JP2007296748A - 印刷装置、及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーラップ印刷を行う際に、画質をほとんど低下させることなくコストと装置のサイズを抑えること。
【解決手段】第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルと、第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、所定数よりも少ない数の第2ノズルと、媒体と第1ノズル及び第2ノズルを所定方向に相対的に動かしながら、第1ノズル及び第2ノズルからインクを吐出させ、所定方向にドットが並ぶドット列を媒体に形成し、複数のドット列から構成される印刷画像を媒体に印刷させるコントローラであって、全ての画素にドットを形成する場合、第1の色の各ドット列を、異なる2つ以上の第1ノズルによって形成し、第2の色の各ドット列を、第1の色の各ドット列を形成する第1ノズルの数よりも少ない数の第2ノズルによって形成するコントローラを有する印刷装置。
【選択図】図14

Description

本発明は、印刷装置、及び印刷方法に関する。
インクジェットプリンタ等の印刷装置では、1つのラスタラインが1つのノズルにより形成される印刷方法がある(バンド印刷など)。前記印刷方法では、不良ノズルがある場合、印刷画像に筋があらわれる。
そこで、高画質化を図る為、1つのラスタラインが2つ以上のノズルにより形成されるオーバーラップ印刷方法が提案されている。(例えば、特許文献1を参照)また、オーバーラップ印刷を行う際に、ノズル数を増加させることで、印刷速度が速くなる。(例えば、特許文献2を参照)
特開2006-15596号公報 特開平10-323978号公報
オーバーラップ印刷を行う際に、印刷速度を上げる為に、ノズル数を増加させると、コストがかかり、装置も大型化する。
そこで、本実施形態では、画質をほとんど低下させることなくコストと装置のサイズを抑えること目的とする。
(1)第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルと、
(2)前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、前記所定数よりも少ない数の第2ノズルと、
(3)媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを所定方向に相対的に動かす移動機構と、
(4)前記媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記所定方向に相対的に動かしながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させ、前記所定方向にドットが並ぶドット列を前記媒体に形成し、複数の前記ドット列から構成される印刷画像を前記媒体に印刷させるコントローラであって、
全ての画素にドットを形成する場合、
前記第1の色の各前記ドット列を、異なる2つ以上の前記第1ノズルによって形成し、
前記第2の色の各前記ドット列を、前記第1の色の各前記ドット列を形成する前記第1ノズルの数よりも少ない数の前記第2ノズルによって形成するコントローラと、
(5)を有する印刷装置。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
すなわち、(1)第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルと、
(2)前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、前記所定数よりも少ない数の第2ノズルと、
(3)媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを所定方向に相対的に動かす移動機構と、
(4)前記媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記所定方向に相対的に動かしながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させ、前記所定方向にドットが並ぶドット列を前記媒体に形成し、複数の前記ドット列から構成される印刷画像を前記媒体に印刷させるコントローラであって、
全ての画素にドットを形成する場合、
前記第1の色の各前記ドット列を、異なる2つ以上の前記第1ノズルによって形成し、
前記第2の色の各前記ドット列を、前記第1の色の各前記ドット列を形成する前記第1ノズルの数よりも少ない数の前記第2ノズルによって形成するコントローラと、
(5)を有する印刷装置が実現できること。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことで、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。
かかる印刷装置であって、前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす搬送機構を有し、
前記移動機構は、前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記媒体に対して前記所定方向に動かす移動機構であり、
前記所定数の前記第1ノズルが一定の間隔で前記所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルが前記一定の間隔で前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されていること。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことで、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。
かかる印刷装置であって、前記所定数の前記第1ノズルは、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている複数の第1ノズル列を構成し、
前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルは、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている前記複数の数よりも少ない数の第2ノズル列を構成し、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が前記所定方向に並んで配置されていること。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことで、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。
かかる印刷装置であって、前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす搬送機構を有し、
前記移動機構が前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記媒体に対して前記所定方向に動かす動作と、前記搬送機構が前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす動作を交互に行うこと。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことで、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。
かかる印刷装置であって、前記移動機構が、前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向に動かす搬送機構であること。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことで、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。また、前記媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを所定方向と垂直の方向に相対的に動かす動作を行わない為、印刷速度が上がる。
かかる印刷装置であって、全ての画素にドットを形成する場合、
前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素の数が、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素の数よりも少なくなるように、前記コントローラは、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させること。
このような印刷装置において、前記第1ノズル数よりも前記第2ノズル数を減らすことが出来、コストと装置のサイズを抑えられる。
かかる印刷装置であって、前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている第1画素の前記所定方向の大きさが、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている第2画素の前記所定方向の大きさよりも小さくなるように、前記コントローラは、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させること。
このような印刷装置において、前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素数と、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素数が同じとなる。
かかる印刷装置であって、
前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が同じとなるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路を有すること。
このような印刷装置において、前記第1ノズルが形成するドットの階調数と、前記第2ノズルが形成するドットの階調数が同じとなる。
かかる印刷装置であって、前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が異なるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路を有すること。
このような印刷装置において、印刷速度を上げることが出来る。
かかる印刷装置であって、
前記第1ノズルが複数の前記第1画素を横切る間に、前記第2画素にドットを1つ形成するための駆動信号を生成する駆動信号生成回路を有すること。
このような印刷装置において、前記第1画素と前記第2画素の大きさが異なっても、印刷速度を下げることなく、駆動信号が生成できる。
かかる印刷装置であって、
前記第1の色がマゼンタかシアンであり、
前記第2の色がイエローであること。
このような印刷装置において、前記第2の色をイエローのように視認性の低い色にすることで、画質をほとんど低下させることなく、コストと装置のサイズを抑えることが出来る。
また、第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルを有し、
前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、前記所定数よりも少ない数の第2ノズルを有し、
媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して所定方向に動かす搬送機構を有し、
前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向に動かしながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させ、前記所定方向にドットが並ぶドット列を前記媒体に形成し、複数の前記ドット列から構成される印刷画像を前記媒体に印刷させるコントローラであって、
全ての画素にドットを形成する場合、
前記第1の色の各前記ドット列を、異なる2つ以上の前記第1ノズルによって形成し、
前記第2の色の各前記ドット列を、前記第1の色の各前記ドット列を形成する前記第1ノズルの数よりも少ない数の前記第2ノズルによって形成し、
前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている第1画素の前記所定方向の大きさが、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている第2画素の前記所定方向の大きさよりも小さくなるように、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させる、コントローラを有し、
前記所定数の前記第1ノズルには、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている、複数のノズル列が含まれ、
前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルには、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている、前記複数の数よりも少ない数のノズル列が含まれ、
前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が同じとなるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路を有し、
前記第1の色がマゼンタかシアンであり、
前記第2の色がイエローである、
印刷装置。
このような印刷装置によれば、記述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
===インクジェットプリンタの構成===
図1は、本実施形態のプリンタ1(インクジェットプリンタ)の全体構成ブロック図である。また、図2は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3は、本実施形態のプリンタ1全体構成の断面図である。
以下、プリンタ1の基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、媒体S(以下、紙とする)に画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、紙を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量Fで紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)としても機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ1内に自動的に給紙するためのローラである。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙を印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は印刷中の紙を支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙をプリンタ1の外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する)。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジ90を着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータである。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。そして、各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子であるピエゾ素子(不図示)が設けられている。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドット列(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出する。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を有して各ユニットを制御する。
なお、本実施形態のプリンタ1は4色印刷(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)を行う。
===印刷動作について===
図4は、印刷時の処理フローである。
以下に説明される各処理は、コントローラ60がメモリ63内のプログラムに従って各ユニットを制御することにより、実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッドの少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてノズルからインクを吐出させる。ノズルから吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッドからインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータ22を駆動し、搬送ローラ23を回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===印刷方法と画像劣化について===
〈比較例1:バンド印刷〉
図5は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。なお、ヘッド41は、比較例1のバンド印刷を行う際に使用される。ヘッド41の下面には、イエローインクノズル列Yと、シアンインクノズル列Cと、マゼンタインクノズル列Mと、ブラックインクノズル列Kが形成されている。各ノズル列は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを180個備えている。180個のノズルのうち、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#1〜#180)。
また、各ノズル列のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは搬送方向における最小のドットピッチである。kは、1以上の整数である。また、光学センサ54は、搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル#180とほぼ同じ位置にある。
図6は、ヘッド41を用いたバンド印刷の説明図である。ただし、説明の簡略のため、図5のヘッド41中の4つのノズル列のうち、シアンインクノズル列Cのみを示し、ノズル列中のノズル数も8個に減らしている。図6では、パス1からパス2におけるシアンインクノズル列Cの位置とドットの形成の様子を示している。パス1で形成されるドットを白丸で示し、パス2で形成されるドットを黒丸で示す。ここで、「パス」とは、キャリッジ31(図6ではシアンインクノズル列C)が移動方向に1回移動することをいう。パスの後ろの数字は、パスが行われる順番を示す。
ところで、プリンタ1では、紙が搬送ユニットによって間欠的に所定の搬送量Fで搬送され、その間欠的な搬送の間にキャリッジ31が移動方向に移動する。そのキャリッジ31の移動中に、インクが各ノズルから吐出される。但し、図6では説明の便宜上、シアンインクノズル列Cが紙に対して搬送方向に移動しているように描かれているが、実際には紙が搬送方向に移動する。また、シアンインクノズル列Cの移動方向の動きはプリンタ1の動作と一致している。この図6と同様に、以下に示す印刷方式の説明図(図7・8・9・11・13・15)も描いている。
そして、説明の為、シアンインク列Cの各ノズルによって、図6の全ての画素にドットが形成されるとする。ここで、「画素」とは、ドットを記録する位置を規定するために、紙上に仮想的に定められた方眼上の升目のことをいう。さらに、画素を特定して説明するため、移動方向に整列している画素を「行」で、搬送方向に整列している画素を「列」で表す。列は、移動方向の左側の列ほど若い番号が付されている。行は、搬送方向の下流側の行ほど若い番号が付されている。
以下、プリンタ1による、ヘッド41を用いたバンド印刷の流れを説明する。
まず、パス1では、キャリッジ31が移動方向の右側から左側へ移動する。その移動中に、各ノズルからインクが吐出され、1行目から8行目の画素にドットが形成される。例えば、ノズル#1からインクが吐出され、1行目のドット列が形成される。2行目のドット列はノズル#2が形成し、3行目のドット列はノズル#3が形成する。このように、各ノズルが、それぞれの位置に対応する各行の画素にドット列を形成する。つまり、1つの移動方向に沿ったドット列(以下、ラスタラインとする)が、1つのノズルにより形成される。
パス1終了後、紙が搬送ユニットによって所定の搬送量Fで搬送される。搬送量Fは、以下の方法で決定される。バンド印刷では、ノズルピッチk・Dと同じ間隔でドットが形成される。つまり、ノズルピッチk・D と最小のドットピッチDが等しく、k=1となる。1回のパスで使用可能なノズル数をNとすると、搬送量F=N・k・D、つまりF=N・Dとなる。図6では、1回のパスで使用可能なノズル数は8つなので、搬送量F=8・Dとなる。
紙の搬送後、パス2では、キャリッジ31が移動方向の左側から右側へ移動する。キャリッジ31は、直前のパスと反対の移動方向に移動する。その移動中に、9行目から16行目の画素にドットが形成される。例えば、ノズル#1からインクが吐出され、9行目のドット列が形成される。10行目のドット列はノズル#2が形成し、11行目のドット列はノズル#3が形成する。パス2でもパス1と同様に、1つのラスタラインが、1つのノズルにより形成される。
このラスタラインの形成動作と紙の搬送動作を、印刷すべきデータがなくなるまで続ける。
つまり、バンド印刷とは、搬送方向の長さがノズル列長で、移動方向の長さが紙幅である画像を、1回のパスで完成させる印刷方式である。その為、搬送量Fは、F=N・Dとなる。また、1つのラスタラインが、1つのノズルにより形成される。
〈画像劣化〉
図7は、シアンインクノズル列C中のノズル#7から適正な位置にインクが吐出されない場合の画像劣化の説明図である。斜線で示したノズル#7から適正な位置にインクが吐出されないこと以外は図6と同じで、バンド印刷によるシアンインクノズル列Cの位置とドットの形成の様子を示している。ノズルから適正な位置にインクが吐出されないとは、元々の製造不良や、インクの増粘・ごみ等でノズルが目詰りし、インクが吐出されないことである。また、ノズル位置の製造不良により適正ではない位置にインクが吐出されることもある。
さて、図7ではノズル#7からインクが吐出されない。すると、ノズル#7がドット列を形成するはずであった7行目と15行目の画素には、シアンインクのドット列が形成されない。言い換えると、7行目と15行目の画素では、シアンインクが他の色のインクと混ざらないため、印刷データとは異なるドット列が形成される。もしくは、何もドット列が形成されない。その結果、出来上がった印刷画像に、7行目や15行目のような印刷データとは異なるドット列が、筋となってあらわれる。
つまり、バンド印刷では、1つのラスタラインが1つのノズルにより形成されるため、不良ノズルがある場合、印刷画像に筋となってあらわれ、画像劣化が起こる。
〈比較例2:1つのヘッドによるオーバーラップ印刷〉
図8は、1つのヘッドによるオーバーラップ印刷の説明図である。この比較例2でも、ヘッド41(図5)が使用される。但し、説明の簡略のため、図6と同様に、ヘッド41中のシアンインクノズル列Cのみを示し、ノズル列中のノズル数も8個に減らしている。そして、パス1からパス4におけるシアンインクノズル列Cの位置とドットの形成の様子を示している。パス1で形成されるドットを三角で示し、パス2で形成されるドットを白丸で示し、パス3で形成されるドットを黒丸で示し、パス4で形成されるドットをバツ印で示す。
以下、1つのヘッド41によるオーバーラップ印刷の流れを説明する。
まず、パス1では、キャリッジ31が移動方向の左側から右側へ移動する。その移動中に、各ノズルからインクが吐出される。そして、1行目から4行目の偶数列(2・4・6…列)の画素にドットが形成される。例えば、ノズル#5からインクが吐出され、1行目の偶数列の画素にドットが形成される。2行目の偶数列のドットはノズル#6が形成し、3行目の偶数列のドットはノズル#7が形成する。即ち、各ノズルが、それぞれの位置に対応する各行に、移動方向に1画素おきにドットを形成する。
パス1終了後、紙が搬送ユニットによって所定の搬送量Fで搬送される。図8では、搬送量F=4・Dとなる。搬送量Fについては後述する。
紙の搬送後のパス2で、右側から左側へのキャリッジ31の移動中に、1行目から8行目の奇数列(1・3・5…列)の画素にドットが形成される。その結果、パス1でドットが形成されない1行目から4行目の奇数列の画素にドットが形成される。そして、1行目から4行目のドット列が完成する。つまり、各行のドット列は、2回のパスで完成する。
同様にして、紙の搬送後のパス3で、5行目から12行目の偶数列にドットが形成される。そして、5行目から8行目のドット列が完成する。パス3後に紙が搬送され、パス4で、9行目から16行目の奇数列にドットが形成される。そして、9行目から12行目のドット列が完成する。
このラスタラインの形成動作と紙の搬送動作を、印刷すべきデータがなくなるまで続ける。
ところで、1行目の偶数列のドットはパス1のノズル#5が形成し、1行目の奇数列のドットはパス2のノズル#1が形成する。つまり、1つのラスタラインが、異なる2つのノズルにより形成される。
まとめると、オーバーラップ印刷とは、1つのラスタラインが2つ以上のノズルにより形成される印刷方法である。各ノズルが、移動方向に、数ドットおきに間欠的にドット列を形成する。そして、他のノズルが既に形成している間欠的なドット列を補完するようにドット列を形成する。
そして、M回のパスで、1つのラスタラインを形成する場合、オーバーラップ数Mとする。言い換えると、1つのラスタラインを形成するのに必要なノズルの数がMの場合、オーバーラップ数Mとなる。図8では、各ノズルは、1ドットおきにドットを形成し、2回のパスで1つの行のドット列を形成するので、オーバーラップ数M=2となる。
また、オーバーラップ印刷において、搬送量Fを一定にして記録を行うためには、
(1)N/Mが整数であること
(2)N/Mはkと互いに素であること
(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定されること
が条件となる。
図8では、ノズルピッチk・Dと同じ間隔でドットが形成される。つまり、ノズルピッチk・D と最小のドットピッチDが等しく、k=1となる。それから、1回のパスで使用可能なノズル数N=8、オーバーラップ数M=2 なので、N/M=4と整数なので、(1)の条件を満たしている。そして、N/M=4 とk=1が互いに素であり、(2)の条件も満たす。(3)搬送量F=(N/M)・D =4・Dとなる。
ところで、バンド印刷では、1つのラスタラインが1つのノズルにより形成されるため、不良ノズルがある場合、印刷画像に筋があらわれ、画像劣化が起こると説明した。図9は、オーバーラップ印刷において、シアンインクノズル列C中のノズル#7から適正な位置にインクが吐出されない場合の画像劣化の説明図である。1つのノズルから適正な位置にインクが吐出されないこと以外は図8と同じである。
図9では、斜線で示したノズル#7からインクが吐出されない。すると、ノズル#7がドット列を形成するはずであった3行目と11行目の偶数列と7行目と15行目の奇数列の画素には、シアンインクのドットが形成されない。しかし、3行目と11行目の奇数列と7行目と15行目の偶数列の画素には、ノズル#3がシアンインクのドットが形成する。つまり、印刷データとは異なるドットは、移動方向に並ぶ画素の1画素おきに形成される。
つまり、オーバーラップ印刷では、1つのラスタラインが2つ以上のノズルにより形成されるため、ある行に不良ノズルが印刷データと異なるドットを間欠的に形成しても、その他のノズルが補完するように印刷データどおりのドットを形成する。即ち、印刷データと異なるドットと印刷どおりのドットが混じったドット列が完成する。ゆえに、不良ノズルがある場合、印刷画像に筋があらわれるバンド印刷に比べ、オーバーラップ印刷は画像劣化を緩和できる。
しかし、オーバーラップ印刷の搬送量F=N/M・Dが、バンド印刷の搬送量F=N・D に比べて小さく、印刷時間がかかる。
〈比較例3:2つのヘッドによるオーバーラップ印刷〉
図10は、キャリッジ31が2つのヘッドを有し、前記2つのヘッドの下面におけるノズルの配列を示す図である。2つのヘッドは移動方向に並んで配置されている。移動方向の右側に位置するヘッドを第1ヘッド411とし、左側に位置するヘッドを第2ヘッド412とする。各ヘッドの下面には、ブラックインクノズル列Kと、シアンインクノズル列Cと、マゼンタインクノズル列Mと、イエローインクノズル列Yが形成されている。また、各ノズル列は、ノズルを180個備えている。ノズルピッチは、k・Dで、各ノズルにはピエゾ素子が設けられている。第1ヘッドのみ光学センサ54を有すること以外、第1ヘッド411と第2ヘッド412の構成は同じである。
図11は、2つのヘッド(第1ヘッド411と第2ヘッド412)によるオーバーラップ印刷の説明図である。パス1からパス2における第1ヘッド411のシアンインクノズル列(以下、第1シアンインクノズル列C1)と第2ヘッド412のシアンインクノズル列(以下、第2シアンインクノズル列C2)の位置とドットの形成の様子を示している。第1シアンインクノズル列C1が形成するドットを黒丸で示し、第2シアンインクノズル列C2が形成するドットを白丸で示す。
以下、2つのヘッド(第1ヘッド411と第2ヘッド412)によるオーバーラップ印刷の流れを説明する。
まず、パス1で、キャリッジ31が右側から左側へ移動する。その移動中に、第1シアンインクノズル列C1が1行目から8行目の偶数列の画素にドットを形成し、第2シアンインクノズル列C2が1行目から8行目の奇数列の画素にドットを形成する。例えば、1行目のドット列は、パス1の第1シアンインクノズル列C1のノズル#1とパス1の第2シアンインクノズル列C2のノズル#1 で形成される。つまり、1回のパスで、1つのラスタラインが、異なる2つのノズルにより形成される。
パス1終了後、紙が搬送ユニットによって所定の搬送量Fで搬送される。図11はオーバーラップ印刷の様子を示しているので、搬送量はF=(N/M)・Dである。1回のパスで、1つの行のドット列を形成するために使用可能なノズル数N=16、オーバーラップ数M=2なので、F=8・Dとなる。
紙の搬送後のパス2で、左側から右側へのキャリッジ31の移動中に、第1シアンインクノズル列C1が9行目から16行目の偶数列の画素にドットを形成する。そして、第2シアンインクノズル列C2が9行目から16行目の奇数列の画素にドットを形成する。
このラスタラインの形成動作と紙の搬送動作を、印刷すべきデータがなくなるまで続ける。
ところで、図11の2つのヘッドによるオーバーラップ印刷は、1つのラスタラインが、異なる2つのノズルにより形成されている。そのため、不良ノズルがある場合、バンド印刷に比べ、画像劣化を緩和できる。
また、比較例3は比較例2に比べノズル数が2倍になっている。そのため、比較例3の搬送量F=8・Dは、比較例2の搬送量F=4・Dよりも大きく、印刷速度が速くなる。
つまり、オーバーラップ印刷を行う際に、インク吐出可能なノズル数Nを増加させると、印刷速度が速くなる。ただし、ノズル数Nが増えた分、コストがかかり、装置も大型化する。
そこで、本実施形態では、画質をほとんど低下させることなくコストと装置のサイズを抑えること目的とする。
===イエローノズルを削減したヘッドによる印刷===
以下、本実施形態における印刷方法の使用例について説明する。
〈使用例1:1つのヘッドによる印刷〉
図12は、第3ヘッド413の下面におけるノズルの配列を示す図である。第3ヘッド413の下面には、第3イエローインクノズル列Y3と、第3シアンインクノズル列C3と、第3マゼンタインクノズル列M3と、第3ブラックインクノズル列K3の4列が形成されている。シアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列は180個のノズルを備える。これに対して、第3イエローインクノズル列Y3のノズル数は、他のノズル列の半分の90個である。そして、第3イエローインクノズル列Y3のノズルの中で最も下流側のノズル#1は、第3シアンインクノズル列C3のノズル#91と移動方向に並んでいる。即ち、第3イエローインクノズル列Y3のノズル数が90個であること以外、第3ヘッド413とヘッド41(図5)の構成は同じである。
図13は、第3ヘッド413による印刷の説明図である。パス1からパス3における第3シアンインクノズル列C3と第3イエローインクノズル列Y3の位置とドットの形成の様子を示している。説明の簡略のため、図12の第3ヘッド413の第3シアンインクノズル列C3及び第3イエローインクノズル列Y3のみを示し、ノズル数も減らしている。そして、説明の為、図13の全ての画素にシアンインクのドットとイエローインクのドットが1つずつ形成されるとする。パス1で第3シアンインクノズル列C3が形成するドットを白丸で示し、パス2で第3シアンインクノズル列C3が形成するドットを黒丸で示し、パス3で第3シアンインクノズル列C3が形成するドットを白丸で示す。そして、パス1からパス3で第3イエローインクノズル列Y3が形成するドットをバツ印で示す。
以下、第3ヘッド413による印刷の流れを説明する。
まず、パス1で、キャリッジ31が左側から右側へ移動する。その移動中に、第3シアンインクノズル列C3のノズル#5からノズル#8が1行目から4行目の奇数列の画素にドットを形成し、第3イエローインクノズル列Y3が1行目から4行目の奇数列と偶数列の両方の画素にドットを形成する。その結果、1行目から4行目のイエローインクのドット列が完成する。
パス1終了後、紙が搬送ユニットによって所定の搬送量Fで搬送される。図13では、搬送量F=4・Dとなる。搬送量Fについては後述する。
紙の搬送後のパス2で、右側から左側へのキャリッジ31の移動中に、第3シアンインクノズル列C3が1行目から8行目の偶数列の画素にドットを形成し、第3イエローインクノズル列Y3が5行目から8行目の奇数列と偶数列の両方の画素にドットを形成する。その結果、1行目から4行目のシアンインクのドット列が完成する。そして、5行目から8行目のイエローインクのドット列が完成する。パス2までをまとめると、例えば、1行目のシアンインクのドット列は、パス1の第3シアンインクノズル列C3のノズル#5とパス2の第3シアンインクノズル列C3のノズル#1で形成される。そして、1行目のイエローインクのドット列は、パス1の第3イエローインクノズル列Y3のノズル#1で形成される。つまり、シアンインクのラスタラインは異なる2つのノズルにより形成されるが、イエローインクのラスタラインは1つのノズルにより形成される。言い換えると、シアンインクのラスタラインはオーバーラップ印刷に従って形成されるが、イエローインクのラスタラインはオーバーラップ印刷ではなくバンド印刷に従って形成される。
紙の搬送後のパス3で、第3シアンインクノズル列C3が5行目から12行目の奇数列にドットが形成し、第3イエローインクノズル列Y3が9行目から12行目の奇数列と偶数列の両方の画素にドットを形成する。その結果、5行目から8行目のシアンインクのドット列が完成する。そして、9行目から12行目のイエローインクのドット列が完成する。
このラスタラインの形成動作と紙の搬送動作を、印刷すべきデータがなくなるまで続ける。
ところで、図13の搬送量Fは、F=4・Dであると前述している。第3シアンインクノズル列C3はオーバーラップ印刷されるので、搬送量はF=(N/M)・Dである。1回のパスで使用可能なノズル数N=8、オーバーラップ数M=2なので、F=4・Dとなる。一方、第3イエローインクノズル列Y3はバンド印刷されるので、搬送量F=N・k・Dである。ノズルピッチk・D と最小のドットピッチDが等しく、k=1となる。そして、イエローインクの使用可能なノズル数は4つなので、搬送量F=4・Dとなる。つまり、第3シアンインクノズル列C3と第3イエローインクノズル列Y3は異なる印刷方法であるが、搬送量Fが等しくなるようにノズル数等が設定されている。
使用例1をまとめると、シアンインクのラスタラインはオーバーラップ印刷に従って形成される。これに対して、イエローインクのラスタラインはバンド印刷に従って形成される。図13では示していないが、マゼンタインクとブラックインクのラスタラインも、オーバーラップ印刷に従って形成される。即ち、第3ヘッド413のシアン、マゼンタ、ブラックのノズル列に不良ノズルが有る場合でも、印刷画像に筋があらわれることはなく、画像劣化が緩和される。これに対して、第3イエローインクノズル列Y3に不良ノズルが有る場合、その不良ノズルが割り当てられている行の画素にイエローインクのドット列は形成されない。但し、イエローはシアン、マゼンタ、ブラックに比べて、一般に視認性の低い色として知られている。ゆえに、第3イエローインクノズル列Y3に不良ノズルが有る場合でも、人間の目には印刷画像に筋があるように見えない。
つまり、使用例1は比較例2に比べ(図5と図12を比較)、イエローインクのノズル数を180個から90個に削減し、コストとサイズを抑えているが、不良ノズルによる画像劣化を人間の目に感じさせることはない。
〈使用例2:2つのヘッドによる印刷〉
図14は、キャリッジ31が2つのヘッドを有し、前記2つのヘッドの下面におけるノズルの配列を示す図である。2つのヘッドは移動方向に並んで配置されている。移動方向の右側に位置するヘッドを第1ヘッド411とし、左側に位置するヘッドを第4ヘッド414とする。図10と図14の第1ヘッド411の構成は同じである。即ち、第1ヘッド411の下面には、第1イエローインクノズル列Y1と、第1シアンインクノズル列C1と、第1マゼンタインクノズル列M1と、第1ブラックインクノズル列K1の4列が形成されている。これに対して、第4ヘッド414の下面には、第4シアンインクノズル列C4と、第4マゼンタインクノズル列M4と、第4ブラックインクノズル列K4の3列が形成されている。即ち、第1ヘッドがイエローインクノズル列を有しているのに対して、第4ヘッド414はイエローインクノズル列を有していない。また、各ノズル列は、ノズルを180個備えている。
図15は、第1ヘッド411と第4ヘッド414による印刷の説明図である。パス1からパス2における第1シアンインクノズル列C1と第1イエローインクノズル列Y1と第4シアンインクノズル列C4の位置とドットの形成の様子を示し、ノズル数も減らしている。説明の簡略のため、図14の第1ヘッド411の第1シアンインクノズル列C1及び第1イエローインクノズル列Y1と、第4ヘッド414の第4シアンインクノズル列C4のみを示す。そして、説明の為、図15の全ての画素にシアンインクのドットとイエローインクのドットが1つずつ形成されるとする。第1シアンインクノズル列C1が形成するドットを黒丸で示し、第1イエローインクノズル列Y1が形成するドットをバツ印で示し、第4シアンインクノズル列C4が形成するドットを白丸で示す。
以下、第1ヘッド411と第4ヘッド414による印刷の流れを説明する。
まず、パス1で、キャリッジ31が右側から左側へ移動する。その移動中に、第1シアンインクノズル列C1が1行目から8行目の偶数列の画素にドットを形成し、第4シアンインクノズル列C4が1行目から8行目の奇数列の画素にドットを形成する。そして、第1イエローインクノズルY1は、1行目から8行目の奇数列と偶数列の両方の画素にドットを形成する。即ち、1行目のシアンインクのドット列は、パス1の第1シアンインクノズル列C1のノズル#1とパス1の第4シアンインクノズル列C4のノズル#1で形成される。そして、1行目のイエローインクのドット列は、パス1の第1イエローインクノズル列Y1のノズル#1で形成される。つまり、シアンインクのラスタラインは異なる2つのノズルにより形成されるが、イエローインクのラスタラインは1つのノズルにより形成される。言い換えると、シアンインクのラスタラインはオーバーラップ印刷に従って形成されるが、イエローインクのラスタラインはバンド印刷に従って形成される。
パス1終了後、紙が搬送ユニットによって所定の搬送量Fで搬送される。シアンインクのラスタラインはオーバーラップ印刷に従って形成されるので、搬送量はF=(N/M)・Dである。1回のパスで使用可能なノズル数N=16、オーバーラップ数M=2なので、F=8・Dとなる。一方、イエローインクのラスタラインはバンド印刷に従って形成されるので、搬送量F=N・k・Dである。ノズルピッチk・D と最小のドットピッチDが等しく、k=1となる。そして、イエローインクの使用可能なノズル数は8つなので、シアンインクノズル列の搬送量と同じで、F=8・Dとなる。
紙の搬送後のパス2で、左側から右側へのキャリッジ31の移動中に、第1シアンインクノズル列C1が9行目から16行目の偶数列の画素にドットを形成し、第4シアンインクノズル列C4が9行目から16行目の奇数列の画素にドットを形成する。そして、第1イエローインクノズル列Y1が9行目から16行目の奇数列と偶数列の両方の画素にドットを形成する。
このラスタラインの形成動作と紙の搬送動作を、印刷すべきデータがなくなるまで続ける。
使用例2をまとめると、シアンインクのラスタラインはオーバーラップ印刷に従って形成される。これに対して、イエローインクのラスタラインはバンド印刷に従って形成される。図15では示していないが、マゼンタインクとブラックインクのラスタラインも、オーバーラップ印刷に従って形成される。即ち、第1ヘッド411のシアン、マゼンタ、ブラックのインクノズル列と、第4ヘッドのノズル列に不良ノズルが有る場合でも、印刷画像に筋があらわれることはなく、画像劣化が緩和される。これに対して、第1イエローインクノズル列Y1に不良ノズルが有る場合、不良ノズルが割り当てられている行の画素にイエローのドット列は形成されない。但し、イエローはシアン、マゼンタ、ブラックに比べて、一般に視認性の低い色として知られている。ゆえに、第1イエローインクノズル列Y1に不良ノズルが有る場合でも、人間の目には印刷画像に筋があるように見えない。
つまり、使用例2は比較例3に比べ(図10と図14を比較)、イエローインクノズル列を1列削減し、コストとサイズを抑えているが、不良ノズルによる画像劣化を人間の目に感じさせることはない。
〈使用例3:ノズル列により解像度が異なる印刷方法〉
使用例1で用いるヘッド(図12)は、比較例2で用いるヘッド(図5)に比べ、イエローノズル数が少ない。また、使用例2で用いるヘッド(図14)は、比較例3で用いるヘッド(図10)に比べ、イエローノズル数が少ない。その為、使用例1と使用例2では、シアン、マゼンタ、ブラックインクの各ノズル列が移動方向に1画素おきにドットを形成するのに対して、イエローインクノズル列は移動方向に並ぶ全ての画素にドットを形成する。即ち、イエローインクノズル列が形成するドット数は、その他のインクの各ノズル列が形成するドット数の2倍である。
そこで、この使用例3では、使用例1で用いるヘッド(第3ヘッド413)によるオーバーラップ印刷、又は、使用例2で用いるヘッド(第1ヘッド411と第第4ヘッド414)によるオーバーラップ印刷を行う際に、イエローインクノズル列が形成するドット数と、その他のインクの各ノズル列が形成するドット数が等しくなる印刷方法を行う。
その為に、イエローインクのドットが形成される画素Yの移動方向の大きさを、シアン、マゼンタ、ブラックインクのドットが形成される画素Cの移動方向の大きさの2倍にする。例えば、画素Cの大きさが1/180インチ×1/180インチ(移動方向×搬送方向)であれば、画素Yの大きさは1/90インチ×1/180インチ(移動方向×搬送方向)となる。そして、画素Cにドットを形成するシアン、マゼンタ、ブラックの、ラスタラインの解像度は180dpiとなる。そして、画素Yにドットを形成するイエローの、ラスタラインの解像度は90dpiとなる。
図16はシアンインクノズル列Cが画素Cにドットを形成する様子を示している。このシアンインクノズル列Cは、移動方向に並ぶ画素Cの1画素おきにドットを形成する。そして、図16では、シアンインクノズル列Cのノズル#1が1回のパスでドットを3つ形成している。図16では示していないが、マゼンタとブラックインクのノズル列も、シアンインクノズル列Cと同様にドットを形成する。
図17は、イエローインクノズル列Yが画素Yにドットを形成する様子を示している。このイエローインクノズル列Yは、移動方向に並ぶ画素Yの全ての画素にドットを形成する。そして、図17では、イエローインクノズル列のノズル#1が1回のパスでドットを3つ形成している。
まとめると、使用例3では、イエローインクノズル列が形成するドット数と、その他のインクの各ノズル列が形成するドット数が等しくなるが、イエローのラスタラインの解像度は、その他の色のラスタラインの解像度の半分となる。
===ヘッドユニット40について===
使用例1から使用例3では、本実施形態のノズルの配列と印刷方法について示している。ここからは、本実施形態におけるインク吐出動作について示す。そこで、まず、ヘッドユニット40について説明する。
図18は、駆動信号生成回路43とヘッド駆動回路42により、あるノズル列に属する各ピエゾ素子PZTが動作することを示す電子回路図である。図中のかっこ内の数字は、部材又は信号が対応するノズルの番号を示している。
ここで、ヘッドユニット40とは、ヘッド41と、ヘッド41を駆動してノズルからインクを吐出させるヘッド駆動回路42と、駆動信号DRVを生成する駆動信号生成回路43から成る。ヘッド駆動回路42は、180個の第1シフトレジスタ421と、180個の第2シフトレジスタ422と、ラッチ回路群423と、データセレクタ424と、180個のスイッチ44を有する。なお、ヘッド駆動回路42は、各ノズル列毎に設けられている。また、ヘッド41は、各色のノズル列と、ノズル数分のピエゾ素子PZTと、各ピエゾ素子PZTに設けられた圧力室(不図示)とを有する。駆動信号DRVについては、後述する。
以下、ヘッド駆動回路42内に印刷信号PRTが入力されてからインクが吐出されるまでの流れを説明する。
まず、ヘッド駆動回路42に印刷信号PRTがシリアル伝送される。印刷信号PRT(i)は、ノズル#iが担当する1画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。印刷信号PRT(i)は、ドットが形成される画素の1画素につき2ビットの情報を有する信号になっている。即ち、印刷信号PRTは、180個の2ビットデータとなる。但し、使用例1の第3イエローインクノズル列Y3が有するノズルは90個である(図12)。その為、第3イエローインクノズル列Y3に対応するヘッド駆動回路42に伝送される印刷信号PRTは、90個の2ビットデータである。そして、第1シフトレジスタ421と第2シフトレジスタ422とスイッチ44の各個数も90個となる。
さて、シリアル伝送された印刷信号PRTは、180個の第1シフトレジスタ421に入力される。その後、180個の第2シフトレジスタ422に入力される。
次に、ラッチ信号LATの立ち上がりパルスがラッチ回路423に入力されたとき、各シフトレジスタの360個のデータがラッチ回路423にラッチされる。このように、ラッチ信号LATは、印刷信号PRTが変化するタイミングを示すパルスを有する。
そして、ラッチ信号LATの立ち上がりパルスがラッチ回路群423に入力されるとき、データセレクタ424にもラッチ信号LATの立ち上がりパルスが入力される。データセレクタ424は、ラッチ信号LATが入力されると、初期状態になる。初期状態となったデータセレクタ424は、次のラッチ前に、180個の2ビットデータである印刷信号PRTをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)に応じたスイッチ制御信号SW(i)をスイッチ44(i)にそれぞれ出力する。
スイッチ制御信号SWは、スイッチ44がオン又はオフするタイミングを示す。このスイッチ44のオンオフ動作が駆動信号DRVをピエゾ素子PZTに入力もしくは遮断している。例えば、スイッチ制御信号SW(i)のレベルが「1」のとき、スイッチ44(i)はオンとなり、駆動信号DRVが有する駆動パルスをそのまま通過させ、駆動パルスがピエゾ素子に入力される。一方、スイッチ制御信号SW(i)のレベルが「0」のとき、スイッチ44(i)はオフとなり、駆動信号DRVが有する駆動パルスを遮断する。なお、駆動信号DRVは、あるノズル列に属する180個のピエゾ素子PZTに対して共通に供給される。
そして、印刷信号PRT (i)に基づいて、駆動信号DRV(i)がピエゾ素子PZT(i)に入力後、駆動信号DRV(i)が有する駆動パルスの電圧変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室のインクがノズル#iから吐出される。
ここからは、駆動信号DRVとドットの大きさについて説明する。
図19は各信号のタイミングチャート図である。ラッチ信号LATの、ある立ち上がりパルスから次の立ち上がりパルスまでを繰り返し周期Tとする。この繰り返し周期T内に、駆動信号DRVは、第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2がある。チェンジ信号CHの立ち上がりパルスは、第1駆動パルスW1から第2駆動パルスW2に切り替わるタイミングを示す。
ところで、駆動信号DRVが有する駆動パルスに応じてピエゾ素子PZTが変形し、インクがノズルから吐出される。この駆動パルスの形状は、吐出させるインク量に応じて、あらかじめ定められている。つまり、駆動パルスの違いにより、大きさの異なるドットを形成することが出来る。例えば、スイッチ制御信号SW(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第1駆動パルスW1及び第2駆動パルスW2が入力され、大ドットが形成される。また、スイッチ制御信号SW(i)が「10」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第1駆動パルスW1が入力され、中ドットが形成される。スイッチ制御信号SW(i)が「01」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第2駆動パルスW2が入力され、小ドットが形成される。SW(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが何も入力されないので、ドットは形成されない。
つまり、第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2により、1つの画素に対して、大ドット、中ドット、小ドット、ドットなしの4階調を表現することが出来る。
===駆動信号DRVについて===
以下、前述の使用例1から使用例3の印刷方法に対応する駆動信号例について説明する。
〈駆動信号例1〉
図20は、駆動信号例1の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。
駆動信号例1では、第1駆動信号DRV1と第2駆動信号DRV2の2種類の信号が使用される。この2種類の駆動信号は、ノズル列毎に使い分けられる。また、各ノズル列が1画素分の距離を横切る期間を期間Taとする。図20では、ノズル列が2画素分の距離を横切る期間の駆動パルスを示している。なお、駆動信号例1は、前述の使用例1と使用例2に適用される。
まず、第1駆動信号DRV1と第2駆動信号DRV2について説明する。
第1駆動信号DRV1が使用されるノズル列は、移動方向に1画素おきにドットを形成する。即ち、第1駆動信号DRV1は、使用例1と使用例2のシアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列に使用される。
また、第1駆動信号DRV1の繰り返し周期T(1)は、期間Ta内にノズル列がドットを形成する周期Ta1 (以下、ドット形成周期Ta1という)と、期間Ta内にノズル列がドットを形成しない周期Ta0 (以下、ドット無し周期Ta0という)を合計した期間となる。そして、ドット形成周期Ta1内に、第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2がある。この2つの駆動パルス(W1及びW2)により、1つの画素に対して、大ドット、中ドット、小ドット、ドットなしの4階調を表現することが出来る(前述)。ドット無し周期Ta0は、駆動パルスを有さず、一定電圧を保つ。ゆえに、第1駆動信号DRV1に対応する印刷信号PRTは、期間2Ta(Ta1+Ta0)内にノズル1個につき2ビットの情報を有する。
第2駆動信号DRV2が使用されるノズル列は、移動方向に並ぶ全ての画素にドットを形成する。即ち、第2駆動信号DRV2は、使用例1と使用例2のイエローインクのノズル列に使用される。また、第2駆動信号DRV2の繰り返し周期T(2)は、ドット形成周期Ta1となる。このドット形成周期Ta1内にも、第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2がある。
まとめると、第1駆動信号DRV1が使用されるノズル列に割り当てられている画素と、第2駆動信号DRV2が使用されるノズル列に割り当てられている画素の全てが4階調表現される。ゆえに、第2駆動信号DRV2に対応する印刷信号PRTは、期間2Ta(Ta1+Ta1)内にノズル1個につき4ビットの情報を有する。
次に、ノズル列が1画素分の距離を横切る期間を期間Taについて説明する。
第1駆動パルスが電圧変化する期間を期間T1、第2駆動パルスが電圧変化する期間を期間T2とする。また、期間T1と期間T2の間に、安定期間Tsを設けている。これは、インク吐出直後のメニスカス(ノズルで露出しているインクの自由表面)は振動し、その振動が収まる前に、次のインクを吐出すると、規定のインク量とは異なるインク量が吐出されるおそれがあるからである。
つまり、期間Taは、第1駆動パルスW1の電圧が変化する期間T1と、第1駆動パルスW1によるインク吐出後の安定期間Tsと、第2駆動パルスW2の電圧が変化する期間T2と第2駆動パルスW2によるインク吐出後の安定期間Tsを合計した期間となる。
〈駆動信号例2〉
図21は、駆動信号例2の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。また、図21には、比較の為、駆動信号例1の第2駆動信号DRV2も示す。
駆動信号例2では、第3駆動信号DRV3と第4駆動信号DRV4の2種類の信号が使用される。この2種類の駆動信号は、ノズル列毎に使い分けられる。また、各ノズル列が1画素分の距離を横切る期間を期間Tbとする。図21では、ノズル列が2画素分の距離を横切る期間の駆動パルスを示している。なお、駆動信号例2は、前述の使用例1と使用例2に適用される。
まず、第3駆動信号DRV3と第4駆動信号DRV4について説明する。
第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列は、移動方向に1画素おきにドットを形成する。即ち、第3駆動信号DRV3は、使用例1と使用例2のシアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列に使用される。
また、第3駆動信号DRV3の繰り返し周期T(3)は、期間Tb内にノズル列がドットを形成する周期Tb1 (以下、ドット形成周期Tb1という)と、期間Tb内にノズル列がドットを形成しない周期Tb0 (以下、ドット無し周期Tb0という)を合計した期間から成る。そして、ドット形成周期Tb1内に、第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2がある。この2つの駆動パルス(W1及びW2)により、1つの画素に対して、4階調を表現することが出来る(前述)。ドット無し周期Tb0は、駆動パルスを有さず、一定電圧を保つ。ゆえに、第3駆動信号DRV3に対応する印刷信号PRTは、期間2Tb(Tb1+Tb0)内にノズル1個につき2ビットの情報を有する。
第4駆動信号DRV4が使用されるノズル列は、移動方向に並ぶ全ての画素にドットを形成する。即ち、第4駆動信号DRV4は、使用例1と使用例2のイエローインクのノズル列に使用される。また、第4駆動信号DRV4の繰り返し周期T(4)は、ドット形成周期Tb1となる。このドット形成周期Tb1内に、第1駆動パルスW1がある。ゆえに、1つの画素に対して、中ドット又はドット無しの2階調の表現となる。ゆえに、第4駆動信号DRV4に対応する印刷信号PRTは、期間2Tb(Tb1+Tb1)内にノズル1個につき2ビットの情報を有する。即ち、第4駆動信号DRV4は駆動信号例1の第2駆動信号DRV2に比べて1画素あたりの階調数は低いが、その代わりに印刷信号PRTが有する情報数が少なくてすむ。
つまり、第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列に割り当てられている画素は4階調表現されるが、第4駆動信号DRV4が使用されるノズル列に割り当てられている画素は2階調表現される。その結果、全ての画素が4階調表現される駆動信号例1に比べ、駆動信号例2は画質が低下する。但し、2階調表現されるドットが、イエローのように視認性の低い色であれば、大幅な画質低下にはならない。
次に、ノズル列が1画素分の距離を横切る期間を期間Tbについて説明する。
第3駆動信号DRV3における期間Tbは、第1駆動パルスW1の電圧が変化する期間T1と、第1駆動パルスW1によるインク吐出後の安定期間Tsと、第2駆動パルスW2の電圧が変化する期間T2を合計した期間となる。期間Tbには、第2駆動パルスW2によるインク吐出後の安定期間Tsを含まない。ドット無し周期Tb0において、第2駆動パルスW2によるインク吐出後のメニスカスを安定させる。即ち、この期間Tbは、駆動信号例1の期間Taよりも、安定期間Tsだけ短い。
また、第4駆動信号DRV4における期間Tbは、第1駆動パルスW1が電圧変化する期間T1と、第1駆動パルスが電圧変化する前後の一定電圧が維持される期間T0と期間T3を合計した期間となる。そして、第3駆動信号DRV3における期間Tbと第4駆動信号DRV4における期間Tbの長さは等しい。
まとめると、駆動信号例2は駆動信号例1に比べ、画質が低下するが、印刷速度が速くなる。また、駆動信号例2は駆動信号例1に比べ、印刷信号PRTが有する情報が少なくてすむ。つまり、駆動信号例1と駆動信号例2の両方が、使用例1及び使用例2に適用されるが、どちらを用いるかは、用途に応じて選択することが可能である。
〈駆動信号例3〉
図22は、駆動信号例3の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。
駆動信号例3は、第3駆動信号DRV3と第5駆動信号DRV5の2種類の信号から成る。この2種類の駆動信号は、ノズル列毎に使い分けられる。また、第3駆動信号DRV3に対応するノズル列が1画素分の距離を横切る期間を期間Tbとする。そして、第5駆動信号に対応するノズル列が1画素分の距離を横切る期間を、期間Tbの2倍である期間2Tbとする。言い換えると、第5駆動信号DRV5を使用するノズル列に割り当てられた画素の移動方向の大きさは、第3駆動信号DRV3を使用するノズル列に割り当てられた画素の移動方向の大きさの2倍となる。つまり、駆動信号例3は、前述の使用例3に適用される。
まず、第3駆動信号DRV3と第5駆動信号DRV5について説明する。
第3駆動信号DRV3は、駆動信号例2でも使用されている。即ち、第3駆動信号DRV3は、使用例3のシアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列に使用される。また、第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列に割り当てられている1画素に対して4階調表現することが出来る(前述)。
第5駆動信号DRV5が使用されるノズル列は、移動方向に並ぶ画素の全ての画素にドットを形成する。即ち、第5駆動信号DRV5は、使用例3のイエローインクのノズル列に使用される。
また、第5駆動信号DRV5では、期間2Tb内に、第3駆動パルスW3が3つある。3つの第3駆動パルスW3により大ドットが形成され、2つの第3駆動パルスW3により中ドットが形成され、1つの第3駆動パルスW3により小ドットが形成される。ゆえに、第5駆動信号DRV5に対応するノズル列が割り当てられている1画素に対して、4階調を表現することが出来る。ゆえに、第5駆動信号DRV5に対応する印刷信号PRTは、期間2Tb内にノズル1個につき2ビットの情報を有する。即ち、第5駆動信号DRV5は駆動信号例1の第2駆動信号DRV2に比べて、印刷信号PRTが有する情報数が少なくてすむ。
つまり、第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列に割り当てられている画素も、第5駆動信号DRV5が使用されるノズル列に割り当てられている画素も、4階調表現される。但し、第5駆動信号DRV5が使用されるノズル列により形成されるラスタラインの解像度は、第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列により形成されるラスタラインの解像度の半分となる。
ところで、第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列に割り当てられている画素の大きさと、駆動信号例1(第1駆動信号DRV1及び第2駆動信号DRV2)が使用されるノズル列が割り当てられている画素の大きさは等しい。即ち、第5駆動信号DRV5が使用されるノズル列により形成されるラスタラインの解像度は、第2駆動信号DRV2に使用されるノズル列により形成されるラスタラインの解像度の半分となる。ゆえに、駆動信号例1に比べて駆動信号例3は画質が低下する。但し、第5駆動信号が使用されるノズル列が、イエローのように視認性の低い色のノズル列であれば、大幅な画質低下にはならない。
次に、各駆動信号に対応するノズル列が1画素分の距離を横切る期間について説明する。
第3駆動信号DRV3が使用されるノズル列が1画素分の距離を横切る期間Tbは、第1駆動パルスW1の電圧が変化する期間T1と、第1駆動パルスW1によるインク吐出後の安定期間Tsと、第2駆動パルスW2の電圧が変化する期間T2を合計した期間となる。即ち、この期間Tbは、駆動信号例2で示した期間Tbと等しく、駆動信号例1の期間Taよりも、安定期間Tsだけ短い。
まとめると、駆動信号例3は駆動信号例1に比べ、画質が低下するが、印刷速度が速くなる。
また、駆動信号例3は駆動信号例1に比べ、印刷信号PRTが有する情報が少なくてすむ。つまり、駆動信号例1を使用する使用例1の印刷方法と、駆動信号例3を使用する使用例3のどちらを用いるかは、用途に応じて選択することが可能である。
===その他の実施形態1===
〈ラインヘッドプリンタの構成〉
図23は、その他の実施形態1のプリンタ2(ラインヘッドプリンタ)の全体構成ブロック図である。図24は、プリンタ2の断面図である。また、図25は、プリンタ2が媒体S(以下、紙とする)を搬送する様子を示す図である。
以下、プリンタ2の基本的な構成について説明する。
プリンタ2は、搬送ユニット70、ヘッドユニット80、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ2は、コントローラ60によって各ユニットを制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を形成する。また、検出器群50がプリンタ2内の状況を監視し、その検出結果に基づいてコントローラ60が各ユニットを制御する。
搬送ユニット70は、紙を印刷可能な位置に送り込み、印刷時の所定方向(以下、搬送方向という)に紙を搬送させるためのものである。また、搬送ユニット70は、給紙ローラ73と、搬送モータ(不図示)と、2つの搬送ローラ71A及び71Bと、ベルト72を有する。給紙ローラ73は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ2内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ73によって給紙された紙はベルトコンベヤー方式で搬送される。ベルトコンベヤー方式とは、輪状のベルト72が搬送ローラ71A及び71Bにより回転し、ベルト上の搬送物(ここでは紙)を搬送する方式である。また、搬送ローラ71A及び71Bは、搬送モータ22によって駆動される。
ヘッドユニット70はインク吐出部であるノズルを複数備えたヘッドを有する。紙幅方向(搬送方向の垂直方向)に、複数のヘッドが千鳥状に配置されている。そして、各色のノズルが、紙幅方向に、少なくとも印刷可能な用紙の最大幅と同じ幅にわたって、配置されている。その為、プリンタ2では、プリンタ1と異なり、ヘッドがキャリッジにより紙幅方向(プリンタ1では移動方向としている)に移動しながらドットを形成する必要がない。従って、紙の搬送は停止することなく、ノズルから一定周期でドットが形成されるので、印刷速度が速くなる。また、各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子とピエゾ素子が設けられている。
検出器群50とコントローラ60はプリンタ1と同じ構成で、同様の働きをする。
なお、プリンタ2は4色印刷(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)を行う。
以下、プリンタ2による印刷方法について説明する。
〈ヘッドユニット比較例1:通常印刷〉
図26は、ヘッドユニット80の下面のノズルの配列を示す。ヘッドユニット80は、第5ヘッド415を6個有する。その6個の第5ヘッド415は紙幅方向に千鳥状に配置されている。また、紙幅方向の左側の第5ヘッド415ほど、かっこ内に若い番号がふされている。第5ヘッド415の下面には、イエローインクノズル列Yと、シアンインクノズル列Cと、マゼンタインクノズル列Mと、ブラックインクノズル列Kが形成され、各ノズル列は、ノズルを180個備えている。その180個のノズルのうち、左側のノズルほど若い番号が付されている(#1から#180)。また、各ノズル列のノズルは、紙幅方向に、一定の間隔D(ノズルピッチD)で整列している。そして、第5ヘッド415も紙幅方向に一定の間隔で配置されている。それは、紙幅方向に並ぶ2つの第5ヘッド415のうち、左側の第5ヘッド415のノズル#180と、右側の第5ヘッド415のノズル#1の間隔がDとなるように、各第5ヘッド415が配置されている。この間隔Dが、紙幅方向における最小のドットピッチとなる。
図27は、ヘッドユニット80による通常印刷の説明図である。但し、説明の簡略のため、図26のヘッドユニット80中の2つの第5ヘッド415のみを示す。更に、各第5ヘッド415の4つのノズル列のうちシアンインクノズル列Cのみを示す。各ノズル列のノズル数も8個に減らしている。また、説明の為、全ての画素にドットが形成されるとする。画素を特定して説明するため、紙幅方向に並ぶ画素を「行」で、搬送方向に並ぶ画素を「列」で表す。列は、紙幅方向の左側の列ほど若い番号が付されている。行は、搬送方向の上流側の行ほど若い番号が付されている。
次に、ヘッドユニット80による通常印刷の流れについて説明する。
紙は、停まることなく一定の速度で、上流側から下流側へ搬送される。そして、搬送される紙に、各ノズルから一定の周期でインクが吐出される。紙の搬送速度は、インクの吐出周期と、搬送方向に沿ったドット列(以下、ラスタラインとする)の解像度により決定される。
図27では、第5シアンインクノズル列C5(1)が1列目から8列目の画素にドットを形成する様子を黒丸で示している。そして、第5シアンインクノズル列C5(2)が9列目から16列目の画素にドットを形成する様子を白丸で示している。例えば、1列目のドット列は、第5シアンインクノズル列C5(1)のノズル#1により形成される。
つまり、1つのラスタラインが、1つのノズルにより形成される。その為、不良ノズルが有る場合、印刷画像が筋となってあらわれ、画像劣化が起こる。
〈ヘッドユニット比較例2:2つのヘッドによるオーバーラップ印刷〉
図28は、第1ヘッドユニット801の下面のノズルの配列を示す。第1ヘッドユニット801は、搬送方向に並んだ2つの第5ヘッド415を1組として、6組を有している。その6組が紙幅方向に千鳥状に配置されている。紙幅方向の左側のヘッドほど、かっこ内に若い番号を付している。そして、搬送方向に並ぶ2つの第5ヘッドのうち、下流側のヘッドをA、上流側のヘッドをBと、かっこ内に付す。例えば、第1ヘッドユニット801のうち、一番左側で、下流側に位置するヘッドは、第5ヘッド415(1A)となる。
図29は、第1ヘッドユニット801によるオーバーラップ印刷の説明図である。但し、説明の簡略の為、4つの第5シアンインクノズル列(C5(1A)、C5(1B)、C5(2A)、C5(2B))のみを示す。そして、説明の為、全ての画素にドットが形成されるとする。
次に、第1ヘッドユニット801によるオーバーラップ印刷の流れについて説明する。
紙は、停まることなく一定の速度で搬送される。その搬送される紙に、各ノズルからインクが吐出される。図29では、第5シアンインクノズル列C5(1A)が1列目から8列目の偶数行の画素にドットを形成する様子を白丸で示している。第5シアンインクノズル列C5(1B)が1列目から8列目の奇数行の画素にドットを形成する様子を黒丸で示している。例えば、1列目のドット列は、第5シアンインクノズル列C5(1A)のノズル#1と第5シアンインクノズル列C5(1B)のノズル#1により形成される。
同様に、第5シアンインクノズルC5(2A)が9列目から16列目の偶数行の画素にドットを形成する様子を白丸で示している。第5シアンインクノズル列C5(2B)が9列目から16列目の奇数行の画素にドットを形成する様子を黒丸で示している。
つまり、このヘッドユニット比較例2では、1つのラスタラインが異なる2つのノズルにより形成される。言い換えると、ラスタラインがオーバーラップ印刷に従って形成される。その為、不良ノズルがある場合、ヘッドユニット比較例1に比べ、画像劣化を緩和することができる。
そして、ヘッドユニット比較例2では、各ノズルは搬送方向に1画素おきにドットを形成するため、ヘッドユニット比較例1に比べ、印刷速度が速くなる。但し、ノズル数Nが増えた分、コストがかかり、装置も大型化する。
そこで、その他の実施形態1では、画質をほとんど低下させることなくコストと装置のサイズを抑える印刷方法を以下に示す。
〈ヘッドユニット使用例1:2つのヘッドによる印刷〉
図30は、第2ヘッドユニット802の下面のノズルの配列を示す。第2ヘッドユニット802は、第5ヘッド415を6個、第6ヘッド416を6個有している。第5ヘッド415が下流側に、第6ヘッド416が上流側にと、搬送方向に並んで配置されている。更に、搬送方向に並ぶ第5ヘッド415と第6ヘッド416が紙幅方向に千鳥状に配置されている。紙幅方向の左側のヘッドほど、かっこ内に若い番号を付している。
そして、第5ヘッド415が、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックインクの4つのノズル列を有するのに対して、第6ヘッド416は、シアン、マゼンタ、ブラックインクの3つのノズル列を有する。また、各ノズル列は、ノズルを180個備えている。
図31は、第2ヘッドユニット802による印刷の説明図である。但し、説明の簡略の為、2つの第5シアンインクノズル列C5(1)及びC5(2)と、2つの第6シアンインクノズル列C6(1)及びC6(2)と、2つの第5イエローインクノズル列Y5(1)及びY5(2)のみを示す。そして、説明の為、全ての画素にドットが形成されるとする。各ノズル列のノズル数も8個に減らしている。
次に、第2ヘッドユニット802による印刷の流れについて説明する。紙は、停まることなく一定の速度で搬送される。搬送される紙に、各ノズルからインクが吐出される。図31では、第5シアンインクノズル列C5(1)が1列目から8列目の奇数行の画素にドットを形成する様子を黒丸で示している。第6シアンインクノズル列C6(1)が1列目から8列目の偶数行の画素にドットを形成する様子を白丸で示している。そして、第5イエローインクノズル列Y5(1)が1列目から8列目の奇数行と偶数行の両方の画素にドットを形成する様子をバツ印で示している。
つまり、シアンインクの1つのラスタラインは異なる2つのノズルにより形成される。これに対して、イエローインクの1つのラスタラインは1つのノズルにより形成される。
図31では示していないが、マゼンタインクインクとブラックインクの各ラスタラインも、異なる2つのノズルにより形成される。
その結果、シアン、ブラック、マゼンタインクのノズル列に不良ノズルが有る場合、印刷画像に筋があらわれることはなく、画像劣化が緩和される。これに対して、イエローインクノズル列に不良ノズルが有る場合、不良ノズルが割り当てられている列の画素にイエローのドット列は形成されない。但し、イエローはシアン、マゼンタ、ブラックに比べて、一般に視認性の低い色として知られている。ゆえに、イエローインクノズル列に不良ノズルが有る場合でも、人間の目には印刷画像に筋があるように見えない。
つまり、ヘッドユニット使用例1はヘッドユニット比較例2に比べ(図28と図30を比較)、イエローインクノズル列が少なく、コストとサイズを抑えているが、不良ノズルによる画像劣化を人間の目に感じさせることはない。
また、このヘッドユニット使用例1では、前述の駆動信号例1もしくは駆動信号例2が使用される。駆動信号例1を使用する場合、シアン、マゼンタ、ブラック、インクのノズル列に第1駆動信号DRV1が使用され、イエローインクノズル列に第2駆動信号DRV2が使用される。そして、駆動信号例2を使用する場合、シアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列に第3駆動信号DRV3が使用され、イエローインクノズル列に第4駆動信号DRV4が使用される。
〈ヘッドユニット使用例2:ノズル列により解像度が異なる印刷方法〉
ヘッドユニット使用例1で用いる第2ヘッドユニット802(図30)は、ヘッドユニット比較例2で用いる第1ヘッドユニット801(図28)に比べ、イエローノズル列が少ない。その為、ヘッドユニット使用例1では、シアン、マゼンタ、ブラックインクの各ノズル列が搬送方向に1画素おきにドットを形成するのに対して、イエローインクノズル列は搬送方向に並ぶ画素の全ての画素にドットを形成する。即ち、イエローインクノズル列が形成するドット数は、その他のインクの各ノズル列が形成するドット数の2倍である。
そこで、このヘッドユニット使用例2では、ヘッドユニット使用例1で用いる第2ヘッドユニット802によるオーバーラップ印刷を行う際に、イエローインクノズル列が形成するドット数と、その他のインクの各ノズル列が形成するドット数が等しくなる印刷方法を行う。
その為に、イエローインクのドットが形成される画素Yの搬送方向の大きさを、シアン、マゼンタ、ブラックインクのドットが形成される画素Cの搬送方向の大きさの2倍にする。
図32は、ヘッドユニット使用例2による印刷の説明図である。説明の簡略の為、第2ヘッドユニット802中の、2つの第5シアンインクノズル列C5(1)及びC5(2)と、2つの第6シアンインクノズル列C6(1)及びC6(2)と、2つの第5イエローインクノズル列Y5(1)、Y5(2)のみを示す。そして、説明の為、全ての画素にドットが形成されるとする。各ノズル列のノズル数も8個に減らしている。
図32では、第5シアンインクノズル列C5(1)が1列目から8列目の奇数行の画素Cにドットを形成する様子をバツ印で示している。第6シアンインクノズル列C6(1)が1列目から8列目の偶数行の画素Cにドットを形成する様子をバツ印で示している。即ち、第5シアンインクノズル列C5(1)と第6シアンインクノズル列C6(1)が、搬送方向に、画素Cの1画素おきにドットを形成する。そして、図32では、第5シアンインクノズル列C5(1)のノズル#1が搬送方向にドットを3つ形成している。同様に、第6シアンインクノズル列C6(1)のノズル#1が搬送方向にドットを3つ形成している。図32では示していないが、第2ヘッドユニット802中のマゼンタとブラックインクのノズル列も、シアンインクノズル列と同様にドットを形成する。
これに対して、第5イエローインクノズル列Y5(1)が1列目から8列目の画素Yにドットを形成する様子を楕円で示している。この第5イエローインクノズル列Y5(1)は、搬送方向に並ぶ画素Yの全ての画素にドットを形成する。そして、図32では、第5イエローインクノズル列Y5(1)のノズル#1が搬送方向にドットを3つ形成している。
つまり、ヘッドユニット使用例2では、イエローインクノズル列が形成する搬送方向のドット数と、その他のインクの各ノズル列が形成する搬送方向のドット数が等しくなるが、イエローインクのラスタラインの解像度は、その他のインクのラスタラインの解像度の半分となる。
また、このヘッドユニット使用例2では、前述の駆動信号例3が使用される。シアン、ブラック、マゼンタインクのノズル列に第3駆動信号DRV3が使用され、イエローインクノズル列に第5駆動信号DRV5が使用される。
===その他の実施形態2===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンタを有する印刷システム及びラインヘッドプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、ヘッドの配置、ヘッド下面のノズル配列や駆動信号等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
〈ノズル数の少ない色について〉
前述の実施形態では、オーバーラップ印刷に従ってドットを形成しなくても画質をほとんど低下させない色としてイエローを例に挙げた。そして、イエローのノズル数が他の色のノズル数に比べて少ないヘッド例を示したがこれに限られるものではない。ノズル数が他の色に比べて少ない色は、例えば4色(シアン、イエロー、ブラック、マゼンタ)以上の印刷を行う際に使用される特色インクの色(ライトシアン、ライトマゼンタ等)でもよい。
また、オーバーラップ印刷を行う際に、ブラックのノズル数を他の色のノズル数よりも少なくしてもよい。なぜなら、ブラックインクのドットと、シアン、マゼンタ、イエローインクを混ぜて出来たブラックのドットで、ラスタラインを形成することが出来るからである。
〈ノズルの配列について〉
前述の実施形態の第3ヘッド413では、イエローインクノズル列は、他のインクのノズル列と比べて、下流側のノズルが半分削減されているがこれに限られるものではない。例えば、イエローインクノズル列は、他のインクのノズル列と比べて、上流側のノズルが半分以上削減されていてもよい。
前述の実施形態の各ヘッドのノズルは、色ごとに、搬送方向(又は紙幅方向)に一定の間隔で整列しているが、これに限られるものではない。例えば、搬送方向(又は紙幅方向)の解像度を高くする為に、各色のノズルを搬送方向(又は紙幅方向)に千鳥状に配列してもよい。
〈インク吐出周期について〉
前述の実施形態では、シアン、マゼンタ、ブラックインクのノズル列は、移動方向(又は搬送方向)に、1画素おきにドットを形成(インクを吐出)しているがこれに限られるものではない。例えば、移動方向(又は搬送方向)に、2画素おきにドットを形成してもよい。
〈画素について〉
前述の実施形態の使用例3(又はヘッドユニット使用例2)では、イエローインクのドットが形成される画素Yの移動方向(又は搬送方向)の大きさを、シアン、マゼンタ、ブラックインクのドットが形成される画素Cの移動方向(又は搬送方向)の大きさの2倍にしているが、これに限らない。例えば、画素Yの移動方向(又は搬送方向)の大きさを、画素Cの移動方向(又は搬送方向)の大きさの3倍にしてもよい。
〈駆動信号DRVについて〉
前述の実施形態の駆動信号DRVにより、1画素に対して4階調(又は2階調)を表現することが出来るが、これに限らない。例えば、1画素に対して8階調を表現してもよい。
〈駆動素子について〉
前述の実施形態では、ピエゾ素子PZTを用いてインクを吐出させていたが、これに限られるものではない。ピエゾ素子以外の駆動素子、例えば発熱素子や磁歪素子等を用いてもよい。
〈インクについて〉
前述の実施形態は、プリンタ1及びプリンタ2の実施形態であったので、液体状の染料インク又は顔料インクをノズルから吐出させていたが、これに限られるものではない。液体状のものであれば、ノズルから吐出させることができる。
〈プリンタの構成について〉
前述の実施形態では、プリンタ1(インクジェットプリンタ)及びプリンタ2(ラインヘッドプリンタ)の構成について説明したが、必ずしもこれらの構成と同じである必要はない。例えば、プリンタ2ではベルトコンベヤー方式により紙送りしているが、紙をプラテンに巻きつけるようにして紙送りしてもよい。
プリンタ全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の断図面である。 印刷時の処理のフロー図である。 ヘッドの下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドを用いたバンド印刷の説明図である。 シアンインクノズル列中のノズルから適正な位置にインクが吐出されない場合の画像劣化の説明図である。 1つのヘッドによるオーバーラップ印刷の説明図である。 シアンインクノズル列中のノズルから適正な位置にインクが吐出されない場合の画像劣化の説明図である。 キャリッジが2つのヘッドを有し、前記2つのヘッドの下面におけるノズルの配列を示す図である。 2つのヘッド(第1ヘッドと第2ヘッド)によるオーバーラップ印刷の説明図である。 第3ヘッドの下面におけるノズルの配列を示す図である。 第3ヘッドによるオーバーラップ印刷の説明図である。 キャリッジが2つのヘッドを有し、前記2つのヘッドの下面におけるノズルの配列を示す図である。 第1ヘッドと第4ヘッドによるオーバーラップ印刷の説明図である。 シアンインクノズル列が画素Cにドットを形成する様子を示している。 イエローインクノズル列が画素Yにドットを形成する様子を示している。 駆動信号生成回路とヘッド駆動回路により、あるノズル列に属する各ピエゾ素子が動作することを示す電子回路図である。 各信号のタイミングチャート図である。 駆動信号例1の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。 駆動信号例2の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。 駆動信号例3の各駆動信号が有する駆動パルスを示す図である。 その他の実施形態1のプリンタの全体構成ブロック図である。 プリンタの断面図である。 プリンタが紙を搬送する様子を示す図である。 ヘッドユニットの下面のノズルの配列を示す。 ヘッドユニットによる通常印刷の説明図である。 第1ヘッドユニットの下面のノズルの配列を示す。 第1ヘッドユニットによるオーバーラップ印刷の説明図である。 第2ヘッドユニットの下面のノズルの配列を示す。 第2ヘッドユニットによるオーバーラップ印刷の説明図である。 ヘッドユニット使用例2による印刷の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、2 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャッリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、42 ヘッド駆動回路、
43 駆動信号生成回路、44 スイッチ、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
70 搬送ユニット、71A・71B 搬送ローラ、
72 ベルト、73 給紙ローラ、
80 ヘッドユニット、801 第1ヘッドユニット、802 第2ヘッドユニット、
90 インクカートリッジ、110 コンピュータ、
411 第1ヘッド、412 第2ヘッド、413 第3ヘッド、
414 第4ヘッド、421 第1シフトレジスタ、422 第2シフトレジスタ、
423 ラッチ回路群、424 データセレクタ、
Y イエローインクノズル列、C シアンインクノズル列、
M マゼンタインクノズル列、K ブラックインクノズル列、
DRV 駆動信号、PZT ピエゾ素子、PRT 印刷信号、
LAT ラッチ信号、CH チェンジ信号、SW スイッチ制御信号、
W1 第1駆動パルス、W2 第2駆動パルス、
T 繰り返し周期、Ts 安定期間、S 媒体(紙など)、F 搬送量

Claims (12)

  1. (1)第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルと、
    (2)前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、前記所定数よりも少ない数の第2ノズルと、
    (3)媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを所定方向に相対的に動かす移動機構と、
    (4)前記媒体と前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記所定方向に相対的に動かしながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させ、前記所定方向にドットが並ぶドット列を前記媒体に形成し、複数の前記ドット列から構成される印刷画像を前記媒体に印刷させるコントローラであって、
    全ての画素にドットを形成する場合、
    前記第1の色の各前記ドット列を、異なる2つ以上の前記第1ノズルによって形成し、
    前記第2の色の各前記ドット列を、前記第1の色の各前記ドット列を形成する前記第1ノズルの数よりも少ない数の前記第2ノズルによって形成するコントローラと、
    (5)を有する印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす搬送機構を有し、
    前記移動機構は、前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記媒体に対して前記所定方向に動かす移動機構であり、
    前記所定数の前記第1ノズルが一定の間隔で前記所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
    前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルが前記一定の間隔で前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている、
    印刷装置。
  3. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記所定数の前記第1ノズルは、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている複数の第1ノズル列を構成し、
    前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルは、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている前記複数の数よりも少ない数の第2ノズル列を構成し、
    前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が前記所定方向に並んで配置されている、
    印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす搬送機構を有し、
    前記移動機構が前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記媒体に対して前記所定方向に動かす動作と、前記搬送機構が前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向と垂直の方向に動かす動作とを、交互に行う、
    印刷装置。
  5. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記移動機構が、前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向に動かす搬送機構である、
    印刷装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    全ての画素にドットを形成する場合、
    前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素の数が、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている画素の数よりも少なくなるように、前記コントローラは、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させる、
    印刷装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている第1画素の前記所定方向の大きさが、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている第2画素の前記所定方向の大きさよりも小さくなるように、前記コントローラは、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させる、
    印刷装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が同じとなるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
    を有する印刷装置。
  9. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が異なるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
    を有する印刷装置
  10. 請求項7に記載の印刷装置であって、
    前記第1ノズルが複数の前記第1画素を横切る間に、前記第2画素にドットを1つ形成するための駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
    を有する印刷装置
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1の色がマゼンタかシアンであり、
    前記第2の色がイエローである、
    印刷装置
  12. 第1の色のインクを吐出する所定数の第1ノズルを有し、
    前記第1の色とは異なる第2の色のインクを吐出し、前記所定数よりも少ない数の第2ノズルを有し、
    媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して所定方向に動かす搬送機構を有し、
    前記媒体を前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して前記所定方向に動かしながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させ、前記所定方向にドットが並ぶドット列を前記媒体に形成し、複数の前記ドット列から構成される印刷画像を前記媒体に印刷させるコントローラであって、
    全ての画素にドットを形成する場合、
    前記第1の色の各前記ドット列を、異なる2つ以上の前記第1ノズルによって形成し、
    前記第2の色の各前記ドット列を、前記第1の色の各前記ドット列を形成する前記第1ノズルの数よりも少ない数の前記第2ノズルによって形成し、
    前記第1ノズルがドットを形成するように割り当てられている第1画素の前記所定方向の大きさが、前記第2ノズルがドットを形成するように割り当てられている第2画素の前記所定方向の大きさよりも小さくなるように、前記第1ノズル及び前記第2ノズルからインクを吐出させる、
    コントローラを有し、
    前記所定数の前記第1ノズルには、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている、複数のノズル列が含まれ、
    前記所定数よりも少ない数の前記第2ノズルには、前記所定方向と垂直の方向に並んで配置されている、前記複数の数よりも少ない数のノズル列が含まれ、
    前記第1ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形と、前記第2ノズルがドットを形成する時に使用される駆動信号の波形が同じとなるように、各駆動信号を生成する駆動信号生成回路を有し、
    前記第1の色がマゼンタかシアンであり、
    前記第2の色がイエローである、
    印刷装置。
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