JP2007318558A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カメラにより得られる画像データを処理して車両の近傍の対象物を認識・検出する画像処理装置に関し、画像データの異常や信号の異常が起きている場合に、車両の近傍の対象物に対する未認識や誤認識が生じるのを防止することを目的とする。
【解決手段】画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部2と、画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部3と、垂直同期信号および水平同期信号の少なくとも一方の同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部6とを備え、少なくとも一方の同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、カメラにより捕えられた画像データをCPU(Central Processing Unit :中央演算処理装置)等により処理して車両(すなわち、移動体)の近傍に存在する対象物(例えば、道路の白線、他の車両または物体)を検出し、上記対象物との距離を正確に測定したり上記対象物を正確に認識したりするための画像処理装置に関する。
特に、本発明は、車載用の画像処理装置において、車両内に設置されたカメラの故障や信号ラインの断線等により異常が発生した場合に車両の近傍の対象物が誤って認識されるのを防止し、ひいては、衝突軽減を目的とするシステム等に上記画像処理装置を搭載した場合に、ブレーキをかけるタイミングがずれる等の事態が発生するのを防止するための一方策について言及するものである。
一般に、走行している車両では、当該車両の近傍に存在する対象物(例えば、車両の前方に存在する他の車両)を正確に検出するために、車載カメラ等のカメラが車両内のルームミラーの前方に設けられている。このカメラにより捕らえられた画像データに対し、画像処理装置により画像データのエッジ抽出等の処理を行うことによって車両の前方または後方に存在する対象物を認識することができる。
ここで、「エッジ」とは、画像データ中の濃淡の大きい部分、すなわち、画像データ中の複数の対象物の輪郭線を指している。このエッジは、影や汚れによって濃淡が変化しても影響が少ないという利点を有しており、走行する車両の近傍の対象物を認識する際に利用され得る。
従来の画像処理装置においては、車載カメラ等のカメラから供給される各種の信号や、カメラの動作自体を監視することなく、入力される画像データの画像認識処理を行っていた。このため、従来の画像処理装置では、カメラ本体または周辺回路の故障や、信号ラインの断線や、信号ラインに入り込むノイズの影響を受けて画像データの異常や信号の異常が起きているにもかかわらず、何もわからずに画像認識処理を行っていた。
例えば、垂直同期信号または水平同期信号等の同期信号にノイズが重畳している場合、垂直同期信号または水平同期信号の先頭の部分のタイミングが前側にずれたときは、画像データの先頭の部分が削除されて車両の近傍の対象物が認識できなくなるといったような未認識が生じ、垂直同期信号または水平同期信号の先頭の部分のタイミングが後側にずれたときは、画像データの先頭の部分が誤って付加されることにより車両の近傍の対象物が誤って認識されるといったような誤認識が生じるおそれがある。ここで、画像データそのものは常に変化しているので、画像データそのものを監視しても一般に当該画像データが正常なのか異常なのかはよくわからない点に注意すべきである。
ここで、「垂直同期信号」は、フレーム単位の画像データを処理する際の1フレームの期間を規定する同期信号であり、「水平同期信号」は、当該画像データの1ラインの期間を規定する同期信号である。
上記のとおり、従来の画像処理装置によれば、カメラ本体または周辺回路の故障や、信号ラインの断線や、信号ラインへのノイズ侵入の影響を受けて画像データの異常や信号の異常が起きているにもかかわらずCPU等により画像認識処理を行っているので、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりする等の不都合な事態が発生していた。
ここで、参考のため、従来の画像処理装置に関連した技術内容が記載された3件の先行技術文献(特許文献1〜特許文献3)を呈示する。
特許文献1(特開2003−167545号公報)においては、垂直同期信号の入力から次の入力までの間に生成される水平同期信号の数を計数し、計数された水平同期信号の数が所定範囲外であると、垂直同期信号または水平同期信号が異常であるとの判定を行うような画像表示用信号の異常検出方法が開示されている。しかしながら、特許文献1では、垂直同期信号または水平同期信号が異常であるとの判定を行う手法が記述されているにすぎず、このような判定結果を画像認識処理結果に反映させることによって車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止するための具体的な手法には言及していない。
特許文献2(特開2001−326951号公報)においては、全てのビットの値が“0”を示す画像データ(イメージ)を特定して出力することによってカメラの異常やA/D変換器等の異常を検出するようなディジタルカメラが開示されている。しかしながら、特許文献2では、特定の画像データを抽出してカメラの異常やA/D変換器等の異常を検出するような手法が記述されているにすぎず、このような検出結果を画像認識処理結果に反映させることによって車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止するための具体的な手法には言及していない。
特許文献3(特開平11−112864号公報)においては、最適の露光条件設定のための自動露出調整が規定時間内に終わらないときに被試験カメラが異常であると判定するようなディジタルカメラ調整装置が開示されている。しかしながら、特許文献3では、自動露出調整の時間に応じて被試験カメラの異常を検出するような手法が記述されているにすぎず、このような検出結果を画像認識処理結果に反映させることによって車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止するための具体的な手法には言及していない。
この結果、特許文献1〜特許文献3のいずれにおいても、画像データの異常や信号の異常が起きている場合に、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりする等の問題が依然として残る。
特開2003−167546号公報 特開2001−326951号公報 特開平11−112864号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、カメラ本体または周辺回路の故障や、信号ラインの断線や、信号ラインへのノイズ侵入により画像データの異常や信号の異常が起きている場合に、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、ひいては、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能な画像処理装置を提供することを目的とするものである。
上記問題点を解決するために、本発明の一つの態様に係る画像処理装置は、画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部と、上記垂直同期信号および上記水平同期信号の少なくとも一方の同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、上記画像認識処理部は、上記同期信号異常検出部にて上記少なくとも一方の同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置(例えば、ECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット))に出力しないように構成される。
好ましくは、本発明の画像処理装置において、上記画像認識処理部は、上記同期信号異常検出部にて上記少なくとも一方の同期信号の異常が検出されたときに、最新の正常な画像データの画像認識処理結果を上記外部装置に出力するようになっている。
また一方で、本発明の他の態様に係る画像処理装置は、画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部と、一つのフレームの期間内で上記水平同期信号の数をカウントする水平同期信号数カウンタ部と、上記水平同期信号の数が所定の範囲外であることが検知された場合に、上記水平同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、上記画像認識処理部は、上記同期信号異常検出部にて上記水平同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成される。
さらに、本発明の他の態様に係る画像処理装置は、画像信号の垂直同期信号、水平同期信号、および各部の動作の同期を取るためのクロック信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部と、一つのフレームの期間内における任意の相隣り合う上記水平同期信号の間隔を上記クロック信号によりカウントする水平同期信号間間隔カウンタ部と、上記水平同期信号間間隔カウンタ部によるカウント値が所定の範囲外であることが検知された場合に、上記水平同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、上記画像認識処理部は、上記同期信号異常検出部にて上記水平同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成される。
さらに、本発明の他の態様に係る画像処理装置は、画像信号の垂直同期信号、水平同期信号、および各部の動作の同期を取るためのクロック信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部と、上記垂直同期信号の周期を上記クロック信号によりカウントする垂直同期信号周期カウンタ部と、上記垂直同期信号周期カウンタ部によるカウント値が所定の範囲外であることが検知された場合に、上記垂直同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、上記画像認識処理部は、上記同期信号異常検出部にて上記垂直同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成される。
さらに、本発明の他の態様に係る画像処理装置は、画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを備え、この画像認識処理部は、一つのフレームの期間中、上記画像データにおける所定のビットの値が固定され続けているか否かを監視し、上記画像データにおける所定のビットの値が固定され続けていることが検知された場合に、上記画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するように構成される。
さらに、本発明の他の態様に係る画像処理装置は、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、この画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを備え、この画像認識処理部は、上記カメラの露光時間が切り替わる毎に上記画像データの濃度平均値を算出し、上記露光時間の変化に応じて上記画像データの濃度平均値が適切に変化しているか否かを監視し、上記露光時間の変化に応じて上記画像データの濃度平均値が適切に変化していないことが検知された場合に、上記画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するように構成される。ここで、「画像データの濃度平均値」とは、画像データの領域を複数のエリアに分割して各エリアの濃度値を算出した場合に、各エリアの濃度値を平均して得られる平均値を指している。
要約すれば、本発明では、第1に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理して車両の近傍の対象物を検出する場合に、少なくとも一つの同期信号に異常が発生したことを同期信号異常検出部にて検出したときには、対応するフレームにおける画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果をECU等の外部装置に出力しない。
これによって、少なくとも一つの同期信号の異常による誤った画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。この結果、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ECU等の制御によってブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
さらに、本発明では、第2に、少なくとも一つの同期信号に異常が発生したことを同期信号異常検出部にて検出したときに、最新の正常な画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力することで、画像処理装置の画像認識処理結果の不良(NG)の発生頻度を減少させることが可能になる。
さらに、本発明では、第3に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理し車両の近傍の対象物を検出する場合に、一つのフレームの期間内で水平同期信号の数が所定の範囲外であることを同期信号異常検出部にて検出したときには、対応するフレームにおける画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しない。
これによって、1つのフレームの期間内で行われる各ライン毎の画像データの監視に対して、水平同期信号の数の異常による誤った画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。この結果、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
さらに、本発明では、第4に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理して車両の近傍の対象物を検出する場合に、一つのフレームの期間内における相隣り合う水平同期信号の間隔が所定の範囲外であることを同期信号異常検出部にて検出したときには、対応するフレームにおける画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しない。
これによって、画像データの1画素単位の監視に対して相隣り合う水平同期信号の間隔の異常による誤った画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。この場合、前述の各ライン毎の画像データの監視を行う場合よりも高い精度にて、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。ただし、この場合の画像データの処理量は多くなる。
さらに、本発明では、第5に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理して車両の近傍の対象物を検出する場合に、垂直同期信号の周期が所定の範囲外であることを同期信号異常検出部にて検出したときには、対応するフレームにおける画像認識処理結果が異常であると判定して上記画像認識処理結果を外部装置に出力しない。
一般に、各々のフレームの期間を規定する垂直同期信号の周期が異常になると、画像データの画像認識処理結果のタイミングが変化し、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体の応答性が不安定になる。ここでは、垂直同期信号の周期そのものの異常を検出することによって、画像データの画像認識処理結果によるシステム全体の応答性が不安定になるのを阻止することができる。これによって、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
さらに、本発明では、第6に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理して車両の近傍の対象物を検出する場合に、一つのフレームの期間中、画像データにおける所定のビットの値が固定され続けていることが検知されたときに、カメラおよび周辺回路を含む画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するようにしている。これによって、カメラから入力される画像データの異常による誤った画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。
さらに、本発明では、第7に、垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理により得られるフレーム単位の画像データを認識処理して車両の近傍の対象物を検出する場合に、カメラの露光時間が切り替わる毎に当該露光時間の設定どおりに画像データの濃度平均値が変化していないことが検知された場合に、カメラおよび周辺回路を含む画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するようにしている。これによって、カメラの異常等による誤った画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。
以下、添付図面(図1〜図16)を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。ただし、ここでは、本発明の一実施例に係る画像処理装置10を車載カメラ等のカメラ1に適用した場合の実施例の構成を簡略化して示す。
図1に示すように、車載カメラ等のカメラ1が、走行する車両の前部(例えば、車両内のルームミラーの前方)に搭載されている。図1の実施例に係る画像処理装置10においては、カメラ1により捕らえられた画像データSiaのアナログ/ディジタル変換処理およびサンプリング処理を行ってフレーム単位のディジタル形式の画像データSidを出力する画像データフレーム処理部2が設けられている。好ましくは、画像データフレーム処理部2は、カメラ1の周辺回路の一部を構成する。
この画像データフレーム処理部2においては、フレーム単位の画像データにおける一つのフレームの期間を規定する垂直同期信号SVS、1つのフレームにおける1ラインの期間を規定する水平同期信号(すなわち、ライン切り替え時の信号)SHS、および、画像処理装置10内の各部の動作の同期を取るクロック信号CLKを使用して、入力される画像データSiaのアナログ/ディジタル変換処理およびサンプリング処理を行うことによって、所定のタイミングでフレーム単位の画像データSidが出力される。ここでは、垂直同期信号SVSにより規定される1フレームの期間内で、水平同期信号SHSのパルスの数に相当する複数のライン分(例えば、480ライン)の画像データSidのサンプリング処理を行うことによって、各ライン毎に複数の画素((例えば、640画素)を含む画像データSidが順次出力されることになる。
さらに、画像処理装置10においては、制御信号Scに基づいて画像データフレーム処理部2から供給される画像データSidをエッジ抽出等により処理して車両の近傍の対象物(例えば、道路の白線、走行する車両の近傍に存在する他の車両または物体))を検出する画像認識処理部3と、この画像認識処理部3により処理される画像データSidの明るさ(濃度値)に応じてカメラ1の露光を調整するための露光制御値(絞りおよび露光時間)Sceを演算する露光制御値演算部4とが設けられている。ここで、画像認識処理部3は、車両の近傍の対象物を検出することによって、上記対象物との距離を正確に測定したり上記対象物を正確に認識処理したりする機能を有している。好ましくは、画像認識処理部3および露光制御値演算部4は、マイクロコンピュータのCPU(Central Processing Unit :中央処理装置)等により構成される。画像認識処理部3から画像データフレーム処理部2に供給されるリセット信号Srおよび取り込み信号Sfeによって、フレーム単位で画像認識処理部3に入力される画像データSidの入力のタイミングが制御される。
通常、CPU等により構成される画像認識処理部3は、ECU等の外部装置9に接続されている。ここでは、車両内の各種の電子制御機器(例えば、ブレーキ、警報機、シートベルト、および電子制御式エンジン等)がECU等の外部装置9により制御される。
例えば、図1に示す実施例では、ブレーキ90、警報機91およびシートベルト92が、それぞれ対応する切り替えスイッチ部93、94および95を介してECU等の外部装置9に接続されている。この外部装置9は、画像認識処理部3から入力される画像認識処理結果に応じて車両等の衝突が発生する可能性が高いと最終的に判断した場合に、切り替えスイッチ部93、94および95をオフ状態からオン状態に切り替える。これによって、ブレーキ90、警報機91およびシートベルト92が作動してフェイルセーフ処理を実行することができる。ここで、「フェイルセーフ処理」とは、車両等の衝突等が発生した場合に、移動体内の電子制御機器を安全側に作用させることによって衝突等による被害を最小限に抑える処理を行うことを指している。
さらに、画像処理装置10においては、画像データ処理用のプログラム(ソフトウェア)およびカメラ露光制御用のプログラムを含む各種のデータを格納する記憶部(メモリ)30と、カメラ1により捕らえられた画像データや画像認識処理部3により検出された車両の近傍の対象物を表示するディスプレイ等の表示部32とが設けられている。
上記の画像認識処理部3、露光制御値演算部4、記憶部30、および表示部32は、バス34により互いに接続されており、相互にデータの遣り取りができるようになっている。
さらに、画像処理装置10においては、垂直同期信号SVSおよび水平同期信号SHSの少なくとも一方の同期信号が正常であるか否かを監視する同期信号監視部5と、この同期信号監視部5による同期信号監視結果に応じて、少なくとも一方の同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部6とが設けられている。
同期信号監視部5においては、一つのフレームの期間内で水平同期信号SHSのパルスの数をカウントしたり、一つのフレームの期間内における任意の相隣り合う水平同期信号SHSのパルス間の間隔を計測したり、垂直同期信号SVSの周期を計測したりすることによって、水平同期信号SHSまたは垂直同期信号SVSが正常であるか否かを監視するようになっている。また一方で、同期信号異常検出部6においては、同期信号監視部5の計測した水平同期信号SHSのパルスの数や、任意の相隣り合う水平同期信号SHSのパルス間の間隔が許容可能な範囲から外れていることが検知された場合、または、垂直同期信号SVSの周期が許容可能な範囲から外れていることが検知された場合に、水平同期信号SHSまたは垂直同期信号SVSに異常が発生した旨を画像認識処理部3に通知するようになっている。
ここで、画像認識処理部3は、水平同期信号SHSまたは垂直同期信号SVSに異常が発生した旨が通知されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果(画像認識処理結果を示す出力信号Sir)が異常であると判定する(画像認識処理結果が異常である旨を示すフラグを立てる)。さらに、画像認識処理部3は、この判定結果に応じて、当該画像データの画像認識処理結果が異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置9に出力し、当該画像データの画像認識処理結果を外部装置9に出力しないようにしている。
それゆえに、図1の実施例によれば、水平同期信号または垂直同期信号の異常が発生した場合に、CPU等の画像認識処理部による誤った画像認識処理結果が外部装置に出力されるのが抑制される。したがって、このような画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。これによって、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ECU等の外部装置の制御によってブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
好ましくは、図1の実施例において、同期信号異常検出部6にて水平同期信号SHSまたは垂直同期信号SVSの異常が検出されたときに、画像認識処理部3が、1フレーム前のフレーム等における最新の正常な画像データの画像認識処理結果(出力信号Sir)を外部装置9に出力する。本例では、画像データフレーム処理部2にて処理される画像データを、FIFO(First-in-First-out:先入れ先出し)フィールドメモリ(後述の図2参照)等のフィールドメモリにフレーム単位で順次格納する。そして、このフィールドメモリ内には、水平同期信号または垂直同期信号の異常が検出されたフレームにおける画像データに先行する正常な画像データ(1フレーム前の画像等、最新の正常な画像データ)を格納するようにその記憶容量を定め、データ書き込み制御を行う。そして、水平同期信号または垂直同期信号の異常が検出された現在のフレームにおける画像データの代わりに、フィールドメモリ内にある1フレーム前のフレーム等における最新の正常な画像データを読み出して有効に利用する。
このように、水平同期信号または垂直同期信号の異常が検出されたときに1フレーム前のフレーム等における最新の正常な画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力することによって、画像処理装置の画像認識処理結果の不良(NG)の発生頻度を必要以上に増加させないようにすることが可能になる。
図2は、図1の画像データフレーム処理部の具体的な構成を示すブロック図である。なお、これ以降、前述した構成要素と同様のものについては、同一の参照番号を付して表すこととする。
図2に示すように、画像データフレーム処理部2は、カメラ1に接続されるアナログ/ディジタル変換器21(図2ではA/Dと略記する)と、このアナログ/ディジタル変換器21に接続されるFIFOフィールドメモリ22とを備えている。
ここで、アナログ/ディジタル変換器21は、カメラ1により捕らえられた画素データSiaの画素毎の画像信号を、サンプリング用のクロック信号CLKのタイミングでアナログ形式からディジタル形式に変換してサンプリング処理を行い、例えば8ビットの濃度値を有する画素データSidを出力する。
また一方で、FIFOフィールドメモリ22では、アナログ/ディジタル変換器21から出力されるタイミングにてフレーム単位で1フィールド分(すなわち、1フレーム分)の画像データSidが書き込まれ、CPU(画像認識処理部3)からの取り込み信号Sfeのタイミングで先に書き込まれた画像データSidが先に読み出される。取り込み信号Sfeの出力は、カメラ1の垂直同期信号SVSのタイミングで開始し、画像データSidの読み出し終了と共に終了する。
さらに、図2の画像処理制御部2は、サンプリング用のクロック信号CLKを生成してアナログ/ディジタル変換器21に供給するタイミング発生部23と、垂直同期信号SVSおよび水平同期信号SHSを検出する同期信号検出部24と、書き込み制御信号SwをFIFOフィールドメモリ22に供給する書き込み制御部25とを備えている。
ここで、同期信号検出部24は、カメラ1から出力される画像信号を分岐して取り込み、当該画像信号から垂直同期信号SVSおよび水平同期信号SHSを抽出することによって垂直同期信号SVSおよび水平同期信号SHSを検出する。同期信号検出部24からの垂直同期信号SVSおよび水平同期信号SHSは画像認識処理部3(例えば、CPU)に送出され、取り込み信号Sfeの出力のタイミングに使用される。
さらに、図2に示すように、同期信号監視部5は、同期信号検出部24により検出された垂直同期信号SVSまたは水平同期信号SHSが正常であるか否かを監視している。同期信号異常検出部6は、同期信号監視部5による垂直同期信号SVSまたは水平同期信号SHSの監視結果に応じて、垂直同期信号SVSまたは水平同期信号SHSに異常が発生したことを検出して画像認識処理部3に通知する。
図3は、フレーム単位で処理される画像データの一例を示す図である。図3の例では、フレーム単位でFIFOフィールドメモリ22(図2参照)に入力される1フィールド分の画像データSidは、640画素×480画素から構成されており、各々の画素は、例えば8ビットの濃度値(明るさ)を有している。ここでは、垂直同期信号SVSにより規定される一つのフレーム内で、1ラインの期間を規定する水平同期信号SHSの数に相当する480ライン分の画像データが処理される。さらに、1ライン分の画像データは、640画素の画像データSidを含む。
一般に、車両7等の対象物と道路Rや白線W等の認識対象でない物との間には濃度値の差が生ずるため、各々のエリアA、BおよびC内の車両7等の対象物が、エッジ抽出処理等によりエッジ画像として抽出される。このエッジ画像のエッジ分布に基づき、走行する車両の近傍の対象物(例えば、走行する車両の前方に存在する他の車両)を認識することができる。
図4は、画像処理装置に用いられる構成部品の配置関係を示す車両の上面図であり、図5は、その正面図である。ここでは、走行する車両7の近傍の対象物をより正確に認識するために、車載カメラ等のカメラ1以外に、バックモニタカメラ8やレーダ18が車両7に別途設けられている。
図4および図5に示すように、走行している車両7の前方の対象物を認識するために、車載カメラ等のカメラ1が車両内のルームミラー71の前方に設けられている。さらに、車両7の後方の対象物を認識するために、テールランプ73の近傍(または車両7の後部の天井72の近傍)にバックモニタカメラ8が設置されている。
また一方で、走行している車両7では、電磁波を用いて車両の前方の対象物との距離を測定するために、車両のボンネット75およびヘッドランプ74の近傍にレーダ18が設けられている。このレーダ18を用いて車両7の前方の対象物との距離を測定することにより、走行する車両7の前方(近傍)の対象物をより正確に認識することが可能になる。
図6は、図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第1の具体例を示すブロック図であり、図7は、図6の第1の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図6の第1の具体例において、画像処理装置の同期信号監視部5(図1参照)として、1フレームの期間内で水平同期信号SHSのパルスの数をカウントする水平同期信号数カウンタ部50が設けられている。この水平同期信号数カウンタ部50は、同期信号検出部24(図2参照)からの垂直同期信号SVSにより規定される1フレームの期間内で、同期信号検出部24からの水平同期信号SHSのパルスの数をカウントするものである。ここでは、1フレームの期間内で水平同期信号SHSのパルスの数に相当する複数のライン分の画像データが監視されることになる。
より詳しく説明すると、図7のタイミングチャートの(1)に示すように、垂直同期信号SVSの“L(Low)”レベルから“H(High)”レベルへの立ち上りのタイミングと、“H”レベルから“L”レベルへの立ち下りのタイミングとを検出することによって、1フレーム期間Tfが規定される。さらに、図7のタイミングチャートの(2)に示すように、水平同期信号SHSの各々のパルスの立ち上りのタイミングを検出しながら上記パルスの数のカウント値のインクリメントを行うことによって、1フレーム期間Tf内のパルスの数をカウントすることができる。最終的に、図7のタイミングチャートの(3)に示すように、水平同期信号数カウンタ部50から、1フレーム期間Tf内の水平同期信号SHSのパルスの数に相当するカウント値Pcが出力される。
ここで、図6の第1の具体例を再び参照すると、同期信号異常検出部6(図1参照)は、水平同期信号数カウンタ部50から出力されるカウント値Pcが、予め設定された許容範囲内に入っているか否かを判定するコンパレータ60、61と、コンパレータ60、61からの2つの出力信号の論理積を取るANDゲート等の論理回路部62とを具備している。
より詳しく説明すると、コンパレータ60は、水平同期信号数カウンタ部50からのカウント値Pcが、予め設定された最大許容カウント値Pcrmax以下になっているか否かを判定し、コンパレータ61は、上記カウント値Pcが、予め設定された最小許容カウント値Pcrmin以上になっているか否かを判定する。ここで、コンパレータ60、61において、水平同期信号数カウンタ部50からのカウント値Pcが最大許容カウント値Pcrmaxより大きいか、または最小許容カウント値Pcrminより小さいと判定された場合(すなわち、カウント値Pcが許容可能な範囲から外れていることが検知された場合)、水平同期信号SHSに異常が発生したことが検出されたことになり、コンパレータ60またはコンパレータ61のいずれか一方から“0”の論理信号が出力される。
さらに、コンパレータ60またはコンパレータ61のいずれか一方からの“0”の論理信号が、ANDゲート等の論理回路部62に入力されると、水平同期信号SHSに異常が発生した旨を通知する信号(例えば“0”の論理信号)が、論理回路部62から画像認識処理部3(図1参照)に供給される。なお、最大許容カウント値Pcrmaxと最小許容カウント値Pcrminとは、同じ値(正常カウント値Pcref)に設定することも可能である。この場合には、同期信号異常検出部6内に一致回路が設けられることとなり、カウント値Pcが正常カウント値Pcrefに一致しない場合は異常発生を示す信号が出力されることとなる。
最終的に、画像認識処理部3は、水平同期信号SHSに異常が発生した旨を通知する信号が入力されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常である旨を示す信号のみを外部装置9(図2参照)に出力し、当該画像データの画像認識処理結果を外部装置9に出力しない。これによって、上記の画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。この結果、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
図8は、図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第2の具体例を示すブロック図であり、図9は、図8の第2の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図8の第2の具体例において、画像処理装置の同期信号監視部5(図1参照)は、垂直同期信号SVSにより規定される1フレームの期間内で水平同期信号SHSを選択的に通過させるゲート回路部51と、このゲート回路部51からの水平同期信号SHSの中で、任意の相隣り合う水平同期信号SHSのパルス間の間隔を計測する水平同期信号間間隔カウンタ部52とを具備している。この水平同期信号間間隔カウンタ部52は、同期信号検出部24(図2参照)からの垂直同期信号SVSにより規定される1フレームの期間内で、任意の相隣り合う水平同期信号SHSのパルス間の間隔をクロック信号CLKによりカウントするものである。
ここでは、1フレームの期間内で、水平同期信号SHSの各々の“H”レベルのパルス間間隔、または水平同期信号SHSの各々の“L”レベルのパルス間間隔をクロック信号CLKの数によりカウントすることによって、各々のフレームの画像データが1ライン単位で監視されることになる。各々のラインの画像データを処理する際に、1フレームの期間内の出だしの部分が最も重要であると考えられるので、1フレームの期間内で1番目および2番目の“H”レベルのパルス間間隔または“L”レベルのパルス間間隔をカウントすることが望ましい。
より詳しく説明すると、図9のタイミングチャートの(1)に示すように、垂直同期信号SVSの“L”レベルから“H”レベルへの立ち上りのタイミングと、“H”レベルから“L”レベルへの立ち下りのタイミングとを検出することによって、1フレーム期間Tfが規定される。さらに、図9のタイミングチャートの(2)、(3)に示すように、クロック信号CLKの“L”レベルから“H”レベルへの立ち上りのタイミングを次々に検出しながら、水平同期信号SHSの各々の“H”レベルのパルス間間隔DH、または水平同期信号SHSの各々の“L”レベルのパルス間間隔DLをクロック信号CLKの数によりカウントする。最終的に、図9のタイミングチャートの(3)、(4)に示すように、水平同期信号パルス間間隔カウンタ部52から、1フレーム期間Tf内で水平同期信号SHSの各々の“H”レベルのパルス間間隔に相当するカウント値Pdhが出力されるか、または、上記水平同期信号SHSの各々の“L”レベルのパルス間間隔に相当するカウント値Pdlが出力される。
ここで、図8の第2の具体例を再び参照すると、同期信号異常検出部6(図1参照)は、水平同期信号パルス間間隔カウンタ部52から出力されるカウント値Pdh(またはカウント値Pdl)が、予め設定された許容範囲内に入っているか否かを判定するコンパレータ63、64と、コンパレータ63、64からの2つの出力信号の論理積を取るANDゲート等の論理回路部65とを具備している。
より詳しく説明すると、コンパレータ63は、水平同期信号パルス間間隔カウンタ部52からのカウント値Pdh(またはPdl)が、予め設定された最大許容カウント値Phmax(またはPlmax)以下になっているか否かを判定し、コンパレータ63は、上記カウント値Pdh(またはPdl)が、予め設定された最小許容カウント値Phmin(またはPlmin)以上になっているか否かを判定する。ここで、コンパレータ63、64において、水平同期信号パルス間間隔カウンタ部52からのカウント値Pdh(またはPdl)が最大許容カウント値Phmax(またはPlmax)より大きいか、または最小許容カウント値Phmin(またはPlmin)より小さいと判定された場合(すなわち、カウント値Pdh(またはPdl)が許容可能な範囲から外れていることが検知された場合)、水平同期信号SHSに異常が発生したことが検出されたことになり、コンパレータ63またはコンパレータ64のいずれか一方から“0”の論理信号が出力される。
さらに、コンパレータ63またはコンパレータ64のいずれか一方からの“0”の論理信号が、ANDゲート等の論理回路部65に入力されると、水平同期信号SHSに異常が発生した旨を通知する信号(例えば“0”の論理信号)が、論理回路部65から画像認識処理部3(図1参照)に供給される。なお、最大許容カウント値Phmax(またはPlmax)と最小許容カウント値Phmin(またはPlmin)とは、同じ値(正常カウント値Phref(またはPlref))に設定することも可能である。この場合には、同期信号異常検出部6内に一致回路が設けられることとなり、カウント値Pdh(またはPdl)が正常カウント値Phref(またはPlref)に一致しない場合は異常発生を示す信号が出力されることとなる。
最終的に、前述の図6の場合と同様に、画像認識処理部3は、水平同期信号SHSに異常が発生した旨を通知する信号が入力されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常である旨を示す信号のみを外部装置9(図2参照)に出力し、当該画像データの画像認識処理結果を外部装置9に出力しない。これによって、上記の画像認識処理結果が、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えないようになる。この結果、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
図10は、図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第3の具体例を示すブロック図であり、図11は、図10の第3の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図10の第3の具体例において、画像処理装置の同期信号監視部5(図1参照)として、垂直同期信号SVSの周期を計測する垂直同期信号周期カウンタ部53が設けられている。この垂直同期信号周期カウンタ部53は、同期信号検出部24(図2参照)からの垂直同期信号SVSの周期をクロック信号CLKによりカウントするものである。
より詳しく説明すると、図11のタイミングチャートの(1)に示すように、垂直同期信号SVSの“L”レベルから“H”レベルへの第1回目および第2回目の立ち上りのタイミングを検出することによって、垂直同期信号SVSの周期Tsが規定される。さらに、図11のタイミングチャートの(2)に示すように、クロック信号CLKの“L”レベルから“H”レベルへの立ち上りのタイミングを次々に検出しながら、垂直同期信号SVSの周期Tsの実際の長さをクロック信号CLKの数によりカウントする。最終的に、図11のタイミングチャートの(3)に示すように、垂直同期信号周期カウンタ部53から、垂直同期信号SVSの周期Tsの実際の長さに相当するカウント値Ptが出力される。
ここで、図10の第3の具体例を再び参照すると、同期信号異常検出部6(図1参照)は、垂直同期信号周期カウンタ部53から出力されるカウント値Ptが、予め設定された許容範囲内に入っているか否かを判定するコンパレータ66、67と、コンパレータ66、67からの2つの出力信号の論理積を取るANDゲート等の論理回路部68とを具備している。
より詳しく説明すると、コンパレータ66は、垂直同期信号周期カウンタ部53からのカウント値Ptが、予め設定された最大許容カウント値Ptrmax以下になっているか否かを判定し、コンパレータ67は、上記カウント値Ptが、予め設定された最小許容カウント値Ptrmin以上になっているか否かを判定する。ここで、コンパレータ66、67において、垂直同期信号周期カウンタ部53からのカウント値Ptが最大許容カウント値Ptrmaxより大きいか、または最小許容カウント値Ptrminより小さいと判定された場合(すなわち、カウント値Ptが許容可能な範囲から外れていることが検知された場合)、垂直同期信号SVSに異常が発生したことが検出されたことになり、コンパレータ66またはコンパレータ67のいずれか一方から“0”の論理信号が出力される。
さらに、コンパレータ66またはコンパレータ67のいずれか一方からの“0”の論理信号が、ANDゲート等の論理回路部68に入力されると、垂直同期信号SVSに異常が発生した旨を通知する信号(例えば“0”の論理信号)が、論理回路部68から画像認識処理部3(図1参照)に供給される。なお、最大許容カウント値Ptrmaxと最小許容カウント値Ptrminとは、同じ値(正常カウント値Ptref)に設定することも可能である。この場合には、同期信号異常検出部6内に一致回路が設けられることとなり、カウント値Ptが正常カウント値Ptrefに一致しない場合は異常発生を示す信号が出力されることとなる。
最終的に、画像認識処理部3は、垂直同期信号SVSに異常が発生した旨を通知する信号が入力されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常である旨を示す信号のみを外部装置9(図2参照)に出力し、当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない。これによって、上記の画像認識処理結果によるシステム全体の応答性が不安定になるのを阻止することができる。この結果、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止し、かつ、ブレーキをかけるタイミングがずれたり警報を鳴らすタイミングがずれたりするのを防止することが可能になる。
図12は、図6の第1の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャート(図6のAの処理:Bを除く)である。これは、CPUにより、同期信号監視部5、同期信号検出部6、画像認識処理部3等を実現する際にCPUが実行する処理(CPUで異常検出処理(水平同期信号の数のカウントや比較)等も行う場合の処理)であって、画像処理装置10の動作中の垂直同期信号の立ち上り検出によりスタートする。
まず、ステップS10において、水平同期信号を計数(カウント)する水平同期信号カウンタをリセットして、ステップS11に移る。ステップS11において、水平同期信号の立ち上りを検出したか否かを判断し、検出すればステップS12に移り、検出しなければステップS13に移る。
ステップS12では、水平同期信号カウンタのカウント値をインクリメント(+1)し、ステップS13に移る。
ステップS13において、垂直同期信号の立ち下りを検出し、立ち下りが検出された場合はステップS14に移り、検出されない場合はステップS11に移る。これらの処理により、垂直同期信号の立ち上りから立ち下りまでの期間における、つまり1フレームにおける水平同期信号のパルスの数が計数されることになる。
そして、ステップS14では、水平同期信号カウンタのカウント値が、予め設定された許容範囲内に入っているか否かを判定する。
ここで、第1の処理例として、図12のAの処理例を説明する。上記カウント値が許容範囲外と判定された場合、水平同期信号に異常が発生したとみなし、ステップS15に移り、許容範囲内と判定された場合、ステップS19に移る。ステップS19において、対応するフレームの画像認識処理結果を出力し、処理を終える。また、ステップS15では、対応するフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。
なお、別の処理例(図12のBの処理:Aを除く)を説明する。ステップS14で、水平同期信号のカウント値が許容範囲内に入っていないと判定された場合、ステップS16に移る。ステップS16では、現在のフレームおよび1フレーム前のフレームを含む2つのフレームにおいて、異常判定(NG)がなされているか否かを判断し、異常が連続していればステップS18に移り、連続していなければステップS17に移る。
そして、ステップS17では、1フレーム前のフレームにおける画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力し、処理を終える。
ステップS18では、連続する2つのフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。つまり、本例では、異常が連続しなければ、1フレーム前の画像で補間処理を行い、異常が連続すれば、異常である旨の信号を外部装置に出力する処理のみを行う。
図13は、図8の第2の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャート(図13のAの処理:Bを除く)である。これも、前述の図12のフローチャートと同様に、CPUにより、同期信号監視部5、同期信号検出部6、画像認識処理部3等を実現する際にCPUが実行する処理(クロック信号による水平同期信号の期間のカウントや比較)であって、画像処理装置10の動作中の垂直同期信号の立ち上り検出によりスタートする。
まず、ステップS20において、水平同期信号の“H”レベルまたは“L”レベルの期間(すなわち、任意の相隣り合う水平同期信号のパルス間の間隔)を格納する複数個のメモリ(♯H1〜♯HN、♯L1〜♯LN)をリセットし、またメモリ選択用のカウンタm、nをリセットする(1にする)。ここで、HNおよびLNのNは、1フレーム期間内の水平同期信号のパルスの数に相当するラインの数(例えば、N=480ライン)を示す。これと同時に、クロック信号により水平同期信号の期間を計数する水平同期信号期間カウンタをリセットして、ステップS21に移る。ステップS21において、クロック信号の立ち上りを検出したか否かを判断し、検出すればステップS22に移り、検出しなければステップS25に移る。
ステップS22では、水平同期信号のレベルが“H”レベルであるか否かを判断し、当該レベルが“H”レベルであればステップS23bに移る。ステップS23bにおいて、水平同期信号が反転したか否かを判断し、反転した場合はステップS23cに移り、水平同期信号の“H”レベルの期間測定用のメモリを現在のアドレスのメモリ♯mから次のアドレスのメモリ♯(m+1)に切り替える。
ステップS23dでは、クロック信号のカウント値をインクリメント(+1)することにより、水平同期信号のレベルが“H”レベルになっている期間を計測し(インクリメントし)、ステップS25に移る。すなわち、最初の水平同期信号の“H”レベルの期間を計数する際に1番目のアドレスのメモリ♯H1が選択され、水平同期信号の“H”レベルの期間が反転してから次の水平同期信号の“H”レベルの期間を計数する際には、2番目のアドレスのメモリ♯H2が選択され、以降、水平同期信号の“H”レベルの期間が反転した後、再度“H”レベルとなる度に、選択の対象であるメモリのアドレスが順次インクリメント(+1)されることになる。この処理により、水平同期信号の各ラインに対する“H”レベルの期間(すなわち、任意の相隣り合う水平同期信号のパルス間間隔)が、クロック信号の数により計数されることになる。さらに、水平同期信号の各々の“H”レベルの期間を計数した結果は、メモリ(♯H1〜♯HN)に順次格納される。
また一方で、ステップS22において、水平同期信号のレベルが“L”レベルと判断され、ステップS24bに移る。ステップS24bにおいて、水平同期信号が反転したか否かを判断し、反転した場合はステップS24cに移り、水平同期信号の“L”レベルの期間測定用のメモリを現在のアドレスのメモリ♯Lnから次のアドレスのメモリ♯L(n+1)に切り替える。つまり、最初の水平同期信号の “L”レベルの期間を計数する際に1番目のアドレスのメモリ♯L1が選択され、その後、水平同期信号の“L”レベルが反転した後、再度“L”レベルとなる度に、メモリ♯Lnが切り替わることになる。
ステップS24dでは、クロック信号のカウント値をインクリメント(+1)することにより、水平同期信号のレベルが“L”レベルになっている期間を計測し(インクリメントし)、ステップS25に移る。この処理により、水平同期信号の各ラインに対する“L”レベルの期間(すなわち、任意の相隣り合う水平同期信号のパルス間間隔)が、クロック信号の数により計数されることになる。さらに、水平同期信号の各々の“L”レベルの期間を計数した結果も、前述の“H”レベルの期間を計数した結果と同様に、メモリ(♯L1〜♯LN)に順次格納される。
ステップS25において、垂直同期信号の立ち下りを検出し、立ち下りが検出された場合はステップS26に移り、検出されない場合はステップS21に移る。これらの処理により、垂直同期信号の立ち上りから立ち下りまでの期間における、水平同期信号の各々の“H”レベルの期間と“L”レベルの期間が計数されることになる。
そして、ステップS26では、水平同期信号の各々の“H”レベルまたは“L”レベルの期間に関するカウント値が、予め設定された許容範囲内に入っているか否かを判定する。
ここで、第1の処理例として、図13のAの処理例を説明する。上記カウント値が許容範囲外と判定された場合、水平同期信号に異常が発生したとみなし、ステップS27に移り、許容範囲内と判定された場合、ステップS31に移る。ステップS31において、対応するフレームの画像認識処理結果を出力し、処理を終える。また、ステップS27では、対応するフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。
なお、別の処理例(図13のBの処理:Aを除く)を説明する。ステップS26で、水平同期信号の各々の“H”レベルまたは“L”レベルの期間に関するカウント値が許容範囲内に入っていないと判定された場合、ステップS28に移る。ステップS28では、現在のフレームおよび1フレーム前のフレームを含む2つのフレームにおいて、異常判定(NG)がなされているか否かを判断し、異常が連続していればステップS30に移り、連続していなければステップS29に移る。
そして、ステップS29では、1フレーム前のフレームにおける画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力し、処理を終える。
ステップS30では、連続する2つのフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。つまり、本例では、異常が連続しなければ、1フレーム前の画像で補間処理を行い、異常が連続すれば、異常である旨の信号を外部装置に出力する処理のみを行う。
図14は、図10の第3の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャート(図14のAの処理:Bを除く)である。これは、CPUにより、同期信号監視部5、同期信号検出部6、画像認識処理部3等を実現する際にCPUが実行する処理(CPUで異常検出処理(クロック信号による垂直同期信号の周期のカウントや比較)等も行う場合の処理)であって、画像処理装置10の動作中の垂直同期信号の立ち上り検出によりスタートする。
まず、ステップS40において、クロック信号により垂直同期信号の周期を計数する垂直同期信号周期カウンタをリセットして、ステップS41に移る。ステップS41において、クロック信号の立ち上りを検出したか否かを判断し、検出すればステップS42に移り、検出しなければステップS43に移る。
ステップS42では、垂直同期信号周期カウンタのカウント値をインクリメント(+1)し、ステップS43に移る。
ステップS43において、垂直同期信号の立ち上りを検出し、この立ち上りが検出された場合はステップS44に移り、検出されない場合はステップS41に移る。これらの処理により、垂直同期信号の立ち上りから次の立ち上りまでの期間、つまり垂直同期信号の周期が計数されることになる。
そして、ステップS44では、垂直同期信号周期カウンタのカウント値(周期)が、予め設定された許容範囲内に入っているか否か(すなわち、上記カウント値が正常(OK)であるか否か)を判定する。
ここで、第1の処理例として、図14のAの処理例を説明する。上記カウント値が許容範囲外と判定された場合、垂直同期信号に異常が発生したとみなし、ステップS45に移り、許容範囲内と判定された場合、ステップS49に移る。ステップS49において、対応するフレームの画像認識処理結果を出力し、処理を終える。また、ステップS45では、対応するフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。
なお、別の処理例(図14のBの処理:Aを除く)を説明する。ステップS44で、垂直同期信号周期カウンタのカウント値が許容範囲内に入っていないと判定された場合、ステップS46に移る。ステップS46では、現在のフレームおよび1フレーム前のフレームを含む2つのフレームにおいて、異常判定(NG)がなされているか否かを判断し、異常が連続していればステップS48に移り、連続していなければステップS47に移る。
そして、ステップS47では、1フレーム前のフレームにおける画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力し、処理を終える。
ステップS48では、連続する2つのフレームにおける画像データが異常である旨を示す信号(異常信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。つまり、本例では、異常が連続しなければ、1フレーム前の画像で補間処理を行い、異常が連続すれば、異常である旨の信号を外部装置に出力する処理のみを行う。
図15は、1フレームの画像データの各ビット監視による画像認識処理手順を示すフローチャートである。これは、CPUにより画像認識処理部5等を実現する際に、CPUが実行する処理(CPUで、1フレームの各画素の画像データ(例えば8ビット)における各ビットの値の監視による画像認識処理を実行する手順)で、この処理は、CPUによる1フレーム分の画像データの取り込みが完了した時点でスタートする。
まず、ステップS50aにおいて、各ビットのフラグをリセットして、ステップS50bに移る。1フレーム期間内の各画素の画像データが例えば8ビットである場合、ステップS50bにおいて、8ビットの画像データにおける各々のビットの値を順次取り込んで、ステップS510に移る。
ステップS510において、画像データの0ビット目を監視し、ステップS520に移る。
ステップS520において、例えば“0”のレベルが含まれているビットを検出した場合、当該ビットのフラグを1にする。そして、これらの処理を1ビット目から3ビット目〜7ビット目まで行い(ステップS51n、S52n、n=1〜7)、ステップS57aに移る。例えば、ステップS520では、0ビット目のビットの値に関して、“0”のレベルが有る場合にはフラグ1を立てる。ステップS523では、3ビット目のビットの値に関して、“0”のレベルが有る場合にはフラグ1を立てる。そして、ステップS527では、7ビット目のビットの値に関して、“0”のレベルが有る場合にはフラグ1を立てる。したがって、各々の画素の画像データにおいて、全部“1”のレベルであるビットのみのフラグが0になる。
ステップS57aにおいて、1フレーム分の画像データの全画素について前述のような各ビットの値の監視が完了しているか否かを判断し、完了していなければステップS57bに移り、完了していればステップS57cに移る。ステップS57bでは、1フレーム分の画像データの次の画素について前述のような各ビットの値の監視(ステップS50b〜S527)を実行する。
ステップS57cにおいて、1フレーム分の全画素の画像データの中で、全てのフラグが1になっているか否かを判断し、全てのフラグが1になっている場合は処理を終え、0になっているフラグが有る場合は、この画像データが異常であるとみなして、ステップS58に移る。すなわち、ある画素の画像データについて、全部“1”のレベルであるビット( “1”のレベルに張りついているビット)が存在する場合に異常であると判断されることになる。
ステップS58では、対応するフレームにおける画像データに異常が発生して画像処理装置が故障している旨を示す信号(故障信号)のみを外部装置に出力し(当該画像データの画像認識処理結果を外部装置に出力しない)、処理を終える。
なお、図15のフローチャートでは、1フレーム分の全画素の画像データの中で、“1”のレベルに張りついているビットが存在する場合に異常であると判断して画像認識処理を行っているが、その逆に、“0”のレベルに張りついているビットが存在する場合に異常であると判断して画像認識処理を行うことも可能である。さらに、“1”のレベルに張りついているビットが存在する場合と“0”のレベルに張りついているビットが存在する場合のいずれにおいても異常であると判断して画像認識処理を行うことも可能である。また、1フレーム分の全画素ではなく、1ライン分の全画素に関する判断でも、あるいは監視画像領域を限定する処理も考えられる。
図15のフローチャートによる処理によれば、カメラから入力される画像データの異常による誤った画像認識処理結果が出力されず、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えない。これによって、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止することが可能になる。
図16は、画像データの濃度平均値算出による異常処理手順を示すフローチャートである。この処理は、CPUにより画像認識処理部3等を実現する際にCPUが実行する処理で、画像データ取り込み時に実行される。
まず、ステップS60において、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行い、各フレーム毎に所定のタイミングで画像データを入力し、ステップS61に移る。
ステップS61では、取り込んだ画像データの濃度平均値に応じてカメラの露光を調整するための露光制御値(ここでは、露光時間)を決定(算出)し、ステップS62に移る。この露光制御値は前回の画像取り込み時(カメラによる撮影時)に使用される。ステップS62では、前回の取り込み画像に対して今回の取り込み画像の露光時間(露光制御値)が変化したか否かを判断し、変化していればステップS63に移り、変化していなければ処理を終える。ステップS63では、取り込み画像における画像データの濃度平均値を算出し、ステップS64に移る。
ステップS64において、前回と今回の取り込み画像における濃度平均値を比較し、カメラの露光時間の変化に応じて画像データの濃度平均値が適切に変化しているか否かを判断し、適切であれば処理を終え、適切でなければステップS65に移る。例えば、露光時間がXから0.5Xに変化した場合、濃度平均値は約1/2にならなければならない。また一方で、露光時間がXから2.0Xに変化した場合、濃度平均値は約2倍にならなければならない。
前述のステップS64において、カメラの露光時間が変化したにもかかわらず画像データの濃度平均値が正しい値に変化していないことが検知された場合、信号ラインの断線等によってカメラおよび周辺回路を含む画像処理装置が故障しているとみなされる。そこで、ステップS65では、カメラおよび周辺回路を含む画像処理装置が故障している旨を示す信号(故障信号)を外部装置に出力して、処理を終える。前述のステップS60〜S65の処理は、画像処理装置の動作中繰り返し実行される。
図16のフローチャートによる処理によれば、カメラの異常等による誤った画像認識処理結果が出力されず、画像処理装置や外部装置を含むシステム全体に影響を与えない。これによって、車両の近傍の対象物に対する未認識または誤認識が生じるのを防止することが可能になる。
本発明の画像処理装置は、車両に設けられた車載カメラに適用されるのみでなく、車両の近傍の対象物の認識・検出を行うための一般のカメラに適用することが可能である。さらに、本発明の画像処理装置は、衝突軽減を目的とするシステム等に搭載されて使用され得る。
本発明の一実施例に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図1の画像データフレーム処理部の具体的な構成を示すブロック図である。 フレーム単位で処理される画像データの一例を示す図である。 画像処理装置に用いられる構成部品の配置関係を示す車両の上面図である。 画像処理装置に用いられる構成部品の配置関係を示す車両の正面図である。 図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第1の具体例を示すブロック図である。 図6の第1の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第2の具体例を示すブロック図である。 図8の第2の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1の同期信号監視部および同期信号異常検出部の第3の具体例を示すブロック図である。 図10の第3の具体例の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6の第1の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャートである。 図8の第2の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャートである。 図10の第3の具体例による画像認識処理手順を示すフローチャートである。 1フレームの画像データの各ビット監視による画像認識処理手順を示すフローチャートである。 画像データの濃度平均値算出による異常処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 カメラ
2 画像データフレーム処理部
3 画像認識処理部
4 露光制御値演算部
5 同期信号監視部
6 同期信号異常検出部
7 車両
8 バックモニタカメラ
9 外部装置
10 画像処理装置

Claims (7)

  1. 画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    前記垂直同期信号および前記水平同期信号の少なくとも一方の同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部を備え、
    前記画像認識処理部は、前記同期信号異常検出部にて前記少なくとも一方の同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して前記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成されることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像認識処理部は、前記同期信号異常検出部にて前記少なくとも一方の同期信号の異常が検出されたときに、最新の正常な画像データの画像認識処理結果を前記外部装置に出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    一つのフレームの期間内で前記水平同期信号の数をカウントする水平同期信号数カウンタ部と、
    前記水平同期信号の数が所定の範囲外であることが検知された場合に、前記水平同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、
    前記画像認識処理部は、前記同期信号異常検出部にて前記水平同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して前記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成されることを特徴とする画像処理装置。
  4. 画像信号の垂直同期信号、水平同期信号、および各部の動作の同期を取るためのクロック信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    一つのフレームの期間内における任意の相隣り合う前記水平同期信号の間隔を前記クロック信号によりカウントする水平同期信号間間隔カウンタ部と、
    前記水平同期信号間間隔カウンタ部によるカウント値が所定の範囲外であることが検知された場合に、前記水平同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、
    前記画像認識処理部は、前記同期信号異常検出部にて前記水平同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して前記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成されることを特徴とする画像処理装置。
  5. 画像信号の垂直同期信号、水平同期信号、および各部の動作の同期を取るためのクロック信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    前記垂直同期信号の周期を前記クロック信号によりカウントする垂直同期信号周期カウンタ部と、
    前記垂直同期信号周期カウンタ部によるカウント値が所定の範囲外であることが検知された場合に、前記垂直同期信号に異常が発生したことを検出する同期信号異常検出部とを備え、
    前記画像認識処理部は、前記同期信号異常検出部にて前記垂直同期信号の異常が検出されたときに、対応するフレームにおける画像データの画像認識処理結果が異常であると判定して前記画像認識処理結果を外部装置に出力しないように構成されることを特徴とする画像処理装置。
  6. 画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    前記画像認識処理部は、一つのフレームの期間中、前記画像データにおける所定のビットの値が固定され続けているか否かを監視し、前記画像データにおける所定のビットの値が固定され続けていることが検知された場合に、前記画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するように構成されることを特徴とする画像処理装置。
  7. 画像信号の垂直同期信号および水平同期信号を使用して、カメラにより捕えられた画像データのサンプリング処理を行ってフレーム単位の画像データを出力する画像データフレーム処理部と、該画像データフレーム処理部から出力される画像データを処理して対象物を検出する画像認識処理部とを有する画像処理装置において、
    前記画像認識処理部は、前記カメラの露光時間が切り替わる毎に前記画像データの濃度平均値を算出し、前記露光時間の変化に応じて前記画像データの濃度平均値が適切に変化しているか否かを監視し、前記露光時間の変化に応じて前記画像データの濃度平均値が適切に変化していないことが検知された場合に、前記画像処理装置が故障している旨の信号を外部装置に出力するように構成されることを特徴とする画像処理装置。
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