JP2016072992A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路部の劣化状態に応じて適切に回転電機を制御する制御装置を提供する。
【解決手段】MG制御部51は、モータジェネレータ12の駆動力が駆動輪95に伝達されない状態にて回路部20に通電することで所定エネルギを投入した後の素子温度Tであると通電後素子温度Taと通電前素子温度Tbの差である温度上昇値ΔTに基づき、回路部20の劣化状態を判定する(S110)。MG制御部51は、劣化状態および素子温度Tに基づき、モータジェネレータ12から出力されるトルクを制限する。トルク制限を開始する素子温度Tである制限開始温度Ts、および、素子温度Tに応じたトルク制限傾きは、劣化状態に応じて可変である。これにより、駆動力の伝達に伴うモータジェネレータ12の温度変化の影響を受けることなく、SW素子31〜36の劣化状態を適切に判定することができ、モータジェネレータ12の駆動を適切に制御することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、回転電機の制御装置に関する。
従来、モータに供給する電力を変換する電力変換装置を制御する制御装置が知られている。例えば特許文献1では、インバータを構成するIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)の温度が限界温度になったとき、トルク指令値を制限することで過熱を防止している。
特開平7−194094号公報
ところで、例えばインバータを構成するIGBT等は、熱劣化の度合いに応じて熱抵抗が異なる。しかしながら、特許文献1では、IGBTの劣化度合いについては何ら考慮されていない。そのため、例えば平均的な熱劣化度合いを想定してトルク制限処理を行うと、熱劣化が小さい初期においてはトルク制限をかけすぎることになってしまう。また、熱劣化が大きい場合、トルク制限処理を行う前に熱破壊に至ってしまう虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路部の劣化状態に応じて適切に回転電機を制御する制御装置を提供することにある。
本発明の制御装置は、通電前温度取得手段と、通電後温度取得手段と、劣化状態判定手段と、記憶手段と、トルク制限手段と、を備える。
通電前温度取得手段は、回転電機の通電の切り替えに係るスイッチング素子を有する回路部に通電する前の回路部の温度である通電前温度を取得する。
通電後温度取得手段は、回転電機の駆動力が駆動対象に伝達されない状態にて回路部に通電することで所定エネルギを投入した後の回路部の温度である通電後温度を取得する。
劣化状態判定手段は、通電後温度と通電前温度との差である温度上昇値に基づき、回路部の劣化状態を判定する。
トルク制限手段は、劣化状態および回路部に温度に基づき、回転電機から出力されるトルクを制限する。
トルク制限を開始する回路部の温度である制限開始温度、および、回路部の温度に応じたトルク制限傾きの少なくとも一方は、劣化状態に応じて可変である。
本発明では、回転電機の駆動力が駆動輪に伝達されない状態にて回路部に通電することで所定エネルギを投入したときの回路部の温度上昇値に基づいて劣化状態を判定している。これにより、駆動力の伝達に伴う回転電機の温度変化の影響を受けることなく、回路部の劣化状態を適切に判定することができる。
また、劣化状態に応じ、トルク制限を開始する制限開始温度およびトルク制限傾きの少なくとも一方を可変としているので、回路部の劣化状態に応じ、回転電機を適切に制御可能である。これにより、回路部の劣化が小さい状態における過剰なトルク制限を回避可能である。また、回路部の劣化が大きい状態では、速やかにトルクを制限可能であるので、回路部のさらなる熱劣化を抑制可能であるとともに、回路部の破損を防ぐことができる。
本発明の一実施形態による車両制御システムの構成を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態による回路部および制御部を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態によるパワーカードを示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態による劣化状態判定処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による劣化状態に応じた温度上昇値の変化を説明する説明図である。 本発明の一実施形態による劣化状態の判定方法を説明する説明図である。 本発明の一実施形態によるトルク制限マップを説明する説明図である。 本発明の一実施形態によるトルク制限処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態によるトルク制限処理を説明するタイムチャートである。
以下、本発明による制御装置を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による制御装置が適用される車両制御システムを図1に示す。
図1に示すように、車両制御システム1は、エンジン11、回転電機としてのモータジェネレータ12、変速機13、電源としてのバッテリ15、第1クラッチ16、第2クラッチ17、回路部20、および、制御部50等を備え、車両90に搭載される。本実施形態の車両90は、エンジン11およびMG12の駆動力にて走行するハイブリッド車両である。
以下適宜、モータジェネレータを「MG」と記載する。
エンジン11は、複数の気筒を有する内燃機関であり、エンジン11の駆動力は、第1クラッチ16を介してモータジェネレータ12に伝達される。
モータジェネレータ12は、バッテリ15から電力の電力で駆動されることによりトルクを発生する電動機としての機能、および、エンジン11による駆動あるいは車両90の制動時に駆動されて発電する発電機としての機能を有する。本実施形態のモータジェネレータ12は、永久磁石式同期型の3相交流電動機である。以下、モータジェネレータ12が電動機として機能する場合を中心に説明する。
エンジン11およびモータジェネレータ12の駆動力は、第2クラッチ17および変速機13を介して、駆動軸91に伝達される。駆動軸91に伝達された駆動力は、ギア92および車軸93を介して駆動対象としての駆動輪95を回転させる。本実施形態の変速機13は、無段階に変速可能な無段変速機(CVT)であるが、有段変速機としてもよい。
バッテリ15は、例えばニッケル水素またはリチウムイオン等の充放電可能な二次電池により構成される直流電源である。バッテリ15に替えて、電気二重層キャパシタ等の蓄電装置を直流電源として用いてもよい。
バッテリ15は、充電状態としてのSOC(State Of Charge)が所定の範囲内となるように制御される。
第1クラッチ16は、エンジン11とモータジェネレータ12との間に設けられ、エンジン11とモータジェネレータ12とを断続可能に構成される。
第2クラッチ17は、モータジェネレータ12と変速機13との間に設けられ、モータジェネレータ12と変速機13とを断続可能に構成される。
すなわち、第1クラッチ16を切ることで、エンジン11の駆動力がモータジェネレータ12側へ伝達されなくなり、第2クラッチ17を切ることで、モータジェネレータ12の駆動力が駆動輪95側へ伝達されなくなる。
回路部20および制御部50の詳細を図2に示す。図2では、制御線については適宜省略する。
図2に示すように、回路部20は、昇圧コンバータ21、および、インバータ部30を有する。
昇圧コンバータ21は、リアクトル22、昇圧駆動部23、および、コンデンサ26等を有する。
リアクトル22は、リアクトル電流ILの変化に伴って誘起電圧が発生し、電気エネルギを蓄積する。
昇圧駆動部23は、高電位側スイッチング素子(以下、スイッチング素子を「SW素子」という。)24および低電位側SW素子25を有する。高電位側SW素子24および低電位側SW素子25は、いずれもIGBTである。高電位側SW素子24は、コレクタがインバータ部30の高電位ライン37に接続され、エミッタが低電位側SW素子25のコレクタと接続される。低電位側SW素子25のエミッタは、インバータ部30の低電位ライン38に接続される。高電位側SW素子24と低電位側SW素子25との接続点には、リアクトル22の出力端が接続される。
SW素子24、25は、制御部50からのコンバータ駆動信号に基づき、交互に、かつ、相補的にオンオフ作動する。高電位側SW素子24がオフ、低電位側SW素子25がオンのとき、リアクトル22にリアクトル電流ILが流れることにより、リアクトル22にエネルギが蓄積される。また、高電位側SW素子24がオン、低電位側SW素子25がオフのとき、リアクトル22に蓄積されたエネルギが放出されることにより、バッテリ入力電圧Vinに誘起電圧が重畳され昇圧された出力電圧がコンデンサ26に充電される。
コンデンサ26は、インバータ部30と並列に接続される。
インバータ部30は、6つのSW素子31〜36を有する3相インバータであり、パワーカード40(図3参照)により構成される。本実施形態のSW素子31〜36は、いずれもIGBTであり、高電位側SW素子31〜33が高電位側に配置され、低電位側SW素子34〜36が低電位側に配置される。
高電位側SW素子31〜33は、コレクタが高電位ライン37に接続される。高電位側SW素子31のエミッタは低電位側SW素子34のコレクタと接続され、高電位側SW素子32のエミッタは低電位側SW素子35のコレクタと接続され、高電位側SW素子33のエミッタは低電位側SW素子36のコレクタと接続される。低電位側SW素子34〜36のエミッタは、低電位ライン38と接続される。
高電位側SW素子31〜33と低電位側SW素子34〜36との接続点は、それぞれモータジェネレータ12の各相巻線(U相、V相、W相)の一端に接続される。
対になる高電位側SW素子31〜33と低電位側SW素子34〜36とは、制御部50からのインバータ駆動信号に基づき、交互に、かつ、相補的にオンオフ作動する。
インバータ部30には、昇圧コンバータ21により昇圧された出力電圧の直流電力が入力され、SW素子31〜36をオンオフ作動することにより直流電力を3相交流電力に変換し、モータジェネレータ12に出力する。
図3に示すように、パワーカード40は、SW素子31〜36、パワーカード基板41、放熱板42、および、放熱グリス43を有する。図3においては、SW素子31を例示し、SW素子32〜36の記載を省略した。
SW素子31〜36は、パワーカード基板41に実装される。SW素子31〜36のパワーカード基板41と反対側の面には、放熱板42が設けられる。SW素子31〜36と放熱板42との間には、放熱グリス43が塗布される。これにより、SW素子31〜36の熱は、パワーカード基板41側、および、放熱板42側の両面から放熱される。
また、パワーカード40全体は、図示しない冷却配管内を流通する冷却水により冷却される。
図2に示すように、制御部50は、制御装置としてのMG制御部(図中、「MG−ECU」と記載する。)51、および、ハイブリッド制御部(図中、「HV−ECU」と記載する。)55を有する。
MG制御部51は、演算部52、および、記憶部53を有する。
演算部52は、CPU、ROM、および、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種制御プログラムを実行することで各種制御を実施する。演算部52は、コンバータ駆動信号を生成して昇圧コンバータ21に出力することで、昇圧コンバータ21の駆動を制御する。
演算部52は、図示しない温度センサから、SW素子31〜36の温度を取得する。素子温度Tは、SW素子31〜36の一部または全部の温度そのものとしてもよいし、平均値等としてもよい。
演算部52は、取得されたSW素子31〜36の温度である素子温度Tに基づき、SW素子31〜36の劣化状態を判定する。劣化状態判定の詳細については、後述する。演算部52は、上位ECUであるハイブリッド制御部55からのトルク指令値trq*および劣化状態等に応じたインバータ駆動信号を生成してインバータ部30に出力することで、モータジェネレータ12の駆動を制御する。
記憶部53は、EEPROM等の不揮発性メモリにより構成され、SW素子31〜36の劣化状態等を記憶する。
ハイブリッド制御部55は、CPU、ROM、および、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種制御プログラムを実行することで各種制御を実施する。ハイブリッド制御部55は、図示しないアクセルセンサ、シフトスイッチ、ブレーキスイッチ、車速センサ等からの信号が入力され、取得されたこれらの信号等に基づき、車両90全体の制御を司る。
本実施形態では、MG制御部51は、システム起動時にイニシャルチェックを実施する。イニシャルチェックでは、素子温度Tに基づいてSW素子31〜36の劣化状態を判定する。
素子温度Tに基づく劣化状態判定処理を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。劣化状態判定処理は、イグニッション電源等の図示しない始動スイッチがオンされ、車両制御システム1がレディオン(Ready ON)となったときに演算部52にて実行される処理である。
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で記す。)では、回路部20が起動したか否かを判断する。回路部20が起動していないと判断された場合(S101:NO)、この判断処理を繰り返す。回路部20が起動したと判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。
S102では、前回の劣化判定から所定インターバルが経過したか否かを判断する。本実施形態では、前回の劣化判定からの走行距離が所定距離以上となった場合、「前回の劣化判定から所定インターバルが経過した」と判断する。前回の劣化判定から所定インターバルが経過していないと判断された場合(S102:NO)、S103以降の処理を行わない。前回の劣化判定から所定インターバルが経過したと判断された場合(S102:YES)、S103へ移行する。
S103では、バッテリ15が、回路部20に所定エネルギを投入可能な状態であるか否かを判断する。本実施形態では、バッテリ15のSOCが判定閾値Sth以上である場合、回路部20に所定エネルギを投入可能な状態であると判断する。判定閾値Sthは、SOCの制御範囲の下限値よりも大きい値であって、劣化状態の判定のための電力を使用して差し支えない程度の値に設定される。バッテリ15が、回路部20に所定エネルギを投入可能な状態ではないと判断された場合(S103:NO)、すなわちSOCが判定閾値Sth未満である場合、S104以降の処理を行わない。バッテリ15が、回路部20に所定エネルギを投入可能な状態であると判断された場合(S103:YES)、すなわちSOCが判定閾値Sth以上である場合、S104へ移行する。
S104では、インバータ部30に通電する前の素子温度Tである通電前素子温度Tbを取得する。
S105では、所定電圧、所定電流にて、インバータ部30への通電を開始する。このとき、第1クラッチ16および第2クラッチ17を切り、駆動力が伝達されないようにする。
S106では、通電開始から所定の通電期間Pe(例えば200msec)が経過したか否かを判断する。通電期間Peが経過していないと判断された場合(S106:NO)、この判断処理を繰り返す。通電期間Peが経過したと判断された場合(S106:YES)、S107へ移行する。
S107では、インバータ部30への通電を終了する。本実施形態では、所定の通電期間Peに亘り、所定電圧および所定電流をインバータ部30に通電することが、「回路部に所定エネルギを投入する」ことに対応するものとする。
S108では、通電後の素子温度Tである通電後素子温度Taを取得する。本実施形態では、素子温度Tの変化が遅れることを考慮し、通電終了後、所定期間の素子温度Tをモニタし、ピーク値を通電後素子温度Taとする。
S109では、温度上昇値ΔTを演算する。温度上昇値ΔTは、式(1)により演算される。
ΔT=Ta−Tb ・・・(1)
S110では、温度上昇値ΔTに基づき、劣化状態を判定する。
S111では、S110にて判定された劣化状態を、記憶部53に記憶させる。このとき、S102の判定に係る走行距離情報を併せて記憶部53に記憶させ、劣化状態判定処理を終了する。
ここで、劣化状態の判定について図5および図6に基づいて説明する。
図5では、後述する各劣化レベルL1〜L3の温度上昇値ΔTの変化を示している。本実施形態では、SW素子31〜36が最も熱劣化していない初期状態を劣化レベルL1、次いで劣化レベルL2とし、最も熱劣化している状態を劣化レベルL3とする。ここで、SW素子31〜36の熱劣化が進んでいるほど、「劣化レベルが大きい」とし、熱劣化が進んでいない場合を「劣化レベルが小さい」とする。
図5に示すように、所定電圧、所定電流にてインバータ部30への通電を行った場合、SW素子31〜36の劣化状態により素子温度Tの上昇速度が異なる。すなわち、SW素子31〜36の熱劣化の進行により熱抵抗が大きくなるため、熱劣化が進行するほど、素子温度Tの上昇速度が速くなる。
そこで本実施形態では、インバータ部30に所定電圧、所定電流の通電を行い、通電期間Pe経過後の温度上昇値ΔTに基づいて劣化状態を判定する。
具体的には、図6(a)に示すように、始動スイッチがオンされ、車両制御システム1がレディオンとなった後、所定電圧、所定電流にてインバータ部30への通電を開始する(時刻x10)。このとき、図6(b)に示すように、シフトレンジは、PレンジまたはNレンジとする。また、本実施形態では、エンジン11によりモータジェネレータ12が駆動されたり、モータジェネレータ12の駆動力により駆動輪95が駆動されたりすると、モータジェネレータ12の駆動による温度変化の影響を受けるため、第1クラッチ16および第2クラッチ17を切っておく。
図6(c)に示すように、所定電圧、所定電流にてインバータ部30への通電を行い、モータジェネレータ12のトルク(以下、「MGトルク」という、)が上昇すると、通電開始から通電期間Pe経過後のMGトルクは、所定トルクQaとなる。また、時刻x10から通電期間Pe経過後の時刻x11にて通電を終了すると、MGトルクはゼロとなる。
図6(d)に示すように、通電によるMGトルクの上昇に伴い、素子温度Tが上昇する。時刻x11にて通電を終了すると、時刻x11よりやや遅れた時刻x12にて素子温度Tがピークに達し、その後低下する。本実施形態では、時刻x10にて通電を開始する前の素子温度を通電前素子温度Tb1、時刻x12の素子温度を通電後素子温度Ta1とし、温度上昇値ΔT1を演算する。ここでは説明のため、通電前素子温度Tb1は、後述の通電前素子温度Tb2、Tb3と同じであるものとする。
図6(d)、(e)に示すように、温度上昇値ΔT1は、第1判定閾値TH1(例えば70[℃])以下であるので、劣化状態を劣化レベルL1とする。
また、時刻x12の通電後素子温度Ta1に基づく劣化判定処理後、所定インターバル経過後に始動スイッチがオンされると、時刻x20から通電期間Pe後の時刻x21までの期間、所定電圧、所定電流にてインバータ部30への通電を行う。時刻x21にて通電を終了すると、時刻x21よりやや遅れた時刻x22にて素子温度Tがピークに達し、その後低下する。本実施形態では、時刻x20にて通電を開始する前の素子温度を通電前素子温度Tb2、時刻x22の素子温度を通電後素子温度Ta2とし、温度上昇値ΔT2を演算する。
図6(d)、(e)に示すように、温度上昇値ΔT2は、第1判定閾値TH1より大きく、第2判定閾値TH2(例えば90[℃])以下であるので、劣化状態を劣化レベルL2とする。
さらにまた、時刻x22の通電後素子温度Ta2に基づく劣化判定処理後、所定インターバル経過後に始動スイッチがオンされると、時刻x30から通電期間Pe後の時刻x31までの期間、所定電圧、所定電流にてインバータ部30への通電を行う。時刻x31にて通電を終了すると、時刻x31よりやや遅れた時刻x32にて素子温度Tがピークに達し、その後低下する。本実施形態では、時刻x30にて通電を開始する前の素子温度を通電前素子温度Tb3、時刻x32の素子温度を通電後素子温度Ta3とし、温度上昇値ΔT3を演算する。
図6(d)、(e)に示すように、温度上昇値ΔT3は、第2判定閾値TH2より大きいので、劣化状態を劣化レベルL3とする。
本実施形態では、図7に示すトルク制限マップを用い、トルク制限処理を行う。
トルク制限係数は、劣化レベルL1、L2、L3に応じた換算ラインF1、F2、F3を用い、素子温度Tに基づいて設定される。本実施形態では、劣化レベルL1のとき換算ラインF1、劣化レベルL2のとき換算ラインF2、劣化レベルL3のとき換算ラインF3とする。
本実施形態では、劣化レベルL1のときにトルク制限を開始する制限開始温度をTs1、劣化レベルL2のときにトルク制限を開始する制限開始温度をTs2、劣化レベルL3のときにトルク制限を開始する制限開始温度をTs3とする。
また、劣化レベルL1のとき素子温度Tが出力停止温度Te1以上、劣化レベルL2のとき素子温度Tが出力停止温度Te2以上、劣化レベルL3のとき素子温度Tが出力停止温度Te3以上で、トルク制限係数をゼロとし、モータジェネレータ12からの出力を停止する。
本実施形態では、トルク制限係数を1未満としてトルク制限を開始する制限開始温度Tsは、劣化レベルが大きいほど低く設定される。すなわち、Ts3<Ts2<Ts1である。同様に、出力停止温度Teは、Te3<Te2<Te1である。
制限開始温度Ts1、Ts2、Ts3および出力停止温度Te1、Te2、T3は、適宜設定可能である。
また、トルク制限傾きは、劣化レベルが大きいほど大きくなるように設定される。すなわち、劣化レベルL1のときのトルク制限傾きをA1、劣化レベルL2のときのトルク制限傾きをA2、劣化レベルL3のときのトルク制限傾きをA3とすると、A1<A2<A3である。本実施形態におけるトルク制限傾きは、制限開始温度と出力停止温度との間における素子温度Tとトルク制限係数との関数の傾きの絶対値とする。
本実施形態では、システム起動時のイニシャルチェックにて劣化状態判定処理を行っており、イニシャルチェック終了後の通常モードにおいては、記憶された劣化状態に応じた特定のトルク制限マップを用いてトルク制限処理を行う。
次に、劣化状態に応じたトルク制限処理を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。トルク制限処理は、車両制御システム1がレディオンされているときに、MG制御部51にて実行される。
S201では、イニシャルチェックが終了したか否かを判断する。イニシャルチェックが終了していないと判断された場合(S201:NO)、この判断処理を繰り返す。イニシャルチェックが終了したと判断された場合(S201:YES)、S202へ移行する。
S202では、記憶部53に記憶されている劣化状態を読み出す。
S203では、図7に示すトルク制限マップを参照し、劣化状態に応じた制限開始温度Tsを決定する。
S204では、モータジェネレータ12の駆動が開始されたか否かを判断する。モータジェネレータ12の駆動が開始されていないと判断された場合(S204:NO)、この判断処理を繰り返す。モータジェネレータ12の駆動が開始されたと判断された場合(S204:YES)、S205へ移行する。
S205では、素子温度Tを取得する。
S206では、S205で取得された素子温度Tが制限開始温度Tsより大きいか否かを判断する。素子温度Tが制限開始温度Tsより大きいと判断された場合(S206:YES)、S207へ移行する。素子温度Tが制限開始温度Ts以下であると判断された場合(S206:NO)、S208へ移行する。
S207では、図7に示すトルク制限マップを参照し、素子温度Tおよび劣化状態に応じたトルク制限係数を取得する。
S208では、トルク制限係数を1とし、素子温度Tが制限開始温度Ts以下である場合、トルク制限を行わない。
S207またはS208に続いて移行するS209では、制限後トルクtrq_rを演算する。制限後トルクtrq_rは、ハイブリッド制御部55から取得されるトルク指令値trq*にS207またはS208にて決定された制限係数を乗じた値とし、制限後トルクtrq_rに基づいてモータジェネレータ12の駆動を制御する。なお、S209に係る処理は、制限開始温度Tsおよびトルク制限係数を決定する処理と別処理にて実行されるように構成してもよい。
S210では、始動スイッチがオフされたか否かを判断する。始動スイッチがオフされていないと判断された場合(S210:NO)、S205に戻る。始動スイッチがオフされたと判断された場合(S210:YES)、本処理を終了する。
ここで、トルク制限処理を、図9に示すタイムチャーチに基づいて説明する。図9では、劣化レベルL3のときを実線、劣化レベルL1のときを破線、参考例を一点鎖線で示す。図9では、フィルタ処理等による遅れ要素の影響を省略して記載している。
図9(a)、(b)、(c)に示すように、車両制御システム1がレディオンされ、シフトレンジがPレンジからDレンジに切り替わった後の指令トルクtrq*が一定値Qsである場合を例に説明する。また、劣化レベルL3のときに素子温度Tが制限開始温度Ts3に達する時刻x1までは、劣化状態によらずトルク制限が行われず、トルク制限係数が1であるので、制限後トルクtrq_rと指令トルクtrq*とが等しい。
劣化レベルL3のとき、SW素子31〜36の熱抵抗が大きく、素子温度Tが上がりやすいので、劣化レベルL1、L2のときの制限開始温度Ts1、Ts2よりも低い制限開始温度Ts3からトルク制限を行う。
図9の例では、実線で示すように、素子温度Tが制限開始温度Ts3より大きくなる時刻x1にてトルク制限を開始する。また、素子温度Tが出力停止温度Te3より高い時刻x2から時刻x4までの期間は、トルク制限係数をゼロとし、制限後トルクtrq_rをゼロとする。トルク制限により素子温度Tが低下し、制限開始温度Ts3以下となる時刻x5にて、トルク制限係数を1とし、トルク制限を終了する。トルク制限がなされる時刻x1から時刻x5までの期間の制限後トルクtrq_rは、指令トルクtrq*に素子温度Tに応じたトルク制限係数が乗じられた値となる。なお、制限後トルクtrq_rは、素子温度Tに応じて変化するが、図9では簡略化のため、直線的に変化するものとして記載した。また、トルクの急変を避けるため、トルク制限係数の変化よりも制限後トルクtrq_rの変化が遅くなるように、適宜フィルタ処理等を行ってもよい。
破線で示すように、劣化レベルL1のとき、SW素子31〜36の熱抵抗が小さく、素子温度Tが上がりにくいので、素子温度Tが制限開始温度Ts1より大きくなる時刻x6まではトルク制限を行わないので、モータジェネレータ12の出力が低下しない。時刻x6にてトルク制限を開始すると、素子温度Tが時刻x8にて増加から減少に転じ、素子温度Tが制限開始温度Ts1以下となる時刻x9にて、トルク制限係数を1とし、トルク制限を終了する。トルク制限がなされる時刻x6から時刻x9までの期間の制限後トルクtrq_rは、指令トルクtrq*に素子温度Tに応じたトルク制限係数が乗じられた値となる。
参考例では、劣化状態を考慮せず、素子温度Tが所定温度より高くなった場合にトルク制限を行うものとする。図9では、素子温度Tが制限開始温度Ts1を超えたときにトルク制限を行う例を示している。
図9中に一点鎖線で示すように、劣化レベルが大きい場合、素子温度Tが制限開始温度Ts1に達する時刻x3までトルク制限を行わないと、破線で示す劣化レベルが小さい場合と比較して、時刻x7における素子温度Tのピーク値Tpが大きくなる。そのため、SW素子31〜36の熱劣化が進行したり、ピーク値TpによってはSW素子31〜36が破損に至る虞がある。
一方、図示はしていないが、劣化状態を考慮せず、制限開始温度をTs3とすると、劣化レベルが小さい場合、余分にトルク制限をかけることになってしまう。
本実施形態では、劣化状態に応じて、制限開始温度、および、トルク制限傾きを設定している。これにより、劣化状態に応じた適切なトルク制限が可能であるので、劣化レベルが小さい場合、余分なトルク制限をかけることなく、モータジェネレータ12からトルクを出力することができ、ドライバビリティが向上する。また、劣化レベルが大きい場合、低い温度からトルク制限を開始し、速やかにトルクを制限できるため、SW素子31〜36のさらなる熱劣化を抑制することができ、熱破壊を回避することができる。
以上詳述したように、MG制御部51は、以下の処理を行う。
MG制御部51は、モータジェネレータ12の通電の切り替えに係るSW素子31〜36を有する回路部20に通電する前の素子温度である通電前素子温度Tbを取得する(図4中のS104)。
MG制御部51は、モータジェネレータ12の駆動力が駆動輪95に伝達されない状態にて、回路部20に通電することで所定エネルギを投入した後の素子温度である通電後素子温度Taを取得する(S108)。
MG制御部51は、通電後素子温度Taと通電前素子温度Tbとの差である温度上昇値ΔTに基づき、回路部20の劣化状態を判定し(S110)、判定された劣化状態を記憶部53に記憶させる(S111)。
MG制御部51は、劣化状態および素子温度Tに基づき、モータジェネレータ12から出力されるトルクを制限する(図8中のS209)。
トルク制限を開始する素子温度Tである制限開始温度Ts、および、素子温度Tに応じたトルク制限傾きは、劣化状態に応じて可変である。
本実施形態では、モータジェネレータ12の駆動力が駆動輪95に伝達されない状態にて回路部20に通電することで所定エネルギを投入したときのSW素子31〜36の温度上昇値ΔTに基づいて劣化状態を判定している。これにより、駆動力の伝達に伴うモータジェネレータ12の温度変化の影響を受けることなく、SW素子31〜36の劣化状態を適切に判定することができる。
また、トルク制限を開始する制限開始温度およびトルク制限傾きを劣化状態に応じて可変としているので、回路部20の劣化状態に応じ、モータジェネレータ12を適切に制御可能できる。これにより、回路部20の劣化が小さい状態における過剰なトルク制限を回避可能である。また、回路部20の劣化が大きい状態では、速やかにトルクを制限可能であるので、回路部20のさらなる熱劣化を抑制可能であるとともに、回路部20の破損を防ぐことができる。
MG制御部51は、前回の劣化判定から所定インターバルが経過した後に(S102:YES)、劣化状態の判定を行う。例えば、システム起動時のイニシャルチェックにて劣化判定を行う場合、必ずしも毎回の劣化判定を行う必要がなければ、所定インターバルが経過していない場合には劣化判定処理を省略する。これにより、イニシャルチェックに要する時間を短縮することができる。
MG制御部51は、モータジェネレータ12に電力を供給するバッテリ15が、回路部20に所定エネルギを投入可能な状態であると判断された場合(S103:YES)、劣化状態の判定を行う。すなわち、例えばバッテリ15の充電残量が少ない場合等においては劣化状態の判定を行わない。これにより、劣化状態の判定を行うことによるバッテリ15の過放電や燃費の悪化等を防ぐことができる。
本実施形態では、回路部20の温度を、SW素子31〜36の温度である素子温度Tとする。これにより、SW素子31〜36の温度に基づき、適切に劣化レベルを判定し、SW素子31〜36の熱破損を防止することができる。
本実施形態では、MG制御部51が「通電前温度取得手段」、「通電後温度取得手段」、「劣化状態判定手段」、「記憶手段」、および、「トルク制限手段」を構成する。また、図4中のS104が「通電前温度取得手段」の機能としての処理に対応し、S108が「通電後温度取得手段」の機能としての処理に対応し、S110が「劣化状態判定手段」の機能としての処理に対応し、S111が「記憶手段」の機能としての処理に対応し、図8中のS209が「トルク制限手段」の機能としての処理に対応する。
また、素子温度Tが「回路部の温度」に対応し、通電前素子温度Tbが「通電前温度」に対応し、通電後素子温度Taが「通電後温度」に対応する。
(他の実施形態)
(ア)回路部温度
上記実施形態では、インバータを構成するSW素子の温度を回路部の温度とする。他の実施形態では、SW素子の温度に替えて還流ダイオードの温度を回路部の温度としてもよい。また、昇圧コンバータを構成するリアクトル、SW素子、または、コンデンサ等の電子部品の温度を回路部の温度としてもよい。例えば、コンデンサの温度を回路部の温度とする場合、回路部の劣化状態としてコンデンサの劣化状態が監視され、コンデンサの熱劣化を抑制し、熱破壊を防止することができる。
また、電子部品の接続に用いられるバスバー等の配線温度を回路部の温度としてもよい。また他の実施形態では、パワーカードの冷却水温を回路部の温度としてもよい。
(イ)劣化状態判定手段
上記実施形態では、劣化レベルを3段階とした。他の実施形態では、劣化レベルは3段階に限らず、2段階でもよいし、4段階以上としてもよいし、連続的に変化するようにしてもよい。劣化レベルが連続的に設定される場合、例えば連続的に変化する劣化レベル値を用いた関数等により、モータジェネレータのトルクを制限するように構成してもよい。
上記実施形態では、温度上昇値そのものに基づいて劣化状態を判定する。他の実施形態では、温度上昇値および設定値に基づいて劣化状態を判定してもよい。例えば平均的な劣化状態の回路部に所定エネルギを投入したときの温度上昇値を設定値とし、設定値と実際の温度上昇値との差分に基づいて劣化状態を判定してもよい。また例えば、設定値を含む所定範囲を通常劣化範囲とし、通常劣化範囲よりも温度上昇値が小さい場合、劣化レベルが小さく、通常劣化範囲よりも温度上昇値が大きい場合、劣化レベルが大きいといったように、劣化状態を判定してもよい。
他の実施形態では、例えばインスツルメンタルパネルに劣化状態を表示する等、劣化状態をユーザに報知する報知手段を設けてもよい。劣化状態をユーザに報知することで、無理な運転をしないように促したり、早めに整備を行うように促したりすることができる。
また、劣化状態に基づき、パワーカードの交換時期等である整備情報を推定してもよい。また、推定された整備情報をユーザに通知するようにしてもよい。
上記実施形態では、前回の劣化判定からの走行距離が所定距離以上となった場合、前回の劣化判定からの所定インターバルが経過した、と判断する。
谷実施形態では、例えば図示しないナビゲーション装置等から時刻情報を取得し、前回の劣化判定からの経過時間が所定時間以上となった場合、「前回の劣化判定から所定インターバルが経過した」と判断してもよい。時刻情報に基づいて所定インターバルの経過を判断する場合、図4中のS111では、劣化状態と併せて劣化判定を行った時刻に係る時刻情報を記憶部に記憶させる。
また、始動スイッチがオンされてからオフされるまでを1トリップとし、始動スイッチのオフ/オンに基づいてトリップ回数をカウントしておく。そして、走行距離に替えて、前回劣化判定からのトリップ回数が所定回数以上となった場合、「前回の劣化判定から所定インターバルが経過した」と判断してもよい。トリップ回数に基づいて所定インターバルの経過を判断する場合、S111では、トリップ回数のカウントに係るカウンタをリセットするように構成してもよい。
また、他の実施形態では、図4中のS102の処理を省略し、毎回のイニシャルチェック時に劣化状態判定処理を行うようにしてもよい。この場合、判定された劣化状態を、EEPROM等で構成される記憶部に替えて、演算部内のRAM等に記憶させるようにし、記憶部を省略してもよい。
また、他の実施形態では、劣化状態判定処理は、回転電機の駆動力が駆動対象に伝達されていない状態であれば、イニシャルチェック時に限らずどのようなときに実行してもよい。例えば第1クラッチおよび第2クラッチが切られた状態での惰性走行中に劣化状態判定処理を行ってもよい。また例えば、整備モード時に強制レディオンし、劣化状態判定処理を行ってもよい。
また、他の実施形態では、図4中のS103の処理を省略し、電源の充電状態によらず、劣化状態の判定を行うようにしてもよい。
(ウ)トルク制限手段
上記実施形態では、トルク指令値にトルク制限係数を乗じることでトルクを制限する。他の実施形態では、例えば電圧指令値や電流指令値に制限係数を乗じてもよい。また、トルク制限係数によらず、直接的にトルクが制限されるように構成してもよい。
上記実施形態では、制限開始温度およびトルク制限傾きを劣化状態に応じて可変とする。他の実施形態では、制限開始温度、または、トルク制限傾きを劣化状態に応じて可変としてもよい。
上記実施形態では、制限開始温度と出力停止温度との間における回路部の温度とトルク制限係数とは直線関係である。他の実施形態では、また、制限開始温度と出力停止温度との間を複数の区間に分け、区間毎に傾きを変えてもよい。回路部の温度とトルク制限係数との関係は、例えば二次以上の関数等、直線関係に限らない。
(エ)回路部
上記実施形態では、SW素子は、IGBTにより構成される。他の実施形態では、SW素子をIGBT以外の半導体素子等により構成してもよい。上記実施形態では、SW素子は、パワーカードにより構成され、両面放熱構造である。他の実施形態では、SW素子の放熱構造は、片面放熱としてもよい。また、インバータ部をパワーカード以外で構成してもよい。
上記実施形態では、回路部は、昇圧コンバータを有する。他の実施形態では、昇圧コンバータを省略してもよい。
(オ)制御装置
上記実施形態では、各手段は、MG制御部により構成される。他の実施形態では、各手段の一部または全部をハイブリッド制御部により構成してもよい。また、MG制御部およびハイブリッド制御部を1つの制御部として構成してもよい。
上記実施形態では、制御装置がハイブリッド車両に適用される。他の実施形態では、ハイブリッド車両に限らず、電気自動車や燃料電池車等の主機モータを用いる車両全般に適用可能である。また、制御装置を他の装置に適用してもよく、駆動対象は駆動輪に限らない。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・車両制御システム
12・・・モータジェネレータ(回転電機)
15・・・バッテリ(電源)
20・・・回路部
31〜36・・・SW素子
51・・・MG制御部(制御装置)
52・・・演算部
53・・・記憶部
95・・・駆動輪(駆動対象)

Claims (5)

  1. 回転電機(12)の通電の切り替えに係るスイッチング素子(31〜36)を有する回路部(20)に通電する前の前記回路部の温度である通電前温度を取得する通電前温度取得手段(S104)と、
    前記回転電機の駆動力が駆動対象(95)に伝達されない状態にて前記回路部に通電することで所定エネルギを投入した後の前記回路部の温度である通電後温度を取得する通電後温度取得手段(S108)と、
    前記通電後温度と前記通電前温度との差である温度上昇値に基づき、前記回路部の劣化状態を判定する劣化状態判定手段(S110)と、
    判定された前記劣化状態を記憶部(53)に記憶させる記憶手段(S111)と、
    前記劣化状態および前記回路部の温度に基づき、前記回転電機から出力されるトルクを制限するトルク制限手段(S209)と、
    を備え、
    トルク制限を開始する前記回路部の温度である制限開始温度、および、前記回路部の温度に応じたトルク制限傾きの少なくとも一方は、前記劣化状態に応じて可変であることを特徴とする制御装置(51)。
  2. 前記劣化状態判定手段は、前回の劣化判定から所定インターバルが経過した後に、前記劣化状態の判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記劣化状態判定手段は、前記回転電機に電力を供給する電源(15)が前記回路部に前記所定エネルギを投入可能な状態であると判断された場合、前記劣化状態の判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記回路部の温度は、前記スイッチング素子の温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記回路部は、コンデンサ(26)を有し、
    前記回路部の温度は、前記コンデンサの温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
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