ける
    ことを特徴とする撮像装置。
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