JP2007295703A - 電動機制御装置、報知装置および電動車両 - Google Patents

電動機制御装置、報知装置および電動車両 Download PDF

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敬次 滝澤
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Abstract

【課題】電動機の耐熱信頼性をより正確に評価して電動機の出力制限を行なう電動機制御装置およびそれを備えた車両を提供する。
【解決手段】トルク制御部204は、モータ温度Tがしきい温度を超えると、モータジェネレータMGのトルク指令を低減する。使用寿命演算部202は、アレニウス則を用いて、モータ温度Tに基づいて規定温度における積算モータ使用時間を算出し、その算出した積算モータ使用時間がしきい値を超えると、信号CTLを活性化する。トルク制御部204は、信号CTLが活性化されると、信号CTLの非活性化時に比べてモータジェネレータMGの制限温度を下げる。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動機制御装置、報知装置および電動車両に関し、特に、電気自動車やハイブリッド自動車、燃料電池自動車などの電動車両に動力源として搭載される電動機の制御装置、報知装置およびそれらを備えた電動車両に関する。
特開2003−304604号公報(特許文献1)は、電気自動車(Electric Vehicle)やハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)、燃料電池自動車(Fuel Cell Vehicle)など、各種自動車の駆動源として搭載されるモータ駆動装置を開示する。
このモータ駆動装置においては、温度検出手段によって検出されたモータ温度が制限温度以上である場合、モータ出力制御手段がモータの出力を制限する。ここで、温度変化率検出手段は、モータ温度の変化率を検出し、その検出された変化率に応じて制限温度の設定を変更する。
すなわち、モータ温度の変化率が所定の変化率以上である場合には、温度変化率検出手段は、モータの温度上昇が大きいと判断して制限温度を第1の制限温度に設定し、モータ出力制御手段は、モータ温度が第1の制限温度以上になるとモータの出力を制限する。
これに対して、モータ温度の変化率が所定の変化率よりも小さい場合には、温度変化率検出手段は、モータの温度上昇が小さいと判断して制限温度を第1の制限温度よりも高い第2の制限温度に設定し、モータ出力制御手段は、モータ温度が第2の制限温度以上になるとモータの出力を制限する。
このモータ制御装置によれば、モータの出力を制限しないで走行できる距離が伸び、モータの温度保護を図り、かつ、モータの性能を充分に発揮させることができる(特許文献1参照)。
特開2003−304604号公報 特開2000−184502号公報 特開2002−370630号公報 特開2005−238969号公報
モータに使用される絶縁材の熱劣化により、モータの耐熱信頼性は、モータの過去の熱負荷が大きいほど低下する。特開2003−304604号公報に開示されるモータ制御装置は、モータ温度の変化率に応じてモータの制限温度を可変とすることによりモータの温度保護とモータ性能との両立を図るものであるが、モータの過去の熱負荷によってモータの耐熱信頼性が低下することについては考慮されていない。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電動機の耐熱信頼性をより正確に評価して電動機の出力制限を行なう電動機制御装置およびそれを備えた車両を提供することである。
また、この発明の別の目的は、電動機の耐熱信頼性をより正確に評価して、電動機に関する情報を利用者に適切に報知する報知装置およびそれを備えた車両を提供することである。
この発明によれば、電動機制御装置は、車両の駆動力を発生する電動機を制御する電動機制御装置であって、電動機の温度履歴に基づいて、電動機の使用寿命を示す状態量を算出する算出手段と、算出手段によって算出された状態量に基づいて電動機のトルクを制限するトルク制限手段とを備える。
好ましくは、電動機制御装置は、算出手段によって算出される状態量に基づいて電動機の制限温度を変更する変更手段をさらに備える。トルク制限手段は、制限温度を用いて、電動機の温度に応じて電動機のトルクを制限する。
さらに好ましくは、変更手段は、算出手段によって算出される状態量が規定値を超えると、状態量が規定値を超える前よりも制限温度を下げる。
好ましくは、算出手段によって算出される状態量は、電動機の温度の積算量を含む。
また、好ましくは、算出手段によって算出される状態量は、電動機の温度が規定温度を越えた頻度を含む。
また、この発明によれば、電動車両は、車両の駆動力を発生する電動機と、電動機の出力軸に機械的に結合される車輪と、上述したいずれかの電動機制御装置とを備える。
また、この発明によれば、報知装置は、車両の駆動力を発生する電動機に関する情報を利用者に報知する報知装置であって、電動機の温度履歴に基づいて、電動機の使用寿命を示す状態量を算出する算出手段と、算出手段によって算出された状態量に基づいて、電動機の部品の交換を促す部品交換情報または部品の整備を促す部品整備情報を利用者に通知する通知手段とを備える。
好ましくは、算出手段によって算出される状態量は、電動機の温度の積算量を含む。
また、好ましくは、算出手段によって算出される状態量は、電動機の温度が規定温度を越えた頻度を含む。
また、この発明によれば、電動車両は、車両の駆動力を発生する電動機と、電動機の出力軸に機械的に結合される車輪と、上述したいずれかの報知装置とを備える。
この発明においては、算出手段は、電動機の温度履歴に基づいて、電動機の使用寿命を示す状態量を算出し、トルク制限手段は、その算出された状態量に基づいて電動機のトルクを制限するので、電動機の温度履歴に基づいて算出される電動機の使用寿命を考慮して電動機のトルクが制限される。
したがって、この発明によれば、電動機の使用寿命に基づき電動機の耐熱信頼性をより正確に評価したうえで、電動機の出力制限を適切に行なうことができる。
また、この発明においては、算出手段は、電動機の温度履歴に基づいて、電動機の使用寿命を示す状態量を算出し、通知手段は、その算出された状態量に基づいて、電動機の部品の交換を促す部品交換情報または部品の整備を促す部品整備情報を利用者に通知するので、電動機の温度履歴に基づいて算出される電動機の使用寿命を考慮して部品交換情報または部品整備情報が利用者に報知される。
したがって、この発明によれば、電動機の使用寿命に基づき電動機の耐熱信頼性をより正確に評価したうえで、電動機に関する情報を利用者に適切に報知することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による電動車両のパワートレーンを説明するための全体ブロック図である。図1を参照して、この電動車両100は、蓄電装置Bと、電源ラインPLと、接地ラインSLと、コンデンサCと、インバータ10と、モータジェネレータMGと、車輪DWとを備える。また、電動車両100は、ECU(Electronic Control Unit)20と、報知部25と、温度センサ30と、電圧センサ40と、電流センサ50とをさらに備える。
蓄電装置Bの正電極は、電源ラインPLに接続され、蓄電装置Bの負電極は、接地ラインSLに接続される。インバータ10は、電源ラインPLおよび接地ラインSLに接続される。コンデンサCは、電源ラインPLと接地ラインSLとの間に蓄電装置Bに並列に接続される。モータジェネレータMGは、Y結線された3相コイルをステータコイルとして含み、3相ケーブルを介してインバータ10に接続される。そして、モータジェネレータMGの出力軸に車輪DWの回転軸が機械的に結合される。すなわち、モータジェネレータMGは、車輪DWを駆動する電動機としてこの電動車両100に組込まれる。
蓄電装置Bは、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池から成る。蓄電装置Bは、インバータ10へ直流電力を供給する。また、蓄電装置Bは、車両の回生制動時、インバータ10によって充電される。なお、蓄電装置Bとして大容量のキャパシタを用いてもよい。
コンデンサCは、電源ラインPLと接地ラインSLとの間の電圧変動を平滑化する。インバータ10は、ECU20からの信号PWIに基づいて、電源ラインPLから受ける直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMGへ出力する。これにより、モータジェネレータMGは、指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ10は、車両の回生制動時、モータジェネレータMGから受ける3相交流電圧をECU20からの信号PWIに基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を蓄電装置Bへ出力する。
モータジェネレータMGは、3相交流回転電機であり、たとえば3相交流同期電動発電機から成る。モータジェネレータMGは、インバータ10から受ける3相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。また、モータジェネレータMGは、車両の回生制動時、車輪DWからの回転力を受けて3相交流電圧を発生し、その発生した3相交流電圧をインバータ10へ出力する。
温度センサ30は、モータジェネレータMGのモータ温度Tを検出し、その検出したモータ温度TをECU20へ出力する。なお、後述のように、このモータ温度Tは、モータジェネレータMGの使用寿命を示す積算モータ使用時間を算出する際に用いられるので、温度測定箇所は、モータジェネレータMGに使用されている絶縁材料の中で最も耐熱性の劣る材料またはその近傍とするのが好ましい。
電圧センサ40は、コンデンサCの端子間の電圧Vmを検出し、その検出した電圧VmをECU20へ出力する。電流センサ50は、インバータ10をモータジェネレータMGと接続する3相ケーブルに流れるモータ電流MCRTを検出し、その検出したモータ電流MCRTをECU20へ出力する。
ECU20は、モータジェネレータMGのトルク指令TRおよび車両速度SVを図示されない外部ECUから受ける。そして、ECU20は、トルク指令TR、車両速度SV、温度センサ30からのモータ温度T、電圧センサ40からの電圧Vm、および電流センサ50からのモータ電流MCRTに基づいて、モータジェネレータMGを駆動するための信号PWIを生成し、その生成した信号PWIをインバータ10へ出力する。
なお、トルク指令TRは、アクセルペダルおよびブレーキペダルの踏込量ならびに車両の走行状態に基づいて外部ECUにより演算される。また、車両速度SVは、図示されない回転センサによって検出される車輪DWやモータジェネレータMGなどの回転数に基づいて外部ECUにより演算される。
ここで、ECU20は、モータ温度Tがしきい温度を超えると、モータジェネレータMGの出力トルクを制限する。さらにここで、ECU20は、後述の方法により、規定温度における積算モータ使用時間を算出し、その算出した積算モータ使用時間に基づいて上記のしきい温度を変更する。
また、ECU20は、算出した積算モータ使用時間に基づいて、報知部25へ出力される信号INF1または信号INF2を活性化する。
報知部25は、ECU20からの信号INF1が活性化されると、モータジェネレータMGの部品の整備を促す部品整備情報を利用者に報知する。また、報知部25は、ECU20からの信号INF2が活性化されると、モータジェネレータMGの部品の交換を促す部品交換情報を利用者に報知する。なお、報知部25は、視覚的に報知する表示装置であってもよいし、聴覚的に報知する音声装置であってもよい。
図2は、図1に示したECU20の機能ブロック図である。図2を参照して、ECU20は、使用寿命演算部202と、トルク制御部204と、モータ制御用相電圧演算部206と、PWM信号変換部208とを含む。
使用寿命演算部202は、規定温度における積算モータ使用時間を算出し、その算出した積算モータ使用時間が予め設定されたしきい値を超えると、トルク制御部204に出力される信号CTLを活性化する。
ここで、規定温度における積算モータ使用時間とは、アレニウス則を用いて、実際のモータ使用時間を規定温度(たとえば150℃)のモータ使用時間に換算したものである。具体的には、アレニウス則とは、使用温度が10℃下がると寿命が2倍になるという公知の寿命推定則であり(「10℃2倍則」とも称される。)、使用寿命演算部202は、規定時間(たとえば1分)あたりのモータ温度平均値から規定温度におけるモータ使用時間を算出し、その算出したモータ使用時間をモータジェネレータMGの使用開始から現時点に至るまで積算することにより規定温度における積算モータ使用時間を算出する。
なお、この規定温度における積算モータ使用時間は、モータジェネレータMGが使用に耐え得る期間を表わすものであり、すなわちモータジェネレータMGの使用寿命を示す。また、モータジェネレータMGの使用開始から現時点に至るまで規定温度におけるモータ使用時間を積算することは、モータジェネレータMGの温度履歴に基づいてモータジェネレータMGの使用寿命を算出することを意味する。
そして、使用寿命演算部202は、算出した積算モータ使用時間が第1のしきい値を超えると、図示されない報知部25へ出力される信号INF1を活性化し、第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を積算モータ使用時間が超えると、報知部25へ出力される信号INF2を活性化する。
トルク制御部204は、モータジェネレータMGのモータ温度Tおよびしきい温度に基づいて、モータジェネレータMGの出力トルクに制限をかけるトルク制限制御を実行する。具体的には、トルク制御部204は、モータジェネレータMGのモータ温度Tがしきい温度を超えると、外部ECUから受けるトルク指令TRを低減させる。
ここで、トルク制御部204は、使用寿命演算部202からの信号CTLが活性化されているとき、信号CTLの非活性化時に比べてモータジェネレータMGのしきい温度を下げる。したがって、積算モータ使用時間がしきい値を超えると、より低い温度でモータジェネレータMGのトルク制限がかかることになる。
そして、トルク制御部204は、モータ温度Tおよびしきい温度に基づいて制限がかけられたトルク指令TRRをモータ制御用相電圧演算部206へ出力する。
モータ制御用相電圧演算部206は、トルク制御部204からのトルク指令TRR、電圧センサ40からの電圧Vm、および電流センサ50からのモータ電流MCRTに基づいて、モータジェネレータMGのU,V,W各相コイルに印加する電圧を演算し、その演算した各相コイル電圧をPWM信号変換部208へ出力する。
PWM信号変換部208は、モータ制御用相電圧演算部206から受ける各相コイル電圧に基づいて、実際にインバータ10の各トランジスタをオン/オフするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWIとしてインバータ10の各トランジスタへ出力する。
このECU20においては、モータジェネレータMGの保護のため、モータ温度Tがしきい温度を超えると、トルク制御部204によりモータジェネレータMGのトルク指令を低減させる。
ここで、使用寿命演算部202は、規定温度における積算モータ使用時間を算出し、算出した積算モータ使用時間がしきい値を超えると、信号CTLを活性化する。そうすると、トルク制御部204は、信号CTLの活性化に応じて、しきい温度を下げる。
すなわち、積算モータ使用時間がしきい値を超えると、モータジェネレータMGのトルク制限を開始する温度を規定するしきい温度が下げられ、モータジェネレータMGの保護が図られる。
図3は、図2に示した使用寿命演算部202によって算出される積算モータ使用時間の時間的変化を示した図である。図3を参照して、積算モータ使用時間は、時間の経過とともに増加する。トルク制御部204におけるトルク制限のしきい温度は、積算モータ使用時間がしきい値Sthに到達するまでは温度T1とする。
積算モータ使用時間がしきい値Sthに到達すると、使用寿命演算部202からトルク制御部204へ出力される信号CTLが活性化され、トルク制御部204は、しきい温度を温度T1から温度T1よりも低い温度T2に下げる。そうすると、積算モータ使用時間がしきい値Sthよりも小さいときに比べてより低い温度でモータジェネレータMGのトルク制限がかかるようになるので、モータ温度Tの上昇が抑えられる。その結果、積算モータ使用時間がしきい値Sthに到達した時刻t0以降は、時刻t0以前に比べて積算モータ使用時間の増加率が抑えられる。
なお、この図3では、積算モータ使用時間がしきい値Sthに到達する前後における積算モータ使用時間の増加率の差異を示すために、時間の変化とともに積算モータ使用時間が直線的に増加する場合が示されているが、実際には、モータジェネレータMGの使用状況(モータ温度、使用時間)は時々刻々と異なるので積算モータ使用時間は直線的には増加しない。
図4は、図2に示したトルク制御部204によるモータジェネレータMGのトルク制限を説明するための図である。図4を参照して、横軸はモータジェネレータMGのモータ温度Tを示し、縦軸はモータジェネレータMGのトルク指令TRRを示す。
トルク制御部204は、使用寿命演算部202からの信号CTLが非活性化されている場合、すなわち、使用寿命演算部202において算出される積算モータ使用時間がしきい値Sthを超えていない場合、モータ温度Tがしきい温度Tth1を超えると、上限温度TS1でトルク指令TRRが0となるようにトルク指令を低減する。
一方、トルク制御部204は、使用寿命演算部202からの信号CTLが活性化されている場合、すなわち、使用寿命演算部202において算出される積算モータ使用時間がしきい値Sthを超えている場合、しきい温度Tth1よりも低いしきい温度Tth2をモータ温度Tが超えると、上限温度TS1よりも低い上限温度TS2でトルク指令TRRが0となるようにトルク指令を低減する。
なお、図5に示すように、トルク制御部204は、使用寿命演算部202からの信号CTLが活性化されている場合、モータ温度Tがしきい温度Tth2(<Tth1)を超えると、上限温度TS1でトルク指令TRRが0となるようにトルク指令を低減してもよい。
また、図6に示すように、トルク制御部204は、使用寿命演算部202からの信号CTLが活性化されている場合、モータ温度Tがしきい温度Tth1を超えると、上限温度TS2(<TS1)でトルク指令TRRが0となるようにトルク指令を低減してもよい。
すなわち、この発明における「制限温度」とは、モータジェネレータMGのトルク制限を開始するしきい温度Tth、およびトルク制限によってトルクを0にする上限温度TSのいずれをも含む概念である。
図7は、図2に示した使用寿命演算部202の制御構造を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼出されて実行される。
図7を参照して、使用寿命演算部202は、温度センサ30からのモータ温度Tを用いて、規定時間におけるモータ平均温度を算出する(ステップS10)。次いで、使用寿命演算部202は、アレニウス則を用いて、その算出したモータ平均温度から規定温度におけるモータ使用時間を算出する(ステップS20)。具体的には、たとえば、規定時間1分のモータ平均温度が140℃であって規定温度が150℃の場合、規定温度におけるモータ使用時間は2分となる。
そして、使用寿命演算部202は、規定時間単位で算出したモータ使用時間をモータジェネレータMGの使用開始から現時点に至るまで積算することにより、規定温度における積算モータ使用時間を算出する(ステップS30)。次いで、使用寿命演算部202は、その算出した積算モータ使用時間が第1のしきい値を超えているか否かを判定する(ステップS40)。使用寿命演算部202は、積算モータ使用時間が第1のしきい値以下であると判定すると(ステップS40においてNO)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS40において積算モータ使用時間が第1のしきい値を超えていると判定されると(ステップS40においてYES)、使用寿命演算部202は、トルク制御部204へ出力される信号CTLを活性化する。そうすると、トルク制御部204は、モータ制限温度(トルク制限を開始するしきい温度Tthおよび/またはトルク制限によってトルクを0にする上限温度TS)を信号CTLの非活性化時よりも下げる(ステップS50)。
さらに、使用寿命演算部202は、第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を積算モータ使用時間が超えているか否かを判定する(ステップS60)。使用寿命演算部202は、積算モータ使用時間が第2のしきい値以下であると判定したときは(ステップS60においてNO)、報知部25へ出力される信号INF1を活性化する。そうすると、報知部25は、モータジェネレータMGの部品の整備を促す部品整備情報を利用者に報知する(ステップS70)。
一方、ステップS60において積算モータ使用時間が第2のしきい値を超えていると判定されたときは(ステップS60においてYES)、使用寿命演算部202は、報知部25へ出力される信号INF2を活性化する。そうすると、報知部25は、モータジェネレータMGの部品の交換を促す部品交換情報を利用者に報知する(ステップS80)。
図8は、図2に示したトルク制御部204によるトルク制限制御のフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理も、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼出されて実行される。
図8を参照して、トルク制御部204は、温度センサ30からモータジェネレータMGのモータ温度Tを取得し、モータ温度Tがしきい温度Tthを超えているか否かを判定する(ステップS110)。なお、このしきい温度Tthは、上述のように、使用寿命演算部202からの信号CTLが活性化されているとき、信号CTLの非活性化時よりも低い温度に設定される。
そして、トルク制御部204は、モータ温度Tがしきい温度Tthを超えていると判定すると(ステップS110においてYES)、モータ温度Tに応じてトルク指令TRRを低減するトルク制限制御を実行する(ステップS120)。一方、ステップS110においてモータ温度Tがしきい温度Tth以下であると判定されると(ステップS110においてNO)、トルク制御部204は、トルク制限制御を行なうことなく処理を終了する。
なお、上記の実施の形態1においては、使用寿命演算部202からの信号CTLに応じて、トルク制御部204においてモータ制限温度(しきい温度Tthまたは上限温度TS)を変更するものとしたが、積算モータ使用時間がしきい値を超えたか否かに応じて、使用寿命演算部202からトルク制御部204へモータ制限温度(しきい温度Tthおよび/または上限温度TS)を設定するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態1においては、モータジェネレータMGの使用寿命を示す積算モータ使用時間(規定温度換算)が使用寿命演算部202により算出され、積算モータ使用時間がしきい値を超えると、モータジェネレータMGのトルクが制限される。したがって、この実施の形態1によれば、モータジェネレータMGの使用寿命に基づきモータジェネレータMGの耐熱信頼性をより正確に評価したうえで、モータジェネレータMGの出力制限を適切に行なうことができる。
また、積算モータ使用時間が第1のしきい値を超えると、報知部25により部品整備情報が利用者に報知され、積算モータ使用時間が第2のしきい値(>第1のしきい値)を超えると、報知部25により部品交換情報が利用者に報知される。したがって、この実施の形態1によれば、モータジェネレータMGの使用寿命に基づきモータジェネレータMGの耐熱信頼性をより正確に評価したうえで、モータジェネレータMGに関する情報を利用者に適切に報知することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、モータジェネレータMGの使用寿命を示す状態量として、規定温度における積算モータ使用時間を用いたが、実施の形態2では、モータジェネレータMGのモータ温度Tがしきい温度を超えた頻度をモータジェネレータMGの使用寿命を示す状態量として用いる。
この実施の形態2は、ECU20における使用寿命演算部202の構成が実施の形態1と異なり、その他の構成は実施の形態1と同じである。
図9は、実施の形態2における使用寿命演算部202Aの制御構造を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理も、一定時間毎または所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼出されて実行される。
図9を参照して、使用寿命演算部202Aは、温度センサ30からモータジェネレータMGのモータ温度Tを取得し、モータ温度Tがしきい温度を超えているか否かを判定する(ステップS210)。なお、このしきい温度は、実施の形態1のように可変のものではなく、予め設定された固定温度である。
使用寿命演算部202Aは、モータ温度Tがしきい温度を超えていると判定すると(ステップS210においてYES)、モータ温度Tがしきい温度を超えた頻度をカウントするカウント値をカウントアップする(ステップS220)。一方、ステップS210においてモータ温度Tがしきい温度以下であると判定されると(ステップS210においてNO)、使用寿命演算部202Aは、ステップS230へ処理を進める。
次いで、使用寿命演算部202Aは、上記カウント値が第1のしきい値を超えているか否かを判定する(ステップS230)。使用寿命演算部202Aは、カウント値が第1のしきい値以下であると判定すると(ステップS230においてNO)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS230においてカウント値が第1のしきい値を超えていると判定されると(ステップS230においてYES)、使用寿命演算部202Aは、トルク制御部204へ出力される信号CTLを活性化する。そうすると、トルク制御部204は、モータ制限温度(トルク制限を開始するしきい温度Tthおよび/またはトルク制限によってトルクを0にする上限温度TS)を信号CTLの非活性化時よりも下げる(ステップS240)。
さらに、使用寿命演算部202Aは、第1のしきい値よりも大きい第2のしきい値を上記カウント値が超えているか否かを判定する(ステップS250)。使用寿命演算部202Aは、カウント値が第2のしきい値以下であると判定したときは(ステップS250においてNO)、ステップS260へ処理を進め、カウント値が第2のしきい値を超えていると判定したときは(ステップS250においてYES)、ステップS270へ処理を進める。なお、ステップS260,S270における処理は、それぞれ図7に示したステップS70,S80における処理と同じである。
なお、実施の形態2におけるECU20のその他の機能および電動車両100のその他の構成は、実施の形態1と同じである。
この実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。そして、実施の形態2においては、モータ温度Tがしきい温度を超えた頻度をモータジェネレータMGの使用寿命を示す状態量として用いるようにしたので、実施の形態1に比べて演算負荷を軽くすることができる。
なお、上記の実施の形態1,2においては、車輪DWをモータジェネレータMGで駆動する電動車両が示されたが、この発明の適用範囲は、動力源として内燃機関も搭載するハイブリッド自動車や、蓄電装置Bに代えて燃料電池を直流電源として搭載する燃料電池自動車も含む。
また、蓄電装置Bとインバータ10との間に蓄電装置Bからの直流電圧を昇圧してインバータ10へ供給する昇圧コンバータを備えてもよい。
なお、上記において、モータジェネレータMGは、この発明における「電動機」に対応し、使用寿命演算部202,202Aは、この発明における「算出手段」に対応する。また、トルク制御部204は、この発明における「トルク制限手段」に対応し、報知部25は、この発明における「通知手段」に対応する。また、ステップS50,S240による処理は、この発明における「変更手段」により実行される処理に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による電動車両のパワートレーンを説明するための全体ブロック図である。 図1に示すECUの機能ブロック図である。 図2に示す使用寿命演算部によって算出される積算モータ使用時間の時間的変化を示した図である。 図2に示すトルク制御部によるモータジェネレータのトルク制限を説明するための図である。 モータジェネレータのトルク制限の他の方法を説明するための図である。 モータジェネレータのトルク制限のさらに他の方法を説明するための図である。 図2に示す使用寿命演算部の制御構造を説明するためのフローチャートである。 図2に示すトルク制御部によるトルク制限制御のフローチャートである。 実施の形態2における使用寿命演算部の制御構造を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 インバータ、20 ECU、25 報知部、30 温度センサ、40 電圧センサ、50 電流センサ、100 電動車両、202,202A 使用寿命演算部、204 トルク制御部、206 モータ制御用相電圧演算部、208 PWM信号変換部、B 蓄電装置、C コンデンサ、PL 電源ライン、SL 接地ライン、MG モータジェネレータ、DW 車輪。

Claims (10)

  1. 車両の駆動力を発生する電動機を制御する電動機制御装置であって、
    前記電動機の温度履歴に基づいて、前記電動機の使用寿命を示す状態量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記状態量に基づいて前記電動機のトルクを制限するトルク制限手段とを備える電動機制御装置。
  2. 前記状態量に基づいて前記電動機の制限温度を変更する変更手段をさらに備え、
    前記トルク制限手段は、前記制限温度を用いて、前記電動機の温度に応じて前記電動機のトルクを制限する、請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 前記変更手段は、前記状態量が規定値を超えると、前記状態量が前記規定値を超える前よりも前記制限温度を下げる、請求項2に記載の電動機制御装置。
  4. 前記状態量は、前記電動機の温度の積算量を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動機制御装置。
  5. 前記状態量は、前記電動機の温度が規定温度を越えた頻度を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動機制御装置。
  6. 車両の駆動力を発生する電動機と、
    前記電動機の出力軸に機械的に結合される車輪と、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電動機制御装置とを備える電動車両。
  7. 車両の駆動力を発生する電動機に関する情報を利用者に報知する報知装置であって、
    前記電動機の温度履歴に基づいて、前記電動機の使用寿命を示す状態量を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された前記状態量に基づいて、前記電動機の部品の交換を促す部品交換情報または前記部品の整備を促す部品整備情報を前記利用者に通知する通知手段とを備える報知装置。
  8. 前記状態量は、前記電動機の温度の積算量を含む、請求項7に記載の報知装置。
  9. 前記状態量は、前記電動機の温度が規定温度を越えた頻度を含む、請求項7に記載の報知装置。
  10. 車両の駆動力を発生する電動機と、
    前記電動機の出力軸に機械的に結合される車輪と、
    請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の報知装置とを備える電動車両。
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