JP2007310489A - タッチパネル一体型情報表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報を表示する表示装置12と、表示装置12に情報を入力するタッチパネル13とを一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置11における、タッチパネル13の最表面には、2層構造の反射防止膜19が形成されており、視認性が向上している。
【選択図】図3
Description
上記表示装置12としては、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に、帯電性を有する表示用有色粒子から成る表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するようにした、パッシブ駆動もしくはアクティブ駆動される帯電粒子駆動型の表示装置を用いることができるが、これに限定されない。上記タッチパネル13としては、位置検出機能および書込入力機能を有する光透過性を有するものを用いることができ、例えば抵抗膜方式のタッチパネルを用いることができる。この抵抗膜方式のタッチパネルの詳細構成については、例えば、特開2003−34860号公報を参照のこと。
図2(a)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(a)に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(a)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。基板の電極は、基板の外側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図7に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の書込機能付き情報表示装置に表示装置として搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。その他、上記した添加剤を複数組合せて本発明で用いる表示媒体を構成する表示用白色粒子や表示用黒色粒子を作製することができる。このうち、表示用白色粒子には酸化チタンなどの白色顔料を用いることが好ましく、表示用黒色粒子にはカーボンブラックなどの黒色顔料を用いることが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示用有色粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図2(a),(b)、図3〜図6において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明で用いる情報表示用パネルは上記のものに限られず、液晶方式、電気泳動方式、回転ボール方式等の情報表示用パネルを用いることができる。
反射防止対策を施していないタッチパネル一体型情報表示装置(例えば、図3の構成から反射防止膜19を削除したもの)を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は16.3%であった。なお、白反射率は、値が大ききければ大きいほど、見やすくなる。
図3において、タッチパネル13のハードコート18上に、屈折率1.7、膜厚80nmの薄膜19aと、薄膜19a上に積層された屈折率1.4、膜厚90nmの薄膜19bとから成る2層構造の反射防止膜19とを積層して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は18.9%であり、視認性の向上が確認できた。
図4において、表示装置12の表示面側基板2上に形成される表示面側透明電極6として、膜厚20nmに薄膜化したものを用いて、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は24.3%であり、視認性の向上が確認できた。
図4において、表示装置12の表示面側基板2上に形成される表示面側透明電極6として、膜厚40nmに薄膜化したものを用いて、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は21.9%であり、視認性の向上が確認できた。
図5において、表示装置12の表示面側基板2上に形成される表示面側透明電極6(膜厚70nm)上に、屈折率1.53、膜厚90nmの薄膜20を積層して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は26.4%であり、視認性の顕著な向上が確認できた。
図6において、表示装置12の表示面側基板2および表示面側透明電極6(膜厚70nm)間に膜厚60nmの酸化チタン膜21を形成して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は24.9%であり、視認性の顕著な向上が確認できた。
表示装置12の表示面側透明基板2上に形成される表示面側透明電極6として、膜厚70nmのものを用いた構成の表示装置12と、タッチパネル13のハードコート18上に、屈折率1.7、膜厚80nmの薄膜19aと、薄膜19a上に積層された屈折率1.4、膜厚90nmの薄膜19bとから成る2層構造の反射防止膜19とを積層した構成のタッチパネルとでタッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は19.0%であり、視認性の向上が認められた。
図5において、表示装置12の表示面側基板2上に形成される表示面側透明電極6(膜厚70nm)上に、屈折率1.53、膜厚20nmの薄膜20を積層して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は18.3%であり、視認性の向上が確認できた。
図5において、表示装置12の表示面側基板2上に形成される表示面側透明電極6(膜厚70nm)上に、屈折率1.53、膜厚150nmの薄膜20を積層して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は21.2%であり、視認性の向上が確認できた。
図6において、表示装置12の表示面側基板2および表示面側透明電極6(膜厚70nm)間に膜厚40nmの酸化チタン膜21を形成して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は22.5%であり、視認性の向上が確認できた。
図6において、表示装置12の表示面側基板2および表示面側透明電極6(膜厚70nm)間に膜厚100nmの酸化チタン膜21を形成して、タッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置において白色ベタ画像表示を行ったときの白反射率は19.3%であり、視認性の向上が確認できた。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動型表示用パネルやスタティック駆動型表示用パネル、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動型表示用パネルなど、種々のタイプの情報表示用パネルを用いることができる。
2 基板(表示面側透明基板)
3 表示媒体(粒子群)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3Ba 表示用黒色粒子
4 隔壁
5 電極
6 透明電極
11 タッチパネル一体型情報表示装置
12 表示装置(情報表示用パネル)
13 タッチパネル
14 上部基板
15 上部透明電極
16 下部透明電極
17 スペーサ
18 ハードコート
19 反射防止膜
19a,19b 薄膜(有機膜)
20 酸化チタン膜
Claims (5)
- 情報を表示する表示装置と、前記表示装置に情報を入力するタッチパネルとを一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置であって、
前記タッチパネルの最表面に反射防止膜を形成したことを特徴とするタッチパネル一体型情報表示装置。 - 情報を表示する表示装置と、前記表示装置に情報を入力するタッチパネルとを一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置であって、
前記表示装置の表示面側透明電極の膜厚を40nm以下にしたことを特徴とするタッチパネル一体型情報表示装置。 - 情報を表示する表示装置と、前記表示装置に情報を入力するタッチパネルとを一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置であって、
前記表示装置の表示面側透明電極上に屈折率1.45〜1.65、膜厚20〜150nmの薄膜を形成したことを特徴とするタッチパネル一体型情報表示装置。 - 情報を表示する表示装置と、前記表示装置に情報を入力するタッチパネルとを一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置であって、
前記表示装置の表示面側基板および表示面側透明電極間に膜厚40〜100nmの酸化チタン膜を形成したことを特徴とするタッチパネル一体型情報表示装置。 - 前記情報を表示する表示装置を構成する情報表示用パネルが、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板の間に、帯電性を有する表示用有色粒子から成る表示媒体を封入し、基板内に発生させた電界により表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するようにしたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
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