JP2007321755A - 内燃機関の流路形成部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン本体に締結される流路形成部材において、エンジン周りの省スペース化を図り、部品点数を削減した流路形成部材を提供することを目的とする。
【解決手段】流路形成部材50に、本体側冷却水用流路22に冷却水接合開口23をもって接合される冷却水用流路24と、本体側エンジンオイル用流路32にエンジンオイル接合開口33をもって接合されるエンジンオイル用流路34とを形成し、シリンダブロック3への締結用ボス孔43を、冷却水接合開口23の重心Pwおよびエンジンオイル接合開口33の重心Poが各締結用ボス孔43の中心を直線で結ぶことによって形成される4角形Lの内側に位置するように配置する。また、各締結用ボス孔43の中心が冷却水接合開口23の外縁とエンジンオイル接合開口33の外縁とを接線で結ぶことによって形成される領域Rに位置しないようにする。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関本体に締結される流路形成部材に関する。
自動車等の内燃機関(以下、エンジンと記す)には、エンジンオイルを各部に圧送して動弁機構の潤滑やピストンの冷却を行うため、オイルポンプやオイルフィルタ、ストレーナ、リリーフバルブ等からなる潤滑システムが備えられている。一方、運転時における冷却を図るため、エンジンには冷却装置が付設されている。冷却装置は、ラジエータ、シリンダヘッドおよびシリンダブロックに設けたウォータジャケット、ラジエータからウォータジャケットに接続したホース、およびサーモスタット等から構成され、ウォータジャケット内に冷却水を強制的に循環させることにより、エンジンから発生する熱を吸収してエンジンを一定温度に保つ。
エンジンの温度は外気温度にかかわらず一定であることが望ましく、エンジン冷機時には適正温度までエンジン温度を上昇させ、適正温度に達した後には冷却水を流通させて一定温度に保つため、サーモスタットの開閉によって冷却水のラジエータへの流入が制御されている。このようなサーモスタットを収容し、エンジンに接続されるとともに冷却水流路が開通されたサーモスタットケースにおいて、外部配管を少なくし、小型化を図ることによってエンジン周りにおける使用スペースを小さくし、エンジンルーム内への配置を容易にするために、エンジン本体に接続するためのフランジと、オイルフィルタを取り付けるためのフランジと、オイルクーラを取り付けるためのフランジとが形成され、オイルフィルタおよびオイルクーラに連通するオイル流路がそれぞれ形成されたサーモスタットケースが提案されている(特許文献1参照)。
また、複数の流出口に対するホース等の流路形成部材の接続作業性を向上させてエンジンの組み立て性を向上させるとともに、部品点数のさらなる削減を実現するために、エンジンに取り付けられ、内部に形成された複数の流路がそれぞれエンジン本体に形成された冷却水の流入口と流出口とに接続される流路形成部材を備えたエンジンにおいて、流出口が2つであって、それぞれに接続される2つの流路が仕切り壁により区画されて形成された流路形成部材を備えたエンジンが提案されている。(特許文献2参照)
特開平11−182223号公報 特開2002−339744号公報
しかしながら、従来のサーモスタットケースでは、冷却水用の流路とエンジンオイル用の流路とが、それぞれ異なるフランジによってエンジン本体に形成された流路に接続されているため、接続部のシールを個別に行う必要があった。また、エンジンオイルの流路と冷却水の流路とが近接して配置されていないので、エンジンオイルの冷却効果は十分には期待できなかった。
また、特許文献2に記載の流路形成部材を備えた内燃機関では、エンジン内に形成される流出流路を近接させることにより、外部に取り付ける流路形成部材を一体形成して部品点数を削減し、エンジンの組み立て性を向上することはできるが、仕切り壁等によって仕切られたエンジン内の2つの流出流路を形成する必要があり、エンジン本体の製造が煩雑であった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、エンジン本体に締結される流路形成部材において、2つの流路を近接して配置し、エンジン本体に接合する2つの接合開口に対して共通の締結部材を用いて締結することにより、エンジン周りの省スペース化を図り、部品点数を削減した流路形成部材を提供することを目的とする。
また、エンジン本体に締結される流路形成部材において、エンジン本体内に形成された1つの流路に対し、2つの流路を備えた流路形成部材を接合するすることにより、部品点数を削減およびエンジン組み立て性の向上を図りつつ、エンジン本体の製造を容易にした流路形成部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内燃機関本体に形成された第1本体側流路に第1接合開口をもって接合する第1流路と、前記内燃機関本体に形成された第2本体側流路に第2接合開口をもって接合する第2流路とを備え、前記内燃機関本体に少なくとも3つの締結部材によって締結される流路形成部材であって、前記第1接合開口の重心と前記第2接合開口の重心とが、前記締結部材の中心を直線で結ぶことによって形成される多角形のうち面積が最大となる多角形の内側に位置することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る流路形成部材において、前記各締結部材の中心が、前記第1接合開口の外縁と前記第2接合開口の外縁とを接線で結ぶことによって形成される領域に位置しないことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る流路形成部材において、前記第1接合開口と前記第2接合開口とが、同一平面上に形成されたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に係る流路形成部材において、前記内燃機関本体に接合されることにより、前記第1本体流路と前記第1流路との間に第1流路拡大室が形成されることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に係る流路形成部材において、前記内燃機関本体に接合されることにより、前記第2本体流路と前記第2流路との間に第2流路拡大室が形成されたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に係る流路形成部材において、前記第1流路を流通する流体が冷却水であり、前記第2流路を流通する流体がエンジンオイルであることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の流路形成部材において、サーモスタットの収容に供されるサーモスタット収容部をさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、内燃機関本体に締結され、当該内燃機関本体に形成された本体側流路に接合する流路を有する流路形成部材であって、前記本体側流路に臨み、前記流路を第1流路と第2流路とに分岐させる隔壁を備えたことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、請求項8に係る流路形成部材において、サーモスタットの収容に供されるサーモスタット収容部をさらに備え、前記第1流路と第2流路とのいずれか一方は、前記サーモスタット収容部に接続されたバイパス通路であることを特徴とする。
請求項1の流路形成部材によれば、例えば2種の流路を共通の締結部材で固定することにより、エンジン周りの配管が簡略化されるとともに締結部品の点数等を削減することができる。また、上記多角形内に2つの開口の各重心が位置していれば、所定のシール性を確保することができるため、多角形を過大に大きくとること(締結手段を過大に離して配置すること)を防いで締結手段を可及的に近接した位置に配置可能となる。したがって部品として大きさも小さくできる。また、請求項2の流路形成部材によれば、第1接合開口と前記第2接合開口との間に締結部材が位置しないことにより、両開口を近接して形成することができるため、流路形成部材を小型化することができる。また、請求項3の流路形成部材によれば、締結部材を同一方向に配置して両開口のシール性を向上することができる。また、請求項4および請求項5の流路形成部材によれば、合わせ面に流路拡大室を形成することで、どちらか一方のみに形成する場合に比べ、各部材内に形成する拡大室を小さくすることができ、鋳造時の成形が容易となる。また、請求項6の流路形成部材によれば、冷却水の流路とエンジンオイルの流路とが近接することにより、冷却水によるエンジンオイルの冷却効果が期待できる。さらに、請求項7の流路形成部材によれば、サーモスタットケースを別に設ける必要がなく、部品点数の削減、流路形成部材の小型化を実現できる。
また、請求項8の流路形成部材によれば、例えばラジエータへ流出する冷却水流路とサーモスタットへ流出する冷却水流路等の2種の流路を、流路形成部材に設けた隔壁によって流路を2つに分岐することにより、エンジン側開口を単一のものとして鋳造時の成形を容易にし、かつ製造コストも削減することができる。さらに、請求項9に記載の流路形成部材によれば、サーモスタットを流路形成部材と一体に形成したことにより、エンジン周りの省スペース化が実現され、ラジエータを経由しないバイパス通路も形成することができるため、別途バイパス用接続管を設ける必要もなくなる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1はエンジンおよび冷却装置を示す概念図である。図2はシリンダブロックおよび流路形成部材を示す斜視図であり、図3はシリンダブロックおよび流路形成部材を示す正面図であり、図4は図3中のIV−IV断面図であり、図5は図3中のV−V断面図である。また、図6は図4中のVI−VI断面図であり、図7は図4中のVII−VII断面図である。
また、図8は実施例1に係る図3中のIV−IV断面図であり、図9は実施例2に係る図3中のIV−IV断面図である。
《実施形態の全体の構成と作用》
図1に示すエンジン1(内燃機関)は、車両に搭載されるターボチャージャ付水冷式4気筒のディーゼルエンジンであり、4つのシリンダ2が直列に配置されたシリンダブロック3(内燃機関本体)と、シリンダブロック3の上面に締結されたシリンダヘッド4と、ターボタージャ5とから構成されている。また、エンジン1には冷却装置6が付設されており、冷却装置6は、冷却水の熱を大気中に放出するためのラジエータ8と、ラジエータ8の後面に配置された2基の電動のラジエータファン9a,9bと、冷却水の温度をコントロールするためのサーモスタット11と、冷却水を圧送するウォータポンプ12と、冷却水流路内のエアを捕捉するエキスパンションタンク13と、各種配管とから構成されている。
エンジン1の回転は低速域から高速域までと範囲が広いため、その回転に応じた冷却が得られるように、冷却水の水温を検知してラジエータファン9a,9bの回転数を切替えるサーモ・スイッチ10a,10bがラジエータ8に設けられている。サーモ・スイッチ10aは、冷却水の温度が第1設定温度(例えば90℃)となるとラジエータファン9aおよび9bを低回転で起動させ、サーモ・スイッチ10bは、冷却水の温度が第2設定温度(例えば100℃)となるとラジエータファン9aおよび9bを高回転で駆動させる。
ウォータポンプ12は、エンジンのクランクシャフトによって駆動されると、冷却水をシリンダブロック3やシリンダヘッド4へ圧送する。シリンダブロック3の側面には冷却水の流路が設置されており、冷却水がこの流路内を流通することによってシリンダブロック3を冷却してシリンダ温度を一定に維持する。流路形成部材50は、シリンダブロック3に締結され、冷却水が流通する流路が形成されると同時に、サーモスタット11を内蔵するサーモスタットケース21(サーモスタット収容部)が備えられている。サーモスタット11が流路の切替えを行うことにより、冷却水の温度制御が行われる。
冷却水の温度が所定温度(例えば、78℃)以下のときには、サーモスタット11がラジエータ8から冷却水ホース52を通って流入する冷却水の通路11aを閉じて冷却水が遮断される。したがって、シリンダブロック3を流通した冷却水は、ラジエータ8へ接続された冷却水ホース51へ流入せずに、サーモスタット11に形成されたサーモスタットバイパス通路11bに流入し、さらにコネクティングパイプ53を通ってウォータポンプ12へと流入する。一方、冷却水がエンジン1の熱を吸収し続けて所定温度以上になると、サーモスタット11が移動して冷却水通路11aを開けて、サーモスタットバイパス通路11bを閉じるので、シリンダブロック3からの冷却水の流入が遮断され、冷却水は、ラジエータ8に流入するようになり、空気中に放熱することにより水温を下げる。水温が下がった冷却水は、ラジエータ8から冷却水ホース52を通ってサーモスタット11を経由し、コネクティングパイプ53を通ってウォータポンプ12の吸込み側に流入する。
また、シリンダヘッド4には、ヒータコア60に連通する配管61が接続されており、エンジン1の熱を吸収した冷却水が空調用熱源として利用される。ヒータコア60はラジエータ8と並列に配管されており、ヒータコア60を経由した冷却水はラジエータ8に流入することなく、配管62を通ってサーモスタット11を経由し、コネクティングパイプ53を通ってウォータポンプ12に流入する。ウォータポンプ12の吐出側にはオイルクーラ15へ連通する配管が接続されており、高温となったエンジンオイルを冷却するために冷却水が利用されている。オイルクーラ15を経由した冷却水はウォータポンプ12の吸込側に流入する。
また、シリンダブロック3の冷却水通路は排気ガス再循環クーラ(EGR/C)16に接続されている。一方、図示しない吸気マニホールドに形成された冷却水通路を経由した冷却水は、排気ガス再循環バルブ(ERG/V)17および排気ガス再循環バイパス・バルブ(EGR/BYPASS VLV)18に形成された冷却水通路を経由してEGR/C16により冷却された冷却水と混合される。さらに、シリンダヘッド4にはエア抜きチューブ19が接続され、ブリーザヒータ20を経由してラジエータ8に接続されている。
《流路形成部材の構成》
図2〜図5に示すように、4つのシリンダ2が直列に配置されたシリンダブロック3の前面側(車両進行方向側)には、流路形成部材50が4本のボルト41(締結部材)によって固定されている。図4に示すように、流路形成部材50が固定されている個所のシリンダブロック3側には、本体側冷却水用流路22(第1本体側流路)が形成されており、その中を冷却水が流通する。流路形成部材50は、本体側冷却水用流路22によってシリンダブロック3に形成された開口に対応する冷却水接合開口23(第1接合開口)が形成され、この冷却水接合開口23をもって接合される冷却水用流路24(第1流路)を備えている。
流路形成部材50において冷却水用流路24は隔壁61によって2つに分岐されており、一方の流路は本体側冷却水用流路22を冷却水ホース51に接続し、他方の流路はサーモスタットバイパス通路11bを形成して本体側冷却水用流路22をサーモスタットケース21に接続する。本実施形態において、隔壁61は、流路形成部材50のうち冷却水用流路24周りのシリンダブロック3に対する接続面まで延設されており、流路形成部材50がシリンダブロック3に固定されると、隔壁61の先端が冷却水接合開口23の面まで延設された状態となる。また、隔壁61はその先端へ向けて肉厚が漸減する尖形形状を呈している。
シリンダブロック3の側面に形成された流路、すなわち、本体側冷却水用流路22を経由してシリンダブロック3の熱を吸収して所定温度以上となった冷却水は、冷却水用アウトレットである冷却水用流路24から流出して、ラジエータ8へ流入する。冷却水接合開口23部分には、シリンダブロック3と流路形成部材50とが締結されることにより、本体側冷却水用流路22および冷却水用流路24よりも断面積の大きな冷却水流路拡大室25(第1流路拡大室)が形成されている。流路形成部材50の冷却水接合開口23の周囲にはシール性を確保するためのOリング26が設置されている。
また図5に示すように、流路形成部材50が固定されている個所のシリンダブロック3側には、本体側エンジンオイル用流路32(第2本体側流路)が形成されており、その中をエンジンオイルが流通する。流路形成部材50は、本体側エンジンオイル用流路32によってシリンダブロック3に形成された開口に対応するエンジンオイル接合開口33(第2接合開口)が形成され、このエンジンオイル接合開口33をもって接合されるエンジンオイル用流路34(第2流路)を備えている。
エンジンオイル接合開口33部分には、シリンダブロック3と流路形成部材50とが締結されることにより、両部材によって本体側エンジンオイル用流路32およびエンジンオイル用流路34よりも断面積の大きなエンジンオイル流路拡大室35(第2流路拡大室)が形成されている。シリンダブロック3と反対側のエンジンオイル用流路34の端部には、ターボチャージャの潤滑油通路(図示せず)に接続されたエンジンオイルパイプ54が連結されており、ターボチャージャを潤滑したエンジンオイルがエンジンオイル用流路34に流入する。流路形成部材50のエンジンオイル接合開口33の周囲には、シール性を確保するためのOリング36が設置されている。
エンジンンオイルは、オイルポンプによってオイルパンから吸引されてオイルクーラおよびオイルフィルタを経てオイルメインギャラリに圧送される。オイルメインギャラリにおいてエンジンオイルは、動弁系、クランクジャーナル系、ターボチャージャ系等の各種用途に分配される。エンジンオイルパイプ54には、このうちのターボチャージャ系経路に分配されたエンジンオイルが流通しており、ターボチャージャの潤滑に供されたエンジンオイルが、エンジンオイル用流路34から本体側エンジンオイル用流路32へと流入し、下方に配置されたオイルパンに落下して循環再利用される。
図6に示すように、シリンダブロック3の正面側には、冷却水流路拡大室25の片側を形成する本体側冷却水用流路22および、エンジンオイル流路拡大室35の片側を形成する本体側エンジンオイル用流路32が開口している。本体側冷却水用流路22の開口は、2つの異なる大きさの円を接線で結んで形成される形状を呈している。一方、本体側エンジンオイル用流路32の開口は、2つの同じ大きさの円を接線で結んで形成される形状を呈しており、両開口は同一平面上に形成されている。これら2つの開口の近傍には流路形成部材50を締結するボルト41が締め込まれる4つのねじ孔42が配置されている。
図7に示すように、流路形成部材50は、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33とを有し、これら2つの開口は、図6に示す本体側冷却水用流路22の開口と本体側エンジンオイル用流路32の開口とに対応する形状、すなわち、これら2つの開口を反転させた形状を呈している。同様に、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33の近傍にはボルト41が嵌挿される4つの締結用ボス孔43が配置されている。
冷却水接合開口23の重心Pwおよびエンジンオイル接合開口33の重心Poは、4つの締結用ボス孔43それぞれの中心を直線で結ぶことによって形成される4角形Lの内側に位置している。ここで、4つ以上の締結用ボス孔43を有する実施形態における多角形とは、全ての締結用ボス孔43を結んだ多角形である必要はなく、凹多角形となるような締結用ボス孔43を除き、最大面積をもつ凸多角形となるような締結用ボス孔の組み合わせで、その各締結用ボス孔43の中心を直線で結んだ多角形を意味する。また、その多角形外周線は多角形の各頂点を構成する締結手段による締結荷重ラインを表し、その多角形面積は締結手段によりシール性が確保されるおおよその領域を表すものである。
また、各締結用ボス孔43の中心は、冷却水接合開口23の外縁とエンジンオイル接合開口33の外縁とを接線で結ぶことによって形成される領域Rに位置しないように配置されている。ここで、接線とは、一般的には曲線上の2点、PとQとを通る直線MとしたときにQをPに限りなく近づけたときのMの極限であるが、冷却水接合開口23の外縁若しくはエンジンオイル接合開口33の外縁が頂点を有する場合においては、当該頂点を通る直線を含むものとする。
図6に示すように、本体側冷却水用流路22の開口と本体側エンジンオイル用流路32の開口とが同一平面上に形成されているのと同様に、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33とは同一平面上に形成されている。
《流路形成部材の作用》
図4に示すように、シリンダブロック3と流路形成部材50との合わせ面に冷却水流路拡大室25を形成することにより、どちらか一方のみに形成する場合に比べ、各部材内に形成する拡大室を小さくすることができ、強度が損なわれることを防ぐとともに製造も容易となる。また、図5に示すように、冷却水流路拡大室25と同様に、シリンダブロック3と流路形成部材50との合わせ面にエンジンオイル流路拡大室35を形成することにより、どちらか一方のみに形成する場合に比べ、各部材内に形成する拡大室を小さくすることができ、強度が損なわれることを防ぐとともに製造も容易となる。
さらに、図4に示すように、シリンダブロック3内に形成された1つの本体側冷却水用流路22に対し、2つの流路を備えた流路形成部材50を接合するすることにより、部品点数が削減され、エンジン組み立て性が向上されている。また、隔壁61を尖形形状とすることにより、流路抵抗の増大が最小限に抑制されるとともに、流路形成部材50の製造時には型抜きが容易となって生産性も向上されている。
図7に示すように、4つの締結用ボス孔43が、冷却水接合開口23の重心Pwおよびエンジンオイル接合開口33の重心Poが4角形Lの内側に位置するように配置されることにより、各接合開口23,33のシリンダブロック3への締結が片持ち状態とならず、各接合開口23,33のシール性が確保される。なお、ボルト41を3本ではなく4本としていることにより、流路形成部材の小型化が図られている。また、冷却水用流路24とエンジンオイル用流路34とを一の部材に形成し、さらに、サーモスタットケース21を備えることにより、流路形成部材数の削減が実現されている。さらに、長円形等の細長い接合開口形状を有する2つの流路形成部材を締結する場合には、シール性確保のためにそれぞれ3つ以上のボルトを用いることが多いが、流路形成部材を1つにしたことにより、締結に要するボルトの本数も削減されている。
また、各締結用ボス孔43の中心が領域Rに位置しないことによって、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33とを近接させて形成することができるため、サーモスタットケース21を含む流路形成部材50が小型化され、エンジンルーム内の省スペース化が実現されている。さらに、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33とが近接配置されることにより、エンジンオイルの冷却効果も期待できる。
図6,図7に示すように、冷却水接合開口23とエンジンオイル接合開口33とが同一平面上に形成されることにより、ボルト41を同一方向に配置することができ、各開口に対して全てのボルト41がそれぞれ締結機能を果たして両開口部のシール性の向上が実現されている。
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、第1流路および第2流路を流通する流体は、冷却水およびエンジンオイルに限定されるものではなく、その他の液体であってもよく、空気、排気ガス等の気体であってもよい。また、本実施形態においては締結部材としてボルトを用いているが、スタットボルトとナットとを用いて流路形成部材を締結してもよい。また、流路形成部材をシリンダブロックに締結するために4本のボルトを用いているが、ボルトは少なくとも3本あればよい。
≪他の実施形態1≫
次に、本発明の実施形態に変更を加えた他の実施形態1について説明する。図8に示すように、流路形成部材50内に形成された冷却水用流路24は隔壁61によって2つに分岐されているが、上述した図4と異なり、本実施例の隔壁61は、流路形成部材50のうち冷却水用流路24周りのシリンダブロック3に対する接続面よりも更に外側まで延設されている。したがって、流路形成部材50がシリンダブロック3に固定されると、隔壁61は冷却水接合開口23の面よりも奥の冷却水流路拡大室25に挿入された状態となり、本体側冷却水用流路22の冷却水流路拡大室25を分岐する機能を果たす。これにより、冷却水流路拡大室25内の冷却水の流れを制御することができる。
≪他の実施形態2≫
次に、本発明の実施形態に変更を加えた他の実施形態2について説明する。図9に示すように、流路形成部材50内に形成された冷却水用流路24は隔壁61によって2つに分岐されているが、上述した図4,図8と異なり、本実施例の隔壁61は、その先端が流路形成部材50のうち冷却水用流路24周りのシリンダブロック3に対する接続面よりも内側に引っ込んだ状態に設置されている。したがって、流路形成部材50がシリンダブロック3に固定されると、流路形成部材50内に冷却水流路拡大室25が延長されたような状態となり、実施例1と同様に冷却水流路拡大室25内の冷却水の流れを制御するとともに、冷却水流路拡大室25を十分な大きさに確保できないとき等に、サーモスタットバイパス通路11bへの流路面積を確保すること等ができる。
他の実施形態1,2では、本発明の実施形態に係る隔壁61の変更実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、流路を流通する流体は冷却水に限定されるものではなく、エンジンオイルやその他の液体であってもよく、空気、排気ガス等の気体であってもよい。また、本実施形態においてはシリンダブロック3側から流路形成部材50側に冷却水が流れており、すなわち、1つの流路から2つの流路に分岐する形態となっているが、本発明は、流体が流路形成部材50側からシリンダブロック3側に流れるような実施形態、すなわち、2つの流路から1つの流路に統合されるような実施形態に利用してもよい。
実施形態に係るエンジンおよび冷却装置を示す概念図である。 実施形態に係るシリンダブロックおよび流路形成部材を示す斜視図である。 実施形態に係るシリンダブロックおよび流路形成部材を示す正面図である。 実施形態に係る図3中のIV−IV断面図である。 実施形態に係る図3中のV−V断面図である。 実施形態に係る図4中のVI−VI断面図である。 実施形態に係る図4中のVII−VII断面図である。 他の実施形態1に係る図3中のIV−IV断面図である。 他の実施形態2に係る図3中のIV−IV断面図である。
符号の説明
1 エンジン
3 シリンダブロック(内燃機関本体)
11 サーモスタット
11b サーモスタットバイパス通路(バイパス通路)
21 サーモスタットケース(サーモスタット収容部)
22 本体側冷却水用流路(第1本体側流路)
23 冷却水接合開口(第1接合開口)
24 冷却水用流路(第1流路)
25 冷却水流路拡大室(第1流路拡大室)
32 本体側エンジンオイル用流路(第2本体側流路)
33 エンジンオイル接合開口(第2接合開口)
34 エンジンオイル用流路(第2流路)
35 エンジンオイル流路拡大室(第2流路拡大室)
41 ボルト(締結部材)
50 流路形成部材
61 隔壁
Pw 冷却水接合開口23の重心
Po エンジンオイル接合開口33の重心
L 多角形
R 領域

Claims (9)

  1. 内燃機関本体に形成された第1本体側流路に第1接合開口をもって接合する第1流路と、前記内燃機関本体に形成された第2本体側流路に第2接合開口をもって接合する第2流路とを備え、前記内燃機関本体に少なくとも3つの締結部材によって締結される流路形成部材であって、
    前記第1接合開口の重心と前記第2接合開口の重心とが、前記締結部材の中心を直線で結ぶことによって形成される多角形のうち面積が最大となる多角形の内側に位置することを特徴とする流路形成部材。
  2. 前記各締結部材の中心が、前記第1接合開口の外縁と前記第2接合開口の外縁とを接線で結ぶことによって形成される領域に位置しないことを特徴とする、請求項1に記載の流路形成部材。
  3. 前記第1接合開口と前記第2接合開口とが、同一平面上に形成されたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の流路形成部材。
  4. 前記内燃機関本体に接合されることにより、前記第1本体流路と前記第1流路との間に第1流路拡大室が形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の流路形成部材。
  5. 前記内燃機関本体に接合されることにより、前記第2本体流路と前記第2流路との間に第2流路拡大室が形成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の流路形成部材。
  6. 前記第1流路を流通する流体が冷却水であり、前記第2流路を流通する流体がエンジンオイルであることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の流路形成部材。
  7. サーモスタットの収容に供されるサーモスタット収容部をさらに備えたことを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の流路形成部材。
  8. 内燃機関本体に締結され、当該内燃機関本体に形成された本体側流路に接合する流路を有する流路形成部材であって、
    前記本体側流路に臨み、前記流路を第1流路と第2流路とに分岐させる隔壁を備えたことを特徴とする流路形成部材。
  9. サーモスタットの収容に供されるサーモスタット収容部をさらに備え、
    前記第1流路と第2流路とのいずれか一方は、前記サーモスタット収容部に接続されたバイパス通路であることを特徴とする請求項8に記載の流路形成部材。

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