JP2007298044A - モータ駆動による位置制御装置 - Google Patents

モータ駆動による位置制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの位置ずれを防止し、装置の耐久性を向上できるモータ駆動による位置制御装置を提供する。
【解決手段】位置制御装置では、可動翼1aを閉める方向の停止位置及び開く方向の停止位置までモータ2を回転制御し、停止位置をモータ2の動作基準開度点とし、両停止位置間をモータ駆動動作範囲とし、ターボチャージャ1の吸入空気導入路の通路を目標開度になるように制御する。モータ2の回転制御は、予め定められた開度ずつ順次可動翼の開方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、エンコーダ3の開度位置が変化しない状態が所定時間継続したときその位置を可動翼1aの開方向停止位置とし、モータ2の回転制御は予め定められた開度ずつ順次可動翼1aの閉方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、エンコーダ3の開度位置が変化しない状態が、所定時間継続したときその位置を可動翼1aの閉方向停止位置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流モータを駆動機構部分に用いて制御対象を目標位置に制御する場合に係り、特にターボチャージャの吸入空気導入路の通路を開閉させ、ターボチャージャの加給圧を調整する制御装置であって、前記モータによる駆動機構を用いて位置制御された位置検出を、エンコーダを用いて行うモータ駆動による位置制御装置に関する。
先行技術の特許文献1は、モータによって駆動された位置を、エンコーダを用いて検出する場合にエンコーダに発生するノイズの影響を除くものである。ロータリエンコーダから出力される信号の変化をカウントする場合において、ノイズ等による誤カウントがないようにした、ロータリエンコーダカウント方法及び装置について記載している。
具体的には、出力信号の変化が検出されてから基準時間経過後の信号レベルを記憶する第1の記憶手段と、所定のタイミングで転送された第1記憶手段に記憶されている出力信号のレベルを記憶する第2の記憶手段とを有し、この第1、2の記憶手段に記憶されているレベルに基づいて、ロータリエンコーダの、出力信号の変化のカウント値を更新するかどうかを判定し、判定結果により判定終了したタイミングで第1記憶手段の信号レベルを第2の記憶手段に転送するようにしている。
特許第3039512号公報
上記した従来技術の場合、正規パルスとノイズの分別を、エンコーダの信号の立ち上がり後、又は立ち上がり検出後一定時間の間のパルス検出をしないことによって行っているが、ノイズの影響を完全にはなくすことができない。特にターボ制御の場合、ノイズの影響で誤って位置検出制御をおこなった場合、誤差が積算されて、実際の制御位置がずれてしまい、通常動作範囲内に収まらなくなる。更に、全閉位置又は全開位置のストッパにあたってしまい、機械的な噛みこみ、或いはギヤ装置の破損に至る可能性がある。上記の従来技術には、このような問題があった。
本発明の目的は、モータの位置ずれを防止することができ、しかも装置の耐久性を向上できるモータ駆動による位置制御装置を提供することにある。
本発明のモータ駆動による位置制御装置は、回転軸出力により可変リンクを介して自動車のターボチャージャへの吸入空気導入路の通路を可動翼により開閉させるモータと、与えられた目標開度により前記モータを回転させるとともに前記可動翼の開度を検出するエンコーダとを有し、前記吸入空気導入路の通路の可動翼を目標開度になるように制御する装置であって、前記位置制御装置は、前記可動翼を閉める方向の停止位置及び前記可動翼を開く方向の停止位置までモータを回転制御し、前記停止位置を前記モータの動作基準開度点とし、前記両停止位置間を前記モータの駆動動作範囲とし、前記吸入空気導入路の通路を目標開度になるように制御し、前記モータの回転制御は予め定められた開度ずつ順次可動翼の開方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、前記エンコーダでカウントされる開度位置が変化しない状態が所定時間継続したとき、その位置を前記可動翼の開方向停止位置とし、前記モータの回転制御は予め定められた開度ずつ順次可動翼の閉方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、前記エンコーダでカウントされる開度位置が変化しない状態が所定時間継続したとき、その位置を前記可動翼の閉方向停止位置とするものであることを特徴とする。
好ましくは、前記位置制御装置は、前記可動翼を初期位置から前記閉方向停止位置に移動した後に前記開方向に移動させる場合、前記全閉方向停止位置から前記初期位置までは一挙に移動させ、その後は予め定められた開度ずつ目標開度を変えて前記PID制御を実施するものであることを特徴とする。
本発明によれば、モータを用いた位置制御装置のモータの位置ずれを防止することができ、また制御装置の耐久性を向上できるという効果がある。
以下、本発明のモータ駆動による位置制御装置について、図1から図20を使用して具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施例の構成を示している。モータ2の出力軸に設けられたギヤ2a、ピニオンギヤ2b、ホイールギヤ2c、ロッド2d、更に可動リンク2eを介してターボチャージャ1内の翼角度を矢印のように押しこんだり引いたりすることにより、ターボチャージャ1内の可変翼1aの角度を変えることができる。7はウオームギヤである。そして、この可変翼1aの角度が変化することにより、ターボチャージャ1内吸入空気導入路の断面積が変化し、ターボチャージャの加給圧を変化させることができる。
モータ2の出力軸2eにはギヤ2aの他にモータの回転位置検出用のロータリエンコーダ3が設けられている。本実施例ではインクリメンタルエンコーダを2個(3a、3b)用いている。エンコーダ3には、回転位置を信号に変換するためのホール素子4(4a、4b)を設け、エンコーダ3の回転位置を信号(4aa、4bb)に変換して制御装置5へ入力する。
図2には、前述したエンコーダからの信号波形を示す。ΦA信号とΦB信号は位相が90度ずれている。例えば信号ΦA(4aa)の立ち上がり、又は立ち下がり時の信号ΦB(4bb)の信号レベルを見ることによりモータの回転方向がわかり、信号のパルス数を計数することにより、モータの回転位置を検出することが可能である。
一方、他の制御装置6から制御装置5へ、ターボチャージャモータ回転位置(ターボチャージャ内回転翼角度)の制御目標位置信号6aが入力されると、制御装置5は制御目標位置信号6aとモータの回転位置が等しくなるように、モータ2を駆動するための信号5aを出力し、制御目標位置信号6aに従ってモータ2の回転位置を制御する。本実施例では制御装置5と他の制御装置6を分離しているが、両者を統合したものであっても同一の機能を有することができる。通信信号6bは外部からの制御装置6或いは5への通信信号である。6bは開度信号のこともある。
また、モータの回転位置検出用として、モータの回転軸にロータリエンコーダ3をとりつけているが、ウオームギヤ7の回転軸にポテンショメータ等を取付け、ギヤ2cの回転角度を直接測定してターボチャージャ内回転翼角度を、制御目標位置信号にしたがって制御することもできる。ポテンショメータの代りに、アブソリュートタイプのエンコーダを用いたり、3個以上のエンコーダを用いたりすることができる。更に、本実施例のように、2個のインクメンタリタイプのエンコーダに加え、アクチュエータの出力軸が特定の角度に位置することがわかる接点スイッチを付け加えて、モータの位置検出を行うことも可能である。
図3は、本実施例の制御装置5の内部ブロック図を示している。CPU(Central Processing Unit)9、I/O(Input/Output)8、A/D(Analog to Digital converter)14、RAM(Random Access Memory)15、ROM(Read Only Memory )16、不揮発性メモリ17、モータドライバ10、コミュニケーションドライバ13等から構成されている。
本実施例の場合、I/O8に入力された目標開度信号6aとモータの回転位置信号(4aa、4bb)の値が等しくなるようにモータドライバ10へ制御信号9aを出力する。そしてモータへの制御信号5aがモータに出力される。CPU9は、ROM16から制御演算式を読み出し計算し、RAM15に計算値を保持させる機能を有している。不揮発性メモリ17は、制御装置の電源が切れた後も上記演算データ等を保持したい場合に用いるもので、保持するデータが無い場合は設けなくてもよい。
また、コミュニケーションドライバ13を介してCPUが外部とデータ(13a或いは6b)とのやりとりを行う機能も有しており、目標開度信号を、コミュニケーションドライバ13を介してCPU9へ入力しても同一の機能を持たせることができる。またポテンショメータを用い位置信号を検出している場合は信号11がアナログデータであるため、A/D変換器14を介してギヤ位置信号を入力することになる。
この制御装置5において、モータ位置を検出するため、最初にモータ動作基準点を求めるためモータをモータ駆動範囲内でターボチャージャの吸入空気導入路を閉める方向の停止位置にあるストッパ位置、或いはこの反対方向の回し切った位置にあるターボチャージャの吸入空気導入路を開く方向の回し切った位置にあるストッパ位置、或いは前記両方向のストッパ位置へ回しきるまでモータを回転させて、前記ストッパ位置を検出し、この位置をモータ動作時の動作基準点とする動作(以後イニシャライズと称す)を実施する。
しかしながら、はじめはモータの位置が制御装置で把握できていないため、モータをどちらかの方向へ回転させて機械的に動かなくなる所まで動作させる必要がある。この場合ギヤ等を使って駆動させているため、一定値以上の駆動力でモータを回すと、ストッパに当たった際にギヤの噛み込みが発生し、場合によっては固着してしまい、最大トルクで反転させた場合でも噛み込みのために、ギヤを動作させることができなくなることがある。そのため、イニシャライズ動作時は、前記のギヤの噛み込みが発生しない程度の駆動力にする必要がある。またモータの回転方向はターボチャージャ及びエンジンの保護及び通常の運転動作中に行う場合は、安全側である加給圧を下げる方向で行うべきである。
図4(A)に、イニシャライズ時の動作ロジックを示す。図4(A)は機械的な噛み込みの発生するモータ駆動DUTY A(予め定められた値)以下の一定の駆動力でモータを回転させてエンコーダパルスの信号が変化を始め、その後変化しなくなった状態(ステップ40a)からタイマをスタート(ステップ40b)させ、この状態が一定時間TB以上継続した時点(ステップ40c)で、ストッパ位置と判断し、出力DUTYを0としてイニシャライズを終了する場合のロジックである。図4(B)はエンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYの様子を示している。予め定められた時間TBを越えた場合、ストッパの位置と判断し、イニシャライズ処理を終了する。
図4(C)も同じ目的であるが、モータ速度を一定値ではなく、0からスタートさせて、徐々に速度を上昇させていくようにしたものであり、動作域内に機械的な抵抗がある場合や、動作を繰り返すうちに機械的な劣化により動作抵抗が増大する部位が発生した場合などの対応として有効な方法である。図4(D)にはエンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYの様子を示している。ステップ41aでエンコーダパルスが変化しないときは、図4(D)の特性で引っかかりがあると判断し、図4(C)のステップ41bでDUTYを(V+1)、のようにDUTYを増加させる。
その結果、ステップ41cでV=Cになったかどうかを判断し、V=Cでかつエンコーダパルスの変化がなくなれば(ステップ41d)、そこでDUTY=0としイニシャライズを終了する(ステップ41e)。図4(B)の場合は、タイマTBによりイニシャライズの終了を判断しているが、図4(D)の場合はDUTYがV=Cの状態でイニシャライズ終了を判断している。
図4(E)の場合は、図4(C)に対し抵抗部分に到達した場合、少なくとも一回は一旦逆方向にモータを戻したうえで勢いをつけて機械的な抵抗部を通過させるようにしたものであり、より効果的な方法である。図4(F)にはエンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYの様子を示している。引っかかりガあったとき予め定められたパルス数分だけ逆方向へ移動(点線部分)させた場合を示している。
ステップ42bのリトライで、図4(F)の点線部分で所定パルス分逆方向に移動させてDUTYをV=(V+1)とする(ステップ42c、42d)。そしてステップ42eにおいてV=C、と判断させたときは、ステップ42fでエンコーダパルスの変化がないことを確認し、DUTY=0として、イニシャライズを終了する(ステップ42f、42g)。図4(F)において、点線で示した戻し分はここでは一定値にしているが、一定値にかぎらない。モータのDUTYによって戻し分を変えてもよい。
次に、通常動作中にイニシャライズを行う方法について、実施例により説明する。制御装置の電源投入時のイニシャライズ終了後通常制御に移行し、外部から入力される目標開度信号に従って、モータ位置を制御する。この制御装置がターボ制御用であることから、通常の制御中でもイニシャライズを行っても、制御に殆ど影響をあたえないモードが存在する。
これは、エンジンがアイドリング状態で加給圧が低い場合、エンジンの負荷が小さい場合、アクセル開度が小さい場合等であり、また外部からのイニシャライズ実施命令等が入力された場合等がある。エンコーダによりモータの回転方向と位置を検出する方法を用いた場合、エンコーダの信号にノイズが混入すると、モータの回転位置検出位置をとりきれない場合がある。
図5(A)にこの一例を示す。左半分は正転の場合、右半分は反転の場合を示している。そして、図5(A)は正常な場合の正転及び逆転の場合の、エンコーダの波形である。エンコーダを用いたモータの位置検出方法には、一般的に次の方法が用いられる。エンコーダ信号ΦAの、立ち上がり時のエンコーダ信号ΦBがLowレベル、エンコーダ信号ΦAの立ち下がり時のエンコーダ信号ΦBがHighレベルであること。
同様にエンコーダ信号ΦBの、立ち上がり時のエンコーダ信号ΦAがHighレベル、エンコーダ信号ΦBの立ち下り時のエンコーダ信号ΦAがLowレベルにあるときに、正転と判断し、カウンタをカウントアップさせていく。また、反転の場合は上記と逆のパターンになるため、この場合はカウンタをカウントダウンさせる。このロジックにより、モータの位置をエンコーダパルスの1/4周期の分解能で検出することができる。
図5(B)は、エンコーダΦAにノイズが混入し、ノイズの立ち上がり及び立ち下りにより誤カウントし、結果として位置ずれが発生している例を示している。この図に示すように、エンコーダを用いてモータの回転位置を検出する方法において、エンコーダ信号にノイズ等が混入する場合には、誤カウントし検出位置にずれが発生する場合がある。この位置ずれが発生しないようにするには、エンコーダ信号が正規のものか、或いはノイズなのかを判別するロジックを設ければよいが、ロジック処理に時間を要すること、またエンコーダの信号周期が短い場合などは、処理しきれなくなる。
更に、このノイズのため、本発明においては位置ずれに関してはある程度起こり得るという前提条件のもとで、電源ON時、OFF時以外の通常制御中にもイニシャライズ動作を行わせて、位置ずれをキャンセルし、位置ずれが積算されないようにさせることができる。
次に、通常制御中にイニシャライズ動作を行わせる場合の実施例について説明する。図6は、その概略を示すフロー図で、点線で示した部分が、通常制御中にイニシャライズを行う場合である。その条件についてはさまざま考えられるが、図7を用いた例では、目標開度信号が一定値Eより小さく、且つ目標開度信号の変化が一定値F時間以上継続したときが該当する。通常動作時で、目標開度信号の値がエンジンに影響を与えない程度の低加給圧の状態Eより小さく、且つ目標開度信号の変化の無い状態がF時間以上継続したときは、通常動作状態中のイニシャライズ動作を実施する。
ステップ43aでは、目標開度が予め定められた値Eよりも小さいかどうかを判断する。そしてステップ43bでは、目標位置の変化があるかどうかをみて、変化がなければ、ステップ43cでタイマを起動させ、予め定められた前記一定時間Fを経過したかどうかを判断する。時間Fを経過したとき、イニシャライズ処理(ステップ43d)にはいる。イニシャライズフラグが「1」であることを確かめた(ステップ43d)上で、イニシャライズを実行する。終了すれば(ステップ43f)、イニシャライズフラグをクリアする(ステップ43g)。
ステップ43hでは、(目標位置―旧位置)<(目標位置―現在位置)でなければ、通常制御にはいる。一方、前記大小関係を満たしているときは、ステップ43iに示したように、目標位置と旧位置との差に比例し、(目標位置−現在位置)/(旧位置のモータ速度)の値に応じてモータ速度を演算し、そのモータ速度で目標位置に制御する。
イニシャライズ動作中には、イニシャライズフラグを定期的にモニタし、イニシャライズ動作中に目標開度が変化することにより、イニシャライズ禁止(イニシャライズフラグがクリア、ステップ43g)状態となったら、その時点でイニシャライズを終了し(ステップ43f)、通常制御に復帰させるようにしている。
ここで、通常制御に復帰させる際、モータ位置がイニシャライズを実施する以前の旧位置と目標値との差より大きい場合は、イニシャライズを実施することにより動作が遅くなるという問題があるため、この状態の時はモータの動作速度を早くして、動作遅れが発生しないようにする必要がある。図7の(B)に示すように、これを実現させるための一案としては、モータの動作は目標位置と現在位置の偏差に応じたPID制御を行う。それは、偏差に対する比例項を設けて、これに応じたモータ駆動用DUTY信号を出力することにより可能である。モータ速度は次式で表すことができる。
モータ速度=((目標位置−現在位置)/(目標位置−旧位置))×(旧位置のモータ速度))
以上のようにして、通常動作中にイニシャライズを行うことにより、モータの位置精度のばらつきや誤カウントの蓄積によるモータ位置のずれをキャンセルすることができる。また、ターボチャージャはエンジンの排気管に直結されているため、常に高温下の条件にさらされており、且つ排気ガス中の炭素等の堆積により、ターボチャージャの吸入空気量を可変させるための可変翼の機構部品は劣化しやすく、排気ガス中の炭素等の堆積により機械的な抵抗成分も動作時間に比例して増加する。
特に常用可動域が狭い場合等は、常用可動域以外の動作部分に炭素等が堆積するため、この部分を動作させる時の抵抗が増加し、最悪常用範囲以外の領域へは動作させることができなくなってしまう。これが繰り返されると、徐徐にモータの動作可動域はどんどん小さくなっていき、動作時間に比例して動作可動域がどんどん小さくなり、その結果耐久劣化が著しく大きくなってしまう。
この様子を図8に示す。イニシャライズを実施しないと、上記の理由により点線部に示す様に耐久劣化が進行するが、イニシャライズを頻繁におこない、可動全域にわたり、一様に動作させることにより、耐久劣化を防止することができる効果がある。従って、機械部分の動作抵抗を減らす意味でも、イニシャライズは実施すべきであり、イニシャライズを実施することにより、機械部分の抵抗の増大を防止でき、機械部分の耐久性も向上し、駆動モータへの負担も少なくなるため、モータの耐久性も向上させることができる。
図9は、イニシャライズを全閉と全開の両方で行う方法を示している。電源投入時のモータの初期位置から、本実施例では全閉方向に動作させ、全閉位置に達してエンコーダのカウント値がAのまま変化しなくなった状態が、時間T1の間継続した時点で全閉位置と判断する。
その後、反対方向である全開方向へ動作させ同様にエンコーダカウント値がBのまま変化しなくなった状態が、時間T2間継続した場合に全開位置と判断する。このカウンタBとカウンタAの差が、全閉位置と全開位置のダイナミックレンジCになるので、イニシャライズを実施した結果、ダイナミックレンジCの値が異常に小さい時は、動作範囲内に機械的な故障が局所的に発生している可能性があることがわかる。また、異常に大きい時はストッパが利かない状態、又はギヤの破損等によるモータの空転が発生していることが考えられる、といった故障診断が可能となる効果もある。
なお、この実施例では全閉及び全開動作を同じタイミングで実施しているが、全閉及び全開動作を同時に実施する必要はなく、電源ON時は一旦全閉側の動作をさせ、その後イニシャライズが許可されるタイミングで、全開側の動作を行わせること、或いはこの逆の方法で実施する、といった組み合わせの動作を行っても同様の効果を得ることが可能である。
図10は、前述した全閉、全閉動作中に機械的な抵抗部分が発生することにより部分的に動作しにくい部分がある場合の例であるが、一旦エンコーダのパルスが変化しなくなった場合でもその個所が機械的なストッパの位置でない場合がある。そのため、本実施例では一旦所定のカウント分だけ全閉方向へ戻して、再度全開方向へ動作させることによって、この個所(機械的な抵抗部分)を通過させる場合の動作で、数回のリトライで通過させることが可能な場合が少なくない。
図11は、図7の(B)と同様に全閉、全開の動作中にも開度指令値が入力された場合に、動作を即中止して目標開度位置への動作をさせて、通常の動作時間よりおくれることのないようにした例である。ところで、本実施例では全閉、全開動作時のモータ駆動力を一定値で動作させて全閉位置と全開位置を検出した後に、通常のPID制御を実施しているが、機械系のねじれ分が存在することにより次のような問題がある。
通常のPID制御の場合、目標開度を全閉或いは全開にした場合には、目標値に近づいたときに行きすぎることがないように、移動量が減少するように減速させる動作を行う。そのため、全開位置及び全閉位置の機械的なねじれが発生するところまでモータを押しこむことはないが、イニシャライズ時には一定の駆動力で押そうとするため、モータの惰性力が加わり、前記機械的なねじれの分まで押し込んでしまう。このとき、見かけ上正規全閉位置のカウント値より少なく、或いは正規全開位置のカウント値より大きくなる場合がある。
これについては、イニシャライズのモータ駆動力を下げればなくすことはできるが、反面イニシャライズ中の機械的抵抗分が増大した場合に、すぐモータが止まってしまうため、イニシャライズ時に全開、全閉位置を誤検出する可能性がでてくる。従ってイニシャライズ時のモータ駆動力は極力大きくする必要がある。
また、前記の方法では図12に示すように、イニシャライズ時の全閉、全開位置とPID制御により動かすことができる動作範囲が異なることになる。したがって、イニシャライズで求めた全閉、全開位置を目標位置として、この目標位置へPID制御により動かそうとすると、目標位置へ到達させようとし、モータへ通電したままの状態が続くことが発生しうる。
この状態が継続すると、モータへ通電される時間が増大し、モータやモータドライバの発熱が増大するという問題が発生する。このようにイニシャライズ時の全閉、全開位置と通常動作時の全閉、全開位置との差が発生するのを防止するための方法を図13〜15に、この時の制御フローを図16、17に示す。
図13は、一定のモータ駆動力で全閉、全開位置へ動作させた後、一旦所定量だけ戻し(図13では値β)、その戻した位置から再度、最初の全閉、全開位置を目標としてPID制御で動作させて所定時間モータ位置が変化しない点を真の全閉位置とし、ギヤの食い込み分の補正を行うものである。PID制御では図のように順次小さな目標値を与え制御を行うので、ギヤに食いこむことなく全閉位置を求めることができる。
本制御の詳細を図16で説明する。イニシャライズでは、全閉或いは全開方向へモータ駆動DUTYを、0%から上昇させていく。ステップ62aで、エンコーダパルスの変化をみる。パルスが変化しない場合は、モータ駆動DUTYをΔ%づつ上昇させていき、一定値C%の駆動DUTYとなってエンコーダパルスが変化しなくなるまで続ける(ステップ62b、62c)。
ここでは、モータ駆動DUTYで制御をしているが、駆動DUTYではなくモータの回転速度を計算し、一定の速度になるようにしても同様である(図13は一定速度の場合を示している)。C%の駆動DUTYは、モータが全閉位置又は全開位置へ移動したときに惰性で機械への噛みこみが発生せず、この上限の駆動DUTYで動作させて、エンコーダパルスが変化しなくなった状態がごく短時間(α)継続した時点で、この位置を仮の全閉位置とし、カウンタをリセットする。
その後、モータ位置をDUTY100%として所定量の値βだけ戻し(ステップ62g)、その後再度PID制御で、前記で求めた全閉位置を目標開度としてPID制御で移動させる(ステップ62h)。そして、ステップ62iでエンコーダパルスの変化がないときは、ステップ62jで、タイマをスタートさせる。ステップ62kでは、タイマTの値がT≧αを満たしたかどうかを判定し、この条件を満たしたときは、その値を全閉位置と決定する。
この状態で、エンコーダパルスが変化しない状態が所定時間α継続したところを真の全閉位置とし、エンコーダカウンタを再度リセットする。この動作で全閉位置がきまるが、この動作の後、全開方向へ同じ動作を実施し、全開位置を求めることができる。なお、このイニシャライズは同時に行う必要はなく、イニシャライズ動作が許可された時点でどちらか一方のみ実施してもよい。図13では、一定速度で全開側に移動させ、全開位置を求める場合の例を示している。
駆動DUTY=0からスタートする。ステップ63a〜63mは、全閉位置を求める場合のステップ62a〜62mに対応している。噛みこみ位置から値βだけ戻し、その位置からPID制御を実施し、予め定められた値ずつ目標値を与え、PID制御により目標値を与えてもエンコーダパルスの変化がなくなったとき、その位置を全開位置として決定するものである。
図14は、イニシャライズ動作を、最初からPID制御で実施した例である。PID制御は、目標位置を決めて行う制御であるから、電源投入時の初期状態では絶対位置はわからないため、現在位置にたいし目標開度を所定量変化させその目標位置にPID制御で移動させるものである。もちろん、所定量の変化を大きくすると(例えばDUTY100%の状態)、全閉、全開位置へ到達したあと、噛みこみが発生し、そこから脱出できなくなる可能性がある。したがって、目標位置を少しずつ変えて、モータが目標位置へ移動した後に、更に少しずつ変化させるという動作を繰り返して、徐徐に全閉位置へ動作させる方法である。
図14では、例えば目標位置を予め定められた小さな目標量の値β1を、繰り返し設定して動作させた場合を示している。全閉位置でいうと、値β1の設定を繰り返し設定したが、実際の位置は変化していない。その時間が予め設定した時間T=α1の間継続した場合、その位置を全閉位置とする。全開位置についても同様で、値β1ずつ目標値を変えて前回位置に移動させ、目標値の値β1を変えても位置の変化がおこらない時間T=α1続いたとき、その位置は前開位置であると判断するものである。
この動作フローを図17(A)に示す。この方法では目標位置への微小動作を繰り返し行う。ステップ70aではイニシャライズ時、カウンタ値の最小値(C=Count mini(1))がCの場合である。ステップ70bでは、図14に示した所定量の値β1だけ、目標位置を開度が閉じる方向に変更し、PID制御を行う。その結果、ステップ70cでエンコーダのパルス変化があるかどうかを判断し、パルス変化がある場合は、ステップ70dで(C−β1)を新たなモータ位置として、更に値β1だけ目標値を変化させPID制御を繰り返す。
そして、ステップ70cでパルス変化がなくなったと判断されたときは、ステップ70eでタイマをスタートさせ、ステップ70fで、タイマT≧α1となったとき、そのカウント位置を全閉位置とする。そこでステップ70gでは、エンコーダカウント位置Count mini(1)を「0」とし、全閉位置を決定する。図14では、全閉位置からスタートした例を示している。
図17(A)のステップ70iは、全閉位置決定と同じ方法でスタートしてイニシャライズを行う例を示している。即ち、ステップ70aと同じようにC=Count max(1)としてスタートさせている。ステップ70jではC=C+β1を新たな目標値としてPID制御する。ステップ70kでエンコーダパルス変化あり、と判断されたときは、ステップ70mで(C+β1)を新たなカウンタ値とし、ステップ70jで(C+β1)をあらたな目標値としてPID制御を行う。
そして、ステップ70kでエンコーダパルスに変化なし、と判断されたときは、ステップ70nでタイマをスタートさせ、ステップ70pでタイマT≧α1となったとき、ステップ70qでは、そのカウンタ値を全開位置として決定する(C=Count max(1)とする)。
しかしこの場合、全閉側と全開方向への動作を行った場合は、イニシャライズに要する時間は図13の場合よりも大きくなる場合がある。これを改善するための方法を、図15に示す。
図15は、初期位置から全閉方向へ移動し、目標値を予め定められた値β2ずつ変えても変化がないことを確認して、全閉位置とする。その後、同時に全開方向への動作を行う場合、初期位置までの動作は全閉位置から一挙に移動させ、その後は目標値を予め定められた値β2ずつ変えてPID制御を行う例を示している。そして、全開位置では予め定められた値β2ずつ変えても変化がないことを確認し、その位置を全開位置とする。このように制御することによって、全閉−全開間のイニシャライズに要する時間を短縮することができる。
この制御フローを、図17(B)に示す。ステップ72aでは、エンコーダカウンタCを初期値とし、ステップ72bでは、予め定められた値β2だけ目標値を変えてPID制御をおこない、ステップ72cでは、エンコーダパルスが変化したかどうかを判断する。変化があれば、ステップ72dでC=C−β2とし、ステップ72bに戻り、更に値β2だけ目標値を変えてPID制御を行う。これを繰り返し、目標値を値β2だけ変えてもエンコーダパルスの変化がなくなったとき、ステップ72eでタイマをスタートさせる。そしてタイマTが、T≧α2かどうかをステップ72fで判定し、T≧α2のとき、ステップ72gでは、そのときのエンコーダパルスを全閉位置として決定する(Count mini 2)。
次に、ステップ72iでは、値β2だけ目標値を替え、PID制御を行う。ステップ72jではβ2に対してエンコーダパルスの変化があったかどうかを判断し、変化があればステップ72kで、C=C+β2とし、ステップ72iに戻り、更に値β2だけ目標値を変化させてエンコーダパルスの変化があるかどうかをみる。ステップ72jでパルス変化なしと判断されたときは、ステップ72mでタイマをスタートさせる。
そして、ステップ72nで、前記タイマTが、T≧α2の条件を満たしたとき、ステップ72pでそのカウンタ位置を、全開位置として決定する(Count max 2)。この方法では、ステップ72hで示したように、全閉位置、全開位置とも初期値をベースとして決定することになるので、図14の場合に比較してイニシャライズ時間の短縮を図ることができる。
次に、CPUの内部にあるバックアップ用のRAMに常時通電させて、このバックアップ用RAMに前回制御回路の電源が遮断される時のモータ位置を記憶しておいて、イニシャライズの時間短縮を図るものである。次に、電源が投入された際に、イニシャライズに要する時間を短縮し、或いはイニシャライズを行わないようにすることができる方法について説明する。
この実施例を図18(A)に示す。CPU9、I/O8、A/D14、RAM15、ROM16、不揮発性メモリ17、モータドライバ10、コミュニケーションドライバ13から構成され、本実施例の場合I/O8に入力された目標開度信号11bとモータの回転位置信号11aの値が等しくなるようにモータドライバ10へ制御信号9aを出力する。
CPU9は、ROM16から制御演算式を読み出しRAM15に計算値を保持する機能を有している。また、コミュニケーションドライバ13を介してCPUが外部とデータのやり取りを行う機能も有しており、目標開度信号を、コミュニケーションドライバ13を介してCPU9へ入力しても、同一の機能を持たせることができる。
電源回路19は、バッテリ電圧VBとIGN信号及びI/O8を介してCPU9より出力されるコントロール信号18aにより、制御回路への電源を供給或いは遮断する。この電源回路の動作ロジックでは、制御回路への電源VCC供給はバッテリ電圧VBとIGN信号が入った時に開始される。この電源VCCの他にバッテリ電圧が印加されている間は、常にRAMの値を保持するために通電されているRAMバックアップ用VCCを供給している。
また、制御回路への電源VCCは、IGN信号がOFFした後、CPU9より出力されるコントロール信号18aの立ち上りで遮断される。即ち、この回路構成にすることにより、IGN信号が遮断された後も、CPU9からコントロール信号を出力するまでの間に制御回路単独で動作することができる。
この回路構成とすることにより、従来の制御回路に対して以下のような改善を図ることができる。
(1)バックアップRAMの電源は、バッテリが接続されている間は、通電されているので、イニシャライズの結果のモータ位置や全閉動作及び全開動作をすることによってわかる、全閉位置から全開位置までの動作可能範囲の保持、診断結果動作可能範囲の変化を把握することができる。したがって、ターボアクチュエータの劣化の診断を行うことができる。
(2)IGN ON時のイニシャライズ動作の廃止
前記(1)に関しては、本実施例にも示してあるように、制御回路内に不揮発性メモリを搭載することにより、同様の効果を得ることが可能であるが、不揮発性メモリを搭載すると、その分の部品代アップにつながり、部品の実装も難しくなる。前記(2)は、IGN ON時にイニシャライズを実施すると、イニシャライズ実施中にスタータが回転した場合、バッテリの電圧低下によりアクチュエータが動作停止し、可変吸気弁の停止時の角度によってはエンジンの始動性に悪影響をあたえる可能性がある。
また運転者によっては、アクセルを踏みこんだ状態でIGN ONさせ、その後、即スタータをまわす場合があり、エンジン始動直後にイニシャライズを実施すると、仮に全閉方向でイニシャライズを行っている場合、全閉位置で上記のケースになり、エンジン回転数が急激に上昇する可能性がある。特に、寒冷地においては、ターボチャージャの軸受けの潤滑油がまわりきらないうちにエンジンが始動、回転数が急激に上昇することにより、ターボチャージャが破損する可能性がある。
以上の理由より、IGN ON時にイニシャライズ、特に全閉方向へのイニシャライズ動作は、エンジンにとっては好ましい動作とはいいがたい。このため、前記(1)及び(2)の効果により、IGN ON時のイニシャライズを、特に全閉側のイニシャライズ動作を行わないようにすることができる。図18(B)は、IGN ON及びOFFにおけるイニシャライズのタイミングを示している。
図19は、モータ制御装置内には不揮発性メモリを搭載せず、モータ制御装置以外の制御装置に搭載されている不揮発性メモリを用い、必要な情報をコミュニケーションライン13aを介してやりとりする場合を示している。モータ制御装置のモータ位置情報や診断内容を、モータ制御装置以外の不揮発性メモリに保存し、必要に応じ保存してあるデータを、モータ位置制御装置にコミュニケーションラインを介して与えることができる。
この構成では、図18の実施例に示すIGN信号、バッテリ電圧VB、コントロール信号18aにより制御回路の電源をコントロールする機能は不要且つ、制御回路内部に不揮発性メモリを設ける必要もなく、本発明と同等の効果を得ることができるため、回路構成が簡素化でき、構成部品コスト的に有利である。
図20は、運転状態をCPUに取り込み、その結果にしたがって、イニシャライズ処理が必要な目安となるフロー図を示している。ステップ20aでは、運転状態を取り込み、ステップ20bでは、走行時間が所定時間Tよりも大きくなったかどうかを判断する。これは、全開のイニシャライズ実施以降の所定時間であってもよいし、累積の運転時間であってもよい。この条件を満たしたときは、イニシャライズ処理が必要であることの表示等をステップ20gで行う。前記のようにイニシャライズ処理は、いろんな方法があるので、その中から選択して実施することになる。
ステップ20cでは、可動翼可動回数が所定値を超えたときイニシャライズを行う場合である。また、ステップ20dは、走行距離をひとつの目安として所定値Lを超えたとき、イニシャライズを実施するようにした場合である。また、ステップ20eは、予め分かっている機械的な動作範囲に対して、実際に可動している動作範囲が狭くなったときにイニシャライズ処理を行う例である。可動範囲の値Sは、経験的な値で決められる。このように運転状態を監視して、その状況によってイニシャライズ処理を行うようにすれば、耐久劣化をできるだけ少なくすることができる。
また、ターボチャージャの吸入空気導入路の開度を所望の開度に制御するモータ位置制御装置において、モータ動作範囲中の機械的な全開位置及び全閉位置への動作を、通常制御中に行うことにより、機械的や熱履歴的な摩擦力の増大による機械的な抵抗で、モータが動かすことができないほど大きくなることによる機械的な固着の発生を防止する効果がある。
モータ制御装置のシステム全体の構成図である。 モータ位置検出用エンコーダの信号の例を示す図である。 本実施例の制御装置の内部ブロック構成図を示している。 イニシャライズ処理例のロジックフロー図である。 エンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYを示す図である。 モータ速度を徐々に上昇させた場合のイニシャライズ処理例のロジックフロー図である。 図4(C)の場合のエンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYを示す図である。 抵抗部があって一旦モータを逆回転方向に戻すイニシャライズ処理のフロー図である。 図4(E)におけるエンコーダパルスの変化に対するモータ駆動DUTYを示す図である。 正常な場合のエンコーダの波形を示す図である。 ノイズがある場合のエンコーダの波形を示す図である。 全体の中での通常時のイニシャライズのフローシーケンス図である。 通常動作時のイニシャライズ処理のフロー図である。 機械部の動作抵抗特性(モータ可動域の特性変化)を示す図である。 全閉、全開位置へのイニシャライズ処理とダイナミックレンジの説明図である。 リトライ処理の説明図である。 イニシャライズ処理の模式図である。 定速度制御とPID制御の比較を示す図である。 定速度制御とPID制御の組み合わせの例である。 全域PID駆動(1)の場合の説明図である。 全域PID駆動(2)の場合の説明図である。 図13の制御フロー図である。 図14の制御フロー図である。 図15の制御フロー図である。 RAMバックアップ方式の構成図である。 不揮発性メモリを外部に配置した場合の構成例である。 イニシャライズ処理の目安となるフロー図である。
符号の説明
1;ターボチャージャ、1a;可動翼、2;モ−タ、2a;ギヤ、2b;ピニオンギヤ、2c;ホイールギヤ、2d;ロッド、2e;可動リンク、2f;モータ出力軸、3;エンコーダ、4;ホール素子、5;制御装置、6;他の制御装置、6a;他の制御装置からの目標開度信号、7;ウオームギヤ、8;I/F回路、9;CPU、10;モータドライバ、13;コミュニケーションドライバ、14;A/D変換器、15;RAM、16;ROM。

Claims (2)

  1. 回転軸出力により可変リンクを介して自動車のターボチャージャへの吸入空気導入路の通路を可動翼により開閉させるモータと、与えられた目標開度により前記モータを回転させるとともに前記可動翼の開度を検出するエンコーダとを有し、前記吸入空気導入路の通路の可動翼を目標開度になるように制御するモータ駆動による位置制御装置であって、前記位置制御装置は、可動翼を閉める方向の停止位置及び前記可動翼を開く方向の停止位置までモータを回転制御し、前記停止位置を前記モータの動作基準開度点とし、前記両停止位置間を前記モータの駆動動作範囲とし、前記吸入空気導入路の通路を目標開度になるように制御し、前記モータの回転制御は予め定められた開度ずつ順次可動翼の開方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、前記エンコーダでカウントされる開度位置が変化しない状態が所定時間継続したとき、その位置を前記可動翼の開方向停止位置とし、前記モータの回転制御は予め定められた開度ずつ順次可動翼の閉方向に目標開度を変えてPID制御を実施したとき、前記エンコーダでカウントされる開度位置が変化しない状態が所定時間継続したとき、その位置を前記可動翼の閉方向停止位置とするものであることを特徴とするモータ駆動による位置制御装置。
  2. 請求項1において、前記位置制御装置は、前記可動翼を初期位置から前記閉方向停止位置に移動した後に前記開方向に移動させる場合、前記全閉方向停止位置から前記初期位置までは一挙に移動させ、その後は予め定められた開度ずつ目標開度を変えて前記PID制御を実施するものであることを特徴とするモータ駆動による位置制御装置。
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