JP2011259589A - 車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンバータの損失の悪化を抑制する。
【解決手段】ECUは、スイッチの状態が第1状態であるか否かを判定するステップ(S100)と、スイッチの状態が第1状態である場合に(S100にてYES)、昇圧比が基準値よりも大きいか否かを判定するステップ(S102)と、昇圧比が基準値よりも大きい場合(S102にてYES)、スイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御するステップ(S104)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図6
【解決手段】ECUは、スイッチの状態が第1状態であるか否かを判定するステップ(S100)と、スイッチの状態が第1状態である場合に(S100にてYES)、昇圧比が基準値よりも大きいか否かを判定するステップ(S102)と、昇圧比が基準値よりも大きい場合(S102にてYES)、スイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御するステップ(S104)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図6
Description
本発明は、蓄電装置とコンバータとを含む車両用電源装置であって、特に、蓄電装置からコンバータへの電力の供給状態を車両の状態に基づいて変更する技術に関する。
従来、電源装置としてメインバッテリとサブバッテリとを切り替えることによって負荷電流を長時間流すことができる技術が公知である。たとえば、特開2007−089265号公報(特許文献1)は、電池容量を無駄なく有効に利用するとともに、サブバッテリの電池容量がそれほど大きくないものでも長時間の使用が可能とする携帯型電子機器及び携帯型電子機器のバッテリ充電方法を開示する。この携帯型電子機器は、メインバッテリとサブバッテリを有する携帯型電子機器であって、メインバッテリの出力が携帯型電子機器を動作可能な下限近傍の第1の設定電圧以下になった時に、メインバッテリからサブバッテリに切り替えるとともに、省電力モードとして動作させ、サブバッテリの出力が携帯型電子機器を動作可能な第2の設定電圧以下になった時に、メインバッテリの出力を昇圧し、サブバッテリを充電する制御部を備えることを特徴とする。
上述した公報に開示された携帯型電子機器によると、メインバッテリの電池容量をフルに使用することができるとともに、負荷電流を引き続き長時間流すことができるようになるため携帯型電子機器の使用時間を長くすることができる。
しかしながら、コンバータを用いてバッテリ電圧を昇圧する場合において、要求される昇圧後の電圧が上昇して入力電圧に対する出力電圧の比(以下の説明においては昇圧比ともいう)が増加したときに、コンバータのリアクトルにおいて蓄積・放電されるエネルギの増加およびスイッチング素子のスイッチング動作による損失の増加によってコンバータ全体の損失が増加するという問題がある。
さらに、電池セル数を減少させるなどしてメインバッテリの総容量を低下させて、コンバータの昇圧によって負荷に対して供給する電力を確保する場合には、メインバッテリの総容量に対する入出力エネルギの比率が大きくなり、メインバッテリの劣化が促進する可能性がある。その結果、メインバッテリの出力が低下して、昇圧比の増加によってコンバータ全体の損失が増加する場合がある。
上述した公報においては、このような問題について何ら考慮されておらず解決することはできない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することである。
この発明のある局面に係る車両用電源装置は、電気機器を有する車両に搭載され、電気機器に電力を供給するための車両用電源装置である。この車両用電源装置は、第1蓄電装置と、第2蓄電装置と、第1蓄電装置および第2蓄電装置のうちの少なくともいずれか一方の電圧を変化させるためのコンバータと、第1蓄電装置からコンバータに電力が供給される第1状態と第1蓄電装置および第2蓄電装置からコンバータに電力が供給される第2状態とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替えるための切替部とを含む。切替部が第2状態である場合において第1蓄電装置と第2蓄電装置とは直列に接続される。
好ましくは、車両用電源装置は、コンバータおよびコンバータの作動に連動する車両の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量を検出するための検出部と、切替部の状態が第1状態である場合において、検出部によって検出された物理量がしきい値を超えることによってコンバータにおける損失を悪化させるときに切替部を第1状態から第2状態に切り替えるための制御を行なう制御部とを含む。
さらに好ましくは、検出部は、コンバータに供給される第1電圧を物理量として検出する。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合において、第1電圧に対するコンバータに要求される第2電圧の比が予め定められた値よりも大きい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替える。
さらに好ましくは、検出部は、コンバータの部品の温度を物理量として検出する。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合において、検出部によって検出された部品の温度が予め定められた値よりも大きい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替える。
さらに好ましくは、車両用電源装置は、インバータをさらに含む。検出部は、コンバータとインバータとのうちの少なくともいずれか一方の電流を物理量として検出する。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合において、検出部によって検出された一方の電流が予め定められた値よりも大きい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替える。
さらに好ましくは、検出部は、第1蓄電装置の残容量を物理量として検出する。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合において、検出部によって検出された第1蓄電装置の残容量が予め定められた値よりも小さい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替える。
さらに好ましくは、検出部は、車両のシステムの起動後に温度が上昇する車両の部品の温度を物理量として検出する。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合において、検出部によって検出された部品の温度が予め定められた値よりも小さい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替える。
さらに好ましくは、車両用電源装置は、切替部によって第2状態に切り替えられる頻度を算出するための算出部と、算出部によって算出された第2状態に切り替えられる頻度が予め定められた値よりも大きい場合に、第1蓄電装置の交換を促す通知をするための通知部とをさらに含む。
さらに好ましくは、車両用電源装置は、切替部の状態が第1状態から第2状態に切り替えられた場合に、コンバータのキャリア周波数が第1状態におけるキャリア周波数よりも大きくなるようにしてコンバータを制御するためのコンバータ制御部をさらに含む。
さらに好ましくは、車両用電源装置は、第2蓄電装置に接続され、切替部の状態が第2状態である場合に第2蓄電装置を充電するためのDC/DCコンバータと、第2蓄電装置の残容量を検出するための残容量検出部とをさらに含む。制御部は、切替部の状態が第1状態である場合であって、かつ、第2蓄電装置の残容量が予め定められた値よりも小さい場合に、切替部を第1状態から第2状態に切り替えるとともに、DC/DCコンバータを用いて第2蓄電装置を充電する。
さらに好ましくは、第1蓄電装置および第2蓄電装置の各々は、単独での交換が可能に設けられる。
さらに好ましくは、第1蓄電装置および第2蓄電装置は、相互に交換が可能に設けられる。
この発明の他の局面に係る車両用電源装置の制御方法は、電気機器を有する車両に搭載され、電気機器に電力を供給するための車両用電源装置の制御方法である。車両用電源装置は、第1蓄電装置と、第2蓄電装置と、第1蓄電装置および第2蓄電装置のうちの少なくともいずれか一方の電圧を変化させるためのコンバータと、第1蓄電装置からコンバータに電力が供給される第1状態と第1蓄電装置および第2蓄電装置からコンバータに電力が供給される第2状態とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替えるための切替部とを含む。切替部が第2状態である場合において第1蓄電装置と第2蓄電装置とは直列に接続される。この車両用電源装置の制御方法は、コンバータおよびコンバータの作動に連動する車両の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量を検出するステップと、切替部の状態が第1状態である場合において、物理量を検出するステップにて検出された物理量がしきい値を超えることによってコンバータにおける損失を悪化させるときに切替部を第1状態から第2状態に切り替えるための制御を行なうステップとを含む。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における車両全体の構成を示す。図1に示すように、本実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40は、モータジェネレータ(以下、MGと記載する)2と、インバータ4と、コンバータ6と、メインバッテリ8と、スイッチ10と、サブバッテリ12と、DC/DCコンバータ14と、平滑コンデンサ28と、通知装置44と、ECU(Electronic Control Unit)100とを含む。なお、車両40は、駆動用または発電用のMG2を搭載した車両であれば特に限定されるものではなく、たとえば、電動車両であってもよいし、ハイブリッド車両であってもよい。本実施の形態に係る車両用電源装置は、インバータ4と、コンバータ6と、メインバッテリ8と、スイッチ10と、サブバッテリ12と、DC/DCコンバータ14とによって実現される。
図1は、第1の実施の形態における車両全体の構成を示す。図1に示すように、本実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40は、モータジェネレータ(以下、MGと記載する)2と、インバータ4と、コンバータ6と、メインバッテリ8と、スイッチ10と、サブバッテリ12と、DC/DCコンバータ14と、平滑コンデンサ28と、通知装置44と、ECU(Electronic Control Unit)100とを含む。なお、車両40は、駆動用または発電用のMG2を搭載した車両であれば特に限定されるものではなく、たとえば、電動車両であってもよいし、ハイブリッド車両であってもよい。本実施の形態に係る車両用電源装置は、インバータ4と、コンバータ6と、メインバッテリ8と、スイッチ10と、サブバッテリ12と、DC/DCコンバータ14とによって実現される。
MG2は、交流回転電機であって、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機である。本実施の形態において、車両40は、MG2の駆動力によって走行する。
MG2は、インバータ4から供給される交流電力を用いて駆動力を発生させる。MG2の駆動力は図示しない駆動輪に伝達される。なお、車両40の制動時等には、駆動輪によりMG2が駆動させられ、MG2が発電機として機能する。すなわち、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキが作動する。MG2によって発電された電力は、インバータ4に供給される。
インバータ4は、たとえば、三相分のスイッチング素子を含むブリッジ回路から成る。インバータ4は、ECU100からの駆動信号PWM1に応じてスイッチング動作を行なうことにより、コンバータ6から供給される直流電力を交流電力に変換してMG2に供給する。また、インバータ4は、回生ブレーキの作動時においてMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してコンバータ6に供給する。
平滑コンデンサ28は、主正極線MPLと主負極線MNLとの間に接続され、主正極線MPLおよび主負極線MNLに含まれる電力変動成分を低減する。
メインバッテリ8およびサブバッテリ12は、いずれも蓄電装置であって、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池で構成される直流電源であるが、二次電池に代えてキャパシタを用いてもよい。
メインバッテリ8およびサブバッテリ12は、図2および図3に示すように、1つのバッテリモジュールとして1つの筐体に一体的に設けられるようにしてもよいし、2つのバッテリモジュールとして別途設けられるようにしてもよい。
好ましくは、メインバッテリ8およびサブバッテリ12の各々は、単独での交換が可能に設けられることが好ましい。このようにすると、メインバッテリ8のみが劣化した場合にメインバッテリ8のみを劣化していないバッテリに交換することが可能となる。さらに好ましくは、メインバッテリ8とサブバッテリ12とは相互に交換が可能であることが好ましい。このようにすると、劣化したメインバッテリ8をサブバッテリ12で置き換えた後に、サブバッテリ12の元の位置に劣化していない新たなバッテリを配置することができる。
コンバータ6は、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトル20と、平滑コンデンサ22とを含む。スイッチング素子Q1,Q2は、主正極線MPLと主負極線MNLとの間に互いに直列に接続される。スイッチング素子Q1,Q2として、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。
リアクトル20は、環状のコア部と、コア部の外周に巻き付けられたコイルとによって構成される。リアクトル20のコイルの一方端は、正極線PLを経由してメインバッテリ8の正極端子に接続される。リアクトル20のコイルの他方端は、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2との間の点に接続される。
ダイオードD1は、スイッチング素子Q1に逆並列に接続される。すなわち、ダイオードD1は、主正極線MPLへ向かう方向を順方向として、スイッチング素子Q1に並列に接続される。
ダイオードD2は、スイッチング素子Q2に逆並列に接続される。すなわち、ダイオードD2は、リアクトル20へ向かう方向を順方向として、スイッチング素子Q2に並列に接続される。
コンバータ6のスイッチング素子Q1,Q2は、ECU100からの駆動信号PWM2(duty信号)に基づいて、互いに逆の状態(すなわち、Q1オンのときはQ2オフ、Q1オフのときはQ2オン)となるように制御される。Q1オン期間(Q2オフ期間)とQ2オン期間(Q1オフ期間)とが交互に繰返されることによって、主正極線MPLおよび主負極線MNLの間の電圧VHがメインバッテリ8の出力電圧以上の電圧に制御される。
平滑コンデンサ22は、正極線PLと負極線NLとの間に接続され、正極線PLおよび負極線NLの間の直流電圧に含まれる交流成分を低減する。
DC/DCコンバータ14は、ECU100の制御信号に基づいてメインバッテリ8の電力を用いてサブバッテリ12を充電する。本実施の形態においては、DC/DCコンバータ14は、サブバッテリ12に対して並列に接続されるとして説明するが、DC/DCコンバータ14は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わる場合にサブバッテリ12をメインバッテリ8の電力を用いて充電できればよく、接続の態様としては、特に図1に示す接続の態様に限定されるものではない。
通知装置44は、車室内に設けられ、利用者に対して情報を通知する。通知装置44は、たとえば、情報を表示する表示装置であってもよいし、あるいは、音声によって情報を通知するスピーカであってもよい。
さらに、車両40は、入力電圧センサ24と、コンバータ電流センサ26と、インバータ電流センサ30と、コンバータ温度センサ32と、第1バッテリ電圧センサ34と、バッテリ電流センサ36と、バッテリ温度センサ38と、第2バッテリ電圧センサ42とをさらに含む。
入力電圧センサ24は、コンバータ6の入力電圧である、正極線PLおよび負極線NLの間の電圧VLを検出する。入力電圧センサ24は、検出された電圧VLを示す信号をECU100に送信する。
コンバータ電流センサ26は、リアクトル20を流れる電流ILを検出する。コンバータ電流センサ26は、検出された電流ILを示す信号をECU100に送信する。
インバータ電流センサ30は、インバータ4を流れる電流Iiを検出する。インバータ電流センサ30は、検出された電流Iiを示す信号をECU100に送信する。
コンバータ温度センサ32は、コンバータ6の部品の温度Tcを検出する。なお、コンバータ温度センサ32は、コンバータ6の部品であれば特に限定して設けられるものではないが、たとえば、リアクトル20、スイッチング素子Q1,Q2あるいはダイオードD1,D2のうちのいずれかに設けられる。コンバータ温度センサ32は、コンバータ6の部品の温度Tcを示す信号をECU100に送信する。
第1バッテリ電圧センサ34は、メインバッテリ8の電圧VB1を検出する。第1バッテリ電圧センサ34は、検出された電圧VB1を示す信号をECU100に送信する。
バッテリ電流センサ36は、メインバッテリ8(またはメインバッテリ8およびサブバッテリ12)を流れる電流IBを検出する。バッテリ電流センサ36は、検出された電流IBを示す信号をECU100に送信する。
バッテリ温度センサ38は、メインバッテリ8の温度TBを検出する。バッテリ温度センサ38は、検出された温度TBを示す信号をECU100に送信する。
第2バッテリ電圧センサ42は、サブバッテリ12の電圧VB2を検出する。第2バッテリ電圧センサ34は、検出された電圧VB2を示す信号をECU100に送信する。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)とメモリを含む。ECU100は、メモリに記憶されたマップに基づいて、所定の演算処理を実行するように構成される。
ECU100は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量、車速などに基づいて車両全体に要求される要求パワーを算出し、算出された要求パワーに基づいて、インバータ4を駆動するための駆動信号PWM1およびコンバータ6を駆動するための駆動信号PWM2を生成する。ECU100は、生成した駆動信号PWM1,PWM2をそれぞれインバータ4およびコンバータ6に出力する。
スイッチ10は、ECU100からの駆動信号に基づいてメインバッテリ8の正極を直接PLに接続した状態(以下、第1状態と記載する)と、メインバッテリ8の正極をサブバッテリ12の負極に接続した状態(以下、第2状態と記載する)とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態になるように切り替える。スイッチ10としては、たとえば、リレー回路等が用いられる。
スイッチ10が第1状態となることによって、メインバッテリ8およびサブバッテリ12のうちのメインバッテリ8の電力のみがコンバータ6に供給されることとなる。すなわち、図2の破線部示すようにメインバッテリ8のみによってコンバータ6に電力が供給された状態になる。
また、スイッチ10が第2状態となることによって、メインバッテリ8とサブバッテリ12とが直列に接続された状態になるため、メインバッテリ8およびサブバッテリ12の電力がコンバータ6に供給されることとなる。すなわち、図3の破線部に示すようにメインバッテリ8およびサブバッテリ12によってコンバータ6に電力が供給された状態になる。
このような構成を有する車両40において、メインバッテリ8の電圧が車両40に搭載された電気機器の状態に基づいてコンバータ6に要求される電圧(以下、目標電圧とも記載する)になるようにコンバータ6を用いて昇圧する場合には、目標電圧の上昇によって昇圧比(入力電圧VLに対する目標電圧の比)が増加する場合がある。
「電気機器の状態」とは、たとえば、エアコンコンプレッサーが作動を開始する状態やMG2を用いて図示しないエンジンを始動させる状態等である。ECU100は、電気機器の状態に基づいて現在の目標電圧よりも高い電圧が必要であると判定する場合に現在の目標電圧よりも高い電圧を新たな目標電圧として決定する。
昇圧比の増加によって、コンバータ6のリアクトル20において蓄積・放電されるエネルギが増加し、さらに、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作による損失が増加することによってコンバータ6全体の損失が増加する場合がある。
たとえば、図4の実線に示すように、入力電圧VLがVB(1)である場合であって、目標電圧がVH(0)である場合を想定する。利用者がエアコンを作動させるなどした場合に、目標電圧がVH(0)からVH(1)に上昇した場合には、昇圧比がVH(0)/VB(1)からVH(1)/VB(1)に増加することとなる。そのため、昇圧比の増加した分だけ、コンバータ6全体の損失が増加することとなる。
また、電池セル数を減少させるなどしてバッテリの総容量を低下させて、コンバータの昇圧によって負荷に対して供給する電力を確保する場合には、バッテリの総容量に対する入出力エネルギの比率が大きくなり、バッテリの劣化が促進する場合がある。バッテリの劣化によってバッテリ出力は、低下するため、やはり、昇圧比が増加して、コンバータ6の損失が悪化することとなる。
たとえば、劣化前の入力電圧VLがVB(1)である場合であって、目標電圧がVH(0)である場合を想定する。図4の破線に示すように、バッテリの劣化が促進した場合には、目標電圧が同一のVH(0)であっても、入力電圧VLがVB(1)からVB(0)に低下するため、昇圧比はVH(0)/VB(1)からVH(1)/VB(0)に増加することとなる。
そこで、本実施の形態においては、ECU100が、スイッチ10の状態が第1状態である場合において、コンバータ6およびコンバータ6の作動に連動する車両40の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量がしきい値を超えることによってコンバータ6における損失を悪化させるときに第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する点に特徴を有する。
図5に、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図を示す。ECU100は、SW状態判定部102と、損失悪化判定部104と、SW制御部106とを含む。
SW状態判定部102は、スイッチ10の状態が第1状態であるか否かを判定する。SW状態判定部102は、スイッチ10の状態が変更される毎に変更された状態をフラグのオン・オフに対応づけるなどして記憶しておき、記憶されたスイッチ10の状態に基づいてスイッチ10の状態が第1状態であるか否かを判定する。なお、SW状態判定部102は、たとえば、スイッチ10の状態が第1状態であると判定された場合に状態判定フラグをオンするようにしてもよい。
損失悪化判定部104は、コンバータ6の状態およびコンバータ6の作動に連動する車両40の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量が物理量がしきい値を超えることによってコンバータ6における損失を悪化させる状態であるか否かを判定する。
本実施の形態においては、入力電圧センサ24によって検出されたコンバータ6に供給される電圧VLの実測値と目標電圧との比(目標電圧/実測値)を昇圧比として算出する。損失悪化判定部104は、算出された昇圧比が基準値よりも大きいか否かを判定する。
基準値は、たとえば、コンバータ6の損失が悪化していると判定するための昇圧比のしきい値であって、予め定められた値である。基準値は、実験等によって適合される。
なお、損失悪化判定部104は、たとえば、算出された昇圧比が基準値よりも大きい場合に損失悪化判定フラグをオンするようにしてもよい。
SW制御部106は、スイッチ10の状態が第1状態であって、かつ、昇圧比が基準値よりも大きい場合に、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。なお、SW制御部106は、たとえば、状態判定フラグおよび損失悪化判定フラグがいずれもオンである場合に、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御するようにしてもよい。
本実施の形態において、SW状態判定部102と、損失悪化判定部104と、SW制御部106とは、いずれもECU100のCPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図6を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態であるか否かを判定する。スイッチ10の状態が第1状態である場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでない場合(S100にてNO)、処理はS100に戻される。
S102にて、ECU100は、コンバータ6における昇圧比が基準値よりも大きいか否かを判定する。コンバータ6の昇圧比が基準値よりも大きい場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S102にてNO)、処理はS100に戻される。
S104にて、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作について図7を用いて説明する。
たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合を想定する(S100にてYES)。図7の破線に示すように、コンバータ6に対する入力電圧VLとしてメインバッテリ8によって電圧VB(2)が供給される。このとき、コンバータ6の目標電圧としては電圧VH(2)が決定される。
利用者がエアコンのスイッチをオンするなどしてエアコンコンプレッサーの作動が開始する場合に、目標電圧は、現在の目標電圧VH(2)からエアコンコンプレッサーの安定した作動を確保するための電圧VH(3)まで上昇することとなる。
目標電圧が電圧VH(3)に変更されたことによって、昇圧比(VH(3)/VB(2))が基準値よりも大きくなる場合(S102にてYES)、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する(S104)。そのため、メインバッテリ8に加えてメインバッテリ8に直列に接続されたサブバッテリ12によって電力がコンバータ6に供給されることとなる。メインバッテリ8およびサブバッテリ12の電力がコンバータ6に供給されることによって、コンバータ6に対する入力電圧VLが電圧VB(2)よりも大きい電圧VB(3)となる。
その結果、第2状態への切替後の昇圧比(VH(2)/VB(3))が切替前の昇圧比(VH(3)/VB(2))よりも小さくなり、コンバータ6の損失の悪化が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両用電源装置によると、目標電圧が上昇することによって昇圧比が基準値を超えた場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御することによって、コンバータへの入力電圧が増加するため、昇圧比を低下させることができる。したがって、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することができる。
なお、本実施の形態においては、昇圧比が基準値を超えた場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御するとして説明したが、昇圧比が、たとえば、基準値に対してヒステリシスを考慮したしきい値(基準値よりも小さい値)よりも低下した場合に、スイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、ECU100は、サブバッテリ12が使用される頻度、すなわち、スイッチ10の状態が第2状態に切り替えられる頻度を算出して、算出された頻度が基準値よりも大きい場合に、メインバッテリ8の交換を促す通知をするようにしてもよい。
以下、図8を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100がメインバッテリ8の交換を促す通知をするプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、ECU100は、サブバッテリ12の使用頻度が基準値よりも大きいか否かを判定する。ECU100は、予め定められた期間においてスイッチ10の状態が第2状態である時間をサブバッテリ12の使用時間として積算する。ECU100は、積算された時間から予め定められた期間におけるサブバッテリ12の使用割合をサブバッテリ12の使用頻度として算出する。ECU100は、算出されたサブバッテリ12の使用頻度が基準値よりも大きいか否かを判定する。サブバッテリ12の使用頻度が基準値よりも大きい場合(S200にてYES)、処理はS202に移される。もしそうでない場合(S200にてNO)、処理はS200に戻される。
S202にて、ECU100は、メインバッテリ8の交換を促す通知を利用者に対して行なう。ECU100は、たとえば、通知装置44を用いてメインバッテリ8の交換を促す旨の通知を行なう。
図8に示したフローチャートに基づくECU100の動作について以下に説明する。たとえば、メインバッテリ8が劣化している場合には、劣化していない場合よりも劣化に起因して出力が低下する。そのため、コンバータ6における昇圧比は上昇する傾向にある。そのため、昇圧比が基準値を超える頻度が増加するため、サブバッテリ12の使用時間が長くなる。その結果、サブバッテリ12の使用頻度が基準値よりも大きくなる場合(S200にてYES)、メインバッテリ8の交換を促す通知が利用者に対して行なわれる(S202)。
このようにサブバッテリ12の使用頻度に基づいてメインバッテリ8の交換を促す通知を利用者に対して行なうことによって、運転者にメインバッテリ8が劣化していることを早期に認識させることができる。その結果、劣化したメインバッテリ8の早期の交換が図れる。
さらに、本実施の形態において、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替えられた場合に、コンバータ6のキャリア周波数が第1状態におけるキャリア周波数よりも大きくなるようにコンバータ6を制御するようにしてもよい。
以下、図9を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100がスイッチ10の状態に応じてキャリア周波数を変化させるプログラムの制御構造について説明する。
S300にて、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に移行したか否かを判定する。スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に移行した場合(S300にてYES)、処理はS304に移される。もしそうでない場合(S300にてNO)、処理はS302に移される。
S302にて、ECU100は、キャリア周波数として通常値を決定する。なお、通常値は、メインバッテリ8の電力のみがコンバータ6に供給される場合の電流リプル、リアクトルにおいて発生する鉄損、スイッチング動作による損失等を考慮して設定される予め定められた値である。
S304にて、ECU100は、キャリア周波数として通常値よりも大きい値を決定する。ECU100は、通常値よりも大きい値を決定すればよく、たとえば、通常値に予め定められた値を加算した値を決定するようにしてもよい。予め定められた値は、たとえば、メインバッテリ8の電力とサブバッテリ12の電力とがコンバータ6に供給される場合の電流リプル、リアクトル20における損失を考慮した値である。
図10にコンバータ6の動作時における電流リプルdIの変化を示す。図10に示すように、上アームのオン時間に対応するdtは、dt=T(キャリア周期)×duty=duty/f(キャリア周波数)の式で表される。
また、Vb(バッテリ電圧)=L(リアクトル20のインダクタンス)×dI(電流リプル)/dtの式が成立する。したがって、電流リプルdIは、dI=Vb/L×dt=Vb/L×duty/fの式で表される。
メインバッテリ8の電力のみをコンバータ6に対して供給する場合と、メインバッテリ8の電力とサブバッテリ12の電力とをコンバータ6に対して供給する場合とを比較したとき、バッテリ電圧Vbは、メインバッテリ8の電力とサブバッテリ12の電力とをコンバータ6に対して供給する場合の方が高くなるため、電流リプルが大きくなり、リアクトルにおいて発生する鉄損が増加することとなる。そのため、メインバッテリ8の電力のみを供給する場合よりもキャリア周波数を高くすることによって、電流リプルを小さくすることができる。その結果、リアクトルにおいて発生する損失の増加を抑制して、コンバータ6全体の損失の増加を抑制することができる。
したがって、予め定められた値は、コンバータ6全体の損失の増加が抑制されるように通常値よりも高いキャリア周波数が決定されるように設定される。
図9に示したフローチャートに基づくECU100の動作について説明する。たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合を想定する(S300にてNO)。このとき、キャリア周波数として通常値が決定される(S302)。
一方、昇圧比が基準値を上回るなどしてスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に移行する場合(S300にてYES)、キャリア周波数として通常値に予め定められた値を加算した値が決定される(S304)。
このようにすると、キャリア周波数として通常値が決定される場合よりも電流リプルを小さくすることができるため、リアクトル20において発生する損失の増加を抑制して、コンバータ6全体の損失の増加を抑制することができる。
さらに、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合において、サブバッテリ12のSOC(State Of Charge)が基準値よりも小さい場合に、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御するとともに、DC/DCコンバータ14を用いてサブバッテリ12を充電するようにしてもよい。
以下、図11を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100がサブバッテリ12のSOCに応じてDC/DCコンバータ14を用いて充電するプログラムの制御構造について説明する。
S400にて、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態であるか否かを判定する。スイッチ10の状態が第1状態である場合(S400にてYES)、処理はS402に移される。もしそうでない場合(S400にてNO)、処理はS400に戻される。
S402にて、ECU100は、サブバッテリ12のSOCが基準値よりも小さいか否かを判定する。なお、ECU100は、たとえば、サブバッテリ12の開放端電圧に基づいてサブバッテリ12のSOCを推定するようにしてもよいし、あるいは、サブバッテリ12の電圧VB2とサブバッテリ12に流れる電流とに基づいてサブバッテリ12のSOCを推定するようにしてもよいし、その他の周知の方法でサブバッテリ12のSOCを推定するようにしてもよい。サブバッテリ12のSOCが基準値よりも小さい場合(S402にてYES)、処理はS404に移される。もしそうでない場合(S402にてNO)、処理はS400に戻される。
S404にて、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。S406にて、ECU100は、DC/DCコンバータ14を用いてサブバッテリ12を充電する。
図11に示したフローチャートに基づくECU100の動作について説明する。たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合を想定する(S400にてNO)。サブバッテリ12のSOCが基準値以上である場合(S402にてNO)、サブバッテリ12の充電は行なわれない。一方、サブバッテリ12のSOCが基準値よりも小さい場合(S402にてYES)、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替えられるとともに(S404)、DC/DCコンバータ14を用いてサブバッテリ12が充電される(S406)。
このようにすると、たとえば、メインバッテリ8とサブバッテリ12との電力を1つのバッテリで実現する場合よりも補機に電力を供給するバッテリを充電する場合のDC/DCコンバータ14における降圧比(入力電圧に対する目標電圧の比)を低下させることができる。そのため、DC/DCコンバータにおける損失の低減が図れる。また、降圧比を低下させることができるため、DC/DCコンバータに要求される性能を低くすることができる。その結果、コストダウンが図れる。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
以下、第2の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態においては、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合において、コンバータ6の部品の温度が基準値よりも大きいときにスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する点に特徴を有する。
本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図は、損失悪化判定部104の動作が異なる以外は、図5を用いて説明した第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態において、損失悪化判定部104は、コンバータ温度センサ32によって検出されたコンバータ6の部品の温度が基準値よりも大きいか否かを判定する。基準値は、たとえば、コンバータ6の損失が悪化する部品の温度のしきい値であって、予め定められた値である。基準値は、実験等によって適合される。なお、損失悪化判定部104は、コンバータ6の部品の温度が基準値よりも大きい場合に損失悪化判定フラグをオンするようにしてもよい。
図12を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
なお、図12に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S100にてスイッチ10の状態が第1状態であると判定された場合(S100にてYES)、S500にて、ECU100は、コンバータ6の部品の温度が基準値よりも大きいか否かを判定する。コンバータ6の部品の温度が基準値よりも大きい場合(S500にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S500にてNO)、処理はS100に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作について説明する。
たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合であって、かつ、コンバータ6の部品の温度が基準値以下である場合を想定する(S100にてYES,S500にてNO)。このとき、コンバータ6に対してメインバッテリ8の電圧が供給される。
コンバータ6が作動することによってコンバータ6の部品自体が発熱するか、あるいは他の部品から熱が伝達して部品の温度が上昇する。上昇した部品の温度が基準値よりも大きくなる場合(S500にてYES)、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。そのため、コンバータ6に対してメインバッテリ8に加えてサブバッテリ12の電圧が供給されることとなる。
その結果、スイッチ10が第2状態となることによって昇圧比が小さくなるため、コンバータ6の損失の悪化が抑制される。そのため、コンバータ6の部品の温度の上昇も抑制されることとなる。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両用電源装置によると、コンバータの部品(たとえば、リアクトル、IGBT素子あるいはダイオード)の温度が基準値よりも大きくなる場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御することによって、昇圧比を低下させることができるため、コンバータの損失の悪化を抑制して、部品の温度のさらなる上昇を抑制することができる。したがって、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することができる。さらに、コンバータに用いられる構成部品に要求される耐熱性のレベルを低下させることができるため、コストダウンが図れる。
<第3の実施の形態>
以下、第3の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
以下、第3の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
車両40がMG2を駆動源として走行している場合において、駆動輪がスリップ状態とグリップ状態との間で状態が変化する場合に、MG2側からインバータ4およびコンバータ6に対して過電流が流れる場合がある。このような過電流がインバータ4およびコンバータ6を経由してメインバッテリ8に流れる場合には、劣化が促進される場合がある。メインバッテリ8が劣化する場合、メインバッテリ8の出力が低下することとなるため、昇圧比が大きくなり、コンバータ6の損失が悪化する場合がある。
そこで、本実施の形態においては、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合に、コンバータ6の電流値ILが基準値よりも大きい場合にスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替えるようにスイッチ10を制御する点に特徴を有する。
なお、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合に、コンバータ6の電流値ILに代えてインバータ4の電流値Iiが基準値よりも大きい場合にスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御するようにしてもよい。
本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図は、損失悪化判定部104の動作が異なる以外は、図5を用いて説明した第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態において、損失悪化判定部104は、コンバータ電流センサ26によって検出されたコンバータ6に流れる電流値ILが基準値よりも大きいか否かを判定する。基準値は、たとえば、メインバッテリ8の劣化が促進する電流値ILのしきい値であって、予め定められた値である。基準値は、実験等によって適合される。なお、損失悪化判定部104は、コンバータ6の電流値ILが基準値よりも大きい場合に損失悪化判定フラグをオンするようにしてもよい。
図13を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
なお、図13に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S100にてスイッチ10の状態が第1状態であると判定された場合(S100にてYES)、S600にて、ECU100は、コンバータ6の電流値ILが基準値よりも大きいか否かを判定する。コンバータ6の電流値ILが基準値よりも大きい場合(S600にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S600にてNO)、処理はS100に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作について説明する。
たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合であって、かつ、コンバータ6の電流値ILが基準値以下である場合を想定する(S100にてYES,S600にてNO)。このとき、コンバータ6に対してメインバッテリ8の電圧が供給される。
駆動輪がスリップ状態とグリップ状態との間で状態が変化する場合に、MG2において発生した電流は、インバータ4、コンバータ6を経由してメインバッテリ8に流れることとなる。このとき、コンバータ6の電流値ILが基準値よりも大きい過電流が流れた場合(S600にてYES)、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。そのため、コンバータ6に対してメインバッテリ8に加えてサブバッテリ12の電圧が供給されることとなる。
その結果、MG2において生じた過電流は、メインバッテリ8およびサブバッテリ12に流れることとなる。メインバッテリ8およびサブバッテリ12に対して許容される電流は、メインバッテリ8単体に対して許容される電流よりも高い。そのため、メインバッテリ8の劣化の促進は、メインバッテリ8単体で過電流を受けた場合よりも抑制されることとなる。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両用電源装置によると、コンバータの電流値が基準値よりも大きい場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御することによって、MG2で生じた過電流をメインバッテリとサブバッテリとで受けることができる。そのため、MG2で生じた過電流をメインバッテリ単体で受けた場合よりもメインバッテリの劣化の促進が抑制される。劣化による出力低下が抑制されるため、昇圧比の増加を抑制することができる。したがって、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することができる。
<第4の実施の形態>
以下、第4の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
以下、第4の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態においては、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合に、車両40のシステムの起動後に温度が上昇する部品の温度が基準値よりも小さい冷間状態(車両40が冷間状態)である場合にスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する点に特徴を有する。
本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図は、損失悪化判定部104の動作が異なる以外は、図5を用いて説明した第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態において、損失悪化判定部104は、車両40の部品の温度が基準値よりも小さいか否かを判定する。車両の40の部品の温度とは、たとえば、エンジンの温度、エンジンの冷却水の温度、MG2の温度、メインバッテリ8の温度あるいはサブバッテリ12の温度等である。基準値は、たとえば、車両40が冷間状態であると判定するための車両40の部品の温度のしきい値であって、予め定められた値である。基準値は、実験等によって適合される。なお、損失悪化判定部104は、車両40の部品の温度が基準値よりも小さい場合に損失悪化判定フラグをオンするようにしてもよい。
図14を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
なお、図14に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S100にてスイッチ10の状態が第1状態であると判定された場合(S100にてYES)、S700にて、ECU100は、車両40の部品の温度が基準値よりも小さいか否かを判定する。車両40の部品の温度が基準値よりも小さい場合(S700にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S700にてNO)、処理はS100に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作について説明する。
たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合に(S100にてYES)、車両40の部品が基準値以上である場合(S700にてNO)、スイッチ10の第2状態への切替は行なわれない。そのため、コンバータ6に対してメインバッテリ8の電圧が供給される。
一方、車両40のシステムの起動直後等の車両40の部品が基準値よりも低い冷間状態である場合(S700にてYES)、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。そのため、コンバータ6に対してメインバッテリ8に加えてサブバッテリ12の電圧が供給されることとなる。
その結果、たとえば、車両40がエンジンをMG2の動力を用いて始動させる構成を有する場合において、車両40の冷間時のメインバッテリ8の出力が低い場合において、スイッチの状態を第2状態に切り替えることによってメインバッテリおよびサブバッテリの電力によってエンジンを始動させる場合に必要な電力を確保することができるため、エンジンの始動性の悪化が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両用電源装置によると、車両の部品の温度が基準値よりも小さい場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御することによって、車両の冷間時にエンジンを始動させる場合等にメインバッテリの出力低下による昇圧比の増加を抑制しつつ、必要な電力を確保することができる。したがって、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することができる。
<第5の実施の形態>
以下、第5の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
以下、第5の実施の形態に係る車両用電源装置について説明する。本実施の形態に係る車両用電源装置は、上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作が異なる。それ以外の構成は、図1を用いて説明した上述の第1の実施の形態に係る車両用電源装置が搭載された車両40の構成と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態においては、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態である場合に、メインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さい場合にスイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する点に特徴を有する。
本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図は、損失悪化判定部104の動作が異なる以外は、図5を用いて説明した第1の実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の機能ブロック図と同じ構成である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態において、損失悪化判定部104は、メインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さいか否かを判定する。損失悪化判定部104は、たとえば、メインバッテリ8の電流IBおよび電圧VB1に基づいてメインバッテリ8のSOCを推定するようにしてもよいし、あるいは、電流IBおよび電圧VB1に加えて温度TBに基づいてメインバッテリ8のSOCを推定するようにしてもよいし、その他の周知の方法でメインバッテリ8のSOCを推定するようにしてもよい。
基準値は、たとえば、SOCの低下によりメインバッテリ8の出力が低下して、昇圧比の増加によってコンバータ6の損失が悪化すると判定するためのしきい値であって、予め定められた値である。基準値は、実験等によって適合される。なお、損失悪化判定部104は、メインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さい場合に損失悪化判定フラグをオンするようにしてもよい。
図15を参照して、本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
なお、図15に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S100にてスイッチ10の状態が第1状態であると判定される場合(S100にてYES)、S800にて、ECU100は、メインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さいか否かを判定する。メインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さい場合(S800にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S800にてNO)、処理はS100に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両用電源装置に含まれるECU100の動作について説明する。
たとえば、スイッチ10の状態が第1状態である場合に(S100にてYES)、メインバッテリ8のSOCが基準値以上である場合を想定する(S800にてNO)。このとき、コンバータ6に対してメインバッテリ8の電圧が供給される。
たとえば、車両40がMG2を駆動源として走行するなどしてメインバッテリ8のSOCが基準値よりも小さくなる場合(S800にてYES)、ECU100は、スイッチ10の状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチ10を制御する。そのため、コンバータ6に対してメインバッテリ8に加えてサブバッテリ12の電圧が供給されることとなる。
その結果、メインバッテリ8のSOCの低下に起因して出力が低下した場合においてもメインバッテリ8とサブバッテリ12の電圧がコンバータ6によって昇圧されるため、昇圧比の増加が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両用電源装置によると、メインバッテリのSOCが基準値よりも小さい場合にスイッチの状態が第1状態から第2状態に切り替わるようにスイッチを制御することによって、メインバッテリのSOCの低下に起因した出力低下による昇圧比の増加を抑制することができる。したがって、コンバータの損失の悪化を抑制する車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法を提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 MG、4 インバータ、6 コンバータ、8 メインバッテリ、10 スイッチ、12 サブバッテリ、14 DC/DCコンバータ、20 リアクトル、22 平滑コンデンサ、24 入力電圧センサ、26 コンバータ電流センサ、28 平滑コンデンサ、30 インバータ電流センサ、32 コンバータ温度センサ、34,42 バッテリ電圧センサ、36 バッテリ電流センサ、38 バッテリ温度センサ、40 車両、44 通知装置、102 SW状態判定部、104 損失悪化判定部、106 SW制御部。
Claims (13)
- 電気機器を有する車両に搭載され、前記電気機器に電力を供給するための車両用電源装置であって、
第1蓄電装置と、
第2蓄電装置と、
前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置のうちの少なくともいずれか一方の電圧を変化させるためのコンバータと、
前記第1蓄電装置から前記コンバータに電力が供給される第1状態と前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置から前記コンバータに電力が供給される第2状態とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替えるための切替部とを含み、
前記切替部が前記第2状態である場合において前記第1蓄電装置と前記第2蓄電装置とは直列に接続される、車両用電源装置。 - 前記車両用電源装置は、
前記コンバータおよび前記コンバータの作動に連動する前記車両の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量を検出するための検出部と、
前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記検出部によって検出された前記物理量がしきい値を超えることによって前記コンバータにおける損失を悪化させるときに前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替えるための制御を行なう制御部とを含む、請求項1に記載の車両用電源装置。 - 前記検出部は、前記コンバータに供給される第1電圧を前記物理量として検出し、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記第1電圧に対する前記コンバータに要求される第2電圧の比が予め定められた値よりも大きい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記検出部は、前記コンバータの部品の温度を前記物理量として検出し、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記検出部によって検出された前記部品の温度が予め定められた値よりも大きい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記車両用電源装置は、インバータをさらに含み、
前記検出部は、前記コンバータと前記インバータとのうちの少なくともいずれか一方の電流を前記物理量として検出し、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記検出部によって検出された前記一方の電流が予め定められた値よりも大きい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記検出部は、前記第1蓄電装置の残容量を前記物理量として検出し、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記検出部によって検出された前記第1蓄電装置の残容量が予め定められた値よりも小さい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記検出部は、前記車両のシステムの起動後に温度が上昇する前記車両の部品の温度を前記物理量として検出し、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記検出部によって検出された前記部品の温度が予め定められた値よりも小さい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える、請求項2に記載の車両用電源装置。 - 前記車両用電源装置は、
前記切替部によって前記第2状態に切り替えられる頻度を算出するための算出部と、
前記算出部によって算出された前記第2状態に切り替えられる頻度が予め定められた値よりも大きい場合に、前記第1蓄電装置の交換を促す通知をするための通知部とをさらに含む、請求項2〜7のいずれかに記載の車両用電源装置。 - 前記車両用電源装置は、前記切替部の状態が前記第1状態から前記第2状態に切り替えられた場合に、前記コンバータのキャリア周波数が前記第1状態におけるキャリア周波数よりも大きくなるようにして前記コンバータを制御するためのコンバータ制御部をさらに含む、請求項2〜8のいずれかに記載の車両用電源装置。
- 前記車両用電源装置は、
前記第2蓄電装置に接続され、前記切替部の状態が前記第2状態である場合に前記第2蓄電装置を充電するためのDC/DCコンバータと、
前記第2蓄電装置の残容量を検出するための残容量検出部とをさらに含み、
前記制御部は、前記切替部の状態が前記第1状態である場合であって、かつ、前記第2蓄電装置の残容量が予め定められた値よりも小さい場合に、前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替えるとともに、前記DC/DCコンバータを用いて前記第2蓄電装置を充電する、請求項2〜9のいずれかに記載の車両用電源装置。 - 前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置の各々は、単独での交換が可能に設けられる、請求項1〜10のいずれかに記載の車両用電源装置。
- 前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置は、相互に交換が可能に設けられる、請求項1〜11のいずれかに記載の車両用電源装置。
- 電気機器を有する車両に搭載され、前記電気機器に電力を供給するための車両用電源装置の制御方法であって、前記車両用電源装置は、第1蓄電装置と、第2蓄電装置と、前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置のうちの少なくともいずれか一方の電圧を変化させるためのコンバータと、前記第1蓄電装置から前記コンバータに電力が供給される第1状態と前記第1蓄電装置および前記第2蓄電装置から前記コンバータに電力が供給される第2状態とのうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替えるための切替部とを含み、前記切替部が前記第2状態である場合において前記第1蓄電装置と前記第2蓄電装置とは直列に接続され、
前記車両用電源装置の制御方法は、
前記コンバータおよび前記コンバータの作動に連動する前記車両の部品のうちの少なくともいずれか一方の状態を示す物理量を検出するステップと、
前記切替部の状態が前記第1状態である場合において、前記物理量を検出するステップにて検出された前記物理量がしきい値を超えることによって前記コンバータにおける損失を悪化させるときに前記切替部を前記第1状態から前記第2状態に切り替えるための制御を行なうステップとを含む、車両用電源装置の制御方法。
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JP2010131182A JP2011259589A (ja) | 2010-06-08 | 2010-06-08 | 車両用電源装置および車両用電源装置の制御方法 |
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JP2014217167A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | トヨタ自動車株式会社 | 車載用充電システム |
JP2017178057A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 三菱自動車工業株式会社 | 車両の走行駆動装置 |
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2010
- 2010-06-08 JP JP2010131182A patent/JP2011259589A/ja not_active Withdrawn
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