JP2007302209A - エアバッグ構造 - Google Patents

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昌史 榊田
Kengo Nakamura
健吾 中村
Motoharu Hirata
基晴 平田
Hideji Kaeriyama
秀治 歸山
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Abstract

【課題】エアバッグ構造を提供することである。
【解決手段】本発明によるエアバッグ構造は、インストルメントパネルの内部に固定され、上方開口を備える、エアバッグを収容するシューターと、該エアバッグ収納枠体の上方開口に隣接して、上方からエアバッグを覆うシューター蓋部とを有し、該シューター蓋部は、インストルメントパネルを形成する材料よりも可撓性が高い材料で形成され、エアバッグ収納枠体に接続され、エアバッグの膨張展開時にシューター蓋部のヒンジとして機能するヒンジ部と、インストルメントパネル支持部分とを備え、該インストルメントパネル支持部分は、その上方に位置するインストルメントパネルのシューター蓋部対応部分に固定され、ヒンジ部には、エアバッグの膨張展開時にヒンジ部が展開される方向への伸びを促進する伸張促進手段が形成されている、ことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、インストルメントパネル内部に設置されたエアバッグ構造に関し、特に、インストルメントパネル内部に設置されたエアバッグの設置場所を乗員が視認することができないように、エアバッグが設置されるインストルメントパネルの領域に継目が形成されないシームレスタイプのエアバッグ構造に関する。
自動車の助手席用エアバッグシステムにおいては、インストルメントパネル内にエアバッグを設置し、エアバッグシステムが所定条件にて作動したときに、エアバッグがインストルメントパネルを押しのけて車内/助手席に向けて膨張展開される。
このような助手席用エアバッグシステムにおいては、エアバッグを覆うインストルメントパネル部分であるエアバッグ蓋部分と、その周囲のインストルメントパネル部分との間に継目が形成されないように、インストルメントパネル全体を同一材料によって形成する所謂シームレスタイプのものが知られている。このシームレスタイプのエアバッグシステムは、車内乗員が見えるインストルメントパネル部分に継目がなく、高級感を出すのに適しているため、近年、高級車を中心にこのタイプを採用する車種が増えている。
シームレスタイプのエアバッグシステムでは、エアバッグを覆うインストルメントパネルのエアバッグ蓋部分の縁部に沿って、インストルメントパネルの下面(裏面)にティアー、すなわち、切り込みが形成される。エアバッグシステムが所定条件下で作動すると、エアバッグは、この切れ込みに沿って、インストルメントパネルのエアバッグ蓋部分をその周囲のインストルメントパネル部分から破断、分離させながら、車内/助手席に向けて膨張展開することになる。
上述したエアバッグの膨張展開時には、インストルメントパネルのエアバッグ蓋部分が乗員に向って飛散する恐れがあるため、インストルメントパネルのエアバッグ蓋部分の移動を許容しながら飛散を防止するためのシューター蓋部が設けられる。
エアバッグは、インストルメントパネル内部において、インフレータが取り付けられたエアバッグリテーナによって下方から保持され、シューター、すなわち、スリーブ状のエアバッグ収納枠体によって側方から包囲、保持される。前記シューター蓋部は、その縁部の一部がエアバッグ収納枠体の側壁内面に接合され、シューター蓋部の頂面の一部がインストルメントパネルのエアバッグ蓋部分の底面に接着等固定される。エアバッグ収納枠体の側壁内面に接合されたシューター蓋部の接合部はシューター蓋部のヒンジを構成し、エアバッグの膨張展開時、シューター蓋部は、インストルメントパネルの蓋部分と共にこのヒンジを中心に車内に向けて回動され、車内へのエアバッグの膨張展開を可能にしながら、シューター蓋部はエアバッグ収納枠体に固定されたままなので、シューター蓋部に固定されたインストルメントパネルの蓋部分が乗員に向って飛散するのを阻止することができる。
このシューター蓋部は、インストルメントパネルの材料よりも可撓性及び伸び変形の高い材料で形成されている。
シューター蓋部のヒンジには、多様な形態が存在する。例えば、ヒンジの仮想の回動軸線が延びる方向から見たときにU字形に形作られることが従来から知られている。この従来のヒンジ形状では、エアバッグの膨張展開時、U字形ヒンジの対向する面が互いに遠ざかるように変形されながら、シューター蓋部全体が車両前後方向前方に回動されることになる。U字形ヒンジは、かかる変形により、変形前の長さ(高さ)のおよそ2倍になる(伸びる)。エアバッグ収納枠体の内部空間は限られているので、2倍に伸びるU字形ヒンジはスペース効率に優れるという利点がある。
しかし、上述したU字形ヒンジでは、エアバッグの膨張展開の初期段階において、エアバッグの一部が、U字形ヒンジとエアバッグ収納枠体の側壁との間に入り込み、エアバッグの所望の膨張展開が得られないことがあるという問題がある。
このようなU字形ヒンジに対して、別のヒンジ形態の一例として、特許文献1は、エアバッグの膨張展開時、エアバッグ収納枠体の側壁との間にエアバッグが入り込まないL字形のヒンジを有するシューター蓋部を開示している。
特開2003−112595号公報
しかし、L字形ヒンジは、エアバッグの膨張展開時、U字形ヒンジにおけるように折り返し部分が真っ直ぐに変形することによって長さが2倍に伸びることはない(素材特性に起因する以上には伸びない)ため、例えば、シューター蓋部の車両前後方向前方、インストルメントパネル上に設置物がある場合にヒンジ部がこれを乗り越えるように回動することができないなど、ヒンジ部の伸長が不十分となり、シューター蓋部の全開を阻害し、ひいては、エアバッグを早急に展開させることができない可能性があるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するために発明されたものであり、エアバッグの膨張展開時にシューター蓋部のヒンジ部に十分な伸びを与えることができるエアバッグ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による、インストルメントパネルの内部に設置されたエアバッグを有するエアバッグ構造は、前記インストルメントパネルの内部に固定され、上方開口を備える、前記エアバッグを収容する枠状シューターと、該シューターの前記上方開口に隣接して、上方から前記エアバッグを覆うシューター蓋部とを有し、該シューター蓋部は、前記インストルメントパネルを形成する材料よりも可撓性が高い材料で形成され、前記シューターに接続され、前記エアバッグの膨張展開時に前記シューター蓋部のヒンジとして機能するヒンジ部と、インストルメントパネル支持部分とを備え、該インストルメントパネル支持部分は、その上方に位置する前記インストルメントパネルのシューター蓋部対応部分に固定され、前記ヒンジ部には、前記エアバッグの膨張展開時に前記ヒンジ部が展開される方向への伸びを促進する伸張促進手段が形成されている、ことを特徴とする。
本発明では、ヒンジ部に伸長促進部を形成したので、エアバッグの展開時に、ヒンジ部を形成する素材特性による伸びに加えて、ヒンジ部を伸ばすことができる。
本発明では、前記伸張促進手段が、前記エアバッグの膨張展開時の前記ヒンジ部の展開方向に対して斜めに延びるように形成された伸張部分を有し、該伸張部分が前記エアバッグの膨張展開時に実質的に前記ヒンジ部の展開方向に沿って変形伸張されるのが好ましい。
この構成では、簡単な構成によってヒンジ部の伸びを実現できる。
本発明では、前記ヒンジ部が、前記インストルメントパネルの下面から下方に離間した位置で、前記シューターに接続されているのが好ましい。
本発明では、前記ヒンジ部が、前記シューターと前記インストルメントパネル支持部分との間を直線状に延びるように形作られているのが好ましい。
この構成では、エアバッグの展開時、エアバッグのヒンジ部への引っ掛りを確実に防止し、エアバッグをヒンジ部に沿うように展開させることができ、展開性を向上させることができる。
本発明によれば、エアバッグの膨張展開時にシューター蓋部のヒンジ部に十分な伸びを与えることができるエアバッグ構造を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明を自動車の助手席用エアバッグシステムのエアバッグ構造に適用したものである。
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態のエアバッグ構造を示す。
図1は、車両の助手席(図示せず)の幅方向中心線に沿ったインストルメントパネルの概略部分断面図である。インストルメントパネルは、参照番号1で示され、図示しないフロントウインドから車内を車両前後方向後方、下方に延びている。インストルメントパネル1は、硬質合成樹脂材料、例えば、ポリプロピレンで作られ、その内部には、エアバッグを収容するエアバッグ収納枠体、すなわち、シューター10が設けられる。
シューター10は、全体的に矩形の上方開口、下方開口を有するスリーブ部材によって構成される。シューター10の下方開口にはエアバッグリテーナ11が既知の任意の仕方で取り付けられる。このエアバッグリテーナ11にはインフレータ12が取り付けられ、インフレータ12は制御装置(図示せず)に接続されている。この制御装置には、車両の前部に衝撃が加わったことを検出するための衝撃センサ、或いは、そのような衝撃が加わることを検知するための衝撃予測用センサ等が接続され、制御装置は、当該センサからの信号を受信したこと等、所定条件下で、インフレータ12を作動させるようになっている。
エアバッグ13が、既知の仕方で折畳まれた状態でシューター10内に収容され、インフレータ12に作動連結されている。すなわち、エアバッグ13は、下方からエアバッグリテーナ11によって支持され、側方からエアバッグ収納枠体10によって包囲、保持され、インフレータ12の作動時、シューター10から上方に向けて膨張展開される、すなわち、発射されることになる。
シューター10はその上縁から外方に延びる取付フランジ10Aを有し、取付フランジ10Aの頂面はインストルメントパネル1の下面(裏面)1Aに固定される。この固定は、接着剤、超音波振動溶着等、既知の任意の手段を用いて行うことができる。
シューター10はまた、その上方開口に隣接して、上方からエアバッグ13を全体的に覆う矩形のシューター蓋部14を備える。シューター蓋部14の車両前後方向における前縁部14Aはシューター10の前壁内面に接合される。この実施形態では、シューター10、取付フランジ10A、シューター蓋部14は、インストルメントパネル1を形成する硬質合成樹脂材料、すなわち、ポリプロピレンよりも可撓性の高い材料、例えば、熱可塑性オレフィン(TPO)によって、一体成形されている。
シューター蓋部14の前縁部14A以外の縁部、すなわち、後縁部14B、左側縁部、右側縁部は、シューター10の内面と接合されず、僅かに間隔が隔てられており、従って、シューター蓋部14とシューター10の内面との間の隙間は、平面視で全体的に「コ」の字形を構成する。
シューター蓋部14は、シューター10の前壁内面との接合部から車両前後方向後方に向ってシューター10に対して実質的に垂直(すなわち、ほぼ水平)に延びる第1ヒンジ部15Aと、この第1ヒンジ部15Aの後縁からシューター10と実質的に平行(すなわち、ほぼ垂直)に上方に延びる第2ヒンジ部15Bと、第2ヒンジ部15Bの上縁(後縁)からシューター蓋部14の後縁部14Bまで延びるインストルメントパネル支持部分15Cとを有し、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bは、シューター蓋部14全体のヒンジ部を構成する。
シューター蓋部14のヒンジ部、すなわち、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bには伸張促進手段が設けられている。この伸張促進手段は、図1の矢印IIから見た矢視図である図2で良くわかるように、第1ヒンジ部15A及び第2ヒンジ部15Bに、これらの全幅に亘って、幅方向に間隔を隔てて形成された複数の(長穴)スリット20と、隣接するスリット20間に形成される伸張部分21とによって構成される。
図2に示すように、スリット20は、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの幅方向(車両前後方向後方から見たとき)右半部に形成された複数の第1スリット20Aと、幅方向(車両前後方向後方から見たとき)左半部に形成された複数の第2スリット20Bと、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの幅方向中央部に形成されたほぼ正六角形の1つのスリット、すなわち、第3スロット20Cとからなる。
図2で見たとき、第2スリット20Bは全体的に「く」の字形に形作られ、第1スリット20Aは全体的に左右逆向きの「く」の字形に形作られている。従って、隣接するスリット20A、20A間、隣接するスリット20B、20B間、隣接するスリット20A、20C間、及び、隣接するスリット20B、20C間に構成される各伸張部分21もまた、「く」の字形、逆「く」の字形を呈する。
尚、スリット20、従って、隣接するスリット20間に構成される伸張部分21は、この実施形態では、車両前後方向において第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの全体に亘って形成されているけれども、第1ヒンジ部15A及び/又は第2ヒンジ部15Bの一部のみに形成しても良いし、第2ヒンジ部15Bの全部又は一部からインストルメントパネル支持部分15Cに及ぶように延ばしても良い。
シューター蓋部14のインストルメントパネル支持部分15Cは、その上方に位置するインストルメントパネル1の部分、すなわち、シューター蓋部対応部分1Bに固定される。この固定もまた接着剤等、既知の任意の手段を用いて行うことができる。インストルメントパネル支持部分15Cは、その全領域に亘ってシューター蓋部対応部分1Bに溶着等固定されるのが好ましいけれども、エアバッグ13の膨張展開時にインストルメントパネル支持部分15Cとシューター蓋部対応部分1Bとの固定が維持されるのであれば、部分的固定でもかまわない。
インストルメントパネル1の下面1Aには、シューター蓋部14の後縁部14B、左側縁部、右側縁部に沿って、ティアー、すなわち、切り込み30が形成される。本実施形態では切り込み30は連続しているけれども、エアバッグ13の膨張展開時に、連続する切り込み30が形成された場合におけるのと同様にインストルメントパネル1のシューター蓋部対応部分1Bが破断するのであれば、切り込み30は不連続であっても良い。
上述したエアバック構造では、制御装置(図示せず)によってインフレータ12が作動されると、折畳まれたエアバッグ13は、シューター10内を上方に膨張展開し(側方への膨張展開はシューター10によって、下方への膨張展開はエアバッグリテーナ11によって、夫々、規制される)、シューター蓋部14及びシューター蓋部対応部分1Bに上向きの押圧力を加える。すると、第1ヒンジ部15Aは、シューター蓋部14の前縁部14Aとシューター10との接合部に沿って前縁部14Aの幅方向に延びる仮想回動軸線L1を中心に、車両前後方向前方、上方(図1で見たとき反時計方向)に回動展開される。
この仮想回動軸線L1を中心とする第1ヒンジ部15Aの回動(展開)と同時に、或いは、これと前後して、第2ヒンジ部15Bは、第1ヒンジ部15Aと第2ヒンジ部15Bとの接合部に沿って仮想回動軸線L1と平行に延びる仮想回動軸線L2を中心に、車両前後方向後方、下方(図1で見たとき時計方向)に回動(展開)される。
更に、仮想回動軸線L1を中心とする第1ヒンジ部15Aの回動(展開)、仮想回動軸線L2を中心とする第2ヒンジ部15Bの回動(展開))と同時に、或いは、これと前後して、インストルメントパネル支持部分15Cは、第2ヒンジ部15Bとインストルメントパネル支持部分15Cとの接合部に沿って仮想回動軸線L1、L2と平行に延びる仮想回動軸線L3を中心に、車両前後方向前方、上方(図1で見たとき反時計方向)に回動(展開)される。
インストルメントパネル1内部のスペース上の都合等により第1ヒンジ部15A及び/又は第2ヒンジ部15Bが短く、当該部分の伸長が、素材特性に基づくものだけでは、シューター蓋部14の全開、エアバッグの迅速展開に関して不十分である場合でも、本エアバッグ構造では、エアバッグ13の膨張展開時、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bはその素材特性に基づく以上に伸び、シューター蓋部14の全開、エアバッグの迅速展開を阻害しない。
すなわち、図3(A)は、初期状態、すなわち、無負荷状態のシューター蓋部14を車両前後方向後方から見た図であり、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bに形成された「く」の字形、逆「く」の字形の伸張部分21は、この状態では、高さ、すなわち、長さLE1を有するに過ぎない。エアバッグ13が膨張展開し、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bが上述した仕方で回動され、展開されると、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの伸張部分21の長さLE1は、第1ヒンジ部15Aがほぼ垂直になることによって増大されることに加えて、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15に形成された伸張部分21が、図3(A)で見たときに上方に引っ張られて、図3(B)に示されるように、真っ直ぐに伸ばされることによって、長さLE2まで増大される。詳述すると、伸張部分21の「く」の字形、逆「く」の字形の下部(「\」、「/」の部分)は図2で見たとき傾斜状態から垂直状態に変位、変形されるため当該部分の全高(垂直方向高さ)が高くなり、同様に、伸張部分21の「く」の字形、逆「く」の字形の上部(「/」、「\」の部分)も図2で見たとき傾斜状態から垂直状態に変位、変形されるからこの部分の全高(垂直方向高さ)もまた高くなる。その結果、伸張部分21(第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B)の長さは、初期状態における長さLE1(図3(A)参照)から、長さLE2(図3(B)参照)まで伸長されることになり、これにより、シューター蓋部14を全開させ易くなり、エアバッグを迅速展開させ易くなる。
膨張展開するエアバッグ13によってシューター蓋部14が仮想回動軸線L1、L2、L3を中心に複合的に回動され、また、伸張部分21が伸長される過程において、インストルメントパネル1は切り込み30に沿って裂け、これにより、シューター蓋部14に固定された、インストルメントパネル1のシューター蓋部対応部分1Bは、シューター蓋部14と共に回動運動され、かくして、エアバッグ13は、シューター蓋部14、シューター蓋部対応部分1Bが空けた空間から(車内前方に移動したシューター蓋部14、シューター蓋部対応部分1Bによって車内前方、フロントウインドに向って展開することを規制されながら)車内、助手席に向って膨張展開する。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態のエアバッグ構造を示す。
第2実施形態のエアバッグ構造は、第1実施形態のエアバッグ構造と全体的に同じ構造であり、伸張促進手段であるスリット20(20A〜20C)、伸張部分21の形状、配置位置に関してのみ相違する。よって、相違するスリット等の形状、配置位置についてのみ以下説明することとし、第1実施形態のエアバッグ構造と同一であるその他の構成、作動についての繰り返しの説明は省略する。
第2実施形態のエアバッグ構造のスリット50は、第1実施形態における第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの全高に亘って形成された第1スリット20A、第2スリット20Bに対応し、隣接するスリット50間に構成された伸張部分51が第1実施形態の伸張部分21に対応する。全てのスリット50、伸張部分51は、同一方向に傾斜し、且つ、第1スリット20A、第2スリット20Bに亘って直線的に延びるように形成されている。
伸張部分51もまた、エアバッグ13が膨張展開し、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bが回動されると、図3(A)に対応する図4(A)に示す傾斜状態から、図3(B)に対応する図4(B)に示す垂直状態に変位、変形されて、伸張部分21(第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B)の長さは、初期状態における長さLE1から、長さLE2まで伸長されることになり、これにより、シューター蓋部14を全開させ易くなり、エアバッグを迅速展開させ易くなる。
図5は、本発明の第3実施形態のエアバッグ構造を示す。第3実施形態のエアバッグ構造もまた、第1実施形態のエアバッグ構造と全体的に同じ構造であり、伸張促進手段であるスリット20(20A〜20C)、伸張部分21の形状、配置位置に関してのみ相違する。よって、相違するスリット等の形状、配置位置についてのみ以下説明することとし、第1実施形態のエアバッグ構造と同一であるその他の構成、作動についての繰り返しの説明は省略する。
図5(A)、(B)は、夫々、図4(A)、(B)に対応する。
第3実施形態のエアバッグ構造の伸張促進手段は、第1ヒンジ部15Aに、その全幅に亘って幅方向に等間隔、間隔を隔てて形成された複数の三角形状第1スロット60Aと、各三角形状スロット60Aと対向するように第2ヒンジ部15Bに形成された複数の三角形状第2スロット60B(図5(B)参照)とを有する。伸張促進手段はまた、これらの対向する一対の三角形状スロット60A、60Bと、これに隣接する一対の三角形状スロット60A、60Bとの間で、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bに亘って形成されたダイヤ形状の第3スロット60Cを有する。対向する一対の三角形状第2スロット60A、60Bは、三角形の頂点が互いに面するように形状決めされ、配置されている。そして、第1実施形態の伸張部分21、第2実施形態の伸張部分51に対応する伸張部分61が、対向する一対の三角形状スロット60A、60Bと、これに隣接するダイヤ形状の第3スロット60Cとの間に「く」の字形、逆「く」の字形に構成される。
伸張部分61もまた、エアバッグ13が膨張展開し、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bが回動されると、図5(A)に示す傾斜状態から、図5(B)に示す垂直状態に変位、変形されて、伸張部分61(第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B)の長さは、初期状態における長さLE1から、長さLE2まで伸長されることになり、これにより、シューター蓋部14を全開させ易くなり、エアバッグを迅速展開させ易くなる。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第4実施形態のエアバッグ構造を示す。
この第4実施形態のエアバッグ構造は、第1実施形態のエアバッグ構造と全体的に同じ構造であり、伸張促進手段であるスリット20(20A〜20C)、伸張部分21の形状、配置位置に関して相違する。よって、相違するスリットの形状、配置位置についてのみ以下説明することとし、第1実施形態のエアバッグ構造と同一であるその他の構成、作動についての繰り返しの説明は省略する。
図6は図3に対応する図であり、図7は図1(の一部)に対応する図である。
第4実施形態のエアバッグ構造では、伸張促進手段は、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B、インストルメントパネル支持部分15Cの全幅に亘って、これらの幅方向に等間隔、間隔を隔てて形成された複数のスリット40を有する。各スリット40は、同一方向に傾斜し、且つ、第1ヒンジ部15A全体、第2ヒンジ部15B全体、及び、インストルメントパネル支持部分15Cの前縁部に亘って直線的に延びるように形成されている。
第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B、インストルメントパネル支持部分15Cの、スリット40を挟んで、反対側に位置するシューター蓋部14の第1ヒンジ部45Aは、図7に示すように、第1ヒンジ部15Aよりも長く形成され、第1ヒンジ部45Aの後縁からほぼ垂直に第2ヒンジ部45Bが延び、第2ヒンジ部45Bの上縁(後縁)からインストルメントパネル支持部分45Cが延びる。第1ヒンジ部45Aと第2ヒンジ部45Bとの接合部に沿って仮想回動軸線L4が、また、第2ヒンジ部45Bとインストルメントパネル支持部分45Cとの接合部に沿って仮想回動軸線L5が、夫々、構成される。
伸張部分71Aが、隣接するスリット40間において第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部45B及びインストルメントパネル支持部分15Cによって構成され、伸張部分71Bが、隣接するスリット40間において第1ヒンジ部45A及び第2ヒンジ部45Bによって構成され、伸張部分71Aと伸張部分71Bとはスリット40を挟んで交互に配置形成される。伸張部分71Bは、エアバッグ13が膨張展開時、仮想回動軸線L1、L4、L5を中心に回動されることになる。
伸張部分71A、71Bもまた、エアバッグ13が膨張展開し、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15B、第1ヒンジ部45A、第2ヒンジ部45Bが回動されると、図6(A)に示す傾斜状態から、図6(B)に示す垂直状態に変位、変形されて、伸張部分71A(及びスリット40間のインストルメントパネル支持部分15Cの前縁部)、伸張部分71Bの長さは、初期状態における長さLE1から、長さLE2まで伸長されることになり、これにより、シューター蓋部14を全開させ易くなり、エアバッグを迅速展開させ易くなる。
図8は、本発明の第5実施形態のエアバッグ構造を示す。第5実施形態のエアバッグ構造もまた、第1実施形態のエアバッグ構造と全体的に同じ構造であるが、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bの形状に関してのみ相違する(第2実施形態乃至第4実施形態におけるのと異なり、スリット、伸張部分に関する相違ではない)。よって、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bに対応する部分の形状についてのみ以下説明することとし、第1実施形態のエアバッグ構造と同一であるその他の構成、作動についての繰り返しの説明は省略する。
図8は図1(の一部)に対応する図である。この図8から明らかなように、本発明の第5実施形態のエアバッグ構造では、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bに対応するシューター蓋部14の部分は、シューター10の前壁内面から車両前後方向後方、上方に、インストルメントパネル支持部分15Cの前縁部まで斜めに直線的に延びる傾斜壁部70によって構成されている。
傾斜壁部70には、第1実施形態におけるスリット20、伸張部分21、第2実施形態におけるスリット50、伸張部分51、或いは、第3実施形態におけるスロット60A、60B、60C、伸張部分61と同じ形状、配置のスリット、伸張部分が形成される。
かかる伸張部分の長さは、上述した実施形態におけるのと同様に、エアバッグ13の膨張展開時、伸張部分の幾何学形変化によって、初期状態における長さから伸長されて、シューター蓋部14を全開させ易くなり、エアバッグを迅速展開させ易くなる。これに加えて、この実施形態では、第1実施形態乃至第4実施形態におけるのと異なり、第1ヒンジ部15A、第2ヒンジ部15Bに対応する傾斜壁部70が直線的に延びるので、エアバッグ13の膨張展開の初期において、エアバッグ13がヒンジ部に引っかかってしまうのを防止することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
例えば、上述のU字形のヒンジ部に適用しても良く、この場合、ヒンジ部の上下方向長さを短くすることができ、エアバッグ13がヒンジ部に引っかかってしまうのを防止することができる。
上述した実施形態はいずれも、本発明を自動車の助手席用エアバック構造に適用したけれども、例えば、列車の運転席用エアバック構造に適用することもできる。
車両の助手席の幅方向中心線に沿ったインストルメントパネルの概略部分断面図である。 図1の矢印IIから見た矢視図である。 (A)はシューター蓋部を車両前後方向後方から見た図であり、(B)はシューター蓋部をヒンジ部が伸ばされた状態で示す図である。 (A)は図3(A)に対応する、第2実施形態を示す図であり、(B)は図3(B)に対応する、第2実施形態を示す図である。 (A)は図3(A)に対応する、第3実施形態を示す図であり、(B)は図3(B)に対応する、第3実施形態を示す図である。 (A)は図3(A)に対応する、第4実施形態を示す図であり、(B)は図3(B)に対応する、第4実施形態を示す図である。 図1の一部に対応する、第4実施形態を示す部分概略断面図である。 図1の一部に対応する、第5実施形態を示す部分概略断面図である。
符号の説明
1 インストルメントパネル
1B シューター蓋部対応部分
10 シューター
13 エアバッグ
14 シューター蓋部
15A(45A) 第1ヒンジ部、 15B(45B) 第2ヒンジ部 (ヒンジ部)
15C インストルメントパネル支持部分
20、40、50、60 スリット、 21、51、61、71 伸張部分 (伸張促進手段)

Claims (4)

  1. インストルメントパネルの内部に設置されたエアバッグを有するエアバッグ構造であって、
    前記インストルメントパネルの内部に固定され、上方開口を備える、前記エアバッグを収容する枠状シューターと、
    該シューターの前記上方開口に隣接して、上方から前記エアバッグを覆うシューター蓋部とを有し、該シューター蓋部は、
    前記インストルメントパネルを形成する材料よりも可撓性が高い材料で形成され、
    前記シューターに接続され、前記エアバッグの膨張展開時に前記シューター蓋部のヒンジとして機能するヒンジ部と、
    インストルメントパネル支持部分とを備え、該インストルメントパネル支持部分は、その上方に位置する前記インストルメントパネルのシューター蓋部対応部分に固定され、
    前記ヒンジ部には、前記エアバッグの膨張展開時に前記ヒンジ部が展開される方向への伸びを促進する伸張促進手段が形成されている、
    エアバッグ構造。
  2. 前記伸張促進手段が、前記エアバッグの膨張展開時の前記ヒンジ部の展開方向に対して斜めに延びるように形成された伸張部分を有し、該伸張部分が前記エアバッグの膨張展開時に実質的に前記ヒンジ部の展開方向に沿って変形伸張される、請求項1記載のエアバッグ構造。
  3. 前記ヒンジ部が、前記インストルメントパネルの下面から下方に離間した位置で、前記シューターに接続されている、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ構造。
  4. 前記ヒンジ部が、前記シューターと前記インストルメントパネル支持部分との間を直線状に延びるように形作られている、請求項3記載のエアバッグ構造。
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