JP5046594B2 - 情報表示装置 - Google Patents
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Description
また、専用の画像表示装置も大型のものであるため、画像表示装置を手元に置いて書換え表示するような作業に用いるには不便があった。
図2(a)において、情報表示装置は、表示装置前面パネルと、表示パネルと、表示装置前面パネルおよび表示パネル間ギャップ(間隔:H2)とから構成される。表示装置前面パネルは、可とう性透明基板11と、前面パネル透明導電膜12とを構成し、透明で可とう性である。表示パネルは、表示パネル前面基板13と、表示媒体の封入部分と、表示装置背面パネルとを構成する。表示パネル前面基板13は、透明であり、可とう性はあってもなくても良い。表示装置背面パネルは、背面パネル導電膜14と、背面パネル基板15とを構成する。表示装置背面パネルは、透明であってもなくてもよく、また、可とう性もあってもなくてもよい。
前面パネル透明導電膜12と背面パネル導電膜14との間隔をギャップH1とし、前面パネル透明導電膜12と表示パネル前面基板13との間隔をギャップH2とする。ギャップH2は、ギャップH1に対して、H1/10≦H2≦H1/2とすることが好ましい。H2<H1/10の場合は、表示装置前面パネルの変形量が不十分となり、背面側導電膜との間に形成される電界が駆動閾値にならないという不都合がある。H1/2<H2の場合は、書込み器で変形させる表示装置前面パネルの変形量が大きくなりすぎ、表示装置前面パネルに設けた透明導電膜が割れたり、基板から剥がれたりして、導電膜としての機能を果たさなくなることが発生する不都合がある。
図2(b)〜(d)は、書込み器20を表示装置前面パネルに押し付け、表示パネル内の表示媒体を移動させる様子を示し、図2(b)は書込み前、図2(c)は書込み中、図2(d)は書込み後の様子を示す。
前面パネル透明導電膜12と背面パネル導電膜14との間(対電極間)には、予め、表示媒体が駆動する電界強度となる閾値よりも小さな電界が付与される電位差(電圧)を与えておく。ペン等の書込み器20を表示装置前面パネルに押し付けると、表示装置前面パネルの変形により対向する導電膜間距離が小さくなり、対向する導電膜間に形成される電界が大きくなり表示媒体駆動電界閾値以上になり、表示媒体が駆動され、表示がなされる。
図2(c)に示すように、書込み器20を表示装置前面パネルに押し付けることで、表示パネル前面基板13の方向に変形させて、対向する導電膜間距離が小さくなり、正帯電黒色表示媒体が表示装置前面パネル側に移動する。
対向する導電膜とする、前面パネルの導電膜および背面パネルの導電膜は、全面を導電膜とした、いわゆる導電膜層で構成してもよいし、画素に対応する導電膜を電極としてマトリックス状に対向させて構成してもよい。対向する導電膜を互いにマトリックス状に配置する場合のマトリックス状配置は、ライン電極を互いに直交させて構成してもよいし、個別電極を対向させて構成してもよい。
書込み表示するポイントの大きさ(連続書込みの場合には線の太さになる)は書込み器20のペン先の大きさによって決まる。書込み時には、ペン先を表示装置前面パネルに押し付けるので、パネルへのダメージを低減できるように、ペン先は丸みを付けておくことが好ましい。
導電膜(電極)の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。背面側パネル基板1に設ける導電膜(電極)は透明である必要はない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、導電膜(電極)の厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側パネル基板1に設ける導電膜(電極)の材質や厚みなどは上述した表示装置前面パネルに設ける導電膜(電極)と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明が用いる表示パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態を容易に作り出せる表示媒体として用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示用粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、表示媒体としての均一な移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行うことができる。
この空隙部分とは、図1において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板内側に設けた場合)、表示媒体3(粒子群あるいは粉流体)の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、表示パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように表示パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、表示パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
乾式の表示パネルとする場合、対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
3 表示媒体
3W 白色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 表示用黒色粒子
3Ya 表示用黄色粒子
4 隔壁
5、6 電極
11 可とう性透明基板(表示装置前面基板)
12 前面パネル透明導電膜
13 表示パネル前面基板
14 背面パネル導電膜
15 背面パネル基板
20 書込み器
21 表示装置前面パネル
22 情報表示装置
30 絶縁液体
31 マイクロカプセル
Claims (3)
- 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いた情報表示装置において、
前記表示パネルの視認側に、前記表示パネルと空間を隔てて、可とう性の表示装置前面パネルを設け、
前記表示装置前面パネルに、前面側透明導電膜を配置し、
前記表示パネルの視認側とは反対側に、背面側導電膜を配置し、
前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間に、前記表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、
書込み器を押し当てることによって前記表示装置前面パネルをたわませ、
前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離を小さくすることで、両導電膜間に形成される電界が前記駆動閾値以上になり、
前記表示媒体が移動し、書込みが行えるとともに、
前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離H1が、前記前面側透明導電膜と表示パネル前面基板との間の距離H2に対して、
H1/10≦H2≦H1/2
とする、
ことを特徴とする情報表示装置。 - 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いた情報表示装置において、
前記表示パネルの視認側に、前記表示パネルと空間を隔てて、可とう性の表示装置前面パネルを設け、
前記表示装置前面パネルに、前面側透明導電膜を配置し、
前記表示パネルの視認側とは反対側に、背面側導電膜を配置し、
前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間に、前記表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、
書込み器を押し当てることによって前記表示装置前面パネルをたわませ、
前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離を小さくすることで、両導電膜間に形成される電界が前記駆動閾値以上になり、
前記表示媒体が移動し、書込みが行えるとともに、
書込んで表示した内容を書込み途中に消去する時には、前記両導電膜間に印加している電圧を電位差が逆になるように切り替えて電界方向を逆にし、消去したい部分に書込み器を押し当てる、
ことを特徴とする情報表示装置。 - 表示された情報を消去してから新たに情報を書込む時には、前記両導電膜間に前記電界の駆動閾値以上の電界を形成する電圧を印加して全面消去を行い、前記電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する印加電圧にしてから新規手書き書込みを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示装置。
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