JP2007332089A - 皮膚バリア強化用の皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)L−カルニチン及び/又はその塩とを、皮膚外用剤に含有させる。前記炭素数10〜30のアシル基は、ラウロイル基であることが好ましく、前記L−カルニチン及び/又はその塩は塩化L−カルニチンであることが好ましく、グリセリン、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール及びジグリセリンから選択される成分を含有することが好ましく、中でも、グリセリンを5〜20質量%含有することが好ましい。
【選択図】 なし
Description
(1)1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)L−カルニチン及び/又はその塩とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)前記炭素数10〜30のアシル基が、ラウロイル基であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記L−カルニチン及び/又はその塩が塩化L−カルニチンであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)次のA群に示す多価アルコールから選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(A)グリセリン、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、ジグリセリン
(5)グリセリンを5〜20質量%含有することを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
(6)更に、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマーを含有することを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを必須成分として含有する。かかる成分はフリー体を含有することもできるし、塩の形で含有することもできる。これらの塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。アシル基は炭素数10〜30のものであることを特徴とする。この様なアシル基としては、直鎖であっても、分岐構造を有していても、環状構造を有していても良く、飽和脂肪族であっても、不飽和脂肪族であっても良い。アシル基の具体例としては、例えば、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、リノロイル基等が例示でき、これらの中ではラウロイル基が特に好ましい。又、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは2つのアシル基を有することになるが、かかる2つのアシル基としては、同じであっても、異なっていても良い。α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは例えば、次のような手順で製造することができる。即ち、グルタミン酸をトリエチルアミンなどのアルカリの存在下、アシルクロリドと反応させてN−アシルグルタミン酸を得る。しかる後に、モル比2:1でリジンと、DCC等のペプチド合成試薬の存在下縮合させることにより、製造することができる。斯くして得られた反応生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどで精製することができる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーの溶出溶媒としては、クロロホルム−メタノール混液系が好ましく例示できる。かかるα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの構造を式1に示す。又、かかる成分の塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。
本発明の皮膚外用剤は必須成分として、L−カルニチン及び/又はその塩を含有することを特徴とする。L−カルニチンは下記に示す構造を有しており、既に、化粧料用の原料として使用されている。この様な市販品を購入して使用することができる。又、試薬としても市販れているのでその入手は容易である。本発明では、かかるL−カルニチンをそのまま使用することもできるし、酸などともに塩と無し、かかる塩を含有させることもできる。保存においては塩の状態の方が安定性が高いので、塩を用いることが好ましい。塩としては、通常皮膚外用剤で使用されている塩であれば特段の限定なく使用することができ、例えば、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩などの鉱酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酢酸塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等の酸性アミノ酸塩等が好適に例示できる。かかる成分は、前記成分とともに、損傷した皮膚バリア組織を速やかに再生、再構築する作用を有する。同時に皮膚バリア機能の低下に伴って生じた炎症を抑制する作用も有する。この様な作用を発揮するためには、L−カルニチン及び/又はその塩は、L−カルニチン相当量に換算して、皮膚外用剤全量に対して、0.1〜10質量%含有することが好ましく、0.5〜5質量%含有することがより好ましい。少なすぎると、前記効果を奏さない場合が存し、多すぎると却って乳化系を損なう場合が存するからである。
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤では、油中水乳化剤形であることが好ましい。これは、皮膚閉塞性がますことにより、皮膚バリア機能の補完作用が向上するためである。ことに、高内相の油中水乳化剤形が、この効果を損なわずに、使用感などの使用性が良好であるため好適である。ここで、高内相の油中水乳化剤形とは、水の質量と、エタノールの質量と、多価アルコールの質量との和が、50質量%を越えるものを意味する。この様な高内相の油中水乳化剤形を取るためには、有機変性粘土鉱物を用いて乳化することが好ましい。
前記未変性粘土鉱物を分散媒に分散させる。該分散剤は水系の溶媒であることが好ましく、水であってもよい。分散未変性粘土鉱物を含む分散液に、さらに4級アミノ基を有する化合物を加え、よく撹拌する。4級アミノ基を有する化合物は、水に溶解されて加えられてもよい。加えられる4級アミノ基を有する化合物の量は、分散未変性粘土鉱物の量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%であることがより好ましい。この様な構成を取ることにより、乳化系において、好ましい使用感を呈するためである。撹拌後、分散質を濾取し、脱水、乾固することにより本発明における変性粘土鉱物を得ることができる。あるいは、分散質を濾取することなく、減圧濃縮することにより分散剤を除去して乾固させることにより、本発明における変性粘土鉱物を得ることもできる。得られた変性粘土鉱物は、好ましくは所望のサイズ(粒径が1〜1000μmであることが好ましい)に粉砕され、本発明の皮膚外用剤に含有される。
ボランティアのパネラー5名の前腕内側部に2cm×4cmの部位を4つ設け、それぞれの部位をサージカルテープで15回ストリッピングし、皮膚バリア機能低下モデルを作成した。1部位には化粧料1を50mg、1部には比較例1の化粧料を50mg、1部位には比較例2の化粧料を50mg塗布し、残る1部位はコントロールとして無処置とした。処置後1時間に化粧料を水洗により、除去し、10分間静置して、平衡に達したところで、テヴァメータ(インテグラル社製)を用いて経皮的散逸水分量(TEWL)を計測した。結果を表2に示す。これより、塩化L−カルニチンと、「ペリセアL−30」との相互作用により、皮膚バリア機能が回復していることがわかる。
Claims (6)
- 1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)L−カルニチン及び/又はその塩とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
- 前記炭素数10〜30のアシル基が、ラウロイル基であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記L−カルニチン及び/又はその塩が塩化L−カルニチンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 次のA群に示す多価アルコールから選択される1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(A)グリセリン、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、ジグリセリン - グリセリンを5〜20質量%含有することを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 更に、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとする、ポリマー乃至はコポリマーを含有することを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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