JP2007055202A - 印刷方法、印刷システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷画像全体の画質の低下を抑制する。
【解決手段】移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷方法であって、第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、前記第1印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式によって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式によって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成する。
【選択図】図18

Description

本発明は、印刷方法、印刷システム及びプログラムに関する。
インクジェットプリンタでは、移動する複数のノズルからインク滴を吐出して紙にドットを形成するドット形成処理と、紙を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、ドット列(ラスタライン)を紙上の搬送方向に複数並べることによって、印刷画像を紙上に印刷している。
所定のドット形成処理及び搬送処理を行う印刷方式として、「バンド印刷」、「擬似バンド印刷」、「インターレース印刷」、「オーバーラップ印刷」、「非一様なオーバーラップ印刷」(特許文献1参照)などがある。
特開2002−11859号公報
種々の原因により、同じ印刷方式により画像を印刷しても、印刷された画像(印刷画像)にバンド状の濃度ムラが生じることがある。このような場合、濃度ムラを生じている部分に対しては、高い画質で印刷画像を形成できる印刷方式で印刷することが考えられる。
他にも、例えば写真画像を印刷する際に、その写真のピントの合っている部分を高い画質で印刷したいという要請もある。
このように、印刷すべき画像の特定の部分を印刷する際に、他の部分とは異なる印刷方式で印刷したい場合がある。
しかし、ある印刷方式によって印刷される領域と、別の印刷方式によって印刷される領域との境界が明確であると、印刷方式が異なれば画質が異なってしまうため、境界において各領域の画質の差が目立ってしまう。この結果、特定の部分のみに注目すれば画質は向上しているかもしれないが、境界において画質の差が段差のように視認され、印刷画像全体の画質が悪くなってしまう。
本発明は、2つの領域の画質の差を目立ちにくくさせ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷方法であって、第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成することを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷方法であって、
第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、
前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、
前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成する
ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、2つの領域の画質の差を目立ちにくくさせ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
前記混在領域において前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列の半数以上が、前記第2領域よりも前記第1領域に近い位置に形成されることが望ましい。これにより、混在領域の第1領域に近い部分が第1領域に近い画質になり、1パス領域から2パス領域への画質の変化が非常に緩やかになり、1パス領域と2パス領域との画質の差が目立ちにくくなる。
前記第1印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量と、前記第2印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量とが異なることが望ましい。このような場合に特に有効である。また、前記第1印刷方式に沿った前記所定数と、前記第2印刷方式に沿った前記所定数とが異なることが望ましい。このような場合に特に有効である。なお、前記第1印刷方式に沿った前記所定数が1であり、前記第2印刷方式に沿った前記所定数が複数であることが好ましい。
前記媒体の前記搬送方向の端部が前記媒体を搬送するローラを通過する前に、前記第2印刷方式による印刷が開始されることが望ましい。これにより、画質の劣化する部分を高画質な印刷方式で印刷することができる。また、前記端部が前記ローラを通過する時に搬送方向最上流側の前記ノズルと対向する紙上の位置が前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置した後、前記第1印刷方式による印刷が再開されることが望ましい。これにより、印刷速度を速くすることができる。また、画質の劣化している部分の印刷は終わっているので、画質の低下は問題にならない。
(A)液体滴を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、
(B)媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
(C)移動方向に移動する複数の前記ノズルから前記液体滴を吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べるコントローラであって、
第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、
前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、
前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成するコントローラと、
(D)を備えることを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、2つの領域の画質の差を目立ちにくくさせ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷装置に、
第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成させ、
前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成させる、とともに、
前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成させる
ことを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、印刷装置に、2つの領域の画質の差を目立ちにくくさせ、印刷画像全体の画質の低下を抑制させることができる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザインタフェースを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、媒体に画像を印刷する装置を意味し、例えばプリンタ1が該当する。また、「印刷制御装置」とは、印刷装置を制御する装置を意味し、例えば、プリンタドライバをインストールしたコンピュータが該当する。また、「印刷システム」とは、少なくとも印刷装置及び印刷制御装置を含むシステムを意味する。
===プリンタドライバ===
プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから画像データを受け取り、プリンタ1が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。アプリケーションプログラムからの画像データを印刷データに変換する際に、プリンタドライバは、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理・コマンド付加処理などを行う。以下に、プリンタドライバが行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラムから出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙に印刷する際の解像度(印刷解像度)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラムから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データの各画素データは、RGB色空間により表される多階調(例えば256階調)のRGBデータである。
色変換処理は、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。なお、CMYKデータは、プリンタが有するインクの色に対応したデータである。この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYKデータの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて、行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色空間により表される256階調のCMYKデータである。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンタが形成可能な階調数のデータに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調を示す1ビットデータや4階調を示す2ビットデータに変換される。ハーフトーン処理では、ディザ法・γ補正・誤差拡散法などが利用される。ハーフトーン処理されたデータは、印刷解像度(例えば720×720dpi)と同等の解像度である。ハーフトーン処理後の画像データでは、画素ごと1ビット又は2ビットの画素データが対応しており、この画素データは各画素でのドットの形成状況(ドットの有無、ドットの大きさ)を示すデータになる。
ラスタライズ処理は、マトリクス状に並ぶ画素データを、印刷時のドット形成順序に従って並べ替える処理である。例えば、印刷時に数回に分けてドット形成処理が行われる場合、各ドット形成処理に対応する画素データをそれぞれ抽出し、ドット形成処理の順序に従って並べ替える。なお、印刷方式が異なれば印刷時のドット形成順序が異なるので、印刷方式に応じてラスタライズ処理が行われることになる。
コマンド付加処理は、ラスタライズ処理されたデータに、印刷方式に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば搬送量を示す搬送データなどがある。
これらの処理を経て生成された印刷データは、プリンタドライバによりプリンタに送信される。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の断面図である。以下、プリンタの基本的な構成について説明する。
プリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。コントローラ60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に給紙するためのローラである。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、紙Sをプリンタの外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。搬送ユニット20には、第1従動ローラ26及び第2従動ローラ27が設けられている。第1従動ローラ26は、紙を搬送する際に搬送ローラ23との間で紙Sを挟むように、搬送ローラ23と対向する位置に設けられている。第2従動ローラ27は、紙を搬送する際に排紙ローラ25との間で紙Sを挟むように、排紙ローラ25と対向する位置に設けられている。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能であり、キャリッジモータ32によって駆動される。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41を備える。このヘッド41はキャリッジ31に設けられているため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出する。紙検出センサ53は、給紙中の紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている発光部と受光部により、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサ54は、状況に応じて、紙の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<ノズルについて>
図4は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720インチ)である場合、k=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど小さい数の番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。なお、前述の光学センサ54は、紙搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。
各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)と、ピエゾ素子が設けられている。ピエゾ素子の駆動によってインクチャンバーが伸縮・膨張し、ノズルからインク滴が吐出される。
<印刷動作について>
図5は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・ドット形成処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。続いて、コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッド41からインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===基本的な印刷方式===
次に、プリンタにより実行される基本的な印刷方式について説明する。以下に、基本的な印刷方式として、バンド印刷、擬似バンド印刷、インターレース印刷、フルオーバーラップ印刷、非一様なオーバーラップ印刷及び変則印刷について説明する。
<バンド印刷>
図6A及び図6Bは、バンド印刷の説明図である。図6Aは、1回のパスにおけるヘッド(又はノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図6Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
説明の都合上、複数あるノズル群のうちの一つのノズル群のみを示し、ノズル群のノズル数も少なくしている(ここでは8個)。図中の黒丸で示されるノズルは、インクを吐出可能なノズルである。また、説明の便宜上、ヘッド(又はノズル群)が紙に対して移動しているように描かれているが、同図はヘッドと紙との相対的な位置を示すものであって、実際には紙が搬送方向に移動されている。また、説明の都合上、各ノズルは数ドット(図中の丸印)しか形成していないように示されているが、実際には、移動方向に移動するノズルから間欠的にインク滴が吐出されるので、移動方向に多数のドットが並ぶことになる。このドットの列をラスタラインともいう。黒丸で示されるドットは、最後のパスで形成されるドットであり、白丸で示されるドットは、それ以前のパスで形成されたドットである。なお、「パス」とは、移動するノズルからインクを吐出して、ドットを形成する動作(ドット形成動作)をいう。各パスは、紙を搬送方向に搬送する動作(搬送動作)と交互に行われる。
「バンド印刷」とは、連続するラスタラインを1回のパスで形成する印刷方法を意味する。つまり、バンド印刷では、1回のパスでノズル長さ分のバンド状の画像片が形成される。そして、各パスの間に行われる搬送動作では、紙がノズル長さ分だけ搬送される。そして、各パスと搬送動作とが交互に繰り返されることにより、バンド状の画像片が搬送方向につなぎ合わされて、印刷画像が形成される。
このバンド印刷では、搬送方向のドット間隔Dは、ノズルピッチと同じになり、本実施形態では180dpiである。
<擬似バンド印刷>
図7A及び図7Bは、擬似バンド印刷の説明図である。図7Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図7Bは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
「擬似バンド印刷」とは、kが2以上であって、擬似的なバンドを順次形成する印刷方式を意味する。なお、擬似的なバンドとは、複数のパスによって印刷される連続した複数のラスタラインをいう。例えば図中の擬似バンド印刷では、4回のパスによって、32本の連続するラスタラインからなる擬似的なバンドが形成される。そして、このような擬似的なバンドを繰り返し印刷することによって、バンド状の画像片が搬送方向につなぎ合わされて、印刷画像が形成される。
擬似バンド印刷では、擬似バンドを印刷するときの紙の搬送量はドット間隔Dとなり、擬似バンドが完成した後の搬送量は擬似バンド幅(詳しくは、擬似バンド幅から(k−1)・Dを引いた分)となる。例えば図中の擬似バンド印刷では、パス1〜パス4の間や、パス5〜パス8の間では、ドット間隔Dの搬送量(微少搬送量)による搬送処理が行われる。また、パス4とパス5との間では、29Dの搬送量による搬送処理が行われる。
この擬似バンド印刷では、搬送方向のドット間隔Dは、ノズルピッチ(k・D)の1/kになり、本実施形態では720dpiである。
<インターレース印刷>
図8A及び図8Bは、インターレース印刷の説明図である。図8Aは、パス1〜パス4におけるヘッド(又はノズル群)の位置とドットの形成の様子を示し、図8Bは、パス1〜パス6におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。なお、図中の黒丸で示されるノズルは、インクを吐出可能なノズルであり、一方、白丸で示されるノズルは、インクを吐出不可のノズルである。
「インターレース印刷」とは、kが2以上であって、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方法を意味する。例えば、図8A及び図8Bにおける印刷方法では、1回のパスで形成されるラスタラインの間に、3本のラスタラインが挟まれている。
インターレース印刷では、紙が搬送方向に一定の搬送量Fで繰り返し搬送される。このように搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)インクを吐出可能なノズル数N(整数)はkと互いに素の関係にあること、(2)搬送量FはN・Dに設定されること、が条件となる。
同図では、ノズル群は搬送方向に沿って配列された8個のノズルを有する。ノズル群のノズルピッチkは4なので、インターレース印刷を行うための条件である「Nとkが互いに素の関係」を満たすため、全てのノズルは用いずに、7個のノズル(ノズル♯1〜ノズル♯7)を用いる。また、7個のノズルが用いられるため、紙は搬送量7・Dにて搬送される。その結果、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル群を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。なお、ノズル数が180個の場合、179個のノズルがインク吐出可能になり、搬送量は179Dに設定される。
<フルオーバーラップ印刷>
図9A及び図9Bは、フルオーバーラップ印刷の説明図である。図9Aは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図9Bは、パス1〜パス11におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
「フルオーバーラップ印刷」とは、ラスタラインを複数のノズルで形成する印刷方法を意味する。例えば図中のフルオーバーラップ印刷では、各ラスタラインは、2つのノズルで形成されている。
フルオーバーラップ印刷では、紙が搬送方向に一定の搬送量Fで搬送される毎に、各ノズルが、数ドットおきに間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、他のノズルが既に形成されている間欠的なドットを補完するように(ドットの間を埋めるように)ドットを形成することにより、1つラスタラインが複数のノズルにより形成される。このようにM回のパスにて1つのラスタラインが形成される場合、「オーバーラップ数M」と定義する。
図9A及び図9Bでは、各ノズルは、1ドットおきに間欠的にドットが形成されるので、パス毎に奇数番目の画素又は偶数番目の画素にドットが形成される。そして、1つのラスタラインが2つのノズルにより形成されているので、オーバーラップ数M=2になる。

フルオーバーラップ印刷において、搬送量を一定にして記録を行うためには、(1)N/Mが整数であること、(2)N/Mはkと互いに素の関係にあること、(3)搬送量Fが(N/M)・Dに設定されること、が条件となる。
同図では、ノズル群は搬送方向に沿って配列された8つのノズルを有する。しかし、ノズル群のノズルピッチkは4なので、オーバーラップ印刷を行うための条件である「N/Mとkが互いに素の関係」を満たすために、全てのノズルを用いることはできない。そこで、8つのノズルのうち、6つのノズルを用いてオーバーラップ印刷が行われる。また、6つのノズルが用いられるため、紙は搬送量3・Dにて搬送される。その結果、例えば、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル群を用いて、720dpi(=D)のドット間隔にて紙にドットが形成される。なお、ノズル数が180個の場合、178個のノズルがインク吐出可能になり、搬送量は89Dに設定される。
同図では、パス1では各ノズルが奇数画素にドットを形成し、パス2では各ノズルが偶数画素にドットを形成し、パス3では各ノズルが奇数画素にドットを形成し、パス4では各ノズルが偶数画素にドットを形成する。つまり、前半の4回のパスでは、奇数画素−偶数画素−奇数画素−偶数画素の順にドットが形成される。そして、後半の4回のパス(パス5〜パス8)では、前半の4回のパスと逆の順にドットが形成され、偶数画素−奇数画素−偶数画素−奇数画素の順にドットが形成される。なお、パス9以降のドットの形成順は、パス1からのドット形成順と同様である。
ところで、インターレース印刷によれば、各ラスタラインは1つのノズルによって形成されている。このため、製造誤差等の影響によりインク滴の飛翔方向が乱れると、そのノズルにより形成されるラスタラインを構成する全てのドットの位置が乱れ、印刷画像に縞模様が発生する。
これに対し、フルオーバーラップ印刷によれば、2つのノズルによって1つのラスタラインが形成されるので、一方のノズルのインク滴の飛翔方向が乱れても、そのラスタラインに与える影響は軽減される。このため、一般に、フルオーバーラップ印刷の方が、インターレース印刷よりも、高画質で印刷できる。
<部分オーバーラップ印刷>
図10A及び図10Bは、部分オーバーラップ印刷の説明図である。図10Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図10Bは、パス1〜パス6におけるドットの形成の様子を示している。
部分オーバーラップ印刷では、インターレース印刷(図8A及び図8B参照)と比較して、使用可能なノズル数が冗長になるように設定される。そして、冗長なノズルが存在するため、一部のノズルでは、通常のノズルよりも、形成するドット数が半分に減らされている。以下の説明では、形成するドット数が半分に減らされているノズルのことを、「POLノズル」と呼ぶ。図10A及び図10Bにおいて、黒丸で示されるノズルは通常通りにインクを吐出するノズルであり、斜線でハッチングされたノズルはPOLノズルである。
部分オーバーラップ印刷では、ノズル列の搬送方向上流側の端部に位置するノズル及びノズル列の搬送方向下流側の端部に位置するノズルの2つのノズルが、ノズル列の中央部に位置する1つのノズルと同じ機能を果たす。例えば図中の部分オーバーラップ印刷では、ノズル♯1やノズル♯8は、ノズル♯2〜ノズル♯7と比較して、半分のドットしか形成しない。つまり、ノズル♯1及びノズル♯8がPOLノズルである。但し、同図の部分オーバーラップ印刷においてインクを吐出可能なノズルの数は、図8A及び図8Bのインターレース印刷においてインクを吐出可能なノズルの数と比較して、多くなる。
部分オーバーラップ印刷では、搬送方向上流側の端部に位置するPOLノズルが、間欠的にドットを形成する。そして、他のパスにおいて、搬送方向下流側の端部に位置するPOLノズルが、既に形成されている間欠的なドットを補完するように(ドットの間を埋めるように)、ドットを形成する。これにより、端部に位置する2つのPOLノズルが、中央部に位置する1つのノズルと同じ機能を果たす。例えば図中の部分オーバーラップ印刷では、あるパスでノズル♯8が1ドットおきにドットを形成した後、他のパスでノズル♯1がドットの間を埋めるようにドットを形成して、1つのラスタラインを完成させている。
部分オーバーラップ印刷でも、前述のインターレース印刷と同様に、一定の搬送量Fの搬送動作が、各パスと交互に行われる。このように搬送量を一定にして印刷を行うためには、(1)延べノズル数N’がkと互いに素の関係にあること、(2)搬送量FがN’・Dに設定されること、が条件となる。ここで、「延べノズル数N’」は、中央部のノズルを「1」とカウントし、半分のドットしか形成しないPOLノズルを「0.5」としてカウントしたときの、合計ノズル数である。例えば図中の部分オーバーラップ印刷では、延べノズル数N’は「7」になる。
ところで、インターレース印刷によれば、ノズル列の端部のノズル(例えばノズル♯1)が単独でラスタラインを完成させている。但し、一般的にノズル列の端部のノズルは、製造誤差のためインク滴の飛翔方向が乱れることがある。このため、インターレース印刷では、例えばノズル♯1のインク滴の飛翔方向が乱れると、ノズル♯1が形成するラスタラインを構成するドットの位置が乱れ、印刷画像に縞模様が発生する。
これに対し、部分オーバーラップ印刷によれば、ノズル♯1及びノズル♯8の2つのノズルによって1つのラスタラインが形成されるので、一方のノズルのインク滴の飛翔方向が乱れても、そのラスタラインに与える影響は軽減される。このため、一般に、部分オーバーラップ印刷の方が、インターレース印刷よりも、高画質で印刷できる。
<非一様なオーバーラップ印刷>
上記の部分オーバーラップ印刷は、前述のインターレース印刷よりも使用可能なノズル数が冗長になるようにしたものである。但し、前述のフルオーバーラップに対して、使用可能なノズル数が冗長になるように設定しても良い。このような印刷のことを「非一様なオーバーラップ印刷」と呼ぶ。
図11A及び図11Bは、非一様なオーバーラップ印刷の説明図である。図11Aは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図11Bは、パス1〜パス11におけるドットの形成の様子を示している。
ここでは、ノズル列の中央部に位置するノズル♯3〜ノズル♯6は、前述のフルオーバーラップ印刷の場合と同様に、ドットを形成する。一方、ノズル列の端部に位置するノズル(ノズル♯1、ノズル♯2、ノズル♯7及びノズル♯8)は、中央部に位置するノズルの半分のドットしか形成しない。つまり、ここでは、ノズル♯1、ノズル♯2、ノズル♯7及びノズル♯8がPOLノズルである。また、前述のフルオーバーラップ印刷の場合と同様に、全てのノズル(ノズル♯1〜ノズル♯8)からインクを吐出している。
このように、フルオーバーラップ印刷において部分オーバーラップ印刷を行うためには、(1)N’/Mが整数であること、(2)N’/Mはkと互いに素の関係にあること、(3)搬送量Fが(N’/M)・Dに設定されること、が条件となる。なお、図中の非一様なオーバーラップ印刷では、延べノズル数N’は「6」になる。
なお、前述のフルオーバーラップ印刷によれば、どのラスタラインも2個のノズルで形成されていた。一方、この非一様なオーバーラップ印刷によれば、2個のノズルで形成されるラスタラインもあれば、3個のノズルで形成されるラスタラインもある。つまり、非一様なオーバーラップ印刷によれば、ラスタラインを形成するノズル数が、ラスタラインによって異なっている。
ところで、フルオーバーラップ印刷によれば、ノズル列の端部のノズル(例えばノズル♯1)が1ドットおきにドットを形成している。但し、一般的にノズル列の端部のノズルは、製造誤差のためインク滴の飛翔方向が乱れることがある。このため、オーバーラップ印刷では、例えばノズル♯1のインク滴の飛翔方向が乱れると、ノズル♯1が形成するラスタラインの半分のドットの位置が乱れ、印刷画像に縞模様が発生する。これに対し、非一様なオーバーラップ印刷によれば、2つのPOLノズルによって1ドットおきのドットが形成されるので、一方のノズルのインク滴の飛翔方向が乱れても、4個に1個の割合でドットの位置が乱れるだけなので、ラスタラインに与える影響は軽減される。このため、一般に、非一様なオーバーラップ印刷の方が、フルオーバーラップ印刷よりも、高画質で印刷できる。
<擬似バンド印刷とフルオーバーラップ印刷との複合印刷>
図12は、擬似バンド印刷とフルオーバーラップ印刷とを複合させた印刷方式の説明図である。同図は、パス1〜パス12におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。前述の擬似バンド印刷では、各ラスタラインを1個のノズルにより形成していたが、ここでは、各ラスタラインを2個のノズルにより形成している。
このように、各印刷方式の概念を複合させると、別の印刷方式を作り出すこともできる。
<変則送り印刷>
搬送量を周期的に変化させながら搬送処理を繰り返し行う印刷も存在する。このような印刷を「変則送り印刷」と呼ぶ(前述の擬似バンド印刷も「変則送り印刷」の一種である)。
図13A及び図13Bは、インターレース印刷の変則送り印刷の説明図である。図13Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図13Bは、パス1〜パス6におけるドットの形成の様子を示している。
ここでは、図8A及び図8Bのインターレース印刷と同様に、ノズル♯1〜ノズル♯7からインク滴が吐出されている。但し、前述のインターレース印刷と比較すると、搬送処理における搬送量が異なり、また、搬送量が一定していない。この変則送り印刷では、搬送量9Dの搬送処理と、搬送量5Dの搬送処理とが交互に繰り返されている。このような変則送り印刷であっても、前述のインターレース印刷と同様に、連続したラスタラインを形成することが可能である。
なお、説明は省略するが、前述のフルオーバーラップ印刷、部分オーバーラップ印刷及び非一様なオーバーラップ印刷であっても、インターレース印刷に対する前述の変則送り印刷のように、搬送処理の搬送量を一定にはせずに変則的に変化させることも可能である。例えば、図13A及び図13Bにおいてノズル♯1及びノズル♯8をPOLノズルにすれば、部分オーバーラップ印刷の変則送り印刷になる。
===部分的な画質劣化===
図14Aは、紙に印刷画像が正常に形成された場合の説明図である。ここでは、説明のため、印刷画像を均一な濃度の画像としている。図14Bは、種々の原因によって印刷画像の画質が一部分で低下した場合の説明図である。本来であれば均一な濃度の画像が印刷されるべきであるにもかかわらず、種々の原因によって印刷画像の画質が乱れ、キャリッジ移動方向に沿ったバンド状の濃度ムラが形成されている。
このようなバンド状の濃度ムラの原因としては、主に以下のような原因が考えられている。
<下端が搬送ローラを通過するときの影響>
図15Aは、紙Sの下端が搬送ローラ23と第1従動ローラ26との間で挟まれている様子の説明図である。紙Sを挟むため、第1従動ローラ26は搬送ローラ23の方へバネにより力が加えられている。このバネの力の影響のため、紙Sの下端が搬送ローラ23と第1従動ローラ26との間で挟まれたとき、紙Sの下端が2つのローラの間からスルッと抜けるように、紙Sに搬送方向の力が加わる。この力は、紙Sの下端が搬送ローラ23と第1従動ローラ26との間に位置する時点の紙Sの搬送速度が速いほど(搬送ローラ23の回転速度が速いほど)、大きくなる。
印刷中にこのような力が紙Sに加わると、ヘッド41に対する紙Sの位置がずれるため、ドット形成処理で形成されるドットの位置が搬送方向にずれてしまい、その部分の印刷画像の画質が低下してしまう。つまり、このような場合に、図14Bのようなバンド状の濃度ムラが形成されることがある。
そこで、紙Sの下端が搬送ローラ23を通過する際に、BS制御と呼ばれる処理が行われる。
図15Bは、BS制御開始時の状態の説明図である。紙Sの下端が紙検出センサ53の位置を通過したことを紙検出センサ53が検出した後、コントローラ60は、搬送量がXに達するまでは通常通りに搬送処理を行う。搬送量がXに達したとき、紙Sの下端は、搬送ローラ23と第1従動ローラ26との間に到達する直前に位置する。仮に、このまま通常通りの搬送処理が行われると、紙Sが搬送ローラ23を通過する際に、紙Sの下端が2つのローラの間からスルッと抜けるように、紙Sに搬送方向の力が加わる。そこで、コントローラ60は、搬送量がXに達した後、紙Sの搬送速度を遅くする。そして、紙Sの下端が区間Yに位置する間、すなわち紙Sの下端が搬送ローラ23を通過するまでの間、コントローラ60は、紙Sの搬送速度を遅くする。BS制御とは、このような処理のことを言う。なお、紙Sの下端が区間Yを通過した後、コントローラ60は通常通りの搬送処理を行う。このようなBS制御を行うことにより、ヘッド41に対する紙Sの位置のずれを抑制することができる。
但し、BS制御を行う結果、通常の搬送処理とは異なる搬送処理が行われることになる。このため、BS制御を行った際に形成された部分は、通常の搬送処理により形成された印刷画像の画質と比べると、異質な状態になってしまう。つまり、BS制御を行ったとしても、図14Bのようなバンド状の濃度ムラが形成されることがある。
なお、図15Bの状態(紙Sの下端が紙検出センサ53の位置を通過したことを紙検出センサ53が検出した後、搬送量がXに達した状態)において、ヘッド41の搬送方向最上流側のノズルと対向する紙上の位置のことを、「BS制御開始位置」と呼ぶ。
<上端が排紙ローラを通過するときの影響>
図15Cは、紙Sの上端が排紙ローラ25に達する様子の説明図である。排紙ローラ25に到達した紙Sの表面には、ヘッド41によって形成された印刷画像がある。この印刷画像との接触を少なくするため、第2従動ローラ27はギザギザに形成されている。このような第2従動ローラ27と排紙ローラ25との間に紙Sの上端が到達したとき、紙Sには搬送方向とは逆方向の力が加わる。印刷中にこのような力が紙Sに加わると、ヘッド41に対する紙Sの位置がずれるため、ドット形成処理で形成されるドットの位置が搬送方向にずれてしまい、その部分の印刷画像の画質が低下してしまう。つまり、このような場合に、図14Bのようなバンド状の濃度ムラが形成されることがある。
<部分的な画質劣化への対策(比較例)>
なお、上記の原因に限られることなく、種々の原因によって印刷画像の画質が乱れ、キャリッジ移動方向に沿ったバンド状の濃度ムラが形成されることがある。そこで、このような画質の劣化する部分を、高い画質で印刷画像を形成できる印刷方式で印刷することが考えられる。
図16は、比較例の印刷方法の説明図である。
この比較例では、パス1〜パス4において擬似バンド印刷が行われ、パス13以降において擬似バンド印刷が再び行われている。パス5〜パス12において擬似バンド印刷と複合印刷が行われている。詳しくは、パス5〜パス8において、ノズル♯1〜ノズル♯4は、前述の擬似バンド印刷と同様にドットを形成し、ノズル♯5〜ノズル♯8は、前述の複合印刷と同様に1ドットおきにドットを形成する。また、パス8とパス9との間に行われる搬送処理では、前述の複合印刷と同様に搬送量13Dの搬送処理が行われる。パス9〜パス12において、ノズル♯1〜ノズル♯4は、前述の複合印刷(擬似バンド印刷とフルオーバーラップ印刷との複合印刷(図12参照))と同様に1ドットおきにドットを形成し、ノズル♯5〜ノズル♯8は、前述の擬似バンド印刷と同様にドットを形成する。なお、図中において、斜線のハッチングがされたノズルは、1ドットおきにドットを形成するノズルである。
この比較例の印刷方法によれば、主に1回のパスでラスタラインを形成しつつ、一部のラスタラインを2回のパスでラスタラインを形成することができる。以下、1回のパスでラスタラインを形成する領域を「1パス領域」と呼び、2回のパスでラスタラインを形成する領域を「2パス領域」と呼ぶ。
そして、2パス領域のラスタラインは、2つのノズルによって形成されるので、一方のノズルのインク滴の飛翔方向が乱れても、その悪影響は軽減される。このため、2パス領域では、1パス領域よりも、高画質で印刷できる。このため、前述の画質の劣化する部分が2パス領域になるように比較例の印刷方法を行えば、画質の劣化を抑制することができると考えられる。
しかし、1パス領域は、言い換えると擬似バンド印刷によりラスタラインが形成される領域であり、2パス領域は、言い換えると複合印刷によりラスタラインが形成される領域である。そして、比較例の印刷方式では、擬似バンド印刷により形成される領域と複合印刷により形成される領域との境界が明確である。印刷方式が異なれば画質が異なってしまうため、比較例のように異なる印刷方式により形成される領域の境界(1パス領域と2パス領域との境界)が明確になると、境界において各領域の画質の差が目立ってしまう。この結果、2パス領域のみに注目すれば画質は向上しているが、印刷画像全体の画質が悪くなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明するような印刷方式を採用している。
===本実施形態の印刷方法===
<第1実施形態>
図17は、第1実施形態の印刷方法の説明図である。図中において、斜線のハッチングがされたノズルは、1ドットおきにドットを形成するノズルである。
パス1〜パス4では、前述の擬似バンド印刷によりラスタラインが形成される。また、パス4とパス5との間では、前述の擬似バンド印刷の場合と同様の搬送処理が行われる。また、パス5〜パス8のノズル♯1〜ノズル♯4は、前述の擬似バンド印刷の場合と同様にラスタラインを形成する。これらの各パス間では、前述の擬似バンド印刷の場合と同様の搬送処理が行われる。これにより、図中の上側の「1パス領域」のラスタラインは、擬似バンド印刷によって形成されている。
パス5〜パス8のノズル♯6及びノズル♯7は、前述の複合印刷(擬似バンド印刷とフルオーバーラップ印刷との複合印刷(図12参照))の場合と同様に、1ドットおきにドットを形成する。パス9〜パス12のノズル♯2及びノズル♯3は、前述の複合印刷の場合と同様に、1ドットおきにドットを形成する。これらの各パス間では、前述の複合印刷の場合と同様の搬送処理が行われる。これにより、図中の「2パス領域」のラスタラインは、複合印刷によって形成されている。
パス9〜パス12のノズル♯5〜ノズル♯8は、前述の擬似バンド印刷の場合と同様にラスタラインを形成し、各パス間でも前述の擬似バンド印刷の場合と同様の搬送処理が行われる。また、パス13〜パス16でも、前述の擬似バンド印刷によりラスタラインが形成される。これにより、図中の下側の「1パス領域」のラスタラインは、擬似バンド印刷によって形成されている。
ところで、前述の比較例とは異なり、パス6のノズル♯5が1回のパスでラスタラインを完成させ、また、パス8のノズル♯5が1回のパスでラスタラインを完成させ、パス10及びパス12のノズル♯1はインクを吐出していない。これにより、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間の領域には、前述の擬似バンド印刷の場合と同様に、1回のパスで形成されるラスタラインが存在する。
一方、パス5やパス7のノズル♯5は1ドットおきにドットを形成し、パス9やパス11のノズル♯1も1ドットおきにドットを形成している。これにより、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間には、前述の複合印刷の場合と同様に、2回のパスで形成されるラスタラインも存在する。
つまり、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間の領域には、1回のパスで形成されるラスタラインと、2回のパスで形成されるラスタラインとが混在している。言い換えると、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間の領域には、1個のノズルにより形成されるラスタラインと、2個のノズルにより形成されるラスタラインとが混在している。このため、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間の領域のことを「混在領域」と呼ぶ。
混在領域において、1回のパスで形成されるラスタラインは、擬似バンド印刷と同様に形成されるラスタラインである。一方、混在領域において、2回のパスで形成されるラスタラインは、複合印刷と同様に形成されるラスタラインである。このため、混在領域の画質は、擬似バンド印刷及び複合印刷の画質の中間的な性質になる。そして、本実施形態では、このような画質となる「混在領域」を「1パス領域」と「2パス領域」との間に形成することにより、「1パス領域」から「2パス領域」への画質の変化が緩やかになり、「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差が目立ちにくくなる。この結果、「2パス領域」の画質を向上させつつ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
なお、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との間にも「混在領域」が形成されている。このため、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差も目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
図18は、第2実施形態の印刷方法の説明図である。図中において、斜線のハッチングがされたノズルは、1ドットおきにドットを形成するノズルである。以下の説明から分かる通り、本実施形態では「1パス領域」を前述のインターレース印刷により形成し、「2パス領域」を前述のフルオーバーラップ印刷により形成する。
パス2以前では、前述のインターレース印刷によりラスタラインが形成される。つまり、1回のパスでノズル♯1〜ノズル♯7がラスタラインを形成し、各パス間では搬送量7Dの搬送処理が行われる。
パス3〜パス6における各パス間では、前述のインターレース印刷と同様に、搬送量7Dの搬送処理が行われる。但し、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の位置(図中の上側の「1パス領域」と「混在領域」の間の境界の点線の位置)より搬送方向下流側に位置するノズルは、前述のインターレース印刷と同様に、ラスタラインを形成する。例えば、パス4のノズル♯5は、前述のインターレース印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。これにより、図中の上側の「1パス領域」のラスタラインは、インターレース印刷により形成される。一方、この位置(図中の上側の「1パス領域」と「混在領域」の間の境界の点線の位置)よりも搬送方向上流側のノズルは、パス7以降のいずれかのノズルと搬送方向の位置(紙に対する搬送方向の位置)が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。例えば、パス3のノズル♯7は、パス6のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス5のノズル♯4は、パス7以降のいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。
パス6〜パス15における各パス間では、前述のフルオーバーラップ印刷と同様に、搬送量3Dの搬送処理が行われる。但し、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の範囲(図中の「2パス領域」の範囲)に位置するノズルは、前述のフルオーバーラップ印刷と同様に、1ドットおきにドットを形成する。例えば、パス6のノズル♯6は、1ドットおきにドットを形成する。これにより、図中の「2パス領域」のラスタラインは、フルオーバーラップ印刷により形成される。一方、この範囲外のノズルは、他のパスのいずれかのノズルと搬送方向の位置が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。例えば、パス6のノズル♯4は、パス10のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス6のノズル♯3は、いずれのパスのいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。
この第2実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様に、「1パス領域」と「2パス領域」との間に、「混在領域」が形成される。そして、この「混在領域」には、1回のパスで形成されるラスタラインと、2回のパスで形成されるラスタラインとが混在している。言い換えると、図中の上側の「1パス領域」と「2パス領域」との間の領域には、1個のノズルにより形成されるラスタラインと、2個のノズルにより形成されるラスタラインとが混在している。このような「混在領域」を「1パス領域」と「2パス領域」との間に形成することにより、「1パス領域」から「2パス領域」への画質の変化が緩やかになり、「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差が目立ちにくくなる。この結果、「2パス領域」の画質を向上させつつ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
また、第2実施形態によれば、「混在領域」の「1パス領域」に近い側では、1回のパスで形成されるラスタラインが多い。一方、「混在領域」の「2パス領域」に近い側では、2回のパスで形成されるラスタラインが多い。具体的には、「混在領域」には15個のラスタラインがあり、このうち6個のラスタラインが1回のパスで形成され、9個のラスタラインが2回のパスで形成される。そして、「混在領域」の「1パス領域」に近い7個のラスタラインのうちの4個のラスタラインが1回のパスで形成されており、「混在領域」において1回のパスで形成されるラスタラインの半数以上が、「1パス領域」に近い側に存在する。
これにより、同じ「混在領域」の中であっても、「1パス領域」に近い側ではインターレース印刷に近い画質になり、「2パス領域」に近い側ではフルオーバーラップ印刷に近い画質になる。このような画質となる「混在領域」を「1パス領域」と「2パス領域」との間に形成することにより、「1パス領域」から「2パス領域」への画質の変化が非常に緩やかになり、「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差が目立ちにくくなる。この結果、「2パス領域」の画質を向上させつつ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
なお、パス16以降の説明は省略するが、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との間にも「混在領域」が形成されている。また、この「混在領域」の「1パス領域」に近い側でも、1回のパスで形成されるラスタラインが多く、「混在領域」の「2パス領域」に近い側では、2回のパスで形成されるラスタラインが多い。このため、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差も目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
<第3実施形態>
図19は、第3実施形態の印刷方法の説明図である。図中において、斜線のハッチングがされたノズルは、1ドットおきにドットを形成するノズルである。以下の説明から分かる通り、本実施形態では「1パス領域」を前述の変則送り印刷により形成し、「2パス領域」をフルオーバーラップ印刷と変則送り印刷とを複合した印刷により形成する。
パス2以前では、前述の変則送り印刷によりラスタラインが形成される。つまり、1回のパスでノズル♯1〜ノズル♯7がラスタラインを形成し、各パス間では搬送量9D又は搬送量5Dの搬送処理が交互に行われる。
パス3〜パス6における各パス間では、前述の変則送り印刷と同様に、搬送量9D又は搬送量5Dの搬送処理が行われる。但し、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の位置(図中の上側の「1パス領域」と「混在領域」の間の境界の点線の位置)より搬送方向下流側に位置するノズルは、前述の変則送り印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。例えば、パス6のノズル♯1は、前述の変則送り印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。これにより、図中の上側の「1パス領域」のラスタラインは、前述の変則送り印刷により形成される。一方、この位置よりも搬送方向上流側のノズルは、パス7以降のいずれかのノズルと搬送方向の位置(紙に対する搬送方向の位置)が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。例えば、パス3のノズル♯7は、パス7のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス5のノズル4は、パス7以降のいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。
パス6〜パス15における各パス間では、搬送量5D又は搬送量Dを交互に繰り返す搬送処理が行われる。そして、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の範囲(図中の「2パス領域」の範囲)に位置するノズルは、1ドットおきにドットを形成する。例えば、パス6のノズル♯6は、1ドットおきにドットを形成する。これにより、図中の「2パス領域」のラスタラインは、フルオーバーラップ印刷と変則送り印刷とを複合した印刷により形成される。一方、この範囲外のノズルは、他のパスのいずれかのノズルと搬送方向の位置が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。例えば、パス6のノズル♯4は、パス10のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス6のノズル♯3は、いずれのパスのいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。
この第3実施形態によれば、前述の第2実施形態と同様に、「1パス領域」と「2パス領域」との間に「混在領域」が形成される。また、この「混在領域」の「1パス領域」に近い側でも、1回のパスで形成されるラスタラインが多く、「混在領域」の「2パス領域」に近い側では、2回のパスで形成されるラスタラインが多い。このため、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差も目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
<第4実施形態>
図20は、第4実施形態の印刷方法の説明図である。図中において、斜線のハッチングがされたノズルは、1ドットおきにドットを形成するノズルである。また、二重丸で示されるノズルは、前述の非一様なオーバーラップ印刷のPOLノズルのように、4個に1個の割合でドットを形成するノズルである。以下の説明から分かる通り、本実施形態では「1パス領域」を前述のインターレース印刷により形成し、「2パス領域」を前述の非一様なオーバーラップ印刷により形成する。
パス2よりも前では、前述のインターレース印刷によりラスタラインが形成される。つまり、1回のパスでノズル♯1〜ノズル♯7がラスタラインを形成し、各パス間では搬送量7Dの搬送処理が行われる。
パス2〜パス5における各パス間では、前述のインターレース印刷と同様に、搬送量7Dの搬送が行われる。但し、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の位置(図中の上側の「1パス領域」と「1〜3パス混在領域」の間の境界の点線の位置)より搬送方向下流側に位置するノズルは、前述のインターレース印刷と同様に、ラスタラインを形成する。例えば、パス3のノズル♯5は、前述のインターレース印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。これにより、図中の上側の「1パス領域」のラスタラインは、インターレース印刷により形成される。一方、この位置(図中の上側の「1パス領域」と「1〜3パス混在領域」の間の境界の点線の位置)よりも搬送方向上流側のノズルは、パス6以降のいずれかのノズルと搬送方向の位置(紙に対する搬送方向の位置)が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。但し、この位置(図中の上側の「1パス領域」と「1〜3パス混在領域」の間の境界の点線の位置)よりも搬送方向上流側のノズルがノズル♯1、ノズル♯2、ノズル♯7又はノズル♯8であって、パス6以降のいずれか2個のノズルと搬送方向の位置(紙に対する搬送方向の位置)が一致していれば、前述の非一様なオーバーラップ印刷のPOLノズルと同様に、4個に1個の割合でドットを形成する。例えば、パス2のノズル♯7は、パス6のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス4のノズル♯4は、パス6以降のいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。また、パス4のノズル♯8は、パス8のノズル♯4及びパス12のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、4個に1個の割合でドットを形成する。
パス5〜パス18における各パス間では、前述の非一様なオーバーラップ印刷と同様に、搬送量3Dの搬送処理が行われる。但し、これらのパスでは、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。紙上の所定の範囲(図中の「2パス3パス混在領域」の範囲)に位置するノズルは、前述の非一様なオーバーラップ印刷と同様に、ノズル♯3〜ノズル♯6であれば1ドットおきにドットを形成し、ノズル♯1、ノズル♯2、ノズル♯7及びノズル♯8であれば4個に1個の割合でドットを形成する。これにより、図中の「2パス3パス混在領域」のラスタラインは、非一様なオーバーラップ印刷により形成される。一方、この範囲外のノズルは、他のパスのいずれかのノズルと搬送方向の位置が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。但し、所定の範囲外のノズルがノズル♯1、ノズル♯2、ノズル♯7又はノズル♯8であって、他のパスのいずれか2個のノズルと搬送方向の位置が一致していれば、前述の非一様なオーバーラップ印刷のPOLノズルと同様に、4個に1個の割合でドットを形成する。例えば、パス5のノズル4は、パス9のノズル♯1と搬送方向の位置が一致しているので、1ドットおきにドットを形成する。一方、パス5のノズル3は、いずれのパスのいずれのノズルとも搬送方向の位置が一致していないので、1回のパスでラスタラインを形成する。また、パス12のノズル♯1は、パス4のノズル♯8及びパス8のノズル♯4と搬送方向の位置が一致しているので、4個に1個の割合でドットを形成する。
この第3実施形態によれば、インターレース印刷により形成される「1パス領域」と、非一様なオーバーラップ印刷により形成される「2パス3パス混在領域」との間に、「1〜3パス混在領域」が形成される。この「1〜3パス混在領域」の画質は、インターレース印刷及び非一様なオーバーラップ印刷の画質の中間的な性質になる。そして、このような画質となる「1〜3パス混在領域」を「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との間に形成することにより、「1パス領域」から「2パス3パス混在領域」への画質の変化が緩やかになり、「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との画質の佐賀目立ちにくくなる。この結果、「2パス3パス混在領域」の画質を向上させつつ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
また、第3実施形態によれば、「1〜3パス混在領域」の「1パス領域」に近い側では、1回のパスで形成されるラスタラインが多い。例えば、上側の「1〜3パス混在領域」には19個のラスタラインがあり、このうち6個のラスタラインが1回のパスで形成される。そして、「1〜3パス混在領域」の「1パス領域」に近い9個のラスタラインのうちの5個のラスタラインが1回のパスで形成されており、「1〜3パス混在領域」において1回のパスで形成されるラスタラインの半数以上が、「1パス領域」に近い側に存在する。
これにより、同じ「1〜3パス混在領域」の中であっても、「1パス領域」に近い側ではインターレース印刷に近い画質になり、「2パス3パス混在領域」に近い側では非一様なオーバーラップ印刷に近い画質になる。このような画質となる「1〜3パス混在領域」を「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との間に形成することにより、「1パス領域」から「2パス3パス混在領域」への画質の変化が非常に緩やかになり、「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との画質の差が目立ちにくくなる。この結果、「2パス3パス混在領域」の画質を向上させつつ、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
なお、パス18以降の説明は省略するが、図中の下側の「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との間にも「1〜3パス混在領域」が形成されている。また、この「1〜3パス混在領域」の「1パス領域」に近い側でも、1回のパスで形成されるラスタラインが多い。このため、図中の下側の「1パス領域」と「2パス3パス混在領域」との画質の差も目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
<第5実施形態>
前述の実施形態では、説明の簡略化のため、ノズルの数を8個にしているが、実際には各色のノズル群ごとに180個のノズル(ノズル♯1〜ノズル♯180)がある。また、前述の実施形態では、混在領域が狭くなっており、あるパスにおいて1パス領域・混在領域・2パス領域等の3つの領域にラスタラインを形成するパスがあった(例えば、図18のパス7等)。そこで、ノズル数を180個にして、混在領域をヘッド幅分(=搬送量×k×M)にして、説明を行なう。
図21は、第5実施形態の説明図である。2パス領域は、紙上の予め定められた位置に設定される(例えば画質劣化部分)。そして、2パス領域の搬送方向上流側及び下流側のヘッド幅分の領域を判定領域と設定する。
パス2よりも前では、インターレース印刷によりラスタラインが形成される。つまり、判定領域の印刷を行う前は、インターレース印刷によりラスタラインが形成される。この場合、1回のパスでノズル♯1〜ノズル♯179がラスタラインを形成し、各パス間では搬送量179Dの搬送処理が行われる。
パス1とパス2との間で行われる搬送処理の際に、インクを吐出する搬送方向最上流側のノズルであるノズル♯179が判定領域に突入する。そこで、この搬送処理直後のパス2を含めて4回目(=k×M)のパスであるパス5までは、インターレース印刷の搬送量179Dで搬送処理が行われる。
パス2〜パス5では、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。判定領域よりも搬送方向下流側に位置するノズルは、インターレース印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。これにより、図中の「1パス領域」のラスタラインは、インターレース印刷により形成される。一方、判定領域内のノズルは、パス6以降のいずれかのノズルと搬送方向の位置(紙に対する搬送方向の位置)が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。
パス5とパス6との間で行われる搬送処理の際に、インクを吐出する搬送方向最上流側のノズルであるノズル♯179が2パス領域に突入する。そして、インクを吐出する搬送方向最下流側のノズルであるノズル♯1が2パス領域を通過する直前のパス16まで、フルオーバーラップ印刷の搬送量89Dで搬送処理が行われる。
パス6〜パス16では、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。2パス領域に位置するノズルは、前述のフルオーバーラップ印刷と同様に、1ドットおきにドットを形成する(但し、ノズル♯179及びノズル♯180はインク不吐出である)。これにより、図中の「2パス領域」のラスタラインは、フルオーバーラップ印刷により形成される。一方、2パス領域外のノズル(混在領域内のノズル)は、他のパスのいずれかのノズルと搬送方向の位置が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。
パス16とパス17との間で行われる搬送処理の際に、インクを吐出する搬送方向最下流側のノズルであるノズル♯1が2パス領域を通過する。そこで、この搬送処理から、インターレース印刷の搬送量179Dの搬送処理が行われる。なお、この搬送処理後、インクを吐出する搬送方向最上流側のノズルであるノズル♯179が判定領域を通過する。
パス17〜パス20では、ノズルに応じてインクの吐出が異なっている。判定領域よりも搬送方向上流側に位置するノズルは、インターレース印刷と同様に、1回のパスでラスタラインを形成する。一方、判定領域内のノズルは、他のパスのいずれかのノズルと搬送方向の位置が一致していれば1ドットおきにドットを形成し、一致していなければ1回のパスでラスタラインを形成する。
この第5実施形態によれば、前述の簡略化した実施形態と同様に、「1パス領域」と「2パス領域」との間に「混在領域」が形成される。また、この「混在領域」の「1パス領域」に近い側でも、1回のパスで形成されるラスタラインが多く、「混在領域」の「2パス領域」に近い側では、2回のパスで形成されるラスタラインが多い。このため、図中の下側の「1パス領域」と「2パス領域」との画質の差も目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、2パス領域の搬送方向下流側の境界を「BS制御開始位置」(図15B参照)に設定している。このため、搬送方向最上流側のノズルが2パス領域に突入する前であれば、紙の下端は未だ搬送ローラ23を通過していない。そして、本実施形態では、搬送方向最上流側のノズルが2パス領域に突入する時(若しくは突入する前)から、オーバーラップ印刷による印刷が開始される。具体的には、図21において、パス5とパス6との間の搬送処理ではオーバーラップ印刷による搬送処理が行われ、パス6以降から一部のノズルにおいてオーバーラップ印刷による印刷が開始される。これにより、紙の下端が搬送ローラ23を通過する前にオーバーラップ印刷が開始され、画質劣化部分を高画質な印刷方式で印刷することができる。
また、本実施形態では、2パス領域の幅が図15Bの区間Yと同じ幅になるように2パス領域の搬送方向上流側の境界を設定している(このため、2パス領域の搬送方向上流側の境界が搬送方向最上流側のノズル♯179と対向するときには、紙の下端は既に搬送ローラを通過している)。このため、搬送方向最上流側のノズルが2パス領域を通過する際には、紙の下端は搬送ローラ23を通過した後である。そして、本実施形態では、搬送方向最下流側のノズル♯1が2パス領域を通過した後、オーバーラップ印刷による印刷を解除してインターレース印刷に戻している。具体的には、図21において、パス16とパス17との間の搬送処理ではインターレース印刷による搬送処理が行われ、パス17以降から一部のノズルにおいてインターレース印刷による印刷が開始される。これにより、オーバーラップ印刷を継続する場合と比べて、印刷速度を速くすることができる。また、この時点でインターレース印刷に戻しても、既に画質劣化部分の印刷は終わっているので、画質の低下は問題にならない。
===その他の実施の形態===
一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
===まとめ===
(1)前述の印刷方法では、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ラスタライン(ドット列の一例)を紙(媒体の一例)上の搬送方向に連続的に並べて、印刷画像を紙に印刷する。ここで、ドット形成処理とは、移動方向に移動する複数のノズルからインク滴(液体滴の一例)を吐出して紙にドットを形成する処理であり、「パス」とも呼ばれている。また、搬送処理とは、紙を搬送方向に搬送する処理である。
ところで、インターレース印刷とフルオーバーラップ印刷とを比較すると、インターレース印刷の方が大きい搬送量なので、早く印刷することができる。但し、印刷画像の全てを例えばインターレース印刷で印刷すると、図14Bのようなバンド状の画質劣化部分が生じることがある。そこで、このような画質劣化部分に対しては、例えばフルオーバーラップ印刷を行うことが望ましい。インターレース印刷(第1印刷方式の一例)では1個のノズルによってラスタラインが形成されるのに対して、フルオーバーラップ印刷(第2印刷方式の一例)では2個のノズルによってラスタラインが形成されるので、ノズルのインク滴の飛翔方向が乱れてもラスタラインに与える影響が軽減されるため、高画質で印刷できるためである。
しかし、インターレース印刷によりラスタラインが形成される1パス領域(第1領域の一例)と、フルオーバーラップ印刷によりラスタラインが形成される2パス領域(第2領域の一例)との境界が明確になると、境界において各領域の画質の差が目立ってしまう。このため、フルオーバーラップ印刷によって画質劣化部分の画質を向上させても、印刷画像全体の画質が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、1パス領域と2パス領域との間に、混在領域を形成している。この混在領域には、インターレース印刷のように1個のノズルによって形成されたドット列と、フルオーバーラップ印刷のように2個のノズルによって形成されたドット列が混在している。このような混在領域を1パス領域と2パス領域との間に形成することにより、1パス領域と2パス領域との画質の差が目立ちにくくなり、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。
なお、2パス領域と画質劣化部分とを必ずしも対応させる必要はない。例えば、印刷画像の全てをインターレース印刷で印刷してもバンド状の濃度ムラが生じない場合であっても、特に高画質で印刷したい部分(例えば、写真画像を印刷する場合であって、その写真のピントの合っている部分など)を2パス領域に対応させることにしても良い。
なお、2つの印刷方式の組み合わせがインターレース印刷とフルオーバーラップ印刷に限られないことは、第1実施形態〜第4実施形態を見ても明らかである。なお、第3実施形態の場合、搬送量9D又は搬送量5Dの変則送り印刷が「第1印刷方式」に相当し、搬送量5D又は搬送量Dの変則送り印刷とフルオーバーラップ印刷とを複合した印刷が「第2印刷方式」に相当する。また、第4実施形態の場合、インターレース印刷が「第1印刷方式」に相当し、非一様なオーバーラップ印刷が「第2印刷方式」に相当し、1パス領域が「第1領域」に相当し、2パス3パス混在領域が「第2印刷領域」に相当する。
(2)前述の印刷方法では、混在領域においてインターレース印刷と同様に1個のノズルにより形成されたラスタラインの半数以上が、2パス領域よりも1パス領域に近い位置に形成されている(例えば図18参照)。
これにより、同じ混在領域の中であっても、1パス領域に近い側ではインターレース印刷に近い画質になり、2パス領域に近い側ではフルオーバーラップ印刷に近い画質になる。このような画質となる混在領域を1パス領域と2パス領域との間に形成することにより、1パス領域から2パス領域への画質の変化が非常に緩やかになり、1パス領域と2パス領域との画質の差が目立ちにくくなる。

(3)仮に、2つの印刷方式の搬送量が同じであれば、画質の良い方の印刷方式で印刷画像の全てを印刷すれば良い。但し、一般的に、画質が高くなると、搬送量が小さくなり、印刷速度が低下する。例えば、インターレース印刷では搬送量が179Dであるが、フルオーバーラップ印刷では搬送量が89Dであり、印刷画像の全てをフルオーバーラップ印刷で印刷すると印刷時間がかかってしまう。このような場合に、通常の印刷領域ではインターレース印刷を行い、画質劣化部分だけフルオーバーラップ印刷により印刷を行いたいという要請がある。そして、本実施形態は、このように2つの印刷方式によって印刷を行う場合に特に有効である。
(4)前述の実施形態によれば、2つの印刷方式により形成されるラスタラインは、異なる数のノズルによって形成されている。これにより、一方の印刷方式のみでラスタラインが形成された領域の画質と、他方の印刷方式のみでラスタラインが形成された領域の画質が異なることになるが、本実施形態では、このような2つの印刷方式によって印刷を行う場合に特に有効である。
(5)例えば、第2実施形態や第5実施形態の場合、インターレース印刷では1個のノズルによってラスタラインが形成されるのに対し、フルオーバーラップ印刷では2個のノズルによってラスタラインが形成される。また、第4実施形態の場合、インターレース印刷では1個のノズルによってラスタラインが形成されるのに対し、非一様なオーバーラップ印刷では2個又は3個のノズルによってラスタラインが形成される。
(6)第5実施形態では、図21に示すように、2パス領域の搬送方向下流側の境界を「BS制御開始位置」(図15B参照)に設定して、搬送方向最上流側のノズルが2パス領域に突入する時(若しくは突入する前)から、オーバーラップ印刷による印刷が開始される。これにより、紙の下端が搬送ローラ23を通過する前にオーバーラップ印刷が開始され、画質劣化部分を高画質な印刷方式で印刷することができる。
(7)第5実施形態では、図21に示すように、2パス領域の幅が図15Bの区間Yと同じ幅になるように2パス領域の搬送方向上流側の境界を設定して、搬送方向最下流側のノズル♯1が2パス領域を通過した後、オーバーラップ印刷による印刷を解除してインターレース印刷を再開している。これにより、オーバーラップ印刷を継続するよりも、印刷速度を速くすることができる。また、インターレース印刷に戻しても画質劣化部分の印刷は終わっているので、画質の低下は問題にならない。
(8)なお、前述の実施形態の全ての構成要素を全て含めば、全ての効果を奏することができるので望ましい。但し、必ずしも全ての構成要素が必要なわけではない。
(9)前述の実施形態では、プリンタドライバ(詳しくは、プリンタドライバをインストールしたコンピュータ)が印刷データを生成し、プリンタドライバが印刷データをプリンタへ送信する。プリンタのコントローラ60は、印刷データに従って、搬送ユニット20、キャリッジユニット30及びヘッドユニット40を制御することによって、上記の印刷方法が実現される。そして、このようなプリンタドライバをインストールしたコンピュータとプリンタとを有する印刷システムによれば、印刷画像全体の画質の低下を抑制することができる。この場合、プリンタドライバをインストールしたコンピュータのCPUとプリンタ1のコントローラ60は、印刷システム全体のコントローラとなる。
なお、印刷データを生成するプリンタドライバの機能の一部を、プリンタ側に持たせても良い。この場合、プリンタ1のコントローラ60が印刷システム全体のコントローラともなる。
(10)プリンタドライバが生成する印刷データは、各パスにおいて各ノズルがどの画素にドットを形成するかを示すデータと、搬送量などを示すコマンドデータとを含んでいる。言い換えると、プリンタドライバは、前述の実施形態の印刷方法のための印刷データを生成し、プリンタに印刷データを送信している。このようなプリンタドライバ(プログラムの一例)によれば、印刷画像全体の画質の低下を抑制するように、プリンタに印刷をさせることができる。
印刷システムの全体構成の説明図である。 プリンタ1の全体構成のブロック図である。 図3Aは、プリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3Bは、プリンタ1の全体構成の断面図である。 ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 印刷時の処理のフロー図である。 図6A及び図6Bは、バンド印刷の説明図である。図6Aは、1回のパスにおけるヘッド(又はノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図6Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図7A及び図7Bは、擬似バンド印刷の説明図である。図7Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図7Bは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図8A及び図8Bは、インターレース印刷の説明図である。図8Aは、パス1〜パス4におけるヘッド(又はノズル群)の位置とドットの形成の様子を示し、図8Bは、パス1〜パス6におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図9A及び図9Bは、フルオーバーラップ印刷の説明図である。図9Aは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図9Bは、パス1〜パス11におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図10A及び図10Bは、部分オーバーラップ印刷の説明図である。図10Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図10Bは、パス1〜パス6におけるドットの形成の様子を示している。 図11A及び図11Bは、非一様なオーバーラップ印刷の説明図である。図11Aは、パス1〜パス8におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図11Bは、パス1〜パス11におけるドットの形成の様子を示している。 擬似バンド印刷とフルオーバーラップ印刷とを複合させた印刷方式の説明図である。 図13A及び図13Bは、インターレース印刷の変則送り印刷の説明図である。図13Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図13Bは、パス1〜パス6におけるドットの形成の様子を示している。 図14Aは、紙に印刷画像が正常に形成された場合の説明図である。図14Bは、種々の原因によって印刷画像の画質が一部分で低下した場合の説明図である。 図15Aは、紙Sの下端が搬送ローラ23と第1従動ローラ26との間で挟まれている様子の説明図である。図15Bは、BS制御開始時の状態の説明図である。図15Cは、紙Sの上端が排紙ローラ25に達する様子の説明図である。 比較例の印刷方法の説明図である。 第1実施形態の印刷方法の説明図である。 第2実施形態の印刷方法の説明図である。 第3実施形態の印刷方法の説明図である。 第4実施形態の印刷方法の説明図である。 第5実施形態の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
26 第1従動ローラ、27 第2従動ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路
100 印刷システム、110 コンピュータ、
120 表示装置、130 入力装置、140 記録再生装置

Claims (10)

  1. 移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷方法であって、
    第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、
    前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成する
    ことを特徴とする印刷方法。
  2. 請求項1に記載の印刷方法であって、
    前記混在領域において前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列の半数以上が、前記第2領域よりも前記第1領域に近い位置に形成される
    ことを特徴とする印刷方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の印刷方法であって、
    前記第1印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量と、前記第2印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量とが異なる
    ことを特徴とする印刷方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷方法であって、
    前記第1印刷方式に沿った前記所定数と、前記第2印刷方式に沿った前記所定数とが異なる
    ことを特徴とする印刷方法。
  5. 請求項4に記載の印刷方法であって、
    前記第1印刷方式に沿った前記所定数が1であり、
    前記第2印刷方式に沿った前記所定数が複数である
    ことを特徴とする印刷方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷方法であって、
    前記媒体の前記搬送方向の端部が前記媒体を搬送するローラを通過する前に、前記第2印刷方式による印刷が開始される
    ことを特徴とする印刷方法。
  7. 請求項6に記載の印刷方法であって、
    前記端部が前記ローラを通過する時に搬送方向最上流側の前記ノズルと対向する紙上の位置が前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置した後、前記第1印刷方式による印刷が再開される
    ことを特徴とする印刷方法。
  8. (A)移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷方法であって、
    (B)第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、
    前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成し、
    (C)前記混在領域において前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列の半数以上が、前記第2領域よりも前記第1領域に近い位置に形成され、
    (D)前記第1印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量と、前記第2印刷方式に沿った前記搬送処理の搬送量とが異なり、
    (E)前記第1印刷方式に沿った前記所定数と、前記第2印刷方式に沿った前記所定数とが異なり、
    (F)前記第1印刷方式に沿った前記所定数が1であり、前記第2印刷方式に沿った前記所定数が複数であり、
    (G)前記媒体の前記搬送方向の端部が前記媒体を搬送するローラを通過する前に、前記第2印刷方式による印刷が開始され、
    (H)前記端部が前記ローラを通過する時に搬送方向最上流側の前記ノズルと対向する紙上の位置が前記搬送方向最下流側のノズルよりも前記搬送方向下流側に位置した後、前記第1印刷方式による印刷が再開される
    ことを特徴とする印刷方法。
  9. (A)液体滴を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、
    (B)媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
    (C)移動方向に移動する複数の前記ノズルから前記液体滴を吐出して前記媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を前記搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、前記移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べるコントローラであって、
    第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成し、
    前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成する、とともに、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成するコントローラと、
    (D)を備えることを特徴とする印刷システム。
  10. 移動方向に移動する複数のノズルから液体滴を吐出して媒体にドットを形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、移動方向に並ぶ複数の前記ドットからなるドット列を前記媒体上の前記搬送方向に複数並べる印刷装置に、
    第1印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第1領域を前記媒体上に形成させ、
    前記第2印刷方式とは異なる第2印刷方式に沿った前記ドット形成処理及び前記搬送処理によって、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された複数の前記ドット列が並ぶ第2領域を前記媒体上に形成させる、とともに、
    前記第1領域と前記第2領域との間に、前記第1印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列と、前記第2印刷方式に沿った所定数のノズルによって形成された前記ドット列とが混在する混在領域を形成させる
    ことを特徴とするプログラム。

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